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【発明の名称】 四角い筒状の外枠本体に前後2面の蓋を設けた空気と水が循環しやすいテラリウム動植物育成槽
【発明者】 【氏名】森部 豊

【要約】 【課題】レイアウト製作作業とその後の手入れ作業がしやすく空気と水が循環しやすい構造のテラリウム動植物育成槽を造るのが目的である。

【構成】前後の開口部に土受けプレートがあり、箱の前面と後面2面の全面がもともと開口している、四角い筒状の外枠本体の前後にボルトで脱着可能な板状の蓋を備えることでレイアウト制作と手入れの作業性の高い構造とし、最下部の前面と後面に空気が通過する吸気隙間2箇所と最上部に排気口を設け、土受けプレートの下に水が通過できる排水隙間、あるいは外枠本体の底に多数の排水穴を備え、外枠本体の底部の足によって上げ底にした水捌け空間のある空気と水が循環しやすい構造のテラリウム動植物育成槽を制作した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角い筒状の外枠本体(1)の前後2つの開口部全面に脱着可能な板状の蓋(5)(6)を取り付けた、レイアウト及びメンテナンス効率を高めたテラリウム動植物育成槽
【請求項2】
2面の蓋を外した時に土がこぼれないように、四角い筒状の外枠本体(1)に2枚の土受けプレート(2)を備えたテラリウム動植物育成槽
【請求項3】
土受けと前後の蓋の間に空気が通過する吸気隙間(7)2つと箱上部の1箇所に排気口(8)合計3ヶ所の通気構造を設けた通気効率の高いテラリウム動植物育成槽
【請求項4】
土受けプレートと底板の間に水が通過できる排水隙間(9)、あるいは、底面に排水穴(10)を多数設けることで、排水機能を備えた 植物育成効率と沈殿物の浄化効率を高めたテラリウム動植物育成槽
【請求項5】
四角い筒状の外枠本体の下部に足(11)を設け上げ底とする事で、底部に水捌け空間(12)を設けたテラリウム動植物育成槽
【発明の詳細な説明】【発明の詳細な説明】
【発明に関する技術分野】
【0001】
この発明は、レイアウト制作及びレイアウト制作後の手入れや掃除などの作業性を高める為に前後、2枚の蓋を簡単に脱着させることで、作業効率を高め、育成される動植物の育成条件を高める為に、底部に水抜き機能と自然に空気が循環する通気機能を備えた、動植物育成と観察をする為のテラリウム育成槽に関するものである。
【0002】
近年、ガラス箱の中で動植物を鑑賞目的で育成する際、閉鎖空間である箱の中に流木、土、砂、などを適所にレイアウトし自然の生息環境に近い条件で飼育をする テラリウム育成が盛んに行われるようになったが、そのテラリウムを製作する容器として、観賞魚の飼育用水槽を用いることが、一般的であるが、しかしこの方法では次のような問題点が発生する。
まず、水槽はその内部と外部を仕切る前後、左右、底部の五面の遮蔽壁で構成されているため、手を入れられる場所が、水槽上部に限定されるので、レイアウトを製作したり、その後の手入れの作業性が悪いので、テラリウムによる動植物の育成槽としては、適していない。
また、動植物の快適な育成には、育成空間の空気の循環と、水分の循環が不可欠であるが、本来水を溜めるものである水槽内では空気が自然に循環しやすい条件は整っていないし、水分に関しては引力にしたがって下方向に溜まりそのままでは循環することは無くその結果、水は腐敗し中の植物に根ぐされなどを引き起こす。
また、水槽に溜まった水は動かないためその酸素の含有量はきわめて低く このような条件下では植物の根は呼吸が出来ず、通常の植物育成は困難で、そこで用いることのできる植物の種類は、無酸素状態に絶えうる強健な湿地帯か半湿地帯性の植物しか育成できない。
従って、この方法では多種多様な植物を用いたテラリウムによる動植物の育成をする事はできない。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、その欠点を無くす為に、本来、閉鎖空間である箱に手を入れて作業をしやすい位置に大きな開口部と蓋を設け、必要に応じて、簡単に蓋を脱着させ、レイアウトの製作と、その後の手入れ作業が容易に出来る機能の開発を進めつつそのうえで、動植物の育成に不可欠な空気と水分の循環が起こりやすい構造を備えていているテラリウム動植物育成槽の開発を課題として、研究をすすめた。
【課題を解決する為の手段】
【0004】
レイアウトの制作とその後の手入れ作業を容易とする為には、箱の形状そのものを、通常の水槽のように、上面のみに開口部があるもの、あるいは前面の一部が開口部となっているものとは異なったものとし、箱の前面と後面2面の全面がもともと開口しているゲート状のもの、つまり、四角い筒状の外枠本体(1)とし、そのままでは、前後の開口部より用土がこぼれ出すので、前後、2面の開口部に前後1枚ずつ、合計2枚の土受けプレート(2)を設け、用土を適量箱の中にとどめる事ができるようにした。
その上で、外枠本体(1)の前後2面の開口部の内側に4点、合計8点、蓋取り付けナット(3)を設け、蓋取り付けボルト(4)で絞め込み脱着できる蓋を取り付けるものとした。
レイアウトの制作と手入れのさいは、ボルトを緩めて前後両面の蓋(5)(6)を取り外す事で、前後の大きな開口部から手を入れて作業が行なえるようにする事によって作業性が向上した。
動植物の育成に不可欠な空気の循環をおこなう為には、内部の空気が効率よく動き入れ替わりやすい構造が必要であるが、通常遮蔽された内部が空洞になった立方体の中の空気は熱がこもり、そのままでは外気と比べて若干温度が高くなるが、温度の上がった空気は膨張し比重が軽くなるので、通常では物理的に上方向に移動をしようとするが、箱の中では、行き場を失い動く事はできない。
しかし、この状態から、空気を動かす為には、立方体の最下部と最上部に同時に空気の通り道を設ける事が有効ですが、この空気の通り道は 最下部、あるいは最上部、のいずれか1箇所だけだと空気は抜けないので、効果はない。
つまり、最下部と最上部の2箇所に空気の通り道を設ける事で、空気の動きに方向性(14)が生まれ立方体の中の空気は熱を持つと自然に、上部の通り道から抜け、同時に立方体最下部の通り道から新鮮な空気が自然に入ってくる。
そこで、箱の開口部をふさぐ前面蓋と後面蓋の下部を外枠本体の開口部の縦の長さより適度に短く設定し、蓋をする時にその蓋の下面に隙間ができるように外枠本体の開口部に取り付け、さらに、前後の土受けプレートを外枠本体前後の開口部の面より若干奥側にセットして、前後蓋と土受けプレートの間に隙間を設ける事で、最下部に空気が通過する吸気隙間(7)を確保し、箱の最上部のプレートに円形の穴を明け、最上部の排気口(8)とした。
動植物の育成に不可欠な水分の循環を自動的に行う為には、前後の開口部側に設けられた土受けプレートの下面と外枠本体(1)の底面の上面との間に土はこぼれずに水が通過できる排水隙間(9)を設けた。
また、穴明け加工が容易なアクリルなどの材料を用いるときはケースの底部に多数の排水穴(10)を直接明けることで、加水された水が引力にしたがって土受けプレート下面の水が通過できる排水隙間、あるいは底部排水穴より、自動的に排水できるようにした。
また、さらに排水効率を高める為に外枠本体の底部に足(11)を設けて上げ底とし、外枠本体の下に水捌け空間(12)を設けました。そうする事で、加水をするだけで水分は底に溜まることなく自動的に排水(15)(16)するので、適期に加水を施す事で、水分の自然な循環に近い状態が保たれるようになった。
さらに、底部の水が通過できる排水隙間や排水穴より常に新しい空気の供給が起こるので植物はその根より腐敗や汚れのない水分と新鮮な空気をほどよく取り込むことができるようになり、その結果根ぐされなどをおこすことなく健康に育ち長持ちする。
【発明の実施と形態】
【0005】
本発明は以上のような構成であるからこの箱を用いるとレイアウト製作とその後の手入れ作業が行いやすく、育成される動植物にとって住みよい環境を与える事ができる。
また、観賞魚用飼育水槽では育成できなかった多種多様な植物の育成が可能となり、レイアウトに用いられる植物の選択の幅がひろがり、この箱を用いてのテラリウムによる動植物の育成は手入れが行き届いた動植物の生命感溢れる観賞価値の高いものとなる。
本発明を実施するためにこの箱の形は、正方形の立方体のものと長方形の立方体とし、その大きさは、飼育する小動物の大きさとレイアウトの規模に合わせて150ミリの正方形の立方体から横600ミリ、奥行き400ミリ、高さ500ミリまでの大小さまざまなものを製作した。
箱の材料は透明感のあるガラスを用いたものとアクリルを用いたもの、前後の蓋は透明なガラスかアクリルであるが、それ意外の外枠本体のみをコンクリートで制作したものも作った。
外枠本体部分と土受けプレートの組み立ては、材料のガラス、アクリルとも切断機で寸法に合わせて切断し接着剤で接着し、外枠本体の開口部の四隅、前後合わせて4箇所に蓋取り付けナットを仕込んだブロックを接着し、蓋をネジで絞めこんで止めるようにし、ネジは工具が無くても手で直接閉め込むことができるツマミのついた特殊ネジを使用した。
前面蓋と後面蓋の材料は透明のガラス又はアクリルで、寸法に合わせて切断し、その四隅にボール盤とドリルを使ってネジを通す穴を明けた。
空気の通り道となる、最下部空気の通過する吸気隙間は蓋の底に状況に応じて1ミリ〜1センチの隙間ができるように寸法を定めて、切断したものを、四隅のボルトで締め付けて取り付けるだけで、必要な隙間が確保できるようにした。
その細工に並行して土受けプレートを外枠の内側奥に、蓋と接触しない隙間を設けて接着し、その隙間の寸法は2ミリから1センチとしました。
最上部の空気の通り道となる上部排気口は、最上部のプレートに丸い穴を明け、その寸法は直径5ミリから直径15ミリとした。
この穴は基本的には自然に換気をするものであるが、さらに、電動で換気をする事ができる小型の換気扇を取り付けた換気パイプを取り付けることで、中の空気を吸引して強制的に換気をおこなう事も可能なものとした。
この場合、穴の大きさは直径5ミリ程の小径であってもじゅうぶんに換気が可能である。また、そのままの状態でも換気効率が高い最上部の一面全体を全てネットにしたものも制作した。
水の循環の為の水抜き機能は、ガラスを材料とした場合は穴あけが容易ではないので、土受けプレート下面と外枠本体の底板上面との間に隙間、排水隙間を設けて接着し、その隙間の寸法は0.1ミリから3ミリとし水だけが通過できるようにした。
また、容易に穴を明けることができるアクリルを材料とした場合は外枠本体の底面に2ミリから5ミリの排水穴を多数パンチング加工を施した。
また、本育成槽の外部から水やりが容易にできるように、外枠本体の側面に自動給水装置のパイプや水道パイプを挿入できるパイプ挿入穴(13)を左右対称に設け、その寸法は、直径5ミリから1センチとしました。
また、底面から効率よく水が捌けるように、外枠本体部を接着し組み立てるときに、外枠本体の両サイドの板を長く下方向に余らせて接着して、その板の下面を足として用いることで、上げ底とし、外枠本体の下に水捌け空間を設けました。
また、箱の底部四隅に丸型あるいは四角型のブロックを接着し足として、上げ底にして同様の水捌け空間を設けたものも制作しました。
コンクリートの外枠本体は、以上と同基準で型をおこして鋳込んで制作した。
【発明の効果】
【0006】
本発明は以上のような構成であるからこのテラリウム動植物育成槽を用いるとレイアウトの製作とその後の手入れ作業がやりやすい。
また、空気と水分の循環が自然におこるので、多種多様の植物をレイアウト中で育成する事が出来るし、動植物はよく育ち、手入れが行き届き、生命感溢れるテラリウムによる動植物の育成を楽しむ事が出来るようになった。
また付属効果として 小動物の中には強い縄張り意識をもつ物や潜洞性の強い物があるが、これらのものがレイアウトの中にあるシェルターや物陰などに縄張りを作ってその場所が気に入って生活し始めると縄張り以外の場所への移動行動が極端に減少する事がよくあるが、このような生態行動の条件を確認した後、前後の蓋を完全に取り外たまま放置してもその飼育対象である小動物が脱走の意思すら持たなくなる事があり、このような時に限り蓋を取り外した状態での飼育が可能となるこのような場合 飼育者と動植物の間にある仕切りがなくなるので、その視覚的効果とレイアウトの中に創作された世界とその外である現実の世界との一体感を得られたような心理的な効果が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明 テラリウム動植物育成槽、前後の蓋を取り付けた斜視図
【図2】本発明 テラリウム動植物育成槽、前後の蓋を取り外した外枠本体のみの斜視図
【図3】本発明 テラリウム動植物育成槽内での空気の流れを矢印で示した斜視図
【図4】本発明 排水隙間を備えたテラリウム動植物育成槽内での自動的排水方向を矢印で示した斜視図
【図5】本発明 排水穴を備えたテラリウム動植物育成槽内での自動的排水方向を矢印で示した斜視図
【符号の説明】
(1)は外枠本体 (2)は土受けプレート (3)は蓋取り付けナット (4)は蓋取り付けボルト (5)は前面蓋 (6)は後面蓋 (7)は吸気隙間 (8)は排気口 (9)は排水隙間 (10)は排水穴 (11)は足 (12)は水捌け空間 (13)はパイプ挿入穴 (14)は空気の流れを示した矢印 (15)排水隙間からの自動的排水方向を示した矢印 (16)排水穴からの自動的排水方向を示した矢印
【出願人】 【識別番号】500528967
【氏名又は名称】森部 豊
【出願日】 平成18年9月6日(2006.9.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−61634(P2008−61634A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−273476(P2006−273476)