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【発明の名称】 釣糸巻取装置の糸外れ防止装置
【発明者】 【氏名】水口 陽嗣

【要約】 【課題】釣糸巻取装置において、簡素な構成により、糸外れを防止すること。

【解決手段】釣糸巻取装置10の糸外れ防止装置において、巻取ドラム13の釣糸が出入りする領域の側傍で、巻取ドラム13の少なくともハウジング11寄りの側板21に添い設けられ、該側板21の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイド30を、ハウジング11に対し回り止めし、かつ巻取ドラム13とともに軸方向にトラバースさせるように設けてなるもの。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングに支持される巻取軸の端部に巻取ドラムを固定し、この巻取軸及び巻取ドラムをハウジングに対し軸方向にトラバースさせつつ巻取り回転もしくは巻出し回転させ、この巻取ドラムに釣糸を巻取りもしくは巻出す釣糸巻取装置において、
巻取ドラムの釣糸が出入りする領域の側傍で、巻取ドラムの少なくともハウジング寄りの側板に添い設けられ、該側板の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイドを、ハウジングに対し回り止めし、かつ巻取ドラムとともに軸方向にトラバースさせるように設けてなることを特徴とする釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項2】
前記ハウジングの両側に左右の巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトの両側に設けられる左右の糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、左右の巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、右側へのトラバース時には左巻取ドラムが左糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押し、左側へのトラバース時には右巻取ドラムが右糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成した請求項1に記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項3】
前記ハウジングの一側にだけ巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトの一側に設けられる糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、該回り止めシャフトの他側に設けられるサブガイドメタルが、ハウジングの他側に突出する巻取軸に固定した固定金具に該ハウジングの側から添接する状態で該巻取軸に枢支され、一側へのトラバース時には固定金具が他側のサブガイドメタルを軸方向に押し、他側へのトラバース時には巻取ドラムが糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成した請求項1に記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項4】
前記ハウジングの一側にだけ巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトに設けられる糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、糸外れ防止ガイドに連結されて巻取ドラムの反ハウジング側に設けられるサブガイドメタルが、巻取ドラムの反ハウジング側の側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、一側へのトラバース時には巻取ドラムが反ハウジング側のサブガイドメタルを軸方向に押し、他側へのトラバース時には巻取ドラムが糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成した請求項1に記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項5】
前記糸外れ防止ガイドが巻取ドラムの側板の外縁に摺接する摺動メタルを備える請求項1〜4のいずれかに記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項6】
前記糸外れ防止ガイドが、巻取ドラムの側板に添って径方向に延びる立ち上がりバーと、立ち上がりバーの先端から横方向に延びるクロスバーとからなる請求項1〜5のいずれかに記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【請求項7】
前記クロスバーが巻取ドラムの全巾に渡る請求項6に記載の釣糸巻取装置の糸外れ防止装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は釣糸巻取装置の糸外れ防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載の如く、ハウジング11に支持される巻取軸12を軸方向にトラバースさせつつ回転させて釣糸を巻取る釣糸巻取装置がある。この釣糸巻取装置は、船べりに設置され、巻取軸に取付けた巻取ドラム13に、漁具を構成する釣糸を巻取り、巻出し可能としている。釣糸1は、巻取ドラム13の出側正面で、フロントローラ14にガイドされて海中に延びる。例えば、イカ一本釣り漁業において、漁具は、テグス又はワイヤの釣糸の先に30本前後の疑似針を約1メートル間隔にテグスにより連結し、その先端に重りをつけて構成される。そして、巻取ドラムを正転、逆転することにより疑似針を下降、上昇させ、イカを釣り上げる。この釣糸巻取装置では、巻取ドラムに巻取られる疑似針が互いに重なって絡み合うことのないように、巻取軸を左右にトラバースさせながら回転させる(図8)。
【特許文献1】特許第3457745号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術では、船のローリング、ピッチング等により、又は巻取ドラムによる釣糸の巻取り、巻出し時に疑似針が海中で小魚の動きに見えるように巻取ドラムを変形ドラムとし、また漁獲の向上を図るために巻取ドラムによる釣糸の巻取り、巻出し操作に電気的なシャクリ(巻取ドラム1回転の中で釣糸の速度変化を付ける)を加える等に起因して釣糸1がたるみ、巻取ドラム13から外れ、これが巻取軸12にからみ、操業を継続できなくなる。特許文献1等では、糸外れが発生した後に、被害を軽減する方策を提案しているが、糸外れそのものを防止するところがない。
【0004】
本発明の課題は、釣糸巻取装置において、簡素な構成により、糸外れを防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、ハウジングに支持される巻取軸の端部に巻取ドラムを固定し、この巻取軸及び巻取ドラムをハウジングに対し軸方向にトラバースさせつつ巻取り回転もしくは巻出し回転させ、この巻取ドラムに釣糸を巻取りもしくは巻出す釣糸巻取装置において、巻取ドラムの釣糸が出入りする領域の側傍で、巻取ドラムの少なくともハウジング寄りの側板に添い設けられ、該側板の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイドを、ハウジングに対し回り止めし、かつ巻取ドラムとともに軸方向にトラバースさせるように設けてなるようにしたものである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ハウジングの両側に左右の巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトの両側に設けられる左右の糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、左右の巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、右側へのトラバース時には左巻取ドラムが左糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押し、左側へのトラバース時には右巻取ドラムが右糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成したものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1の発明において更に、前記ハウジングの一側にだけ巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトの一側に設けられる糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、該回り止めシャフトの他側に設けられるサブガイドメタルが、ハウジングの他側に突出する巻取軸に固定した固定金具に該ハウジングの側から添接する状態で該巻取軸に枢支され、一側へのトラバース時には固定金具が他側のサブガイドメタルを軸方向に押し、他側へのトラバース時には巻取ドラムが糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成したものである。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1の発明において更に、前記ハウジングの一側にだけ巻取ドラムを有し、ハウジングに支持した回り止めシャフトに設けられる糸外れ防止ガイドの基部のガイドメタルが、巻取ドラムのハウジング寄りの側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、糸外れ防止ガイドに連結されて巻取ドラムの反ハウジング側に設けられるサブガイドメタルが、巻取ドラムの反ハウジング側の側板に添接する状態で巻取軸に枢支され、一側へのトラバース時には巻取ドラムが反ハウジング側のサブガイドメタルを軸方向に押し、他側へのトラバース時には巻取ドラムが糸外れ防止ガイドのガイドメタルを軸方向に押すように構成したものである。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記糸外れ防止ガイドが巻取ドラムの側板の外縁に摺接する摺動メタルを備えるようにしたものである。
【0010】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において更に、前記糸外れ防止ガイドが、巻取ドラムの側板に添って径方向に延びる立ち上がりバーと、立ち上がりバーの先端から横方向に延びるクロスバーとからなるようにしたものである。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、前記クロスバーが巻取ドラムの全巾に渡るようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
(請求項1)
(a)釣糸巻取装置において、巻取ドラムの側板に添い設けられ、側板の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイドを、ハウジングに対し回り止めしながら、巻取ドラムとともに軸方向にトラバースさせるようにしたから、釣糸が巻取ドラムの側板を乗り越えて外れることを防止し、ひいては巻取軸にからむことを防止し、操業を確保できる。
【0013】
(請求項2)
(b)左右の巻取ドラムを有する釣糸巻取装置において、左右の糸外れ防止ガイドをハウジングに対し回り止めし、かつ巻取ドラムとともにトラバースさせることができる。
【0014】
(請求項3)
(c)片側にだけ巻取ドラムを有する釣糸巻取装置において、糸外れ防止ガイドをハウジングに対し回り止めし、かつ巻取ドラムとともにトラバースさせることができる。
【0015】
(請求項4)
(d)片側にだけ巻取ドラムを有する釣糸巻取装置において、糸外れ防止ガイドをハウジングに対し回り止めし、かつ巻取ドラムとともにトラバースさせることができる。
【0016】
(請求項5)
(e)糸外れ防止ガイドが巻取ドラムの側板の外縁に摺接する摺動メタルを備えることにより、糸外れ防止ガイドを巻取ドラムの側板に安定的に隙間なく添い設けることができる。
【0017】
(請求項6)
(f)糸外れ防止ガイドが、巻取ドラムの側板に添って径方向に延びる立ち上がりバーと、立ち上がりバーの先端から横方向に延びるクロスバーとからなることにより、糸外れ防止ガイドにより巻取ドラムの外周を囲み、巻取ドラムから外方に大きくたるむ釣糸を確実に捕捉し、釣糸が巻取ドラムの側板を乗り越えて外れることを防止できる。
【0018】
(請求項7)
(g)糸外れ防止ガイドのクロスバーが巻取ドラムの全巾に渡るように設けられる。イカ釣漁業で、フロントローラにより釣針から外れなかったイカを確実にクロスバーに当てて外し、このイカが巻取ドラムに巻き着くことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は実施例1の釣糸巻取装置を示す正面図、図2は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、図3は実施例2の釣糸巻取装置を示す正面図、図4は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、図5は実施例3の釣糸巻取装置を示す正面図、図6は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図、図7は実施例4の釣糸巻取装置を示し、(A)は要部正面図、(B)は側面図、図8は糸外れ状態を示す模式図である。
【実施例】
【0020】
(実施例1)(図1、図2、図8)
釣糸巻取装置10は、図1に示す如く、ハウジング11に支持される巻取軸の両端部に巻取ドラム13を固定し、この巻取軸12及び巻取ドラム13を軸方向にトラバースさせつつ巻取り回転もしくは巻出し回転させ、釣糸1を巻取りもしくは巻出す。このとき、釣糸1は、巻取ドラム13の出側正面で、フロントローラ14にガイドされて海中に延びる(図8)。
【0021】
尚、釣糸巻取装置10の巻取軸12を駆動する構造としては、例えば特願平6-197673号に係るものを採用できる。即ち、この釣糸巻取装置10では、単一の駆動源により駆動されるトラバース作動軸と回転作動軸とを並置し、トラバース作動軸は巻取軸にトラバース力を伝達し、回転作動軸は巻取軸に回転力を伝達するものである。そして、トラバース作動軸は、巻取軸に平行配置される状態で駆動源により回転せしめられ、その外周部にトラバース溝を備えるとともに、該トラバース溝に係合して軸方向にトラバースするトラバース体を備え、該トラバース体を軸方向にて巻取軸に係合させ、該トラバース体のトラバース力を巻取軸に伝えて該巻取軸をトラバースさせるように構成される。また、回転作動軸は、巻取軸に平行配置され、軸方向には移動自在で周方向には一体の回転体をその外周部に備え、該回転体を駆動源により回転せしめるとともに、上記トラバース体を軸方向にて該回転体に係合させ、該回転体を巻取軸のトラバースに追従移動させながら、該回転体の回転力を巻取軸に伝えて該巻取軸を回転させるように構成されるものである。
【0022】
巻取ドラム13は、図1、図2に示す如く、巻取軸12に固定される一対の円形状側板21、21と、両側板21、21間に架け渡されるステー22とから構成される。巻取ドラム13は、側板21のドラムボス21Aを巻取軸12に固定する。
【0023】
しかるに、釣糸巻取装置10は、図1、図2に示す如く、巻取ドラム13の釣糸1が出入りする領域(フロントローラ14にガイドされて海中に延びる釣糸1が巻取ドラム13の巻取径に接する接点領域)の側傍で、巻取ドラム13の少なくともハウジング11寄りの側板21に添い設けられ、側板21の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイド30を、ハウジング11に対し回り止めし、かつ巻取ドラム13とともに軸方向にトラバースさせるように設ける。本実施例では、巻取ドラム13の両側の側板21、21のそれぞれに糸外れ防止ガイド30(図1の30K、30L)を設けたが、ハウジング11寄りの側板21に添い設けた糸外れ防止ガイド30(30K)が巻取軸12へからむ糸外れを防止するものになる。
【0024】
釣糸巻取装置10は、ハウジング11の両側に左右の巻取ドラム13、13を有し、ハウジング11に設けた摺動軸受部31に回り止めシャフト32のスライド部32Aを軸方向摺動自在に支持し、左右の糸外れ防止ガイド30の基部のガイドメタル30Aを回り止めシャフト32の両側アーム部32Bに設け、このガイドメタル30A、30Aが左右の巻取ドラム13、13のハウジング11寄りの側板21に添接する状態で巻取軸12に枢支される。
【0025】
これにより、釣糸巻取装置10は、右側へのトラバース時には、左巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21のドラムボス21Aが左糸外れ防止ガイド30(30K)のガイドメタル30Aを軸方向に押し、左右の糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、左右の巻取ドラム13とともに右方向へトラバースさせる。左側へのトラバース時には、右巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21のドラムボス21Aが右糸外れ防止ガイド30(30K)のガイドメタル30Aを軸方向に押し、左右の糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、左右の巻取ドラム13とともに左方向へトラバースさせる。
【0026】
糸外れ防止ガイド30(30K、30L)は、巻取ドラム13の側板21に添ってガイドメタル30Aから径方向に延びる立ち上がりバー30Bと、立ち上がりバー30Bの先端から巻取ドラム13の外周をドラム巾方向に横切るように横方向に延びるクロスバー30Cとからなる。糸外れ防止ガイド30(30K、30L)の立ち上がりバー30Bは、巻取ドラム13の側板21に実質的に隙間なく添い設けられ、釣糸1が糸外れ防止ガイド30と側板21の隙間に押し込むことを防止する。本実施例では、糸外れ防止ガイド30(30K、30L)の立ち上がりバー30Bが、巻取ドラム13の側板21の外縁(外縁の全外周面)に摺接する摺動メタル30Dを備える。
【0027】
糸外れ防止ガイド30のクロスバー30Cは、巻取ドラム13の両側の側板21、21を含む全巾に渡る。本実施例では、両側の糸外れ防止ガイド30K、30Lのクロスバー30Cを連結一本化し、このクロスバー30Cが巻取ドラム13の全巾に渡るものとしている。尚、巻取ドラム13はこの両側の糸外れ防止ガイド30K、30Lによりその外周を完全に囲まれ外部に対して閉じられる。
【0028】
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)釣糸巻取装置10において、巻取ドラム13の側板21に添い設けられ、側板21の最大外径をこえる高さまで延びる糸外れ防止ガイド30を、ハウジング11に対し回り止めしながら、巻取ドラム13とともに軸方向にトラバースさせるようにしたから、釣糸1が巻取ドラム13の側板21を乗り越えて外れることを防止し、ひいては巻取軸12にからむことを防止し、操業を確保できる。
【0029】
(b)左右の巻取ドラム13を有する釣糸巻取装置10において、左右の糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めし、かつ巻取ドラム13とともにトラバースさせることができる。
【0030】
(c)糸外れ防止ガイド30が巻取ドラム13の側板21の外縁に摺接する摺動メタル30Dを備えることにより、糸外れ防止ガイド30を巻取ドラム13の側板21に安定的に隙間なく添い設けることができる。
【0031】
(d)糸外れ防止ガイド30が、巻取ドラム13の側板21に添って径方向に延びる立ち上がりバー30Bと、立ち上がりバー30Bの先端から横方向に延びるクロスバー30Cとからなることにより、糸外れ防止ガイド30により巻取ドラム13の外周を囲み、巻取ドラム13から外方に大きくたるむ釣糸1を確実に捕捉し、釣糸1が巻取ドラム13の側板21を乗り越えて外れることを防止できる。
【0032】
(e)糸外れ防止ガイド30のクロスバー30Cが巻取ドラム13の全巾に渡るように設けられる。イカ釣漁業で、フロントローラ14により釣針から外れなかったイカを確実にクロスバー30Cに当てて外し、このイカが巻取ドラム13に巻き着くことを防止できる。
【0033】
(実施例2)(図3、図4)
実施例2の釣糸巻取装置10Aが前述の釣糸巻取装置10と異なる点は、図3、図4に示す如く、ハウジング11の一側にだけ巻取ドラム13を有するようにしたことにある。釣糸巻取装置10Aは、ハウジング11に前述と同様に支持した回り止めシャフト32の一側に設けられる糸外れ防止ガイド30(30K)の基部のガイドメタル30Aが、巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21に添接する状態で巻取軸12に枢支される。そして、回り止めシャフト32の他側にサブガイドメタル41を設け、このサブガイドメタル41が、ハウジング11の他側に突出する巻取軸12の基端部に固定した固定金具42に該ハウジング11の側から添接する状態で巻取軸12に枢支される。
【0034】
これにより、釣糸巻取装置10Aは、一側へのトラバース時には、固定金具42が他側のサブガイドメタル41へ軸方向に押し、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、巻取ドラム13とともに一側へトラバースさせる。他側へのトラバース時には、巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21のドラムボス21Aが糸外れ防止ガイド30(30K)のガイドメタル30Aを軸方向に押し、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、巻取ドラム13とともに他側へトラバースさせる。
【0035】
糸外れ防止ガイド30(30K、30L)は、前述と同様に、ガイドメタル30A、立ち上がりバー30B、クロスバー30C、摺動メタル30Dを備える。
【0036】
本実施例によれば、実施例1の(a)、(c)、(d)、(e)に加え、以下の作用効果を奏する。片側にだけ巻取ドラム13を有する釣糸巻取装置において、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めし、かつ巻取ドラム13とともにトラバースさせることができる。
【0037】
(実施例3)(図5、図6)
実施例3の釣糸巻取装置10Bが前述の釣糸巻取装置10と異なる点は、図5、図6に示す如く、ハウジング11の一側にだけ巻取ドラム13を有するようにしたことにある。釣糸巻取装置10Bは、ハウジング11に前述と同様に支持した回り止めシャフト32に設けられる糸外れ防止ガイド30(30K)の基部のガイドメタル30Aが、巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21のドラムボス21Aに添接する状態で巻取軸12に枢支される。そして、糸外れ防止ガイド30(30K)に連結されて巻取ドラム13の反ハウジング11側に設けられる糸外れ防止ガイド30(30L)の基部のガイドメタル30Aをサブガイドメタル51とし、このサブガイドメタル51が、巻取ドラム13の反ハウジング11側の側板21のドラムボス21Aに添接する状態で巻取軸12に枢支される。
【0038】
これにより、釣糸巻取装置10Bは、一側へのトラバース時には、巻取ドラム13の反ハウジング11側の側板21のドラムボス21Aが糸外れ防止ガイド30(30L)のサブガイドメタル51(ガイドメタル30A)を軸方向に押し、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、巻取ドラム13とともに一側へトラバースさせる。他側へのトラバース時には、巻取ドラム13のハウジング11寄りの側板21のドラムボス21Aが糸外れ防止ガイド30(30K)のガイドメタル30Aを軸方向に押し、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めしつつ、巻取ドラム13とともに他側へトラバースさせる。
【0039】
糸外れ防止ガイド30(30K、30L)は、前述と同様に、ガイドメタル30A、立ち上がりバー30B、クロスバー30C、摺動メタル30Dを備える。
【0040】
本実施例によれば、実施例1の(a)、(c)、(d)、(e)に加え、以下の作用効果を奏する。片側にだけ巻取ドラム13を有する釣糸巻取装置10Bにおいて、糸外れ防止ガイド30をハウジング11に対し回り止めし、かつ巻取ドラム13とともにトラバースさせることができる。
【0041】
(実施例4)(図7)
実施例4の釣糸巻取装置10Cが前述の釣糸巻取装置10と異なる点は、図7に示す如く、巻取ドラム13の側板21を菱形状にし、釣糸1を菱形状に配置したステー22に巻き回し、釣糸1の巻取り、巻出し時に擬似針が海中で小魚の動きに見えるようにしたことにある。
【0042】
糸外れ防止ガイド30(30K、30L)の立ち上がりバー30Bは、巻取ドラム13の側板21の外面に摺接する摺動メタル61を備える。摺動メタル61は、側板21の外縁の全周を含む外面に隙間なく摺接し、釣糸1が側板21との隙間に押し込むことを防止する。
【0043】
本実施例によれば、実施例1の(a)〜(e)の作用効果、実施例2、3の作用効果を奏する。
【0044】
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は実施例1の釣糸巻取装置を示す正面図である。
【図2】図2は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図3】図3は実施例2の釣糸巻取装置を示す正面図である。
【図4】図4は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図5】図5は実施例3の釣糸巻取装置を示す正面図である。
【図6】図6は釣糸巻取装置を示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。
【図7】図7は実施例4の釣糸巻取装置を示し、(A)は要部正面図、(B)は側面図である。
【図8】図8は糸外れ状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0046】
10、10A〜10C 釣糸巻取装置
11 ハウジング
12 巻取軸
13 巻取ドラム
21 側板
30、30K、30L 糸外れ防止ガイド
30A ガイドメタル
30B 立ち上がりバー
30C クロスバー
30D 摺動メタル
32 回り止めシャフト
41 サブガイドメタル
42 固定金具
51 サブガイドメタル
【出願人】 【識別番号】593163014
【氏名又は名称】三明電子産業株式会社
【出願日】 平成19年2月16日(2007.2.16)
【代理人】 【識別番号】100081385
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 修治


【公開番号】 特開2008−199917(P2008−199917A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−36990(P2007−36990)