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【発明の名称】 データ収集装置
【発明者】 【氏名】堀 宏展

【氏名】大野 正己

【氏名】増尾 泰央

【氏名】菊池 忠一

【要約】 【課題】害獣を有効に検知してこれを撃退することにより、動作の妨げとなる事態を抑制する。

【解決手段】農地といった屋外に設置される本体ユニット30と、本体ユニット30のハウジング上面における害獣の存在を検出する害獣検出部43と、害獣に対する威嚇を行う威嚇部44と、害獣検出部43による検出結果に基づいて、本体ユニット30のハウジング上面に害獣の存在を判断した場合に、威嚇部44を動作させる威嚇制御部42とを有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外の環境情報を収集するデータ収集装置において、
屋外に設置される本体ハウジングと、
前記本体ハウジング上面における対象物の存在を検出する検出部と、
前記対象物に対する威嚇を行う威嚇部と、
前記検出部による検出結果に基づいて、前記本体ハウジング上面に対象物の存在を判断した場合に、前記威嚇部を動作させる制御部と
を有することを特徴とするデータ収集装置。
【請求項2】
前記検出部は、前記本体ハウジング上面に作用する荷重を検出しており、
前記制御部は、前記検出部によって検出される荷重変化に基づいて、前記対象物の存在を判断することを特徴とする請求項1に記載されたデータ収集装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記本体ハウジング上方の温度分布を検出しており、
前記制御部は、前記検出部によって検出される温度分布の変化に基づいて、前記対象物の存在を判断することを特徴とする請求項1または2に記載されたデータ収集装置。
【請求項4】
前記検出部は、前記本体ハウジング上方における空間の距離分布を検出しており、
前記制御部は、前記検出部によって検出される距離分布の変化に基づいて、前記対象物の存在を判断することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載されたデータ収集装置。
【請求項5】
前記検出部は、前記本体ハウジング上面を含む景色を撮像して画像データを出力する撮像手段であり、
前記制御部は、前記撮像手段より出力される画像データに基づく前記画像認識により、前記対象物の存在を判断することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載されたデータ収集装置。
【請求項6】
前記威嚇部は、前記本体ハウジング上面に電流を流すことにより、前記対象物を威嚇することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載されたデータ収集装置。
【請求項7】
前記威嚇部は、発光により前記対象物を威嚇することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載されたデータ収集装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、データ収集装置に係り、特に、屋外の環境情報を収集するデータ収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のIT化に伴い、インターネットといった電気通信回線を用いた情報通信技術が様々な分野で活用されている。例えば、周囲の環境情報を収集するデータ収集装置を遠隔地に設置して、このデータ収集装置からの情報を電気通信回線を介して集計して一元的に管理したり、データ収集装置によって収集された情報を自宅にて閲覧したりするといったことが可能となる。このようなデータ収集装置は、一例として、農地(農場)に設置されており、気温、湿度、日射量等の環境情報、農作物の生育情報、農薬散布等の作業情報といった種々の情報を収集する(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
このデータ収集装置と電気通信回線との接続は有線で行うこともできるが、屋外に配索する場合にはケーブル処理が煩雑となるため、無線を用いて行われることが一般であり、データ収集装置は無線用のアンテナを備えている。
【特許文献1】特開2006−42721号公報
【特許文献2】特開2006−211917号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、データ収集装置を農地といった屋外に設置する場合には、鳥や小動物、獣といった害獣からの被害によってデータ収集装置の機能が害されてしまうという問題がある。例えば、データ収集装置の本体ハウジング上面には、無線通信用のアンテナまたはデータ収集用のセンサ類が配置されており、これらが害獣の排泄物等により汚されてその正常な動作が妨げられてしまうといった如くである。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、害獣を有効に検知してこれを撃退することにより、動作の妨げとなる事態を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するために、本発明は、屋外の環境情報を収集するデータ収集装置を提供する。このデータ収集装置は、屋外に設置される本体ハウジングと、本体ハウジング上面における対象物の存在を検出する検出部と、対象物に対する威嚇を行う威嚇部と、検出部による検出結果に基づいて、本体ハウジング上面に対象物の存在を判断した場合に、威嚇部を動作させる制御部とを有する。
【0007】
また、本発明において、検出部は、本体ハウジング上面に作用する荷重を検出することが望ましく、制御部は、検出部によって検出される荷重変化に基づいて、対象物の存在を判断することが好ましい。
【0008】
また、本発明において、検出部は、本体ハウジング上方の温度分布を検出することが望ましく、制御部は、検出部によって検出される温度分布の変化に基づいて、対象物の存在を判断することが好ましい。
【0009】
また、本発明において、検出部は、本体ハウジング上方における空間の距離分布を検出しており、制御部は、検出部によって検出される距離分布の変化に基づいて、対象物の存在を判断することが好ましい。
【0010】
また、本発明において、検出部は、本体ハウジング上面を含む景色を撮像して画像データを出力する撮像手段であり、制御部は、撮像手段より出力される画像データに基づく画像認識により、対象物の存在を判断することが好ましい。
【0011】
また、本発明において、威嚇部は、本体ハウジング上面に電流を流すことにより、対象物を威嚇することが好ましい。
【0012】
さらに、本発明において、威嚇部は、発光により対象物を威嚇することが望ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、本体ハウジング上面に対象物の存在を検出した場合には、これを威嚇することにより、対象物を撃退することができる。これにより、本体ハウジング上面に対象物が存在するといった事態が抑制され、データ収集装置の正常な動作が妨げられるといった事態を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態にかかるデータ収集装置3が適用される農作物育成支援システム1の全体構成を示すブロック図である。本実施形態にかかる農作物育成支援システム1は、農家の作業者側に設けられる農家側コンピュータ(以下「農家側PC」という)2と、農地に設けられるデータ収集装置(フィールドサーバ)3と、集計・解析者側に設けられるサーバ4とを主体に構成されている。この農作物育成支援システム1において、農家側PC2、データ収集装置3およびサーバ4は、インターネット等の電気通信回線5を介して相互に情報通信可能に構成されている。
【0015】
農家側PC2は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の汎用の情報処理装置により構成されている。この農家側PC2は、電気通信回線5を介してデータ収集装置3またはサーバ4が保有する各種情報(具体的には、収集データ)を閲覧またはダウンロードしたり、電気通信回線5を介してデータ収集装置3を遠隔操作したりすることができる。
【0016】
データ収集装置3は、農作物を育成する農地に設置されており、農作およびこの農地における農作物に関する情報(データ)を収集する。なお、このデータ収集装置3の詳細については、後述する。このデータ収集装置3は、図示しないアクセスポイントとの間で無線通信を行うことにより、電気通信回線5を介して農家側PC2またはサーバ4との間で情報通信を行うことができる。
【0017】
サーバ4は、ワークステーション等の汎用の情報処理装置により構成されている。このサーバは、データ収集装置3が検出した情報を受信したり、受信した情報を農家毎に所定の形式で集計したり、集計した情報を統計処理等の解析手法を利用して解析することにより農地及び農作物にとって最適な育成条件に関する情報を抽出したり、抽出された情報を農家側PC2に送信する機能を実現したりすることができる。
【0018】
図2は、本実施形態にかかるデータ収集装置3の外観を模式的に示す斜視図である。データ収集装置3は、本体ユニット30を主体に構成されている。本体ユニット30は、全体的に長方形形状を有する本体ハウジング30aと、本体ハウジング30aの底部に連結される脚部30bとを有しており、脚部30bは、その一部分が地中に埋設されている。また、支柱30cは、本体ユニット30から独立して、その一部分が地中に埋設されており、その上部には、後述する情報収集手段の一つであるカメラユニット50と温湿度センサ61とが取り付けられている。
【0019】
図3は、データ収集装置3のハード構成を模式的に示す断面図である。本体ユニット30は、本体ハウジング30aの内部に、制御手段、情報収集手段および通信手段といった、データ収集および情報の送受信に必要な種々の電子部品が収容されている。具体的には、本体ハウジング30aは、無線カードや外部メモリが搭載されたCPUボード30d、データ収集を行うデータ収集ボード30e、本体ユニット30を駆動するための電源ボード(図示せず)、センサや電源に関するインターフェース30fといった電子部品を収容している。また、本体ハウジング30aには、外気を本体ハウジング30aの内部に取り入れるファン30gが設けられている。さらに、本体ハウジング30aのハウジング上部には、無線通信を行うためのアンテナ30hが取り付けられている。
【0020】
図4は、データ収集装置3の全体構成を機能的に示すブロック図である。本体ユニット30は、これを機能的に捉えた場合、データ制御部31と、データ収集部32と、データ演算部33と、データ記憶部34と、データ表示部35と、無線通信制御部36と、無線通信部37と、センサインターフェース(センサI/F)部38と、電源部39と、内部環境制御部40と、内部環境計測部41と、威嚇制御部42と、害獣検出部43と、威嚇部44とを主体に構成されている。
【0021】
データ制御部31は、データ収集装置3の動作を総合的に制御する機能を担っている。本実施形態との関係では、データ制御部31は、データ演算部33によって生成される情報をデータ記憶部34に記憶させたり、データ表示部35に表示させたりする。また、データ制御部31は、データ記憶部34に記憶されている情報を読み込み、これを無線通信制御部36に対して出力したりする。
【0022】
データ収集部32は、センサI/F部38(具体的には、図3に示すインターフェース30f)を介して、カメラユニット50からの画像データおよび各種センサ60〜67からのセンサデータを、予め設定された周期で自動的に収集する機能を担っている。データ収集部32によって収集されたデータは、データ演算部33に対して出力される。
【0023】
データ演算部33は、データ収集部32から出力される各種のセンサデータのそれぞれを対象として、センサ信号(電圧値など)を、利用者が理解することができる所定の形式(例えば、温度)に変換することにより、データ(以下「収集データ」という)を生成する機能を担っている。データ演算部33において生成された収集データは、データ制御部31に対して出力される。
【0024】
データ記憶部34は、収集データを記憶する機能を担っており、例えば、CPUボード30dに搭載される外部メモリによって構成されている。データ演算部33からデータ制御部31に対して出力された収集データは、データ制御部31によってデータ記憶部34に格納される。データ記憶部34には、データ毎に、収集データとともに、例えば、データを取得した時間や日付が対応付けて記憶される。
【0025】
データ表示部35は、データ制御部31によって制御されて、データ演算部33から出力される収集データを表示する機能を担っている。データ表示部35としては、例えば、液晶ディスプレイを用いることができ、本体ユニット30の本体ハウジング30aに取り付けられている。このデータ表示部35により、農地において、収集データをリアルタイムで閲覧することができるようになっている。
【0026】
無線通信制御部36は、所定時間毎に、データ制御部31に対してデータ記憶部34に記憶されている所定の量の収集データ(例えば、サーバ4に対して未送信分の収集データ)を要求する。無線通信制御部36は、データ制御部31から収集データを取得すると、この収集データを無線通信部37を介して指定されたアクセスポイントへと送信することにより、サーバ4に対して収集データを送信する。また、無線通信制御部36は、無線通信部37を介して農家側PC2から収集データの送信要求を受信した場合には、送信要求において指定される所定期間分の収集データを、データ制御部31に対して要求する。無線通信制御部36は、データ制御部31から収集データを取得すると、この収集データを無線通信部37を介して指定されたアクセスポイントへと送信することにより、送信要求を送信した農家側PC2に対して収集データを送信する。
【0027】
無線通信部37は、無線通信を行う機能を担っており、例えば、図3に示すように、アンテナ30hによって構成されている。
【0028】
センサI/F部38は、カメラユニット50や各種センサ60〜67といった、農地および農地における農作物に関する情報を検出するセンサ等が接続される。
【0029】
電源部39は、ソーラーパネル,100V電源,12Vバッテリ等の電源から電力の供給を受けることにより、本体ユニット30を駆動する機能を担っている。
【0030】
内部環境制御部40は、外気温変化や雨氷によって本体ハウジング30aの内部環境が変化することにより、内部に収容された電子部品に動作の不具合が生じないように、内部環境を制御する機能を担っている。内部環境制御部40は、温湿度センサといった内部環境を計測する内部環境計測部41からの計測結果に基づいて、ファンなどの循環装置(図示せず)、暖房装置(図示せず)および冷房装置(図示せず)のいずれかを制御することにより、内部環境を所定の環境下に制御する機能を担っている。
【0031】
威嚇制御部42は、害獣検出部43によって本体ハウジング30a上面に鳥や小動物、獣といった対象物(以下「害獣」という)の存在を検出した場合に、威嚇部44を制御することにより、害獣に対する威嚇を行う。威嚇制御部42、害獣検出部43および威嚇部44の詳細については、後述する。
【0032】
このデータ収集装置3には、センサI/F部38を介して、カメラユニット50および各種センサ60〜67が接続されている。
【0033】
カメラユニット50は、カメラ51と、このカメラ51を駆動する電源部52とを主体に構成されており、これらの要素がハウジングの内部に収容されている。カメラユニット50は、本体ユニット30とは独立した支柱30cに取り付けられている。カメラ51は、イメージセンサ(例えば、CCDまたはCMOSセンサ等)が内蔵されており、農地および農地における農作物を含む景色を撮像し、これを画像データとして出力する機能を担っている。電源部52は、ソーラーパネル,100V電源,12Vバッテリ等の電源から電力の供給を受けることにより、カメラユニット50を駆動する機能を担っている。
【0034】
また、このカメラユニット50は、本体ユニット30と同様に、内部環境を制御する内部環境制御部53を備えている。内部環境制御部53は、温湿度センサといった内部環境を計測する内部環境計測部54からの計測結果に基づいて、ファン(図示せず)、暖房装置(図示せず)および冷房装置(図示せず)のいずれかを制御することにより、内部環境を所定の環境下に制御する機能を担っている。
【0035】
温湿度センサ60〜62は、温度および湿度を検出するセンサであり、白金測温抵抗体型(温度)および静電容量式高分子ポリマー型(湿度)などを用いることができる。温湿度センサ60は、例えば、本体ユニット30のハウジング内部にレイアウトされており、ファン30g(図3参照)によって取り入れられた空気の温度および湿度を検出する。温湿度センサ61は、本体ユニット30の外部、例えば、上述したカメラユニット50が取り付けられる支柱30cに取り付けられており、農地における温度および湿度を検出する。また、温湿度センサ62は、農地において温湿度センサ61とは異なる箇所に設置されており、農地における温度および湿度を検出する。
【0036】
土壌温度センサ63は、農地における土壌温度を検出するセンサである。土壌水分センサ64は、農地における土壌水分を検出するセンサであり、例えば、電気抵抗型のセンサを用いることができる。土壌ECセンサ65は、電気伝導度を用いて、農地の土壌中に存在している肥料分の含有傾向を検出するセンサである。日射量センサ66は、地表面上の全天日射量を検出するセンサであり、熱電対型などを用いることができる。CO2センサ67は、CO濃度を検出するセンサであり、個体高分子型などを用いることができる。
【0037】
図5は、第1の実施形態にかかる本体ユニット30の上部構造を模式的に示す断面図である。同図に示すように、本体ユニット30における本体ハウジング30aの上面には、無線通信部37として機能するアンテナ30hが設置されている。また、本体ハウジング30aの上面には、センサ取付台30iが設けられている。このセンサ取付台30iは、略U字形状の断面形状を有しており、アンテナ30hを覆うように、開口部が下向きの格好で取り付けられている。センサ取付台30iの上部中央には荷重検出センサ30jが配置されている。荷重検出センサ30jとしては、例えば、ロードセル型のものを用いることができる。荷重検出センサ30jの検知面には、天板30kが配置されている。この天板30kは、断面略U字形状を有しており、アンテナ30h、センサ取付台30iおよび本体ハウジング30aの上部を覆うように、開口部が下向きの格好で取り付けられている。この荷重検出センサ30jからの検出信号は、図3に示す威嚇制御部42に出力される。換言すれば、本実施形態において、荷重検出センサ30jは、本体ハウジング30a上面における外需の存在を検出する害獣検出部43(図3参照)として機能している。
【0038】
また、天板30kには、照明装置30mが設けられている。天板30kには、照明装置30mと位置的に対応して開口(図示せず)が形成されており、照明装置30mの発光面が外部に露出するように構成されている。照明装置30mの点灯・消灯は、図3に示す威嚇制御部42によって制御される。換言すれば、本実施形態において、照明装置30mは、害獣に対する威嚇を行う威嚇部44(図3参照)として機能している。
【0039】
このような構成のデータ収集装置3において、以下、その動作を説明する。まず、威嚇制御部42には、天板30kおよび照明装置30mの総量(基準荷重)が記憶されている。威嚇制御部42は、所定周期で荷重検出センサ30jの検出値を読み込むと、この検出値と基準荷重とを比較する。ここで、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が存在する場合には、荷重検出センサ30jから読み込んだ検出値は基準荷重と対応する。これに対して、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が存在する場合には、害獣の重量分だけ荷重が増加するため、荷重検出センサ30jから読み込んだ検出値は基準荷重と対応しなくなる。この比較により、本体ハウジング30aの上面に害獣の存在を検出した場合、威嚇制御部42は、照明装置30mを動作させて、例えば、所定期間だけ明滅させて、害獣に対する威嚇を行う。
【0040】
このように本実施形態において、データ収集装置3は、屋外(本実施形態では、農地)に設置される本体ハウジング30aと、本体ハウジング上面における害獣の存在を検出する害獣検出部43と、害獣に対する威嚇を行う威嚇部44と、害獣検出部43よる検出結果に基づいて、本体ハウジング上面に害獣の存在を判断した場合に、威嚇部44を動作させる威嚇制御部42とを有する。
【0041】
かかる構成によれば、本体ユニット30の本体ハウジング30aの上面に害獣の存在を検出した場合には、威嚇部44を動作させることにより、害獣を撃退することができる。これにより、本体ハウジング30aの上面に害獣が存在するといった事態が抑制され、よって、害獣の排泄物等によって本体ハウジング30aの上面が汚されるといった事態を抑制することができる。これにより、データ収集装置3の正常な動作が妨げられるといった事態を抑制することができる。
【0042】
また、本実施形態において、害獣検出部43は、本体ハウジング30aの上面に作用する荷重を検出する荷重検出センサ30jより構成されており、威嚇制御部42は、荷重検出センサ30jによって検出される荷重変化に基づいて、害獣の存在を判断することが好ましい。かかる構成よれば、害獣の有無を荷重変化によって検出することができるの、簡素な構成で害獣を検出することができる。
【0043】
さらに、本実施形態において、威嚇部44は、発光により害獣を威嚇する照明装置30mによって構成されている。かかる構成によれば、害獣が脅威とする発光を利用することにより、有効に害獣を撃退することができる。
【0044】
なお、害獣検出部43は、荷重検出センサ30jに換えてリミットスイッチを採用し、このリミットスイッチにより害獣の存在による荷重変化を検出してもよい。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0045】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態にかかるデータ収集装置3における本体ユニット30の上部構造を模式的に示す断面図である。第2の実施形態にかかるデータ収集装置3が、第1の実施形態のそれと相違する点は、荷重検出センサ30jに換えて害獣検出部43として焦電センサ30nを利用した点にある。なお、基本的なシステム構成については、第1の実施形態と同じであり、符号を引用することにより、詳細な説明は省略する。
【0046】
同図に示すように、本体ユニット30の本体ハウジング30aの上部には、無線通信部37として機能するアンテナ30hが設置されている。また、本体ハウジング30aの上部には、第1の実施形態と同様に、センサ取付台30iが設けられている。センサ取付台30iの上部中央には焦電センサ30nが配置されている。焦電センサ30nは、温度分布を検出するセンサであり、赤外線センサを用いることができる。焦電センサ30nの上部には、天板30kが配置されている。この天板30kは、断面略U字形状を有しており、アンテナ30h、センサ取付台30iおよび本体ユニット30の上部を覆うように、開口が下向きに取り付けられている。なお、天板30kによって焦電センサ30nの発光および検知面を覆うことがないように、焦電センサ30nと位置的に対応する天板30kの部位には開口(図示せず)が形成され、この開口から発光面および検知面を露出させた格好となっている。焦電センサ30nからの検出データは、図3に示す威嚇制御部42に出力される。換言すれば、本実施形態において、焦電センサ30nは、本体ハウジング30aの上面における害獣の存在を検出する害獣検出部43(図3参照)として機能している。なお、図2には省略されているが、天板30kには、第1の実施形態と同様に、威嚇部44として機能する照明装置30mが設けられている。
【0047】
このような構成のデータ収集装置3において、以下、その動作を説明する。威嚇制御部42は、所定周期で焦電センサ30nの検出データを読み込むと、この検出データに基づいて、害獣の存在を判定する。ここで、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が載っていない場合、検出データにおいて、周囲環境との間に温度差は生じない。しかしながら、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が載っている場合には、周囲の温度に比して害獣の体温が高いため、検出データには害獣に応じた温度差(すなわち、温度分布の変化)が現れる。この温度差により、本体ハウジング30aの上面に害獣の存在を検出した場合、威嚇制御部42は、照明装置30mを動作させて、例えば、所定期間だけ明滅させ、害獣に対する威嚇制御を行う。
【0048】
このように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏するとともに、害獣検出部43は、本体ハウジング30aの上方の温度分布を検出する焦電センサ30nより構成されており、威嚇制御部42は、焦電センサ30nによって検出される温度分布の変化に基づいて、害獣の存在を判断する。かかる構成よれば、害獣の有無を温度分布の変化によって検出することができるの、簡素な構成で害獣を検出することができる。
【0049】
なお、本実施形態によれば、焦電センサ30nを用いているため、実際にハウジング上部(天板30k)に害獣が載っている状態において、害獣の存在を検知することができるのみならず、例えば、本体ユニット30の上部に飛来しようとする鳥等に対してもその存在を事前に検知することができる。そのため、より有効の害獣の抑制を行うことができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、害獣検出部43として焦電センサ30nを利用したが、本発明はこれに限定されず距離センサを利用してもよい。距離センサとしては、レーザレーダまたはミリ波レーダといった測距能力を有する種々のセンサを用いることができる。換言すれば、害獣検出部43は、本体ハウジング30aの上方における空間の距離分布を検出する距離センサで構成されていてもよい。この場合、威嚇制御部42は、距離センサによって検出される距離分布の変化に基づいて、害獣の存在を判断することができる。かかる構成であっても、上述した実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0051】
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態にかかるデータ収集装置3における本体ユニット30を模式的に示す斜視図である。第3の実施形態にかかるデータ収集装置3が、第1の実施形態のそれと相違する点は、荷重検出センサ30jに換えて害獣検出部43としてカメラユニット30qを利用した点にある。なお、基本的なシステム構成については、第1の実施形態と同じであり、符号を引用することにより、詳細な説明は省略する。
【0052】
同図に示すように、本体ユニット30の近傍には、支柱30pが固定的に設置されており、この支柱30pの上部には、カメラユニット30qが設置されている。なお、カメラユニット30qの具体的な構成については、第1の実施形態に示すカメラユニット50と同様のため、その詳細な説明は省略する。このカメラユニット30qは、ハウジング内部に収容されたカメラ(図示せず)によって、本体ユニット30の本体ハウジング30aの上面を含む景色を撮像する。カメラユニット30qにおいて撮像された画像データは、図3に示す威嚇制御部42に出力される。換言すれば、本実施形態において、カメラユニット30qは、本体ハウジング上面における害獣の存在を検出する害獣検出部43(図3参照)として機能している。なお、図7には省略されているが、本体ユニット30の上部には、第1の実施形態と同様に、威嚇部44として機能する照明装置30mが設けられている。
【0053】
このような構成のデータ収集装置3において、以下、その動作を説明する。威嚇制御部42は、所定周期でカメラユニット30qにおいて撮像される画像データを読み込むと、この画像データ基づいて、画像認識により害獣の存在を判定する。画像認識による害獣の判定手法としては、例えば、1周期前に読み込まれた画像データ(比較画像データ)と現在読み込まれた画像データとを比較する、或いは、害獣がいない状態で撮像された画像データ(比較画像データ)と現在読み込まれた画像データとを比較することにより、輝度変化に基づいて判定することが考えられる。すなわち、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が存在する場合には、読み込まれた画像データには比較画像データとの間で特段輝度変化が現れない。しかしながら、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が存在する場合には、読み込まれた画像データには害獣に対応する輝度変化が現れる。この輝度変化により、本体ハウジング30aの上面に害獣の存在を検出した場合、威嚇制御部42は、照明装置30mを制御して、例えば、所定期間だけ明滅させ、害獣に対する威嚇制御を行う。
【0054】
このように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏するとともに、害獣検出部43は、本体ユニット30の本体ハウジング30aの上面を含む景色を撮像して画像データを出力するカメラユニット30qで構成されており、威嚇制御部42は、カメラユニット30qより出力される画像データに基づく画像認識により、害獣の存在を判断する。かかる構成よれば、画像認識によって検出することができるの、簡素な構成で害獣を検出することができる。
【0055】
なお、本実施形態では、害獣検出用のカメラユニット30qを別途用いているが、データ収集用のカメラユニット50を必要に応じて用いるような構成であってもよい。
【0056】
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態にかかるデータ収集装置3を模式的に示す断面図である。第4の実施形態にかかるデータ収集装置3が、第1の実施形態のそれと相違する点は、威嚇部44の構成である。なお、基本的なシステム構成については、第1の実施形態と同じであり、符号を引用することにより、詳細な説明は省略する。
【0057】
同図に示すように、本体ユニット30の本体ハウジング30aの上部中央には、害獣検出部43として機能する荷重検出センサ30jが設けられている。荷重検出センサ30jの検知面には、天板30kが配置されている。この天板30kは、断面略U字形状を有しており、本体ハウジング30aの上部を覆うように、開口部が下向きとなるように取り付けられている。この荷重検出センサ30jからの検出信号は、図3に示す威嚇制御部42に出力される。換言すれば、本実施形態において、荷重検出センサ30jは、図3に示す害獣検出部43として機能している。
【0058】
また、天板30kは導電性に優れる部材(例えば、金属)より構成されており、この天板30kには一対(正負)の電極30rが取り付けられている。一対の電極30rに対する通電状態および電圧は、図3に示す威嚇制御部42によって制御される。換言すれば、本実施形態において、一対の電極30rは、害獣に対する威嚇を行う威嚇部44(図3参照)として機能している。なお、本実施形態では、天板30kの上部に、無線通信部37として機能するアンテナ30hが設置されている。
【0059】
このような構成のデータ収集装置3において、以下、その動作を説明する。まず、威嚇制御部42には、天板30k、アンテナ30hおよび一対の電極30rの総量(基準荷重)が記憶されている。威嚇制御部42は、所定周期で荷重検出センサ30jの検出値を読み込むと、この検出値と基準荷重とを比較する。ここで、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が載っていない場合には、荷重検出センサ30jから読み込んだ検出値は基準荷重と対応するが、天板30k(本体ハウジング上面)に害獣が載っている場合には、害獣の重量分だけ荷重が増加するため、荷重検出センサ30jから読み込んだ検出値は基準荷重と対応しなくなる。この比較により、本体ハウジング30aの上面に害獣の存在を検出した場合、威嚇制御部42は、一対の電極30rに通電して、例えば、所定期間だけ微弱電流を天板30kに流し、害獣に対する威嚇制御を行う。
【0060】
このように本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用・効果を奏するとともに、威嚇部44は、本体ユニット30のハウジング上面に電流を流す一対の電極30rによって構成されており、害獣が脅威とする電流を利用することにより、有効に害獣を撃退することができる。
【0061】
なお、本実施形態では、第1の実施形態を前提に説明を行ったが、照明装置30mに換えて第2から第3の実施形態に適用することも可能である。
【0062】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の改変を施すことができる。データ収集装置3は、無線通信以外にも有線で通信を行ってもよい。また、サーバ4の無いシステムでも、或いは、サーバ4と直接的に接続されたシステムでの本発明にかかるデータ収集装置3を用いることができる。さらに、害獣検出部43および威嚇部44の構成としては、個々の実施形態において説明した手法を単独で用いるのみならず、これらの手法を組み合わせて利用することも可能である。
【0063】
また、上述した各実施形態では、データ収集装置3は、農地およびこの農地における農作物に関する情報を収集するものであるが、本発明はこれに限定されず、広く一般的に屋外の環境情報を収集するデータ収集装置として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施形態にかかるデータ収集装置3が適用される農作物育成支援システム1の全体構成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態にかかるデータ収集装置3の外観を模式的に示す斜視図
【図3】第1の実施形態にかかるデータ収集装置3のハード構成を模式的に示す断面図
【図4】データ収集装置3の全体構成を機能的に示すブロック図
【図5】第1の実施形態にかかる本体ユニット30の上部構造を模式的に示す断面図
【図6】第2の実施形態にかかるデータ収集装置3における本体ユニット30の上部構造を模式的に示す断面図
【図7】第3の実施形態にかかるデータ収集装置3における本体ユニット30を模式的に示す斜視図
【図8】第4の実施形態にかかるデータ収集装置3を模式的に示す断面図
【符号の説明】
【0065】
1 農作物育成支援システム
2 農家側PC
3 データ収集装置
4 サーバ
5 電気通信回線
30 本体ユニット
30a 本体ハウジング
30b 脚部
30c 支柱
30d CPUボード
30e データ収集ボード
30f インターフェース
30g ファン
30h アンテナ
30i センサ取付台
30j 荷重検出センサ
30k 天板
30m 照明装置
30n 焦電センサ
30p 支柱
30q カメラユニット
30r 電極
31 データ制御部
32 データ収集部
33 データ演算部
34 データ記憶部
35 データ表示部
36 無線通信制御部
37 無線通信部
38 センサI/F部
39 電源部
40 内部環境制御部
41 内部環境計測部
42 威嚇制御部
43 害獣検出部
44 威嚇部
50 カメラユニット
51 カメラ
52 電源部
53 内部環境制御部
54 内部環境計測部
60 温湿度センサ
61 温湿度センサ
62 温湿度センサ
63 土壌温度センサ
64 土壌水分センサ
65 土壌ECセンサ
66 日射量センサ
67 COセンサ
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成19年3月30日(2007.3.30)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和


【公開番号】 特開2008−245619(P2008−245619A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−93977(P2007−93977)