| 【発明の名称】 |
凍結乾燥輪切りねぎの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】和田 祐典
【氏名】山田 孝和
【氏名】沼澤 敏彦
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| 【要約】 |
【課題】凍結乾燥輪切りねぎの製造において、凍結乾燥処理後の輪切りねぎの芯部やねぎ輪が分離することを防止することを目的とする。
【構成】凍結乾燥輪切りねぎの製造工程のうち、ブランチング工程において85℃〜100℃の蒸気庫内において、15秒〜3分45秒間保持することにより、芯部やねぎ輪の分離を防止する。また、ブランチング前において、ゼラチン液に浸漬することで、芯部やねぎ輪の分離を一層防止することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 凍結乾燥輪切りねぎの製造方法であって、以下の工程、すなわち; A)原料ねぎを洗浄する工程、 B)原料ねぎを輪切り状態に切断する工程、 C)切断後の輪切りねぎを85℃〜100℃の蒸気庫内において、15秒〜3分45秒間保持する工程、 D)前記蒸気庫内に保持後のねぎを凍結乾燥する工程、 からなる凍結乾燥輪切りねぎの製造方法。 【請求項2】 前記C工程における輪切りねぎの保持時間が85℃では1分〜3分45秒、90℃では45秒〜2分30秒、95℃では30秒〜1分45秒、98℃では15秒〜1分30秒間である請求項1に記載の凍結乾燥輪切りねぎの製造方法。 【請求項3】 前記C工程の後であって、前記D工程の前に、輪切りねぎに糖類を付着させる工程を含む請求項1又は2に記載の凍結乾燥輪切りねぎの製造方法。 【請求項4】 前記B工程の後であって、前記C工程の前に、輪切り後のねぎをゼラチン液に浸漬する工程を含む請求項1〜3いずれかに記載の凍結乾燥ねぎの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は凍結乾燥ねぎのうち、特に輪切りねぎの製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来から即席味噌汁や即席麺等の即席食品やその他の多くの食品の具材として、乾燥ねぎが使用されている。これらのねぎの乾燥方法としては、熱風乾燥法、凍結乾燥法、真空乾燥法、マイクロウエーブ乾燥法等が挙げられる。 【0003】 特に、この中で凍結乾燥法は、乾燥による形態の変化がなく、乾燥中に極端な成分変化が起こらず、色・味・栄養成分等を保持したままで乾燥できるというメリットがあり、利用されることが多い。現在まで、種々の野菜凍結乾燥法の発明が開示されている(例えば、特許文献1〜5)。 【0004】 【特許文献1】特開昭57―39733号公報 【特許文献2】特開平05―123100号公報 【特許文献3】特開平06−233651号公報 【特許文献4】特開平10−309161号公報 【特許文献5】特開2001−178358号公報 これらの方法は、凍結乾燥する対象としての野菜の範囲が広く、特定の野菜を対象とする凍結乾燥方法ではない。 【0005】 しかし、野菜はその種類によってその組成や特性が異なるものである。したがって、凍結乾燥野菜を製造する場合にも、野菜の種類による固有の問題が生じる場合がある。 【0006】 特に、ねぎの場合においては、ねぎの葉鞘部は、その内部において数葉に分化しており、層状の構造をなしている。したがって、ねぎの葉鞘部を輪切り状に切断すると、もっとも若い中心部の葉芽(芯部)とそれを取り囲む何層もの葉芽(ねぎ輪)により層状の構造となるが、従来の凍結乾燥方法においては、その芯部やねぎ輪が分離して外れてしまうという現象が見られていた。 【0007】 このように、芯部やねぎ輪が分離すると、喫食時に外見上問題が生じる。また、特に、カップ麺等に使用する場合において、凍結乾燥輪切りねぎを別途、小袋に封入することなく、直接カップ内に投入する場合においては、製品の輸送時に当該分離したねぎ輪が容器内で麺等と震動するため、ねぎ輪が割れる可能性もある。加えて、割れたねぎ片がプラスチック製のカップを容器として用いた場合に静電気によって、カップ内面に付着するという場合もありえる。この点、輪切りねぎがその形態を保持していると、割れ等は起こりにくく、上記のような問題は生じにくい。 【0008】 凍結乾燥輪切りねぎは、即席麺や即席味噌汁のような即席食品においては汎用される具材であり、今後も広く使用されることが予想され、多くの需要が見込まれるものである。 【0009】 このような凍結乾燥輪切りねぎにおいて、芯部又はねぎ輪の分離を防止することが可能となれば、上記のような不都合を回避することができ、即席食品の一層の発展を図ることができる。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 そこで、我々は凍結乾燥輪切りねぎの製造において、凍結乾燥処理後においても芯部やねぎ輪が分離しない製造方法を開発することを目的とした。 【課題を解決するための手段】 【0011】 我々は鋭意研究を行った結果、 凍結乾燥輪切りねぎの製造方法であって、以下の工程、すなわち; A)原料ねぎを洗浄する工程、 B)原料ねぎを輪切り状態に切断する工程 C)切断後の輪切りねぎを85℃〜100℃の蒸気庫内において、15秒〜3分45秒間保持する工程 D)前記蒸気庫内に保持後のねぎを凍結乾燥する工程 からなる凍結乾燥輪切りねぎの製造方法、 を開発した。驚くべきことに、本製造方法を用いることで、凍結乾燥した輪切りねぎにおいても、芯部やねぎ輪が分離することなく、かつ、変色の防止やねぎ本来の色である白色あるいは緑色を維持できることを見出した。 【0012】 また、85℃〜100℃の蒸気庫内における具体的な保持時間としては、85℃では1分〜3分45秒、90℃では45秒〜2分30秒、95℃では30秒〜1分45秒、98℃では15秒〜1分30秒間であり、 【0013】 さらに、前記C工程の後であって、前記D工程の前に、輪切りねぎに糖類を付着させる工程を含むことも可能であり、本工程を加えることで、凍結乾燥後の輪切りねぎの破損の一層防止することができるともに、復元性及び食感も向上させることができる。 【0014】 加えて、前記B工程の後であって、前記C工程の前に、輪切り後のねぎをゼラチン液に浸漬する工程を含むことで、芯部やねぎ輪の分離を一層防止することができることを見出した。 【発明の効果】 【0015】 即席食品に汎用される凍結乾燥輪切りねぎにおいて、芯部又はねぎ輪の分離を防止するとともに、ねぎの良好な色を保持することができる。本発明により製造した凍結乾燥輪切りねぎは種々の食品に使用することができる。特に即席食品に使用する場合において有用である。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 以下、製造工程に準じて、発明の内容を詳細に述べるが、本発明はこの範囲に限定されるものではない。 【0017】 ─原料ねぎを洗浄する工程─ 本発明に用いられる原料は、生の野菜であるねぎである。例えば、ねぎの種類としては、千住ねぎ・加賀ねぎ・下仁田ねぎの様な白ねぎ、九条ねぎ・博多万能ねぎの様な青ねぎ(葉ねぎ)、超津ねぎの様な中間型、赤ねぎ、わけぎ、あさつき、リーキまで、幅広く用いることができる。 【0018】 本発明においては、図1に示すように、これらのねぎの葉鞘部(2)を用いる。ねぎの葉鞘部においては、その内部において数葉に分化しており、層状の構造をなしている。したがって、ねぎの葉鞘部をその伸長方向に対して垂直又は斜めに一定の間隔をもって切断すると(輪切り状に切断すると)、図2に示すように、もっとも若い中心部の葉芽(芯部)(4)とそれを取り囲む何層もの葉芽(ねぎ輪)(5)により層状の構造が見られるが、この層状構造を形成するいわゆる輪切りねぎが本発明の対象となる。 【0019】 尚、凍結乾燥ねぎの製造に際しては、葉鞘部のみならず、葉身部をも含めて製造されることが多いが本発明はこのような場合でも、層状構造を有する輪切り状態のねぎが存在すれば、当然に利用することができる。 【0020】 ねぎを洗浄する際には、水等により洗浄するが、収穫直後のまま、洗浄するかあるいは、根部や葉身部の先端部を除去した上で洗浄する。 【0021】 また、本工程において次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌工程を追加してもよい。この場合は、例えば、根部や葉身部の先端部を除去した生ねぎを次亜塩素酸ナトリウム150〜250ppm程度の水溶液中に10分〜20分程度浸漬することにより行い、殺菌後、水で洗浄する。 【0022】 ─原料ねぎを輪切り状態に切断する工程─ 次に、原料ねぎを切断するが、切断する方向としては、ねぎの伸長方向に対して垂直に切断する方法の他、ねぎに対して斜めに切断してもよい。具体的には、ねぎの伸長方向と切断面との角度が25°程度以上であれば本発明を利用することができる。 【0023】 切断は包丁やナイフ等による手切りの他、スライサーを用いることもできる。切断の幅としては、一定間隔でもよいし、変化させてもよい。具体的な切断の幅としては、2mm〜30mm程度まで幅広く切断することができるが、特に5mm〜15mm程度が好ましい。 【0024】 ─輪切りねぎをゼラチン液に浸漬する工程─ 本発明においては、生ねぎを輪切り状に切断後において、ゼラチン溶液に浸漬する工程を加えることもできる。本工程を経ることで、後の蒸気庫内での加熱時にゼラチンを溶解させつつ、輪切りねぎの切断面にゼラチンを浸透させることができ、後の冷却後に、ゼラチンを固めて芯部及びねぎ輪同士の結着を促すことができる。これによって、その後のブランチング処理とあわせて一層、ネギ輪の分離を防止できることになる。 【0025】 輪切りねぎをゼラチン溶液に浸漬する場合には、ゼラチン液槽に輪切りねぎの全体を浸漬する方法の他、輪切りねぎの切断面の一端のみを浸漬することもできる。ゼラチン液の濃度としては、0.2%〜10.0%程度まで幅広く用いることができるが、特に0.5%〜5.0%程度が好ましい。 【0026】 ─蒸気庫内で保持する工程─ 次に、輪切り後のねぎ、あるいは、さらに、ゼラチン液に浸漬後の輪切りねぎを蒸気庫内で保持し、ブランチングを行う。ブランチング方法としては、通常、温湯に浸漬する方法よる場合が多いが本発明においては、蒸気を用いることが重要となる。 【0027】 尚、ブランチング時には、芯部及びねぎ輪の分離が問題になるとともに、凍結乾燥後のねぎの色も、外観上の問題となる。通常、ねぎの葉鞘部は、白色であるが、本発明者等の実験の結果、ブランチングが不足するか、あるいは逆に、過度に行うと褐色化する傾向にあった。 【0028】 また、葉身部近傍の葉鞘部は、通常緑色を呈するが、ブランチングが不足するか、あるいは逆に、過度に行うと緑色が退色化する傾向がみられた。 【0029】 従って、これらの不都合を回避するために、ねぎ輪の分離を防止しつつ、色については褐色化や退色を防ぐ最適な蒸気庫内の温度及び保持時間を見出す必要があった。 【0030】 種々の実験の結果、具体的なブランチング条件としては、80℃以下では十分に加熱がされないため、輪の分離、色ともに十分なものを得ることはできなかった。また、100℃以上では圧力をかける必要が生じるために特別の設備が必要となる。そこで、85℃〜100℃までの蒸気を利用することが好ましい。また、蒸気温度の調整や製造時間の短縮の点等の作業性から90℃〜95℃が特に好ましい。 【0031】 さらに、各温度における蒸気庫内での保持時間は、85℃では概ね1分〜3分45秒、好ましくは、1分15秒〜3分であり、90℃では概ね45秒〜2分30秒、好ましくは1分〜2分15秒であり、95℃では概ね30秒〜1分45秒、好ましくは45秒〜1分30秒、98℃では、概ね15秒〜1分30秒、好ましくは30秒〜1分15秒であることを見出した。 【0032】 尚、上記の結果より、本発明者らが検討したところ、輪切りねぎにおいて、凍結乾燥後のねぎの芯部やねぎ輪が分離することなく、かつ、変色の防止や鮮やかな緑色を維持できる範囲として、図3に示している●◆の実線で囲まれた斜線に示す範囲であることを見出した。また、好ましくは○◇の点線で囲まれる範囲である。 【0033】 尚、各温度での保持時間は、Y:保持時間(秒)、X:蒸気庫内温度として、次の近似式 【0034】 【数1】
【0035】 で近似できることを見出した。従って、85℃、90℃、95℃、98℃以外の温度については、上記の式にあてはめた場合の保持時間であればよい。 【0036】 尚、ブランチングをこれらの条件下に保持することにより、芯部及びねぎ輪の分離を防ぐことができる機構については次のように考えられる。ねぎは本来、粘質物として、セルロース、ヘミセルロース、プロトペクチン等の多糖類の複合物が水の存在でゲル化したものに、フラクトース、グルコース、シュークロース等が含まれたものを有しているが(農文協編、野菜園芸大百科10、農村漁村文化協会、1989年8月、13ページ)、これらの粘質物が、高温蒸気によって加熱溶出し、これらが芯部又はねぎ輪の内面において、これらの結着を促しているものと推定される。また、温湯のブランチングの場合、これらの粘質物が温湯側に溶出するため、芯部又はねぎ輪同士の結着がされ難くなるものと推定される。 【0037】 尚、蒸気庫としては、バッチ式の蒸気庫のほか、連続式の蒸気トンネルも利用することができる。 【0038】 また、本蒸気庫内で一定時間保持した後の処理については、保持後の輪切りねぎを冷却することが好ましい。冷却方法としては自然放冷の他、旋風機等によって風を送り放冷することもできる。 【0039】 冷却は、種々の手段を用いることができる。例えば、自然放冷の他、旋風機等によって風を送り放冷、水に浸漬する方法でも行うこともできる。 【0040】 ─輪切りねぎに糖類を付着させる工程─ 本発明においては、ねぎを蒸気庫に保持しブランチングを行った後、糖を付着させることもできる。本工程を経ることで、凍結乾燥後の輪切りねぎの破損等を一層防止することができるともに、復元性及び食感も向上させることができる。 【0041】 使用する糖としては、グルコース、マルトース、ラクトース等の他、ソルビトール等の糖アルコール、デキストリン等が使用できる。また、輪切りねぎの色の保持のため、重曹を併用することが好ましい。これらの糖は溶液状態で浸漬、スプレー等の方法で添加することができるが、粉末のまま散布し混合することもできる。これらの方法で、糖をほぼ均一に輪切りねぎに付着させることができる。 【0042】 糖類の添加量としては、用途に応じて幅広く選択することができるが、ねぎ重量に対して、概ね5%〜40%程度添加することができる。 【0043】 ─凍結乾燥処理─ 蒸気庫内保持後、あるいは、糖類の付着後、凍結乾燥を行う。凍結乾燥の条件としては、通常の条件に従うが、0.8Torr以下の真空度で、棚温度として、50℃〜70℃として、概ね14時間〜24時間程度行う。 【実施例】 【0044】 以下、本発明の実施例を示すが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。 【0045】 <実施例1>ブランチングの温湯又は蒸気によるの効果の違い 生ねぎ(白ねぎ:千住ねぎ)約4kgを水で洗浄した後、ねぎの根部及び葉身部の先端部を除去し、ワンタッチスライサー(株式会社中西製作所製、型式OFS−62)によって、12mm間隔で輪切りにし、輪切りねぎを製造した。この輪切りねぎをさらに水で洗浄後、 約300gごとに分けて、ブランチングとして、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃98℃の各温度において、温湯又は蒸気庫内において1分間保持した。ブランチング後の輪切りねぎを凍結乾燥機(共和真空技術株式会社製、型式RO―100MB)によって、0.1Torrの真空下で、棚温度60度で、16時間、凍結乾燥を行った。 【0046】 結果を表1に示す。尚、評価は、5段階評価で、芯部及びねぎ輪の分離しにくいものを“5”ブランチング無しのサンプル区であって、最も芯部及びねぎ輪の分離し易かったものを“1”とする。 【0047】 【表1】
【0048】 表1より、明らかなように、蒸気によりブランチングの場合、輪切りねぎの芯部及びねぎ輪の分離が著しく阻害された。 【0049】 <実施例2> 蒸気庫の温度及び保持時間によるねぎ輪の分離及び色の違い 生ねぎ(白ねぎ:千住ねぎ)約18kgを水で洗浄した後、ねぎの根部及び葉身部の先端部を除去し、ワンタッチスライサー(株式会社中西製作所製、型式OFS−62)によって、12mm間隔で輪切りにし、輪切りねぎを製造した。この輪切りねぎをさらに水で洗浄後、約300gごとに分けて、ブランチングとして、70℃、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、98℃の各温度において、蒸気庫内において一定時間保持した。さらに、ブランチング後の輪切りねぎを凍結乾燥機(共和真空技術株式会社製、型式RO―100MB)によって、0.1Torrの真空下で、棚温度60度で、16時間、凍結乾燥を行った。 【0050】 結果を表2に示す。ねぎ輪の分離し易さの評価は、5段階評価で、芯部及びねぎ輪の分離しにくいものを“5”、ブランチング無しのサンプル区であって、最も芯部及びねぎ輪の分離し易かったものを“1”とする。 【0051】 また、色については、5段階評価であり、通常の葉鞘部であればブランチング前の葉鞘部の白色がそのまま維持されたもの、また、葉身部に近くの葉鞘部であれば、緑色が鮮やかに維持されるものを“5”とし、最も褐色化し、あるいは、緑色が退色するものを“1”とした。
【0052】 【表2】
【0053】 表2に示すように、色及びねぎ輪の分離に関して85℃以上の温度において一定時間、蒸気庫に保持することで、良好な傾向がみられた。尚、色については、75℃以下では、長時間蒸気庫内で保持しても良好なものはみられなかった。一方、高温度で長時間保存すると変色も見られた。また、ねぎ輪の分離は温度が80℃以下では、長時間蒸気庫内に保存しても良好なものはみられなかった。 【0054】 <実施例3> ゼラチン液に浸漬した場合のねぎ輪の分離及び色の違い 生ねぎ(白ねぎ:千住ねぎ)約4kgを水で洗浄した後、ねぎの根部及び葉身部の先端部を除去し、ワンタッチスライサー(株式会社中西製作所製、型式OFS−62)によって、12mm間隔で輪切りにし、輪切りねぎを製造した。この輪切りねぎをさらに水で洗浄後、1.0%のゼラチン液(ゼライス社 ゼラチンES−290)に輪切りねぎ全体を浸漬後、約300gごとに分けて、ブランチングとして、75℃、80℃、85℃、90℃、95℃、98℃の各温度において、蒸気庫内において30秒間保持した。さらに、ブランチング後の輪切りねぎを凍結乾燥機(共和真空技術株式会社製、型式RO―100MB)によって、0.1Torrの真空下で、棚温度60度で、16時間、凍結乾燥を行った。 【0055】 結果を表3に示す。ねぎ輪の分離し易さの評価は、5段階評価で、芯部及びねぎ輪の分離しにくいものを“5”、ブランチング無しのサンプル区であって、最も芯部及びねぎ輪の分離し易かったものを“1”とする。 【0056】 また、色については、5段階評価であり、通常の葉鞘部であればブランチング前の葉鞘部の白色がそのまま維持されたもの、また、葉身部に近くの葉鞘部であれば、緑色が鮮やかに維持されるものを“5”とし、最も褐色化し、あるいは、緑色が退色するものを“1”とした。 【0057】 【表3】
【0058】 表3に示すように、ゼラチン液に浸漬した場合には、ねぎ輪の分離は、各温度条件に応じて著しく改善された。また、ねぎの色についてはゼラチン浸漬の有無で変化はなかった。 【産業上の利用可能性】 【0059】 本発明を利用することにより、ねぎの変色や退色をもたらすことなく、ねぎ輪の分離しない凍結乾燥輪切りねぎを製造することができる。本発明により製造された凍結乾燥輪切りねぎは即席味噌汁又は即席麺等の即席食品の具材として有用に利用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0060】 【図1】一般的なねぎの図。 【図2】葉鞘部を輪切りにした輪切りねぎの図 【図3】蒸気庫内温度と保持時間の関係を示した図 【符号の説明】 【0061】 1 葉身部 2 葉鞘部 3 根部 4 中心部の葉芽(芯部) 5 層状の葉芽(ねぎ輪)
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| 【出願人】 |
【識別番号】000226976 【氏名又は名称】日清食品株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月8日(2006.9.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−61604(P2008−61604A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−244413(P2006−244413) |
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