| 【発明の名称】 |
電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 剛司
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| 【要約】 |
【課題】現場で容易に所望の長さに切断することができ、かつ、取付作業が容易で取付けた後に不意に脱落することがなく、さらに、作製に手間が掛からず大量生産が可能な電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置を提供することを目的とする。
【構成】電線保護カバー3に着脱自在に取着される取付部7と、取付部7から上方へ突設された複数の障害突部2とを、備える。取付部7は、カバー3を左右両側から挟持する弾性変形可能な複数のクリップ部1…と、複数のクリップ部1…の上部を貫通して連結する1本の捩じり変形可能な連結杆6と、を具備する。クリップ部1は、カバー3に取付状態で、カバー3の円筒状電線挿通部4を左右両側から挟持すると共にカバー3の下辺突条部5が通される切れ目11を下部に有する正面視円環状挟持部10を具備する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電線保護カバー(3)に着脱自在に取着される取付部(7)と、該取付部(7)から上方へ突設された複数の障害突部(2)とを、備え、 上記取付部(7)は、上記カバー(3)を左右両側から挟持する弾性変形可能な複数のクリップ部(1)と、該複数のクリップ部(1)の上部(1a)を貫通して連結する1本の捩じり変形可能な連結杆(6)と、を具備することを特徴とする電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項2】 上記クリップ部(1)は、上記カバー(3)に取付状態で、該カバー(3)の円筒状電線挿通部(4)を左右両側から挟持すると共に該カバー(3)の下辺突条部(5)が通される切れ目(11)を下部に有する正面視円環状挟持部(10)を具備する請求項1記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項3】 上記挟持部(10)は、側方に開口する窓部(17)を有するフレーム材(18)が弯曲形成された請求項2記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項4】 上記クリップ部(1)は、上記挟持部(10)の上記切れ目(11)を成す両下縁部(12)(12)に、上記カバー(3)の上記電線挿通部(4)に上方から嵌込む際に誘導する一対の弯曲片部(13)(13)を下方拡開状に有する請求項2又は3記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項5】 上記弯曲片部(13)(13)以外の部材が、全て線条体から形成される請求項4記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項6】 上記弯曲片部(13)は挿通用孔(14)が形成され、上記カバー(3)に取付状態で、各上記クリップ部(1)の一対の上記弯曲片部(13)(13)の該孔(14)(14)に、紐状の離脱防止部材(16)を通して固定し、該離脱防止部材(16)が上記カバー(3)の下辺突条部(5)を下方から包囲して離脱防止するように構成された請求項4又は5記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項7】 上記取付部(7)と上記複数の障害突部(2)が一体に射出成形されている請求項1,2,3,4,5又は6記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項8】 上記複数のクリップ部(1)は所定ピッチをもって配設され、かつ、隣り合うクリップ部(1)(1)の間に、複数本の傾斜障害突部(2B)(2B)が正面視上方拡開状に配設され、かつ、隣り合う該障害突部(2B)と該クリップ部(1)の間には隙間(S)が形成されている請求項1,2,3,4,5,6又は7記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。 【請求項9】 軸心方向(L)における各上記クリップ部(1)の中央位置に、上向きの障害突部(2A)が配設され、該上向き障害突部(2A)と上記傾斜障害突部(2B)とは、軸心方向(L)から見て放射状に配設されている請求項8記載の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来の電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置として、電線に外嵌する電線保護カバーの円筒状電線挿通部に複数の孔部を形成し、先端が鋭利な棒体をこの孔に内周面側から差込むことによって、電線挿通部に複数本の棒体を外径方向へ突設させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。 【特許文献1】特開平7−79682号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 従来のこの鳥類飛来防止装置は、電線保護カバーに設けた孔部に、一本ずつ棒体を差込んで固着する必要があり、作製に手間が掛かる。また、この電線保護カバーは、切断して長さ調整されるものではないので、現場で電線の長さや取付場所の状況に応じて長さを調整して取り付けることができない。 【0004】 そこで、本発明は、現場で容易に所望の長さに切断することができ、かつ、取付作業が容易で取付けた後に不意に脱落することがなく、さらに、作製に手間が掛からず大量生産が可能な電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0005】 上記目的を達成するために、本発明に係る電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置は、電線保護カバーに着脱自在に取着される取付部と、該取付部から上方へ突設された複数の障害突部とを、備え、上記取付部は、上記カバーを左右両側から挟持する弾性変形可能な複数のクリップ部と、該複数のクリップ部の上部を貫通して連結する1本の捩じり変形可能な連結杆と、を具備する。 【0006】 また、上記クリップ部は、上記カバーに取付状態で、該カバーの円筒状電線挿通部を左右両側から挟持すると共に該カバーの下辺突条部が通される切れ目を下部に有する正面視円環状挟持部を具備する。 【0007】 また、上記挟持部は、側方に開口する窓部を有するフレーム材が弯曲形成されたものである。 また、上記クリップ部は、上記挟持部の上記切れ目を成す両下縁部に、上記カバーの上記電線挿通部に上方から嵌込む際に誘導する一対の弯曲片部を下方拡開状に有する。 また、上記弯曲片部以外の部材が、全て線条体から形成される。 【0008】 また、上記弯曲片部は挿通用孔が形成され、上記カバーに取付状態で、各上記クリップ部の一対の上記弯曲片部の該孔に、紐状の離脱防止部材を通して固定し、該離脱防止部材が上記カバーの下辺突条部を下方から包囲して離脱防止するように構成されている。 【0009】 また、上記取付部と上記複数の障害突部が一体に射出成形されている。 また、上記複数のクリップ部は所定ピッチをもって配設され、かつ、隣り合うクリップ部の間に、複数本の傾斜障害突部が正面視上方拡開状に配設され、かつ、隣り合う該障害突部と該クリップ部の間には隙間が形成されている。 また、軸心方向における各上記クリップ部の中央位置に、上向きの障害突部が配設され、該上向き障害突部と上記傾斜障害突部とは、軸心方向から見て放射状に配設されている。 【発明の効果】 【0010】 本発明は、次のような著大な効果を奏する。 本発明に係る電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置は、電線保護カバーに着脱自在に取着される取付部と、取付部から上方へ突設された複数の障害突部とを、備えるので、現場にて電線保護カバーに取付けるだけで、鳥類の飛来を防止することができる。そして、取付が容易なので、少人数での作業も可能であり、現場での作業性が向上する。また、取付部の複数のクリップ部が、夫々、カバーを左右両側から弾性力によって挟持するので、取付後に、取付部が不意にカバーから外れるのを確実に防止できる。 また、複数のクリップ部を貫通して連結する連結杆が捩じれ変形可能なので、取付後に電線(カバー)が捩じれても、クリップ部がカバーに外嵌した状態で捩じれに柔軟に対応して追従することができる。よって、電線、及び、保護カバーの状態に対応して、クリップ部がカバーから離脱するのが防止される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 以下、実施の形態を示す図面に基づき、本発明を詳説する。 図1,図2に示したように、本発明に係る電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置の実施の一形態は、電線保護カバー3に着脱自在に取着される取付部7と、取付部7から上方へ突設された複数の障害突部2…とを、備える。電線保護カバー3は、電線に外嵌されて紫外線・風・飛来物や、建設機械の接触等から電線を守るためのものであり、電線に外嵌される円筒状電線挿通部4と、電線挿通部4の下辺に沿って突設された下辺突条部5とから成る。 【0012】 取付部7は、カバー3の電線挿通部4を左右両側から挟持する弾性変形可能な複数のクリップ部1…と、複数のクリップ部1…の上部1a…を貫通して連結する1本の捩じり変形可能な連結杆6と、を具備する。なお、本発明に於て、円筒状の電線挿通部4の軸心に沿う方向を軸心方向Lと呼ぶものとし、本鳥類飛来防止装置に関しては、それを電線挿通部4(カバー3)に取着した状態を想定して、軸心方向Lと呼ぶ。複数のクリップ部1…は所定ピッチをもって配設され、隣り合うクリップ部1,1の間には、後述のように、傾斜障害突部2,2が配設される。 【0013】 図1〜図6に示したように、各クリップ部1は、(電線保護カバー3への取付状態で、)電線挿通部4を左右両側から挟持すると共にカバー3の下辺突条部5が通される切れ目11を下部に有する正面視円環状挟持部10を具備する。挟持部10は、側方に開口する窓部17を有するフレーム材18を正面視円環状に弯曲形成したものである。具体的には、各挟持部10は、窓部17を上側窓部17Aと下側窓部17Bとに分割する軸心方向Lに平行な補強用横杆部15,15を、上下中間位置に両側に有する。言い換えると、挟持部10は、切れ目11を下部に有する閉ループ形状である。そして、フレーム材18のうち横杆部15よりも下側に配設される下側枠部18Bは、上側に配設される上側枠部18Aよりも狭い間隔を有するように形成され、下側枠部18Bの軸心方向Lの幅寸法は、上側枠部18Aが成す窓部17Aの幅寸法と略同じ大きさに設定される(図4,図5参照)。 【0014】 また、各クリップ部1は、挟持部10の切れ目11を成す両下縁部12,12に、カバー3の電線挿通部4に上方から嵌込む際に誘導する一対の弯曲片部13,13を下方拡開状に有する。弯曲片部13は、外方側が半円弧形状を有する小片部材を、下面側が凸状となるように緩やかに弯曲形成したものであり、下側枠部18Bの下端に固着される。また、下縁部12,12間の切れ目11の間隔寸法D11は、自由状態(カバー3に取付けられていない状態)において、カバー3の下辺突条部5の厚さ(横幅)よりも僅かに大きな間隔を有する。取付部7は、弯曲片部13以外が全て線条体から形成されており、軽量化が図られると共に、弾性変形し易くなりカバー3に嵌込み易い構造である。 そして、各弯曲片部13には1個の挿通用孔14が形成されており、取付部7がカバー3に取付けられた状態に於て、各クリップ部1の一対の弯曲片部13,13の孔14,14に紐状の離脱防止部材16を通して、両端部が留められる(図3参照)。これによれば、離脱防止部材16がカバー3の下辺突条部5を下方から包囲しており、装置に外力が掛かりクリップ部1がカバー3の電線挿通部4から脱しかけても、離脱防止部材16が、カバー3の下辺突条部5の下端に引っ掛かるため離脱が防止される。なお、離脱防止部材16の一端が一方の弯曲片部13に一体成形され、防止部材16の他端を他方の弯曲片部13の孔14に通して留めるように形成するのも良い。 また、連結杆6は、正面視において略平坦な底面と弯曲凸状の上面部とを有する略蒲鉾型の細線材から成る。 【0015】 次に、障害突部2について説明する。 図1〜図6に於て、障害突部2は、各クリップ部1の前後中間位置において、連結杆6上に起立状に立設された上向き障害突部2Aと、隣り合うクリップ部1,1間に於て正面視上方拡開状に突設された傾斜障害突部2Bと、を有する。 先ず、上向き障害突部2Aは、軸心方向Lにおける各クリップ部1の中央位置において連結杆6に上方へ真っ直ぐ突設されている。また、上向き障害突部2Aは、連結杆6の下部に開口する細長状の収納空洞部21が形成されており、他の装置の障害突部2Aが差込まれて、鳥類飛来防止装置を二つ以上積み重ね可能である(図6,図10参照)。 【0016】 次に、傾斜障害突部2Bについて説明すると、隣り合うクリップ部1,1の間には、左右一対の傾斜障害突部2B,2Bが正面視上方拡開状に設けられる。この一対の傾斜障害突部2B,2Bは、下部に形成された小円弧状の基部22,22をもって、連結杆6に一体に設けられている。このように、上向き障害突部2Aと、左右一対の傾斜障害突部2B,2Bとは、軸心方向Lにずれた位置にて突設されており、軸心方向Lから見て放射状に配設される(図3,図6参照)。 また、隣り合う障害突部2Bの基部22とクリップ部1の間には、連結杆6を切断可能とする隙間Sが形成されている(図2,図4,図5参照)。 上向き障害突部2Aと傾斜障害突部2Bは共に細長四角錐状に形成され、尖り状の頂部を有するが、頂部を尖り状ではなく、弯曲上面を有する丸形状としてもよい。 【0017】 なお、カバー3に取付状態で、各傾斜障害突部2Bが、鉛直方向に対して成す傾斜角度θ2 は20°〜40°であり、略30°であるのが望ましい。θ2 が20°未満であると、カバー3が捩じれた状態(カバー3の下辺突条部5が側方下傾となる状態)になる場合、その捩じれ具合が大きい場合に傾斜障害突部2Bが上方向を向かず、鳥類飛来防止機能が低くなる。また、θ2 が40°超過であると、カバー3の捩じれ具合が小さい場合(例えば、カバー3が20°捩じれて保持される場合)に上向き障害突部2A・傾斜障害突部2Bが共に上方向を向かず、鳥類飛来防止機能が低くなる。 【0018】 そして、複数の障害突部2…と取付部7はプラスチック等の弾性変形可能な絶縁材料から成り、一体に射出成形されている。即ち、クリップ部1は挟持部10と弯曲片部13,13が一体形成されて成り、複数のクリップ部1…が連結杆6と一体形成されて取付部7を成す。 【0019】 次に、本発明の鳥類飛来防止装置を電線保護カバー3に取付ける手順について説明する。図7に於て、取付部7のクリップ部1の弯曲片部13,13の下面を、電線に取付済みの電線保護カバー3の電線挿通部4に上方から押し付けると、弯曲片部13,13が電線挿通部4の上面に沿ってスライドし、挟持部10が左右方向外方へ弾性変形により拡がりつつ誘導される。そして、クリップ部1の挟持部10を電線保護カバー3に完全に外嵌して、図1〜図3に示したように、弾性力で復元してカバー3を挟持すればセット完了である。挟持部10は上述のように窓部17を有する線条体から成り、非常に柔軟に弾性変形するので、上方から押し込むだけで容易にセットできて、少人数でも迅速に取付可能である。取付けた状態において、カバー3の下辺突条部5が、挟持部10の下縁部12,12間の切れ目11を通って下方へ突出するため、下辺突条部5の上部が下縁部12,12によって両側から受けられており、装置は、風等の外力を受けてもカバー3に対して揺動(回転)しない。 【0020】 そして、各クリップ部1において、左右弯曲片部13,13の挿通用孔14,14に紐状の離脱防止部材16を通して、カバー3の下辺突条部5を下方から包囲するようにして、両端部を留める(図3参照)。仮に、装置にカバー3から離脱するような外力が掛かりクリップ部1がカバー3の電線挿通部4から脱しかけても、離脱防止部材16が、カバー3の下辺突条部5の下端に引っ掛かるため離脱が防止される。なお、電線に取付ける前の電線保護カバー3に対しても本発明の装置を着脱するのもよく、電線に取付後のカバー3に着脱する場合と異なり、横に寝かせた状態で着脱可能である。 【0021】 また、連結杆6を、相互に隣り合うクリップ部1と傾斜障害突部2Bの間の隙間Sにより、切断工具を用いて切断することで、容易に分断できるので、現場にて、容易に所望の長さに加工でき、加工性と作業性が上がる。また、各クリップ部1は単独でもカバー3を挟持可能であり、連結杆6をどの部位で分断しても、クリップ部1がカバー3を確実に挟持する。また、クリップ部1と傾斜障害突部2Bとが交互に連結杆6に取り付けられていることから、連結杆6をどのような所望の位置で分断しても、装置は障害突部2Bを含むようになる。 【0022】 また、電線保護カバー3内に複数本の電線を通した場合カバー3の電線挿通部4の外径が大きくなるが、各クリップ部1は、電線挿通部4の形状に合わせて変形して取付可能である。また、取付けられた状態で、各クリップ部1は弾発付勢力(復元力)によってカバー3の電線挿通部4を締め付けるため、脱落が防止される。 【0023】 そして、図9(A)に示したように、電線(及び、保護カバー3)が捩じれる(カバー3の下辺突条部5が側方下傾となる)と、図9(B)のように、連結杆6が捩じれ変形して、クリップ部1…はカバー3に外嵌した状態で捩じれに追従する。クリップ部1…は1本の捩じれ変形自在な背骨状の連結杆6によって連結されており、連結杆6は、カバー3の捩じれ具合に柔軟に対応して捩じれるので、クリップ部1…がカバー3を挟持する状態が保たれ、離脱するのが防止される。 また、捩じれたクリップ部1…は、その傾斜障害突部2B…が上方向を向くので、鳥類飛来防止機能は保たれる。 【0024】 また、本装置を図5に於て平面視したとき、弯曲片部13が、下側枠部18Bが成す下側窓部17B内に納まり(上下方向で重なる部分が無く)、かつ、下側枠部18Bが、上側枠部18Aが成す上側窓部17A内に納まり、かつ、連結杆6が、挟持部10の下縁部12,12が成す切れ目11内に納まる。かつ、平面視に於て、傾斜障害突部2Bは、クリップ部1・連結杆6に上下方向で重ならず、かつ、上向き障害突部2Aは、連結杆6上に突設されている。従って、本装置は、上型と下型とを上下方向に合わせて射出成形を行うことが可能である。そして、射出による一体成形によって製造できることから大量生産が容易である。また、クリップ部1の挟持部10を形成するための中子(コア)が不要であり、金型の製造コストが抑えられる。 【0025】 次に、二つ以上の本装置を積み重ねて梱包することについて説明する。 図6,図10に於て、上向き障害突部2Aは、連結杆6の下部に開口する細長状の収納空洞部21が形成されている。従って、一(上側)の装置を他(下側)の装置に上方から重ねると、上側装置の上向き障害突部2A…の収納空洞部21…に、下側の装置の上向き障害突部2A…が差し込まれる(図10参照)。さらに、下側装置の連結杆6が、上側装置の切れ目11を通り、かつ、上側装置の弯曲片部13…及び下側枠部18B…が、下側装置の上側窓部17A…を通って納まる状態になる。さらに、上側装置と下側装置の傾斜障害突部2B…が非接触状で上下に重なる。このように、装置をコンパクトに積み重ねて梱包できる。そして、上向き障害突部2Aが収納されることで保護されて運搬時等の破損が防がれる。 【0026】 また、図7,図8に示したように、傾斜障害突部2Bを横断面H型として、樹脂の使用量を減少し、軽量化を図りつつ、強度を確保することも、好ましい(図1〜図6のいずれにも応用可能)。 また、図示省略するが、本装置は設計変更自由であり、上述の上向き障害突部2A、傾斜障害突部2Bに加えて、鉛直方向に対して成す傾斜角度が傾斜障害突部2Bよりも大きな障害突部2…を本装置に設けるのもよい。例えば、各クリップ部1の一対の横杆部15,15に、傾斜障害突部2Bの傾斜角度θ2 よりも大きな傾斜角度をもって大傾斜障害突部2,2を取付けて、正面視上方拡開状に一体に突設する。このとき、上向き障害突部2A、傾斜障害突部2B,2B、及び、大傾斜障害突部2,2が、軸心方向Lから見て、放射状に(紅葉の葉のように)配設され、カバー3が大きく捩じれた場合でも、大傾斜障害突部2が上方向に向いて鳥類飛来防止機能が発揮される。しかも、この大傾斜障害突部2は、クリップ部1の横杆部15から突設されることで、上下方向において他のどの部分とも重ならないので、上型・下型を上下方向に重ねて射出成形可能となるので有効である。 【0027】 また、本装置は、連結杆6に例えば12個のクリップ部1…が連結状となって形成される。この場合、12個全てのクリップ部1…カバー3に嵌めるのは容易ではないことから、本装置を次のように設計変更することもできる。即ち、図1に於て、クリップ部1…のうち、例えば、1つ置きや2つ置きのクリップ部1を、下側枠部18Bと弯曲片部13,13が省略され上側枠部18Aのみから成るように形成する。これによれば、装置をカバー3に嵌込む際に弾性変形で拡げて外嵌させるクリップ部1の数量が(全てのクリップ部1…が挟持部10を有する場合に比べて)少ないので、取り付けがスムーズとなる。 また、図1に示したように、1ユニットの本装置を、連結杆6の一端には傾斜障害突部2Bを突設させ、かつ、連結杆6の他端には障害突部2Bを設けないように形成することで、2つ以上の本装置を連続してカバー3に取付けた場合に、上向き障害突部2Aと傾斜障害突部2Bとが所定ピッチで連続して配設されるようになる。 【0028】 以上のように、本発明に係る電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置は、電線保護カバー3に着脱自在に取着される取付部7と、取付部7から上方へ突設された複数の障害突部2とを、備え、取付部7は、カバー3を左右両側から挟持する弾性変形可能な複数のクリップ部1と、複数のクリップ部1の上部1aを貫通して連結する1本の捩じり変形可能な連結杆6と、を具備するので、電線に取付済みの電線保護カバー3に上から被せるだけで装置を取付けることができ、少人数でも容易に取付可能となる。また、複数のクリップ部1…の夫々が、カバー3を左右両側から弾性力によって挟持するので、取付後に、取付部7が不意にカバー3から外れるのを確実に防止できる。 また、連結杆6が捩じれ変形可能なので、電線(カバー3)が捩じれても、クリップ部1…がカバー3に外嵌した状態で捩じれに柔軟に対応して追従することができ、クリップ部1…がカバー3から離脱するのを防止できる。 【0029】 また、クリップ部1は、カバー3に取付状態で、カバー3の円筒状電線挿通部4を左右両側から挟持すると共にカバー3の下辺突条部5が通される切れ目11を下部に有する正面視円環状(閉ループ形状)挟持部10を具備するので、両側からカバー3を確実に挟持して不意に外れることがない。しかも、切れ目11を成す挟持部10の下縁部12,12がカバー3の下辺突条部5の上部を両側から受けるので、外力等を受けても装置がカバー3に対して回転することがなく、障害突部2…を上向きに保持できて、鳥類の飛来を確実に防止できる。 【0030】 また、挟持部10は、側方に開口する窓部17を有するフレーム材18が弯曲形成されたものなので、装置全体の軽量化を図ることができる。しかも、挟持部10が弾性変形し易いので、取付の際にスムーズにカバー3に嵌める作業を行うことができる。また、射出成形により容易に大量生産をすることができ、しかも、少ない材料で製造できるので、コストも低減できる。 【0031】 また、クリップ部1は、挟持部10の切れ目11を成す両下縁部12,12に、カバー3の電線挿通部4に上方から嵌込む際に誘導する一対の弯曲片部13,13を下方拡開状に有するので、弯曲片部13,13をカバー3の電線挿通部4に上方から押し付ければ、その下面が電線挿通部4の上面をスライドし、挟持部10がスムーズに側方へ拡がる。よって、カバー3への取付作業が非常に楽になるので、少人数でも容易に取付作業を行うことができ、現場での作業性を向上させることができる。 【0032】 また、弯曲片部13,13以外の部材が、全て線条体から形成されるので、装置全体の軽量化を図ることができると共に、弾性変形し易くなるので挟持部10が開き易くスムーズにカバー3に嵌める作業を行うことができる。また、連結杆6も線条体から形成されており、捩じれ変形し易いため、カバー3の捩じれ変形に非常に柔軟に対応して追従することができる。よって、クリップ部1…がカバー3から離脱するのが確実に防止される。 【0033】 また、弯曲片部13は挿通用孔14が形成され、カバー3に取付状態で、各クリップ部1の一対の弯曲片部13,13の孔14,14に、紐状の離脱防止部材16を通して固定し、離脱防止部材16がカバー3の下辺突条部5を下方から包囲して離脱防止するように構成されているので、装置に、カバー3から離脱する方向へ外力が掛かって離脱しかけても、離脱防止部材16がカバー3の下辺突条部5の下端に引っ掛かるため離脱するのが防止される。 【0034】 また、取付部7と複数の障害突部2が一体に射出成形されているので、製造が容易になり、大量生産を行うことができる。また、全体が強固な構造となり、カバー3に取付けた状態で外力を受けても破損しにくい。 【0035】 また、複数のクリップ部1は所定ピッチをもって配設され、かつ、隣り合うクリップ部1,1の間に、傾斜障害突部2B,2Bが正面視上方拡開状に配設され、かつ、隣り合う障害突部2Bとクリップ部1の間には隙間Sが形成されているので、連結杆6を、隙間Sの部位で切断工具を用いて切断できる。よって、現場にて、容易に所望の長さに加工でき、加工性と作業性が上がる。しかも、隣り合うクリップ部1,1間に傾斜障害突部2B,2Bが配設されているので、連結杆6をどの部位で分断しても、装置が傾斜障害突部2B,2Bを含む状態になり、カバー3に取付けて鳥類の飛来を確実に防止する機能を発揮できる。 【0036】 また、軸心方向Lにおける各クリップ部1の中央位置に、上向きの障害突部2Aが配設され、上向き障害突部2Aと傾斜障害突部2Bとは、軸心方向Lから見て放射状に配設されているので、電線、及び、電線保護カバー3が捩じれた状態(カバー3の下辺突条部5が側方下傾となる状態)になってしまっても、通常(下辺突条部5が鉛直状態)では斜め上方を向いている障害突部2が上方を向くため、鳥類飛来防止機能を発揮できる。 【図面の簡単な説明】 【0037】 【図1】本発明に係る電線保護カバー用の鳥類飛来防止装置の実施の一形態を示す斜視図である。 【図2】要部斜視図である。 【図3】一部断面で示す正面図である。 【図4】要部側面図である。 【図5】要部平面図である。 【図6】図4のA−A断面図である。 【図7】一部断面で示す取付状態説明図である。 【図8】図7のB−B断面図である。 【図9】使用状態の説明図であって、(A)は捩じれた状態の電線保護カバーの斜視説明図、(B)は取着状態の斜視説明図である。 【図10】積み重ねた状態を示す斜視図である。 【符号の説明】 【0038】 1 クリップ部 1a 上部 2,2A,2B 障害突部 3 電線保護カバー 4 電線挿通部 5 下辺突条部 6 連結杆 7 取付部 10 挟持部 11 切れ目 12 下線部 13 弯曲片部 14 孔 16 離脱防止部材 17 窓部 18 フレーム材 L 軸心方向 S 隙間
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| 【出願人】 |
【識別番号】501244934 【氏名又は名称】宏友株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月19日(2006.7.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080746 【弁理士】 【氏名又は名称】中谷 武嗣
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| 【公開番号】 |
特開2008−22742(P2008−22742A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−197108(P2006−197108) |
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