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【発明の名称】 ペット用トイレ
【発明者】 【氏名】大川 慶志子

【要約】 【課題】用便による汚損部分の拡散が少なく、用便後の汚損部分の処理が簡単に行え、微細な粉末の飛散による室内環境の悪化発生がないペット用のトイレを提供する。

【構成】トイレ本体1aが本体容器2と中容器3からなり、中容器3の底部7を、平坦部7aとこの平坦部7aよりも凹入する溝状凹部7bの組み合わせによって形成し、前記溝状凹部7b内に複数枚のトイレットペーパを重ね合わせた吸水紙チップ9を充填する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底部と周壁部で容器に形成されたトイレ本体の前記底部を、平坦部とこの平坦部よりも凹入する溝状凹部の組み合わせによって形成し、前記溝状凹部内に吸水紙チップを充填するようにしたペット用トイレ。
【請求項2】
上記トイレ本体が、底部がフラットな本体容器と、この本体容器に対して上部から着脱自在に嵌め込んで取付ける中容器との組み合わせからなり、この中容器の底部が、平坦部とこの平坦部よりも凹入する溝状凹部の組み合わせによって形成され、前記平坦部の下に空間を保つようになっている請求項1に記載のペット用トイレ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、猫や室内犬等のペット用のトイレ、特に、用便後の処理が簡単で室内空間の汚損発生がない衛生的なトイレに関する。
【背景技術】
【0002】
家屋内において猫や室内犬を飼う場合、しつけによって尿や便の排泄を一定の場所で行わせるためにペット用トイレが使用されている。
【0003】
従来の猫用のトイレは、合成樹脂を用いたトイレ本体を底部と周壁部からなるトレー状の容器に形成し、このトイレ本体内に、例えば、ゼオライト、アスベスト、シリカゲル、川砂等のいわゆる猫砂を敷くようにした構造になっており、猫は用便時にトイレ本体内に入り、猫砂上に排便することになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、猫砂への用便後にそのまま放置すると悪臭が発生すると共に不衛生であり、このため、用便後は速やかな排便の処理が必要になる。
【0005】
しかし、従来のトイレは、猫砂を使用しているため、用便後の猫砂は用便による汚損部分が拡散し易く、猫砂の取換え量が多くなって経済的負担が大きくなる。
【0006】
また、猫砂は微細な粉末を含有するため、トイレ本体内に対する充填作業時に微細な粉末が室内に飛散することになり、実際に家人の目や鼻、喉を痛めているのが現状である。
【0007】
そこで、この発明が解決しようとする課題は、用便による汚損部分の拡散が少なく、用便後の汚損部分の処理が簡単に行え、経済的であると共に、微細な粉末の飛散による室内環境の悪化発生がないペット用のトイレを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、この発明は、底部と周壁部で容器に形成されたトイレ本体の前記底部を、平坦部とこの平坦部よりも凹入する溝状凹部の組み合わせによって形成し、前記溝状凹部内に吸水紙チップを充填するようにした構成を採用したものである。
【0009】
上記トイレ本体が、底部がフラットな本体容器と、この本体容器に対して上部から着脱自在に嵌め込んで取付ける中容器との組み合わせからなり、この中容器の底部が、平坦部とこの平坦部よりも凹入する溝状凹部の組み合わせによって形成され、前記平坦部の下に空間を保つようになっている構造とすることができる。
【0010】
また、上記トイレ本体の内部に、平坦部と溝状凹部の表面を覆うカバーを着脱自在に嵌め込んで取付けるようにすることができる。
【0011】
ここで、トイレ本体は、合成樹脂を用いて形成され、底部となる平坦部と溝状凹部の平面的な形状と組み合わせは、自由に設定することができ、例えば、溝状凹部を十字状とすることにより、トイレ本体内に四分割した平坦部を設け、各平坦部をペットが乗れるだけの平面的な大きさにする。
【0012】
上記溝状凹部に充填する吸水紙チップは、ロール巻きされたトイレットペーパを複数枚、例えば2〜5枚程度を重ね合わせ、これを鋏で適当な大きさの矩形状に切断して切り出すことにより形成され、吸水紙チップは鋏による切断によって周縁が圧着することで複数枚のトイレットペーパの重ね合わせ状態が保持され、吸水性に優れた構造となり、このような吸水紙チップを溝状凹部内に詰め込むように充填すれば、吸水性に優れて拡散性が少ないため、用便による汚損の発生は部分的となり、汚損した吸水紙チップの取換えが部分的でよくなり、取換え量を少なくできるという利点がある。
【発明の効果】
【0013】
この発明によると、トイレ本体の前記底部を、平坦部とこの平坦部よりも凹入する溝状凹部の組み合わせによって形成し、前記溝状凹部内に吸水紙チップを充填するようにしたので、平坦部に乗って溝状凹部の位置で排便すれば、水分が吸水紙チップに吸収されることになり、この吸水紙チップが排泄物の拡散を防ぎ、用便後の汚損部分の処理が吸水紙チップの部分的な取換えだけでよく、汚損した吸水紙チップは水洗トイレで処理できるので、排泄物の処理が衛生的に行え、しかも、吸水紙チップの部分的な取換えでよいので経済的である。
【0014】
また、汚損した吸水紙チップは水洗トイレで処理できるので、ゴミ収集日までゴミ袋に溜まった汚物の置き場所がいらず、その悪臭に悩まされることがないと共に、吸水紙チップは、トイレ本体への出し入れ時に微細な粉末の飛散はなく、室内環境を悪化させることがない。
【0015】
更に、平坦部と溝状凹部の表面を取外し可能なカバーで覆うことにより、平坦部や溝状凹部が汚れてもカバーを取外すことでトイレ本体の清潔を保つことができ、カバーだけを洗えばよいので汚れの処理が簡単になり、従来のように、トイレ容器を定期的に洗ったり干したりする手間を省くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、この発明の実施形態を図示例と共に説明する。
【0017】
図示のように、ペット用トイレ1は、トイレ本体1aが、本体容器2と、この本体容器2に対して上部から着脱自在に嵌め込んで取付ける中容器3の組み合わせからなり、必要に応じて中容器3に対して上から着脱自在に被せる薄いカバー4が用いられ、これらはそれぞれ合成樹脂を用いて形成されている。
【0018】
上記本体容器2は、フラットな底部5の周囲に周壁6を設けて上面で開口する容器に形成されている。
【0019】
上記中容器3は、本体容器2に対して上部から着脱自在に嵌め込むことができる大きさを有し、底部7とこの底部7の周囲に立ち上がる矩形枠状の周壁部8で容器に形成され、前記底部7は、平坦部7aとこの平坦部7aの周囲で凹入する溝状凹部7bからなり、吸水紙チップ9を前記溝状凹部7b内に充填するようになっている。
【0020】
上記中容器3の底部7を形成する平坦部7aと溝状凹部7bの平面的な組み合わせは、自由に設定することができ、図1乃至図3に示す第1の例では、周壁部8内において溝状凹部7bを十字状とすることにより、中容器3内に四分割した平坦部7aを設け、各平坦部7aを利用してその上にペットが乗れるようになっている。
【0021】
上記各平坦部7aの高さ位置は、周壁部8の高さの中間部に位置する程度とし、二辺が周壁部8に連なり、残る二辺が溝状凹部7bに臨むことになる。
【0022】
この溝状凹部7bは、各平坦部7a間の上面で開放し、その底面が本体容器2の底部に重なる深さを有し、平坦部7aの上面は溝状凹部7bに向けて下がる緩い傾斜面にして小水が溝状凹部7bに流れ込み易いようになっていると共に、平坦部7aと溝状凹部7bの境界部分が平坦部7aから溝状凹部7bに向けて下がる弧状縁となり、溝状凹部7bの底部も円弧を持たせることにより、付着した汚物の洗浄による除去が簡単に行えるようになっている。
【0023】
上記各平坦部7aの下は、溝状凹部7bで二辺が囲まれた空間10になっており、本体容器2にこの中容器3を嵌め込むと、前記空間10は閉じ込められた空間になり、この閉じ込められた空間に、見た目の美感を向上させるか、ペットが好む装飾品11を収納するようにしてもよく、この場合、装飾品11が見えるように本体容器2と中容器3及びカバー4は透明な合成樹脂で形成するのが好ましい。
【0024】
上記中容器3において、平坦部7aと溝状凹部7bは周壁部8と一体成型してもよいが、中容器3をフラットな底付きの容器とし、これとは別体に成形した平坦部7aと溝状凹部7bを周壁部8内に組み込むようにしてもよく、何れの場合も、平坦部7aに図柄や装飾を施すようにすることができる。
【0025】
上記カバー4は、図3(b)のように、中容器3の平坦部7aから溝状凹部7bを含む全部の表面を取外し可能な状態で覆い、排泄によって汚れた場合にこのカバー4を取り外して洗浄することで、ペット用トイレ1の清潔性を保つことができ、中容器3の平坦部7aや溝状凹部7b等の各部に重なる部分は、中容器3の構成部分と同一符号を付すことによって説明に代える。
【0026】
図4と図5は、中容器3の底部7を形成する平坦部7aと溝状凹部7bの組み合わせの第2の例を示し、周壁部8内において、この周壁部8の一つのコーナに片寄った位置にL字状の配置で溝状凹部7bを設けることにより、広い矩形の平坦部7aと細いL形の平坦部7aを形成したものである。
【0027】
なお、何れの例においても、溝状凹部7bの中の適宜位置に補強を兼ねる仕切り桟12を一体成形によって設け、溝状凹部7b内に収納した吸水紙チップ9を複数に仕切ることにより、排泄物による吸水紙チップ9の汚損が広がらずに部分的に生じるようにし、吸水紙チップ9の取換え量を少なくなるようにしている。
【0028】
上記吸水紙チップ9は、ロール巻きされた市販のトイレットペーパを複数枚、例えば2〜5枚程度を重ね合わせ、これを鋏で適当な大きさの矩形状に切断して切り出すことにより形成され、吸水紙チップ9は、重ね合わせたトイレットペーパを鋏により切断することによって周縁が圧着し、これによって複数枚のトイレットペーパの重ね合わせ状態が保持されて分離することがなく、チップ形状が保持されて吸水性に優れた構造となり、このような吸水紙チップ9を溝状凹部7b内に詰め込むように充填すれば、吸水性に優れて拡散性が少ないため、用便による汚損の発生は部分的となり、汚損した吸水紙チップ9の取換えが部分的でよくなり、取換え量を少なくできるという利点がある。
【0029】
なお、図示の場合、ペット用トイレ1は、トイレ本体1aを本体容器2と中容器3の組み合わせによって形成し、別にカバー4を使用したものを示したが、カバー4を省くようにしたり、また、本体容器2とカバー4を省き、中容器3だけの独立した構造でトイレ本体とすることもできる。
【0030】
この発明のペット用トイレ1は、上記のような構成であり、本体容器2の内部に中容器3を嵌め込み、更に中容器3の内部に薄い成形品のカバー4を嵌め込み、カバー4で覆われた溝状凹部7b内全体に吸水紙チップ9を均一に詰め込むように充填し、このペット用トイレ1を室内の適所に設置して置く。
【0031】
上記吸水紙チップ9は、複数枚のトイレットペーパを重ね合わせたものであるので、手でつまんで溝状凹部7b内に入れるときに手が汚れないと共に、溝状凹部7b内への出し入れ時に微細な粉末の飛散発生はなく、室内環境を悪化させることがない。
【0032】
用便時に猫や犬のようなペットはトイレ本体1aの中に入り、平坦部7aの上に乗った状態で溝状凹部7bに充填した吸水紙チップ9に向けて排便する。
【0033】
排便による固形物は吸水紙チップ9上に載り、水分は吸水紙チップ9に吸収されることになり、この吸水紙チップ9が排泄物の拡散を防ぎ、用便後においては、汚損した吸水紙チップ9はトングで取り出して部分的に新たな吸水紙チップと取換え、汚損した吸水紙チップ9は水洗トイレで処理すればよい。
【0034】
具体的な清浄化処理としては、水で薄めた殺菌ハンドソープ等をボトル容器に入れて用意しておき、汚れた吸水紙チップ8を取り除いたその部分だけに殺菌ハンドソープ等をふりかけ、吸水紙チップ9を数枚用いてこれを拭き取り、その後水拭きをするだけできれいになり、大掛かりな洗浄は必要としない。
【0035】
このように、排泄物の処理が衛生的に行え、しかも、吸水紙チップ9の部分的な取換えでよいので経済的である。
【0036】
また、継続して使用する場合、定期的にカバー4を取外して洗浄し、本体容器2と中容器3は拭く程度で清潔さを保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】この発明にかかるペット用トイレのトイレ本体の第1の例を示す分解斜視図
【図2】この発明にかかるペット用トイレのトイレ本体の第1の例を示す組み立て状態の斜視図
【図3】(a)は上記ペット用トイレの平面図、(b)は(a)の矢印b−bに沿った縦断正面図
【図4】この発明にかかるペット用トイレのトイレ本体の第2の例を示す平面図
【図5】図4の矢印V−Vに沿って拡大した縦断正面図
【符号の説明】
【0038】
1 ペット用トイレ
1a トイレ本体
2 本体容器
3 中容器
4 カバー
5 底部
6 周壁
7 底部
8 周壁部
9 吸水紙チップ
10 空間
11 装飾品
12 仕切り桟
【出願人】 【識別番号】506250354
【氏名又は名称】大川 慶志子
【出願日】 平成18年7月21日(2006.7.21)
【代理人】 【識別番号】100074206
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二

【識別番号】100087538
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥居 和久

【識別番号】100112575
【弁理士】
【氏名又は名称】田川 孝由

【識別番号】100084858
【弁理士】
【氏名又は名称】東尾 正博


【公開番号】 特開2008−22777(P2008−22777A)
【公開日】 平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願番号】 特願2006−198978(P2006−198978)