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捕虫器及びこれに用いられる補助具 - 特開2008−301743 | j-tokkyo
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【発明の名称】 捕虫器及びこれに用いられる補助具
【発明者】 【氏名】滝澤 嘉信

【氏名】森川 靖

【氏名】杉下 芳昭

【要約】 【課題】捕虫シートのセットを容易に行うことができるようにすること。

【解決手段】捕虫器10は、基材シート11Aの一方の面に積層された接着剤層11Bを有する1本の捕虫シート11と、虫を誘引する蛍光灯Lの近傍で捕虫シート11を保持する保持手段12と、この保持手段12に設けられた補助具13とを備えて構成されている。補助具13は、捕虫シート11の保持手段12への巻き付け方向を変える折り曲げを補助可能に設けられた第1の補助部材25と、捕虫シート11の表裏の向きを変える折り曲げを補助可能に設けられた第2の補助部材26とを備えている。補助具13を用いることにより、1本の捕虫シート11を折り曲げて直方体の5面若しくは6面に沿う位置に接着剤層11Bを容易に表出可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の基材シートの一方の面に積層された接着剤層を有する捕虫シートと、虫を誘引する誘引手段の近傍で捕虫シートを保持する保持手段とを備えた捕虫器において、
1本の捕虫シートを折り曲げて前記保持手段の少なくとも3面に沿う位置に接着剤層を表出したことを特徴とする捕虫器。
【請求項2】
前記請求項1記載の捕虫器に用いられる補助具であって、
前記保持手段に設けられて捕虫シートの前記折り曲げを補助する第1及び第2の補助部材を含み、
第1の補助部材は、捕虫シートの保持手段への巻き付け方向を変える折り曲げを補助可能に設けられている一方、第2の補助部材は、捕虫シートの表裏の向きを変える折り曲げを補助可能に設けられていることを特徴とする補助具。
【請求項3】
前記第1及び第2の補助部材は、保持手段に対して変位可能に設けられていることを特徴とする請求項2記載の補助具。
【請求項4】
前記第1及び第2の補助部材及び又は保持手段には、前記変位を規制可能な固定手段が設けられていることを特徴とする請求項3記載の補助具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、捕虫器及びこれに用いられる補助具に係り、更に詳しくは、捕虫シートの取り扱いを容易に行うことができる捕虫器及びこれに用いられる補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば、食品や粘着シート、精密機械等の製品に虫が混入することを防止するために捕虫器が利用されている(特許文献1参照)。特許文献1の捕虫器は、捕虫用の発光手段と、この発光手段の周りに掛け回された粘着シートとを備えている。同文献の捕虫器では、発光手段の電源を投入すると、粘着フィルムを通じて捕虫器周りに発光し、粘着フィルムに虫を誘引するようになっている。
【特許文献1】実開平3−41584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の捕虫器にあっては、捕虫面が2面しか確保できず、捕虫効率が悪いという不都合がある。
そこで、前記不都合を解消すべく、既存の発光手段の近傍で捕虫シートを直方体の5面若しくは6面に沿って配置する場合、捕虫シートのセットが非常に面倒となる。
【0004】
[発明の目的]
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、捕虫シートをセットする準備作業等を容易に行うことができる捕虫器及びこれに用いられる補助具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため、本発明の捕虫器は、帯状の基材シートの一方の面に積層された接着剤層を有する捕虫シートと、虫を誘引する誘引手段の近傍で捕虫シートを保持する保持手段とを備えた捕虫器において、
1本の捕虫シートを折り曲げて前記保持手段の少なくとも3面に沿う位置に接着剤層を表出した、という構成を採っている。
【0006】
また、本発明の補助具は、請求項1記載の捕虫器に用いられる補助具であって、
前記保持手段に設けられて捕虫シートの前記折り曲げを補助する第1及び第2の補助部材を含み、
第1の補助部材は、捕虫シートの保持手段への巻き付け方向を変える折り曲げを補助可能に設けられている一方、第2の補助部材は、捕虫シートの表裏の向きを変える折り曲げを補助可能に設けられる、という構成を採っている。
【0007】
本発明の補助具において、前記第1及び第2の補助部材は、保持手段に対して変位可能に設けられる、という構成が好ましくは採用される。
【0008】
また、前記第1及び第2の補助部材及び又は保持手段には、前記変位を規制可能な固定手段が設けられる、という構成を採ることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、折り曲げる捕虫シートを1本にしたので、捕虫シートを切断したりする作業を少なくすることができ、捕虫シートをセットする作業の簡略化を図ることができる。
【0010】
また、前述した方向への折り曲げを補助可能な第1及び第2の補助部材を設けたので、捕虫シートを折り曲げ難い部分において、その作業を容易に行うことが可能となる。
【0011】
更に、第1及び第2の補助部材を変位可能とした場合、捕虫シートの折り曲げ位置に各補助部材を迅速且つスムースにセットできる。また、固定手段を介して第1及び第2の補助部材の変位を規制する場合、前記折り曲げ位置に各補助部材を一時的に固定することができ、これによっても、折り曲げ作業の容易化を達成することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、本明細書の方向若しくは位置を示す用語は、特に明示しない限り、図1中矢印A方向から見た場合を基準とし、「前」とは矢印A方向から見た場合の手前側を示す一方、「後」とは、同奥行き側について用いられ、「左」「右」も同様に矢印A方向から見た場合を基準とする。
【0013】
図1には、実施形態に係る捕虫器の概略斜視図が示され、図2には、捕虫器を断面視した図1の左側面図が示されている。これらの図において、捕虫器10は、公知の規格化された誘引手段としての蛍光灯Lに取り付けられる。蛍光灯Lは、その長手方向両端側で支持手段L1を介して壁面Wに支持されている。捕虫器10は、折り曲げられた1本の捕虫シート11と、この捕虫シート11を蛍光灯Lの近傍で保持する保持手段12と、この保持手段12の左側に設けられた補助具13と、保持手段12の内側に連結された取付手段15とを備えて構成されている。
【0014】
前記捕虫シート11は、帯状の基材シート11Aに積層された接着剤層11Bを備えている。接着剤層11Bは、基材シート11Aの一方の面、すなわち、保持手段12の反対側の面であって外側に露出する面に積層されている。
【0015】
前記保持手段12は、左右方向に長い直方体の各辺に沿って位置する枠体17を備えている。この枠体17は、前記支持手段L1を受容可能な大きさに設けられた長方形状の後部フレーム19と、この後部フレーム19の前方に設けられた長方形状の前部フレーム20と、これら後部フレーム19及び前部フレーム20の各コーナーを連結する4本の側部フレーム22と、前部フレーム20の内側に設けられた上下に延びる左右一対の中間フレーム23とを備えて構成されている。枠体17は、蛍光灯Lに取付手段15を介して取り付けられたときに、蛍光灯Lの上下両側、左右両側及び前側を囲うようになっている。
【0016】
前記補助具13は、左下の側部フレーム22に連結され、枠体17の左側面に添設可能に設けられている。補助具13は、枠体17の左側面における後部上方のコーナーから前部下方のコーナーに対角線状に延びる第1の補助部材25と、前記左側面の後部で上下に延びる第2の補助部材26とを備えて構成されている。第1及び第2の補助部材25、26は、図1中下端部でヒンジ27を介してそれぞれ支持されている。従って、第1及び第2の補助部材25、26は、ヒンジ27を中心位置として回動可能となり、図3の二点鎖線で示される位置から枠体17の左側面に対し、離遠及び接近する方向に変位可能となっている。また、第1及び第2の補助部材25、26において、枠体17の左側面との相対面における上下両側には、固定手段29がそれぞれ埋設されている。この固定手段29は、磁石からなり、枠体17側にスチール等を取り付けることで、図1に示される第1及び第2の補助部材25、26の回動を一時的に規制可能となっている。
【0017】
前記取付手段15は、各中間フレーム23の上下方向中央部にそれぞれ連結されている。取付手段15は、後方を開放部31Aとするフック部材31と、このフック部材31の上下両方の後端にそれぞれ連なる呼び込み部32とを含み、弾性変形可能なばね鋼等の材料を用いて形成されている。フック部材31は、側面視で前記蛍光灯Lの断面形状に沿う形状を備え、内側に蛍光灯Lを受容して嵌り合い可能となっている。開放部31Aの上下最短距離は、蛍光灯Lの直径寸法より小さく設定され、各呼び込み部32は、後方に向かうに従って相互に離遠する方向に向けられている。
【0018】
前記捕虫器10は、蛍光灯Lに取り付けられた状態で当該蛍光灯Lを発光させると、その光は、基材シート11A及び接着剤層11Bを透過して外部に発せられる。すると、その光に誘引されて虫が蛍光灯Lに近付くように飛来し、接着剤層11Bに接触した虫が当該接着剤層11Bに接着されて捕獲される。
【0019】
次に、捕虫器10の蛍光灯Lへの着脱要領について説明する。
【0020】
捕虫器10を蛍光灯Lに取り付ける場合、前記後部フレーム19内に蛍光灯Lを通過させた後、前記呼び込み部32を蛍光灯Lに押し付ける。このとき、呼び込み部32が蛍光灯Lの外周を滑りつつ、開放部31Aの上下幅を拡大するようにフック部材31が弾性変形する。そして、フック部材31の内側に蛍光灯Lが略収まると、当該フック部材31の弾性によって径方向に締め付け力を付与し、蛍光灯Lの外面にフック部材31が嵌り合って捕虫器10が蛍光灯Lに取り付けられる。
【0021】
捕虫器10を蛍光灯Lから取り外す場合には、意図的な外力によって捕虫器10を前方に引っ張ればよい。これにより、開放部31Aの上下幅が拡大するようにフック部材31が弾性変形し、捕虫器10が取り外される。このように、取付手段15のフック部材31が蛍光灯Lに着脱自在となっている。
【0022】
次いで、保持手段12への捕虫シート11の取り付け要領について、図4ないし図6を用いて説明する。
【0023】
ここでは、図4(A)に示されるように、第1及び第2の補助部材25、26が枠体17の左側面から離れ、それらの先端を下方に向けたものとする。先ず、同図に示されるように、捕虫シート11の基材シート11Aの面を枠体17の左側面に沿って配置する。次いで、図6の(1)〜(4)で示される順序、すなわち、正面視で右回りに捕虫シート11を枠体17に巻き付けるように各側部フレーム22の位置で折り曲げる(図4(B)及び(C)参照)。これにより、枠体17の左右両側と上下両側に捕虫シート11の接着剤層11Bが表出する。そして、図4(C)に示されるように、再度、捕虫シート11を枠体17の左側面に沿って配置した後、図4(D)に示されるように、第1の補助部材25を上方に回動し、当該第1の補助部材25と枠体17とにより捕虫シート11を挟み込む。この状態で、図5(A)及び図6の(5)に示されるように、捕虫シート11を第1の補助部材25に沿って折り曲げる。これにより、捕虫シート11の枠体17への巻き付け方向が正面視右回りから平面視右回りに変わり、捕虫シート11の接着剤層11Bが内向きとなる。
【0024】
その後、図5(B)に示されるように、第2の補助部材26を上方に回動し、当該第2の補助部材26と枠体17とにより捕虫シート11を挟み込む。この状態で、図5(C)及び図6の(6)に示されるように、捕虫シート11を第2の補助部材26に沿って折り曲げる。これにより、捕虫シート11の表裏の向きが逆に変わって接着剤層11Bが外向きとなり、捕虫シート11の枠体17への巻き付け方向が平面視で、右回りから左回りに変わる。そして、図6の(7)、(8)で示される順序で捕虫シート11を枠体17に巻き付けつつ前部フレーム20の左右両側位置で折り曲げる。これにより、枠体17の左側と前側に捕虫シート11の接着剤層11Bが表出し、枠体17の後側を除く5面に沿う位置に接着剤層11Bが表出する。なお、図6の(8)の折り曲げを行う前に、当該折り曲げを行えるように捕虫シート11を切断し、図6の(9)に示されるように、図6の(8)の折り曲げ位置から余った部分を枠体17の右側に表出する接着剤層11Bに接着する。
【0025】
従って、このような実施形態によれば、図6の(5)及び(6)に示す位置での捕虫シート11の折り曲げを第1及び第2の補助部材25、26により補助することができ、1本の捕虫シート11を折り曲げて枠体17の5面に沿う位置に容易にセットすることができ、捕虫シート11を回収する場合も当該捕虫シート11の本数を1本と最小限にすることが可能となる。
【0026】
また、前述のように取付手段15が蛍光灯Lに着脱自在に嵌り合うので、蛍光灯Lへの捕虫器10の取り付け及び取り外しも簡単に行うことができる。更に、捕虫器10から壁面W側を除く全ての方向に捕虫シート11を通じて光を発することができるので、その光を広範囲に発することができ、捕虫シート11に効率良く虫を誘引することが可能となる。
【0027】
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施の形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
【0028】
例えば、誘引手段は、虫を誘引する作用を奏し、捕虫器10を取り付け可能とする限りにおいて種々の変更が可能であり、匂いや音等で誘引可能なものであってもよく、蛍光等Lに代替、若しくは、蛍光灯Lと併用することができる。また、前記蛍光灯Lに替え、環状の蛍光灯や電球、LED(発光ダイオード)等の他の発光源によって誘引手段を構成し、これに応じて取付手段15が誘引手段に着脱自在となる形状に変更してもよい。
【0029】
更に、蛍光灯L等の誘引手段は、天井に支持されるタイプのものや、スタンド等を介して自立するタイプのものであってもよい。
【0030】
また、前記実施形態では、直方体の5面に沿う位置に捕虫シート11をセットしたが、更に捕虫シート11を延長し、図6の(8)の折り曲げ後に枠体17の後部フレーム19の右側で捕虫シート11を折り曲げて枠体17の後方にも捕虫シート11をセットすることにより直方体の6面に沿う位置に捕虫シート11をセットすることができる。この場合、蛍光灯L等の誘引手段は、枠体17等を介して当該枠体17の内側で支持される。更に、直方体の4面または、3面だけに捕虫シート11をセットする場合を妨げない。
【0031】
更に、本発明における5面若しくは6面とは、誘引手段を囲む上下側、左右側及び前(後)側を概念的に表した用語であって、何れかの側において新たな面を形成して7面以上の立体を形成した場合においても、それらは本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施形態に係る捕虫器の概略斜視図。
【図2】前記捕虫器を断面視した図1の左側面図。
【図3】前記捕虫器の補助具の位置を変更した左側面図。
【図4】(A)〜(D)は、保持手段に捕虫シートをセットする要領を模式的に表した説明図。
【図5】(A)〜(D)は、図4に続いて保持手段に捕虫シートをセットする要領を模式的に表した説明図。
【図6】保持手段に捕虫シートをセットする要領を示す捕虫シートだけの説明用斜視図。
【符号の説明】
【0033】
10 捕虫器
11 捕虫シート
11A 基材シート
11B 接着剤層
12 保持手段
13 補助具
25 第1の補助部材
26 第2の補助部材
29 位置決め部材
31 フック部材
L 蛍光灯(誘引手段)
【出願人】 【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
【出願日】 平成19年6月6日(2007.6.6)
【代理人】 【識別番号】100101188
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 義雄


【公開番号】 特開2008−301743(P2008−301743A)
【公開日】 平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願番号】 特願2007−150452(P2007−150452)