| 【発明の名称】 |
シート状食品生地の折り畳み方法及びその装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】塙 純二
【氏名】倉沢 一吉
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、従来の柔軟性シートを用いることなくシート状食品生地を折り畳むことのできるシート状食品生地の折り畳み方法及びその装置を提供することを目的とする。
【構成】食品生地の周縁部を折り畳む折り畳み部材は、昇降機構に連動連結され昇降するチャック部に揺動可能に支持された揺動部材と、上記揺動部材の対向する内側から上端部を通り外側へ覆設された柔軟性部材から構成され、上記柔軟性部材が揺動部材の昇降及び揺動に追動できるとともに、上記揺動部材の昇降の際に、柔軟性部材がシート状食品生地5の下面に摺動することなくシート状食品生地5の下面との接触端位置を徐々に上方及び下方に移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略中央部に内包物が載置されたシート状食品生地を複数の挿通孔を所要の位置に対向するように備えた載置部材に上記挿通孔を覆うように載置させ、上記シート状食品生地の周縁部を、上記挿通孔を挿通する折り畳み部材にて下方から押圧して起立させ、該起立部分を対向する内側へ傾倒させることにより、上記内包物の一部又は全部をシート状食品生地で被覆するシート状食品生地の折り畳み方法において、上記折り畳み部材は、昇降機構に連動連結され昇降するチャック部に揺動可能に支持された揺動部材と、上記揺動部材の対向する内側から上端部を通り外側へ覆設された柔軟性部材から構成され、該柔軟性部材の一端部は、上記揺動部材の内側において上記載置部材の下方に配設された上側保持部材に固定され、柔軟性部材の他端部は、昇降する揺動部材に対し相対的に移動可能に覆設されると共に、柔軟性部材にかかる張り具合が常に同程度に維持されるよう張り維持機構に連結されており、上記柔軟性部材が揺動部材の昇降及び揺動に追動できるとともに、上記揺動部材の昇降の際に、柔軟性部材がシート状食品生地5の下面に摺動することなくシート状食品生地5の下面との接触端位置を徐々に上方及び下方に移動することを特徴とする食品生地の折り畳み方法。 【請求項2】 複数の挿通孔を所要の位置に対向するように備え、該挿通孔を覆うようにシート状食品生地を載置させる載置部材と、上記挿通孔を挿通する折り畳み部材を備えたシート状食品生地の折り畳み装置において、上記折り畳み部材は、昇降機構に連動連結され昇降するチャック部に揺動可能に支持された揺動部材と、上記揺動部材の対向する内側から上端部を通り外側へ覆設された柔軟性部材から構成され、該柔軟性部材の一端部は、上記揺動部材の内側において上記載置部材の下方に配設された上側保持部材に固定され、昇降する揺動部材に対し相対的に移動可能に覆設されたことを特徴とするシート状食品生地の折り畳み装置。 【請求項3】 柔軟性部材の他端部は、柔軟性部材にかかる張り具合が常に同程度に維持されるよう張り維持機構に連結されたことを特徴とする請求項2に記載のシート状食品生地の折り畳み装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート状食品生地の略中央部に載置された内包物の一部又は全部を、該食品生地の周縁部を折り畳むことにより被覆するシート状食品生地の折り畳み方法及びその装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来のシート状食品生地の折り畳み手段として、中心部を搬送部材に固定された方形状の柔軟性シート上に方形状のシート状食品生地を載置し、次いで前記柔軟性シートの四つの角部を折り畳み部材で下方より押圧して起立させ、該起立部分を内側へ傾倒させる折り畳み装置がある。 【0003】 例えば、特許文献1に記載された折り畳み装置は、搬送部材としての搬送板を無端状に連設した無端コンベアベルトの外側に中心部を固定された方形状の柔軟性シートを連続して設け、上記柔軟性シートの四つの角部を下方より押圧して起立させる2対の昇降杆と、各昇降杆にて起立された前記柔軟性シートの四つの角部を内側へ傾倒させる2対の押板を設けている。 【0004】 また、特許文献2に記載された折り畳み装置は、搬送部材としての多数のパレットを無端状に連続して設け、該パレットに柔軟性シートとしてのフレシキブルマットの中心部を固定して設け、上記フレシキブルマットの四つの角部を下方より押し上げ、さらに内側へ折り曲げる2対のベルクランク状のトング・レバーを設けている。 【0005】 前記特許文献1及び2に記載された従来の折り畳み装置は、柔軟性シート上に載置されたシート状食品生地の四つの角部を内側へ折り畳み、該食品生地の略中央部に載置された内包物を包み込むことは可能であるが、複数の柔軟性シートを備えなければならず、さらに、該柔軟性シートを搬送部材に固定しなければならないため構成が複雑であるという問題があった。 【0006】 さらに、上記柔軟性シートの四つの角部を昇降杆やトング・レバーで下方より押し上げる際、さらに、押板が柔軟性シートを内側へ傾倒させる際に、上記昇降杆、押板やトング・レバーが柔軟性シートの下面を摺動するため柔軟性シートが摩耗してしまっていた。従って、柔軟性シートの摩耗粉が発生し異物として食品へ混入する恐れがあるなど衛生上の問題があった。 【0007】 また、摩耗した柔軟性シートを新しい部材に交換しなければならず、特に、その交換サイクルが短い場合には経費上の問題があった。 【0008】 また、特許文献2に記載された折り畳み装置においては、トング・レバーがシート状食品生地の角部を該食品生地の内側へ折り畳んだ後、パレットの下方に戻る際に、トング・レバーに柔軟性シートが密着し、該柔軟性シートが内包物を包み込んだシート状食品生地を押し潰してしまう場合があり、安定した折り畳み成形ができないという問題があった。 【特許文献1】特開昭58−101638号公報 【特許文献2】特公昭57−45545号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0009】 本発明は、従来の柔軟性シートを用いることなくシート状食品生地を折り畳むことのできるシート状食品生地の折り畳み方法及びその装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 本発明は前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、請求項1に係る発明は、略中央部に内包物が載置されたシート状食品生地を複数の挿通孔を所要の位置に対向するように備えた載置部材に上記挿通孔を覆うように載置させ、上記シート状食品生地の周縁部を、上記挿通孔を挿通する折り畳み部材にて下方から押圧して起立させ、該起立部分を対向する内側へ傾倒させることにより、上記内包物の一部又は全部をシート状食品生地で被覆するシート状食品生地の折り畳み方法において、上記折り畳み部材は、昇降機構に連動連結され昇降するチャック部に揺動可能に支持された揺動部材と、上記揺動部材の対向する内側から上端部を通り外側へ覆設された柔軟性部材から構成され、該柔軟性部材の一端部は、上記揺動部材の内側において上記載置部材の下方に配設された上側保持部材に固定され、柔軟性部材の他端部は、昇降する揺動部材に対し相対的に移動可能に覆設されると共に、柔軟性部材にかかる張り具合が常に同程度に維持されるよう張り維持機構に連結されており、上記柔軟性部材が揺動部材の昇降及び揺動に追動できるとともに、上記揺動部材の昇降の際に、柔軟性部材がシート状食品生地5の下面に摺動することなくシート状食品生地5の下面との接触端位置を徐々に上方及び下方に移動することを特徴とする食品生地の折り畳み方法である。 【0011】 請求項2に係る発明は、複数の挿通孔を所要の位置に対向するように備え、該挿通孔を覆うようにシート状食品生地を載置させる載置部材と、上記挿通孔を挿通する折り畳み部材を備えたシート状食品生地の折り畳み装置において、上記折り畳み部材は、昇降機構に連動連結され昇降するチャック部に揺動可能に支持された揺動部材と、上記揺動部材の対向する内側から上端部を通り外側へ覆設された柔軟性部材から構成され、該柔軟性部材の一端部は、上記揺動部材の内側において上記載置部材の下方に配設された上側保持部材に固定され、昇降する揺動部材に対し相対的に移動可能に覆設されたことを特徴とするシート状食品生地の折り畳み装置である。 【0012】 請求項3に係る発明は、上記柔軟性部材の他端部が柔軟性部材にかかる張り具合が常に同程度に維持されるよう張り維持機構に連結されたことを特徴とするシート状食品生地の折り畳み装置である。 【発明の効果】 【0013】 本発明のシート状食品生地の折り畳み方法によれば、従来のごとく搬送部材に固定された柔軟性シートを折り畳むことによりシート状食品生地を折り畳むものでなく、シート状食品生地の下方より上昇する揺動部材に追動して突出する柔軟性部材を介して折り畳むものであり、シート状食品生地の周縁部を下方より起立させ、該起立部分を内側へ傾倒させる際に、柔軟性部材がシート状食品生地の下面を摺動することなくシート状食品生地の下面との接触する端部を徐々に上方へ移動するよう隆起するので、シート状食品生地の下面を削るなどの損傷を与えることがないので綺麗な折り畳み製品を成形することができる。 【0014】 また、本発明のシート状食品生地の折り畳み方法によれば、シート状食品生地の下方へ降下する揺動部材に追動して柔軟性部材が没入する際に、柔軟性部材がシート状食品生地の下面を摺動することなく柔軟性部材とシート状食品生地との接触する端部から徐々に剥がれるように離れていき、柔軟性部材がシート状食品生地に粘着することがないので、従来のごとくトング・レバーなどの折り畳み部材が柔軟性シートに密着し、柔軟性シートが内包物を包み込んだシート状食品生地を押し潰してしまうようなことがなく、安定した折り畳み成形ができる。 【0015】 本発明のシート状食品生地の折り畳み装置によれば、従来のごとくシート状食品生地の載置部材としての搬送部材に多数の柔軟性シートを設けることがないので構成が簡略化でき、さらには、多数の柔軟性シートの交換が不要となるので経費を抑制することができる。 【0016】 また、従来のごとく柔軟性シートと該柔軟性シートの下方より押圧して上方へ折り曲げる昇降杆やトング・レバーなどの折り曲げ部材を離間可能に設けるものでなく、揺動部材を昇降及び揺動可能に備え、該揺動部材に柔軟性部材を追動可能に覆設した折り曲げ部材を備えるため、揺動部材に柔軟性部材が粘着することが防止できる。従って、従来のごとくトング・レバーなどの折り畳み部材が柔軟性シートに密着し、柔軟性シートが内包物を包み込んだシート状食品生地を押し潰してしまうようなことがなく、安定した折り畳み成形ができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下、本発明の第1の実施の形態に係る折り畳み装置1について図面を用いて説明する。図1は、折り畳み装置1を概略的に示した上面説明図である。図2は、折り畳み装置1を概略的に示した正面説明図であり、その一部を図1におけるA−A断面矢視により図示している。図3乃至図5は、折り畳み装置1に構成された折り畳み機構部3がシート状食品生地5を折り畳む工程を示した工程説明図である。 【0018】 図1及び図2を参照するに、折り畳み装置1は、シート状食品生地5を搬送する搬送コンベア7と、図示されない成形装置により所定幅と所定厚さに揃えられた連続した帯状の食品生地4から所要の大きさのシート状食品生地5に切断する切断装置8と、シート状食品5の略中央部に内包物6を定量吐出する吐出装置9と、内包物6が吐出されたシート状食品生地5の周縁部である4つの角部5Aを起立させ、該起立部を内側へ傾倒させる折り畳み機構部3を備えている。なお、本実施の形態においては、シート状食品生地5をパイ生地、内包物6をシュー生地とし、いわゆるパイ・シュー菓子を成形する例として説明する。 【0019】 搬送装置としての上記搬送コンベア7は、図示されない駆動モータに連動連結された駆動ローラ11と複数の従動ローラ12を備え、該駆動ローラ11及び複数の従動ローラ12に無端状のコンベアベルト15が巻掛けられている。載置部材としての上記コンベアベルト15には、載置するシート状食品生地5の4つの角部5Aの下方に位置するよう4個1組の挿通孔17がシート状食品生地5の大きさと同じ間隔で配設されている。また、コンベアベルト15には、上記挿通孔17の各組の隣(図1では上側)に透孔18が並設されている。 【0020】 さらに、コンベアベルト15の上方には、2つのセンサーが搬送コンベア7の図示されないフレーム部から立設されている。該センサは、例えば反射型の光電センサであり、ベルトコンベア15上のシート状食品生地5の有無を感知するセンサ13と、上記透孔18の有無を感知するセンサ14として備えられている。そして、搬送コンベア7は、該センサ14が所定間隔で配設された透孔18の有無を感知し、該感知信号に基づいてコンベアベルト15が上記間隔ずつ間欠的に回動するよう設けられている。 【0021】 切断装置8は、搬送コンベア7の上方に配設され、丸形の回転刃81を備えている。該回転刃81は、図示されない流体圧シリンダやスプロケット・チェーンなどの公知の駆動機構によりコンベアベルト15の矢印Rで示した搬送方向に対し直交する方向(幅方向)へ往復動可能に備えられている。該回転刃81は、コンベアベルト15が停止している際に、コンベアベルト15の表面を転動しながら幅方向へ移動し、コンベアベルト15により搬送される連続した帯状の食品生地4から正方形のシート状食品生地5を切断する。そして、搬送コンベア7が回動している際には、コンベアベルト15の上方に離間して待機するよう昇降可能に設けられている。なお、この帯状の食品生地4を切断する部位は、ベルトコンベア15に所定の間隔で備えられた4個1組の挿通孔17の各組の中間位置に相当する部分である。 【0022】 吐出装置9は、搬送コンベア7の上方に設けられ、シート状食品生地5が間欠的に停止している際に、上記センサ13の感知信号に基づいて該シート状食品生地5の略中央部に内包物6をノズル91から定量的に吐出する装置であり、公知の装置であるので詳細な説明は省略する。 【0023】 上記折り畳み機構部3は、シート状食品生地5を折り畳むチャック部19と、該チャック部19を昇降させる昇降機構部21を備えており、上記コンベアベルト15の内側に配設されている。 【0024】 上記昇降機構部21は、上記搬送コンベア7の内部に水平に取り付けられた上板27の下面に例えば空気圧や油圧などの流体圧で作動する両ロッド型の流体圧シリンダ29の上側ロッド31を取り付け、また、下側ロッド32には下板33を取り付けている。さらに、上記空気圧シリンダ29のシリンダ部35の側面には、チャック部19を支持するためのL字型の支持部材37が取り付けられている。 【0025】 チャック部19は、上記支持部材37の上部から水平に取り付けられた基板39の上面に4本の支持板43を備え、各支持板43は、揺動部材41を揺動自在に支持している。揺動部材41は、アーム47とその下方にレバー51とを備えている。さらに、アーム47の上端部53には、円柱状の部材が備えられており、また、アーム47の下端部には、リング49が備えられ、該リング49は、上記支持板43に固定された支点ピン45に回動可能に嵌入されている。さらに、上記レバー51はL字型に形成され、その先端部55には球状の部材が備えられている。 【0026】 また、上記基板39の下面には、例えば流体圧シリンダ59が取り付けられており、下方に指向された流体圧シリンダ59のロッド61の先端には、支持板63が取り付けられている。さらに、該支持板63の上面には、上記基板39を貫通したシャフト65が立設されており、該シャフト65の上端部に設けられた円周状の溝部67に上記揺動部材41に備えられたレバー51の球状部材55が僅かな隙間を設けて遊挿されている。 【0027】 また、揺動部材41のアーム47に、例えばシリコン系のゴム材から形成された帯状の柔軟性部材57を覆設させることにより折り畳み部材が構成されている。なお、該柔軟性部材57の表面に微細な凹凸形状を設けることによりシート状食品生地5との粘着を抑制することができる。ここで、該柔軟性部材57の取り付け機構を説明する。上記昇降機構部21の上板27の上面から上側保持部材73が水平に取り付けられている。該上側保持部材73には、上記柔軟性部材57が覆設された4本の揺動部材41からなる折り畳み部材が挿通可能な長方形の挿通孔75が備えられている。 【0028】 また、上記流体圧シリンダ29に取り付けられた下板33の上面から立設された支持部材77に下側保持部材79が水平に取り付けられている。該下側保持部材79には、上記4本の支持板43を囲むように挿通孔78が備えられている。 【0029】 そして、上記柔軟性部材57は、その一端部57Aが上記上側保持部材73の挿通孔75に囲まれた内側に位置する該上側保持部材73の下面に保持され、柔軟性部材57の胴部57Bが揺動部材41に備えられたアーム47の上端部53に覆設されて該アーム47の外側に沿うように垂下される。垂下する柔軟性部材57は、該アーム47のリング49近傍に取り付けられた略コの字形のガイド部材56により揺動部材41から脱落しないよう案内されている。さらに、柔軟性部材57は、上記下側保持部材79の挿通孔78を挿通し、柔軟性部材57の他端部57Cが上記挿通孔78の外側に位置する該下側保持部材79の下面に保持されている。なお、柔軟性部材57の一端部57A及び他端部57Cを各々上側保持部材73及び下側保持部材79の上面や、挿通孔75及び挿通孔78の内壁に取り付けるようにしてもよい。 【0030】 次に、図3乃至図5を参照して上記折り畳み機構部3の動作について説明する。図3は、流体圧シリンダ29の両ロッド31,32がシリンダ部35から最も突出した状態であり、チャック部19が下方に待機している状態を示している。また、流体圧シリンダ59のロッド61がシリンダ部62に最も没入した状態であり、揺動アーム部41のアーム47が直立した状態を示している。なお、説明の便宜上、この状態を初期状態あるいは初期位置と称す。 【0031】 図4(a)は、上記初期状態から、流体圧シリンダ29を動作させ両ロッド31,32をシリンダ部35に最も没入させた状態を示しており、この状態を上昇状態あるいは上昇位置と称す。上側ロッド31の没入動作によりシリンダ部35及び該シリンダ部35に連結されたチャック部19は、上板27側へ上昇する。この時の上昇距離は、上側ロッド31の移動距離と等しくなる。 【0032】 また、下側ロッド32と連結された下側保持部材79は、両ロッド31,32の没入動作により上板27側へ上昇する。この時の上昇距離は、上側ロッド31の移動距離と下側ロッド32の移動距離との和に等しくなる。つまり、下側保持部材79の移動距離は、チャック部19の移動距離の2倍となるよう設けられている。 【0033】 チャック部19が初期位置から上昇位置に移動する際の揺動部材41と柔軟性部材57の動きについて図4(b)を参照して説明する。揺動部材41は、アーム47の上端部53が上記上側保持部材73の挿通孔75、さらには、コンベアベルト15の挿通孔17から突出し、該上端部53が上記上側保持部材73から徐々に離間するよう上昇する。しかしながら、上記アーム47に覆設された柔軟性部材57は、その一端部57Aが上側保持部材73に保持されているため、揺動部材41の上昇に伴い、対向するアーム47の外側から上端部53を通過して内側に沿うように移動し、柔軟性部材57の胴部57Bが上記挿通孔75から徐々に突出して隆起する。従って、柔軟性部材57の対向する内側表面は、上記上側保持部材73に対し離間するように移動することなく徐々に隆起することとなる。 【0034】 また、柔軟性部材57の他端部57Cを保持する下側保持部材79は、チャック部19を支持する基板39の2倍の速さ(2倍の移動距離と同義)で上昇しており、柔軟性部材57が上部保持部材73と下側保持部材79との間で引き伸ばされることなく、常に同程度の張りが維持されるよう設けられた柔軟性部材57の張り維持機構である。 【0035】 図5は、上記上側保持部材73及びコンベアベルト15から上方に突出した柔軟性部材57が対向する内側に傾倒した状態を示しており、折り畳み状態あるいは折り畳み位置と称す。流体圧シリンダ59のロッド61がシリンダ部62から突出し、該ロッド61に連結されたシャフト65が降下すると、該シャフト65の溝部67に遊嵌された揺動部材41のレバー51がリング49を軸支する支点ピン45を支点として揺動し、該揺動部材41のアーム47が対向する内側に一斉に傾倒することにより、該揺動部材41に覆設された柔軟性部材57も内側へ傾倒することとなる。 【0036】 そして、流体圧シリンダ59のロッド61がシリンダ部62に没入することにより、揺動部材41は、図4に示す上昇位置に復帰し、さらには、流体圧シリンダ29の両ロッド31,32がシリンダ部35にから突出することにより折り畳み機構部3が図3に示す初期位置に降下する。 【0037】 折り畳み機構部3が上昇位置から初期位置に降下する際に、柔軟性部材57の胴部57Bは、アーム47の内側からアーム47の上端部53を通過してアーム47の外側に沿って移動し、上側保持部材73及びコンベアベルト15から上方に突出した柔軟性部材57は、徐々にその隆起を小さく変化させながら上側保持部材73の挿通孔75内へ没入することとなる。 【0038】 次に、上記折り畳み装置1を用いてパイ生地からなるシート状食品生地5を折り畳む工程を説明する。シート状食品生地5は、図示されない生地成形機により所要の幅と厚みが揃えられた連続した帯状の食品生地4に成形され、搬送部材及び載置部材としてのコンベアベルト15の上面に載置され、上記の通り所定の間隔で間欠的に搬送される。そして、コンベアベルト15が停止している際に、搬送コンベア7の上方に配置された切断装置8の回転刃81がコンベアベルト15の幅方向の一端側から他端側へ転動しながら移動し、連続した帯状の食品生地4から正方形のシート状食品生地5が切断される。正方形に切断されたシート状食品生地5は、コンベアベルト15に備えられた4個1組の挿通孔17の上に4つの角部5Aを位置することとなる。 【0039】 その後、シート状食品生地5は、間欠的に搬送され、吐出装置9の下方にて一時的に搬送が停止される。吐出装置9は、シート状食品生地5の略中央部にシュー生地からなる内包物6を定量に吐出する。 【0040】 内包物6が載置されたシート状食品生地5は、さらに間欠的に搬送され、上記チャック部19の上方にて一時的に搬送が停止される。この時、ベルトコンベア15の挿通孔17と折り畳み機構部3に備えられた上側保持部材73の挿通孔75は、ほぼ一致している。 【0041】 ここで、折り畳み機構部3の各部が動作し、折り畳み工程が開始される。先ず、図3に示された初期状態から流体圧シリンダ29の両ロッド31,32を突出するよう動作してチャック部19が上昇し始め、4本の揺動部材41の上端部53に覆設された柔軟性部材57は、挿通孔75及び挿通孔17から上方に突出するよう隆起し、挿通孔17の上面に載置されたシート状食品生地5の4つの角部5Aを下方より押圧して起立させる。この時、柔軟性部材57の内側、つまり、シート状食品生地5に接する胴部57Bは、従来のごとくシート状食品生地5全体が柔軟性シートに接した状態から折り畳まれるものではなく、また、シート状食品生地5の表面(下面)に摺動することなくシート状食品生地5の下面との接触端位置25を徐々に上方に移動するよう隆起するものである。従って、シート状食品生地5の下面を削るなどの損傷を与えることがない。そして、図4に示された上昇位置でチャック部19の上昇が停止し、シート状食品生地5の4つの角部5Aの起立が終了する。 【0042】 次いで、流体圧シリンダ59がロッド61を突出するよう動作し、アーム47に覆設された柔軟性部材57は、揺動部材41のアーム47の揺動に追動してシート状食品生地5の4つの角部5Aを対向する内側へ傾倒し、シート状食品生地5を折り畳む。シート状食品生地5は、図6に示したごとく、4つの角部5Aが内包物6を包み込むようシート状食品生地5の略中央部の上方位置で接触され、略四角錐形をした被覆食品10が成形される。 【0043】 そして、上記折り畳み工程が終了すると、流体圧シリンダ59のロッド61がシリンダ部62に没入するよう動作し、揺動部材41のアーム47が外側に揺動して図4に示すごとく起立する。該アーム47に覆設された柔軟性部材57は、アーム47の上記揺動に追動して折り畳まれた角部5Aから離れる。 【0044】 さらに、流体圧シリンダ29の両ロッド31,32をシリンダ部35から突出するよう動作してチャック部19が下降すると、上記の通り、上側保持部材73及びコンベアベルト15の上方から突出した柔軟性部材57は、徐々にその隆起を小さく変化させながら上側保持部材73の挿通孔75内へ没入することとなる。この時、略円錐形に折り畳まれたシート状食品生地5に接する柔軟性部材57は、シート状食品生地5の表面を摺動することなく、シート状食品生地5の表面との接触端位置25を徐々に下方に移動するように没入するものである。従って、柔軟性部材57は、シート状食品生地5から剥がされるように離れるためシート状食品生地5から剥離しやすく、シート状食品生地5が柔軟性部材57の上記没入動作に伴って下方に押し潰されるようなことはなく、安定した折り畳み成形が可能となった。 【0045】 略四角錐形に成形された被覆食品10は、搬送コンベア7により搬送され、冷凍や焼成などの次工程に送られる。第1の実施の形態に基づく被覆食品10は、シューの底部をパイ生地で覆ったいわゆるパイ・シューに焼成される。なお、シート状食品生地5は、パイ生地に限らず求肥生地のような餅生地であったり、餃子の皮生地などの食品生地であってもよく、内包物6は、餡やクリーム、あるいは、餃子の具などそれらの組み合わせは嗜好に応じて自由に選択することができる。また、被覆食品10は、シート状食品生地5で内包物6を完全に包み込む形態ばかりではなく、内包物6の一部が露出するよう被覆する形態も含むものである。 【0046】 次に、本発明の第2の実施の形態に係る折り畳み装置1について図面を用いて説明する。図6乃至図8は、折り畳み装置1に構成された折り畳み機構部3が円形のシート状食品生地5を折り畳む工程を示した工程説明図である。また、各(a)図は上面説明図であり、(b)図は、その一部に(a)図のB−B断面矢視により図示された正面説明図である。ここでは、上記第1の実施の形態の構成と同一機能を奏する構成要素には同一符号を付することとして重複した説明は省略する。第2の実施の形態においては、シート状食品生地5を焼成された円形のケーキ生地とし、内包物6をホイップクリームとし、シート状食品生地5の周縁部5Bを3箇所から折り畳む場合として説明する。 【0047】 折り畳み装置1は、搬送コンベア7、折り畳み機構部3と図示されない吐出装置9を備えている。 【0048】 上記搬送コンベア7には、無端状のコンベアベルト15が備えられており、上記コンベアベルト15には、載置する円形のシート状食品生地5の周縁部5Bの下方に位置するよう3個1組の挿通孔17がシート状食品生地5の配置される間隔で配設されている。そして、搬送コンベア7は、コンベアベルト15が上記間隔ずつ間欠的に回動するよう設けられている。 【0049】 折り畳み機構部3は、チャック部19と第1の実施の形態と同様な昇降機構部21(図省略)を備えている。チャック部19には、円周上に等間隔で3本の揺動部材41が配設されている。該揺動部材41には、アーム47の外周に無端状に覆設された柔軟性部材57が相対的に回動可能に備えられている。また、上側保持部材73には、上記柔軟性部材57が覆設された3本の揺動部材41が挿通可能な長方形の挿通孔75が備えられている。そして、上記柔軟性部材57の張り維持機構として柔軟性部材57の一端部57Aと他端部57Cが上記挿通孔75の内側に位置する上側保持部材73の下面に取り付けられている。また、チャック部19は、第1の実施の形態と同様に上記支持部材37(図省略)の上部に取り付けられている。 【0050】 次に、折り畳み装置1の動作及びシート状食品生地5の折り畳み工程について説明する。図6を参照するに、コンベアベルト15上に等間隔に載置された円形のシート状食品生地5は、搬送コンベア7により間欠的に搬送され、吐出装置9(図省略)の下方にて一時的に搬送が停止される。そして、吐出装置9が丸形のシート状食品生地5の略中央部に内包物6を定量に吐出する。内包物6が載置されたシート状食品生地5は、搬送コンベア7により間欠的に搬送され、折り畳み機構部3に備えられたチャック部19の上方にて一時的に搬送が停止される。この時、ベルトコンベア15の挿通孔17と折り畳み機構部3に備えられた上側保持部材73の挿通孔75は、ほぼ一致している。 【0051】 ここで、折り畳み機構部3の各部が動作し、折り畳み工程が開始される。先ず、図6に示された初期状態からチャック部19が上昇し始め、3本の揺動部材41に覆設された柔軟性部材57は、挿通孔75及び挿通孔17から上方に突出するよう隆起し、挿通孔17の上面に載置されたシート状食品生地5の周縁部5Bを3箇所で下方から押圧して起立させる。この時、柔軟性部材57の内側、つまり、シート状食品生地5に接する胴部57Bは、従来のごとくシート状食品生地5全体が柔軟性シートに接した状態から折り畳まれるものではなく、また、シート状食品生地5の表面(下面)に摺動することなくシート状食品生地5の下面との接触端位置25を徐々に上方に移動するよう隆起するものである。従って、シート状食品生地5の下面を削るなどの損傷を与えることがない。そして、図7に示された上昇位置でチャック部19の上昇が停止し、シート状食品生地5の4つの角部5Aの起立が終了する。 【0052】 次いで、流体圧シリンダ59がロッド61を突出するよう動作し、3本の揺動部材41に覆設された各柔軟性部材57は、揺動部材41のアーム47の揺動に追動してシート状食品生地5の3箇所の周縁部5Bを対向する内側へ傾倒し、シート状食品生地5を折り畳む。シート状食品生地5は、図8に示したごとく、3箇所の周縁部5Bが内包物6の下側部分を覆うよう折り畳まれ、シート状食品生地5の略中央部から内包物6が露出した略三角錐形をした被覆食品10が成形される。 【0053】 そして、上記折り畳み工程が終了すると、流体圧シリンダ59のロッド61が没入するよう動作し、揺動部材41のアーム47が外側に揺動して図7に示すごとく起立する。該揺動部材41に覆設された柔軟性部材57は、アーム47の上記揺動に追動して折り畳まれた周縁部5Bから離れる。 【0054】 さらに、チャック部19が下降すると、上側保持部材73及びコンベアベルト15の上方から突出した柔軟性部材57は、徐々にその隆起を小さく変化させながら上側保持部材73の挿通孔75内へ没入することとなる。この時、略三角錐形に折り畳まれたシート状食品生地5に接する柔軟性部材57は、シート状食品生地5の表面を摺動することなく、シート状食品生地5の表面との接触端位置25を徐々に下方に移動するように没入するものである。従って、柔軟性部材57は、シート状食品生地5と接触する端部から剥がされるように離れるためシート状食品生地5から剥離しやすく、シート状食品生地5が柔軟性部材57の上記没入動作に伴って下方に押し潰されるようなことはなく、安定した折り畳み成形が可能となった。 【0055】 第2の実施の形態においては、上記柔軟性部材57は、その一端部57Aと他端部57Cが上記挿通孔75の内側に位置する上側保持部材73の下面に取り付けられている。従って、揺動部材41のアーム47が昇降動作する際に、柔軟性部材57が上部保持部材73と下側保持部材79との間で引き伸ばされることなく、常に同程度の張りが維持されるよう設けられている。 【0056】 また、上記第1及び第2の実施の形態においては、柔軟性部材57を1本の帯状の部材として柔軟性部材57の張り維持機構を説明したが、図9で示された形態であってもよい。図9に示された柔軟性部材57は、上記第2の実施の形態で示されたものと実質的に同じ機構であるが、無端状に形成された胴部57Bの表面に桟57Eが立設され、該桟57Eを対向する揺動部材41の内側に位置する上側保持部材73の下面に取り付けられている。つまり、上記桟57Eが柔軟性部材57の一端部57Aと他端部57Cを代用するものである。そして、該柔軟性部材57は、揺動部材41のアーム47に相対的に回動可能に覆設されている。図9に実線で示された柔軟性部材57は、上昇位置を示すものであり、二点鎖線で図示された柔軟性部材572は初期位置を、そして、柔軟性部材573は折り畳み位置を示している。 【0057】 また、上記第1の実施の形態においては、軟性部材57の張り維持機構として柔軟性部材57の他端部57Cをチャック部19の2倍の速さで昇降する下側保持部材79に保持するよう説明したが、図10で示された形態であってもよい。図10に示された柔軟性部材57の他端部57Cは自由端として揺動部材41の外側に垂下され、該他端部57Cには錘85が取り付けられている。該錘85の重量により柔軟性部材57が上部保持部材73との間で引き伸ばされることなく、常に同程度の張りが維持することができる。なお、図10に実線で示された柔軟性部材57は、上昇位置を示すものであり、二点鎖線で図示された柔軟性部材572は初期位置を、そして、柔軟性部材573は折り畳み位置を示している。 【0058】 本発明の実施の形態に係る切断装置1は、概ね上記の通りであるが、これに限定されることなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上記実施例においては、正方形に切断されたシート状食品生地5の周縁部である4つの角部4Aを合わせるよう折り畳み成形したが、それ以外の周縁部、つまり、4本の辺上に柔軟性部材57が接するようシート状食品生地5と柔軟性部材57を配置してもよい。また、シート状食品生地5の形状は、正方形や丸形に限らず所要の形状を選択することが可能である。さらに、柔軟性部材57の本数や位置も任意に設定することが可能であり、例えば、2本の柔軟性部材57を対向して設けることにより2つ折り製品を成形することも可能である。 【0059】 また、上記第1及び第2の実施の形態においては、搬送部材として搬送コンベア7を用いたが、例えば、水平面上を間欠的に回転する回転テーブルを備えた回転テーブル装置を用いることも可能である。回転テーブルの円周上に等間隔に複数組の挿通孔17を設け、回転テーブルが一時的に停止した際に該挿通孔17と折り畳み機構部3の挿通孔75が一致する位置に折り畳み機構部3を配設し、必要に応じて所要位置に吐出装置9を配設することにより内包物6を被覆したシート状食品生地5の折り畳み成形ができる。 【0060】 さらに、搬送装置を用いず、折り畳み機構部3の上部保持部材73の上面に直接シート状食品生地5を手作業などにより載置し、折り畳み成形することも可能である。 【図面の簡単な説明】 【0061】 【図1】本発明の第1の実施の形態に係る折り畳み装置を概略的に示した上面説明図である。 【図2】本発明の第1の実施の形態に係る折り畳み装置を概略的に示した正面説明図である。 【図3】シート状食品生地を折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図4】シート状食品生地を折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図5】シート状食品生地を折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図6】本発明の第2の実施の形態に係る折り畳み装置による折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図7】本発明の第2の実施の形態に係る折り畳み装置による折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図8】本発明の第2の実施の形態に係る折り畳み装置による折り畳む工程を示した工程説明図である。 【図9】柔軟性部材のその他の例を示した説明図である。 【図10】柔軟性部材のその他の例を示した説明図である。 【符号の説明】 【0062】 1 折り畳み装置 3 折り畳み機構部 5 シート状食品生地 10 被覆食品 15 コンベアベルト 19 チャック部 21 昇降機構部 41 揺動部材 57 柔軟性部材
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115924 【氏名又は名称】レオン自動機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−43235(P2008−43235A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−220658(P2006−220658) |
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