| 【発明の名称】 |
貝類の養殖篭 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 章
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| 【要約】 |
【課題】単純な落し込み作業により篭内の貝を迅速で歩留り良く移し替えできるようにした
【構成】略正方形に枠組みされたフレーム2の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網3を備え、網3における略四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部8とし、開口部8の左右両開口縁に、外方向に略平行に突出して左右に略重合するエッジ部6を立ち上げ形成した |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 略正方形に枠組みされたフレーム(2)の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網(3)を備え、該網(3)における略四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部(8)とした養殖篭において、 前記開口部(8)の左右両開口縁に、外方向に略平行に突出するエッジ部(6)を立ち上げ形成したことを特徴とする貝類の養殖篭。 【請求項2】 前記エッジ部(6)は、前記開口部(8)の左右両開口縁から外方向に連続する網(3)の連続部分よりなる左右のエッジ片(6’,6’)により構成され、左右のエッジ片(6’,6’)の立ち上げられた両端縁部は閉じられており、立ち上げ形成された左右のエッジ片(6’,6’)の長手方向の間が、前記開口部(8)とされていることを特徴とする請求項1記載の貝類の養殖篭。 【請求項3】 前記エッジ部(6)は、篭の内側に折込み自在とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の貝類の養殖篭。 【請求項4】 略正方形に枠組みされたフレーム(2)の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網(3)を備え、該網(3)における四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部(8)とした養殖篭において、 前記開口部(8)の左右開口縁に、外方向に略平行に突出するエッジ部(6)を立ち上げ形成し、該左右のエッジ部(6)間に前記開口部(8)を形成するとともに、前記開口部(8)の上下両端縁部の少なくともいずれか一方に該端縁部に沿った縫合部位(7)を形成したことを特徴とする貝類の養殖篭。 【請求項5】 前記縫合部位(7)は、前記エッジ部(6)の上下両端縁部に沿った上下位置に形成されていることを特徴とする請求項4記載の貝類の養殖篭。 【請求項6】 前記エッジ部(6)の端縁部又はその近傍には、篭の外方又は内方に延出された状態で、紐部材(9)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の貝類の養殖篭。 【請求項7】 前記紐部材(9)は、前記エッジ部(6)の両端縁部又はその近傍において、篭の外方に延出された状態で設けられていることを特徴とする請求項6記載の貝類の養殖篭。 【請求項8】 前記紐部材(9)は、剛性及び弾性を有する合成樹脂の単線により形成されていることを特徴とする請求項6又は7記載の貝類の養殖篭。 【請求項9】 前記紐部材(9)は、前記縫合部位(7)を縫合する綴じ紐の延長部分が篭の外方に延出されて形成されていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の貝類の養殖篭。 【請求項10】 略正方形に枠組みされたフレーム(2)の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網(3)を備え、該網(3)における四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部(8)とした養殖篭において、 前記開口部(8)の左右開口縁に、外方向に略平行に突出して左右に略重合するエッジ部(6)を立ち上げ形成し、該左右のエッジ部(6)間に前記開口部(8)を形成するとともに前記開口部(8)の上下両端縁部の少なくともいずれか一方に該端縁部に沿った縫合部位(7)を形成し、前記エッジ部(6)の端縁部又はその近傍には、篭の外方又は内方に延出された状態で紐部材(9)を設け、前記左右のエッジ部(6)の少なくとも一端部を網(3)の外側に折り込んだ状態で、前記紐部材(9)をエッジ部(6)及び網(3)に刺し通すようにして、前記開口部(8)を閉じるようにしたことを特徴とする貝類の養殖篭。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、貝類の養殖篭に関し、特に、所謂ざぶとん篭と称される略4角錐形の養殖篭において、貝類を出し入れする開口部の構造に関する。 【背景技術】 【0002】 養殖篭のうち、前記ざぶとん篭では、その前記略4角錐形の傾斜した四つの稜線のうちの1つを、非縫合状態とした開口部としている。 【0003】 この開口部の構造につき、一般には、図9(a)に示すように、養殖篭101の開口部101aの両縁を左右平行に接合させておき、その合わせ目を、貝が逃げ出さないように、綴じ紐101bで綴じるようにしている。 【0004】 また、この開口部の構造につき、図9(b)に示す上下重合構造も周知である。この上下重合構造は、養殖篭102の開口部102aの両縁を互いに上下に重なるように延長し、この上下延長部の重なりにより開口部102aから貝が逃げ出さないようにしている。この上下重合構造を採用した養殖篭は、下記特許文献1及び2にも示されている。 【0005】 ところで、ホタテなどの移動性の食用貝類を育成する手法の1つに、複数の稚貝をある程度の大きさになるまで1つの養殖篭内に収容して、海中に吊下することにより、稚貝の散逸を防ぐと同時に、ヒトデ、たこなどの天敵から防護する方法がある。そして、収容されている稚貝がある程度の大きさになるまで育成した後は、その大きさに見合った別の養殖篭に移し替え、さらに育成する手順を、成貝になるまで繰返すようにしている。 【0006】 このような移し替の作業は、作業員一人当りの取扱い個数が極めて多く、多数の養殖篭を陸上部に引上げた後に行うものであるため、鮮度を保つためにも短時間での処理が要求され、短時間で集中的に行う必要がある。 【特許文献1】特許第3222107号公報 【特許文献2】特許第3527428号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 上記の移し替作業は、上記養殖篭を逆さまにして、開口部を開けて、貝類をバケツなどに落とし込むようにして行う。ところが、上記図9(a)の構造であると、開口部101aから綴じ紐101bを引き抜く必要があり、また、貝を挿入した後には、綴じ紐101bを綴じる必要があって非能率であるとの問題点がある。 【0008】 また、上記図9(b)の上下重合構造であると、養殖篭102を下向きにした時に、開口部102aが完全には開かず、特に両側部分では大きく重なって狭くなり、上記移し替え作業が非能率となることは避けられない。 【0009】 そこで本発明は以上の課題を解決するものであって、単純な振り落し作業により残留貝を生ずることなく、迅速で歩留り良く移し替えを行えるようにした貝類の養殖篭を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 前記目的を達成するため、本発明は、図1乃至図4の第1実施形態に示すように、略正方形に枠組みされたフレーム2の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網3を備え、該網3における略四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部8とした養殖篭において、前記開口部8の左右両開口縁に、外方向に略平行に突出するエッジ部6を立ち上げ形成したことを特徴としている。 【0011】 前記エッジ部6は、前記開口部8の左右両開口縁から外方向に連続する網3の連続部分よりなる左右のエッジ片6’,6’により構成され、左右のエッジ片6’,6’の立ち上げられた両端縁部は閉じられており、立ち上げ形成された左右のエッジ片6’,6’の長手方向の間が、前記開口部8とされている。第1実施の形態では、エッジ片6’,6’の下端縁部は、網の折り曲げにより、上端縁部は、エッジ片6’,6’同士の逢着により閉じられている。 【0012】 上記の構成において、養殖篭内から貝類を取り出す時には、篭を逆さまにすることにより、エッジ部6間の開口部8が自然に開き、貝類が落下して取り出されるが、この時、エッジ部6が貝類取り出しの漏斗状のガイドとなって、スムーズに貝類が落下して取り出される。 【0013】 前記エッジ部6は、篭の内側に折込み自在とすることができる。 【0014】 このような折込みにより、篭を海中に吊り下げて養殖する期間中に、貝類が逃げ出し、或いは、海中に投げ出されることが防止される。 【0015】 また、本発明では、図5乃至図8の第2実施形態に示すように、略正方形に枠組みされたフレーム2の底面部及び上部外周を略四角錐形に包囲した網3を備え、該網3における四角錐の4つの稜線のうち少なくとも1つの稜線を非縫合状態の開口部8とした養殖篭において、前記開口部8の左右開口縁に、外方向に略平行に突出するエッジ部6を立ち上げ形成し、該左右のエッジ部6間に前記開口部8を形成するとともに、前記開口部8の上下両端縁部6'', 6''の少なくともいずれか一方のやや内方に該端縁部に沿った縫合部位7を形成したことを特徴としている。 【0016】 前記縫合部位7は、前記エッジ部6の上下両端縁部のやや内方に沿った上下位置に形成させることができる。 【0017】 上記縫合部位7の形成により、エッジ部6の立ち上げ状態が確実となり、貝類の取り出し時の排出、及び、海中での吊り下げ養殖時のエッジ部6の重なりによる貝類の逃げ出し防止作用が、一層確実になる。 【0018】 本発明では、前記エッジ部6の端縁部又はその近傍には、篭の外方又は内方に延出された状態で、紐部材9が設けられていることを特徴とする。 【0019】 前記紐部材9は、前記エッジ部6の両端縁部又はその近傍において、篭の外方に延出された状態で設けられている。 【0020】 前記紐部材9は、剛性及び弾性を有する合成樹脂の単線により形成されていることを特徴とする。 【0021】 前記紐部材9を、前記縫合部位7を縫合する綴じ紐の延長部分を篭の外方に延出させて形成することができる。 【0022】 前記紐部材9により、吊り下げ養殖中の篭のエッジ部外縁の開口部の口を閉じておくことができる。また、エッジ部6を折込み或いは閉じる時に、紐部材9をエッジ部6を操作する把手として利用することができる。紐部材9とは別の独立した紐部材により、吊り下げ養殖中の篭のエッジ部外縁の開口部の口を閉じておくことも可能である。 【0023】 また、本発明では、図7bに示すように、左右のエッジ部6の少なくとも一端部を網3の外側に折り込んだ状態で、紐部材9をエッジ部6及び網3に刺し通すようにして、前記開口部8を閉じるようにすることができる。 【発明の効果】 【0024】 本発明では、養殖篭の内部に収容されている稚貝をバケツなどにあけるために、養殖篭を逆さまにした状態では、開口部を構成するエッジ部が漏斗状に開き、落下する貝類のガイドとなり、また、開口部の上下両端に上下の重合部位が生ずることがなく、この重合部分に貝が引っかかって取出しにくい状態が解消されるため、迅速な移し替えが可能である。しかも、養殖篭の吊り下げ育成時には、エッジ部の左右の重なりにより、貝が逃げ出すことが防止され、開口部を綴じ紐などにより綴じる必要がない。 【0025】 また、養殖篭の吊り下げ生育時に、上記エッジ部を篭の内部に折り込むことにより、貝の散逸を有効に阻止することができる。 【0026】 また、養殖篭の吊り下げ生育時に、上記紐部材を、開口部を構成するエッジ部若しくは両エッジ片及び篭本体の網の一部に、刺し通しておくことにより、生育時における開口部の閉鎖が一層確実となる。 【0027】 エッジ部を、篭の中に折り返し又は引き出す時に、上記紐部材の延長部分を持って行えば、その作業が容易で確実となる。 【0028】 この場合、開口部の上下両端縁部のいずれか一方、望ましくは上下両端縁部に、端縁部に沿って縫合する縫合部位を形成することにより、エッジ部の立ち上げ重合が一層確実に形成される。 【0029】 また、養殖篭の吊り下げ生育時に、上記エッジ部の上下両端部のいずれか一方を篭の外側に略平行に折り込むとともに、紐部材の刺し通しにより係止することにより、簡単な作業で、開口部を閉じ、貝の散逸を確実に阻止することができる。 【0030】 上記紐部材を、可撓性を有する合成樹脂の単線により構成することにより、上記刺し通し及び抜き出しの作業が一層容易で確実となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0031】 (第1実施形態) 以下、本発明の最良の形態につき、添付図面に基づき説明する。 図1乃至図4は、本発明の第1実施形態を示し、これにより第1実施形態を説明する。図1は、本発明を適用した略四角錐形の、所謂ざぶとん篭と称する貝類養殖篭を示す。図2a,b,cは、上記貝類養殖篭の制作手順を示す概略構成図、図3a,bは、上記貝類養殖篭の開口部を説明する概略構成図である。 【0032】 図において、第1実施形態に係る養殖篭1は、角部Rの角部を備えた略正四角形状の枠組みされた塩ビなど合成樹脂被覆の針金製フレーム2と、フレーム2の底面部及び上部を四角錐形に包囲する所定メッシュの網3と、前記フレーム2の中央に十字形に配置された補強フレーム4の交差端に下部を連結し、上端を前記網3の頂部に連結した吊下げ用のロープ5とを備えている。 【0033】 前記網3の4つの稜線部のうちの3つの稜線部は互いに縫合され、残る1つの稜線部には互いに重合する一対のエッジ部6が立上げ形成されており、このエッジ部6の上部の端縁部同士は、剛性及び弾性に富む合成樹脂製のフィラメントからなる紐部材9によって綴じられている。また、エッジ部6の下部の端縁部同士は網の折り曲げにより閉じられている。エッジ部6の上記両端縁部間が、開口部8とされている。開口部8は、篭の吊り下げ時には、エッジ部6を構成する左右のエッジ片6’,6’が吊り下げ時の自重による緊張力により互いに接合し、略閉じた状態とされている。 【0034】 養殖篭の中心部には、ロープ5が貫通して設けられ、ロープ5の最上端には、養殖筏に取付けるためのループ5aが形成されている。 【0035】 以上の養殖篭1の製作手順を図2(a)〜(c)を用いて説明する。まず(a)に示すように、フレーム2の底面に略正方形に裁断された網2を敷く。網2の展開形状では、フレーム3の対角線位置が展開状態の網2の各辺の中央に位置するようにその大きさ及び敷設形状が設定されている。また、網2には前記エッジ部6に該当する位置に沿ってエッジ片6’,6’を延長して形成しておく。 【0036】 次に、(b)に示すように、網2の三角形状部分をフレーム2の各辺に沿って立ち上げ、(c)に示すように、隣合う位置、すなわち四角錐の稜線に沿って縫合3aする。このときエッジ片6’位置は、その両端縁部6'', 6''のうち、上端縁部のみ縫合し、下端縁部は折り返しておく。稜線部は縫合することなく重合状態のままとすることにより、前記エッジ部6に形成され、エッジ部6の両端縁部6'', 6''間が開口部8とされる。次いで、前記紐部材9をエッジ部6の上下両端縁部の上方に結びつけて延出させることにより、図1及び図3に示す形状の養殖篭1を完成する。 【0037】 完成した養殖篭1に稚貝を入れ、海中に吊下することにより、網3はその自重及びロープ5の張力により緊張する結果、エッジ部6同士を重合状態に保持する力が加わるため、開口部8が自然に閉じることになり、養殖篭1の内部で稚貝を安全に育成することができる。なお、図3bに示すように、前記エッジ部6を折返して篭1内にたくし込むことにより、さらに開口が開きにくくなるため、貝の散逸を防止し、歩留りを向上する上でさらに好適である。この場合、紐部材9の延長部を、左右のエッジ片6’,6’に刺し通しておくことにより、さらに開口を開きにくくすることができる。 【0038】 この養殖篭を所定期間海中吊下状態に放置しておけば、篭1内において、稚貝は海水中に浮遊するプランクトンを捕食してある程度の大きさまでに成長する。 【0039】 成長後は、養殖篭1を海中から引上げ、陸上部においてバケツなどを介して別の篭に移し替えを行うが、図4に示すように、養殖篭1を逆さにした上で、エッジ部6間を押し広げることにより、稚貝はその押し広げられた開口より自重によりバケツ10内に投入され、ここに一時保存される。なお、エッジ部6を篭内にたくしこんである場合には、外部に折返した上で同様の操作により、稚貝はバケツ10内に投入される。 【0040】 このとき、篭1の内側では重ね合わせ部などの貝が引っかかる部位が生ずることがなく、また、エッジ部6が漏斗状に作用し、稚貝は開口部を通じてバケツ10内に全量放出されることになり、無理な振り落し動作や、隙間に入り込んだ稚貝を抜取る作業も必要ないため、養殖篭1個当りの移し替え作業を迅速かつ確実に行うことができるのである。 【0041】 (第2実施形態) 図5乃至図8は、本発明の第2実施形態を示し、これにより第2実施形態を説明する。 図5は本発明の第2実施形態に係る養殖篭を示す。図6(a),(b),(c),(d)は、上記貝類養殖篭の製作手順を示す概略構成図、図7(a),(b)は、上記貝類養殖篭の開口部を説明する概略断面図である。 【0042】 図において、養殖篭201は、角部R面とした略正四角形状に枠組みされた塩ビなどの合成樹脂被覆の針金製からなるフレーム2と、フレーム2の底面部及び上部を四角錐形に包囲する所定メッシュの網3と、前記フレーム2の中央に十字形に交叉配置された補強フレーム4の交差端に下部を連結し、上部を前記四角錐の頂部に連結した状態で篭1の上下を貫通する吊下げ用のロープ5とを備え、ロープ5の最上端には養殖篭201を養殖筏に取付けるためのループ5aが形成されている。 【0043】 前記網3の4つの稜線部のうちの3つの稜線部は互いに縫合され、残る1つの稜線部には互いに重合する一対のエッジ部6が立上げ形成されており、一対のエッジ部6間が開口部8とされている。このエッジ部6の上端部及び下端部には、縫合糸を介して両エッジ部6の長手方向と直交する方向に縫合された縫合部位7が形成されている。両縫合部位7の間が開口部8とされ、開口部8の部位において、篭1内が紡錘型に押開けられることにより、図1に示すごとく、開口部8を通じて稚貝の出し入れを可能としている。 【0044】 前記開口部8は吊下げ状態では、前記エッジ部6を構成する左右のエッジ片6’,6’同士が吊下げ時の自重による緊張力により互いに左右平行に接合し、略閉じた状態とされている。エッジ片6’,6’の上下両端縁部6'', 6''同士は閉じられており、そのやや内方位置において、両端縁部と略平行に上記縫合部位7が形成されている。 【0045】 さらに、上下の縫合部位7には、剛性及び弾性に富む合成樹脂素材からなるフィラメント状の紐部材9の一端が結束されている。図7(b)に示すように、この紐部材9は両エッジ部6の一側の網目間にジグザグ状に刺し通すことで、その剛性によりエッジ部6同士を密着させて折り返し状に網3に係止させ、開口部8を閉鎖状態に維持するためのものである。 【0046】 以上の養殖篭201の製作手順を図6(a)〜(d)を用いて説明する。まず(a)に示すように、略正方形に裁断された網3を敷き、その上部にフレーム2を設置する。網3の展開形状では、フレーム2の対角線位置が展開状態の網3の各辺の中央に位置するように、その大きさ及び敷設形状が設定されている。また、網3には前記エッジ部6に該当する位置に沿ってエッジ片6’を延長して形成しておく。 【0047】 次に、(b)に示すように、網3の三角形状部分を、フレーム2の各辺に沿って立ち上げ、(c)に示すように、隣合う位置、すなわち四角錐の稜線部に沿った沿って縫合3aする。このとき前記エッジ片6’は縫合することなく重合状態のまま立ち上げることにより、前記エッジ部6に形成される。エッジ片6’,6’の上下両端縁部6'', 6''の内、下端縁部は折り返しにより、上端縁部は縫合により閉じられている。 【0048】 次いで、(d)に示すように、エッジ部6の上下両端縁部6'', 6''よりもやや内方の上下部分を、その長手方向と直交して綴じ糸などにより縫合して縫合部位7を形成する。次いで上下の縫合部位7に前記紐部材9を結びつけ、吊下げ用のロープ5(図略)を頂部と補強フレーム4の交差端間に結びつけることによって、図5、図6(d)及び図7(a)に示す形状の養殖篭201を完成する。 【0049】 完成した養殖篭1に稚貝を入れ、海中に吊下することにより、図7(a)に示すように、網3はその自重及びロープ5の緊張力によってエッジ部6同士を略重合状態に保持する力が加わるため、開口部8は自然に閉じられることになり、養殖篭201の内部に稚貝閉じこめた状態で安全に育成することができる。 【0050】 また図7(b)に示すように、前記エッジ部6の一側を平行に網3の外側に折返して、紐部材9で係止することにより、さらに開口を開きにくくすることができる。 【0051】 この養殖篭201を所定期間海中吊下状態で放置しておけば、篭101内において、稚貝は海水中に浮遊するプランクトンを捕食してある程度の大きさまでに成長する。 【0052】 成長後は、養殖篭201を海中から引上げ、陸上部においてバケツなどを介して別の篭に移し替えを行うが、図8に示すように、養殖篭201を逆さにすれば貝の自重によりエッジ部6間は左右に押し広げられ、稚貝はその押し広げられた開口部8よりバケツ10内に投入され、ここに一時保存される。なお、エッジ部6を篭外側に折り返してある場合には、外部に折返した上で、同様の操作により、稚貝はバケツ10内に投入される。また、紐部材9を絡げてあったとしても、自重により自然にはずれることになるため、稚貝の放出にあたって紐部材9の抜取り作業は不要である。 【図面の簡単な説明】 【0053】 【図1】本発明の第1実施形態にかかる貝類の養殖篭の斜視図である。 【図2】(a)〜(c)は同養殖篭の製作手順を示す説明用斜視図である。 【図3】(a)(b)は同養殖篭の作用を説明する説明用断面図である。 【図4】同養殖篭から稚貝をバケツに移し替える作業を示す説明用斜視図である。 【図5】本発明の第2実施形態にかかる貝類の養殖篭の斜視図である。 【図6】(a)〜(d)は同養殖篭の製作手順を示す説明用斜視図である。 【図7】(a)(b)は同養殖篭の作用を説明する説明用断面図である。 【図8】同養殖篭から稚貝をバケツに移し替える作業を示す説明用斜視図である。 【図9】(a)(b)は従来の養殖篭を説明する説明用断面図である。 【符号の説明】 【0054】 1,201 養殖篭 2 フレーム 3 網 4 補強フレーム 5 吊下げ用ローブ 6 エッジ部 6’エッジ片 7 縫合部位 8 開口部 9 紐部材 10 バケツ 101,102 養殖篭 101a,102a 開口部 101b 綴じ紐
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| 【出願人】 |
【識別番号】595072181 【氏名又は名称】佐々木商工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067323 【弁理士】 【氏名又は名称】西村 教光
【識別番号】100124268 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 典行
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| 【公開番号】 |
特開2008−22773(P2008−22773A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−198408(P2006−198408) |
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