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【発明の名称】 ラックオーブン
【発明者】 【氏名】小川 正治

【要約】 【課題】本発明は非衛生エリアと衛生エリアの境界に設置されるラックオーブンに関し、食品加の生産性の向上と衛生性の向上を共に図ることを課題とする。

【解決手段】ラック20が投入される焼成室15が内設されたオーブン本体11が衛生エリアと非衛生エリアとの境界部に設置されるラックオーブンであって、焼成室15のラック20が投入される投入側に投入側ドア21を設けると共に、焼成室15のこれと対向する他側面にラック20を焼成室15から搬出するときに開かれる搬出側ドア22を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被焼成物を収納したラックが投入される焼成室と、
該焼成室に熱風を送り込むことにより、前記被焼成物を焼成する焼成装置と、
前記焼成室にラックを搬入及び搬出する際に開かれるドアとを具備するラックオーブンにおいて、
前記焼成室の前記ラックの投入側に投入側ドアを設けると共に、前記投入側ドアと対向する前記焼成室の他側面に前記ラックを搬出する搬出側ドアを設け、前記ラックが前記投入側ドアから前記搬出側ドアに向け、前記焼成室内を通過できる構成としたことを特徴とするラックオーブン。
【請求項2】
前記投入側ドアが開いているときに前記排出側ドアを閉じた状態にロックすると共に、前記搬出側ドアが開いているときに前記投入側ドアを閉じた状態にロックするロック機構を設けてなることを特徴とする請求項1記載のラックオーブン。
【請求項3】
被焼成物を収納したラックが投入される焼成室が内設されたオーブン本体と、
該焼成室に熱風を送り込むことにより、前記被焼成物を焼成する焼成装置と、
前記焼成室にラックを搬入及び搬出する際に開かれるドアとを具備し、
衛生エリアと非衛生エリアとの境界部に設置されるラックオーブンであって、
前記焼成室の前記ラックの投入側に投入側ドアを設けると共に、前記投入側ドアと対向する前記焼成室の他側面に前記ラックを搬出する搬出側ドアを設け、
前記投入側ドアを前記非衛生エリアに位置するよう配設し、
前記搬出側ドアを前記衛生アリアに位置するよう配設し、
かつ、前記本体部が前記衛生エリアと前記非衛生エリアとを画成する仕切り壁を貫通するよう配設したことを特徴とするラックオーブン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はラックオーブンに係り、特に非衛生エリアと衛生エリアの境界に設置されるラックオーブンに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に食品を焼成するオーブンは種々提供されているが、そのひとつとして、焼成物となる食品を比較的大量に同時焼成でき、かつラックを用いることによりオーブンへの搬入出が容易なラックオーブン(特許文献1参照)が提供されている。このラックオーブンは焼成室を開閉するドアを有しており、このドアを開けて被焼成物が搭載されたラックを焼成室内に搬入される。そして、焼成室内でラックを回転させつつ熱風を焼成室内に供給することにより、被焼成物に対し焼成処理を行う構成とされている。
【0003】
このラックオーブンは、一般には菓子やパン等を被焼成物とするが、近年では食品加工設備において、肉等の食品を焼成するのにも用いられるようになってきている。図8は、ラックオーブンを用いた食品加工設備の一例を示している。
【0004】
同図に示す食品加工設備100は、肉加工を行う設備である。この食品加工設備100は、肉加工エリア2、焼成エリア3、及び冷却・加工エリア4を有している。ラックオーブン110は、焼成エリア3に設置されている。
【0005】
また食品加工設備100は、食品衛生上、衛生エリアと非衛生エリアとに画成されている。従来では、肉加工エリア2及び加工された加工肉を焼成処理する焼成エリア3は非衛生エリアとされており、焼成処理が終了した加工肉を冷却処理等する冷却・加工エリア4は衛生エリアとされていた。
【特許文献1】特開平08−131052号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように焼成室3において、ラックオーブン10で加工肉を焼成処理した後は、この焼成済みの加工肉を直ちに衛生エリアに搬入することが衛生上望ましい。しかしながら、従来のラックオーブン110は、オーブン本体111に1つのドア121しか設けられていなかった。このため、加工肉を搭載したラック120は、焼成処理が終了した後も一旦非衛生エリアである焼成エリア3に引き出し、その上でラック120を冷却・加工エリア4に搬送する必要があった。
【0007】
しかしながら、この方法ではラック120が焼成エリア3から冷却・加工エリア4に搬送される途中で焼成エリア3内で汚染されてしまうおそれがあり、衛生上問題となる。このため、従来では焼成エリア3を衛生エリアとさせるため、(a)肉加工エリア2を出る前に加工肉を搭載したラック120及びこれに設けられた車輪を洗浄する、(b)焼成エリア3の靴の履き替えを行う、(c)ラック120をラックオーブン110に搬入した後は、肉汁が床に垂れる場合があり、肉汁が垂れた場合には即座に床を拭き取る等の事前作用を行っていた。
【0008】
しかしながら、上記の(a)〜(c)の処理は面倒で、食品加工設備100の生産性が低下してしまうという問題点がある。更に、上記の(a)〜(c)の処理はあくまでも打開策であり、根本的な問題解決手段とはなっていない。
【0009】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、食品加の生産性の向上を図りつつ、衛生性の向上を図りうるラックオーブンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1記載の発明は、
被焼成物を収納したラックが投入される焼成室と、
該焼成室に熱風を送り込むことにより、前記被焼成物を焼成する焼成装置と、
前記焼成室にラックを搬入及び搬出する際に開かれるドアとを具備するラックオーブンにおいて、
前記焼成室の前記ラックの投入側に投入側ドアを設けると共に、前記投入側ドアと対向する前記焼成室の他側面に前記ラックを搬出する搬出側ドアを設け、前記ラックが前記投入側ドアから前記搬出側ドアに向け、前記焼成室内を通過できる構成としたことを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載のラックオーブンにおいて、
前記投入側ドアが開いているときに前記排出側ドアを閉じた状態にロックすると共に、前記搬出側ドアが開いているときに前記投入側ドアを閉じた状態にロックするロック機構を設けてなることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、
被焼成物を収納したラックが投入される焼成室が内設されたオーブン本体と、
該焼成室に熱風を送り込むことにより、前記被焼成物を焼成する焼成装置と、
前記焼成室にラックを搬入及び搬出する際に開かれるドアとを具備し、
衛生エリアと非衛生エリアとの境界部に設置されるラックオーブンであって、
前記焼成室の前記ラックの投入側に投入側ドアを設けると共に、前記投入側ドアと対向する前記焼成室の他側面に前記ラックを搬出する搬出側ドアを設け、
前記投入側ドアを前記非衛生エリアに位置するよう配設し、
前記搬出側ドアを前記衛生アリアに位置するよう配設し、
かつ、前記本体部が前記衛生エリアと前記非衛生エリアとを画成する仕切り壁を貫通するよう配設したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、焼成室のラックの投入側に投入側ドアを設けると共に、投入側ドアと対向する焼成室の他側面にラックを搬出する搬出側ドアを設け、これによりラックが投入側ドアから搬出側ドアに向け焼成室内を通過できる構成としたことにより、被焼成物に対して焼成処理が行われたラックは、投入側に戻ることなく焼成室から搬出することが可能となる。よって、例えば投入側が非衛生エリアであり、搬出側が衛生エリアとした場合、焼成処理が行われたラックは、非衛生エリアを通ることなく、直接衛生エリアに搬出することが可能となり、衛生性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
【0016】
図1乃至図5は本発明の一実施例であるラックオーブン10を設置した食品加工設備1を示しており、図6及び図7はラックオーブン10の構成を示している。先ず、図6及び図7を用いて、ラックオーブン10の構成について説明する。図6はラックオーブン10縦断面図であり、図7はラックオーブン10の横断面図である。
【0017】
ラックオーブン10は、大略するとオーブン本体11に焼成室15、ラック回転機構30、及び熱風供給機構50等を設けた構成とされている。このラックオーブン10は、被焼成物16が載せられたラック20がオーブン本体11に内設された焼成室15に投入され、このラック20を後述するように回転させながら熱風供給機構50から被焼成物16に熱風を送り、これにより被焼成物16に対して焼成処理を行う構成とされている。
【0018】
図7に示すように本実施例にかかるラックオーブン10は、オーブン本体11のラック20が焼成室15に投入される投入側に投入側ドア21を設けると共に、この投入側ドア21と対向する焼成室15の他側面にラック20を搬出する搬出側ドア22を設けた構成とされている。この構成とすることにより、ラック20は投入側ドア21を開くことにより焼成室15内に投入され、その後に投入側ドア21を閉じてラック20に載せられた被焼成物16に焼成処理を行い、更にその後に搬出側ドア22を開くことにより焼成室15からラック20を搬出することができる。即ち、本実施例に係るラックオーブン10は、ラック20が投入側ドア21側から搬出側ドア22側に向け焼成室15を通過できる構成としたことを特徴としている。
【0019】
更に、投入側ドア21と搬出側ドア22にはロック機構が設けられている。このロック機構は、投入側ドア21が開いているときは搬出側ドア22を閉じた状態にロックすると共に、搬出側ドア22が開いているときは投入側ドア21を閉じた状態にロックする構成とされている。このロック機構を設けることにより、オーブン本体11に二つのドア21,22を設けても、投入側ドア21と搬出側ドア22とが同時に開いた状態となることを防止でき、安全性の向上及び誤操作の防止を図ることができる。
【0020】
オーブン本体11は、そのラック20が投入される側の面に操作パネル23が設けられており、この操作パネル23を操作することにより焼成のための各種設定を行う(図4参照)。また、本実施例に係るラックオーブン10は、投入されたラック20を回転させることにより被焼成物16をむらなく焼成する構成とされている。
【0021】
ラック20を回転させる方式も種々提案されているが、本実施例では焼成室15内に投入されたラック20を吊り上げた上で回転させる構成を採用している。このため、ラックオーブン10の天板部24には、ラック20を昇降するためのラック昇降機構25が設けられている。
【0022】
ラック昇降機構25は、天板部24に配設された上下ジョイントレバー(図に現れず)により各ドア21,22と連結された構成とされている。そして、各ドア21,22の開閉移動を駆動源とし、ラック昇降機構25はラック20をラック回転駆動軸33を上下動させる構成とされている。このラック回転駆動軸33の下端部には吊り上げ用フック36が配設されており、またラック20の上部にはこの吊り上げ用フック36と係合する係合部27が配設されている。
【0023】
上記構成において、投入側ドア21或いは搬出側ドア22を開くことにより、この開く動作力は上下ジョイントレバーを介してラック昇降機構25に伝達され、ラック昇降機構25はラック回転駆動軸33を下動させる。よって、投入側ドア21或いは搬出側ドア22を開いた状態でラック回転駆動軸33は下がった状態となる。このため、焼成室15に投入したラック20を係合部27に係合或いは離脱させる際、容易に係合処理及び離脱処理を行うことができる。
【0024】
投入側ドア21を開いてラック20を焼成室15内に投入し、ラック20の係合部27をラック回転駆動軸33の吊り上げ用フック36に係合させると、被焼成物16の焼成処理を行うために投入側ドア21を閉じる。この投入側ドア21を閉じる動作力は上下ジョイントレバーを介してラック昇降機構25に伝達され、ラック昇降機構25はラック回転駆動軸33を上動させる。
【0025】
よって、投入側ドア21を閉じることにより、ラック昇降機構25はラック回転駆動軸33によりラック20を吊り上げることとなる。尚、ラック20を吊り上げた状態においても、ラック回転駆動軸33は自在に回転することが可能な構成とされている。
【0026】
このように、ラック20を吊り上げることにより、後述するラック回転機構30によるラック20の回転処理を容易に行うことができる。また、ラック20を焼成室15内に投入する場合には投入側ドア21が必ず開かれ、またラック20を焼成室15から搬出する場合には搬出側ドア22が必ず開かれるため、よって各ドア21,22が開かれた状態ではラック20は必ず下動し焼成室15の床面に接地した状態となっている。従って、ラック20を吊り上げて回転させる構成としても、操作者にとってラック20の装着脱作業が面倒となるようなことはない。
【0027】
次に、ラック回転機構30について説明する。ラック回転機構30は、大略するとラック回転用モータ31,ラック回転用プーリー32,ラック回転駆動軸33,及び回転コネクタ34等により構成されている。
【0028】
ラック回転用モータ31は、オーブン本体11の天板部24に配設されている。また、ラック回転用プーリー32は、ラック回転駆動軸33に一体的に固定されている。ラック回転用モータ31とラック回転用プーリー32との間には、駆動ベルト35が張架されている。よって、ラック回転用モータ31の回転力は、駆動ベルト35を介してラック回転用プーリー32に伝達され、これによりラック回転駆動軸33が回転する構成となっている。
【0029】
このように、ラック回転用モータ31の回転力を駆動ベルト35を介してラック回転駆動軸33に伝達する構成としたことにより、ラック回転駆動軸33を昇降動作する構成としても、ラック回転用モータ31の回転力を確実にラック回転駆動軸33に伝達することができる。尚、このラック回転駆動軸33は、天板部24に固定されたラック昇降機構25に配設されたベアリング37により回転自在に軸承されている。
【0030】
続いて、図7を参照して熱風供給機構50について説明する。熱風供給機構50は、大略すると加熱装置51,ジェネレータ52,対流ファン53,及び熱風拡散部材54等により構成されている。
【0031】
本実施例では、加熱装置51としてガスバーナーを用いている。しかしながら、加熱装置51はガスバーナーに限定されるものではなく、電気ヒーター等の他の加熱手段を用いることも可能である。この加熱装置51と焼成室15との間には、吸引用パネル60が配設されている。この吸引パネル60は多数の吸引孔(図示せず)を有しており、焼成室15内の空気は後述する対流ファン53によりこの吸引孔から加熱装置51内に吸引され加熱が行われる。
【0032】
ジェネレータ52は、加熱装置51の側部に配設されている。具体的には、ジェネレータ52は、加熱装置51の配設位置に対し、熱風の流れ方向下流側に配設されている。よって、加熱装置51で加熱された空気は、ジェネレータ52に流れ込むよう構成されている。尚、ジェネレータ52は水蒸気を発生させる装置であるが、肉の焼成においては必ずしも必要なものではなく、これを設けない構成とすることも可能である。
【0033】
加熱装置51で加熱された空気は、開口68を介して対流ファン53に吸引される。尚、図中66は、隔壁67に配設されたフードであり、上記した加熱された空気が対流ファン53に吸引されるのを案内するものである。
【0034】
対流ファン53は、オーブン本体11に回転自在に軸承された回転軸56の内側端部に固定されている。また、回転軸56の外側端部にはファン用プーリー57が固定されている。
【0035】
一方、オーブン本体11の天板部24には対流ファン用モータ55が設けられており(図6参照)、この対流ファン用モータ55の回転軸に固定されたモータ用プーリー58とファン用プーリー57との間には、駆動ベルト59が張架されている。
【0036】
従って、対流ファン用モータ55が回転すると、この回転力はモータ用プーリー58,駆動ベルト59,ファン用プーリー57を介して回転軸56に伝達され、これにより対流ファン53は回転する。この対流ファン53は回転することにより、加熱装置51で加熱された空気(加熱空気)を吸引すると共に、この吸引された加熱空気を熱風拡散部材54から焼成室15に向け送り出す。
【0037】
これにより、加熱空気は熱風として焼成室15内に送風され、この熱風は焼成室15内において被焼成物16を焼成し、その後前記した吸引用パネル60から対流ファン53に向け吸引される。このように、熱風は焼成室15内で対流し循環する構成となっており、これにより焼成むらの発生を防止すると共に、加熱された熱風の再利用を図ることにより加熱装置52の消費電力化を図っている。
【0038】
次に、図1乃至図5を参照し、上記構成とされたラックオーブン10が設けられた食品加工設備1について説明する。図1は食品加工設備1の平面図、図2は食品加工設備1のラックオーブン10の配設位置近傍を拡大して示す平面図、図3は食品加工設備1のラックオーブン10の配設位置近傍を拡大して示す正面図、図4は食品加工設備1のラックオーブン10の配設位置近傍を拡大して示す左側面図、図5は食品加工設備1のラックオーブン10の配設位置近傍を拡大して示す右側面図である。
【0039】
本実施例で例に挙げる食品加工設備1は肉加工を行う設備であり、肉加工エリア2、焼成エリア3、及び冷却・加工エリア4を有している。また、焼成エリア3は仕切り壁5を設けることにより、投入側焼成室3Aと排出側焼成室3Bに画成(分離)されている。
【0040】
肉加工エリア2は、例えば肉を所定の大きさに切断するカット工程を行ったり、また切断された加工肉を形状等により選別する選別工程等を行ったりするエリアである。以下の説明では、この肉加工エリア2で加工された肉を加工肉というものとする。
【0041】
焼成エリア3は、ラックオーブン10を用いて肉加工エリア2で加工された加工肉に対して焼成処理を行う。この焼成エリア3の詳細については、説明の便宜上、後述するものとする。尚、以下の説明では、焼成された加工区を焼成加工肉というものとする。
【0042】
冷却・加工エリア4は、焼成エリア3で焼成された焼成加工肉に対して冷却或いは冷凍処理を行ったり、また冷却等の処理がされた焼成加工肉を包装したりする処理を行う。上記した肉加工エリア2、焼成エリア3、及び冷却・加工エリア4は、この順番で並んで配設された構成とされている。
【0043】
一方、食品加工設備1は、前記した食品衛生管理の点より、衛生エリアと非衛生エリアとに画成(分離)されている。前記のように肉加工エリア2は肉の切断処理等を行うエリアであるため、肉加工エリア2は非衛生エリアとされている。また、冷却・加工エリア4は、焼成された焼成加工肉の包装処理等を行うエリアであるため衛生エリアとされている。
【0044】
ラックオーブン10が配設される焼成エリア3は、前記のように仕切り壁5を設けることにより、投入側焼成室3Aと排出側焼成室3Bとにより画成(分離)されている。投入側焼成室3Aは、肉加工エリア2で加工された加工肉をラック20に載せる処理を行うエリアである。この投入側焼成室3Aは、非衛生エリアとされている。一方、排出側焼成室3Bは、ラックオーブン10で焼成された焼成加工肉をラック20から取り出し、冷却・加工エリア4に送るエリアである。この排出側焼成室3Bは、衛生エリアとされている。
【0045】
本実施例に係るラックオーブン10は、衛生エリアと非衛生エリアとの境界部に設置されている。具体的には、ラックオーブン10は、オーブン本体11が投入側焼成室3A(非衛生エリア)と排出側焼成室3B(衛生エリア)とを画成する仕切り壁5を貫通するよう配設されている(図1〜図3に詳しい)。この際、仕切り壁5とオーブン本体11とは気密に接合されており、よってオーブン本体11が仕切り壁5を貫通する構成としても、非衛生エリアである投入側焼成室3Aと衛生エリアである排出側焼成室3Bとは、衛生的に隔離された構成となっている(図4及び図5参照)。
【0046】
また、食品加工設備1にラックオーブン10を配設する際、投入側ドア21が非衛生エリアである投入側焼成室3Aに位置するよう配設し、搬出側ドア22が衛生アリアである排出側焼成室3Bに位置するよう配設されている。この構成とすることにより、図2及び図3に示すように、ラック20は投入側ドア21から搬出側ドア22に向け焼成室15内を通過することができる。
【0047】
即ち、本実施例に係るラックオーブン10によれば、非衛生エリアである投入側焼成室3Aからラック20をラックオーブン10に投入し、被焼成物16(加工肉)に対して焼成処理を行った後、この焼成済みの被焼成物16(焼成加工肉)が搭載されたラック20を非衛生エリアである投入側焼成室3Aに戻すことなく、直接衛生アリアである排出側焼成室3Bに搬出することができる。よって、焼成済みの被焼成物16(焼成加工肉)は、焼成終了後は非衛生エリア内に置かれたり通過したりすることはなくなり、よって衛生性を向上させることができる。また、従来必要とされていた、(a)ラック洗浄、(b)焼成エリア3の靴の履き替え、(c)肉汁の拭き取り作業等が不要となり、焼成処理の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】図1は、本発明の一実施例であるラックオーブンを食品加工設備に適用した例を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例であるラックオーブンの平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例であるラックオーブンの正面図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例であるラックオーブンの左側面図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例であるラックオーブンの右側面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例であるラックオーブンの縦断面図である。
【図7】図7は、本発明の一実施例であるラックオーブンの横縦断面図である。
【図8】図8は、従来の一例であるラックオーブンを食品加工設備に適用した例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 食品加工設備
2 肉加工エリア
3 焼成室
3A 投入側焼成室
3B 排出側焼成室
4 冷却・加工エリア
5 仕切り壁
10 ラックオーブン
11 オーブン本体
11A 投入口
11B 排出口
15 焼成室
20 ラック
21 投入側ドア
22 搬出側ドア
25 ラック昇降機構
30 ラック回転機構
50 熱風供給機構
51 加熱装置
52 ジェネレータ
53 対流ファン
55 対流ファン用モータ
【出願人】 【識別番号】591284863
【氏名又は名称】株式会社久電舎
【出願日】 平成19年2月19日(2007.2.19)
【代理人】 【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦


【公開番号】 特開2008−199934(P2008−199934A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−38412(P2007−38412)