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カルボン酸を含有する組成物および植物栽培におけるそれらの使用 - 特開2008−247917 | j-tokkyo
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【発明の名称】 カルボン酸を含有する組成物および植物栽培におけるそれらの使用
【発明者】 【氏名】コーベー,ライナー

【氏名】パーグ,アドルフ

【氏名】フリーズ,ユールゲン

【氏名】ジーグラー,ハンス

【要約】 【課題】安定で、均一で、好ましくは水系をベースとする、活性成分配合物を提供することであり、その配合物は可能な限り高濃度の活性成分を含み、使用者にとって簡便、安全、かつ効率的な使用を可能にすることを特徴とする。特に、トリアゾール化合物(メトコナゾールなど)のレディーミックス中またはタンク混合物中での再結晶化というマイナスの影響や作用を示さない配合物を提供する。

【解決手段】難溶性のトリアゾール成分(例えばメトコナゾールおよびテブコナゾール)の溶液を調製するのに特に適したカルボン酸により、この目的を達成できる。すなわち、生物制御活性を有するトリアゾールクラスの活性成分をベースとし、かつカルボン酸を含有する組成物、ならびにこれら組成物の植物栽培における生物制御物質(バイオレギュレーター)としての使用。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a1) トリアゾールクラスから選択される少なくとも1種の活性成分またはその農業的に利用可能な塩、
(b) 少なくとも1種の直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和脂肪族カルボン酸、
を含む組成物であって、成分(b)と成分(a1)のモル比が1より大きい上記組成物。
【請求項2】
成分(b)と成分(a1)のモル比が4より大きい、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記カルボン酸が、式I
R3[-CR4(R5)]n-COOH (I)
[式中、
R3は水素、C1-C25-アルキル、またはC1-C25-アルケニルであり、
R4は水素、C1-C25-アルキル、またはC1-C25-アルケニルであり、
R5は水素、ヒドロキシル、C1-C6-アルコキシまたはハロゲンであり、
nは0、1、2または3である、
あるいは
R4とR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル基を形成する]
で表されるカルボン酸の中から選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
式Iにおいて、
R3は水素またはC1-C5-アルキルであり、
R4は水素であり、
R5は水素またはヒドロキシルであり、
nは1である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記カルボン酸が、プロピオン酸、乳酸、オレイン酸、酢酸およびグリオキシル酸からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
成分(b)が、組成物の全重量に対して、2.5重量%より多く、好ましくは4重量%より多く、特に5重量%より多い、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
成分(b)が、組成物の全重量に対して、70重量%より少なく、好ましくは50重量%より少なく、特に40重量%より少ない、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
トリアゾールクラスの活性成分が、(a11)メトコナゾール、(a12)エポキシコナゾール、(a13)テブコナゾール、(a14)トリアジメノール、(a15)トリアジメホン、(a16)シプロコナゾール、(a17)ウニコナゾール、(a18)パクロブトラゾール、および(a19)イプコナゾールからなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
成分(a1)が、組成物の全重量に対して、1重量%より多く、好ましくは2重量%より多く、特に2.5重量%より多い、請求項1〜8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
成分(a1)が、組成物の全重量に対して、50重量%より少なく、好ましくは40重量%より少なく、特に35重量%より少ない、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
液体でありかつ均一である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
(c)少なくとも1種の表面活性補助剤、
を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項13】
成分(c)が、組成物の全重量に対して、10重量%より多く、好ましくは15重量%より多く、特に20重量%より多い、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
成分(c)が、組成物の全重量に対して、60重量%より少なく、好ましくは50重量%より少なく、特に45重量%より少ない、請求項12に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、生物制御活性を有するトリアゾールクラスの活性成分をベースとし、かつカルボン酸を含有する組成物、ならびにこれら組成物の植物栽培における生物制御物質(バイオレギュレーター)としての使用に関する。
【背景技術】
【0002】
トリアゾール化合物は農薬分野における活性成分の重要なクラスである。トリアゾール化合物はエルゴステロール生合成阻害剤として機能し、主に殺真菌薬として使用されている(例えばDE 19520935 A1を参照のこと)。いくつかのトリアゾールは植物成長制御物質としても使用されている。その上、実際に殺真菌活性を有する各種トリアゾール化合物は植物成長制御活性を示すこともある(例えばEP 0040345 A2、EP 0057357 A2など)。このようにして、パクロブトラゾールおよびウニコナゾールはジベレリン生合成を阻害し、それゆえ細胞伸長および細胞分裂を阻害する。
【0003】
さらに、農業分野において用いられる生物制御活性成分には四級化合物が含まれ、例えば最も代表的な例としては、塩化N,N,N,-トリメチル-N-β-クロロエチルアンモニウム(CCC、塩化クロロコリン、塩化クロルメコート、DE 1294734)、塩化N,N-ジメチルモルホリニウム(DMC、DE 1642215)、および塩化N,N-ジメチルピペリジニウム(DPC、MQC、塩化メピコート、DE 2207575)が挙げられる。これらの活性成分、特に塩化クロルメコートおよび塩化メピコートは、一般的に穀物栽培に比較的多用されている。一般にこれら活性成分の1回あたりの適用量は0.3〜1.5 kg/haである。製品は例えば活性成分の水性濃縮液(例えばCycocel(登録商標)およびSL混合物状態でのTerpalブランド(エテホンとの混合物)BASF)として市販されている。
【0004】
四級アンモニウム化合物クラスの活性成分は、別の生物制御活性化合物と共に使用することもできる。例えばEP 0344533は、成長制御性の3,5-ジオキソ-4-プロピオニルシクロヘキサンカルボン酸誘導体(例えばプロヘキサジオン-カルシウム)との相乗作用をもたらす組合せについて開示している。DE 4300452 A1はCCCを、テブコナゾールまたはトリアジメホンと共に使用して植物成長を阻害することを提唱している。ウニコナゾールをCCCと共に用いて植物の成長を制御することはEP 287787 A1に開示されている。
【0005】
これらの活性成分の産業上の製造および使用を目的とした場合、活性成分の特性を最適化することのみならず、効果的な組成を確立することがとりわけ重要である。活性成分の適切な配合は、例えば生物学的活性、毒性、潜在的な環境への影響、およびコストといった要因の間のバランスの最適化を保証しなければならない(いくつかの場合にはこれに反する)。加えて、組成物の有効期限および使いやすさを決めるのに配合が重要な役割を果たす。
【0006】
一般に、冒頭で記述したトリアゾールクラスの活性成分は本質的に水に不溶であり、よって好適な水溶液の配合(特に水性濃縮液の配合)は大変難しい。一例として、これらの活性成分はタンクでの混合において水で希釈した場合、再結晶化する傾向がある。こうした問題に鑑みて、US 5968964はトリアゾールを可溶化するために1-ペンタノールと2-メチルペンタノールの混合物をもたらす特定の液体配合物について開示している。US 5385948は本質的に水に不溶な活性成分の乳化可能な濃縮液について提唱しており、該濃縮液は生分解性アルコキシアルキルラクタムを溶媒として含む。アミドの使用、特にN-置換された環状のアルキルアミド(N-アルキルピロリドン)をトリアゾールの溶媒としてまたは共溶媒として使用することはEP-A-311632に開示されている。しかしながら、そのようなアミドの使用は毒物学的および環境毒物学的見地からは好ましくない。
【0007】
さらに、活性成分を可能な限り高濃度まで濃縮した配合物を調製し、使用の直前に必要量の水で希釈することは都合がよい。
【0008】
しかしながら、高濃縮の活性成分溶液は特に問題である。なぜなら、一般にそれらを安定化させるためにおよび/またはその活性を増強させるために、様々な添加剤を配合物に加えなければならないからである。その結果しばしば、個々の添加剤および/または活性成分は互いに溶け合わないために、不安定な配合物しか得られず、それらは混濁が発生したり、添加剤もしくは活性成分が沈殿したり、または貯蔵安定性が乏しいために不利である。
【0009】
結局、添加剤および活性成分の合計濃度が特定の最大値を超えると、さらなる不都合な結果、例えば相分離、沈殿、または明らかな混濁などがしばしば見られるようになる。このような混合物の相容れない性質は、2相系を形成することにより直接的に顕在化するか、または長期的には、配合の貯蔵安定性を低下させる。このような状況下ではしばしば、レディーミックス(成分配合済みの製品)に所望のまたは必要な添加剤をすべて盛り込むことはもはや不可能であり、添加剤は別の容器に入れて用意する必要がある。そうした場合、使用者は濃縮液をさらなる添加剤と混合し、水で混合物を希釈し、使用の少し前にタンクまたはスプレータンクに注がなければならない。しかし、このことは余分な作業を要する。さらに、作物保護製品の安全で最適化された使用は、その製品が不適切にそして不注意に扱われた場合(例えば混合や希釈における間違いなど)、保証されない。
【0010】
高濃縮液を調製する以外の選択肢としては、水の代わりに有機溶媒を用いる方法がある。しかしこれは環境的な視点から望ましくない。例えば、WO 96/22020およびDE 4445546は、水に不溶性の強化用の油またはエステル(アジピン酸、オレイン酸またはステアリン酸エステルなど)について開示しており、これらはO/W(水中油)型の配合物の調製のためにタンク混合添加剤として使用される。しかしながら、このような配合物の欠点は、冒頭で記述した活性成分の場合、油/水相の分離に対する油相の安定化が問題となることである。なぜならば、増粘剤(例えばキサンタン系列のもの)は一般に多量の電解質が存在すると十分に機能しないからである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、安定で、均一で、好ましくは水系をベースとする、活性成分配合物を提供することであり、その配合物は可能な限り高濃度の活性成分を含み、使用者にとって簡便、安全、かつ効率的な使用を可能にすることを特徴とする。特に、本発明の目的は、トリアゾール化合物(メトコナゾールなど)のレディーミックス中またはタンク混合物中での再結晶化というマイナスの影響や作用を示さない配合物を見い出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、難溶性のトリアゾール成分(例えばメトコナゾールおよびテブコナゾール)の溶液を調製するのに特に適したカルボン酸により、この目的を達成できることを見いだした。
【0013】
従って本発明は、
(a) (a1)トリアゾールクラスから選択される少なくとも1種の活性成分、またはその農業的に利用可能な塩、
(b) 少なくとも1種の直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和脂肪族カルボン酸、
を含む組成物であって、成分(b)と成分(a1)のモル比が1より大きい上記組成物に関する。
【0014】
成分(b)と成分(a1)のモル比が2より大きい組成物も本発明に従って調製される。前記モル比が4より大きい組成物は特別な利点を有する。
【0015】
本発明において好適なのは、直鎖または分枝鎖の飽和または不飽和脂肪族カルボン酸であり、前記カルボン酸は、互いに独立にヒドロキシル、アルコキシル、およびハロゲンからなる群より選択される1個、2個、または3個の基により置換されていてもよい。該カルボン酸にはまず、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する相対的に短鎖のカルボン酸が含まれ、次に好ましくは7〜26個の炭素原子を有する相対的に長鎖のカルボン酸(例えば既知の脂肪酸)が含まれる。
【0016】
特に好適なのは式Iで表されるカルボン酸である:
R3[-CR4(R5)]n-COOH (I)
[式中、
R3は水素、C1-C25-アルキル、またはC1-C25-アルケニルであり、
R4は水素、C1-C25-アルキル、またはC1-C25-アルケニルであり、
R5は水素、ヒドロキシル、C1-C6-アルコキシまたはハロゲンであり、
nは0、1、2または3である、
あるいは
R4とR5はそれらが結合している炭素原子と一緒になって、カルボニル基(ケト酸)を形成する]。
【0017】
式Iにおいて、nが2または3である場合、結果としてR4およびR5が2つまたは3つ存在することになる。このような場合、R4およびR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに独立に上述の意味を有する。
【0018】
R5の好適な置換基はヒドロキシルおよびアルコキシである。
【0019】
本発明の別な態様において好都合なのは、純水中で1%の濃度で測定した場合の配合物のpHの範囲が2.5〜5、とりわけ3〜4.5となる用量でカルボン酸を加えることである。
【0020】
特に例示してよいカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、トリメチル酢酸、アクリル酸、プロピオン酸、2-メチルプロピオン酸、酪酸、i-酪酸、ビニル酢酸、n-吉草酸、4-メチル吉草酸、2-エチル吉草酸、2-プロピル吉草酸、カプロン酸、2-エチルヘキサン酸、3-プロピルヘキサ-2-エン酸、カプリル酸、n-ヘプタン酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、リノール酸、アラキドン酸、α-リノレン酸、γ-リノレン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、オレイン酸、エライジン酸、イドン酸、グリオキシル酸、1-ヒドロキシプロピオン酸、2-ヒドロキシプロピオン酸(乳酸)、3-ヒドロキシプロピオン酸、3-ヒドロキシ酪酸、4-ヒドロキシ2-メチル酪酸、2-ヒドロキシ-2-メチルヘキサ-5-エン酸、2-アリル-2-ヒドロキシペンタ-4-エン酸、ヒドロキシピバリン酸、グルコヘプトン酸、キシロン酸、グロン酸、D-グルコン酸、L-グルコン酸、2-ケト-L-グロン酸、3-ケト-L-グロン酸、2-ケト-L-グルコン酸、L-マンノン酸、マンノン酸、グルコ-ヘプトン酸、リシノール酸、D-グルクロン酸、D-ガラクツロン酸、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、α-クロロプロピオン酸、β-クロロプロピオン酸、2-クロロ酪酸、シアノ酢酸、レブリン酸、ピルビン酸、およびアビエチン酸を挙げることができる。
【0021】
上述のカルボン酸のうち、25℃、1 barで液体であるものは特に好適である。
【0022】
式Iにおいて、R3が水素またはC1-C5-アルキルであり、R4が水素であり、R5が水素またはヒドロキシルであり、nが1であるカルボン酸を使用することはとりわけ好適である。本発明の特定の実施形態ではプロピオン酸を用い、別の好適な実施形態では乳酸を用いる。さらに好適なのは、酢酸ならびにグリオキシル酸およびオレイン酸である。
【0023】
一般に組成物の全重量に対して、成分(b)は、2.5重量%より多く、好ましくは4重量%より多く、特に5重量%より多い。他方組成物の全重量に対して一般に、成分(b)は、70重量%より少なく、好ましくは50重量%より少なく、特に40重量%より少ない。
【0024】
トリアゾールクラスの活性成分の中で適切な生物制御活性を有するものとして挙げられるのは特に、(a11)メトコナゾール、(a12)エポキシコナゾール、(a13)テブコナゾール、(a14)トリアジメノール、(a15)トリアジメホン、(a16)シプロコナゾール、(a17)ウニコナゾール、(a18)パクロブトラゾール、および(a19)イプコナゾールである。本発明における根の成長の増進に関して、好適に使用される活性成分は(a11)および/または(a13)である。
【0025】
本発明において好適なのは式II
【化1】


【0026】
で表される(a11)メトコナゾールまたはその農業的に利用可能な塩の使用である。
【0027】
式IIで表されるメトコナゾールには、この化合物の異性体も含まれる。特に言及しておくべき異性体は式II1〜II4で表されるエナンチオマーまたはジアステレオ異性体のような立体異性体である。本質的に純粋な異性体は別として、式IIの化合物は、その異性体混合物(例えば立体異性体混合物)も含む。好適なのは高いシス-異性体含量であり、5:1〜20:1のシス:トランス比が好ましい。
【化2】


【0028】
本発明の場合、メトコナゾールの農業的に利用可能な塩は、好ましくは酸付加塩である。
【0029】
酸付加塩で有用なアニオンは主に、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸水素イオン、硫酸イオン、リン酸二水素イオン、リン酸水素イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオンおよびヘキサフルオロリン酸イオンである。
【0030】
本発明の実施形態において、活性成分(a)は本質的に(a1)すなわちトリアゾールクラスの活性成分からなる。別の実施形態においては、活性成分(a)は本質的に(a11)〜(a19)から選択される化合物またはそれらの化合物のうちの2種以上の混合物からなる。
【0031】
一般に組成物の全重量に対して、成分(a1)は、1重量%より多く、好ましくは2重量%より多く、特に2.5重量%より多い。他方組成物の全重量に対して、成分(a1)は、50重量%より少なく、好ましくは40重量%より少なく、特に35重量%より少ない。
【0032】
本発明におけるトリアゾール化合物とカルボン酸の組合せの利点は、水性の配合系(とりわけ電解質を含むもの)と大変混ざりやすい能力を有することである。このことは水または水性の補助剤との共配合を可能にする。さらなる利点として、トリアゾール化合物の活性成分の予備濃縮液を提供することができ、これらは輸送しやすく貯蔵安定性である。
【0033】
本発明の組成物における活性成分(a)は、成分(a1)に加え、植物に対する別の活性成分を少なくとも1種含んでもよい。
【0034】
活性および配合技術の面からは、本発明におけるトリアゾール化合物とカルボン酸の組合せは、特に四級アンモニウム塩と有利に組み合わせることができる。安定した単一相の配合物は選択した補助剤との組合せにより得られる。
【0035】
好適な実施形態において、本発明の組成物はまた、
(a2)少なくとも1種の式IIIで表される活性成分:
【化3】


【0036】
[式中、
R1はC1-C4-アルキルであり、
R2はC1-C4-アルキル、シクロペンテニル、またはハロゲン-C1-C6-アルキルであり、
あるいは
R1およびR2は一緒になって基-(CH2)5-、-(CH2)2-O-(CH2)2-または-(CH2)-CH=CH-(CH2)-NH-であり、
Xはアニオン基である]
をも包含する。
【0037】
特定の式IIIの活性成分が得られるのは、アルキルがメチル、エチルまたはイソプロピルの場合である。ハロアルキル基で好適なのは2-クロロエチル基である。置換基が結合している窒素原子と一緒になって環状基を形成する場合、R1およびR2は好ましくはモルホリノ基またはピペリジノ基である。X-は例を挙げると、ハロゲン化物イオン(例えば臭化物イオンおよび好ましくは塩化物イオン)、硫酸イオン、アルキル硫酸イオン(例えばメチル硫酸イオン)、アルキルスルホン酸イオン(例えばメチルスルホン酸イオン)、ボレート(例えばペンタボレート)、または農業で利用可能な別のアニオン基である。アンモニウムカチオンと化学量論的に対応する量で2価アニオン基を使用することも基本的に好適である。
【0038】
特定のボレートについては、X-が式IVのアニオンを表す:
1/m ・ [MxByOz(A)v]m- ・ w(H2O) (IV)
[式中、
Mは農業的に利用可能な金属、水素またはアンモニウムのカチオンであり、
Bはホウ素であり、
Oは酸素であり、
Aは少なくとも1つのホウ素原子または農業的に利用可能なカチオンと会合しているキレート形成または錯形成基であり、
xは0〜10の数であり、
yは1〜48の数であり、
vは0〜24の数であり、
zは0〜48の数であり、
mは1〜6の整数であり、
wは0〜24の整数である]。
【0039】
式IVのボレートで好適なのは:xが0であるか、または、Mがナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、マンガン、銅、水素もしくはアンモニアであり、および/または、yが2〜20、2〜10、もしくは3〜10の数であり、および/または、mが1もしくは2であり、および/または、wが0〜24の数のものである。
【0040】
式IVで表されるボレートで特に好適なのは:yが3〜7、特に3〜5の数であり、zが6〜10、特に6〜8の数であり、vが0であり、wが2〜10、特に2〜8の数のものである。
【0041】
式IVで表されるボレートで特別に好適なのは、y=5;z=8;v=0;m=1;w=2〜3(ペンタボレート)のものである。
【0042】
適宜に、ボレートは、成分(b)のカルボン酸を添加後に少なくともその一部を遊離のボレートに変換でき、同時に、対応するカルボン酸イオンが式IIIのボレートから生じる。その場合に理にかなっているのは、カルボン酸をより高いモル濃度で用いることであり、とりわけ式IIIのボレートの四級アンモニウムイオンに対応するモル量で用いることである。
【0043】
Aで表されるキレート形成および錯形成基は(存在する場合)、ヒドロキシカルボン酸、カルボン酸、アルコール、グリコール、アミノアルコール、糖、および類似の化合物から有利に選択される。
【0044】
さらに、ボレートは水を含むことができ、例えば遊離のもしくは配位した形の結晶水、またはホウ素にヒドロキシル基が結合した形の結合水として含む。
【0045】
本発明のさらなる実施形態ならびに本発明におけるボレートの調製は公知であり、PCT/EP98/05149 に開示されている。
【0046】
式IIIで表される活性成分は、以下から好適に選択される:
(a21) 式IIIaのN,N,N-トリメチル-N-β-クロロエチル-アンモニウム塩
【化4】


【0047】
(a22) 式IIIbのN,N-ジメチルピペリジニウム塩
【化5】


【0048】
(a23) 式IIIcのN,N-ジメチルモルホリニウム塩
【化6】


【0049】
[上記の各式中、X-は特にCl-または1/m ・ [MxByOz(A)v]m- ・ w(H2O)であり、それぞれ上述の意味を有する]。
【0050】
とりわけ好適なのは活性成分(a21)および/または(a22)であり、特に塩化N,N,N-トリメチル-N-β-クロロエチルアンモニウム(CCC)またはその対応するペンタボレートおよび塩化N,N-ジメチルピペリジニウム(MQC)またはその対応するペンタボレートである。
【0051】
本発明の実施形態において、活性成分(a2)は本質的に、式IIIaもしくは式IIIbの化合物またはそれら2つの化合物の混合物からなる。
【0052】
組合せ製品中での活性成分の相対的な割合は大きく変えられる。1つの態様において、活性成分(a2)を活性成分(a1)よりも相対的に多い量(重量基準)で用いる。成分(a2)と(a1)の重量比は典型的には5:1〜30:1であり、好ましくは7:1〜25:1であり、特に10:1〜20:1である。これは特にメトコナゾールの使用に当てはまる。
【0053】
驚くべきことに、活性成分(a1)および(a2)の組合せ(特に活性成分メトコナゾールとMQCおよび/またはCCCとの組合せ)はコルビーの式(Colby's formula)で定義される超加法的(superadditive)な生物制御効果を示す。
【0054】
本発明の組成物は、活性成分(a1)および(a2)のみならず、他の活性成分を活性成分(a3)としてさらに含んでもよい。これらの活性成分は特に、活性成分(a1)および/または(a2)のもたらす効果に類似しているか、それらの効果を補足するようなものであってもよい。従って(a1)および(a2)の組合せのなかに、他の生物制御物質を用いることは好都合であり、特に、エテホン、プロヘキサジオン-カルシウムもしくはトリネキサパック-エチル、ならびに除草剤(特にイマザキン)、および殺真菌薬を用いることができる。他に好都合でありうるのはビタミン、補助因子、微量元素(特にB、Cu、Co、Fe、Mn、MoおよびZn)、ミネラル、アミノ酸および他の必須栄養素である。
【0055】
好ましいさらなる活性成分はエテホン(2-クロロエチルホスホン酸)である。存在する場合、この活性成分は一般的に5〜40重量%になる。都合の良い組合せのさらなる活性成分はトリネキサパック-エチルである。
【0056】
本発明の特定の実施形態において、組成物は活性成分(a1)および(a2)のみならず、活性成分(a3)として、特に式IIのメトコナゾールと、塩化クロルメコートおよび/もしくは塩化メピコートまたは対応する式IIIaおよび式IIIbのそれぞれのボレートとを、エテホンとともに含む。
【0057】
一般に、本発明における組成物は流体であり、特に液体である。それら組成物は好ましくは均一な相をベースとする。本発明において、「均一」とは特に相中に含有される活性成分が均等に分布していることを意味する。この意味において、均一性の性質(本発明において望ましい性質)は、組成物を実際に使用する時に不均一性に起因する誤った使用を予想する必要がない場合に達成される。従って均一な相は、特定の場合において、互いに微細に分布している限り複数の相を含んでもよい。この意味からは、特にミクロ相混合物が挙げられる。均一相の外観は好ましくは澄明または透明であるが、不透明であってもよく、かすかに曇っていても、わずかに曇っていても、または曇っていてもよい。曇りは、例えばシリコーンやミネラル成分などの微粒子状の補助剤の結果でありうる。相の粘度もまた広い範囲で変化しうる。好ましくは本発明の均一相は、粘度が低いか、または粘性であるかまたは高度に粘性である。流動性のある均一相は特に都合がよい。この態様において、見かけ上の粘度は、OECDガイドライン114に従ってPhysica製のViscolab LC 10装置またはRheomat 115を用いて測定でき、約5 mPas〜2000 mPas、好ましくは約10 mPas〜500 mPas、特に約20 mPas〜300 mPasの範囲の粘度となる。
【0058】
均一な相は少なくとも2種の成分(a1)および(b)を含む。本発明においてこのような2成分系は好ましくは単一相である。本発明の特定の実施形態において、(a1)、(a2)および(b)の成分を含む均一相についても、このことは当てはまる。
【0059】
従って、本発明の組成物は液体配合物のグループに分類される。これらは特に、水溶性濃縮物(SL配合物)、懸濁濃縮物(SC配合物)、サスポエマルジョン(SE配合物)およびマイクロエマルジョンを含む。
【0060】
ある特定の態様においては、水溶性濃縮物(SL配合物)を調製する。これらは本発明における均一相をベースとし、流体または液体相であり、任意の追加の成分を溶解した状態で含む。
【0061】
本発明の組成物は抜群の安定性を有し、従って大変な使いやすさを提供する。よって本発明の組成物はその使用条件下において、少なくとも使用期間(一般に数時間)は、本質的にある特定の状態を保持するべきである。特に都合がよいのは、成分(a)を含む組成物の相が少なくとも5時間、好ましくは8時間、特に12時間にわたり均一な場合である。安定性の面において特に好都合な組成物は、以下の場合でも均一相に目立った相分離が見られない:54℃で2週間貯蔵した場合(CIPAC 1-MT46.1.3)、0℃で1週間貯蔵した場合(CIPAC 1-MT39)、および/もしくは45℃で2ヶ月間貯蔵した場合、または特定の条件下(例えば試験温度のような高温)で相分離の状態が生じるものの冷却および(適宜に)組成物の適切な撹拌により再均一化できる場合(可逆的な相分離)。この態様において、外観が不透明な均一相(かすかな曇りを示すか、または曇ったもしくはわずかに曇った外観を有する)の中で好適なのは、上記の安定特性を有する組成物である。
【0062】
1つの実施形態において、本発明は活性成分を多量に含む組成物(濃縮物)に関する。この場合、組成物の全重量に対して、成分(a)は一般に100 g/lより多く、好ましくは200 g/lより多く、特に250 g/lより多い。他方、組成物の全重量に対して、成分(a)は一般に便宜上700 g/lより少なく、好ましくは650 g/lより少なく、特に600 g/l少ない。従って200〜600 g/lの範囲が好ましい。この場合、トリアゾール含量は通常、最大300 g/lである。例えばメトコナゾール含量は、通常少なくとも10 g/l、好ましくは20〜50 g/lになる。
【0063】
本発明の特定の実施形態において、組成物は成分(c)として少なくとも1種の表面活性補助剤を含む。「表面活性補助剤」という用語はこの場合、界面活性物質または表面活性物質を意味し、例えば界面活性剤、分散剤、乳化剤または湿潤剤などが挙げられる。
【0064】
基本的に有用な物質はアニオン、カチオン、両性および非イオン性界面活性剤、ポリマー界面活性剤、および含まれる疎水性基にヘテロ原子を含有する界面活性剤である。
【0065】
アニオン界面活性剤としては以下のものが挙げられる:例えば、カルボン酸塩、特に脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩およびアンモニウム塩(一例としてステアリン酸カリウム) (一般に石けんとも呼ばれる);アシルグルタミン酸塩;サルコシン酸塩(例えばラウロイルサルコシン酸ナトリウム);タウリン酸塩;メチルセルロース;アルキルリン酸塩(特にアルキル一リン酸塩およびアルキル二リン酸塩);硫酸塩(特に本発明の成分(c2)として記載したもの);スルホン酸塩(特に本発明において成分(c2)として記載したもの);他のアルキルスルホン酸塩およびアルキルアリールスルホン酸塩(特に、アリールスルホン酸およびアルキル置換アリールスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、例えばリグノスルホン酸およびフェノールスルホン酸、ナフタレン-およびジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩)、またはドデシルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルメチルエステルスルホン酸塩、スルホン化ナフタレンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンスルホン酸、フェノールおよび/もしくはフェノールスルホン酸とホルムアルデヒドとの、またはホルムアルデヒドおよびウレアとの縮合物、モノ-もしくはジアルキルスルホコハク酸塩;ならびにタンパク質加水分解物およびリグニン-亜硫酸塩廃液である。上述のスルホン酸は中性の塩または適当ならば塩基性の塩の形で都合良く用いることができる。
【0066】
カチオン界面活性剤としては以下のものが挙げられる:例えば、四級アンモニウム塩、特にアルキルトリメチルアンモニウムおよびジアルキルジメチルアンモニウムのハロゲン化物、アルキルトリメチルアンモニウムおよびジアルキルジメチルアンモニウムのアルキル硫酸塩、ならびにピリジンおよびイミダゾリン誘導体、特にアルキルピリジニウムのハロゲン化物である。
【0067】
非イオン性界面活性剤としては特に以下のものが挙げられる:
− 脂肪アルコールポリオキシエチレンエステル、例えばラウリルアルコールポリオキシエチレンエーテルアセテート、
− アルキルポリオキシエチレンエーテルおよびアルキルポリオキシプロピレンエーテル、例えばイソトリデシルアルコールおよび脂肪アルコールポリオキシエチレンエーテル、
アルキルアリールアルコールポリオキシエチレンエーテル、例えばオクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル、
− アルコキシ化された動物および/または植物脂肪および/または油、例えばトウモロコシ油エトキシレート、ヒマシ油エトキシレート、タロウ脂エトキシレート、
− グリセロールエステル、例えばグリセロールモノステアレート、
− 脂肪アルコールアルコキシレートおよびオキソアルコールアルコキシレート、とりわけR22O-(R19O)x(R20O)yR21のタイプのもの(ここで、R19およびR20は互いに独立にC2H4、C3H6、C4H8であり、R21はHまたはC1-C12アルキルであり、R22はC3-C30-アルキルまたはC6-C30-アルケニルであり、xおよびyは互いに独立に0〜50に等しく、しかし両方が0であってはならない)、例えばイソトリデシルアルコールおよびオレイルアルコールポリオキシエチレンエーテル、
− アルキルフェニルアルコキシレート、例えばエトキシル化されたイソオクチルフェニル、オクチルフェニルまたはノニルフェニル、トリブチルフェニルポリオキシエチレンエーテル、
− 脂肪アミンアルコキシレート、脂肪酸アミドアルコキシレートおよび脂肪酸ジエタノールアミドアルコキシレート、特にそれらのエトキシレート、
− 糖界面活性剤、ソルビトールエステル、例えばソルビタンの脂肪酸エステル(ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリステアレート)、エトキシル化されたカルボン酸および単一官能性または多官能性アルコールのエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコシド、N-アルキルグルコンアミド、
− アルキルメチルスルホキシド、
− アルキルジメチルホスフィン酸化物、例えばテトラデシルジメチルホスフィン酸化物。
【0068】
両性の界面活性剤には、例えば、スルホベタイン、カルボキシベタイン、およびアルキルジメチルアミン酸化物、例えばテトラデシルジメチルアミン酸化物が含まれる。
【0069】
ポリマー界面活性剤には、例えば、(AB)x、ABAおよびBABのタイプのジ-、トリ-、およびマルチ-ブロックポリマー、例えばポリスチレンブロックポリエチレンオキシド、ならびにAB櫛形ポリマー、例えばポリメタクリレート櫛型ポリエチレンオキシド、特にエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックコポリマーならびにそれらの末端キャップ化誘導体などが挙げられる。これらについては、例えばFiedler H.P. Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie、Kosmetik und angrenzende Gebiete(薬学、化粧品および関連分野に用いる補助剤辞典)、Editio Cantor Verlag Aulendorf、第4版、1996を「Pluronics」、「Poloxamer」のキーワードで参照のこと。この場合に好適なのは、式R16O-(C2H4O)p-(C3H6O)q-(C2H4O)r-R17の末端キャップ化されていてもよいエチレンオキシド/プロピレンオキシド(以下EO/PO)ブロックコポリマー、または式R16O-(C3H6O)p-(C2H4O)q-(C3H6O)r-R17の逆のタイプであり、ここでp、q、rは互いに独立に2〜300の値であり、好ましくは5〜200であり、特に10〜150であり、そしてR16およびR17は互いに独立に水素またはC1-C4-アルキル、C1-C4-アルキル-CO、特にメチル、t-ブチルおよびアセチル、ならびに末端キャップ化に適した他の基である。好適なブロックコポリマーの重量平均分子量は一般に500〜50000である。実際に用いられるこのタイプのブロックコポリマーは一般に、様々なポリマー鎖が混じったものであり、その分子量および特にEO/PO分配が特定の範囲内で変化する。そのために、p、q、およびrは対象の分子部分の平均のアルコキシ化度を表している。EO/POブロックコポリマーの表面活性特性は、EOおよびPOブロックの大きさや並び方に左右される。一般にEOブロックが当該分子の親水性部分を形成し、POブロックが当該分子の疎水性部分を形成する。EO/POブロックコポリマーは公知の方法で、エチレンオキシドをプロピレングリコールに付加するこよにより、またはプロピレンオキシドをエチレングリコールに付加することにより調製することができる。従って、pおよびrの値はこの調製の結果とおおむね一致する。さらに、このようなブロックコポリマーおよび逆型ブロックコポリマーの代表的化合物の多くは市販されている。この場合に挙げられるEO/POブロックコポリマーは、例えば式IVaで表されるものであり、それらはBASF社からPluronicの商標名で販売されており、特に具体例として以下のものがある:10重量%のEO、重量平均分子量4400、およびp+r=10、q=68を有するL 121; 50重量%のEO、重量平均分子量1950、およびp+r=22、q=17を有する10 R 5;40重量%のEO、重量平均分子量2650、およびp+r=24、q=27を有する17 R 5;40重量%のEO、重量平均分子量3600、およびp+r=33、q=37を有する25 R 4;40重量%のEO、重量平均分子量2900、およびp+r=26、q=30を有するPE 6400;80重量%のEO、重量平均分子量8000、およびp+r=145、q=28を有するPE 6800;50重量%のEO、重量平均分子量6500、およびp+r=74、q=56を有するPE 10500。EO/POブロックコポリマーはポロキサマー(Poloxamer)というCTFA名でも知られている。本発明において有用なポロキサマーは、例えば、H.P. Fiedler:Lexikon der Hilfsstoffe fur Pharmazie, Kosmetik und angrenzende Gebiete; Editio Cantor Verlag, Aulendorf, 改訂・拡張第4版 (1996) 1203に記載されている。他に挙げられるEO/POブロックコポリマーは、Uniqema/ICI社よりSynperonicsの商標名で販売されているもの、特にPE F、PE LおよびPE Pのタイプのもの、ならびにClariant社よりGenapolの商標名で販売されているもの、特に20、80および10重量%のEOを有するそれぞれGenapol PF 20、80、および10である。他に挙げられるのはBASF社よりPluronicの商標名で販売されている逆型EO/POブロックコポリマーである。末端キャップ化されたEO/POブロックコポリマーは一般に上述のコポリマーをベースとする。そのような末端キャップ化ブロックコポリマーでは、末端のヒドロキシル基が適切な基と反応させてあり、好ましくはC1-C4-アルキルまたはアルコイル基、特にメチル、t-ブチルおよびアセチル基で、エーテル化またはエステル化させてある。
【0070】
本発明で例として挙げることのできる、さらなる界面活性剤は、パーフルオロ界面活性剤、シリコーン界面活性剤、リン脂質(例えばレシチンまたは化学的に改変したレシチン)、アミノ酸界面活性剤(例えばN-ラウロイルグルタメート)、ならびに界面活性なホモ-およびコ-ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン、塩の形態でのポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド、無水マレイン酸/イソブテンコポリマーおよびビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーなどである。
【0071】
特に明記しない場合、上記界面活性剤中のアルキル鎖は通常8〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の基である。
【0072】
好ましくは成分(c)の表面活性補助剤は、(c1)アルキルグリコシド、(c2)アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩およびアルキルアリール硫酸塩、ならびに(c3)四級アンモニウム塩から選択される。
【0073】
「アルキルグリコシド」(しばしばアルキルポリグリコシドとも呼ばれ、APGと略される)という用語は、糖と脂肪族アルコールを反応させて得られる生成物の集合的名称である。一般に、糖成分がベースとするのはモノサッカライド、オリゴサッカライド、および/またはポリサッカライドであり、これらサッカライドを構成するのは1以上の同一または異なるアルドースおよび/またはケトース、例えばグルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、タロース、グロース、アロース、アルトロース、イドース、アラビノース、キシロース、リキソース、またはリボースなどである。モノサッカライドの他にさらに挙げられるのは、モノサッカライド(特にグルコース)から誘導されるものであり、例えばジサッカライド(特にイソマルトースおよびマルトース)、オリゴサッカライド(特にマルトトリオースおよびマルトテトラオース)、ならびにグルコースのオリゴマーまたはポリマーである。
【0074】
用語「アルキルグリコシド」に関連して「アルキル」という用語は一般に、飽和または不飽和の分枝状または非分枝状の脂肪族基で炭素原子を3〜30個有するものである。不飽和基はモノ不飽和またはポリ不飽和であってよく、好ましくは1〜3つの2重結合を有する。長鎖に基づくアルキルグリコシドはしばしば脂肪アルキルグリコシドとも呼ばれる。これらの中で、特に炭素原子を少なくとも8個、好ましくは8〜20個、特に12〜18個有する基が重要である。ここで特に挙げられるアルキル基は、炭素原子数が適切で非分枝鎖のものであり、例えばn-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ヘキサデシル、およびn-オクタデシル、または分枝鎖のものであり、例えば2-エチルヘキシル、およびオキソアルコール混合物中のアルキル基である。
【0075】
実際の使用において重要なアルキルグリコシドは、一般に、様々な物質の混合物である。混合物中で変えられるのは特に、基本的な糖成分であり、とりわけ重合度である。
【0076】
本発明において好適なアルキルグリコシドは、平均重合度が1.0〜6.0の範囲にあり、特に1.1〜2.0のものである。
【0077】
本発明において特に好適なのはアルキルグルコシドであり、すなわち適切な誘導体化を伴うモノマー、ダイマー、オリゴマーおよび/またはポリマーのグルコースである。アルキルモノグルコシドは、アルキル-α-D-およびアルキル-β-D-グルコピラノシドと少量の対応するグルコフラノシドの混合物の形をとる。同様のことがジ-、オリゴ-およびポリグルコシドについても当てはまる。
【0078】
これらには、例えば、式VIIで表されるアルキルグルコシドが含まれる:
R10O(Z)a (VII)
ここで、R10は炭素原子を3〜30個、好ましくは8〜18個有するアルキル基、Zはグルコース基であり、aは1〜6、好ましくは1〜2の値である。
【0079】
アルキルグリコシドを調製するための糖とアルコールの反応は公知の方法で行うことができる。好適なのは酸触媒を用いた反応、いわゆるフィッシャー反応である。製造により通常は水性濃縮液が生じ、例えばアルキルグルコシド含量が約50〜70重量%のものが得られる。調製方法に応じて、濃縮液は少量の未反応のアルコールまたは脂肪アルコールまたは糖類を含みうる。アルキルグルコシドの調製に有用な方法は、例えばEP 0 635 022およびEP 0 616 611に開示されている。
【0080】
本発明に適したアルキルグリコシドの多くは市販されている。例として挙げられるのは、Agrimul(登録商標)、PG、APG(登録商標)、Plantaren(登録商標)またはGlucopon(登録商標)(いずれもHenkel社より)、Lutensol(登録商標)(BASF社)、Atplus(登録商標)(ICI Surfactants社)、Triton(登録商標)(Union Carbide社)またはSimulsol(登録商標)の商標名で購入できる製品である。
【0081】
本発明において特に好適なのはアルキルグルコシドのグループのうちの以下の化合物である:
2-エチルヘキシル基を有し、かつ平均重合度が1.6であるアルキルグルコシド、例えばAG 6202の名称で入手できるもの;
C10-C12-アルキル基を有し、かつ平均重合度が1.3であるアルキルグルコシド、例えばLutensol(登録商標) GD70の名称で入手できるもの。
【0082】
本発明の目的にかなうアルキル-およびアルキルアリールスルホン酸塩、アルキルおよびアルキルアリール硫酸塩で好適なものは、式Vで表される化合物である:
R6-(O)b(EO)cSO3- M(+,++) (V)
ここでR6は、脂肪族基、特に炭素原子を6〜24個有し、直鎖もしくは分枝鎖の、飽和またはモノもしくはポリ不飽和のアルキル基、あるいは場合によりC1-30-アルキルでモノ置換、ジ置換、またはトリ置換されていてもよい芳香族基、特にフェニル基であり;bは0または1(スルホン酸塩または硫酸塩)であり、c(エトキシル化度)は0〜50の整数であり;Mは1価または2価のカチオン基、特にアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムカチオン、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムまたはアンモニウムのカチオンである。本発明の目的にかなう式Vの化合物は、例えば、アルキルスルホン酸塩、脂肪アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、脂肪アルキルアリールスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、脂肪アルキル硫酸塩、またはアルキルフェニルポリオキシエーテル硫酸塩である。好ましいのは選択された脂肪族スルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩またはアルキルフェノキシエーテル硫酸塩である。
【0083】
本発明の目的にかなうアルキルスルホン酸塩およびアルキルアリールスルホン酸塩のグループ(グループc2)からの好適な補助剤は、例えば以下のものである:Wettol(登録商標)、特にWettol EM 1(ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)またはWettol EM 11(アルキルアリールスルホン酸カルシウム);Emulphor(登録商標)、特にEmulphor OPS 25(オクチルフェノール-(EO)25-硫酸ナトリウム);Lutensit(登録商標)、特にLutensit A-E S(イソノニルフェノールテトラエトキシ硫酸ナトリウム)またはLutensit A-PS(アルキルスルホン酸ナトリウム);ALBN 50(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)。
【0084】
本発明の目的にかなう四級アンモニウム塩は式VIで表される化合物である:
【化7】


【0085】
[式中、
R7は、C6-C24-アルキルであり、
R8は、水素、C1-C24-アルキル、ベンジル、C1-C12-アルキルベンジルまたはヒドロキシポリエトキシエチルであり、
R9は、R8と同じ意味を有し、ここでR8とR9は同一でも異なっていてもよく、
Lは、C1-C6-アルキレンまたはC1-C6-アルキレンアミノカルボニルであり、
Xは、アニオン基であって、例えば塩素、硫酸、メト硫酸、C2-C16-アルキルスルホン酸、C2-C16-アルキル硫酸、フェニルスルホン酸、ナフチルスルホン酸、C1-C24-アルキルフェニルスルホン酸、C1-C24-アルキルナフチルスルホン酸のアニオン基である]。
【0086】
上述の長鎖アルキル基で8個以上の炭素原子を有するものは、脂肪アルキル基とも呼ばれている。R8とR9の定義において、ヒドロキシポリエトキシエチル基は、0〜10単位の鎖長を有する基が好ましい。Lの定義において、アルキレン基は好ましくはメチレン、エチレン、またはプロピレン基である。
【0087】
本発明の目的にかなう四級アンモニウム塩のグループ(グループc2)からの好適な補助剤は、例えば以下のものである:Rewoquat(登録商標)、特にRewoquat CPEM (メト硫酸ココスペンタエトキシメチルアンモニウム)またはRewoquat RTM 50 (メト硫酸リシノレイン酸プロピルアミドトリメチルアンモニウム);Protecol (登録商標)、特にProtecol KLC 50 (塩化ジメチル-n-アルキルベンジルアンモニウム)。
【0088】
驚くべきことに、成分(c)の添加は本発明の組成物の効果をさらに増強する。
【0089】
成分(c)は、存在する場合、一般に組成物の全重量に対して10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%、特に20〜45重量%である。成分(c1)は、特に水性組成物中で用いられ、この場合一般に2〜50重量%、好ましくは10〜40重量%である。
【0090】
本発明の組成物は(d)水を含んでもよい。水は主に活性成分(a)、特に(a2)を溶かす働きをする。さらに、水の高含量は本発明の組成物の均一性および流動性に対して好ましい影響を与える。従って、水の含量は、組成物の全重量に対して、10重量%より多く、好ましくは20%より多く、特に25%より多くすることが適切である。しかしながら、水の高含量は例えばSC成分の形での固形成分の沈降に不利な影響を与える。なぜならば、粘度が低下してしまうからである。この態様によれば、水を組成物の全重量に対して60重量%より少なく、好ましくは50重量%より少なく、特に45重量%より少なくすることが有利である。
【0091】
本発明の特定の実施形態において、組成物は少なくとも1種のさらなる補助剤を成分(e)として含んでもよい。
【0092】
成分(e)はさまざまな目的に役立ちうる。当業者ならば通常の方法で好適な補助剤を選択し必要条件を満たすことができよう。
【0093】
例えば、さらなる補助剤は以下から選択される:
(e1) 植物が利用できるミネラルおよび微量元素、
(e2) キレート剤;
(e3) さらなる溶媒または希釈剤。
【0094】
植物が利用できるミネラルおよび微量元素としては、特に、無機アンモニウム塩、例えば硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウムまたは他のミネラルまたは微量元素で植物に利用されうるもの、特に硝酸アンモニウム肥料の顆粒および/または尿素である。これらは水性濃縮液の形、適宜に混合濃縮液(例えばEnsol溶液)の形で、本発明の組成物に配合することができる。
【0095】
成分(e1)は、存在するならば、一般に組成物の全重量に対して0.1〜35重量%、好ましくは0.2〜20重量%である。
【0096】
好適なキレート剤は重金属、特に遷移金属と錯形成する化合物であり、例えばEDTAおよびその誘導体である。
【0097】
成分(e2)は、存在するならば、組成物の全重量に対して一般に0.001〜0.5重量%、好ましくは0.005〜0.2重量%、特に0.01〜0.1重量%である。
【0098】
水のほかに、本発明の組成物は、組成物中の可溶性成分用のさらなる溶媒または不溶性成分用のさらなる希釈剤を含んでもよい。
【0099】
一般に有用な物質の例は、ミネラルオイル、合成油、植物および動物油、ならびに低分子量の親水性溶媒(アルコール、エーテル、ケトンなど)である。
【0100】
従って特に挙げられる物質は、まずは非プロトン性または非極性の溶媒または希釈剤、例えば中〜高沸点のミネラルオイル留分(例:灯油およびディーゼル油)、さらにはコールタール油、炭化水素、液状パラフィン(例:n-もしくはイソ-アルカン系列のC8- 〜 C30-炭化水素またはこれらの混合物)、ベンゼンもしくはナフタレン系列からの場合により水素化されたもしくは部分的に水素化された芳香族もしくはアルキル芳香族化合物(例:芳香族または脂環式のC7- 〜 C18-炭水化物化合物)、脂肪族もしくは芳香族のカルボン酸エステルもしくはジカルボン酸エステル、純粋な形または混合物の形の、例えば天然物質の油状抽出物の形の、植物もしくは動物由来の脂肪もしくは油、例えば、モノ-、ジ-およびトリグリセリド(例:オリーブ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ヒマシ油、ゴマ油、トウモロコシ油、ラッカセイ油、ナタネ油、アマニ油、アーモンド油、ベニバナ油、およびこれらの精製品、例えばそれらの水素化または部分水素化製品、および/またはこれらのエステル、特にメチルおよびエチルエステル)である。
【0101】
n-もしくはイソ-アルカン系列のC8- 〜 C30-炭化水素の例は、n-およびイソ-オクタン、-デカン、-ヘキサデカン、-オクタデカン、-エイコサン、ならびに好ましくは炭水化物混合物、例えば、液状パラフィン(工業品級の純度で5%までの芳香族化合物を含みうる)およびTexaco社からSpraytex oilの名称で市販されているC18〜C24混合物)である。
【0102】
芳香族または脂環式C7- 〜 C18-炭水化物化合物としては、特に、アルキル芳香族化合物系列からの芳香族または脂環式溶媒が含まれる。これらの化合物は水素化されていなくても、部分的に水素化されていても、または完全に水素化されていてもよい。このような溶媒は、特に、モノ-、ジ-もしくはトリアルキルベンゼン、モノ-、ジ-、もしくはトリアルキル置換されたテトラリン、および/またはモノ-、ジ-、トリ-もしくはテトラアルキル置換されたナフタレン(アルキルは好ましくはC1-C6-アルキルを表す)を含む。このような溶媒の例としては、トルエン、o-、m-およびp-キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t-ブチルベンゼンならびにこれらの混合物、例えばExxon社からShellsolおよびSolvesso(例:Solvesso 100、150および200)の名称で市販されている製品、が挙げられる。
【0103】
モノカルボン酸エステルの好適な例は、オレイン酸エステル、特にオレイン酸メチルおよびオレイン酸エチル、ラウリン酸エステル、特にラウリン酸2-エチルヘキシル、ラウリン酸オクチルおよびラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エステル、特にパルミチン酸2-エチルヘキシルおよびパルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エステル、特にステアリン酸n-ブチルならびに2-エチルヘキサン酸2-エチルヘキシルである。
【0104】
ジカルボン酸エステルの好適な例は、アジピン酸エステル、特にアジピン酸ジメチル、アジピン酸ジ-n-ブチル、アジピン酸ジ-n-オクチル、アジピン酸ジイソオクチル(アジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)とも呼ばれる)、アジピン酸ジ-n-ノニル、アジピン酸ジイソノニル、およびアジピン酸ジトリデシル;コハク酸エステル、特にコハク酸ジ-n-オクチルおよびコハク酸ジイソオクチル、ならびにシクロヘキサン-1,2-ジカルボン酸ジ(イソノニル)である。
【0105】
上述の非プロトン性溶媒または希釈剤は一般に、組成物の全重量に対して、30%より少なく、好ましくは20%より少なく、特に5%より少ない。
【0106】
これらの非プロトン性溶媒または希釈剤のいくつかは、補助剤の性質、すなわち、特に増強作用を有する。これは特に前記モノ-およびジカルボン酸に当てはまる。そのため、そのような補助剤はさらなる配合物(独立型の製品)の一部として、適切な時点(一般には使用の少し前)に本発明の組成物と混合することができる。
【0107】
他方、プロトン性または極性の溶媒または希釈剤としては、例えばC2-C8-モノアルコール(例:エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、シクロヘキサノールおよび2-エチルへキサノールなど)、C3-C8-ケトン(例:ジエチルケトン、t-ブチルメチルケトンおよびシクロヘキサノンなど)、ならびに非プロトン性アミン(例:N-メチル-およびN-オクチルピロリドンなど)が挙げられる。
【0108】
組成物の全重量中に占める上述のプロトン性または極性の溶媒または希釈剤のパーセンテージは本発明において低めにおさえられ、一般に20%より少なく、好ましくは15%より少なく、特に10%より少ない。
【0109】
抗沈降剤も用いることができ、特に懸濁濃縮液の場合に使用できる。これらは主に流動学的安定化のために用いられる。この意味で挙げられる物質は鉱産品、例えばベントナイト、タルク、およびヘクトライトである。
【0110】
さらなる有用な添加物は、例えば無機塩溶液(栄養素および微量元素の欠乏を緩和するために用いる)、非植物毒性の油および油濃縮物、抗流動試薬、消泡剤(特に、Wacker社から購入できるSilicon SLなどシリコーンタイプのもの)である。
【0111】
ある実施形態において、本発明は以下の成分を含む組成物に関する:
(a1) 2〜35重量%のトリアゾールクラスの活性成分から選択される少なくとも1種の活性成分、好ましくは(a11)メトコナゾールおよび/または(a12)テブコナゾール、または農業的に利用可能なこれらの塩;
(a2) 20〜25重量%の少なくとも1種の式IIIの活性成分、好ましくは式IIIaの塩化N,N,N-トリメチル-N-β-クロロエチルアンモニウム(a21)、および式IIIbの塩化N,N-ジメチルピペリジニウム(a22)、または対応するこれらのボレート;
(b) 5〜40重量%の少なくとも1種の式Iのカルボン酸、好ましくはプロピオン酸および/または乳酸;
ならびに、有利には、
(c) 15〜45重量%の表面活性補助剤であって、(c1)アルキルグリコシド、(c2)アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩およびアルキルアリール硫酸塩、ならびに(c3)四級アンモニウム塩から選択される表面活性補助剤。
【0112】
これらの組成物のある特定の実施形態は、水性の組成物であり、好ましくは20〜45重量%の水(成分d)を含む。
【0113】
さらに、これらの組成物はさらなる補助剤を、好ましくは20重量%まで、特に10重量%まで含んでもよい。
【0114】
本発明の組成物は公知の方法で調製することができる。少なくともいくつかの成分は組み合わされる。製品、特に市販の製品を使用することができるが、それらの構成成分が各種成分の機能を果たしうることに注意する必要がある。例えば、ある特定の界面活性剤を非プロトン性溶媒に溶かすことにより、この製品に本発明の成分(c)および成分(e)の機能を果たさせることができる。さらに、少量の望ましくない物質、例えば上述のプロトン性または極性の溶媒および希釈剤を、市販の製品と一緒に導入しうる。製品を組み合わせて混合物を形成させたら、一般には均一な混合物を得るためによく混合すべきであり、必要に応じて、例えば懸濁液の場合などは、ミルにかけるべきである。
【0115】
例えば、最初に式IIIの四級活性成分の水溶液を50〜80重量%の濃度で反応容器に導入し、その後撹拌しながら補助剤を添加する。続いてこの混合物を、カルボン酸(例えばプロピオン酸または乳酸)中のトリアゾール(例えばメトコナゾール)の濃縮液で処理する。別の方法として、初めにトリアゾール活性成分をカルボン酸に溶かし、この混合物を最初に反応容器に導入することも可能である。
【0116】
カルボン酸中に溶解させたとき、成分(a1)の活性成分の複素環式トリアゾール環の弱塩基性の部分構造が最初にオニウム化合物(この化合物は一般に結晶性の化合物であり、より多くのカルボン酸を加えなければ再溶解させることができない)に変換されると考えられるため、最初にカルボン酸を反応容器に導入してから固形のトリアゾール活性成分を添加するか混ぜ込むことがプロセス工学的視点から有利であろう。
【0117】
混合は公知の方法で行うことができ、例えばKPGや磁気スターラーのような適当な装置を用いたホモジナイゼーションにより行う。
【0118】
本発明はまた、本発明の組成物の生物制御物質としての一連のさまざまな用途、例えば穀物栽培(農業や園芸など)での使用に関する。
【0119】
生物制御活性成分は、例えば植物の成長に影響を及ぼすことができる(成長制御物質)。
【0120】
生物制御の適用例は、植物の地上部分の縦方向の成長に影響を及ぼすことである(成長制御)。これは植物の発育段階のほとんど全てで影響を及ぼしうる。
【0121】
従って、例えば、植物の栄養シュートの成長を著しく抑制することができ、このことは特に縦方向の成長が抑制されることで顕在化する。それゆえに、処理した植物は発育が止まり、さらに、それらの葉は色が黒っぽくなる。実用的な目的では、花壇の縁、生け垣、水路の土手の草、ならびに公園、体育施設、果樹園、観賞用の芝生および空港などの芝地の草の成長強度を弱めることが有利である。なぜなら労力およびコストの点で大きな支出を伴う草刈りを削減できるからである。また、多くの観賞用の植物種では、よりコンパクトな成長が望ましい。
【0122】
また、穀物、トウモロコシ、アブラナ、ヒマワリのような倒れやすい作物の自立能力を高めることにも経済的に興味がもてる。このことが必然的にもたらすシュート軸の短縮と強化は、収穫前の悪天候条件下で植物がなぎ倒される(折れる)危険性を軽減または排除する。さらに、縦方向の成長を抑制するための、また、ワタの経時的な成熟期間を改変するための成長制御の用途も重要である。これは、この作物を機械で徹底的に収穫できるようにする。果樹や他の樹木では、成長制御によって剪定費用を削減できる。同時に、より有利な栄養成長と結実の比を達成できる。また、成長制御により果樹が隔年で結実することを妨げることができる。成長制御物質としての使用はまた、植物の横方向の分枝を促進または抑制しうる。これは、例えばタバコ植物の場合などにおいて、葉の成長を助けるために側方のシュートの発育を抑制したいときに、興味がもてる。
【0123】
また、霜に対する耐性も、例えば冬アブラナにおいて、成長制御により実質的に高めることができる。種まきの後で、霜が降り始める前に、若いアブラナ植物を、有利な成長条件にもかかわらず栄養発育に引き止める。縦方向の成長、そして葉または植物バイオマスの過度に茂った発育(したがって特に霜に感受性になる)が抑制される。このことはまた、花芽の抑制が早期に破壊される傾向のある植物および生殖期への移行が早すぎる植物の、霜に対するの感受性を減少させる。成長制御物質で処理することにより秋に良好に分げつを形成すると共に、冬が到来するにつれて過度に茂った成長を回避することは、他の作物、例えば冬季穀物においても都合がよい。従って、霜に対する感受性の増加を予防することができ、葉または植物バイオマスが相対的に小さいために様々な疾病(例えば真菌性の疾病)からの攻撃を予防することができる。さらに、栄養成長を抑制することは、多くの種類の作物についてより高密度の植裁を可能にし、よって単位面積あたりの収穫量を向上させる。
【0124】
さらに、成長制御は植物部分や植物構成成分の収量を向上させることができる。従って、例えば、より多量の芽、花、葉、果実、種子、根および塊茎の成長を誘導することができ、テンサイ、サトウキビおよび柑橘類の糖度を増加させることができ、穀物または大豆のタンパク質含量を増加させることができ、または、ゴムの木において増大したラテックスの流れを刺激することができる。この場合に、活性成分は、植物の代謝にかかわることにより、または栄養成長および/または生殖成長を促進あるいは抑制することにより、収量を向上させうる。最後に、植物の成長を制御することにより、発育段階を延長または短縮させることができ、また、収穫の前後に収穫される植物部分の成熟を遅延または迅速化させることができる。
【0125】
経済的に興味がもてる面は、例えば、柑橘類、オリーブ、または他の核果、仁果、および堅殻果の品種および種の収穫の促進であり、これはある期間に集中させた果実の裂開または果実の植物体への付着の弱体化により可能となる。これと同じ機構、すなわち植物のシュート部分と果実または葉との間の離脱組織の形成の促進は、ワタのような有用な植物のあらかじめ制御された落葉を引き起こす。
【0126】
さらに、成長制御により植物の水分消費を減少させることもできる。これが特に重要になるのは、乾燥または半乾燥地帯におけるように、人工的に灌漑しなければならない農業用耕作地であり、そこでの灌漑には高いコストが必要である。成長制御物質を使用すると灌漑の程度を減らすことができ、結果的に、より経済的な農作物管理につながる。成長制御物質の影響は、存在する水の良好な利用を可能にする。なぜなら、とりわけ、気孔の開口度が低下し、表皮およびクチクラの形成がより分厚くなり、根の土への侵入が改善され、水を蒸散する葉の表面積が減少し、または農作物の立っている場所の微気候がよりコンパクトな成長により有利に影響されるからである。
【0127】
本発明による使用は、観賞用植物、とりわけ果実、特にアブラナにとって非常に重要である。
【0128】
本発明における生物制御物質としての活性成分(a1)と(a2)の組合せの使用は、農業と園芸の両面での作物栽培において、一連のさまざまな用途に用いた場合に、個々の活性成分に比べて利点を有する。特に、生物制御のために必要とされる個々の活性成分の適用量は、本発明に従って組合せ適用を実施した場合、減らすことができる。従って、個々の成分を特定の生物学的効果のために使用する場合、必要とされる適用量を20%より多く、有利に30%より多く、特に40%より多く削減することができる。例えば、本発明に従い、式IIIの活性成分の適用量は500 g/haより少なく、好ましくは350 g/haより少なく設定することができ、式IIのメトコナゾールまたはその農業的に利用可能な塩の適用量は100 g/haより少なく、好ましくは50 g/haより少なく、特に30 g/haより少なく設定しうる。さらに、特別に選択された有利な補助剤の添加はしばしば、タンク混合法を用いた場合、個々の成分の効果の総和よりも良好な生物学的性質を提供する。
【0129】
本発明は特に、トリアゾールクラスから選択される少なくとも1種の生物制御活性成分と、式IIIで表される少なくとも1種の活性成分との組合せの、根の成長を改善するための生物制御物質としての使用に関する。この用途の目的は主に、個々の根の数の増加、より長い根、および/または根の表面積の増加である。これは植物が水分や栄養素を取り込む能力を向上させる。こうしたことは、例えば砂質の軽い土壌の場合および/または降水量が不足する場合に特に有利である。秋には、より大きな貯蔵根が発育し、特に冬アブラナの場合がそうであるが、これは春が訪れた時によりたくましい成長を可能にする。春に根系が発達していると、シュートがより安定して地面に支えられ、その結果として、植物は著しく改善された自立能力を獲得する。他の植物では、貯蔵根が収穫すべき植物器官の全部または大部分に相当する(例えば、冬ダイコンや夏ダイコンのような他のアブラナ属、さらにはテンサイ、ニンジンまたはチコリなど)。
【0130】
改善された根の成長は、栄養成長の減少を伴う場合、つまり、特にシュートの伸長の減少(短縮)および/または葉もしくは植物バイオマスの減少を伴う場合に特に有利である。従って、本発明は好ましくは、シュートバイオマス/根バイオマスの比を低下させることに関する。
【0131】
根の発達に関するこの適用例は、特に穀物の生産において実施され、例えば小麦、大麦、オート麦、ライ麦のみならず、トウモロコシやイネ、特に貯蔵根を形成する植物、例えばアブラナ属(例えば、夏ダイコン、冬ダイコン、主にアブラナ、とりわけ冬アブラナ)、ならびにテンサイ、ニンジン、またはチコリなどの栽培に実施される。この場合に特に挙げる必要があるのはアブラナの生産であり、その根の成長の向上は特に著しい効果を示す。根の発達に関するこの適用例は、特定の状況下(例えば、比較的乾燥した土壌の場合および/または植物が根系を発達させている発育期の間)での実施において特別な重要性を有しうる。根の成長の向上が特に利点を生じるのは、シュートの伸長の減少と組み合わせた場合である。
【0132】
本発明における上述の活性成分の使用は処置を目的とする方法を含む。この方法では、一般的に農業用に配合された、有効量の活性成分(a1)と、適宜に有効量の活性成分(a2)とを、処置すべき栽培地に施用する。好ましくは、活性成分を葉に噴霧することにより植物に供給する。一般的に、適用量は高度の植物適合性のために広範な範囲内で変えることができる。典型的には、適用量は0.3〜3 L/ha、特に0.5〜2.0 L/haである。
【0133】
噴霧可能な混合物は通常、活性成分(a)を0.0001〜10重量%、好ましくは0.001〜5重量%、特に0.002〜2重量%含む。慣用の噴霧混合物を調製するには、例えば、本発明に従う活性成分(a)を含む活性成分濃縮液0.2〜5.0 L、好ましくは0.3〜3.0 L、特に0.35〜2.0 Lを水で10〜2000 L、好ましくは50〜1500 L、特に100〜1000 Lに希釈する。適切ならば、噴霧混合物の重量に基づき0.1〜5重量%のさらなるアニオン、カチオンもしくは非イオン性界面活性剤、補助剤、ポリマーおよび/または他の活性成分を噴霧混合物に添加してもよい。そのような界面活性剤およびさらなる補助剤の物質の例を以下に記載する。デンプンおよびデンプン誘導体、例えばカルボキシル基およびスルホニル基を含有するデンプン(Union Carbide 社のNu-Film)、ならびに展着剤および増量剤(例えばMiller Chemical & Fertilizer 社のVapor Guardなど)が特に挙げられる。本発明による組成物の特に有利な点は、噴霧混合物を調製して施用する場合に、さらなるタンク混合添加剤(特に上記のもの)を省略できることである。
【0134】
本発明の組成物は公知の方法で施用することができ、例えば可動式の噴霧器からノズルを用いて超微細に散布することができる。この目的のための慣用の装置一式および技法は当業者によく知られている。
【0135】
本明細書において、他に明記されない限り、量は一般に組成物の全重量を意味する。本発明において、「本質的に」という用語は、一般に少なくとも90%の割合、好ましくは少なくとも95%、特に少なくとも98%を意味する。
【0136】
本発明において、アルキル、アルコキシなどの用語は、直鎖または分枝鎖の炭化水素基を含み、例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、i-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、n-ノニル、i-ノニル、n-デシル、i-デシル、n-ウンデシル、i-ウンデシル、n-ドデシル、i-ドデシル、n-トリデシル、i-トリデシル、ステアリル、n-エイコシル、好ましくは、他に記載がなければ1〜25個の炭素原子、特に1〜6個の炭素原子、とりわけ1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0137】
「アルケニル」という用語は、直鎖または分枝鎖のモノ-、ジ-、トリ-、テトラ-、ペンタ-、またはヘキサ不飽和炭化水素基であり、好ましくは、他に明記されなければ、1〜25個、特に1〜6個、とりわけ1〜4個の炭素原子を有する基である。この場合に特に挙げるべき基はモノまたはポリ不飽和脂肪酸の基である。
【0138】
「ハロゲン」という用語は、好ましくはフッ素、塩素、臭素およびヨウ素であり、特にフッ素、とりわけ塩素である。
【実施例】
【0139】
本発明を以下の実施例においてより詳細に説明する:
参照例1:溶解特性
以下の一連の実験では溶解実験について説明し、カルボン酸をトリアゾール用の溶媒として使用したときの、他の溶媒と比較した利点について説明する。
【表1】


【0140】
エポキシコナゾールおよび他のトリアゾール化合物については、プロピオン酸がNMP、NOPまたはγ-ブチロラクトンと比較して、同程度または明らかに良好な溶解性を示す。同じことがアルコールオリゴエトキシレートおよびアルコールポリエトキシレート系列から選択された表面活性補助剤との組合せにも同様に当てはまる。
【0141】
調製例
参照例2:配合
実施例1で用いるタンク混合物は、メトコナゾール含量90g/lの乳濁濃縮液と塩化メピコート含量600g/lの水性濃縮液を、磁気スターラーを用いて混合することにより調製する(実験T1)。
【0142】
F1〜F15のレディーミックスは、溶解を促進させるために40〜60℃で加熱しながらカルボン酸にトリアゾール化合物を添加して調製する。続いて非水性の補助剤または活性成分を添加し、その後適宜に、水性の補助剤または活性成分を添加する。
【0143】
最後に、この混合物を室温で2時間撹拌することで均一にする。標準的なバッチの大きさは20〜100gのレディーミックスである。
【0144】
MQCおよびCCCはそれぞれ、水性の予備濃縮液として用いる(MQC含量600g/l、CCC含量750g/l)。他に明記しない限り、これらの活性成分は以下の表では100重量%に変換してあり、予備濃縮液中に含まれる水分量は水の全量に含められた。
【表2】


【0145】
【表3】


【0146】
実施例1:生物学的活性(シュートの伸長)
冬アブラナ(cv.Pronto)の種を秋にまき、約1ヶ月後に表4で指定したように処理した。数週間後、シュートの伸長および根の発達を評価した。伸長の結果を表4にまとめた。
【表4】


【0147】
この結果は、単独で用いた塩化メピコートが、評点日2において、ある程度の短縮をもたらすことを実証している。対照的に、メトコナゾールの短縮効果は非常に際立っている。一方、本発明における2種の活性成分のタンク混合物および貯蔵安定性のレディーミックスF1〜F4については、著しい相乗効果が見られた。F3混合物は、本発明に従ってプロピオン酸とアルキルグルコシド中に2種の有利な補助剤を含むものであるが、これは特に顕著である。
【0148】
実施例2:均一性および貯蔵安定性
F5〜F7の混合物は50℃の温度条件下で3ヶ月にわたり貯蔵安定であり、単相であった。F7混合物はわずかに曇ってはいたが、なおも均一であった。わずかな曇りは消泡剤Silicon SL が引き起こしたものである。
【0149】
F8、F10およびF11の混合物は、結晶の存在しない透明で均一な溶液であり、タンク混合法で濃度1%の溶液として用いた場合に結晶質の沈殿物がまったく現れなかった。対照的に、F9混合物は液相中に異種の固形物を含有する2相系であった。タンク混合物を調製することは不可能であった。
【0150】
F12〜F15の混合物は、ベンジルアルコールを添加したにもかかわらず、カルボン酸が存在しないと、使用不能な2相の不均一混合物しか得られないことを実証した。
【0151】
上記実施例において用いた活性成分および補助剤を以下の表5に示す。
【表5】


【出願人】 【識別番号】508020155
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【出願日】 平成20年5月2日(2008.5.2)
【代理人】 【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔

【識別番号】100096183
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 貞次

【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節


【公開番号】 特開2008−247917(P2008−247917A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2008−120257(P2008−120257)