| 【発明の名称】 |
害獣の侵入防止用電気柵システム |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 一木
【氏名】赤井 克己
【氏名】江口 祐輔
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| 【要約】 |
【課題】高電圧電気ショックと光の発光又は点滅による刺激を組み合わせることにより害獣の侵入を防除することができ、かつ人に対して安全な電気柵システムを提供すること。
【構成】本発明は、高電圧パルス電流を発生する電源装置とこれに接続する導電部材と導電部材を支持する複数の支柱からなる電気柵システムであって、支柱が電磁波を受信する受信部を有する発光装置を具備し、該発光装置が導電部材を流れる高電圧パルス電流による電磁波を受信して発光又は点滅することを特徴とする害獣の侵入防止用電気柵システムである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高電圧パルス電流を発生する電源装置とこれに接続する導電部材と導電部材を支持する複数の支柱からなる電気柵システムにおいて、支柱が電磁波を受信する受信部を有する発光装置を具備し、該発光装置が導電部材を流れる高電圧パルス電流による電磁波を受信して発光又は点滅することを特徴とする、害獣の侵入防止用電気柵システム。 【請求項2】 発光装置が、ランプ部、ランプ部の発光を制御する制御部、制御部に接続する受信部、及び発光装置の電源となる電源部とを有することを特徴とする、請求項1に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 【請求項3】 電源部が、電池又は太陽電池とここで発生した電力を保存する充電部とからなるものであることを特徴とする、請求項2に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 【請求項4】 発光装置を支柱の頂部又は側部に取り付け、発光装置の受信部を電気絶縁材料を介して導電部材に接触させることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかの項に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 【請求項5】 発光装置が二以上の複数の受信部を有し、これらの受信部を電気絶縁材料を介して二以上の導電部材に接触させることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかの項に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 【請求項6】 支柱を内部に空間を有するパイプとし、支柱の側壁に開口部を設け、かつこの空間内にランプ部、ランプ部の発光を制御する制御部、制御部に接続する受信部、及び発光装置の電源となる電源部とからなる発光装置を収納し、前記開口部からランプ部の光を放射することを特徴とする、請求項1に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、田畑に侵入し作物に被害を与える害獣や農園や庭園を荒らすいのししなどの害獣の侵入を防止するための害獣の侵入防止のための電気柵システムに関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、田や畑などの農地或いは果樹園にイノシシや猿、ハクビシンなどの害獣が侵入し、耕作している作物などへ多大な被害を与えている。また、ゴルフ場や庭園などで美しく整備された植木や芝などを荒らし、それらを観光資源として活用している人々に金銭的にも心情的にも大きな被害を与えていた。このような被害を防ぐ手法として、従来から農地や果樹園、庭園などの外周部に裸線からなる導電部材を配置し、この導電部材を高電圧発生装置に接続して高電圧パルスを流すことにより害獣に電撃を与え撃退する電気柵システムという手法が実施されていた(例えば、特許文献1を参照)。また、猿などの樹木を飛び移るような害獣に特化した電気柵システムとして、フェンスもしくはネットを庭園や農地の外周部し設置し、その上部に導電部材を設置するような手法も提案されている(例えば、特許文献2、3を参照)。 【0003】 このような電気柵システムを設置することによって、そこに侵入しようとする害獣は、その都度繰り返し電撃を受け、その結果これらの農地や庭園が危険なものであることを徐々に学習していくこととなる。そして、そのような繰り返し経験を受ける結果として最終的にはこれらの農地や庭園などに近寄らなくなってゆくものであった。 また、夜行性の害獣が光を嫌う特性を利用し忌避する効果がある方法として、下部に杭状支柱を設け、その上部に発光部を設けて光によって害獣を追い払う害獣忌避灯も考案されている。 【0004】 しかしながら、これらの従来の電気柵システムは以下のような問題点があった。 1.害獣が電撃を受けたときに暴れるため、農地や庭園の外周部に設置した電気柵の導電部材やそれを支える支柱などが破損されてしまい、その都度導電部材や支柱を修繕する必要がある。そのため、多くの手間と費用がかかっていた。 2.電気柵システムは農地や庭園の外周部に設置するため、外部の人間が電気柵システムの近くを通行する場合がある。そのため、外部の人が誤って導電部材に触れてしまい電撃を受ける可能性がある。また、電気柵の導電部材として、例えば太さが3.0mm以下の裸線などのような細い電線を使用した場合や、或いはネットやフェンスの上部に導電部材を設置し導電部材が地上から約1m前後の位置に設置するなど場合は、ますます、外部の人間が誤って導電部材を触れる可能性は高くなり、このような誤って人に接触する危険性があった。 3.害獣忌避灯の方式では、害獣が忌避灯に近づいても、電撃や打撃などのような害獣自身に対して直接危害を加えるものが全くないため、害獣はすぐに害獣忌避灯に慣れてしまい忌避効果の継続はあまり期待できなかった。また、イノシシなど本来、夜行性ではないにもかかわらず夜行性と思われている害獣も多く、このような害獣については、この方式は全く忌避効果がない。このように忌避効果がなくなってしまった土地には害獣が入り込み、農地ならば作物に多大な被害が発生し、庭園などでは観光資源として使用できなくなるまで破壊されてしまうことがある。 【0005】 【特許文献1】実開昭52−44335号公報 【特許文献2】特許第2619209号公報 【特許文献3】特許第2656910号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、上述のような従来の電気柵の問題点を解決しようとするもので、高電圧電気ショックと光の発光又は点滅による刺激を組み合わせることにより効率よく害獣の侵入を防止することができ、かつ人に対して安全な電気柵システムを提供するものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、高電圧パルス電流による電気ショックと光の発光又は点滅による光刺激を組み合わせることにより、効率よく害獣の侵入を防除することができることを見出し、本発明を完成した。 【0008】 即ち、本発明は、以下の内容をその要旨とするものである。 (1)高電圧パルス電流を発生する電源装置とこれに接続する導電部材と導電部材を支持する複数の支柱からなる電気柵システムにおいて、支柱が電磁波を受信する受信部を有する発光装置を具備し、該発光装置が導電部材を流れる高電圧パルス電流による電磁波を受信して発光又は点滅することを特徴とする、害獣の侵入防止用電気柵システム。 (2)発光装置が、ランプ部、ランプ部の発光を制御する制御部、制御部に接続する受信部、及び発光装置の電源となる電源部とを有することを特徴とする、前記(1)に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 (3)電源部が、電池又は太陽電池とここで発生した電力を保存する充電部とからなるものであることを特徴とする、前記(2)に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 (4)発光装置を支柱の頂部又は側部に取り付け、発光装置の受信部を電気絶縁材料を介して導電部材に接触させることを特徴とする、前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 (5)発光装置が二以上の複数の受信部を有し、これらの受信部を電気絶縁材料を介して二以上の導電部材に接触させることを特徴とする、前記(1)ないし(4)のいずれかに記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 (6)支柱を内部に空間を有するパイプとし、支柱の側壁に開口部を設け、かつこの空間内にランプ部、ランプ部の発光を制御する制御部、制御部に接続する受信部、及び発光装置の電源となる電源部とからなる発光装置を収納し、前記開口部からランプ部の光を放射することを特徴とする、前記(1)に記載の害獣の侵入防止用電気柵システム。 【発明の効果】 【0009】 本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムは、高電圧パルス電流による電気ショックとともに、この高電圧パルス電流の電磁波を受信して発光装置が発光又は点滅するため、侵入を試みる害獣を有効に追い払うことができるだけでなく、光の発光又は点滅と電気ショックとを一緒に与えることを繰り返すことにより、害獣に対して、その学習効果によって発光装置が発光又は点滅するのを見るだけで電気柵に近寄らなくなる習性を持たすことができ、電気柵への害獣の接触による電気柵そのものの損壊を最小限に少なくすることができる。即ち、複数の刺激を与えることは動物行動学的にオペラント条件付けと言われ効果的な学習方法として知られているが、本発明ではこのオペラント条件付けを害獣に対し行うことにより、侵入を防止すべき土地が危険なものであることをより一層効率的に害獣に学習させ、害獣の接触による電気柵システムの損傷を防ぐことができる。 【0010】 更に、本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムは、発光装置が発光又は点滅するため、電気柵の付近を通行する或いは近づく人間に注意を喚起することとなり、人間が高電圧の通っている電気柵に触れるという危険を防止することができる。また、発光装置に複数の受信部を有する本発明の電気柵システムにおいては、導電部材の断線などにより導電部材の一部に高電圧電流が流れ、それ以外には流れていない場合であっても、一部の高電圧電流が流れている部分の電流を受信して発光装置を発光させることができるため、人が一部の高電圧電流が流れている部分で感電を起こすという危険を回避することができる。 【発明を実施するための最良の形態および実施例】 【0011】 以下に、図面を用いて本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムを詳しく説明する。 図1は、支柱の頂部に発光装置を備えた本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに用いる柵の一例であり、図2はここで用いる発光装置の一例を示す図であり、図3は、図1の支柱と図2の発光装置を用いた本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムの全体構成を示す説明図である。 図4は電気柵の下部にネットを取り付け、上部に導電部材を取り付けた構造の、猿などのような柵を飛び越える恐れのある害獣用の電気柵システムの全体構成を示す説明図であり、図5は、図3や図4の電気柵システムの支柱の中間部分に発光装置を取り付ける場合の説明図である。図6は、電気柵用の支柱の中に発光装置を備えた支柱であり、図7はその発光装置を装入した部分を示す部分拡大断面図である。 【0012】 まず、図1〜図3の害獣の侵入防止用電気柵システムについて説明する。 図3は、本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムの一例を示すものである。即ち、支柱1に発光装置2を備えた複数の柵11に、絶縁用の碍子12a,12bを介して高電圧のパルス電流が流れる導電部材13a、13bを取り付け、この導電部材13a、13bには発光装置2の受信部9が電気絶縁材料を介して接触しており、導電部材13a、13bは高電圧パルス電流を発生する電源装置(図示していない)に接続されている。図1は、支柱1の頂部に発光装置2を備えた柵であり、図2には発光装置の構造の一例を示す。 【0013】 本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムでは、支柱1は、その最下部は地面に差し込めるよう尖形をしており、材質は耐侯性がよく、強度があり、かつある程度の絶縁性を有しているものが好ましく、高機能性プラスチックやガラス繊維を使用したものなどを使用することができる。或いは材質が鉄の中空の材料に電気絶縁性の塗装を施したものを用いても良い。 【0014】 発光装置2は、ランプ部8、ランプ部の発光を制御する制御部10、制御部に接続する受信部9、及び発光装置の電源となる電源部7とを必須の構成要素として有している。 図2に示す発光装置では、透明でかつ丈夫な素材からなる有底形容器3の中に、電源部7、ランプ部8、ランプ部の発光を制御する制御部10が収められ、有底形容器3の上部開口部の上面に蓋体4があり、蓋体4には容器3の上部開口部を覆う中央平坦部があり端部は斜面となっている。蓋体4の中央平担部の表面に太陽電池5が設置されており、電源部7の充電池に接続されており、太陽電池5からの電力が充電池に充電される。 有底形容器3は透明で強度のある材料であれば制限されないが、ポリカーボネイト樹脂等の透明な合成樹脂が好ましい。ランプ部8は、例えば電球など発光が制御可能なものであれば特に制限されず何でも良いが、消費電力が少ないなどの点から発光ダイオード(LED)が好ましい。 【0015】 受信部9は、高電圧パルス電流が発生させる電磁波を受信し、これを発光装置のランプ部の発光を制御する制御部10に伝える。この受信部9は導電部材13a,13bの近くに配置することが好ましく、導電部材13a,13bに巻き付けられるような構造とすることがより好ましい。ただし、受信部9は導電部材13a,13bと電気的に導通した状態で接触してはならず、電気絶縁性材料を介して接触する必要がある。従って、受信部9として電気絶縁性材料で被覆された電線を用い、これを導電部材13a,13bに接触させると良い。 このような発光装置2は、支柱1の頂部に着脱自在に取り付けられており、電気柵を設置した後に必要な箇所を選択してこの発光装置2を取り付ければよい。また、発光装置が故障した場合には、電気柵全体を取り替える必要はなく、この発光装置のみを取り替えればよい。 【0016】 図3に示すように、このような発光装置2を備えた柵11を地面に垂直もしくは斜めに害獣の侵入を防ぎたい土地の外周部に大体1メートルから5メートル間隔で設置する。柵11には地表から約5から40cm、好ましくは約15から25cmの高さに碍子12aを取り付け、碍子12aから約5から40cm、好ましくは約20から30cmの高さに碍子12bを取り付ける。碍子12a、12bは電気絶縁体からなり支柱1からの漏電を防いでいる。しかしながら、支柱1自体が十分な絶縁体で漏電のおそれがない場合は碍子12a,12bの必要はない。この場合には、導電部材13a,13bを支柱1に直接機械的な手段で接続する方法もある。 【0017】 導電部材13a,13bは、アルミやステンレスなど電気導電性のある裸線や電気導電性のある複数の金属線とポリエステルなど化学繊維を寄り合わせたポリ複合線などが使用することができる。このような導電部材13a,13bを碍子12a,12bを介して支柱1に固定し、上記の受信部9を有する発光装置2を取り付けて電気柵システムを構成する。導電部材13a,13bは、その末端を高電圧パルス電流を発生する電源装置(図示しない)に接続しており、一定間隔で高電圧パルスを発生させている。 【0018】 本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムでは、前記発光装置2の受信部9が、導電部材13a,13bを流れる高電圧パルス電流が発生する電磁波を受信して、この信号を受け取った発光装置2の制御部10のコントロールに従って、ランプ部8を発光させたり、点滅させたりする。制御部10のコントロールの方法によって、高電圧パルス電流のパルスに同期して点滅したり、あるいは発光強度を変化させたり、異なったサイクルで点滅させたり、その発光方法や点滅方法を自由に設定することができる。 【0019】 図4は特に猿などのような低い位置に設置した電気柵を飛び越えてしまう害獣に対する電気柵システムの例である。15が柵であり、図1の場合と同様に、地面に垂直ないしは斜めに設置される。柵15の高さは少なくとも、地面より約1〜5mの高さを有する支柱14によって定められる。柵15の下部にはネット16が設置されており、支柱14との間を結束バンド17などにより結合している。ネット16の上部に導電部材18a、18bが、碍子12a,12bを介して支柱14に取り付けられている。支柱14の最上部には、図3の場合と同様の発光装置2が設置されている。受信部9a及び9bが導電部材18a、18bに巻き付けてある。 【0020】 図5は、支柱設置後に発光装置2を支柱25の中間部に装着可能にした例である。発光装置2は、ランプ部8、ランプ部の発光を制御する制御部10、制御部に接続する受信部9、及び発光装置の電源となる電源部7とを必須の構成要素とし、これらを透明でかつ丈夫な素材からなる有底形容器3の中に収めている。 この場合には、有底形容器3の側面に側面方向に伸びる腕部21が設けられている。腕部21の中間に、支柱25を挟んで固定するための二つの半円形状の支柱固定部22が形成されており、二つの支柱固定部22の間に支柱25を挟み、二つの支柱固定部の末端23を合わせてナット24により螺合するなどの方法で支柱25に固定し、前記発光装置2が支柱25に固定される。 【0021】 次に、図6及び図7に示す電気柵システムについて説明する。これは発光装置の部分を中空の支柱の内部に組み込んで一体化した構造の電気柵を用いたものである。図6はそのような電気柵の外観を示す図であり、図7は発光装置を組み込んだ部分の拡大断面図である。 【0022】 電気柵30の支柱31として内部が空洞のものを用いる。合成樹脂性の中空パイプが好ましいが、鉄製またはアルミニウム製であって内部が空洞でその表面に電気絶縁性の塗料や樹脂をコーテイングしたものでも使用することができる。この支柱31の側壁部に開口部を設け、ここに発光装置のランプ部32を取り付ける。開口部の位置と個数は電気柵の使用目的に応じて最適なものを適宜選択すればよい。このランプ部32は支柱31の内部にケース36によって固定された制御部33に接続される。また、同時に高電圧パルス電流の電磁波を受信する受信部34と小型の電池やバッテリーなどの電源装置35も支柱31の内部に取り付けられ、制御部33に接続される。 【0023】 このような発光装置の部分を支柱の内部に組み込んだ電気柵30を用いて、図3の場合と同様にして害獣の侵入を防ぎたい土地の周囲に設置し、これに導電性部材を取り付けて、ここに高電圧パルス電流を流して、本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムとする。この場合には、受信部34が支柱31の内部に取り付けられているが、支柱31の外側に取り付けられている導電部材を流れる高電圧パルス電流の電磁波をこの受信部34が受信して、ランプ部の発光や点滅を制御することができる。 【0024】 以上のような本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムでは、支柱に取り付けられた導電部材が高電圧パルス電流を発生する電源装置に電気的に接続され、導電部材に約500〜10000ボルト、好ましくは4000〜8000ボルトの高電圧のパルス電流を発生させ、電気柵システムとして機能する。 【0025】 導電部材の地面からの高さは害獣の種類により異なり、図3の場合は地面すれすれに進入を試みる害獣に対応したものであり、ハクビシンや狸などには導電部材の下部の位置が地面から5cm〜15cmであり、約10cmが好ましい。イノシシなど場合には導電部の下部の位置が地面から15cm〜25cmであり、約20cmが好ましい。また、図4の場合には、導電部の下部の位置を地面から1m以上とし、より好ましくは1m〜2mとし、猿のような樹木を登り、飛び移ってしまう害獣に対応できるようにする。 【0026】 支柱は導電部材が前記所定の高さに配置されるように導電部材を保持するとともに、導電部材に流れている高電圧パルス電流が漏電しないようにするためのものである。図3の場合では、支柱11が導電部材13a、13bに流れている高電圧パルス電流を漏電してしまうことを防止するため、良好な電気絶縁体である碍子12a、12bを支柱11に取り付け、最終的に碍子12a、12bが導電部材13a、13bを保持する手法をとっている。 【0027】 支柱11の最上部に設置された発光部2は上面に太陽電池5を設置しており、昼間には発光するランプ部を含む発光装置2全体の電源となり、余った電気を充電池7に充電する。そして夜間には充電池7がランプ部を含む発光装置2全体の電源となる。受信部9は導電部材13a、13bに電気絶縁材料を介して結びつけられており、導電部材13a、13bに流れる高電圧パルス電流が発生する電磁波を受信する。図3の場合では、受信部9を導電部材13a、13bに巻き付けることで誘電効果を利用し受信部9に起電圧を発生させている。この受信部9に発生した起電圧を信号として利用し、制御部10によりランプ部8の発光や点滅の制御を行う。 ただし、制御部10やランプ部8に導電部材13a、13bの中を流れる高電圧パルス電流が直接流れてしまった場合、発光装置2の中のこれらの部品が破壊されてしまうため、受信部9と導電部材13a、13bは電気絶縁性の材料を介して結びつけられており、電気的に接続しない構造となっている。図3の場合には電気絶縁性材料で被覆された導線を採用している。 【0028】 上記の説明は図3の場合についてのものであるが、これは説明のための一例であって本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムはもちろんこれに限定されるものではなく、図4、図5、図7の場合、更にはその他の変形例にも同様に適用することができる。 【0029】 高電圧パルス電流の電源装置としては、交流電源、蓄電器、乾電池、ソーラー電池などいずれも使用可能である。これらの電源を用い、例えば、100ボルトの交流を500〜10000ボルトに変圧し、コンデンサーとの組み合わせで0.1〜2秒の間隔のパルスを発生させ、これを導電部材に流せばよい。 【0030】 本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムでは、例えば図4に示すように、発光装置2が複数の受信部9を備えていて、それぞれを離れた位置の導電部材に結びつけることによって、一つの受信部9a付近の導電部材が断線した場合でも、もう一つの受信部9bによって他の導電部材を流れる高電圧電流の信号を受信することができ、発光装置の発光や点滅を継続することができる。従って、この場合には導電部材の一部にのみ高電圧パルス電流が流れている場合でも、発光装置の発光や点滅が行われているので、付近を通行する人に対して警告することができる。 【0031】 また、図4の場合のように、導電部材18a、18bが地面より約1m以上の位置にあるため、誤って人が感電する可能性が高い場合に、その危険を警告するためにも有効である。更に、図4の場合のように、導電部材18a、18bが高い位置にある場合風などで受信部9が切れてしまう恐れがあるため、受信部9を結んだ付近の導電部材の間に補強剤を取り付ける構造とすることが好ましい。 【0032】 以上に説明したような本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムは、侵入しようとする動物が電気策に触れた場合に、高電圧パルス電流による電気ショックと発光装置による光の点滅刺激による条件付けを動物に対して与えることができる。そのためこのようなことを繰り返し学習することにより、動物は光の点滅を見ただけで電気刺激によるショックも思いだし、電気柵へ近づいたり接触することが少なくなり、その結果としてこれらの動物が接触することによる電気柵システムの損傷を防ぐことができる。 【0033】 更に、支柱が発光することにより導電部材に気づかない人などに対して通電中である旨の警告を与えることができ、人への電気ショックや感電による被害を防止できる。また、本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムは、それを設置する土地の条件に合わせ発光装置を設置することができ、新しく電気柵システムを導入する場合には設置作業を簡素化し、既に既存の電気柵システムを導入している場合でも、発光装置の部分を設置することで簡単にかつ安価に本発明の電気柵システムとすることができる。 【産業上の利用可能性】 【0034】 本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムは、電気ショックと光の点滅刺激により効率的に侵入しようとする害獣の侵入を防止することができ、田畑や農園、果樹園、ゴルフ場などに設置して、これらの害獣による被害を防止するために有用である。 【図面の簡単な説明】 【0035】 【図1】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに使用する柵の一例の断面図である。 【図2】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに使用する発光装置の一例の断面図である。 【図3】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムの一例の全体を示す説明図である。 【図4】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムの他の例の全体を示す説明図である。 【図5】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに使用する発光装置の他の取付け方法の説明図である。 【図6】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに使用する柵の他の例の外観を示す図である。 【図7】本発明の害獣の侵入防止用電気柵システムに使用する柵の他の例の発光装置の部分の拡大断面図である。 【符号の説明】 【0036】 1.支柱 2.発光装置 3.有底形容器 4.蓋体 5.太陽電池 6.ケース 7.充電池 8.ランプ部 9、9a、9b.受信部 10.制御部 11.電気柵 12a、12b.碍子 13a、13b.導電部材 14.支柱 15.電気柵 16.ネット 17.結束バンド 18a、18b.導電部材 21.腕部 22.支柱固定部 23.支柱固定部の末端 24.ナット 25.支柱 30.電気柵 31.支柱 32.ランプ部 33.制御部 34.受信部 35.電源装置 36.ケース
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| 【出願人】 |
【識別番号】391024722 【氏名又は名称】タイガー株式会社 【識別番号】502341546 【氏名又は名称】学校法人麻布獣医学園
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| 【出願日】 |
平成18年9月7日(2006.9.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077975 【弁理士】 【氏名又は名称】望月 孜郎
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| 【公開番号】 |
特開2008−61562(P2008−61562A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−242277(P2006−242277) |
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