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【発明の名称】 魚釣用スピニングリール
【発明者】 【氏名】柴田 崇

【要約】 【課題】本発明は、切り換え機構の操作部をリール本体で保護することができ、操作部の誤操作および損傷を防止できる魚釣用スピニングリールを得ることにある。

【解決手段】魚釣用スピニングリール(1)は、ドライブギヤ(10)を収容するリール本体(2)を備えている。リール本体(2)は、ロータ(15)、ストッパー(28)および切り換え機構(37)を支持している。ストッパー(28)は、釣糸を巻き取る方向へのロータ(15)の正回転を許容し釣糸を繰り出す方向へのロータ(15)の逆回転を禁止する第1の位置と、ロータ(15)の正回転および逆回転を許容する第2の位置との間で移動可能である。切り換え機構(37)は、ストッパー(28)を第1の位置又は第2の位置に切り換えるとともに、リール本体(2)の後端部からリール本体(2)の外に露出する操作部(39)を有する。リール本体(2)の後端部に外向きに開放する凹部(43)が形成されている。操作部(43)の少なくとも一部は凹部(43)内に収容されるとともに、リール本体(2)を側方から見た時にドライブギヤ(10)と重なり合う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤボックスと、このギヤボックス内に収容されたドライブギヤと、このドライブギヤを回転させるハンドルと、を有するリール本体と、
上記リール本体に支持され、上記ドライブギヤによって回転される回転軸筒と、
上記回転軸筒と一体に回転するロータと、
上記リール本体に支持され、釣糸を巻き取る方向への上記ロータの正回転を許容するとともに釣糸を繰り出す方向への上記ロータの逆回転を禁止する第1の位置と、上記ロータの正回転および逆回転を許容する第2の位置との間で移動可能なストッパーと、
上記リール本体に支持され、上記ストッパーを上記第1の位置又は上記第2の位置に切り換えるとともに、上記リール本体の後端部から上記リール本体の外に露出する操作部を有する切り換え機構と、を含み、
上記リール本体の後端部に、上記リール本体の外に向けて開放する凹部を形成し、この凹部内に上記操作部の少なくとも一部を収容するとともに、上記リール本体を側方から見た時に、上記操作部の少なくとも一部が上記ドライブギヤと重なり合うことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項2】
請求項1の記載において、上記リール本体は、後面と、この後面の一側に連なる側面とを有し、上記凹部は上記後面および上記側面に連続して開放することを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項3】
請求項1の記載において、上記凹部は、上記ドライブギヤを避けた位置で上記ギヤボックス内に入り込むように凹んでいることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項4】
ハンドルを有するリール本体と、
上記リール本体の上端から上方に向けて突出し、上端に竿取り付け部を有する脚部と、
上記リール本体に支持され、上記ハンドルの操作により回転するロータと、
上記リール本体に支持され、釣糸を巻き取る方向への上記ロータの正回転を許容するとともに釣糸を繰り出す方向への上記ロータの逆回転を禁止する第1の位置と、上記ロータの正回転および逆回転を許容する第2の位置との間で移動可能なストッパーと、
上記リール本体に支持され、上記ストッパーを上記第1の位置又は上記第2の位置に切り換えるとともに、上記リール本体の後端部から上記リール本体の外に露出する操作部を有する切り換え機構と、を含み、
上記リール本体に連続する上記脚部の基端部に、上記脚部の外に開放する収容部を形成し、この収容部内に上記操作部を配置したことを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項5】
請求項4の記載において、上記脚部は、第1の側面と、この第1の側面の反対側に位置する第2の側面とを有し、上記収容部は、上記第1および第2の側面に開口する孔であることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項6】
請求項4の記載において、上記脚部は、第1の側面と、この第1の側面の反対側に位置する第2の側面とを有し、上記収容部は、上記第1の側面および第2の側面のいずれか一方に開口する凹みであることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、釣糸の繰り出しに伴うロータの逆回転を防ぐストッパー機構を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
【背景技術】
【0002】
魚釣用スピニングリールは、スプールから釣糸が繰り出される時に、ロータが釣糸を巻き取る方向とは逆方向に回転するのを防ぐストッパー機構を装備している。
【0003】
従来のストッパー機構は、例えば特許文献1および特許文献2に開示されているように、ラチェット車、逆転防止爪および切り換え機構を備えている。ラチェット車は、ロータに直結された回転軸筒の外周面に固定されて、ロータと一緒に回転するようになっている。逆転防止爪は、ラチェット車に噛み合う爪先と、この爪先の反対側に位置するカム受けとを有している。逆転防止爪は、爪先がラチェット車に噛み合う係合位置と、爪先がラチェット車から離脱する係合解除位置との間で回動可能にリール本体に支持されている。
【0004】
そのため、逆転防止爪が係合位置に回動されている限り、逆転防止爪の爪先がラチェット車と噛み合った状態を維持し、これによりロータの逆回転が阻止されるようになっている。
【0005】
切り換え機構は、逆転防止爪を係合位置および係合解除位置のいずれかに選択的に回動させるためのものであり、操作軸と操作レバーとを備えている。操作軸は、リール本体に回動可能に支持されているとともに、その一端にカムが形成されている。カムは、逆転防止爪のカム受けに接している。
【0006】
操作レバーは、操作軸を回動操作するためのものであり、手の指先を引っ掛けたり、あるいは指先で摘むことができるような形状を有している。操作レバーは、リール本体の後端の上部に位置するとともに、リール本体の外に突出している。
【0007】
実際に釣りをしている時に、釣人が手の指先で操作レバーを操作すると、カムの形状に応じて逆転防止爪が係合位置又は係合解除位置に回動する。この回動により、例えば掛かった魚とのやり取りを行う時に、ロータの逆回転を許容する状態と、ロータの逆回転を禁止する状態とを自由に選択することができる。
【特許文献1】実開昭62−91974号公報
【特許文献2】実公平5−30621号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1および特許文献2に開示された切り換え機構によると、ロータの逆回転を許容したりロータの逆回転を禁止する際に操作する操作レバーは、釣りの最中に頻繁に操作するものではないにも拘らず、リール本体の後面からリール本体の外に大きく張り出している。
【0009】
このような構成によると、実際に釣りをしている時に、例えば手が無意識のうちに操作レバーに触れたり、釣人が着用している衣服が操作レバーに引っ掛かる虞があり得る。そのため、操作レバーが不所望に動いて、ロータが逆回転を禁止する状態から逆回転を許容する状態又はロータの逆回転を許容する状態から逆回転を禁止する状態に不所望に切り換わってしまい、掛かった魚とのやり取りを行う上での妨げとなる。
【0010】
さらに、操作レバーをリール本体で保護することができないので、例えば釣りの最中に操作レバーが釣場の岩等に衝突する可能性が高く、操作レバーが損傷し易くなるといった問題がある。
【0011】
本発明の目的は、切り換え機構の操作部をリール本体で保護することができ、操作部の誤操作および損傷を防止できる魚釣用スピニングリールを得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る魚釣用スピニングリールは、
ギヤボックスと、このギヤボックス内に収容されたドライブギヤと、このドライブギヤを回転させるハンドルと、を有するリール本体と、上記リール本体に支持され、上記ドライブギヤによって回転される回転軸筒と、上記回転軸筒と一体に回転するロータと、上記リール本体に支持され、釣糸を巻き取る方向への上記ロータの正回転を許容するとともに釣糸を繰り出す方向への上記ロータの逆回転を禁止する第1の位置と、上記ロータの正回転および逆回転を許容する第2の位置との間で移動可能なストッパーと、上記リール本体に支持され、上記ストッパーを上記第1の位置又は上記第2の位置に切り換えるとともに、上記リール本体の後端部から上記リール本体の外に露出する操作部を有する切り換え機構と、を具備し、
上記リール本体の後端部に、上記リール本体の外に向けて開放する凹部を形成し、この凹部内に上記操作部の少なくとも一部を収容するとともに、上記リール本体を側方から見た時に、上記操作部の少なくとも一部が上記ドライブギヤと重なり合うことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、切り換え機構の操作部がリール本体の後端部に深く埋め込まれた形態となり、操作部がリール本体の外に大きく突出するのを防止できる。そのため、操作部をリール本体によって保護することができ、操作部の誤操作や損傷を防止できるとともに、操作部に衣服や釣糸が絡み難くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明の第1の実施の形態を、図1ないし図4に基づいて説明する。
【0015】
図1および図2は、魚釣用のスピニングリール1を開示している。スピニングリール1は、金属製のリール本体2を備えている。リール本体2は、その上端から上向きに延びる脚部3を有している。脚部3の上端に釣竿のリールシートに固定される竿取り付け部4が一体に形成されている。
【0016】
リール本体2は、脚部3と一体化されたリールボディ5と、このリールボディ5の左側面にねじ止めされた蓋板としてのサイドカバー6と、リールボディ5およびサイドカバー6の後端から後方に突出する筒状のテールカバー7とを備えている。リールボディ5、サイドカバー6およびテールカバー7は、互いに協働して中空のギヤボックス8を形成している。
【0017】
リールボディ5は、後面5aおよび右側面5bを有している。リールボディ5の後面5aは、所定の幅を有してリール本体2の高さ方向に延びるとともに、リール本体2の後方に露出している。さらに、後面5aは、テールカバー7の上端と脚部3の後端下部との間を結ぶように滑らかな円弧を描いて湾曲している。リールボディ5の右側面5bは、後面5aの右側縁からリール本体2の前方に向けて延びるとともに、リール本体2の右側方に露出している。
【0018】
リール本体2にハンドル軸9aと、このハンドル軸9aの外側に同軸状に回り止め嵌合された駆動軸筒9bが支持されている。駆動軸筒9bは、リール本体2の左右方向に水平に配置されて、ギヤボックス8を貫通している。駆動軸筒9b上にドライブギヤ10が一体的に形成されている。ドライブギヤ10は、ギヤボックス8に収容されている。駆動軸筒9bの一端は、ハンドル軸9aと共にリール本体2の右側方に突出している。ハンドル軸9aの一端に釣人が釣糸を巻き取る際に操作するハンドル11が連結されている。
【0019】
リール本体2のリールボディ5の前端に円筒部13が一体に形成されている。円筒部13は、リール本体2の前方に向けて突出している。円筒部13の内側に回転軸筒14が同軸状に挿通されている。回転軸筒14は、図示しないボール軸受を介して円筒部13に回転自在に支持されている。
【0020】
回転軸筒14の前端部は、円筒部13の前端からリール本体2の前方に突出している。回転軸筒14の前端部にロータ15が同軸状に取り付けられている。ロータ15は、回転軸筒14と一緒に回転するように回転軸筒14に固定されている。ロータ15は、一対のアーム16a,16bを有している。アーム16a,16bは、ロータ15の後端からリール本体2の前方に向けて延びるとともに、ロータ15の径方向に互いに向かい合っている。アーム部16a,16bの前端の間にベール17が反転可能に支持されている。ベール17の一端部は、一方のアーム16aの前端に設けた釣糸案内部18に取り付けられている。
【0021】
図1に示すように、回転軸筒14の後部は、ギヤボックス8の内部に導かれている。回転軸筒14の後部にピニオンギヤ20が形成されている。ピニオンギヤ20はギヤボックス8の内部でドライブギヤ10と噛み合っている。
【0022】
釣人が手でハンドル11を回すと、ハンドル11の回転運動がハンドル軸9a、駆動軸筒9b、ドライブギヤ10およびピニオンギヤ20を介して回転軸筒14に伝わり、回転軸筒14がハンドル11の操作に追従して回転する。これにより、回転軸筒14に直結されたロータ15が釣糸を巻き取る方向に回転する。
【0023】
図1に示すように、回転軸筒14の内側にスプール軸21が同軸状に挿通されている。スプール軸21は、軸方向に直線的に往復動可能にリール本体2に支持されている。スプール軸21の前部は、ロータ15の前方に突出している。スプール軸21の後部は、ピニオンギヤ20を貫通してギヤボックス8の内部に導かれている。
【0024】
スプール軸21の前部にスプール22が固定されている。スプール22は、釣糸案内部18によって案内された釣糸を巻き付ける巻胴部23を有するとともに、スプール軸21と一緒に直線的に往復動が可能となっている。
【0025】
リール本体2のギヤボックス8の内部にオシレート機構24が収容されている。オシレート機構24は、ハンドル11の回転運動を直線運動に変換してスプール軸21に伝達する。そのため、ハンドル11の操作によりロータ15が回転すると、これに同期してスプール22がスプール軸21と一緒に軸方向に直線的に往復動するようになっている。
【0026】
図1に示すように、スピニングリール1は、スプール22から釣糸が繰り出される時に、ロータ15が釣糸を巻き取る方向とは逆方向に回転するのを防ぐストッパー機構26を装備している。ストッパー機構26は、ギヤボックス8の内部に収容されている。
【0027】
ストッパー機構26は、ラチェット車27とストッパー28とを備えている。ラチェット車27は、円筒状のボス部29と複数の係合歯30とを有している。ボス部29は、回転軸筒14の外周に同軸状に固定されて、回転軸筒14と一体に回転するようになっている。係合歯30は、ボス部29の外周面に一体に形成されているとともに、ボス部29の周方向に間隔を存して並んでいる。
【0028】
ストッパー28は、ラチェット車27の係合歯30に噛み合う爪先31と、この爪先31の反対側に位置するカム受け32と、爪先31とカム受け32との間に位置するボス部33とを一体に有している。
【0029】
ストッパー28のボス部33は、支持軸35を介してリール本体2のリールボディ5に支持されている。そのため、ストッパー28は、支持軸35を支点として第1の位置と第2の位置との間で回動可能となっている。
【0030】
第1の位置では、図1に示すようにストッパー28の爪先31がラチェット車27の一つの係合歯30と噛み合っている。この噛み合いにより、釣糸を巻き取る方向へのロータ15の正回転が許容されるとともに釣糸を繰り出す方向へのロータ15の逆回転が禁止される。
【0031】
第2の位置では、ストッパー28の爪先31がラチェット車27の係合歯30から離脱し、ストッパー28とラチェット車27との噛み合いが解除されている。そのため、ロータ15は、釣糸を巻き取る方向および釣糸を繰り出す方向のいずれの方向にも自由に正回転および逆回転し得る状態に保持される。
【0032】
さらに、駆動軸筒9bの外周にフリクションプレート34が装着されている。駆動軸筒9bとフリクションプレート34との間には所定の摩擦力が生じており、このフリクションプレート34の端部がストッパー28に係合している。そのため、ハンドル軸9aが釣糸を巻き取る方向、つまり図1において反時計回り方向に回転すると、フリクションプレート34を介してストッパー28が時計回り方向に回動し、ストッパー28とラチェット車27との噛み合いが解除される。
【0033】
図1および図2に示すように、スピニングリール1は、ストッパー28を第1の位置又は第2の位置に選択的に切り換え保持する切り換え機構37を装備している。切り換え機構37は、操作軸38と操作レバー39とを備えている。操作軸38は、リール本体2のリールボディ5に回動可能に支持されて、ギヤボックス8の上部をリール本体2の前後方向に貫通している。言い換えると、操作軸38は、ハンドル軸9a、駆動軸筒10b、およびスプール軸21の上方においてスプール軸21と平行となるようにギヤボックス8の内部に収容されている。
【0034】
操作軸38は、円形の断面形状を有している。この操作軸38の途中にカム40が形成されている。カム40は、例えば操作軸38の外周面を半周に亘って切り欠くことにより形成され、このカム40にストッパー28のカム受け32が当接可能となっている。
【0035】
図1に示すように、操作軸38の後部の外周に公知のように互いに平行な一対の平面を有する二面幅部38aが形成されている。二面幅部38aは、リールボディ5の内底面に固定された板ばねSに圧接している。この圧接により、操作軸38の自由な回動が制限されて、ストッパー28が第1の位置および第2の位置のいずれかに弾性的に保持されている。
【0036】
操作レバー39は、操作部の一例であって、操作軸38の後端にねじ止めされている。操作レバー39は、操作軸38を軸回り方向に回動させるためのものであり、釣人が手の指先で掴んだり、あるいは指先を引っ掛けることができるような形状を有している。操作レバー39は、図2に実線で示す第1の切り換え位置と、図2に二点鎖線で示す第2の切り換え位置との間で略90°の範囲に亘って回動可能となっている。
【0037】
操作レバー39を第1の切り換え位置に回動させた状態では、操作レバー39がリール本体2の高さ方向に沿って起立するとともに、操作軸38のカム40に隣接する凹み内にストッパー28のカム受け32が干渉することなく入り込む。これにより、釣糸を繰り出す方向にロータ15が逆回転すると、駆動軸筒9bが時計回り方向に回転するとともに、フリクションプレート34を介してストッパー28が支持軸35を中心に反時計回り方向に回動する。この結果、操作軸38上の二面幅部38aの一方の平面と板ばねSとの圧接作用により、ストッパー28が第1の位置に保持される。
【0038】
操作レバー39を第2の切り換え位置に回動させた状態では、操作レバー39がリール本体2の右側に略水平に倒れ込む。それとともに、操作軸38のカム40がストッパー28のカム受け32から離脱するとともに、このカム受け32に隣接する操作軸38の外周面がカム受け32に接触する。これにより、カム受け32が押し下げられてストッパー28が支持軸35を中心に時計回り方向に回動する。よって、操作軸38上の二面幅部38aの他方の平面と板ばねSとの圧接作用により、ストッパー28が第2の位置に保持される。
【0039】
図1ないし図4に示すように、リール本体2のリールボディ5の後端部に凹部43が形成されている。凹部43は、リールボディ5の後面5aおよび右側面5bに連続して開口するように切り欠かれており、リール本体2の外に開放している。
【0040】
詳しく述べると、凹部43は、リールボディ5の後面5aに連続する垂直な第1の壁44と、第1の壁44の下端とテールカバー7の上端との間を結ぶ水平な第2の壁45と、サイドカバー6と向かい合うように起立する第3の壁46とで規定されている。図2に最も良く示されるように、ドライブギヤ10の上部は、凹部43の第3の壁46とサイドカバー6との間に入り込んでいる。したがって、凹部43は、ドライブギヤ10を避けた位置でギヤボックス8の内部に深く入り込むように凹んでいる。
【0041】
切り換え機構37の操作軸38の後端は、凹部43の第1の壁44を貫通して凹部43内に突出している。操作軸38の後端にねじ止めされた操作レバー39は、その後縁部39aを除き凹部43内に収まっている。図1に示すようにスピニングリール1を側方から見た場合に、操作レバー39は、その操作軸38の後端に隣接する部分がドライブギヤ10と重なり合うような位置、言い換えると、ドライブギヤ10の外径内に重合するような位置に収容配置されている。
【0042】
操作レバー39の後縁39aは、操作レバー39が第1の切り換え位置に回動された時に、リールボディ5の後面5aに沿うように円弧状に湾曲している。これにより、スピニングリール1を側方から見た時に、リールボディ5の後面5aからの操作レバー39の張り出しが抑えられて、操作レバー39の大部分が凹部43内に位置している。
【0043】
このような本発明の第1の実施の形態によれば、操作レバー39を第1の切り換え位置および第2の切り換え位置のいずれに回動させた状態においても、操作レバー39の大部分ガリール本体2の後端部に位置する凹部43に収まっている。
【0044】
しかも、凹部43は、リール本体2のギヤボックス8の内部に入り込むように凹んでいるので、操作レバー39は、その操作軸38の後端と隣り合う部分がギヤボックス8の内部のドライブギヤ10と重なり合うような位置に収容配置されている。
【0045】
この結果、操作レバー39がリール本体2の後端部に深く埋め込まれた形態となり、この操作レバー39がリール本体2の外に大きく突出するのを防止できる。したがって、釣りの最中に操作レバー39に手が触れ難くなるとともに、釣人の衣服や釣糸が操作レバー39に引っ掛かり難くなり、操作レバー39の不所望な動きや誤操作を未然に防止することができる。よって、操作レバー39の存在を気にすることなく魚とのやり取りに集中できる使い易いスピニングリール1を提供することができる。
【0046】
さらに、上記構成によると、操作レバー39をリール本体2によって保護することができ、釣りの最中に操作レバー39が釣場の岩等に衝突するのを防止できる。よって、操作レバー39の損傷を回避できる。
【0047】
本発明は上記第1の実施の形態に特定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施可能である。
【0048】
例えば、図5および図6は本発明の第2の実施の形態を開示している。この第2の実施の形態は、リール本体2に対する操作レバー39の位置に関する事項が上記第1の実施の形態と相違しており、それ以外のスピニングリール1の構成は第1の実施の形態と同様である。そのため、第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一の構成部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0049】
図5および図6に示すように、脚部3は、第1の側面3aと第2の側面3bとを有している。第1の側面3aは、脚部3の左側方に面している。第2の側面3bは、第1の側面3aの反対側である脚部3の右側方に面している。
【0050】
脚部3は、リール本体2の上端に連続する基端部51を有している。脚部3の基端部51に収容部52が形成されている。本実施の形態の収容部52は、脚部3の第1の側面3aおよび第2の側面3bに開口する孔であり、脚部3を左右方向に貫通している。
【0051】
さらに、リール本体2のリールボディ5の上端に窪み53が形成されている。窪み53は、ギヤボックス8の内部に落ち込むように凹んでいるとともに、リールボディ5の右側に向けて開放している。窪み53は、脚部3に形成された収容部52に連続することで、リール本体2と脚部3との境界部分に収容空間54を形成している。
【0052】
図5に示すように、切り換え機構37の操作軸38は、リール本体2の後方に進むに従い上向きに傾斜している。この傾斜により、操作軸38の後端は、窪み53の底を貫通して収容空間54に突出している。操作軸38の後端にねじ止めされた操作レバー39は、収容空間54に収まっている。
【0053】
操作レバー39が第1の切り換え位置に回動された状態では、操作レバー39は、脚部3の側方に突出することなく収容空間54の内側に完全に収まっている。そのため、スピニングリール1を後方から見た場合に、操作レバー39は、脚部3により覆い隠されている。
【0054】
操作レバー39が第2の切り換え位置に回動された状態では、操作レバー39は脚部3の右側に向けて略水平に倒れ込み、この操作レバー39の先端が脚部3の右側に張り出している。
【0055】
このような構成によると、操作レバー39がリール本体2と脚部3との境界部分に埋め込まれた状態となり、この操作レバー39がリール本体2の外に大きく突出するのを防止できる。したがって、上記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0056】
さらに、脚部3の収容部52は、脚部3の右側および左側に向けて開口しているので、脚部3の左側から収容部52に指先を挿入することで、操作レバー39を第1の切り換え位置から第2の切り換え位置に回動させることができる。そのため、操作レバー39が収容空間54の内側に入り込んでいても、操作レバー39の操作性が損なわれることはない。
【0057】
図7は、本発明の第3の実施の形態を開示している。
【0058】
この第3の実施の形態では、操作レバー39を収める収容部52が脚部3の第2の側面3bのみに開口する凹みで構成されており、これ以外の構成は第2の実施の形態と同様である。
【0059】
このような構成においても、上記第1および第2の実施の形態と同様に、操作レバー39がリール本体2の外に大きく突出するのを防止できる。
【0060】
しかも、第3の実施の形態によると、スピニングリール1を左側方から見る限り、操作レバー39および収容部52は脚部3の第1の側面3aによって覆い隠される。したがって、リール本体2と脚部3との境界部分の形状がすっきりと纏まり、スピニングリール1の外観的な面で好都合となるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る魚釣用スピニングリールの断面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る魚釣用スピニングリールを一部断面で示す背面図。
【図3】図2の矢印A方向から見た魚釣用スピニングリールの平面図。
【図4】図2の矢印B方向から見た魚釣用スピニングリールの平面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る魚釣用スピニングリールを一部断面で示す側面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る魚釣用スピニングリールを一部断面で示す背面図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る魚釣用スピニングリールを一部断面で示す背面図。
【符号の説明】
【0062】
2…リール本体、3…脚部、4…竿取り付け部、8…ギヤボックス、10…ドライブギヤ、11…ハンドル、14…回転軸筒、15…ロータ、28…ストッパー、37…切り換え機構、39…操作部(操作レバー)、43…凹部、52…収容部。
【出願人】 【識別番号】000002495
【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
【出願日】 平成19年3月30日(2007.3.30)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也


【公開番号】 特開2008−245615(P2008−245615A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−93653(P2007−93653)