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【発明の名称】 粘着式ねずみ取り
【発明者】 【氏名】山本 将生

【要約】 【課題】

【構成】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部台紙の左右両端辺に続き、折り目を介して側部台紙を連接し、かつ中央部台紙と左右の側部台紙の台紙上に粘着剤を塗布してなる粘着式ねずみ取りであって、前記中央部台紙、前記左右の側部台紙の左側部台紙における左端から右側部台紙における右端に渡り、所定の間隔をおいて第一の折り目と第二の折り目を形成して台紙を前後方向に前区画、中区画および後区画の3区画に分け、前区画と後区画の台紙を中区画の台紙上面に対して略垂直方向に折り曲げることにより、中央部台紙と左右の側部台紙を断面略U字状に形成できるように構成してなる粘着式ねずみ取り。
【請求項2】
前記粘着剤を、前記中央部台紙と前記左右の側部台紙の前区画、中区画、後区画に塗布してなる請求項1に記載の粘着式ねずみ取り。
【請求項3】
前記粘着剤を、断面形状において山と谷の連続する波型状に塗布してなる請求項1に記載の粘着式ねずみ取り。
【請求項4】
前記中央部台紙、前記左右の側部台紙の少なくともいずれか一つの台紙の前後辺部に、この前後辺部と平行をなす折り目を介して台紙上面側に折り畳まれて形成された折重ね枠片を備え、前後の折重ね枠片のうちのいずれか一方の折重ね枠片の長手方向の一部を折り目を介して垂直に立ち上げ可能に形成して遊枠片を構成し、同遊枠片の遊端寄りに、前後の区画を中区画に対して立ち上げた際に他方の折重ね枠片に係着する係着手段を設けてなる請求項1に記載の粘着式ねずみ取り。
【請求項5】
前記遊枠片の係着手段を切欠き部で構成し、同遊枠片を有する折重ね枠片が配設された区画の前後方向の幅に対し、中区画を挟んで反対側となる区画の前後方向の幅を小に構成してなる請求項4に記載の粘着式ねずみ取り。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、台紙の上面に粘着剤を塗布してあって、この粘着剤によってねずみを捕らえる粘着式のねずみ取りに関する。
【背景技術】
【0002】
ねずみ取りには、平坦な台紙上面にねずみを捕捉するための粘着剤が塗布された粘着式のものが従来からあり(例えば、特許文献1参照)、このようなねずみ取は、ねずみの出没口または通路にセットされて、その台紙上に進入してきたねずみの動きを、台紙上面に塗布された粘着剤の粘着力によって拘束し、かくしてねずみを捕らえる構成となっている。
【0003】
また、ねずみの捕獲率を向上すべく提案されたものとして、上述の平面形状のねずみ取りから、粘着剤を塗布した台の上方に天井部を形成できるようにした立体形状のねずみ取りもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
そして、粘着剤を塗布した台紙の上方に天井部を形成できるようにした立体形状のねずみ取りには、ねずみ取りの販売時の梱包形状や製造時における材料費の節約に有利な断面が略三角形状を呈するように組み上がるものや、断面が略四角形状に組み上がるように構成したものがある。
【0005】
【特許文献1】特開平08−242744号公報
【特許文献2】特開2000−325009号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
捕獲対象であるねずみには、台紙の上方に位置する天井部分を警戒して進入をためらう性質のあるものもおり、また、略三角形状の入り口を有するねずみ取りにおいては、ねずみの背などが略三角形状の入り口の先細になっている上方部分に接触するので、この接触をねずみが嫌って、ねずみ取り内へ進入しようとしていたねずみが警戒してその進入をやめ、捕獲率が低下することがあり、この捕獲率の低下は大きなサイズのねずみに顕著である。
【0007】
本発明は、立体形状のねずみ取りにおいて、小なるねずみから大なるねずみまで容易にねずみ取り内へ進入させることができる粘着式ねずみ取りを提供できるようにした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明に係る粘着式ねずみ取りは、中央部台紙の左右両端辺に続き、折り目を介して側部台紙を連接し、かつ中央部台紙と左右の側部台紙の台紙上に粘着剤を塗布してなる粘着式ねずみ取りであって、前記中央部台紙、前記左右の側部台紙の左側部台紙における左端から右側部台紙における右端に渡り、所定の間隔をおいて第一の折り目と第二の折り目を形成して台紙を前後方向に前区画、中区画および後区画の3区画に分け、前区画と後区画の台紙を中区画の台紙上面に対して略垂直方向に折り曲げることにより、中央部台紙と左右の側部台紙を断面略U字状に形成できるように構成したものとしてある。
【0009】
また前記粘着剤を、前記中央部台紙と前記左右の側部台紙の前区画、中区画、後区画に塗布し、断面形状において山と谷の連続する波型状に塗布したものとしてある。
【0010】
さらに、前記中央部台紙、前記左右の側部台紙の少なくともいずれか一つの台紙の前後辺部に、この前後辺部と平行をなす折り目を介して台紙上面側に折り畳まれて形成された折重ね枠片を備え、前後の折重ね枠片のうちのいずれか一方の折重ね枠片の長手方向の一部を折り目を介して垂直に立ち上げ可能に形成して遊枠片を構成し、同遊枠片の遊端寄りに、前後の区画を中区画に対して立ち上げた際に他方の折重ね枠片に係着する係着手段を設けた構成のものとしてある。
【0011】
また前記遊枠片の係着手段を切欠き部で構成し、同遊枠片を有する折重ね枠片が配設された区画の前後方向の幅に対し、中区画を挟んで反対側となる区画の前後方向の幅を小に構成したものとしてある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の粘着式ねずみ取りによれば、ねずみ取りの中央部台紙とこの中央部台紙の左右に連接された左右側部台紙を断面略U字状に形成でき、この断面略U字状に形成した状態のねずみ取りをねずみの出没口または通路に設置できる。
【0013】
したがって、狭い所を好むねずみにおいて両側に壁がある断面略U字状に形成された本ねずみ取りは、それら壁によって守られた通路となり、ねずみは好んでこの通路すなわちねずみ取り内を通過しようとするので、ねずみの捕獲率を向上させることができる。
【0014】
また、ねずみがねずみ取り内を通過しようとする場合も、ねずみ取りを断面略U字状に形成できることからねずみ取りの上方を開放できるので、ねずみがねずみ取り内へ進入しようとする際、従来の天井部を形成できる断面略三角形状や断面略四角形状に形成されるねずみ取りに比して、断面略U字状に形成できる本ねずみ取りは、ねずみ取りの上方を開放できることによって大なるねずみがねずみ取り内へ進入しようとする場合でも、ねずみが警戒する天井部分やねずみの背と接触する部分がなく、したがってねずみに警戒感を生じさせることがないので、小なるねずみから大なるねずみまでもが容易にねずみ取り内に進入することができ、さらにねずみの捕獲率を向上させることができる。
【0015】
そして、断面略U字状に形成されたねずみ取りの両壁に塗布した粘着剤によってねずみの身体の側方部も粘着剤に接着されるので、ねずみ取り内に進入したねずみの身体は、断面略U字状のねずみ取の底部と両壁に塗布されている粘着剤によって三方から捕捉され、確実にねずみを捕獲できる大なるメリットがある。
【0016】
また、ねずみ取りに天井部分がないので、使用者は従来のねずみ取りのようにねずみ取りを覗き込むようにしてねずみ捕獲の有無を確認することなく、一目瞭然にねずみ捕獲の有無を確認できる。
【0017】
さらに、ねずみが捕獲されていた場合、ねずみ取りに形成された折り目を利用し、台紙を捕獲されたねずみに被せてねずみの体を見えなくして捨てることができる。
このように台紙を捕獲されたねずみに被せる際も、台紙に塗布された粘着剤によって被せた台紙がねずみの体に粘着して台紙が開くことがなく、したがってねずみ取りを手で持って捨てる際も、被せた台紙が開いて捕獲したねずみの体に手がふれるようなアクシデントが発生しにくいので、安心してまた衛生的にねずみ取りを手で持つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の粘着式ねずみ取りを添付図面に基づいて説明する。
本発明の粘着式ねずみ取り1は、図1、図2に示すように、中央部台紙2とこの中央部台紙2の左右に連接した左側部台紙5と右側部台紙6とを備え、これら中央部台紙2と左側部台紙5、中央部台紙2と右側部台紙6との間には、互いに平行をなすように設けた2本の折り目3、3および4、4によってマチ部3a、4aが設けられている。
なお、上記マチ部3a、4aの幅は、少なくとも台紙の厚さの2倍以上の幅となっている。
【0019】
そして、マチ部3a、4aを含め中央部台紙2、左側部台紙5、右側部台紙6には、各台紙の左右方向に幅いっぱいに通過する第一の折り目7と第二の折り目8が形成され、この第一の折り目7および第二の折り目8によってそれぞれの台紙を台紙の前後方向に3区画に分けている。
【0020】
すなわち中央部台紙2においては、中央部台紙2の第一の折り目7の前方側を前区画2a、第一の折り目7と第二の折り目8の間を中区画2b、第二の折り目8の後側を後区画2cとしている。
【0021】
また、左側部台紙5においては、左側部台紙5の第一の折り目7の前方側を前区画5a、第一の折り目7と第二の折り目8の間を中区画5b、第二の折り目8の後側を後区画5cとしている。
【0022】
さらに右側部台紙6においては、右側部台紙6の第一の折り目7の前方側を前区画6a、第一の折り目7と第二の折り目8の間を中区画6b、第二の折り目8の後側を後区画6cとしている。
【0023】
そして中央部台紙2、左側部台紙5、右側部台紙6の前後辺部には、折り目を介して折重ね枠片2d、2e、5d、5e、6d、6eを形成してあり、これら折重ね枠片は、中央部台紙2、左側部台紙5、右側部台紙6それぞれの台紙上面側に折り重ねられている。
【0024】
また中央部台紙2の折重ね枠片2eは、図4に示されるように、折り目を介して台紙上に折り重ねられる枠片2fと、溝2iを介して枠片2f方向に引き起こせる遊枠片2gを備え、かつ遊枠片2gに、中央部台紙2の前区画2aにおける辺部に嵌る切欠き2hを有している。
【0025】
そして、粘着式ねずみ取り1の組み立てに際し、溝2iを介して枠片2f方向に引き起こした遊枠片2gの切欠き2hを反対側の台紙辺部、図1で示すものは中央部台紙2の前区画2aにおける辺部に嵌めることによって断面U字状に組み立てた粘着式ねずみ取り1の形状を保持させている。
【0026】
切欠き2hの切り欠き幅は、中央部台紙2における前区画2aと折重ね枠片2dのそれぞれの台紙の厚みを足した幅にしてもよいが、この中央部台紙2における前区画2aと折重ね枠片2dのそれぞれの台紙の厚みを足した幅より小なる幅に形成して、切欠き2hが、少々きつめに中央部台紙2の前区画2aにおける辺部に嵌るようにする場合もある。
【0027】
そして、この図4に示す構造の折重ね枠片2eによって断面U字状に組み立てた粘着式ねずみ取り1の形状を保持させる場合は、図3に示すように、遊枠片2gの切欠き2hを、この遊枠片2gを有する折重ね枠片2eが配設された中央部台紙2の後区画2c側と反対側の中央部台紙2の前区画2aにおける辺部に嵌めた際、遊枠片2gの基部が後区画2cの台紙上面に接触するように、前区画2aの台紙の前後方向の幅すなわち前区画を立てた状態における高さを、後区画2cの台紙の前後方向の幅すなわち後区画を立てた状態における高さより小に構成することによって断面U字状に組み立てられた粘着式ねずみ取り1の断面形状を、各コーナーが直角をなす歪のない安定した状態に確実に保持できる。
【0028】
また、この遊枠片2gを有する折重ね枠片2eの他の形態としては、図5や図6に示すような形態にする場合もある。
【0029】
図5に示すものは、図5(a)の後区画2c上に折り重ねられている折重ね枠片2eを、矢印のように台紙の外方に広げて図5(b)のような形態にしてから遊枠片2gを枠片2f方向に引起し、折重ね枠片2eの外方への開き角度を適宜に調整しながら遊枠片2gの切欠き2hを反対側の台紙辺部に嵌める場合もある。
【0030】
図6に示すものは、図6(a)の折重ね枠片2eにおける遊枠片2gの引起し方向を決める溝2iを、遊枠片2gの長手方向に対して直交させるのではなく所定の角度を与えて形成することにより、遊枠片2gを台紙の外方へ向かって引起すことができ、したがって断面U字状に組み立てた粘着式ねずみ取り1の形状を保持させる場合は、図6(b)のように、前区画2aの台紙の前後方向の幅と後区画2cの台紙の前後方向の幅を同じにした場合でも、遊枠片2gが台紙の外方へ向かって引起されることによって遊枠片2gの切欠き2hの位置が上方に移動し、中央部台紙2の前区画2aにおける辺部に嵌合できる。
【0031】
また、上述の遊枠片2gを有する折重ね枠片2eは、本実施例では中央部台紙2の後区画2cへ配設しているが、所望により中央部台紙2、台紙左右の側部台紙5、6の前後辺部に設けられる折重ね枠片のいずれのものを、遊枠片を有する折重ね枠片にしてもよく、また遊枠片を有する折重ね枠片を複数配設したり、台紙の前後辺部の両側に配設したりする場合もある。
【0032】
そして、上述する2本の折り目3、3および4、4およびマチ部3a、4aとともに、折重ね枠片2d、2e、5d、5e、6d、6eを設けてあることにより、図8のような粘着式ねずみ取り1の未使用状態においては、図7のように、左右の側部台紙5、6を中央部台紙2の上側に折り畳んだ際、マチ部3a、4aによって左右の側部台紙5、6の折重ね枠片5d、5e(図7中では図示なし)、6d、6e(図7中では図示なし)が中央部台紙2の折重ね枠片2d、2e(図7中では図示なし)の上側に折り畳めるようになり、したがってこれら折重ね枠片2d、2e、5d、5e、6d、6eは左右の側部台紙5、6を中央部台紙2上に折り畳んだ際のスペーサとして機能するようになっている。
また、同図7および図2中の符号10は中央部台紙2上に設けられたスペーサで、中央部台紙2上に折り畳まれた左右の側部台紙5、6の遊端部を支えるものである。
【0033】
また、中央部台紙2、左側部台紙5、右側部台紙6の上面には、ねずみを接着捕獲するための粘着剤9が塗布されており、この粘着剤9はその成分を粘着剤の塗布形態によって調整すればよく、例えば粘着剤9層の塗布形態を、図1や図3に示されるような山9aと谷9bが連続する波型状にすると、ねずみの足が山9aに掛かりやすくなり、粘着剤が平坦に塗布されたものに比してねずみの捕獲効果を格段に向上させることができる。
【0034】
そして、粘着式ねずみ取り1は断面略U字状に形成することができるので、図3のように、粘着式ねずみ取り内1の粘着剤9は三方に位置し、したがって粘着式ねずみ取り1内に進入したねずみ(図示は省略)の体は、断面略U字状の粘着式ねずみ取り1の底部と両壁に塗布されている粘着剤9によって三方から捕捉され、さらには、粘着剤9層の塗布形態を山9aと谷9bが連続する波型状としたことにより、波の山9aの部分がねずみの足およびその他の部分に確実に引っ掛かって身体により強力に粘着し、捕獲力の向上を期せる。
【0035】
また、粘着剤9の塗布面積は、製品の梱包形態やねずみの誘導性によって任意に選定すればよく、図1および図2に示したものは、左右の側部台紙5、6の遊端部にその先端から内方に適当な幅で粘着剤9を塗布していない部分を有するように構成してあり、したがってねずみが側部台紙に乗った際、足裏に粘着剤9による違和感を与えないようにして内部に進入し易いようにしている。
【0036】
なお、上述した各実施例のものでは、前後の区画どうしを遊枠片により接続して断面形状をU字状に構成しているが、粘着テープ等の接続部材を利用する場合もある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る粘着式ねずみ取りの組立てた後の状態を示す斜視図。
【図2】左右側部台紙を開いた状態の粘着式ねずみ取りを示す平面図。
【図3】組立てた後の粘着式ねずみ取りの中央部台紙部分の断面図。
【図4】遊枠片を有する折重ね枠片の一例を示す斜視図。
【図5】遊枠片を有する折重ね枠片の一例を示す斜視図。
【図6】遊枠片を有する折重ね枠片の一例を示す斜視図。
【図7】左右側部台紙が折り畳まれる状態を粘着式ねずみ取りの側方から示す側面図。
【図8】左右側部台紙が中央部台紙上に折り畳まれている状態の粘着式ねずみ取りを示す平面図。
【符号の説明】
【0038】
1 粘着式ねずみ取り
2 中央部台紙
2a 前区画
2b 中区画
2c 後区画
2d 折重ね枠片
2e 折重ね枠片
2f 枠片
2g 遊枠片
2h 切欠き
2i 溝
3 折り目
3a マチ部
4 折り目
4a マチ部
5 左側部台紙
5a 前区画
5b 中区画
5c 後区画
5d 折重ね枠片
5e 折重ね枠片
6 右側部台紙
6a 前区画
6b 中区画
6c 後区画
6d 折重ね枠片
6e 折重ね枠片
7 第一の折り目
8 第二の折り目
9 粘着剤
9a 山
9b 谷
10 スペーサ
【出願人】 【識別番号】390026985
【氏名又は名称】株式会社ムッシュ
【出願日】 平成18年7月19日(2006.7.19)
【代理人】 【識別番号】100071238
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 恒久


【公開番号】 特開2008−22730(P2008−22730A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−196439(P2006−196439)