| 【発明の名称】 |
噴霧機 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 明
【氏名】佐藤 末治
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| 【要約】 |
【課題】圃場を走行可能に車輪に支持された機体に、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する多頭口噴管が支持された自走式噴霧機において、噴霧の飛散を少なくする。
【構成】多頭口噴管5に配置された噴口12の周囲を囲繞する飛散防止カバー31〜33を設置する。飛散防止カバー31〜33は上下が開放しており、噴口12から下向きに噴霧すると、飛散防止カバー30内に上方の空気が流れ込み、上方から下方に向かって勢いよく流れる気流が発生し、噴霧はその気流とともに下向きに流れ、畝に植えられた作物又は表土に付着する。その結果、横方向への浮遊噴霧の飛散が減り、風による飛散も抑えられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管を備えた噴霧機において、前記噴管に配置された噴口の周囲を囲繞する上下が開放した飛散防止カバーが設置されていることを特徴とする噴霧機。 【請求項2】 前記噴管が、複数個の噴口が配置された多頭口噴管であることを特徴とする請求項1に記載された噴霧機。 【請求項3】 圃場を走行可能に車輪に支持された機体に、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管が支持された噴霧機において、前記噴管に配置された噴口の周囲を囲繞する上下が開放した飛散防止カバーが設置されていることを特徴とする噴霧機。 【請求項4】 車輪を駆動する駆動装置が機体に設置された自走式噴霧機であることを特徴とする請求項3に記載された噴霧機。 【請求項5】 前記噴管が、複数個の噴口が配置された多頭口噴管であることを特徴とする請求項3又は4に記載された噴霧機。 【請求項6】 前記多頭口噴管は、機体の進行方向に対し垂直に支持され、複数個の噴口が長さ方向に沿って所定間隔で配置されていることを特徴とする請求項5に記載された自走式噴霧機。 【請求項7】 前記飛散防止カバーが複数個に分割されていることを特徴とする請求項2,5,6のいずれかに記載された自走式噴霧機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、圃場に農薬等の液体を噴霧する噴霧機に関する。 【背景技術】 【0002】 特許文献1には、圃場を走行可能に車輪に支持された機体に、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する多頭口噴管が支持された自走式噴霧機が記載されている。 詳細は特許文献1に記載されているが、この自走式噴霧機は、図5,6に示すように、機体1が各一対の前輪2,2及び後輪3,3により前後走行可能に支持され、機体1のほぼ中央部に車輪2,3を駆動するエンジン4が設置され、機体1の前端に多頭口噴管5が水平にかつ機体の進行方向に対し垂直に支持されている。 前後輪2,3は図6の実線位置と仮想線位置の間で左右幅を調整可能(仮想線は右車輪のみ示しているが、左車輪も同様に調整可能)である。この幅は畝幅(畝28)に応じて調整される。 【0003】 エンジン4の駆動力は、伝導軸6、及び機体1の一部をなすチェーンカバー7内の図示しないスプロケット及びチェーンを介して車輪2,2,3,3に伝達される。 多頭口噴管5は、互いに可撓性のホースで連結された中央噴管8、左噴管9及び右噴管11からなり、それぞれに下向きに噴霧する噴口12(合計13個)が設置されている。中央噴管8には、図示しない動噴装置のリールから繰り出される給液ホース13が連結され、動噴装置のポンプにより圧送される液体が給液ホース13から多頭口噴管5に供給され、噴口12から噴霧されるようになっている。 【0004】 機体1の前方に門形支柱14が立設され、支柱14に多頭口噴管5を昇降させる昇降装置が設置されている。昇降装置の一部である調節ハンドル15を回すと、フレーム16が昇降し、フレーム16の下端に取り付けられた噴管支持アーム17、及び噴管支持アーム17に支持された多頭口噴管5が昇降する。 噴管支持アーム17は、中央アーム18、左アーム19、右アーム21からなり、中央アーム18に中央噴管8、左アーム19に左噴管9、右アーム21に右噴管11がそれぞれ支持されている。特許文献1に記載されているとおり、左アーム19及び右アーム21は中央アーム18に対してヒンジ連結され、後方側に(前後方向を向くように)折りたたむことができ、同時に左噴管9、右噴管11も折りたたまれる。折りたたまれた左アーム19及び右アーム21は左右のホルダ22に支持することができる。 【0005】 門形支柱14に、自走式噴霧機が噴霧走行の終端に達したことを検知する検知装置23が設置されている。噴霧走行の終端(圃場の前方側の端部)には予め杭等の被検知物が設置され、自走噴霧器が終端に達し、検知装置23の一部である検知フレーム24が被検知物に当接すると、後方側(機体1側)に揺動し、これによりエンジン燃料のスロットルが絞られ、エンジンの駆動力を伝導軸6に伝達する遠心クラッチが切れて自走噴霧機の走行が停止し、同時にロッド25を介して多頭口噴管7のコック開閉レバー26が押され、コックが閉まって液体の噴霧が停止する。この状態で前記動噴装置から繰り出されていた給液ホース13を動噴装置のリールに巻き取ると、自走式噴霧機は給液ホース13により後ろ向きに引っ張られ、後退走行する。なお、この間、動噴装置のポンプを作動させて給液ホース13に内圧を掛けた状態にしていると、リールに巻き取るとき給液ホース13が潰れず傷みにくい。 次に畝を代えて自走式噴霧機を再び前方に噴霧走行させるときは、スロットルを開いて遠心クラッチを入れ、また、ロッド27を前方に押して検知フレーム24を前方側に揺動させ、検知装置23を再セットするとともに、コック開閉レバー25を逆に作動させてコックを開く。なお、図5において28は畝であり、各畝28に作物が植えられている。 【0006】 特許文献2には、天井壁及び左右の側壁からなる門形枠体を有し、その中に噴口を配置した牽引走行式噴霧機が記載されている。この噴霧機では、天井壁及び左右の側壁により三方への薬液の飛散を防止でき、さらに天井壁の後端から後方被いを垂らすことにより、後方への薬液の飛散を防止できるとされている。 【0007】 【特許文献1】特開2004−209464号公報 【特許文献2】特開2005−13037号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 特許文献1に記載された自走式噴霧機により農薬を散布すると、無風状態に近くても浮遊する噴霧の飛散範囲は広く、風があると飛散範囲はさらに大きく拡大する。噴霧が例えば隣接する圃場に飛散し、そこの作物に付着した場合、作物に害を与えたり、知らないうちに農薬使用基準に違反するということが起こり得る。 一方、特許文献2に記載された牽引走行式噴霧機では、噴口の周囲を門形枠体で取り囲むことにより噴霧の横飛散を抑えている。しかし、門形枠体では、浮遊する噴霧が前後開口から外部に飛散するのを防ぐことはできず、たとえ後方被いを設置しても、浮遊する噴霧は被いの下を通って門形枠体から抜け出し、飛散する。特に開放された圃場で風があると、飛散防止効果は急激に低下する。さらに、門形枠体は噴霧機全体を被う大きさを有し、これを仮に特許文献1に記載された自走式噴霧機に適用して多数の畝列に同時に農薬散布しようとすれば、門形枠体が構造的に大きくなりすぎて、実用化は困難である。 【0009】 従って、本発明は、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管を備えた噴霧器において、噴霧の飛散を少なくすることを目的とする。なかでも、圃場を走行可能に車輪に支持された機体に、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管、特に多頭口噴管が支持された噴霧機において、噴霧の飛散を少なくすることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 請求項1の発明は、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管を備えた噴霧機において、前記噴管に配置された噴口の周囲を囲繞する上下が開放した飛散防止カバーが設置されていることを特徴とする。前記噴管には複数個の噴口が配置された多頭口噴管が含まれる。 請求項3の発明は、圃場を走行可能に車輪に支持された機体に、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管が支持された噴霧機において、前記噴管に配置された噴口の周囲を囲繞する上下が開放した飛散防止カバーが設置されていることを特徴とする。この発明は、車輪を駆動する駆動装置が機体に設置された自走式噴霧機にも、駆動装置を有しない牽引式噴霧機にも適用される。前記噴管には複数個の噴口が配置された多頭口噴管が含まれ、前記多頭口噴管は一般に機体の進行方向に対し垂直に支持され、複数個の噴口が長さ方向に沿って所定間隔で配置されている。 前記両発明において、前記飛散防止カバーは、多頭口噴管の全部の噴口の周囲をまとめて囲繞するものでもよく(つまり、飛散防止カバーが1つ)、複数個に分割されていてもよい。後者の場合、各飛散防止カバーは1つの噴口の周囲のみを囲繞してもよく、2個以上の噴口の周囲をまとめて囲繞してもよい。 【発明の効果】 【0011】 本発明によれば、図1に模式的に示すように、噴口12は上下が開放した飛散防止カバー30により囲繞されている。飛散防止カバー30の中で、噴口12から下向きに噴霧すると、飛散防止カバー30内に上方の空気が流れ込んで噴霧流が増幅され、矢印のように上方から下方に向かって勢いよく流れる気流が発生し、噴霧はその気流とともに下向きに流れ、畝に植えられた作物又は表土に付着する。その結果、横方向への浮遊噴霧の飛散が減り、また風による飛散も抑えられる。 なお、飛散防止カバー30の上方が開放されていない場合、上方から下方に向かう気流が発生しないだけでなく、カバー内が負圧になって、かえって噴霧が浮遊し、飛散が抑えられない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 以下、図2〜4を参照し、本発明に係る自走式噴霧機について具体的に説明する。なお、図2〜4に示す自走式噴霧機は、図5,6に示す従来の自走式噴霧機に飛散防止カバーを取り付けたもので、それ以外の構造は従来の自走式噴霧機と同じであり(従って、説明は省略する)、同じ番号を付与している。 はじめに、図1に模式的に示した飛散防止カバー30について、追加説明すると、飛散防止カバー30は、前後方向に所定間隔を置き互いにやや傾斜させて配置された略長方形の前後面30a,30bと、その両端を塞ぐ略台形の両側面30c,30dからなる中空の部材で、上方及び下方に長方形の開口30e,30fが形成され、噴口12は飛散防止カバーの上下方向の中心位置よりやや上の位置に配置されている。なお、下方の開口30fが上方の開口よりやや幅(前後方向幅)が広く形成されているが、これは噴口12からの噴霧が飛散防止カバー30内で円錐状に広がるためである。図2〜4に示す自走式噴霧機において、飛散防止カバーは基本的にこの形状を有する。 【0013】 図2〜4に示す自走式噴霧機には、3つの飛散防止カバー31〜33が設置されている。各飛散防止カバー31〜33は、カバーの輪郭を決める骨格としての枠体34と、枠体34に沿って組み付けたプラスチックフィルム35からなり、全体としてみると、それぞれ図1に模式的に示す飛散防止カバー30と同様に、前後方向に所定間隔を置き互いにやや傾斜させて配置された前面及び後面(前後面30a,30b参照)と、その両端を塞ぐ略台形の両側面(両側面30c,30d参照)で構成される中空の部材で、上方及び下方に長方形の開口(開口30e,30f参照)が形成されている。 【0014】 中央部の飛散防止カバー31では、枠体34が噴管支持アーム17(中央アーム18、左アーム19、右アーム21)に固定されている。枠体34と噴管支持アーム17との固定を解くことにより、飛散防止カバー31を自走式噴霧機から取り外すことができる。 飛散防止カバー31は横方向に長く、5つの領域31A〜31Eからなり、7個の噴口12の周囲を囲繞している。前記領域31A〜31Eのうち領域31B、31Cは、前輪2,2の近傍にあり、前輪2,2との干渉を避けるため、後面(図2,3に31Bb,31Cbで示す)のみは上下幅が短く形成されている。 左右の飛散防止カバー32,33では、枠体34がそれぞれ噴管支持アーム17の左アーム19及び右アーム21の端に固定されるようになっている。枠体34と噴管支持アーム17の左アーム19及び右アーム21との固定を解くことにより、飛散防止カバー32,33を自走式噴霧機から取り外すことができる。飛散防止カバー32,33は、それぞれ3個の噴口12の周囲を囲繞している。 【0015】 なお、上記自走式噴霧機では、飛散防止カバーの上下方向幅や開口の大きさ、あるいは飛散防止カバー内の噴口の上下方向位置など、望ましい下向き気流が発生するように、実験的に容易に求めることができる。 また、上記自走式噴霧機では、上方の開口が小さくなった略角筒形態の飛散防止カバーを用いたが、上下開口が同じ大きさのもの、囲繞する噴口の数によって円筒形、レーストラック形のものなど、種々の輪郭の飛散防止カバーを用いることができる。 さらに、上記の例では、飛散防止カバーを特定の自走式噴霧機に適用したが、自走式でなくても(例えば牽引式でも)、あるいは多頭口噴管を有する噴霧機でなくても、ポンプにより圧送される液体を下向きに噴霧する噴管を有する噴霧機において、噴管に配置された噴口の周囲を囲繞する上下が開放した飛散防止カバーを設けることにより、同様に噴霧の飛散を抑制することができる。 【図面の簡単な説明】 【0016】 【図1】本発明に係る飛散防止カバーの構造及び機能を説明する模式図である。 【図2】本発明に係る自走式噴霧機の側面図である。 【図3】その平面図である。 【図4】その背面図である。 【図5】従来の自走式噴霧機の側面図である。 【図6】その平面図である。 【符号の説明】 【0017】 1 機体 2 前輪 3 後輪 5 多頭口噴管 8 中央噴管 9 左噴管 11 右噴管 12 噴口 13 給液ホース 17 噴管支持アーム 18 中央アーム 19 左アーム 21 右アーム 26 畝 30、31〜33 飛散防止カバー 34 飛散防止カバーの枠体 35 飛散防止カバーのプラスチックフィルム
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100469 【氏名又は名称】みのる産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月18日(2006.7.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100100974 【弁理士】 【氏名又は名称】香本 薫
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| 【公開番号】 |
特開2008−22707(P2008−22707A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−195023(P2006−195023) |
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