トップ :: A 生活必需品 :: A23 食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理




【発明の名称】 冷菓用棒及びその製造方法
【発明者】 【氏名】鈴木 英幸

【要約】 【課題】伐採による森林資源の枯渇を招かず、また冷菓をよく接合し、食べている途中で冷菓が脱落することのない棒を提供する。

【構成】熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を金型に入れ棒状に射出成形した後、棒状成形品の表面を切削研磨して植物繊維を露出させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合した複合材料であり、表面に植物繊維が露出することを特徴とする冷菓用棒。
【請求項2】
熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を金型に入れて棒状に射出成形した後、棒状成形品の表面を切削研磨して植物繊維を露出させることを特徴とする冷菓用棒の製造方法。
【請求項3】
熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を板状に押出し成形した後、プレスして棒状に打ち抜き、その後棒状成形品の表面を切削研磨して植物繊維を露出させることを特徴とする冷菓用棒の製造方法。
【請求項4】
熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を板状に押出し成形した後、表面を切削研磨して植物繊維を露出させ、その後プレスして棒状に打ち抜くことを特徴とする冷菓用棒の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、冷菓用棒及びその製造方法の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
アイスキャンディーなどの冷菓に使用する手持ち用の棒(冷菓用棒)は、価格や冷菓との接合などの点から木製又はプラスチック製である。
木製の冷菓用棒は、伐採による森林資源の枯渇など環境破壊を招くおそれがある。プラスチック製の冷菓用棒は、前記木製の冷菓用棒がもつ欠点はないが、冷菓との接合が弱く、冷菓が軽く解けた段階で棒からはずれ落下し易い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記欠点を解消し、伐採による森林資源の枯渇を招かず、また冷菓とよく接合し、食べている途中で冷菓が脱落することのない棒を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために本発明者は鋭意研究の結果、熱可塑性樹脂に竹繊維やケナフ繊維などの植物繊維を混合して成形した後、表面を切削研磨して植物繊維を露出させるとよいことを知見し本発明に至った。
【0005】
すなわち請求項1の冷菓用棒は、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合した複合材料であり、表面に植物繊維が露出することを特徴とする。
請求項2の冷菓用棒の製造方法は、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を金型に入れて棒状に射出成形した後、棒状成形品の表面を切削研磨して植物繊維を露出させることを特徴とする。
請求項3の冷菓用棒の製造方法は、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を板状に押出し成形した後、プレスして棒状に打ち抜き、その後棒状成形品の表面を切削研磨して植物繊維を露出させることを特徴とする。
請求項4の冷菓用棒の製造方法は、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合し、当該混合物を板状に押出し成形した後、表面を切削研磨して植物繊維を露出させ、その後プレスして棒状に打ち抜くことを特徴とする。
【0006】
植物繊維は、竹、ケナフ、バナナ、ココナツ、麻、間伐材などの安価で大量に入手できるものであればいずれであってもよい。ただし、竹やケナフの繊維を使用すると、原料繊維のもつ抗菌作用により賞味期限が長くなる。
熱可塑性樹脂は、ポリプロビレン、ポリエチレンなどの公知のいずれのものであってもよいが、植物繊維を変性させないため、約100〜230℃で溶融するものを使用する。また廃棄など環境保全の点からは、ポリ乳酸などの生分解性プラスチックを使用するとよい。
切削研磨は、刃物などで切削処理したり、やすりや砥石などで研磨処理したりする意味であり、いずれかの処理を施しても、また両方の処理を施してもよい。
表面に露出した植物繊維が水分を吸収し、この水分が凍って冷菓と強固に結合する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、植物繊維と熱可塑性樹脂を原料にするので、森林資源の枯渇などの環境破壊を招かず、環境に優しい。
さらに、植物繊維に吸収された水分が冷凍することにより冷菓とよく接合し、食べている途中で冷菓が軽く解けても、冷菓が棒からはずれて落下することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下本発明の実施の形態について説明する。
まず、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合する。
次に、この混合物を、金型に入れて射出成形し、棒状成形品を得る。
熱可塑性樹脂は、ポリプロビレン、ポリエチレンなどの公知のいずれのものであってもよいが、ポリ乳酸などの生分解性プラスチックを使用すると、森林の枯渇を招かず、また廃棄処理し易いという利点がある。
【0009】
次に、この棒状成形品の表面を刃物、やすり、砥石等で切削研磨し、表面に植物繊維を露出させる。表面に植物繊維を露出させることが目的であり、口に入れた際に危険でないように、目の細かい紙やすりなどで表面がなるべく滑らかになるよう削るとよい。
植物繊維は、竹、ケナフ、バナナ、ココナツ、麻、間伐材を原料とするもののいずれであってもよい。ただし、竹繊維やケナフ繊維を使用すると、原料繊維のもつ抗菌作用により賞味期限が長くなる。
【0010】
植物繊維は、公知の方法で製造する。例えば、竹繊維は、以下のようにして製造する。真竹、孟宗竹などの竹を伐採し、葉を落とした後の稈を、長さ数cm〜2m程度に切断して竹材にする。次に、この竹材を高圧釜内に水又は湯と共に入れ、水又は湯の温度を上げると共に釜内の圧力も上げて竹材を高温高圧下で煮沸する。この際に、適宜減圧して水又は湯を加えてもよい。この後、高圧釜より竹材を取出し、解繊機を使用して解繊処理を行い繊維にする。
あるいは、爆砕装置に入れて、当該爆砕装置内を高圧にすると共に、高温(165〜200℃)の水蒸気を装置内に導入し、その後、一気に減圧し、これを数回繰り返し、その後解繊機を使用して解繊処理を行い繊維してもよい。
ケナフ繊維は、ケナフを水に浸したのち繊維を取り出したり、ケナフの茎を解繊したりして製造する。
【0011】
出来上がった冷菓用棒は、木製の棒と同様、露出した植物繊維が冷菓の素となる液体の水分を一部吸い込み、これを凍らせると、冷菓の素の液体と植物繊維に吸収された水分とが共に凍って密接に結合する。
よって、プラスチック製の冷菓用棒と違い、冷菓が軽く解けた段階で棒からはずれるおそれがない。
また、森林の枯渇をもたらさず、環境に優しい。
【0012】
以下本発明の別の実施形態について説明する。
上記実施形態とは、射出成形する前まで同じであり、押出し成形で板状の成形品を製造した後、プレスして棒状に打ち抜く点に特徴がある。
すなわち、熱可塑性樹脂中に重量比10〜90%の割合で植物繊維を混合する。
次に、この混合物を、押出し成形して板状成形品を得る。
【0013】
次に、板状成形品をプレスして、棒状に打ち抜き、この棒状成形品の表面をやすり等で切削研磨し、表面に植物繊維を露出させる。
あるいは、板状成形品の表面をやすり等で切削研磨し、表面に植物繊維を露出させた後、プレスして棒状に打ち抜く。
【0014】
前記射出成形で棒状成形品を製造する実施形態に比べ、一度に大量に生産できるという利点がある。特に、表面を切削研磨し、表面に植物繊維を露出させた後、プレスして棒状に打ち抜く方法は、小さな棒状の成形品を切削研磨するのではなく、板の段階で切削研磨するので製造が簡便である。
【出願人】 【識別番号】597092266
【氏名又は名称】日棉化学工業株式会社
【出願日】 平成18年8月10日(2006.8.10)
【代理人】 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎

【識別番号】100078260
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 レイ子

【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男


【公開番号】 特開2008−35838(P2008−35838A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−218312(P2006−218312)