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【発明の名称】 ワーム用釣り針
【発明者】 【氏名】ジミー メリット

【要約】 【課題】ワームの「ずれ」を確実に防止することによって釣果を飛躍的に高めることのできるワーム用釣り針を提供する。

【構成】ワーム用釣り針10では、釣り糸が結着される結着部14と針先16との間に、軸18と、腰曲がり20と、底ささえ22と、先曲がり24とが形成されており、結着部14の近傍には、軸18を2段階に曲げることによって係止部26が形成されており、係止部26にワーム12の一方端部が係止され、底ささえ22または先曲がり24にワーム12の中央部または他方端部が係止される。そして、結着部14から係止部26の1段目の曲がり部32へ向かう方向aと1段目の曲がり部32から2段目の曲がり部34へ向かう方向bとが成す角度αが90度以下に設定されており、係止部26と腰曲がり20との間には、ワーム12に当接する当接部28を有するずれ防止部30が軸18を曲げることによって形成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣り糸が結着される結着部と針先との間に、軸と、腰曲がりと、底ささえと、先曲がりとが形成されており、前記結着部の近傍には、前記軸を2段階に曲げることによって係止部が形成されており、前記係止部にワームの一方端部が係止され、前記底ささえまたは前記先曲がりに前記ワームの中央部または他方端部が係止される、ワーム用釣り針において、
前記結着部から前記係止部の1段目の曲がり部へ向かう方向と前記1段目の曲がり部から2段目の曲がり部へ向かう方向とが成す角度が90度以下に設定されており、前記係止部と前記腰曲がりとの間には、前記ワームに当接する当接部を有するずれ防止部が前記軸を曲げることによって形成されていることを特徴とする、ワーム用釣り針。
【請求項2】
前記結着部と前記底ささえとを通過する基準線を想定したとき、前記当接部が前記2段目の曲がり部よりも前記基準線側に配置されている、請求項1記載のワーム用釣り針。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ワームの「ずれ」を防止する機能を有する、ワーム用釣り針に関する。
【背景技術】
【0002】
ルアーフィッシングに用いられる擬餌には、メタルジグ、スピナーベイトまたはワーム等のような様々な種類のものが存在するが、これらのうちワームは、ゴム弾性を示す脆弱な材料で形成されていることから、耐久性に欠けるという欠点を有している。そのため、ワームとワーム用釣り針とは、別々に市販されており、ワーム用釣り針にワームを取り付ける作業は、釣り人が行うことになる。そして、ワームが傷んだときには、釣り人が適宜これを取り替えることになる。
【0003】
従来の一般的なワーム用釣り針1は、図7に示すように、軸2の端部に形成された略L字状の係止部3を有しており、使用時には、この係止部3にワーム4の一方端部が係止されるとともに、底ささえ5にワーム4の中央部または他方端部が係止される(特許文献1参照)。したがって、ワーム用釣り針1によれば、係止部3と底ささえ5とによってワーム4を自然な状態で保持することができ、ワーム4をあたかも生餌のように自然に挙動させることができる。
【特許文献1】特開平11−113446号(図1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のワーム用釣り針1(特許文献1)では、係止部3によってワーム4の一方端部を係止できるものの、ワーム4の「ずれ」を積極的に阻止する構成ではないため、ワーム4の「ずれ」を確実に防止することができなかった。したがって、「スキッピング」のようなワーム4が水面に激しく衝突するキャスティング法を用いた場合には、図7中の二点鎖線で示すように、水面から受ける衝撃によってワーム4が懐6の奥側へ押し込まれ、ワーム4の自然な挙動が損なわれて釣果が落ちるおそれがあった。
【0005】
それゆえに、本発明の主たる課題は、ワームの「ずれ」を確実に防止することによって釣果を飛躍的に高めることのできる、ワーム用釣り針を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載した発明は、「釣り糸が結着される結着部14と針先16との間に、軸18と、腰曲がり20と、底ささえ22と、先曲がり24とが形成されており、前記結着部14の近傍には、前記軸18を2段階に曲げることによって係止部26が形成されており、前記係止部26にワーム12の一方端部が係止され、前記底ささえ22または前記先曲がり24に前記ワーム12の中央部または他方端部が係止される、ワーム用釣り針10において、前記結着部14から前記係止部26の1段目の曲がり部32へ向かう方向aと前記1段目の曲がり部32から2段目の曲がり部34へ向かう方向bとが成す角度αが90度以下に設定されており、前記係止部26と前記腰曲がり20との間には、前記ワーム12に当接する当接部28を有するずれ防止部30が前記軸18を曲げることによって形成されていることを特徴とする、ワーム用釣り針10」である。
【0007】
この発明では、結着部14から係止部26の1段目の曲がり部32へ向かう方向aと1段目の曲がり部32から2段目の曲がり部34へ向かう方向bとが成す角度αが90度以下に設定されているので、係止部26の形状が略フック状となる。したがって、係止部26に係止されたワーム12の一方端部が簡単にずれることはない。また、係止部26と腰曲がり20との間にはワーム12に当接する当接部28を有するずれ防止部30が形成されているので、ワーム12が水面38等から衝撃を受けた場合でも、ワーム12が懐36の奥側へずれることはない。
【0008】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した「ワーム用釣り針10」において、「前記結着部14と前記底ささえ22とを通過する基準線Lを想定したとき、前記当接部28が前記2段目の曲がり部34よりも前記基準線L側に配置されている」ことを特徴とする。
【0009】
この発明では、当接部28が2段目の曲がり部34よりも基準線L側に配置されているので、ワーム12の一方端部が2段目の曲がり部34に到るよりも先にワーム12の中央部が当接部28に当接することになる。したがって、ワーム12の一方端部が2段目の曲がり部34を越えてずれていくのを効果的に阻止できる。
【0010】
なお、「ワーム用釣り針10」を構成する各部位の英語名は、以下の通りである。「結着部」→「(line)eye」、「針先」→「(hook)point」、「軸」→「(straight)shank」、「腰曲がり」→「(upper)bend」、「底ささえ」→「(heel of) bend」、「先曲がり」→「throat」、「懐」→「gape」。
【発明の効果】
【0011】
請求項1および2に記載した発明によれば、ワーム12の「ずれ」を確実に防止することができるので、ワーム12を常に自然に挙動させることが可能となり、釣果を飛躍的に高めることができる。また、「スキッピング」のようなワーム12が水面38(図3)に激しく衝突するキャスティング法を用いる場合でも、ワーム12の「ずれ」が生じ難いので、安定した釣果を期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1は、本発明が適用されたワーム用釣り針10を示す正面図および側面図である。このワーム用釣り針10は、図2に示すように、1つの線状のワーム12を直線状に延ばした状態で係止するワーム専用の釣り針である。
【0013】
ここで、ワーム12(図2)は、一般に市販されているゴム状弾性を示す擬餌であり、イソメまたはゴカイ等の生餌を模した形状、サイズおよび色彩のものや、天然では存在しない形状、サイズおよび色彩のものが、釣り対象となる魚の種類または自然条件等に応じて適宜使い分けられる。
【0014】
ワーム用釣り針10は、図1に示すように、釣り糸(図示省略)が結着される結着部14と針先16とを有しており、結着部14と針先16との間には、軸18と、腰曲がり20と、底ささえ22と、先曲がり24とが同一面内において形成されている。そして、結着部14の近傍には、軸18を2段階に曲げることによって係止部26が形成されており、係止部26と腰曲がり20との間には、軸18を曲げることによってワーム12に当接する当接部28を有するずれ防止部30が形成されている。
【0015】
係止部26は、1段目の曲線状の曲がり部(以下、「1段目の曲がり部」という。)32と、2段目の曲線状の曲がり部(以下、「2段目の曲がり部」という。)34と、結着部14から1段目の曲がり部32へ到る直線状の軸部18aと、1段目の曲がり部32から2段目の曲がり部34へ到る直線状の軸部18bとによって構成されており、結着部14から1段目の曲がり部32へ向かう方向aと1段目の曲がり部32から2段目の曲がり部34へ向かう方向bとが成す角度αは、90度以下に設定されている。換言すると、軸部18aが延びる方向aと軸部18bが延びる方向bとが成す角度αは、90度以下に設定されている。したがって、係止部26の形状は、ワーム12の一方端部(上端部)を係止するのに適した略フック状となる。
【0016】
結着部14と底ささえ22とを通過する基準線L(図1)を想定したとき、係止部26の軸部18aは、基準線Lと略平行に配置されており、1段目の曲がり部32は、基準線Lよりも腰曲がり20側へ曲げられている。したがって、ワーム12の一方端部を係止部26の軸部18aに係止し、かつ、ワーム12の中央部を底ささえ22または先曲がり24に係止した際には、係止部26の1段目の曲がり部32がワーム12の内部に配置されるとともに、軸部18bがワーム12の内部から腰曲がり20側の外部へ引き出され、2段目の曲がり部34がワーム12の腰曲がり20側の外部に配置されることになる。したがって、係止部26に係止されたワーム12の一方端部(上端部)においては、軸部18aによって左右方向への「ずれ」が防止されるとともに、軸部18bによって上下方向への「ずれ」が防止されることになる。
【0017】
ずれ防止部30は、直線状の上側軸部18cと、曲線状の当接部28と、直線状の下側軸部18dとによって、基準線L側へ凸となるように折れ曲がった屈曲線状に構成されている。当接部28は、ワーム12に当接することによって、ワーム12が懐36の奥側へずれるのを阻止するものであり、ワーム用釣り針10における当接部28の相対的な位置は、係止部26の2段目の曲がり部34よりも基準線L側であって、かつ、1段目の曲がり部32よりも腰曲がり20側に設定されている。
【0018】
当接部28が2段目の曲がり部34よりも基準線L側に配置されているのは、ワーム12の一方端部が横にずれて2段目の曲がり部34に到るよりも先にワーム12の中央部を当接部28に当接させることによって、ワーム12の一方端部が2段目の曲がり部34を越えてずれていくのを確実に阻止するためである。一方、当接部28が1段目の曲がり部32よりも腰曲がり20側に配置されているのは、当接部28とワーム12とが不所望に干渉するのを避けることによって、ワーム12の自然な形状(直線状)が損なわれるのを防止するためである。
【0019】
ワーム用釣り針10(図1)にワーム12を取り付ける際には、ワーム用釣り針10の針先16をワーム12の一方端部(上端部)に略L字状に貫通させ、この針先16をさらにワーム12の中央部または他方端部に貫通させる。そして、ワーム12の形状が自然な形状(直線状)になるように、ワーム12の一方端部を係止部26に位置決めするとともに、ワーム12の中央部または他方端部を底ささえ22の所定箇所に位置決めする。なお、ワーム12の中央部または他方端部においては、針先16を貫通させることなく、これをワーム12の内部に埋め込むようにしてもよい。この場合、ワーム12の中央部または他方端部は、先曲がり24に係止されることになる。
【0020】
ワーム12を用いたルアーフィッシングにおいては、「ワーム用釣り針10およびワーム12」すなわち「仕掛け」をポイントに的確に投入できるか否かによって釣果が著しく変わってくる。そのため、釣り人は、様々なキャスティング法を駆使して、釣果を上げる努力をすることになる。たとえば、図3に示すように、水面38上に障害物40が存在する場合には、「スキッピング」と呼ばれるキャスティング法を用いて、釣竿から飛ばされた「仕掛け」を水面38でバウンドさせながら障害物40の下方のポイントPに投入することが試みられる。「スキッピング」を用いた場合には、「仕掛け」が水面38でバウンドする際にワーム12が水面38から強い衝撃を受けるが、本実施例のワーム用釣り針10によれば、係止部26とずれ防止部30とによってワーム12の「ずれ」を確実に防止できるので、ワーム12が衝撃によって不所望に変形されることはなく、ワーム12を水中において自然に挙動させることができる。
【0021】
なお、上述の実施例では、係止部26を構成する軸部18aおよび18bならびにずれ防止部30を構成する上側軸部18cおよび下側軸部18dが直線状に形成されているが、これらは所定の曲率を有する曲線状に形成されてもよい。また、上述の実施例では、ずれ防止部30を構成する当接部28が曲線状に形成されているが、この当接部28は、図4に示すように、2つの曲線状の曲がり部42および44に挟まれた直線状に形成されてもよい。
【0022】
そして、上述の実施例では、ずれ防止部30を構成する上側軸部18cが係止部26を構成する2段目の曲がり部34と連続して形成されているが、上側軸部18cと2段目の曲がり部34との間には、図5に示すように、基準線Lと略平行な直線状の軸部18eが形成されてもよいし、基準線Lに対して所定角度で傾斜する直線状の軸部(図示省略)や、所定の曲率で湾曲した曲線状の軸部(図示省略)が形成されてもよい。
【0023】
さらに、上述の実施例では、ずれ防止部30を構成する当接部28の位置が、係止部26を構成する2段目の曲がり部34よりも基準線L側に設定されているが、太めのワーム12を用いる場合には、図6に示すように、当接部28から基準線Lまでの距離と、2段目の曲がり部34から基準線Lまでの距離とをほぼ同じに設定してもよい。この場合でも、ワーム12の一方端部が横にずれて2段目の曲がり部34に到るよりも先にワーム12の中央部を当接部28に当接させることができるので、ワーム12の一方端部が2段目の曲がり部34を越えてずれていくのを確実に阻止できる。なお、図6実施例では、図1実施例に比べて、当接部28が基準線Lから離間した位置にあるので、上側軸部18cが基準線Lと略平行になっている。したがって、図6実施例では、当接部28だけでなく上側軸部18cもワーム12に当接する「当接部」となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ワーム用釣り針を示す正面図および側面図
【図2】図1実施例の使用状態を示す正面図
【図3】図1実施例を用いたキャスティング法(スピッキング)を示す図
【図4】他のワーム用釣り針(当接部28が直線状)を示す正面図
【図5】他のワーム用釣り針(軸部18eあり)を示す正面図
【図6】他のワーム用釣り針(上側軸部も当接部となる)を示す正面図
【図7】従来のワーム用釣り針を示す正面図
【符号の説明】
【0025】
10… ワーム用釣り針
12… ワーム
14… 結着部
16… 針先
18… 軸
18a,18b,18e… 軸部
18c… 上側軸部
18d… 下側軸部
20… 腰曲がり
22… 底ささえ
24… 先曲がり
26… 係止部
28… 当接部
30… ずれ防止部
32… 1段目の曲がり部
34… 2段目の曲がり部
36… 懐
38… 水面
40… 障害物
42,44… 曲がり部

【出願人】 【識別番号】000125967
【氏名又は名称】株式会社がまかつ
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100082429
【弁理士】
【氏名又は名称】森 義明

【識別番号】100117042
【弁理士】
【氏名又は名称】森脇 正志


【公開番号】 特開2008−43322(P2008−43322A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−250647(P2006−250647)