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【発明の名称】 シュークリームとその輸送方法
【発明者】 【氏名】地主 隆弘

【要約】 【課題】サクサク感や香ばしい風味が消失することなく、遠方への輸送(宅配)ができるシュークリームを提供する。

【構成】内腔(S)がある半硬質の厚肉な膨張生地として焼成したシュー皮(C)を、トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下に2分割し、そのベースシュー皮(2)の凹陥部(S2)へ、静置中に流れ落ちない高粘度な性状のカスタードクリーム(3)を盛り付け塗布すると共に、上記トップシュー皮(1)をそのカスタードクリーム(3)が周囲から露出する状態としてかぶせ付けることにより、成人が一口ではかぶりつき食べ尽せない程度の全体的な大きさに組み立てた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内腔(S)がある半硬質の厚肉な膨張生地として焼成したシュー皮(C)を、トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下に2分割し、
そのベースシュー皮(2)の凹陥部(S2)へ、静置中に流れ落ちない高粘度な性状のカスタードクリーム(3)を盛り付けると共に、
上記トップシュー皮(1)をそのカスタードクリーム(3)が周囲から露出する状態としてかぶせ付けることにより、成人が一口ではかぶりつき食べ尽せない程度の全体的な大きさに組み立てたことを特徴とするシュークリーム。
【請求項2】
シュー皮(C)の生地が小麦粉:約26.0重量%、バター:約15.6重量%、水:約16.8重量%、鶏卵:全卵として約36.4重量%、牛乳:約5.2重量%を含有する一方、カスタードクリーム(3)が生クリームを含有しないことを特徴とする請求項1記載のシュークリーム。
【請求項3】
トップシュー皮(1)をベースシュー皮(2)よりも小型として、その浅い凹陥部(S1)によりカスタードクリーム(3)を掬うスプーンとして活用できるように定めたことを特徴とする請求項1記載のシュークリーム。
【請求項4】
梱包ケース(B)の内部を複数個のシュー皮収納用小室(R1)と、1個のクリーム収納用大室(R2)とに仕切り区成して、
予じめ2分割されたトップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)とを1組として閉合し、その1組に共通する透明フィルムの包装袋(8)により個装した状態のもとで、上記シュー皮収納用小室(R1)へ1組づつ収納する一方、
上記シュー皮(1)(2)の全組数とほぼ対応する総容量のカスタードクリーム(3)を、透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋(9)へ封入した状態のもとで、上記クリーム収納用大室(R2)へ収納して輸送することを特徴とするシュークリームの輸送方法。
【請求項5】
梱包ケース(B)の内部を複数個のクリーム収納用小室(R3)と、同じ複数個のシュー皮収納用小室(R1)との上下2段に仕切り区成して、その上下相互間へ出し入れ可能な仕切り棚板(10)を介在させると共に、
予じめ2分割されたトップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)とを1組として閉合し、その1組に共通する透明フィルムの包装袋(8)により個装した状態のもとで、上記シュー皮収納用小室(R1)へ1組づつ収納する一方、
上記シュー皮(1)(2)の1組づつとほぼ対応する容量のカスタードクリーム(3)を、透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋(9)へ各々封入した個装状態のもとで、その1個づつ上記クリーム収納用小室(R1)へ収納して輸送することを特徴とするシュークリームの輸送方法。
【請求項6】
複数個のシュー皮収納用小室(R1)を、ベースシュー皮(2)の受け止め凹溝(11)が造形された1枚物の緩衝トレー(T)として、梱包ケース(B)の内部へ出し入れ自在に設置したことを特徴とする請求項4又は5記載のシュークリームの輸送方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はシュークリームとその複数個の輸送(宅配)方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、洋菓子店で店頭販売されているシュークリームは柔らかく薄肉な膨軟生地として焼成されたシュー皮と、その内腔に注入されたカスタードクリームとから成り、成人が一口でかぶりつき食べ尽せる程度の大きさ(ボリューム)に造形されている。
【0003】
又、そのカスタードクリームの成分中には生クリーム(ホイップクリーム)が含有されており、静置中にも自づと流れ落ちる低粘度の溶液性状として仕上げられている通例である。それだからこそ、シュー皮の内腔に注入されていると言うこともできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、市販されている上記シュークリームでは、カスタードクリームが外部から全く見えないため、消費者の購買意欲に訴求することができず、又鶏卵を含有し、細菌の増殖しやすい培地をなす関係上、賞味期限が通常24時間程度として短かく、消費者が店頭から当日中に持ち帰る場合であればともかく、遠方まで輸送(宅配)することには制約を受けるのである。
【0005】
更に、その遠方へ輸送(宅配)する場合を想定しても、シュー皮の生地が薄肉な膨軟性状にあるため、輸送(宅配)中に形崩れしやすいばかりでなく、上記シュー皮の生地が低粘度の溶液性状にあるカスタードクリームの水分を吸収する結果、その湿気により作りたてのサクサクした食感や、香ばしい風味が消失してしまうことになり、消費者から受ける通信販売の要請に応じることができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1ではシュークリームの構成として、内腔がある半硬質の厚肉な膨張生地に焼成したシュー皮を、トップシュー皮とベースシュー皮との上下に2分割し、
【0007】
そのベースシュー皮の凹陥部へ、静置中に流れ落ちない高粘度な性状のカスタードクリームを盛り付けると共に、
【0008】
上記トップシュー皮をそのカスタードクリームが周囲から露出する状態としてかぶせ付けることにより、成人が一口ではかぶりつき食べ尽せない程度の全体的な大きさに組み立てたことを特徴とする。
【0009】
又、上記請求項1に従属する請求項2では、シュー皮の生地が小麦粉:約26.0重量%、バター:約15.6重量%、水:約16.8重量%、鶏卵:全卵として約36.4重量%、牛乳:約5.2重量%を含有する一方、カスタードクリームが生クリームを含有しないことを特徴とする。
【0010】
請求項3ではトップシュー皮をベースシュー皮よりも小型として、その浅い凹陥部によりカスタードクリームを掬うスプーンとして活用できるように定めたことを特徴とする。
【0011】
請求項4では上記シュークリームの輸送方法として、梱包ケースの内部を複数個のシュー皮収納用小室と、1個のクリーム収納用大室とに仕切り区成して、
【0012】
予じめ2分割されたトップシュー皮とベースシュー皮とを1組として閉合し、その1組に共通する透明フィルムの包装袋により個装した状態のもとで、上記シュー皮収納用小室へ1組づつ収納する一方、
【0013】
上記シュー皮の全組数とほぼ対応する総容量のカスタードクリームを、透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋へ封入した状態のもとで、上記クリーム収納用大室へ収納して輸送することを特徴とする。
【0014】
他方、請求項5では同じくシュークリームの輸送方法として、梱包ケースの内部を複数個のクリーム収納用小室と、同じ複数個のシュー皮収納用小室との上下2段に仕切り区成して、その上下相互間へ出し入れ可能な仕切り棚板を介在させると共に、
【0015】
予じめ2分割されたトップシュー皮とベースシュー皮とを1組として閉合し、その1組に共通する透明フィルムの包装袋により個装した状態のもとで、上記シュー皮収納用小室へ1組づつ収納する一方、
【0016】
上記シュー皮の1組づつとほぼ対応する容量のカスタードクリームを、透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋へ各々封入した個装状態のもとで、その1個づつ上記クリーム収納用小室へ収納して輸送することを特徴とする。
【0017】
更に、上記請求項4又は5に従属する請求項6では、複数個のシュー皮収納用小室を、ベースシュー皮の受け止め凹溝が造形された1枚物の緩衝トレーとして、梱包ケースの内部へ出し入れ自在に設置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1の上記構成によれば、全体として成人が一口ではかぶりつき食べ尽せない程度の大きさ(ボリューム)を有し、しかもそのトップシュー皮とベースシュー皮との上下相互間に、カスタードクリームが周囲から露出する塗布状態に介在しているため、誰でもそのカスタードクリームを外部から目視することができ、消費者の購買意欲を昂め得る効果がある。
【0019】
しかも、そのカスタードクリームは静置中に流れ落ちない高粘度の性状にあるため、シュー皮が香ばしくサクサク感に富む半硬質の厚肉な膨張生地から成ることとも相俟って、シュークリーム全体の外観体裁や商品価値が何時までも低下せず、作り立ての状態として美味しく食べることができる。
【0020】
特に、請求項2の構成を採用するならば、カスタードクリームが生クリームを含有しないため、賞味期限を長く確保することができ、遠方への輸送(宅配)に適するほか、シュー皮としても含有比率の極めて多大な鶏卵により、半硬質の厚肉な焼成生地を得られ、それにも拘らず牛乳の含有に基いて、所謂腰のある膨張生地を得られ、クッキー類のような扁平形態に沈み固化してしまうおそれがない。
【0021】
更に、請求項3の構成を採用するならば、一口ではかぶりつき食べ尽せない程度の大きさ(ボリューム)を有するにも拘らず、その2分割された一方のトップシュー皮をスプーンの代りとして把持しつつ、他方のベースシュー皮へ盛り付けられているカスタードクリームを掬うように食べたり、その後トップシュー皮を食べたり、最後にカスタードクリームとベースシュー皮とを一緒に食べたりすることができ、その食べ方の興味を与え得るほか、上記トップシュー皮をスプーンとする活用並びにカスタードクリームの高粘度な性状により、屋外でも手を汚すことなく便利に食べ尽せるのである。
【0022】
他方、請求項4や請求項5の構成によれば、トップシュー皮とベースシュー皮との1組が透明フィルムから成る共通の包装袋に個装されている一方、カスタードクリームが別個な絞り袋に封入されているため、そのシュークリームが輸送中にカスタードクリームの水分を吸収して、サクサク感や香ばしい風味の消失してしまうおそれはなく、又上記シュー皮は個装状態のもとで、包装ケース内の仕切られたシュー皮収納用小室に収納されているため、その輸送中に形崩れするおそれもない。
【0023】
更に、シュー皮は予じめトップシュー皮とベースシュー皮に2分割された上、その1組の復元的な閉合状態として個装されていると共に、これとほぼ対応する容量のカスタードクリームが別個な漏斗型の絞り袋に封入されているため、その輸送(宅配)を受けた消費者としては、自宅において請求項1の上記シュークリームに組み立てれば良く、その組み立て上刃物を要さず、老人や子供でも安全に、又戸外でも楽しく手作りできるのであり、香ばしいサクサクした作りたての賞味を得られるのである。
【0024】
その場合、請求項6の構成を採用するならば、万一輸送中の振動やショックを受けるも、そのベースシュー皮を安定良く受け止め包囲する緩衝トレーの吸収作用により、シュー皮の形崩れを完全に予防できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面に基いて本発明を詳述すると、図1(イ)(ロ)(ハ)はその本発明に係るシュークリームの組立順序を示しており、(C)はサクサク感に富む半硬質の厚肉な膨張生地として、内腔(S)を有する基本的又は平均的な円錐型に焼成されたシュー皮であるが、これはその後トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下に2分割される。
【0026】
この点、図1(イ)では上側の約3分の1をトップシュー皮(1)とし、残る下側の約3分の2をベースシュー皮(2)として、ほぼ水平なパーティングライン(P−P)から2分割することにより、上記シュー皮(C)の内腔(S)がトップシュー皮(1)に比較的浅い凹陥部(S1)として開口することとなり、同じく内腔(S)がベースシュー皮(2)に比較的深い凹陥部(S2)として開口することとなる振り分け状態にあるが、トップシュー皮(1)がベースシュー皮(2)に比して小型となる限り、傾斜したパーティングラインから上下に2分割しても良く、又上記シュー皮(C)の背丈(H)をほぼ2等分する水平なパーティングラインから分割してもさしつかえない。このように2分割するも、上記円錐型に造形されているシュー皮(C)の上側が、必らずや比較的小型のトップシュー皮(1)となるからである。
【0027】
(3)は上記ベースシュー皮(2)の比較的深い凹陥部(S2)とその開口周縁部へ、上方から図1(ロ)のように盛り付け塗布されたカスタードクリームであり、これはその盛り付けられたベースシュー皮(2)の静置中に、自づと流れ落ちない高粘度の性状として作られている。
【0028】
そして、そのカスタードクリーム(3)の更に上方から、上記トップシュー皮(1)があたかもベレー帽の如くにかぶせ付けられており、そのトップシュー皮(1)とカスタードクリーム(3)との離脱しない粘着状態にある。
【0029】
その場合、カスタードクリーム(3)は図1(ハ)の組立状態に示す如く、トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下相互間(D)から、360度の全周囲に向かう露出状態として目視できるようになっており、しかも成人が一口では到底かぶりつき食べ尽せない程度の全体的な大きさ(ボリューム)に造形されている。
【0030】
但し、図1(ハ)のようなシュークリームの完成品として、カスタードクリーム(3)を360度の方向から目視観察できるサンドイッチ又はハンバーガーの仕上がり状態になるならば、そのカスタードクリーム(3)を適量づつに分けて、トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)へ各別に盛り付け塗布した後、その両シュー皮(1)(2)を図1(ハ)のようにすばやく組み立てても勿論良い。
【0031】
何れにしても、焼成したシュー皮(C)を小型のトップシュー皮(1)と大型のベースシュー皮(2)とに2分割するならば、カスタードクリーム(3)からの脱帽状態に把持したトップシュー皮(1)自身を、図2のようなスプーンとして活用しつつ、その浅い凹陥部(S1)によりカスタードクリーム(3)を確実に掬い取って食べることができ、その後トップシュー皮(1)も食べられるため、スプーンのない屋外において著しく便利である。
【0032】
上記高粘度な性状のカスタードクリーム(3)は、次のような配合比の材料(100個分)から作られている。
【0033】
牛乳 4リットル
和砂糖 820g
コーンスターチ 128g
薄力粉 128g
卵黄(鶏卵) 80個
バター 80g
バニラオイル 少々
バニラビーンズ 少々
【0034】
即ち、カスタードクリーム(3)の作り方としては、予じめ鍋に牛乳とバニラビーンズを入れておく一方、コーンスターチと薄力粉とを一緒に篩っておく。又、卵黄をボールに入れ、予じめ篩っておいた上記コーンスターチ並びに薄力粉と滑らかになるまで混ぜておく。
【0035】
そして、沸騰しないように加熱した上記鍋の牛乳を、少しづつボールの中に混入させてゆき、その全体を粉篩い器で漉す。その際、粉篩い器の中にあるバニラビーンズも、ゴムヘラで種に取り込む。
【0036】
このように漉したものを鍋に戻し、ガスの強火で煮立て、泡立て器によりしっかりと混ぜた後、その中へバターを落し入れて混ぜ、バターが完全に溶解したならば、火力を止める。
【0037】
仕上がったカスタードクリームはバットに流し入れ、ラップでの被覆状態として、冷凍庫で約1時間冷却する。その冷却したカスタードクリームにバニラオイルを入れて、ゴムヘラにより滑らかになるまで混ぜた後、予じめ用意した透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋に封入する。
【0038】
上記カスタードクリーム(3)はその材料の配合比から明白なように、生クリームを一切含有していないため、賞味期限を長く確保することに役立つ。しかも、材料の全体に占める卵黄の重量比が極めて多大であるため、上記シュー皮(C)の殊更ベースシュー皮(2)へ盛り付けた状態での静置中、自然に流れ落ちることがなく、その高粘度の性状を保つ結果、シュークリームの良好な外観体裁と商品価値も得られることになる。それにも拘らず、併せて含有された牛乳やバターにより、その多大の卵黄を和砂糖やコーンスターチ、薄力粉と滑らかに煮練り混合できるのである。
【0039】
他方、シュー皮(C)の生地は上記カスタードクリーム(3)に応じた個数分として、次のような配合比の材料から作られている。
【0040】
バター 600g
薄力粉 600g
強力粉 400g
全卵(鶏卵) 1400g
水 650cc
牛乳 200cc
【0041】
即ち、図1(イ)に示したようなシュー皮(C)の作り方としては、鍋にバターと水並びに牛乳を入れて、ガスの強火により約10分間煮立たせ、バターが溶解して泡立ってきたならば、木しゃもじで混ぜる。
【0042】
このような作業を何回も繰り返し、煮立たせ終えたならば火力を止めて、上記鍋に薄力粉と強力粉をすばやく入れ、木しゃもじでしっかりと混ぜ、更に中火で加熱し乍ら混ぜるのである。
【0043】
そして、上記鍋を捏ね器にセットし、全卵を3回程度に小分けして良く捏ねるのであり、その捏ね上がった生地を透明フィルムの絞り袋に封入し、均等に絞るための霧吹きを行なったオーブン皿に載せ、予熱しておいたオーブンにより、先ず第1段階では約140〜160℃のもとに約10分間、次の第2段階では約150〜170℃のもとに約25分間、最後の第3段階では乾燥のため、約155℃のもとに約5分間だけ各々焼成する。
【0044】
このような第1〜3段階での合計約40分間に及ぶ焼成を経て仕上がったシュー皮(C)の生地は、その材料の配合比から確認できるとおり、材料全体に占める全卵の重量比が極めて多大であるため、サクサク感に富む半硬質の厚肉な膨張生地として焼成される結果となる。
【0045】
しかも、バターや水の約3分の1に相当する重量比の牛乳が含有されているため、上記多大な全卵による過度の硬質化を抑制することができ、フワフワ感に乏しい半硬質の厚肉な生地になるとしても、内腔(S)が生成される状態に膨張し得るのであり、クッキー類のような固く扁平に焼成されてしまうおそれはない。牛乳を含有しない生地の焼成状態では表面が淡白くなり、内部組織の所謂腰がなく軟質化するため、上記スプーンの代用品として使うことができない。
【0046】
その結果、焼成したシュー皮(C)の生地を図1(イ)のように、上記パーティングライン(P−P)から上下に2分割した場合、そのトップシュー皮(1)には下向き開口する凹陥部(S1)が、又ベースシュー皮(2)には上向き開口する凹陥部(S2)が、何れも露出することになる。
【0047】
尚、上記焼成所要時間が短かかったり、或いは不適当な加熱温度を与えたりすると、生地の膨張不足や焦げ付きなどを招来する。又、その第1、2段階での焼成中にオーブンを開放すると、生地の膨張が止まり、しぼんだ扁平形態に固化してしまうのである。
【0048】
本発明の上記シュークリームを通信販売の要請などに応じ、遠方へ輸送(宅配)する当っては、そのシュー皮(C)とカスタードクリーム(3)とを各別に包装した上、これらを一括して、共通の梱包ケース(B)へ収納するのであり、その梱包ケース(B)による輸送(宅配)を受けた消費者が、図1(イ)(ロ)(ハ)のようなシュークリームの1個づつとして、手作りする如く組み立てて食べることができるようになっている。
【0049】
即ち、図3、4はそのための厚紙や段ボール紙などから直方体に造形された梱包ケース(B)を示しており、その内部が互いに同じ大きさを備えた複数個(例えば図示する合計10個)のシュー皮収納用小室(R1)と、1個のクリーム収納用大室(R2)とに仕切り区成されている。
【0050】
その場合、図5のような互いに咬み合うスリット(4)(4)の多数が各々切り込み列設された縦仕切り壁板(5)と横仕切り壁板(6)とを、その上下方向から咬み合う縦横格子状態として、梱包ケース本体(7)へ出し入れ自在に差し込むことにより、その内部を仕切り区分することが好ましい。縦仕切り壁板(5)と横仕切り壁板(6)との咬み合い位置を変えるだけで、仕切り区分される個数の増減に対応できるからである。
【0051】
又、上記焼成されたシュー皮(C)としては、これを図1(イ)に基いて説明したとおり、予じめトップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下に2分割した上、その1組を図4のように復元する如く閉合して、共通の透明フィルムから成る包装袋(8)により1個づつ個装する。他方、カスタードクリーム(3)はそのシュー皮(C)の全組数とほぼ対応する総容量として、図6のような透明フィルムから成る漏斗型の絞り袋(9)へ封入する。
【0052】
そして、図3、4に示す如く、上記包装袋(8)により1組づつ個装された状態のシュー皮(C)を、その1組づつ上記梱包ケース(B)のシュー皮収納用小室(R1)へ収納する共に、上記絞り袋(9)に封入された状態のカスタードクリーム(3)を、同じく梱包ケース(B)のクリーム収納用大室(R2)へ収納して、その封緘した梱包ケース(B)を所謂クール宅急便(登録商標)により、遠方の消費者へ輸送(宅配)するのである。
【0053】
尚、上記梱包ケース(B)を発泡スチロール製として、図3、4と同様に仕切り区成したシュー皮収納用小室(R1)とクリーム収納用大室(R2)へ、各別に包装したシュー皮(C)とカスタードクリーム(3)を収納すると共に、蓄冷剤(ドライアイス)を一緒に収納して輸送(宅配)することもあり得る。
【0054】
このような本発明の輸送(宅配)方法によれば、シュー皮(C)が半硬質の厚肉な膨張生地として焼成されており、しかも絞り袋(9)に封入されたカスタードクリーム(3)と別な個装状態として、そのクリーム収納用大室(R2)と仕切り隔絶したシュー皮収納用小室(R1)に収納されているため、輸送中にシュー皮(C)の形崩れするおそれはなく、そのシュー皮(C)の生地がカスタードクリーム(3)の水分を吸収して、作り立てのサクサクした食感や香ばしい風味の低下してしまうおそれもない。
【0055】
又、そのシュークリームの輸送(宅配)を受けた消費者としては、上記シュー皮(C)の個装状態を解き、そのトップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との1組づつを分離する一方、カスタードクリーム(3)が封入された絞り袋(9)の先端部をカットして、その絞り袋(8)から手作業により絞り出したカスタードクリーム(3)を、図1(ロ)のようにベースシュー皮(2)へ上方から適当量づつ盛り付け塗布し、更に上方からトップシュー皮(1)をかぶせ付けることにより、図1(ハ)のようなシュークリームの完成品として組み立てれば良く、その手作りの楽しみや面白さを与えることができ、しかも作り立てのシュークリームとして美味しく食べられるのである。
【0056】
図3、4に示した梱包ケース(B)では、複数個のシュー皮収納用小室(R1)と1個のクリーム収納用大室(R2)とを、その1段での並列する格子状態に仕切り区分し、シュー皮(C)の全組数とほぼ対応する総容量のカスタードクリーム(3)が封入された絞り袋(9)の1個を、そのクリーム収納用大室(R2)へ収納するようになっているが、これに代る図7のような梱包ケース(B)を採用しても良い。
【0057】
つまり、その梱包ケース(B)の内部へ水平な仕切り棚板(10)を出し入れ自在に介在させて、複数個のクリーム収納用小室(R3)と同じ複数個のシュー皮収納用小室(R1)とを、上下2段に仕切り区分すると共に、シュー皮(C)の1組づつとほぼ対応する容量のカスタードクリーム(3)が各々封入された個装状態にある絞り袋(9)の複数個を、その1個づつ上記クリーム収納用小室(R3)へ収納するように設定しても良い。その場合、各絞り袋(9)の先端部には図8のような手先でも開封し得る切欠(9a)を付与しておくことが望ましい。
【0058】
その他の構成は図3、4の上記梱包ケース(B)と実質的に同一であるため、図7に図3、4との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略するが、図7の梱包ケース(B)を採用するならば、トップシュー皮(1)とベースシュー皮(2)との上下に2分割されたシュー皮(C)と、これに盛り付け塗布されたカスタードクリーム(3)の容量とが、そのシュークリームの1個づつとして対応するセット状態に梱包されているため、消費者としてはカスタードクリーム(3)の過不足を生じることなく、複数個の常に均等なシュークリームを組み立て完成することができ、便利でもある。
【0059】
図3、4と図7に各々示した何れの梱包ケース(B)でも、その複数個のシュー皮収納用小室(R1)は上記縦仕切り壁板(5)と横仕切り壁板(6)との咬み合わせにより仕切り区分する手段に代えて、図9の変形例に示すようなベースシュー皮(2)の受け止め凹溝(11)が造形された1枚物の緩衝トレー(T)を用意し、これを梱包ケース(B)の内部へ出し入れ自在に設置しても良く、これによればシュー皮(C)の就中ベースシュー皮(2)を、確実に受け止めることができるため、輸送(宅配)中の振動やショックによる形崩れを完全に防止し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明に係るシュークリームの組立順序を示す半欠截断面図である。
【図2】そのシュークリームの食べ方を示す説明図である。
【図3】本発明に係るシュークリームの梱包状態を示す斜面図である。
【図4】図3の梱包ケースを封緘した状態の断面図である。
【図5】仕切り壁板の分解状態を示す斜面図である。
【図6】カスタードクリームの絞り袋を抽出して示す斜面図である。
【図7】シュークリームの別な梱包状態を示す図4に対応する断面図である。
【図8】その小型の絞り袋を抽出して示す正面図である。
【図9】梱包ケースの変形例を示す図4に対応する断面図である。
【符号の説明】
【0061】
(1)・トップシュー皮
(2)・ベースシュー皮
(3)・カスタードクリーム
(4)・咬み合いスリット
(5)・縦仕切り壁板
(6)・横仕切り壁板
(7)・梱包ケース本体
(8)・シュー皮の包装袋
(9)・カスタードクリームの絞り袋
(9a)・切欠
(10)・仕切り棚板
(11)・受け止め凹溝
(B)・梱包ケース
(C)・シュー皮
(D)・上下相互間
(H)・背丈
(S)・内腔
(S1)(S2)・凹陥部
(R1)・シュー皮収納用小室
(R2)・クリーム収納用大室
(R3)・クリーム収納用小室
(T)・緩衝トレー
(P−P)・パーティングライン
【出願人】 【識別番号】391066180
【氏名又は名称】株式会社地主共和商会
【出願日】 平成18年6月21日(2006.6.21)
【代理人】 【識別番号】100071548
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 賢二


【公開番号】 特開2008−39(P2008−39A)
【公開日】 平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願番号】 特願2006−170894(P2006−170894)