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【発明の名称】 ガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー
【発明者】 【氏名】大村 一仁

【要約】 【課題】従来のスライド自在の係止駒を備えた竿先保護カバーは、後側のガイドは上方にむき出しになっているが、単純にカバーを長くしてフルカバーに設計すると、全体が大きくなり、利便性が悪い。更に装着する場合に、通常の手の大きさの釣人では、一つの手ではカバーを握りながら、係止駒を指で押さえてその前進を抑えるのがせいぜいであり、とても締付けベルトまでは押さえきれない。そのため、巻き癖の付いた締付けベルトが干渉して邪魔になる。

【解決手段】従来品よりフード部41の長さを延ばす一方で、係止駒47が後方に最大限引き出されたときには、その後端は締付けベルト33の基部35の上に乗り上がるように設計することで、全体の長さを調整する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーであって、
ベース部と、
前記ベース部の前端から後方に向かって延びて、前記ベース部上に前後方向に連通する包囲空間を画定するフード部と、
前記ベース部上に保持されながら前記包囲空間内に収納される、上面が開口した竿先の係止駒と、
前記ベース部に設けられた第1部材と前記係止駒に設けられた第2部材とからなり、前記係止駒を前記ベース部の前後方向にスライド自在に保持するスライド手段と、
前記ベース部の後端側に設けられ、前記係止駒に竿先が装着された釣竿の外周部に巻き付けられて前記釣竿を前記ベース部に対して締付け保持する締付けベルトとを備え、
前記係止駒が後方に最大限引き出されたときには、その後端は前記締付けベルトの基部の上に乗り上がることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項2】
請求項1に記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、係止駒の下面若しくは締付けベルトの基部の前端に、前記係止駒のベース部の上面への乗り上げを案内する案内部が設けられていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項3】
請求項2に記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、案内部は係止駒の下面に設けられた後側傾斜面または基部の前端に設けられた前側傾斜面によって構成されていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、スライド手段はベース部の前後方向に延びたスリットと係止駒に形成されたスライド突起により構成されていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、締付けベルトはベース部を上下方向に貫通する挿通穴から外方に延出していることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、係止駒の前端部に糸通しバーが揺動自在に取り付けられていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【請求項7】
請求項1から6のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、振り出し竿の竿先に取り付けたときには、フード部は竿体に装着されたガイドの少なくとも2/3をカバーするものであることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図15は、従来品(特許文献1)のガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー101である。
この竿先保護カバー101では、筒状本体103内に、竿先tが係止装着された係止駒107が前後方向にスライド可能に保持されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭63−28341号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
竿先保護カバー101を使用すると、係止駒107が筒状本体103内の前側に最大限押し込まれたときでも、竿先tに取り付けられた複数のガイドgのうち幾つかは、切欠き部105上にあり、上方にむき出しになっているが、ガイドgの種類によっては、むき出し状態では強度的に不安がある。
その一方、係止駒107としてスライド自在なものを採用したのは、筒状本体103から係止駒107を手元まで引き出すことで竿先を損傷することなく容易且つ確実に係止駒107に装着させるためであり、そのためには、図15に示すように、係止駒107は筒状本体103より後方に引き出せるものでなければならない。
また、実釣時には竿先保護カバー101は釣竿から取り外され、釣り具バック等に収納されることから、コンパクトで邪魔にならないことが要求される。
更に、竿先保護カバー101に竿先tを装着する場合に、通常の手の大きさの釣人では、片方の手では筒状本体103を握りながら、係止駒107を指で押さえてその前進を抑えるのがせいぜいであり、とても締付けベルト109までは押さえきれない。そのため、竿先tを係止駒107に装着する際には、巻き癖の付いた締付けベルト109が干渉して邪魔になる問題があった。
【0005】
従って、ガイドg全体の所謂フルカバーと、コンパクト化、締付けベルト109の干渉問題を同時に解決しようとすると問題があった。竿先保護カバー101の筒状本体103をただ単純に長くすると、装着状態での筒状本体103によるガイドg全体の所謂フルカバーと、装着作業時の係止駒107の略全体の引き出しは可能となるが、それでは、締付けベルト109の干渉問題は依然として解決されず、しかもコンパクト化の要請には反してしまう為である。
【0006】
それ故、本発明は、上記した複数の課題を同時に解決できる、新規且つ有用なガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、締付けベルトの基部を、係止駒が引き出されたときにはその係止駒の載置部として利用することで、複数の課題を解決できることを思い付き、新規且つ有用な構造を案出するに至ったので、以下に記載する。
請求項1の発明は、ガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーであって、ベース部と、前記ベース部の前端から後方に向かって延びて、前記ベース部上に前後方向に連通する包囲空間を画定するフード部と、前記ベース部上に保持されながら前記包囲空間内に収納される、上面が開口した竿先の係止駒と、前記ベース部に設けられた第1部材と前記係止駒に設けられた第2部材とからなり、前記係止駒を前記ベース部の前後方向にスライド自在に保持するスライド手段と、前記ベース部の後端側に設けられ、前記係止駒に竿先が装着された釣竿の外周部に巻き付けられて前記釣竿を前記ベース部に対して締付け保持する締付けベルトとを備え、前記係止駒が後方に最大限引き出されたときには、その後端は前記締付けベルトの基部の上に乗り上がることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、係止駒の下面若しくは締付けベルトの基部の前端に、前記係止駒のベース部の上面への乗り上げを案内する案内部が設けられていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、案内部は係止駒の下面に設けられた後側傾斜面または基部の前端に設けられた前側傾斜面によって構成されていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、スライド手段はベース部の前後方向に延びたスリットと係止駒に形成されたスライド突起により構成されていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、締付けベルトはベース部を上下方向に貫通する挿通穴から外方に延出していることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、係止駒の前端部に糸通しバーが揺動自在に取り付けられていることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載したガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーにおいて、振り出し竿の竿先に取り付けたときには、フード部は竿体に装着されたガイドの少なくとも2/3をカバーするものであることを特徴とするガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーである。
【発明の効果】
【0014】
本発明のガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーによれば、竿先のガイドが従来品より多くカバーされるように設計しても、従来品と同様に係止駒は受入口の大半がむき出しになる位置まで引き出せ、しかもベルト基部を係止駒の載置部として利用しているので、装着作業の際には片方の手でカバー本体や係止駒を握りながら締付けベルトをも同時に押さえることができ、締付けベルトの干渉が無く、装着作業が従来品より容易になっている。更に、従来品よりカバーの全長を長く設定する必要はないので、コンパクト化の要請にも合致する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の第1の実施の形態に係るガイド付き振り出し竿の竿先保護カバー1を、図面に従って説明する。
図1は竿先保護カバー1の斜視図を示す。
符号3は透明な筒状のカバー本体を示し、その前端口にはキャップ5が差し込まれて閉塞されている。キャップ5には2つの通気孔7が互いに対向して形成されている。この通気孔7はカバー本体3の内部空間と連通しており、カバー本体3内の水分によるガイドの腐食や竿素材表面塗装の劣化等が防止される。
このカバー本体3はベース部9とフード部41とからなり、ベース部9とフード部41は単一の部材で樹脂成形により一体に形成されて筒状をなしている。
符号47は係止駒を示し、この係止駒47はカバー本体3内に差し込まれて収納される。
【0016】
ベース部9とフード部41の構造について、図2から図4に従って説明する。
図2はカバー本体3の斜視図であり、図3はその正面図であり、図4はそのA−A断面図である。
ベース部9は筒状のカバー本体3の下部に相当する部分であり、下方に膨らむように湾曲した円弧状になっている。また、ベース部9の上面11のうち前側部位13はフード部41により覆われており、包囲空間45が画定されている。上面11のうちフード部41により覆われていない後側部位15の円弧の長さは後方にいくほど緩やかに小さくなっている。
符号19は直線状に延びたスリットを示し、このスリット19はベース部9の中心部を所定の長さだけ前後方向に切り欠いて形成されており、その前端壁21はベース部9の前端付近に位置し、その後端壁23はベース部9とフード部41の後縁の合流位置17より前方に位置する。
【0017】
符号25はベルト取付け部を示し、このベルト取付け部25はベース部9の後側部位15に設けられている。ベルト取付け部25は、凹陥部27と挿通穴29と係止突起31によって構成されている。
凹陥部27は略四角形状になっており、上面が周囲のベース部9の上面11より陥没して凹み、その陥没に対応して下面が周囲のベース部9の下面から凸状に若干突出している。
挿通穴29は凹陥部27の前後方向に平行な側壁の一つを、横方向に貫通して形成されている。
係止突起31は凹陥部27の下面から下方に向けて突出している。
【0018】
符号33は締付けベルトを示し、この締付けベルト33は全体として薄肉の帯状をしている。
締付けベルト33の舌片37の先端が凹陥部27内から外方に向かって挿通穴29に挿通され、凹陥部27の内壁部に基部35が当接して係止される。従って、締付けベルト33の舌片37は、図3に示す正面視では、ベース部9の横側から外方に延出している状態になる。締付けベルト33の基部35の露出上面36は周囲のベース部9の上面11より若干隆起している。
締付けベルト33の舌片37の先端側には、複数の係止穴39が形成されている。
【0019】
フード部41は筒状のカバー本体3の上部に相当する部分であり、ベース部9の前端から後方に向かって延びて形成されている。
フード部41は、ベース部9の前端から有る程度の長さ(約1/3以下)までは上方に膨らむように湾曲した円弧状になっているが、それより後方にいくと円弧の上側部が緩やかに上方に膨出していき、それに対応して断面が円弧状から台形状に移行している。
フード部41の後端縁43は、側方視で、フード部41を左上から右下に斜めに切断したような輪郭線を描いており、ベース部9の上面11とは前端から約2/3程度の合流位置17で合流している。
フード部41がベース部9上に形成されることにより、ベース部9上に限定された包囲空間45が画定される。
【0020】
次に、係止駒47の構造について、図5から図7に従って説明する。
図5は係止駒47の斜視図であり、図6はそのB−B断面図であり、図7はその底面図である。
係止駒47は略円筒形をなし、前端は前端壁49により閉塞され、後端は開口している。内周面51に囲まれた空間が竿先sの受入空間となっている。
係止駒47の前端から後端まで上部側の円弧部が長手方向に連続して切り欠かれて受入口53を形成している。
内周面51は中間付近から後端にいくにしたがって拡径されたテーパ面55となっている。
【0021】
符号57は糸通しバーを示し、この糸通しバー57の一端は係止駒47の前端壁49に揺動自在に取り付けられている。糸通しバー57の他端側の自由端は締付けベルト33の更に後方まで延びている。
【0022】
係止駒47の円弧状の外周面のうち、四方の縁部と、長手方向に対して2分割する分割部、換言すれば、最下部59とに囲まれた2つの外周面にはそれぞれ山の峯が最下部59から縁部に向かって斜めに延びた凹凸条61が互いに線対称に形成されている。従って、保護カバーを上にして釣竿を立てて置いた時にはカバー本体3内に付いた水滴が凹凸条61を伝って容易に係止駒後端の開口部に排出され、更にカバー本体の外に流れ出すので、カバー本体3内の内周面につく水分によるガイドの腐食や竿表面の塗装劣化が一層確実に防止される。
符号63はスライド突起を示し、このスライド突起63は最下部59の前端付近から下方に突出している。
符号65は傾斜突起を示し、この傾斜突起65は最下部59の後端付近から下方に突出している。傾斜突起65の後面は前端から後端から向かって斜め上方に上がるように傾斜した一つの傾斜面67になっている。
傾斜突起65の高さ(h2)は、スライド突起63の高さ(h1)より低い。
【0023】
ベース部9と係止駒47の連結状態について、図8、図9に従って説明する。
図9のC−C断面図に示すように、ベース部9のスリット19に、係止駒47のスライド突起63がスライド自在に嵌まり込んでおり、スリット19(第1部材)とスライド突起63(第2部材)によりスライド手段が構成されている。
ベース部9に対して係止駒47を相対的に後方に引き出すと、ベース部9のスリット19の後端壁23にスライド突起63が当接する前に、傾斜突起65が当接する。
点線は、係止駒47の最大押し込み状態を示す。その状態から、ベース部9に対して相対的に後方に引き出そうとすると、ベース部9の後端壁23を傾斜突起65の傾斜面67が相対的に上方へ摺動して、傾斜突起65がベース部9の上面11に容易に乗り上がっていく。更に、ベース部9に対して係止駒47を相対的に後方に引き出そうとすると、スライド突起63がスリット19の後端壁23に当接し、それ以上は後進できない。実線は、係止駒47の最大引き出し状態を示す。
【0024】
竿先tの装着方法について、図10から図11に従って説明する。
係止駒47を後方に最大限引き出し、その一部をベルト基部35の上に乗り上げた状態で載置させ、図10(1)に示すように、片方の手で(この図の場合には左手だけで)カバー本体3と締付けベルト33と係止駒47とを握りながら、糸通しバー57を掴んで、斜めに持ち上げる。そして、図10(2)に示すように、糸通しバー57に竿先tのガイドgを順次通していく。
ガイドgを通し終えると、受入口53及び後端開口部を通して竿先tを係止駒47の受入空間に差し入れながら、元竿sを前方に押し出す。すると、竿先t側の竿体(穂先竿及び中間竿)は前方側の竿体が後方側の竿体に収納されながら短くなっていく。係止駒47の内周面51にはテーパ面55が形成されているので、ガイドgはその径の大きさに応じて順次このテーパ面55で係止される。この係止駒47では、テーパ面55により複数の固定ガイドgが係止されるので、ガイドgが安定的に係止される。
【0025】
更に、係止駒47を前進させ、スライド突起63がスリット19の前端壁21に当接すると、今度は締付けベルト33を引っ張りながらベース部9と元竿sの外周面に巻き付け、係止穴39を係止突起31に嵌め込んで係止することで元竿sを締付け保持する。このようにすることで、元竿s内に収納した竿先s側の竿体が飛び出してしまうのを防止できる。これで、一連の装着作業が終了となる。図11は、装着完了状態を示す。
【0026】
この竿先保護カバー1ではカバー時には竿先tのガイドgの殆ど全てがフード部41によってカバーされており、外からの衝撃を受けて損傷したりすることはない。その一方で、従来品101と同様に係止駒47は受入口53の大半がむき出しになる位置まで引き出せるので、ガイドgを係止駒47に容易に装着できる。 しかも、ベルト基部35を係止駒47の載置部として利用しているので、装着作業の際には片方の手でカバー本体3や係止駒47や糸通しバー57を支持しながら、締付けベルト33をも同時に支持できる。従って、締付けベルト33の干渉を防止できる。更に、従来品101よりカバー本体3の全長を長く設定する必要はないので、コンパクト化の要請にも合致する。
【0027】
加えて、糸通しバー57の揺動支点は、係止駒47の前端壁49にあるので、糸通しバー57を曲げずとも、十分な揺動範囲を確保できる。従って、糸通しバー57に曲がり癖を付けないで済む。
また、ベース部9のうちスリット19の形成部位はフード部41と共に筒状体をなしているので、スリット19の形成部位が他の部位より強度が有意的に低下することはない。
【0028】
本発明の第2の実施の形態に係る竿先保護カバーについて、図12の正面図に従って説明する。
この竿先保護カバー71は、第1の実施の形態に係る竿先保護カバー1と、ベルト取付け部73と締付けベルト79の形状が異なるだけであり、共通する箇所は同じ符号を付して説明を省略する。
ベルト取付け部73の凹陥部75の下面には段差が形成されており、挿通口77は段差の小さい方の面を上下方向に貫通して形成されている。
締付けベルト79は、基部35の端部ではなく中間から舌片37が延び出ており、その舌片37が挿通口77から下を向いた状態で外方に延出している。
【0029】
図3の点線で示すように竿先保護カバー1は、締付けベルト33に巻き癖が付いてカバー本体3上にまで巻き回されると、装着作業の際には、カバー本体3を握っている手とは別の手を添えて締付けベルト33を反対側に折り返してから、カバー本体3と一緒に握ることになる。そのときには元竿sを支える手はないので、股間などに元竿sを挟むことになるが、そのような姿勢は岩場などの足場の悪い場所では非常に危険である。
それに対して、この竿先保護カバー71では、締付けベルト79に巻き癖が付いても、カバー本体3上にまで巻き回されることはないので、片方の手は元竿sを離す必要はない。
【0030】
本発明の第3の実施の形態に係る竿先保護カバーについて、図13に従って説明する。
この竿先保護カバー81は、第2の実施の形態に係る竿先保護カバー71と、スライド手段の形成位置が異なるだけであり、共通する箇所は同じ符号を付して説明を省略する。
図13は、図9のC−C断面図に対応する断面図である。この竿先保護カバー81は、スリット83がベース部9の両側面に形成されており、それに対応して、スライド突起85が係止駒47の縁部に形成されている。
【0031】
本発明の第4の実施の形態に係る竿先保護カバーについて、図14に従って説明する。
この竿先保護カバー91は、第3の実施の形態に係る竿先保護カバー81と、スライド手段の構成が異なるだけであり、共通する箇所は同じ符号を付して説明を省略する。
図14は、図9のC−C断面図に対応する断面図である。この竿先保護カバー91は、ベース部9の両側内周面にはスリット83の代わりに2つの壁93,93が上下方向に離間しながら立設されており、その壁93,93の間は溝状凹部95になっている。係止駒47の両側外周面の上側部は、壁93,93の頂面と摺動するようには薄肉化されており、また、溝状凹部95内をスライドするスライド突起97が形成されている。
【0032】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の具体的構成は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨から外れない範囲での設計変更があっても本発明に含まれる。
例えば、係止駒の受入空間でのガイドの係止は、テーパ面でなく、スリット付面で行ってもよい。
また、カバー全長が短いので、パックロッドと呼ばれる元竿部分を極端に短くしたロッドにも使用できる。
いずれにしても、特許請求されている形状等を除いては、従来からあるまたは将来案出される形状や製造を任意に組み合わせることができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明の竿先保護カバーは、コンパクトでありながら、足場の悪い場所でも、竿先の装着作業を容易にできるので、従来品に比べて格段に使い勝手がよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るガイド付き振り出し竿の竿先保護カバーの斜視図である。
【図2】図1のカバー本体の斜視図である。
【図3】図2のカバー本体の正面図である。
【図4】図2のカバー本体のA−A断面図である。
【図5】図1の係止駒の斜視図である。
【図6】図5の係止駒のB−B断面図である。
【図7】図5の係止駒の底面図である。
【図8】図1のベース部と係止駒の連結状態を示す図である。
【図9】図8のC−C断面図である。
【図10】図1の竿先保護カバーへの竿先の装着方法の説明図である。
【図11】図1の竿先保護カバーへの竿先の装着状態の説明図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る竿先保護カバーの正面図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係る竿先保護カバーの断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係る竿先保護カバーの断面図である。
【図15】従来品の竿先保護カバーの断面図である。
【符号の説明】
【0035】
1‥‥竿先保護カバー(第1の実施の形態)
3‥‥カバー本体 5‥‥キャップ
7‥‥通気孔 9‥‥ベース部
11‥‥上面 13‥‥前側部位
15‥‥後側部位 17‥‥合流位置
19‥‥スリット 21‥‥前端壁
23‥‥後端壁 25‥‥ベルト取付け部
27‥‥凹陥部 29‥‥挿通穴
31‥‥係止突起 33‥‥締付けベルト
35‥‥基部 36‥‥露出上面
37‥‥舌片 39‥‥係止穴
41‥‥フード部 43‥‥後端縁
45‥‥包囲空間 47‥‥係止駒
49‥‥前端壁 51‥‥内周面
53‥‥受入口 55‥‥テーパ面
57‥‥糸通しバー 59‥‥最下部
61‥‥凹凸条 63‥‥スライド突起
65‥‥傾斜突起 67‥‥傾斜面
71‥‥竿先保護カバー(第2の実施の形態)
73‥‥ベルト取付け部 75‥‥凹陥部
77‥‥挿通口 79‥‥締付けベルト
81‥‥竿先保護カバー(第3の実施の形態)
83‥‥スリット 85‥‥スライド突起
91‥‥竿先保護カバー(第4の実施の形態)
93‥‥壁 95‥‥溝状凹部
97‥‥スライド突起
t‥‥竿先 g‥‥ガイド
s‥‥元竿
【出願人】 【識別番号】000237385
【氏名又は名称】富士工業株式会社
【出願日】 平成19年2月22日(2007.2.22)
【代理人】 【識別番号】100098936
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 晃司

【識別番号】100098888
【弁理士】
【氏名又は名称】吉川 明子


【公開番号】 特開2008−199987(P2008−199987A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−41725(P2007−41725)