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【発明の名称】 魚釣用リール
【発明者】 【氏名】堤 わたる

【要約】 【課題】キャスティングの初期においてはスプールをスムーズに回転させて飛距離の向上を図ることができるとともに、キャスティングの終期においては飛距離を不必要に低下させることなくスプールに適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる魚釣用リールの提供を目的としている。

【解決手段】本発明の一実施形態に係るリール1では、導電体40がスプール3側から磁石13,14側に向けて漸次的に外径が大きくなるテーパ状の外面40aを有しており、それにより、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sが変化するように形成されているため、特にスプール3の回転速度が低下するキャスティング終期においては、移動体25に対して作用するバネ部材60の付勢力あるいは付勢形態にかかわらず、適度な制動力をキャスティング終期のスプール3に対して付与することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール本体に回転可能に設けられたスプールの一側に軸方向に移動可能に支持された導電体を、前記スプールの回転によって径方向に移動する径方向移動部材とスプール側に設けた軸方向変換制御面との係合案内作用によって、前記リール本体に設けた磁石の磁界内に対して進退させることにより、前記スプールに磁気制動力を増減可能に作用させる磁気制動装置を備え、前記導電体がバネ部材により前記磁界から離れる方向に向けて前記スプール側へと付勢される魚釣用リールにおいて、
前記スプールの回転による前記導電体の軸方向移動に伴って前記導電体と前記磁石との間の径方向の対向間隙が変化するように形成されていることを特徴とする魚釣用リール。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールに制動力を付与して、釣糸放出操作時のバックラッシュを防止する磁気制動装置を備えた魚釣用リールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、釣糸放出時(例えば、キャスティング時)のスプールの過回転によるバックラッシュ現象を防止するため、スプールの回転に制動力を付与することが行なわれている。スプールの回転に制動力を付与するバックラッシュ防止装置としては、スプールの回転に伴って発生する遠心力を利用した遠心力制動装置(遠心摩擦ブレーキ装置)や、磁力を利用した磁気制動装置が知られている。前記遠心力制動装置は、スプールの回転に伴う遠心力によって、スプールと一体で回転する制動板をスプールの径方向に移動させてリール本体の所定の部位に摺接させ、それによって生じる摩擦力によりスプールに制動力を付与する。
【0003】
また、前記磁気制動装置は、スプールと一体で回転する導電体を磁石によって形成される磁界中に位置させ、導電体の回転に伴って生じる電磁力により、導電体の回転に制動力を付与するとともに、導電体とともに回転するスプールに制動力を付与する。
【0004】
しかしながら、前記遠心力制動装置において、遠心力によって発生する摩擦力(遠心力によって移動される制動片と制動片が摺接するリール本体との間で生じる摩擦力)は、スプールの回転速度の2乗に比例して作用する。そのため、キャスティング開始後にスプールの回転速度が所定の大きさ以上になると(キャスティングの初期段階)、急激に摩擦制動力が大きくなり、スプールの回転速度が急激に低下する。したがって、仕掛けの飛距離が低下してしまう。また、キャスティング終期にスプールの回転速度が低下した場合には、摩擦抵抗力の低下が大きくなるため、バックラッシュ現象が生じやすくなる。この場合には、適切なサミング操作が必要となるが、そのような操作は、かなりの熟練を要し、初心者には非常に困難である。
【0005】
一方、前記磁気制動装置においては、スプールの回転速度に略比例して制動力が作用するため、遠心力制動装置のようにスプールの回転速度の変化に対して制動力が大きく変化することがない。したがって、バックラッシュ現象が発生しにくく、初心者でも安心してキャスティングができる。しかし、スプールが回転している間は常にスプールの回転速度に応じた制動力が発生するため、スプールの回転速度が低下するキャスティング終期においても制動力がスプールに作用し、仕掛けの飛距離が伸びない。
【0006】
そこで、以上のような遠心力制動装置および磁気制動装置の両方の問題点を解決するため、例えば特許文献1では、キャスティングの初期や終期におけるスプール回転速度の抑制を無くして、仕掛けの飛距離増大とバックラッシュ発生防止とを図るべく、スプールの回転速度に応じて遠心カラーの径方向移動を軸方向に変換させ、遠心カラーに設けられた導電体を付勢力に抗してリール本体内の磁界内に進退可能としている。
【特許文献1】特許第3515875号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の構成によれば、スプールが低速で回転している間は、付勢力の作用により導電体が磁界の外側に位置されるため、スプールに対して制動力が発生しない。そのため、キャスティングの初期の立ち上がりにおいては、不要なスプール回転の抑制が無くなり、したがって、立ち上がりがスムーズとなって、従来の磁気制動装置に比べて飛距離の向上を図ることができる。
【0008】
しかしながら、キャスティングの終期においては、導電体を磁界内から遠ざける方向に付勢力が作用するため、スプールの回転速度が低下すると、導電体が急激に磁界外へ戻され、制動力が作用しなくなる。特に、キャスティングの初期のスムーズな立ち上がりを優先して導電体を付勢する付勢力を強くしてしまうと、スプールの回転速度が所定速度以下になった段階で、導電体が更に急激に磁界外へ戻されてしまい、制動力が急に作用しなくなる。そのため、実際には、バックラッシュの発生を防止するサミング操作をキャスティングの終期に行なわざるを得なくなり、最後のひと伸びにブレーキを掛ける結果となって、満足のいく飛距離が得られないといった問題が生じる。
【0009】
また、特許文献1には、付勢力の異なる付勢バネを導電体の移動方向に直列に設ける実施例も開示されているが、この場合には、キャスティングの終期に導電体に対して付勢力が段階的に作用し、その影響で制動力も段階的に変化することになるため、キャスティングの終期にバックラッシュ現象が発生し易くなり、結果的に、飛距離向上に至らない等の課題が残されている。
【0010】
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、キャスティングの初期においてはスプールをスムーズに回転させて飛距離の向上を図ることができるとともに、キャスティングの終期においては飛距離を不必要に低下させることなくスプールに適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる魚釣用リールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、本発明は、リール本体に回転可能に設けられたスプールの一側に軸方向に移動可能に支持された導電体を、前記スプールの回転によって径方向に移動する径方向移動部材とスプール側に設けた軸方向変換制御面との係合案内作用によって、前記リール本体に設けた磁石の磁界内に対して進退させることにより、前記スプールに磁気制動力を増減可能に作用させる磁気制動装置を備え、前記導電体がバネ部材により前記磁界から離れる方向に向けて前記スプール側へと付勢される魚釣用リールにおいて、前記スプールの回転による前記導電体の軸方向移動に伴って前記導電体と前記磁石との間の径方向の対向間隙が変化するように形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の魚釣用リールによれば、キャスティングの初期においてはスプールをスムーズに回転させて飛距離の向上を図ることができるとともに、キャスティングの終期においては飛距離を不必要に低下させることなくスプールに適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
図1〜図4は本発明の一実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態に係る魚釣用リールとしての両軸受型リール1は、左側板1aと、右側板1bと、両側板1a,1bによって覆われた左右のフレーム2a,2bとを有するリール本体を備えている。左右のフレーム2a,2b間にはスプール軸5が軸受10,10を介して回転可能に支持されており、また、スプール軸5には釣糸が巻回されるスプール3が一体で固定されている。
【0014】
左フレーム2aから突出するスプール軸5の端部には、スプール軸5の軸方向に沿って移動可能なピニオンギア(図示せず)が取り付けられている。このピニオンギアは、図示しない公知の切換手段によって、スプール軸5と係合してスプール軸5と一体に回転する係合位置と、スプール軸5との係合状態が解除される非係合位置との間で移動される。また、ピニオンには駆動歯車(図示せず)が噛合しており、駆動歯車に取り付けられたハンドル軸(図示せず)の端部にはハンドル112が取り付けられている。したがって、ハンドル112を回転操作すると、前記駆動歯車と前記ピニオンギアとを介して、スプール軸5が回転駆動され、それに伴ってスプール3が回転される。
【0015】
また、左右のフレーム2a,2b間には、スプール3の釣糸繰出し方向側に、レベルワインド装置15が配されている。このレベルワインド装置15は、外周面にトラバース溝が形成され且つ端部に前記駆動歯車と噛合する歯車が取り付けられたトラバース軸(図示せず)と、このトラバース軸を収容する筒体17と、前記トラバース溝と係合してトラバース軸の回転により筒体17に沿って左右に摺動する係合子18とを有しており、係合子18に形成された孔18aを介してスプール3に巻回された釣糸を案内する。したがって、ハンドル112を回転操作すれば、スプール3の回転および係合子18の左右の摺動により、スプール3には釣糸が均等に巻回される。
【0016】
また、本実施形態の両軸受型リール1は、釣糸放出動作の際にスプール3の過回転を防止する磁気制動装置20を備えている。磁気制動装置20は、磁性体からなる2つの環状体11,12を有している。この場合、第1の環状体11はリール本体に固定されており、また、第2の環状体12はリール本体に回動可能に保持されている。
【0017】
第1の環状体11は、スプール軸5の一端を支持する軸受10を保持するとともにスプール軸5の軸方向に沿って内側に延びる環状の第1の磁石保持部11aを有している。また、第2の環状体12は、第1の磁石保持部11aの外側に同心的に配された環状の第2の磁石保持部12aを有している。
【0018】
第1の磁石保持部11aの外周面には、その周方向に互いに所定の間隔をおいて、複数の磁石13…が固着されている。また、第2の磁石保持部12aの内周面にも、その周方向に互いに所定の間隔をおいて、複数の磁石14…が内側に位置する前記磁石13…と対向するように固着されている。
【0019】
第1の磁石保持部11aに保持された磁石13は、第2の磁石保持部12aに保持された磁石14と対向する側の極性が、互いに隣り合うもの同士で異なっている。また、第2の磁石保持部12aに保持された磁石14も、第1の磁石保持部11aに保持された磁石13と対向する側の極性が、互いに隣り合うもの同士で異なっている。
【0020】
また、右側板1bには、制動力調整ノブ21が回動可能に設けられている。この制動力調整ノブ21にはこれと一体に回動するギア22が固定されており、このギア22は、第2の環状体12の外周面に形成された歯19と噛み合っている。したがって、制動力調整ノブ21を回動操作すると、ギア22を介して第2の環状体12が第1の環状体11に対して回動し、互いに対向する磁石13,14同士の極性関係(N−N,N−S)やオーバーラップ量が変化する。すなわち、磁石13,14によって形成される磁界の方向や強さが変化される。
【0021】
また、磁気制動装置20は、スプール軸5にその軸方向に沿って移動可能に取り付けられた移動体25を有している。図2および図3に詳しく示されるように、移動体25の筒状の本体25aの外周面には、所定間隔をおいて径方向に伸張して形成された切り欠き状の支持部25bが形成されており、各支持部25bには、径方向に移動可能となるように遠心カラー(径方向移動部材)30が支持されている。そして、これらの遠心カラー30は、スプール軸5(および移動体25)がスプール3と共に回転した際、その遠心力によって径方向外側に移動するようになっている。また、遠心カラー30の一方側(右フレーム2b側)には、環状の導電体40が支持されている。
【0022】
本実施形態において、この導電体40は、スプール3側から磁石13,14側に向けて漸次的に外径が大きくなるテーパ状の外面40aを有している。すなわち、導電体40は、遠心カラー30に支持されている一端部の外径が最も小さく、磁石13,14側に位置する自由端の外径が最も大きく設定されており、スプール3側から磁石13,14側に向けて徐々に肉厚が厚くなるように外面40aがテーパ状に広がっている。
【0023】
また、スプール3の釣糸巻回面の裏面側には、右フレーム2b側に向けて次第に拡径する軸方向変換制御面としてのテーパ面62が形成されている。このテーパ面62は、遠心カラー30が径方向外側に移動する際に遠心カラー30の外面に形成された傾斜面30aと面接触(係合)して、遠心カラー30の移動を案内するようになっている。すなわち、移動体25に支持された遠心カラー30は、スプール軸5(スプール3)の回転に伴う遠心力により、径方向に移動するとともに、テーパ面62に沿って案内され、環状の導電体40が支持された移動体25を右フレーム2b側へと軸方向に移動する(遠心カラー30の径方向の移動が移動体25の軸方向の移動へ変換される)ようになっている。
【0024】
また、スプール軸5の一端部に固定されたリテーナ50と移動体25の本体25aとの間には、移動体25をリテーナ50から離間させるスプール3側方向に向けて常時付勢する(導電体40を磁石13,14の磁界から離れる方向に向けてスプール3側へと常時付勢する)バネ部材60が介挿されている。
【0025】
次に、上記構成の両軸受型リール1の動作について説明する。
例えばキャスティングによってスプール3が回転すると、移動体25もスプール3と一体に回転する。キャスティング開始直後の初期において、スプール3の回転速度が所定の大きさに到達するまでの間は、遠心カラー30に作用する遠心力が弱いため、スプール3のテーパ面62に対する遠心カラー30の押圧力の軸方向分力はバネ部材60の付勢力よりも小さい。したがって、移動体25は、図2および図3に示すように、スプール軸5に対して軸方向に殆ど移動することなく、スプール3停止時と略同様の位置を維持する。つまり、移動体25に取り付けられた導電体40が磁石13,14間に形成された環状空間に突入せず、スプール3には磁気に伴う制動力(磁気制動力)が作用しない。その結果、スプール3がフリーに回転して(スプール3の回転速度が向上し)、釣糸の投出量すなわち仕掛けの飛距離が伸びる。
【0026】
その後、スプール3の回転速度が上昇して遠心カラー30に作用する遠心力が所定の大きさを超えると、すなわち、スプール3のテーパ面62に対する遠心カラー30の押圧力の軸方向分力がバネ部材60の付勢力よりも大きくなると、移動体25は、遠心カラー30とテーパ面62との係合案内作用により、バネ部材60の付勢力に抗してスプール軸5に対して移動し始める。そして、この移動によって、導電体40が図4および図5に示すように磁石13,14間に形成された環状空間(磁界)内に侵入すると、導電体40は、その侵入量(移動量)と回転速度とに応じた力を磁界から受ける。したがって、導電体40と一体で回転するスプール3にもこの力に伴う制動力が作用する。つまり、スプール3にはその回転速度に応じた磁気制動力が増減可能に作用し、その結果、スプール3の過回転が防止され、バックラッシュ現象が抑止される。なお、本実施形態において、導電体40は、スプール3側から磁石13,14側に向けて漸次的に外径が大きくなるテーパ状の外面40aを有しているため、導電体40が図4に示すように磁石13,14間に形成された環状空間(磁界)内に侵入していくにつれて、導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sが漸次的に小さくなり(間隙sが小さくなると、導電体40を通る磁束密度が大きくなる)、したがって、導電体40に作用する磁力、すなわち、スプール3に作用する磁気制動力も漸次的に大きくなる。
【0027】
また、キャスティングの終期において、スプール3の回転速度が減少して遠心カラー30に作用する遠心力が弱くなると、すなわち、スプール3のテーパ面62に対する遠心カラー30の押圧力の軸方向分力がバネ部材60の付勢力よりも小さくなると、移動体25はバネ部材60の付勢力によって初期位置へ向かって戻され始める。これにより、導電体40は、磁石13,14間に形成された環状空間(磁界)から徐々に抜け出し、磁界から受ける力が次第に小さくなる。ここでも、本実施形態では、導電体40がスプール3側から磁石13,14側に向けて漸次的に外径が大きくなるテーパ状の外面40aを有しているため、導電体40が磁石13,14間の磁界から抜け出ていくにつれて、導電体40に、磁石13,14との重合面積の減少と間隙変化の複合的な磁力が作用する。つまり、導電体40と磁石13,14との間の重合面積変化と間隙変化の相乗効果により、適度な制動力がキャスティング終期のスプール3に対して付与される。したがって、不要なサミング操作を回避でき、飛距離向上を図ることができる。つまり、キャスティング終期において、飛距離を不必要に低下させることなく、スプールに適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる(サミング操作を行なう場合でも、適度にゆとりをもって行なうことができる)。
【0028】
以上説明したように、本実施形態の魚釣用リール1では、導電体40がスプール3側から磁石13,14側に向けて漸次的に外径が大きくなるテーパ状の外面40aを有しており、それにより、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sが変化するように形成されているため、特にスプール3の回転速度が低下するキャスティング終期においては、移動体25に対して作用するバネ部材60の付勢力あるいは付勢形態にかかわらず、適度な制動力をキャスティング終期のスプール3に対して付与することができる。つまり、キャスティングの終期においては飛距離を不必要に低下させることなくスプール3に適度な制動力を付与してバックラッシュを効果的に防止できる。
【0029】
なお、前述した実施形態では、導電体40の外面40aをテーパ状に形成することにより、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sを変化させるようにしているが、導電体40の軸方向移動に伴って対向間隙sを変化させる構造は他にも幾つか考えられる。例えば、図6に示されるように、導電体40の肉厚を支持側と自由端側とで異ならせても良い。すなわち、この導電体40は、遠心カラー30に支持される支持側の部分40Aの外径D1が自由端側の部分40Bの外径D2よりも小さくなっており、外面の途中(図では、略中央部分)に段差部70を有している。したがって、この構成では、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sが前述した実施形態のように連続的ではなく段階的に変化する。
【0030】
また、図7に示される導電体40は、外面の略中央部分に凹部75を有している。すなわち、この導電体40は、遠心カラー30に支持され且つ第1の外径D1を有する支持側部分80と、支持側部分80に連接し且つ第1の外径D1よりも小さい第2の外径D2を有する中央部分82と、中央部分82に連接し且つ第1の外径D1を有する自由端側部分84とから成っている。この構成の場合も、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sが2段階で変化する。
【0031】
また、図8に示される構成では、磁石13,14間の間隔をその軸方向で変えることにより、スプール3の回転による導電体40の軸方向移動に伴って導電体40と磁石13,14との間の径方向の対向間隙sを変化させるようにしている。すなわち、この構成では、導電体40の外面の外径が軸方向にわたって一定であるが、磁石13,14間の間隔が導電体側とその反対側とで異なっている。具体的には、導電体40を受け入れる入口側の磁石13,14間の間隔Aは、奥側の間隔Bよりも狭くなっている。これは、各磁石13,14の入口側の肉厚を奥側の肉厚よりも厚くすることにより実現されている。無論、各磁石13,14を入口側と奥側とで別個に設けてそれぞれの間隔を異ならせるようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る魚釣用リールの一部断面を有する概略構成図である。
【図2】制動力非作用時の図1の魚釣用リールの要部の断面図である。
【図3】図2の二点鎖線円で囲まれる領域の拡大断面図である。
【図4】導電体が磁石間に入り込んでいく様子を示す要部拡大断面図である。
【図5】導電体が磁石間に完全に入り込んだ状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】導電体の第1の変形例に係る要部拡大断面図である。
【図7】導電体の第2の変形例に係る要部拡大断面図である。
【図8】導電体の第3の変形例に係る要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 魚釣用リール
3 スプール
13,14 磁石
30 遠心カラー(径方向移動部材)
40 導電体
60 バネ部材
62 テーパ面(軸方向変換制御面)
【出願人】 【識別番号】000002495
【氏名又は名称】ダイワ精工株式会社
【出願日】 平成19年3月29日(2007.3.29)
【代理人】 【識別番号】100097559
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 浩司

【識別番号】100098589
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 善章

【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義

【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行

【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅


【公開番号】 特開2008−245552(P2008−245552A)
【公開日】 平成20年10月16日(2008.10.16)
【出願番号】 特願2007−89449(P2007−89449)