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【発明の名称】 ペット用サークル
【発明者】 【氏名】名田 昌弘

【氏名】喜多 俊彦

【要約】 【課題】複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、開閉自在な扉付きの仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、仕切体に取り付けられた扉をスムーズに開閉させることができるペット用サークルを提供する。

【構成】サークル本体2の内部空間が、仕切体4によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークル1において、仕切体4にペットが出入り可能な出入口が開口されるとともに、この出入口を開閉する扉(仕切扉)43が開閉自在に設けられており、扉43は、仕切体4の出入口の上下にそれぞれ設けられた2本のガイド用横線材44に沿ってスライド可能な摺動部材45を介して仕切体4に取り付けられ、扉43が左右方向にスライド自在に構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、
前記仕切体にペットが出入り可能な出入口が開口されるとともに、この出入口を開閉する扉が開閉自在に設けられており、
前記扉は、仕切体の出入口の上下にそれぞれ設けられた2本のガイド用横線材に沿ってスライド可能な摺動部材を介して仕切体に取り付けられ、
前記扉が左右方向にスライド自在に構成されたことを特徴とするペット用サークル。
【請求項2】
前記摺動部材は合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載のペット用サークル。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に犬や猫などのペットを入れるペット用サークルに関する。
【背景技術】
【0002】
ペット用サークルは、複数のパネルを連結し、これらのパネルで囲まれた内部にペットを収容するものである。
【0003】
このようなペット用サークルの内部空間を仕切体によって仕切り、住居スペースとトイレスペースに区画すると、例えば、トイレスペースにはペット用トイレを置いておき、飼い主がペットの排泄時が近づいたと察知すれば、ペットをトイレスペースに誘導し、ペットがトイレでの排泄を終えると、トイレで排泄ができたことを誉めることにより、ペットにトイレの躾を行うことが可能になる。このペット用サークルの場合、仕切体にペットが出入り可能な出入口を開口し、この出入口を開閉する扉を開閉自在に設けると、トイレの躾をより一層好適に行うことができる。
【0004】
ところで、動物を飼育するために使用されるケージやサークルにおいて、動物を出し入れするために設けられた開口部を開閉する扉は、扉のいずれか一方の端部を軸心として回転するタイプや上下にスライドするタイプのものが多く採用されている(例えば、特許文献1参照。)
【特許文献1】特開平11−341932号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したケージやサークルは、通常、金属製の番線(例えば鉄線)で形成されており、扉も金属製の番線で形成されている。また、スライドするタイプの扉において、サークルやケージの本体と接触してスライドする摺動部分は、扉を構成する金属製の番線を折り曲げて開口部周縁の番線に引っ掛けるものが多い。このため、特に手作業で番線を折り曲げる場合、折り曲げる長さや形状の誤差が生じるので、スムーズにスライドできないといった問題があった。また、金属と金属とが擦れる際に生じる耳障りな音が発生し、人間やペットに不快感を与えるといった問題もあった。さらに、扉を頻繁に開閉すると経年により錆が発生して、扉が動かなくなるといった問題もあった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑み創案されたもので、複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、開閉自在な扉付きの仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、仕切体に取り付けられた扉をスムーズに開閉させることができるペット用サークルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため、本発明は、複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、前記仕切体にペットが出入り可能な出入口が開口されるとともに、この出入口を開閉する扉が開閉自在に設けられており、前記扉は、仕切体の出入口の上下にそれぞれ設けられた2本のガイド用横線材に沿ってスライド可能な摺動部材を介して仕切体に取り付けられ、前記扉が左右方向にスライド自在に構成されたことを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、扉が仕切体出入口の上下にそれぞれ設けられた2本のガイド用横線材に沿ってスライド可能な摺動部材を介して仕切体に取り付けられているので、摺動部材を設けることにより、扉が左右方向にスライド可能になる。
【0009】
したがって、例えば、ガイド用横線材に引っ掛けるために、扉を形成する鉄線を手作業で折り曲げる必要がないので、折り曲げる長さや形状の誤差が生じることがなく、一定の滑らかさで扉をスライドさせることができる。また、ガイド用横線材に沿って摺動部材がスライドするので、扉をスムーズに開閉させることができる。さらに、2本のガイド用横線材が仕切体出入口の上下にそれぞれ設けられ、摺動部材がこれらガイド用横線材に沿ってスライドするので、上下の2箇所において扉が仕切体に支持されるため、スライド動作が安定する。
【0010】
また、扉が左右方向にスライドするので、開閉が容易でかつ、内側に入っている物に影響を与え難い。
【0011】
この発明によれば、摺動部材が合成樹脂で形成されているので、扉をスムーズに開閉させることができるとともに、金属同士が擦れることがなく、金属と金属とが擦れる際に生じる耳障りな音が発生するおそれがない。また、摺動部材に錆が発生することがなく、錆の発生に起因して扉が動かなくなるといったおそれがない。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、開閉自在な扉付きの仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、仕切体に取り付けられた扉をスムーズに開閉させることができるペット用サークルを提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
図1ないし図3には、本実施形態のペット用サークル1の全体が示されている。
【0015】
このペット用サークル1は、対向配置される一対の長辺側パネル(以下「正面パネル2a、背面パネル2b」という。)とこれら正面パネル2a・背面パネル2bの対向する側辺間に連結される一対の短辺側パネル(以下「左右の側面パネル2c,2d」という。)によって形成された平面視矩形枠状のサークル本体2と、サークル本体2の下部に取り付けられたトレー6とを備え、サークル本体2の内部空間は、仕切体4によって仕切られ、住居スペース1aとトイレスペース1bに区画されている。
【0016】
サークル本体2の正面パネル2a、背面パネル2bの対向する側辺間には、固定棒20を介して左右の側面パネル2c,2dが連結されている。
【0017】
各パネル2a,2b,2c,2dは、木製の上フレーム21と下フレーム22と、これら上フレーム21と下フレーム22との間に取り付けられる金属製の網状体とから構成されている。
【0018】
なお、各パネル2a,2b,2c,2dは、上フレーム21と下フレーム22との間をすべて網状体で構成するものに限定されるものではなく、例えば、上フレーム21と下フレーム22との間の一部に板状体を挿入することにより、サークル本体2の内部空間への外部からの刺激を軽減して、ペットが落ち着くことのできる空間となるようにしてもよい。また、下フレーム22の床面と接地する面に、床の傷付きを防止する滑り止め部材を設けてもよい。
【0019】
正面パネル2aの上フレーム21と背面パネル2bの上フレーム21において、住居スペース1aとトイレスペース1bの境界に対応する位置には、仕切体4を嵌め込む仕切体嵌め込み部21aが切り欠かれている。
【0020】
この仕切体嵌め込み部21aには、後述する仕切体4の嵌入部42が嵌め込まれるように構成されており、嵌入部42に形成された嵌入孔42aに嵌入されるダボ21bが突設されている。
【0021】
正面パネル2aの住居スペース1aに対応する側には、ペットが出入り可能なペット出入口2eが開口されており、このペット出入口2eを開閉するペット用扉3が開閉自在に取付けられている。
【0022】
ペット出入口2eは、正面パネル2aの下端部から上端部にわたって広く開口されており、ペットが出入りし易いように図られている。
【0023】
また、正面パネル2aのうち、ペット出入口2eの右端側は、ペット用扉3を開閉自在に取り付ける扉取付部2fとされている。一方、正面パネル2aのうち、ペット出入口2eの左端側は、ペット用扉3を閉じた状態で、ペット用扉3の自由端部が近接する扉受け部2gとされている。
【0024】
この扉受け部2gには、後述する突き出し部32と係合する受け部23aが上下2個所に取り付けられており、ペット用扉3を閉じた状態において、突き出し部32と受け部23aを係合することでペット用扉3をロックすることができるように図られている。
【0025】
さらに、正面パネル2aのうち、上側の受け部23aと扉取付部2fを挟んで略対称な位置に、反転受け部23bが設けられており、ペット用扉3を閉じた状態から開いて反転させた状態において、上側の突き出し部32と反転受け部23bとが係合することで、ペット用扉3をロックすることができるように図られている。
【0026】
ペット用扉3は、ペット出入口2eに対応する形状に形成された網状のパネル体であって、一方の側端部が扉取付部2fに枢着されている。また、他方の側端部(自由端部)には、ロック部材30、およびペット用扉3を閉じた状態でサークル本体2の扉受け部2gに当接する当接部3aが設けられている。
【0027】
ロック部材30は、図4に示すように、左右方向にスライドし、ペット用扉3の自由端部から出没自在な突き出し部32が上下2個所に設けられた係合体31と、ペット用扉3の自由端部から突出する方向に係合体31を付勢するバネ33が内蔵され、係合体31と連動してスライドすることで、係合体31と受け部23a・反転受け部23bとの係合・解除を操作する操作部34と、操作部34をガイドするレール部37とから構成されている。
【0028】
係合体31は、線材の上下端部が同方向に屈曲されて突き出し部32が形成されたものである。
【0029】
操作部34は、合成樹脂製のケース35の内部にバネ33がケース35の一方の端部から出入可能に取り付けられている。このバネ33は、基端部がケース35の内部に取り付けられ、先端部がペット用扉3の自由端部に取り付けられている。そして、バネ33によって、突き出し部32が自由端部から突出する方向に付勢され、外力を加えない状態においては、突き出し部32がペット用扉3の自由端部から突出して、受け部32と係合できるようになされている(図4(a)参照)。一方、この付勢方向と逆方向に力を加えることにより、突き出し部32がペット用扉3側に引き込まれ、受け部23aから突き出し部32を外すことができるようになされている(図4(b)参照)。
【0030】
ケース35は、係合体31が縦方向に貫通しており、係合体31がケース35に連動するようになされている。さらに、レール部37が横方向に貫通しており、レール部37に沿って左右方向にスライドするようになされている。このように構成されているので、ケース35がレール部37に沿って左右方向にスライドすれば、係合体31も連動して左右方向にスライドする。
【0031】
また、ケース35には、把持部36a,36bが表と裏にそれぞれ形成されており、手で操作し易いように図られている。表側の把持部36aは、ペット用扉3を閉じてロックする際、および閉じた状態においてペット用扉3を開ける際に用いる。一方、裏側の把持部36bは、ペット用扉3を閉じた状態から開いて反転させた状態においてペット用扉3をロックする際、およびこのロックを解除する際に用いる(図5、図6参照)。
【0032】
レール部37は、水平方向に平行な2本の線材で構成されており、左端部は、ペット用扉3の自由端部に接続され、右端部には縦部材が設けられるとともにペット用扉3の縦方向の線材に接続されて操作部34のスライド範囲が規制されている。
【0033】
仕切体4は、図1、図2、図3、図7に示すように、仕切フレーム41と網状体とが組み合わされたパネルで構成されており、仕切出入口4aが開口されている。
【0034】
仕切フレーム41は、両端に嵌入部42が形成された断面矩形状の角材であって、嵌入部42をサークル本体2の仕切体嵌め込み部21aに嵌め込むことにより、仕切体4をサークル本体2に取り付けるようになされている。
【0035】
嵌入部42には、図8に示すように仕切体嵌め込み部21aに突設されたダボ21bが嵌入される嵌入孔42aが形成されている。
【0036】
このように、仕切フレーム41の嵌入孔42aに仕切体嵌め込み部21aのダボ21bが嵌入されることにより、仕切フレーム41(仕切体4)が正面パネル2a・背面パネル2b間に係合され、正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔が変動する(広がったり、狭まったりする)のを阻止し、サークルと2の形状を保持することができる。したがって、仕切体4を確実に取り付けることができる。
【0037】
なお、トイレの躾が終了したあとに一旦仕切体4を外してペット用サークル1を使用し、再び仕切体4を取り付ける場合においても、仕切体4の取り付け位置がずれることがなく、好適に取り付けることができる。この場合において、仕切体4の不使用時には、図9に示すキャップ21cでダボ21bを被覆することにより、ペットや人がダボ21bに指などを引っ掛けて損傷を受けることがないように図られている。
【0038】
また、正面パネル2aには、ペット出入り口2eやトイレ出し入れ口5aが開閉自在に設けられているが、例えば、サークル本体2内のペットが外方に向かって力を加えたり、外部からサークル本体2の内部に向かって力が加えられたとしても上記のように正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔の変動が阻止されることから、サークル本体2の形状が保持され、ペット出入り口2eやトイレ出し入れ口5aを常にスムーズに開閉することができる。
【0039】
なお、正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔の変動を阻止してサークル本体2の形状を保持する手段としては、上記したように、相対向する正面パネル2a・背面パネル2bの上フレーム21間に仕切フレーム41(仕切体4)を架け渡すとともに、仕切フレーム41の嵌入孔42aに仕切体嵌め込み部21aのダボ21bを嵌め込むことに限定されるものではない。例えば、、ダボ21bと嵌入孔42aを設けることなく、図10(a)に示すように、仕切フレーム41の嵌入部42にL型金具42bを取り付けて、仕切体嵌め込み部21aに嵌め込み、L型金具の垂直部分42cで正面パネル2a・背面パネル2bの上フレーム21を挟むように構成してもよい。あるいは、図10(b)に示すように、仕切フレーム41の嵌入部42と仕切体嵌め込み部21aとが凹凸嵌合されるように構成してもよい。このような手段によっても、好適に正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔が広がるのを阻止することができる。
【0040】
仕切出入口4aは、仕切体4の下端部から上端部にわたって広く開口されており、ペットが出入りし易いように図られており、この仕切出入口4aを開閉する仕切扉43が開閉自在に取り付けられている。
【0041】
この仕切出入口4aの上下に対応する仕切体4には、仕切体4の左端部から右端部にわたって2本のガイド用横線材44が平行に取り付けられており、仕切扉43には、これらガイド用横線材44に沿ってスライド可能な摺動部材45がそれぞれ取り付けられている。
【0042】
摺動部材45は、図11に示すように、一端部が、環状部材の一部が切りかかれてガイド用横線材44に嵌め込まれる横線材取付部45aとされるとともに、他端部が、仕切扉43の上下の端縁に取り付けられる仕切扉取付部45bとされている。
【0043】
この摺動部材45は、合成樹脂(例えばプラスチック)で形成されている。また、横線材取付部45aは、ある程度の余裕(遊び)をもってガイド用横線材44に嵌め込まれるように形成されており、ガイド用横線材44に沿ってスムーズにスライドできるように図られている。さらに、横線材取付部45aの切り欠きからガイド用横線材44を容易に嵌め込むことができるので、組み立てが容易で短時間にでき、コストの削減にも寄与することができる。
【0044】
ここで、横線材取付部45aの切り欠きの間隔は、ガイド用横線材44の直径よりも小さく設定されている。そして、横線材取付部45aは、この切り欠き部分を除いて環状に形成されているので、この環状部分によりガイド用横線材44を確実に保持するため、外力が加わった場合であっても、簡単に外れることがない。
【0045】
この摺動部材45は、仕切扉43の上下2箇所、および左右2箇所の合計4箇所に取り付けられており、仕切扉43を安定して開閉することができるように図られている。
【0046】
一方、摺動部材45の仕切扉取付部45bは、仕切扉43の両側端部43a,43bの上下の端縁に嵌め込むことにより、仕切扉43に取り付けられるようになされている。このように上下方向に仕切扉43に取り付けるので、取付作業が簡単である。
【0047】
また、仕切扉43の上部の左右の端部には、突出枠46がそれぞれ形成されているとともに、この突出枠46に対応する正面パネル2aと背面パネル2bには、突出枠46の上端に当接して仕切扉43のずり上がりを阻止する係止棒24が設けられている(図2参照)。したがって、仕切扉43のずり上がりを仕切出入口4aの開放状態・閉鎖状態の双方において防止できるようになされている。
【0048】
さらに、仕切扉43の突出枠46よりも若干下側に位置する左右の端部には、把手47がそれぞれ形成されており、使用者(飼い主)がこの把手47に手を掛けて仕切扉43を動かすことができるように図られている。
【0049】
さらにまた、仕切体4の仕切出入口4a側の端縁40には、掛け止め部材48が回動自在に取り付けられている。この掛け止め部材48は金属製の線材を屈曲して形成され、縦線材を挟み込んで係止するとともに、回動させることで係止を解除することができるようになされている。したがって、仕切扉43を閉じたときには、仕切扉43の一方の側端部43aを掛け止め部材48で係止することで、仕切出入口4aの閉鎖状態を保持することができる(図7(a)参照)。一方、仕切扉43を開けたときには、仕切扉43の他方の側端部43bを掛け止め部材48で係止することで、仕切出入口4aの開放状態を保持することができる(図7(b)参照)。
【0050】
なお、仕切体4は、嵌入部42をサークル本体2の仕切体嵌め込み部21aから外すことにより、容易に取り外すことができる。このように、仕切体4を取り外すことで、例えばトイレの躾が完了したペットに対しては、住居スペース1aとトイレスペース1bとの間を常に自由に行き来できるようにすることも可能になる。
【0051】
正面パネル2aのトイレスペース1bに対応する側の下部には、ペット用トイレを出し入れ可能なトイレ出し入れ口5aが開口されており、このトイレ出し入れ口5aを開閉するトイレ用扉5が開閉自在に取付けられている(図5、図6参照)。
【0052】
トイレ出し入れ口5aは、ペット用トイレの幅よりも若干広幅の横長形状に形成されており、ペット用トイレAを出し入れし易いように図られている。
【0053】
トイレ用扉5は、トイレ出し入れ口5aに対応する形状に形成された網状のパネル体であって、下端部の縦線材が屈曲されてヒンジ部51が形成されている。このヒンジ部51は、トイレ出し入れ口5aの下端側の正面パネル2aの端部の横線材25に嵌め込まれて、この横線材25回りにトイレ用扉5が回動するようになされている。
【0054】
また、トイレ出し入れ口5aの上端側の正面パネル2aには、トイレ用扉5の上端部を係止するストッパ52が取り付けられている。
【0055】
このストッパ52は、合成樹脂素材で形成されており、図5、図6に示すように、トイレ出し入れ口5aの上端側の正面パネル2aの2本の縦線材26に沿って上下方向に摺動自在に取り付けられている。ストッパ52の表面には摘み部53が形成され、使用者がこの摘み部53に手を掛けてストッパ52を動かすことができるように図られている。一方ストッパ52の裏面には、爪部54が形成されており、トイレ出し入れ口5aを閉鎖した状態において、ストッパ52を下方向に摺動させ、トイレ出し入れ口5a上端縁の横線材55を爪部54で係止することにより、閉鎖状態を保持することができるように図られている。
【0056】
また、ストッパ52を上方向に摺動させたときに、正面パネル2aの所定位置に横線材27が設けられており、摺動範囲が規制されている。
【0057】
なお、本実施形態においては、トイレ用扉5は、ヒンジ部51を介して回動するように構成されているが、トイレ用扉5を開閉する手段は、ヒンジを用いて回動させることに限定されるものではなく、例えば、スライドさせることによってもよい。
【0058】
トレー6は、図12に示すように、外周にわたって周壁部61が立ち上げられており、排泄物や飲食物がサークル本体2内にこぼれた場合であっても、これらの汚物などがサークル本体2の木製の下フレームに直接かかって木材が腐敗することがないように図られている。また、トレー6は、住居スペース1aに対応する住居側トレー部6aとトイレスペース1bに対応するトイレ側トレー部6bに区画されており、住居側トレー部6aとトイレ側トレー部6bの境界にわたって漏れ止め用突部62が形成されている。
【0059】
また、仕切体4に対応する位置には、突起63が3個所形成されており、仕切体4の下端部を突起63と漏れ止め用突部62との間に嵌め込んで、仕切体4のガタツキを防止できるようになされている。
【0060】
さらに、トイレ側トレー部6bには、ペット用トイレを所定位置で静止させるトイレ静止用突部64が形成されている。このトイレ静止用突部64は、ペット用トイレAの外枠に嵌め込まれるように形成されており、ペットの動きに伴ってペット用トイレAが動くことがなくなり、好適に排便等をさせることを可能にしている。
【0061】
次に、上記構成のペット用サークル1を組み立てる手順について説明する。
【0062】
まず、正面、背面、左右の側面の4枚のパネル2a,2b,2c,2dを固定棒20を介して連結し、サークル本体2を組み立てる。
【0063】
次いで、トレー8をサークル本体2内に設置する。
【0064】
続いて、サークル本体2の上方から仕切体4を挿入していき、仕切体4の下端部をトレー6の嵌入部に嵌め込むとともに、正面パネル2aの上フレーム21と背面パネル2bの上フレーム21の仕切体嵌め込み部21aに仕切体4を嵌め入れる。仕切体4を嵌め入れる際、突出枠46を係止棒24の下部に挿入する(図1参照)。
【0065】
この場合において、仕切フレーム41の嵌入孔42aに仕切体嵌め込み部21aのダボ21bを嵌め込み、正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔が広がるのを阻止する。
【0066】
なお、上記仕切体4には、あらかじめ仕切扉43を取り付けておくが、仕切扉43を仕切体4に取り付ける際は、摺動部材45をガイド用横線材44に嵌め込むことによる。
【0067】
次に、上記構成のペット用サークル1の使用方法の一例について説明する。
【0068】
まず、ペット用トイレをサークル本体2のトイレスペース1bに設置する、この際、ペット用トイレの外枠をトレー6のトイレ静止用突起64に嵌め込んで、ペット用トイレAが不測に動かないようにする。
【0069】
次いで、ペット出入口2eを開けて、ペットをサークル本体2内に入れる。
【0070】
使用者がペットの排泄が近づいてきたと察知した場合、仕切扉4を開けて、ペットをトイレスペース1bのペット用トイレAに誘導する。その後、仕切扉4を閉鎖し、ロックする。
【0071】
ペットがペット用トイレAで排泄し終えると、トイレで排泄したことを誉め、仕切扉4を開けて、住居スペース1aにペットを入れる。
【0072】
ペット用トイレAのシーツを交換する際には、トイレ出し入れ口5aを開けて、ペット用トイレを取り出し、トイレ用扉5を閉めてストッパで係止する。使用者は、楽な姿勢でシーツを交換することができ、シーツ交換中はトイレ出し入れ口5aを閉鎖しておくことができるので、安全である。
【0073】
以上説明したように構成されているので本発明のペット用サークル1によれば、サークル本体2の内部空間が住居スペース1aとトイレスペース1bに区画されているので、トイレスペース1bをペット用トイレを置くためだけの空間として使用することができる。したがって、サークル本体2内にペット用トイレを置いた場合であっても、ペットは、住居スペース1aでゆとりを持って快適に過ごすことができる。また、住居スペース1aには、食器やベッドを置くことができるので、使い勝手がよい。
【0074】
また、住居スペース1aとトイレスペース1bとの間が仕切体4によって仕切られているので、飼い主がペットをトイレに誘導するのが容易で、トイレに誘導されたペットは、トイレから離れることがない。したがって、ペットに対してトイレの躾を好適に行うことが可能になる。
【0075】
この場合において、仕切体4の両端部(嵌入部42)と該両端部に対応する正面パネル2a・背面パネル2bが係合されることにより、相対向する正面パネル2a・背面パネル2b間の間隔の変動が阻止され、サークル本体2の形状が保持されるので、仕切体4がずれたり、サークル本体2から不測に外れることがない。
【0076】
さらに、仕切体4に仕切出入口4aが開口されているので、この仕切出入口4aを介してペットが住居スペース1aとトイレスペース1bとの間を行き来できる。したがって、トイレの躾を行う際に、飼い主がペットをトイレに誘導し易いので便利である。
【0077】
また、仕切出入口4aの開放時および閉鎖時に仕切扉43を係止することができるので、仕切出入口4aを開放状態および閉鎖状態で保持することができる。したがって、閉鎖した仕切出入口4aの仕切扉43をペットが開けるのを防止できるとともに、仕切出入口4aを開放した状態でペットが住居スペース1aとトイレスペース1bとの間を安全で自由に行き来することができる。そして、トイレの躾を終えたペットに対しては、仕切出入口4aを常に開放状態に保持し、住居スペース1aとトイレスペース1bとの間を安全で自由に行き来できるようにすることもできる。
【0078】
さらにまた、サークル本体2の住居スペース1a側のパネルにペット出入口2eが開口されているので、このペット出入口2eを介してペットが住居スペース1aと外部との間を行き来できる。また、ペット出入口2eの開放時および閉鎖時にペット用扉3を係止することができるので、ペット出入口2eを開放状態および閉鎖状態で保持することができる。したがって、閉鎖したペット出入口2eのペット用扉3をペットが開けるのを防止できるとともに、ペット出入口2eを開放した状態で、ペットが住居スペース1aと外部との間を安全で自由に行き来することができる。
【0079】
加えて、サークル本体2のトイレスペース1b側のパネルにトイレ出し入れ口5aが開口されているので、このトイレ出し入れ口5aを介してペット用トイレを出し入れすることができる。したがって、サークル本体2の上部から一々ペット用トイレを出し入れする必要がなく、飼い主が楽にペット用トイレの出し入れをすることが可能になる。また、トイレ出し入れ口5aの閉鎖時にトイレ用扉5を係止することができるので、トイレ出し入れ口5aを閉鎖状態で保持することができる。したがって、閉鎖したトイレ出し入れ口5aのトイレ用扉5をペットが開けたり、トイレ用扉5が不測に開いてしまうのを防止できる。
【0080】
また、サークル本体2の下部にトレー6が設けられているので、ペットが飲食物をこぼしたり、糞尿をトイレ外にしてしまった場合であっても、サークル1を載置している床面を汚すことが防止できる。また、トレー6が住居側トレー部6aとトイレ側トレー部6bとに区画され、この境界にわたって漏れ止め用突部62が設けられているので、例えば、トイレスペースでペットが糞尿等を漏らしてしまった場合であっても、汚物が住居スペース1aに流れ出すことが防止できる。したがって、清潔で快適な環境で使用することができる。さらに、トレーの仕切体4に対応する位置には、仕切体4の下端部を嵌め込む嵌入部42が形成されているので、仕切体4のガタツキを防止することができる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態について、一例としての実施例について説明したが、上述した実施例に限られるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、複数のパネルが連結されたサークル本体の内部空間が、開閉自在な扉付きの仕切体によって仕切られて住居スペースとトイレスペースに区画されたペット用サークルにおいて、仕切体に取り付けられた扉をスムーズに開閉させることができるペット用サークルに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係るペット用サークルの全体を分解して示す斜視図である。
【図2】図1のペット用サークルを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図1のペット用サークルの各扉を開けた状態を示す斜視図である。
【図4】図1のペット用サークルのロック部材を示す斜視図である。
【図5】図1のペット用サークルの正面パネルを示す斜視図である。
【図6】図5の正面パネルの各扉を開けた状態を示す斜視図である。
【図7】図1のペット用サークルの仕切体を示す斜視図である。
【図8】図7の仕切体を嵌め込む構造を示す斜視図である。
【図9】仕切体の不使用時に使用するキャップを示す斜視図である。
【図10】図7の仕切体を嵌め込む構造の他の例を示す断面図である。
【図11】仕切扉に取り付けられた摺動部材を示す斜視図である。
【図12】図1のペット用サークルのトレーを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
1 ペット用サークル
1a 住居スペース
1b トイレスペース
2 サークル本体
21a 仕切体嵌め込み部
21b ダボ
3 ペット用扉
4 仕切体
42 嵌入部
42a 嵌入孔
43 仕切扉
44 ガイド用横線材
45 摺動部材
5 トイレ用扉
6 トレー
【出願人】 【識別番号】591009255
【氏名又は名称】株式会社ヤマヒサ
【出願日】 平成18年8月9日(2006.8.9)
【代理人】 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗


【公開番号】 特開2008−35815(P2008−35815A)
【公開日】 平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願番号】 特願2006−216613(P2006−216613)