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【発明の名称】 食品製造装置及び食品製造装置の製造方法
【発明者】 【氏名】大谷 浩

【要約】 【課題】安価且つ短時間で簡単に製造することができ、食品製造に適した食品製造装置を提供する。

【解決手段】食品製造装置1は、製造台10と、複数の製造型2とからなる。製造台10は、基板11と、基板11に形成された複数の凹部15と、各凹部15に形成された挿通孔と、挿通孔周縁に形成された複数の係止爪20とを有する。製造型2は、成形型3と、成形型3に設けられたフランジ5と、フランジ5に形成された複数の係止孔とを有する。製造型2は、フランジ5が製造台10の凹部15に挿設され、複数の係止孔にそれぞれ製造台10の係止爪20が貫通後折曲されて、製造台10に固定して取り付けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
製造台と、製造台に取り付けられる製造型とを有し、
前記製造台は、基板と、基板の上面に形成された凹部と、凹部に形成された挿通孔と、挿通孔周縁に形成された係止爪とを有し、
前記製造型は、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジに形成された係止孔とを有し、
前記製造型は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、係止孔に製造台の係止爪が貫通後折曲されて、製造台に固定して取り付けられていることを特徴とする食品製造装置。
【請求項2】
製造台と、製造台に取り付けられる複数の製造型とを有し、
前記製造台は、基板と、基板の上面に所定間隔あけて形成された複数の凹部と、各凹部に形成された挿通孔と、挿通孔周縁に形成された複数の係止爪とを有し、
前記製造型は、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジに形成された複数の係止孔とを有し、
前記複数の製造型は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、複数の係止孔にそれぞれ製造台の係止爪が貫通後折曲されて、製造台に固定して取り付けられていることを特徴とする食品製造装置。
【請求項3】
製造台は鉄基材によって形成され、製造型はアルミニウム合金によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の食品製造装置。
【請求項4】
前記係止爪は、係止孔に貫通後に折曲されて基板の凹部周縁に当接する長さに形成され、凹部周縁に溶接されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の食品製造装置。
【請求項5】
製造台及び製造型は、表面にフッ素樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の食品製造装置。
【請求項6】
鉄基材のプレス加工によって、基板と、基板の上面に所定間隔あけて設けられた複数の凹部と、各凹部に設けられた挿通孔と、挿通孔周縁に所定間隔あけて設けられた複数の係止爪とを有する製造台を形成する第1の工程と、
アルミニウム合金の成形によって、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジの所定位置に設けられた複数の係止孔とを有する製造型を形成する第2の工程と、
製造型の成形型を製造台の挿通孔から挿通するようにして、製造型のフランジを製造台の凹部に挿設し、製造型の複数の係止孔にそれぞれ製造台の係止爪を貫通する第3の工程と、
係止爪を折曲して基板の凹部周縁に当接させ、係止爪と基板の凹部周縁を溶接する第4の工程とからなることを特徴とする食品製造装置の製造方法。
【請求項7】
製造台及び製造型の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成する第5の工程とからなることを特徴とする請求項6記載の食品製造装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱してパン、焼き菓子等の食品を製造する食品製造装置と、その食品製造装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、加熱して所定の形状のパン、焼き菓子等の食品を製造する食品製造装置は、製造台と、製造台に取り付けられる複数の製造型とを有する。前記製造台は、基板と、基板の上面に所定間隔あけて形成された複数の凹部と、各凹部に形成された挿通孔とを有する。前記製造型は、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジとを有する。複数の製造型は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、フランジに形成された孔を挿通するネジを製造台にねじ込むことによって、製造台に固定して取り付けられている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開平9−94050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の食品製造装置は、複数の製造型を一つ一つネジ止めをすることによって製造台に固定するので、製造するのに時間と手間がかかるという問題点があった。また、従来の食品製造装置は、製造台にネジ穴を複数形成しなければならず、しかも、製造型のフランジに形成された孔と合致するように、正確な位置にネジ穴を形成しなければならないので、製造コストが高くなるという問題点があった。また、ネジは別部品であるため、製造台から離脱する可能性があり、製造台から外れた場合食品に混入する恐れがあるという問題点があった。
【0004】
本願発明は、上記問題点に鑑み案出したものであって、安価且つ短時間で簡単に製造することができ、食品製造に適した食品製造装置を提供することを第1の目的とする。また、前記した効果を有する食品製造装置の製造方法を提供することを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願請求項1に係る食品製造装置は、上記第1の目的を達成するため、製造台と、製造台に取り付けられる製造型とを有し、前記製造台は、基板と、基板の上面に形成された凹部と、凹部に形成された挿通孔と、挿通孔周縁に形成された係止爪とを有し、前記製造型は、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジに形成された係止孔とを有し、前記製造型は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、係止孔に製造台の係止爪が貫通後折曲されて、製造台に固定して取り付けられている。
【0006】
本願請求項2に係る食品製造装置は、上記第1の目的を達成するため、製造台と、製造台に取り付けられる複数の製造型とを有し、前記製造台は、基板と、基板の上面に所定間隔あけて形成された複数の凹部と、各凹部に形成された挿通孔と、挿通孔周縁に形成された複数の係止爪とを有し、前記製造型は、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジに形成された複数の係止孔とを有し、前記複数の製造型は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、複数の係止孔にそれぞれ製造台の係止爪が貫通後折曲されて、製造台に固定して取り付けられている。
【0007】
本願請求項3に係る食品製造装置は、上記第1の目的を達成するため、製造台は鉄基材によって形成され、製造型はアルミニウム合金によって形成されている。
【0008】
本願請求項4に係る食品製造装置は、上記第1の目的を達成するため、前記係止爪は、係止孔に貫通後に折曲されて基板の凹部周縁に当接する長さに形成され、凹部周縁に溶接されている。
【0009】
本願請求項5に係る食品製造装置は、上記第1の目的を達成するため、製造台及び製造型は、表面にフッ素樹脂層が形成されている。
【0010】
本願請求項6に係る食品製造装置の製造方法は、上記第2の目的を達成するため、鉄基材のプレス加工によって、基板と、基板の上面に所定間隔あけて設けられた複数の凹部と、各凹部に設けられた挿通孔と、挿通孔周縁に所定間隔あけて設けられた複数の係止爪とを有する製造台を形成する第1の工程と、アルミニウム合金の成形によって、成形型と、成形型の開口周縁に設けられたフランジと、フランジの所定位置に設けられた複数の係止孔とを有する製造型を形成する第2の工程と、製造型の成形型を製造台の挿通孔から挿通するようにして、製造型のフランジを製造台の凹部に挿設し、製造型の複数の係止孔にそれぞれ製造台の係止爪を貫通する第3の工程と、係止爪を折曲して基板の凹部周縁に当接させ、係止爪と基板の凹部周縁を溶接する第4の工程とからなる。
【0011】
本願請求項7に係る食品製造装置の製造方法は、上記第2の目的を達成するため、製造台及び製造型の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成する第5の工程とからなる。
【発明の効果】
【0012】
本願発明に係る食品製造装置は、成形型が製造台の挿通孔から挿通するようにして、フランジが製造台の凹部に挿設され、係止孔に製造台の係止爪が貫通後折曲されて、製造型が製造台に固定して取り付けられているので、製造型をネジ止めによって製造台に固定する従来の食品製造装置と比べ、短時間で簡単に製造することができるという効果がある。また、本願発明に係る食品製造装置は、製造台の正確な位置にネジ穴を複数形成するような、精密な加工が不要であるため、安価に製造することができるという効果がある。さらに、本願発明に係る食品製造装置は、係止爪が製造台と一体となっているため、製造台から離脱する可能性がなく、係止爪が製造台から外れて食品に混入する恐れがないという効果がある。
【0013】
本願発明に係る食品製造装置は、上記効果に加え、製造台を鉄基材によって形成し、製造型をアルミニウム合金によって形成することができるので、軽量化を図ることができ、さらに製造コストを低く抑えることができるという効果がある。また、本願発明に係る食品製造装置は、係止爪が係止孔に貫通後に折曲されて基板の凹部周縁に当接し、当該当接部で凹部周縁に溶接されているので、製造型が製造台に完全に固定され、製造型が製造台から外れてしまうことを防止することができるという効果がある。
【0014】
本願発明に係る食品製造装置は、製造台及び製造型の表面にフッ素樹脂層が形成されているので、耐食性・耐摩耗性に優れた構成となり、長期間使用することができるという効果がある。
【0015】
本願発明に係る食品製造装置の製造方法は、製造型の成形型を製造台の挿通孔から挿通するようにして、製造型のフランジを製造台の凹部に挿設し、製造型の複数の係止孔にそれぞれ製造台の係止爪を貫通後、係止爪を折曲して基板の凹部周縁に当接させ、係止爪と基板の凹部周縁を溶接することによって、上記効果を有する食品製造装置を簡単に製造することができるという効果がある。さらに、製造台及び製造型の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成することにより、耐食性・耐摩耗性に優れた食品製造装置を製造することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本願発明に係る食品製造装置の一つの実施の形態を図1乃至図4に基づいて説明する。図1は、本願発明に係る食品製造装置の全体斜視図である。図2は、本願発明に係る食品製造装置の製造台の斜視図である。図3は、本願発明に係る食品製造装置の要部分解斜視図である。図4は、本願発明に係る食品製造装置の要部断面図である。
【0017】
食品製造装置1は、製造台10と、製造台10に取り付けられる複数の製造型2とを有する。前記製造台10は、基板11と、基板11の上面12に所定間隔あけて形成された複数の凹部15と、各凹部15に形成された挿通孔19と、挿通孔19周縁に形成された複数の係止爪20とを有する。前記製造型2は、成形型3と、成形型3の開口9周縁に設けられたフランジ5と、フランジ5に形成された複数の係止孔7とを有する。前記複数の製造型2は、成形型3が製造台10の挿通孔19から挿通するようにして、フランジ5が製造台10の凹部15に挿設され、複数の係止孔7にそれぞれ製造台10の係止爪20が貫通後折曲されて、製造台10に固定して取り付けられている。
【0018】
上記したように、食品製造装置1は、成形型3が製造台10の挿通孔19から挿通するようにして、フランジ5が製造台10の凹部15に挿設され、係止孔7に製造台10の係止爪20が貫通後折曲されて、製造型2が製造台10に固定して取り付けられているので、製造型をネジ止めによって製造台に固定する従来の食品製造装置と比べ、短時間で簡単に製造することができる。また、食品製造装置1は、製造台の正確な位置にネジ穴を複数形成するような、精密な加工が不要であるため、安価に製造することができる。さらに、食品製造装置1は、係止爪20が製造台10と一体となっているため、製造台10から係止爪20が離脱する可能性がなく、係止爪20が製造台10から外れて食品に混入する恐れがない。
【0019】
また、前記製造台10は鉄基材によって形成され、前記製造型2はアルミニウム合金によって形成されていることが望ましい。前記係止爪20は、係止孔7に貫通後に折曲されて基板11の凹部15周縁に当接する長さに形成され、凹部15周縁に溶接されていることが望ましい。さらに、製造台10及び製造型2は、表面にフッ素樹脂層が形成されていることが望ましい。
【0020】
食品製造装置1は、製造台10を鉄基材によって形成し、製造型2をアルミニウム合金によって形成することができるので、軽量化を図ることができ、さらに製造コストを低く抑えることができる。また、食品製造装置1は、係止爪20が係止孔7に貫通後に折曲されて基板11の凹部15周縁に当接し、当該当接部で凹部15周縁に溶接されているので、製造型2が製造台10に完全に固定され、製造型2が製造台10から外れてしまうことを防止することができる。さらに、食品製造装置1は、製造台10及び製造型2の表面にフッ素樹脂層が形成されているので、耐食性・耐摩耗性に優れた構成となり、長期間使用することができる。
【0021】
食品製造装置1の製造方法は、下記の工程からなる。鉄基材のプレス加工によって、基板11と、基板11の上面12に所定間隔あけて設けられた複数の凹部15と、各凹部15に設けられた挿通孔19と、挿通孔19周縁に所定間隔あけて設けられた複数の係止爪20とを有する製造台10を形成する第1の工程。アルミニウム合金の成形によって、成形型3と、成形型3の開口9周縁に設けられたフランジ5と、フランジ5の所定位置に設けられた複数の係止孔7とを有する製造型2を形成する第2の工程。製造型2の成形型3を製造台10の挿通孔19から挿通するようにして、製造型2のフランジ5を製造台10の凹部15に挿設し、製造型2の複数の係止孔7にそれぞれ製造台10の係止爪20を貫通する第3の工程。係止爪20を折曲して基板11の凹部15周縁に当接させ、係止爪20と基板11の凹部15周縁を溶接する第4の工程。製造台10及び製造型2の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成する第5の工程。
【0022】
食品製造装置1の製造方法は、製造型2の成形型3を製造台10の挿通孔19から挿通するようにして、製造型2のフランジ5を製造台10の凹部15に挿設し、製造型2の複数の係止孔7にそれぞれ製造台10の係止爪20を貫通後、係止爪20を折曲して基板11の凹部15周縁に当接させ、係止爪20と基板11の凹部15周縁を溶接することによって、食品製造装置を簡単に製造することができる。さらに、製造台10及び製造型2の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成することにより、耐食性・耐摩耗性に優れた食品製造装置1を製造することができる。
【0023】
さらに食品製造装置について詳細に説明する。図1、2に示すように、食品製造装置1は、製造台10と、製造台10に取り付けられる複数の製造型2とを有する。製造台10は、基板11と、基板11の上面12に、所定間隔あけて形成された複数の位置決め凹部15と、複数の位置決め凹部15のそれぞれに形成された挿通孔19と、挿通孔19周縁に形成された複数の係止爪20と、基板11の下面13に設けられた支持部材31,32とを有する。
【0024】
図3に示すように、製造型2は、前記挿通孔19に挿通可能な成形型3と、成形型3の開口9周縁に設けられ、前記位置決め凹部15に没入して嵌合可能なフランジ5と、フランジ5に形成された複数の係止孔7とを有する。製造型2は、アルミニウム合金のインジェクション成形、鋳造等によって形成されている。成形型3は、約2mm程度の肉厚で形成され、所定の形状の成形凹部6が形成されている。当該実施の形態では、成形凹部6は、熊顔形状に形成されているが、この形状に限定されるものではない。フランジ5は、約2mm程度の肉厚で略矩形板状に形成され、成形型3の上端であって、成形凹部6の開口9周縁に設けられている。係止孔7は、矩形状フランジ5の8カ所に形成され、フランジ5の各端縁近傍の略中央部と、フランジ5の各角部近傍に設けられている。なお、フランジ5の形状は、矩形板状に限定されるものではなく、円板状、多角板状、菱形板状等の形状に変更可能である。また、成形型3及びフランジ5の肉厚は、約2mm程度に限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0025】
図2に示すように、製造台10は、鉄板のプレス加工等によって形成され、基板11と、側壁21〜24と、支持部材31,32とを有する。基板11の上面12には、所定間隔あけて略矩形状の位置決め凹部15が複数形成されている。本実施の形態では、位置決め凹部15が基板11の上面12に12個形成されているが、この数に限定されないのは勿論である。
【0026】
位置決め凹部15は、底壁16と、底壁16の周囲に形成された周壁17とからなる。周壁17の長さ、即ち位置決め凹部15の深さは、前記製造型2のフランジ5を没入できる程度に形成されている。本実施の形態では、位置決め凹部15の深さは、約3mm程度である。なお、位置決め凹部15の深さは、約3mm程度に限定されるものではなく、前記フランジ5の肉厚を考慮して適宜変更可能である。
【0027】
また、位置決め凹部15の形状は、前記製造型2のフランジ5を嵌合できるように略矩形状に形成されている。なお、位置決め凹部15の形状は、略矩形状に限定されるものではなく、前記製造型2のフランジ5の形状に合わせて、円状、多角状、菱形状等の形状に変更可能である。前記位置決め凹部15の底壁16には、前記製造型2の成形型3を挿通することができる挿通孔19が形成されている。挿通孔19は、成形型3を基板11の上面12から下面13に挿通することができれば良く、特に形状が限定されるものではない。挿通孔19の周縁には、係止爪20が形成されている。係止爪20は、製造型2のフランジ5の係止孔7と対応する位置に設けられており、矩形状の位置決め凹部15の8カ所に形成され、位置決め凹部15の各端縁近傍の略中央部と、位置決め凹部15の各角部近傍に設けられている。係止爪20は、製造型2が製造台10に取り付けられる前は、折曲されて上方に突出している。
【0028】
基板11の上面12の周縁には、板状の側壁21〜24が設けられている。側壁21及び22は、基板11の長手方向両端に対向して設けられている。側壁23及び24は、基板11の短手方向両端に対向して設けられている。側壁21〜24は、基板11と一体であって、プレス加工により折曲されて形成されている。前記側壁21〜24は、基板11の上面12に押圧板を位置決めしながら安定して載せるためのものである。なお、押圧板は、図示しないが、複数の製造型2の開口9を略同時に塞ぐものであって、金属板、硬質プラスチック板等によって形成され、下面が基板11の上面12と当接する。基板11の下面13の短手方向両側には、略コ字状の支持部材31,32が、溶接、溶着、接着、ネジ等の固定手段によって一体的に取り付けられている。
【0029】
食品製造装置1は、以下のように、製造することができる。第1工程の鉄板のプレス加工によって、基板11と、基板11の上面12に所定間隔あけて配置される複数の位置決め凹部15と、各位置決め凹部15に設けられる挿通孔19と、挿通孔19周縁に所定間隔あけて突設される複数の係止爪20と、基板11の上面12周縁に設けられ側壁21〜24とを有する製造台10を形成する。係止爪20は、図2に示すように、上方に折曲されている。第2工程のアルミニウム合金のインジェクション成形によって、成形型3と、成形型3の開口9周縁に設けられるフランジ5と、フランジ5の所定位置に設けられる複数の係止孔7とを有する製造型2を形成する。
【0030】
第3工程によって、製造型2の成形型3を基板11の上面12側から、製造台10の位置決め凹部15に形成された挿通孔19に挿通するようにして、製造型2のフランジ5を製造台10の位置決め凹部15に挿設し、製造型2の複数の係止孔7にそれぞれ製造台10の係止爪20を貫通させる。製造型2は、フランジ5が位置決め凹部15に嵌合するので、略水平方向の動きが規制される。なお、フランジ5及び位置決め凹部15は、略矩形状に形成されているので、略水平回りの回転も規制される。位置決め凹部15の深さは、フランジ5の厚み分より深いので、フランジ5が位置決め凹部15内に没入する。なお、製造型2は、これの複数の係止孔7に製造台10の係止爪20を貫通させるので、フランジ5が位置決め凹部15に嵌合しなくても、略水平方向の動きが規制される。
【0031】
図4に示すように、第4工程によって、係止爪20を折曲して基板11の位置決め凹部15周縁に当接させ、係止爪20と基板11の位置決め凹部15周縁を溶接する。この第4工程によって、製造型2が製造台10に固定して取り付けられる。従って、製造型2は、これの素材がどの種類のものでも確実に製造台10に取り付けられることができる。第5工程によって、製造台10及び製造型2の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成する。このようにして、食品製造装置1を製造することができる。なお、第4工程と第5工程の間に、製造台10及び製造型2の表面をブラスト加工して粗面化する第4A工程を設けることが望ましい。第4A工程を設けることにより、第5工程において、粗面化した製造台10及び製造型2の表面にフッ素樹脂を焼き付けてフッ素樹脂層を形成することができる。また、第1工程と第2工程の間、又は第4工程と第5工程の間に、支持部材31,32を取り付ける第1A工程を設けることができる。
【0032】
上記した食品製造装置1の使用方法について説明する。支持部材31,32を設置面に載せて、製造台10を設置する。基板11は、支持部材31,32の高さ分、設置面から上方へ離れて略水平に保持される。各成形型3の成形凹部6内にパン種、菓子種等の食品種を入れる。押圧板を基板11の上方から下ろすと、押圧板が側壁21〜24に案内され、押圧板の下面が基板11の上面12に当接する。成形型3の開口9は、押圧板によって塞がれる。この状態で製造台10を加熱室に入れると、前記した食品種が成形凹部6内で膨張し、成形凹部6の形状である熊顔型の食品が製造される。製造台1を加熱室から引き出し、押圧板を基板11の上方へ引き上げ、成形型3の開口9から食品を取り出すことができる。
【0033】
食品製造装置1は、フランジ5が、成形型3の開口9周縁に設けられ、基板11の位置決め凹部15内に没入するように形成されているので、フランジ5及び成形型3の開口9周縁が基板11の上面12から突出することがなく、基板11の上面12に押圧板を載せた際、基板11の上面12と押圧板の間に隙間ができないので、製造時に食品が押圧板と基板11との隙間からはみ出て食品の外観を損なうことがない。
【0034】
食品製造装置1は、基板11の上面12周囲に設けられた側壁21〜24に押圧板が案内されるので、基板11の上面12に押圧板を安定して載置することができ、基板11に取り付けられた成形型3の開口9を塞ぐことができる。食品製造装置1は、基板11に支持部材31,32が設けられているので、基板11を設置面上方に支持することができ、成形型3の下端4が設置面に接しない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本願発明に係る食品製造装置の全体斜視図である。
【図2】本願発明に係る食品製造装置の製造台の斜視図である。
【図3】本願発明に係る食品製造装置の要部分解斜視図である。
【図4】本願発明に係る食品製造装置の要部断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 食品製造装置
2 製造型
3 成形型
4 下端
5 フランジ
6 成形凹部
7 係止孔
9 開口
10 製造台
11 基板
12 上面
13 下面
15 位置決め凹部
16 底壁
17 周壁
19 挿通孔
20 係止爪
21 側壁
22 側壁
23 側壁
24 側壁
31 支持部材
32 支持部材
【出願人】 【識別番号】503285793
【氏名又は名称】株式会社ベーカリー麦畑
【識別番号】591072787
【氏名又は名称】株式会社フジト−イ
【出願日】 平成19年5月23日(2007.5.23)
【代理人】 【識別番号】100081363
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 修治


【公開番号】 特開2008−289400(P2008−289400A)
【公開日】 平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願番号】 特願2007−136965(P2007−136965)