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海苔養殖用支柱起立装置 - 特開2008−263943 | j-tokkyo
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【発明の名称】 海苔養殖用支柱起立装置
【発明者】 【氏名】待鳥 幸人

【要約】 【課題】船体に積載された支柱を装置によって起こす・所定位置設定・打ち込みまでの一連の作業工程を構成した、海苔養殖用支柱起立装置を得ること。

【解決手段】船首部に搭載した装置1の起動部に2本の起動ローラー2と開閉用起動ローラー3aによって、支持された支柱Tを油圧シリンダー11によって直立させる。レール14とベース16間での旋回自在及びブロック13の往復自在により、支柱Tを所定位置に設定して、ローラー表面を螺旋状に形成した起動ローラー2及び3aを油圧モータMの回転によって、支柱Tを海底Gへ捩じり込むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
海苔養殖用網を支持する支柱を立設するため船首部に搭載する装置において、船体に積載せれた支柱を起こし手段・所定の位置に設定する手段・支柱を海底へ打ち込み手段の過程を構成して汎用性を高めたことであることを特徴とした海苔養殖用支柱起立装置。
【請求項2】
上記装置には支柱を支持するための油圧シリンダーと、支柱起こしに要する油圧シリンダー2機を配置し、支柱打ち込みの動力源には油圧モータを備えている。この装置の先端部となる起動部には円筒状の起動ローラー3本を正三角状に配置しており、その上部となる起動ローラーを支柱着脱のために開閉自在として、支柱打ち込みと、支柱を支持するためのクランプとして併用する。この起動ローラーを介して支持用油圧シリンダーのロッドダウンにより開いていくことで、その中央部に支柱挿入空間が形成されることを特徴とする海苔養殖用支柱起立装置。
【請求項3】
上記2の起動ローラーについて、ローラーの長さ・直径は同じであり駆動軸はゴム材との圧接合成となっており、支柱との接触部分であるローラーの表面は凸凹の螺旋状としたものであることを特徴とする海苔養殖用支柱起立装置。
【請求項4】
上記1の支柱起こし手段において、起動ローラー3本を配置したその中央に支柱を挿入し開閉起動ローラーを介して支持用油圧シリンダーのロッドアップによって支柱を狭持する。更に起こし用シリンダーのロッドダウンにより支柱を直立させることを特徴とする海苔養殖用支柱起立装置。
【請求項5】
上記1の支柱所定位置を設定する手段において、船首部に取り付けるベースは締結としており、このベースとレール間の連結部は旋回自在となっていて、起動部を支えるブロックとレール間は往復自在となっている。従って伸縮・旋回が自由となるため所定位置への移動を容易に出来ることを特徴とした海苔養殖用支柱起立装置。
【請求項6】
上記1の支柱打ち込み手段において、各起動ローラー間に保持された支柱を油圧モータによって、同一方向・同回転数で回転させる。この支柱は回転運動及び推進運動との複合作用により海底へ捩じり込まれていくことを特徴とする海苔養殖用支柱起立装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、海苔養殖に用いる網を支持する支柱の立設作業に係わる機器を配置して、これを集約した海苔養殖用支柱起立装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海苔網は海底に打ち込まれた複数本の支柱によって支持される。支柱は一般に質量が15kg前後・全長10m程度の合成樹脂製のパイプ状体が使用されていて、この支柱に海苔網が張設される。
【0003】
支柱立設作業の沿革においては進歩がなく、従って海苔養殖が始められた当初から今日に至るまでの間作業の内容が殆ど同じである。
【0004】
ゆえに、現在でも人手による作業が行われ、また作業中固い地盤に遭遇するときは、ポンプを使用した高圧水撃により、海底に穴を掘りその中に支柱を突き立てているために立設作業が激務となっている。
【0005】
不安定な船上において、長尺の支柱を起こして、打ち込む一連の作業は大変な労力を要するために、その負担の軽減を図るため様々な技術思想が提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
支柱起こし作業中に、近くを航行する他船の通過後の余波、あるいは波風の影響を受ける船体に、激しい揺れが突発する。更に逆風のなかでの支柱起こしや、挿入作業が慌ただしくなることが問題となる。
【0007】
上述したようなことが頻発する状況下のもとで、支柱を装置に挿入させることは労力を要し、また潮流が加わるために支柱を所定位置へ設定することが困難となり、作業の段取りも悪くなる問題がある。
【0008】
また、支柱打ち込み作業中船体に上下動が発生する場合には船体と装置が連動することになり、各部に対して衝撃荷重が加わるため支柱が損傷を受けたり、船体及び装置の破損が問題となる。
【0009】
また推進力のみでの機能を備えたローラーや油圧シリンダー等の、支柱打ち込み方法は、支柱及び装置各部に対して過荷重となり、更に支柱との間に高い摩擦熱が生じたりする。このために船体に係わる負担が大きくなる問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり支柱立設作業における、安全性・労力の軽減・高効率化を前提としてこれを実現し得る、海苔養殖用支柱起立装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は上記課題を解決するために、
第一に、船体に積載された数本の支柱を倒伏した状態で支柱を装置に挿入させて、これを支持して油圧シリンダーにより自動的に直立させることができるため、労力が軽減され安全性を高めることが可能である。
【0012】
第2に、レールに対して挿通させるブロックは往復自在であり、このブロックの内部に4本の支持ローラーを上・下に各2本ずつ内蔵する。このローラーの転動作用により、ブロックとレール間との抵抗を軽減することによって往復を円滑にすることが可能である。
【0013】
更に、ブロックの下部に配置した2本の支持ローラーに安定した滑らかな動きを得るため、レールとブロック間との支持荷重を調節する機能を有している。
【0014】
また、ベースとレール間との連結部は旋回自在となっており、上記2との組み合わせによって支柱位置設定範囲を広くとることができるため、位置設定を容易に操作することが可能となる。
【0015】
第3に、ブロックと一体となったフレームと起動部との接続部には、捩じり・こじりに対応可能な特性をもった防振ゴムを取り付け、これによって振動及び衝撃を吸収し緩和することができるため、船体の傾斜に対しても起動部は海面と平行に近い状態が保たれる。
【0016】
第4は、特殊な起動ローラーの回転機巧によって打ち込まれるため、ローラーと支柱との接触面での摩擦係数が極めて小さくなり、この相乗効果により支柱に対しての負荷が軽減できると共に、油圧モータへの負担も少なくなる。
【0017】
支柱を打ち込む海底の硬・軟さや支柱直径の違いに対して、油圧モータに許容圧力調整機能を有しているため、その効果により状況に応じて油圧モータの回転速度を変速させる構造となっている。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、海苔養殖用支柱起立装置が支柱挿入から、打ち込みを終え解除する迄の一連の工程を装置の斬新な構想によって、安全、且つ能率的に進行させることが具現できる。
【0019】
装置に、往復自在及び旋回自在の機構を備えているため、起動部が円弧状を描くことになる。従って支柱所定位置に対して円滑に移動させることが可能となり、速やかに操作することができる。
【0020】
支柱打ち込みに要する、起動ローラーの表面に凸凹の螺旋状の形成を採用しているため、高推力による打ち込み方法とを比較すると、支柱や装置の各部に係わる負担を軽減できる。
【0021】
船首部に設置するベースの位置を移設することにより、右舷側または左舷側への設置が容易にできると共に、更に起こし用シリンダーのロッドストロークの位置を制御することによって目的の傾斜角度に支柱を打ち込むことができる。
【0022】
装置の、作動各部に係わる荷重の軽減や、また多様な技巧を施しているために、装置の構造が簡単である。従って狭い足場での煩雑さを回避することができる。
【0023】
上述した理由で装置の小型化・軽量化が実現可能となり、特に本発明は上記各行程中に要する機器を具備し、それを活用することによって効率を高め、更に作業の大幅な軽減を可能とした海苔養殖用支柱起立装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を添付した図面に基づいて説明する。
(図1)は、海苔養殖用支柱起立装置1の実施形態を示す、船体Fの船首部に搭載された状態の平面図である。
【0025】
(図1)に、示されたDは船体F補強のための木製の角材である。これにベース16を締結して、作動部(図6)と更に起動部(図2・図3)を連結して海苔養殖用支柱起立装置が構成されている。
【0026】
(図7)に示すように、支持アーム9a・9aは固定となっている支持軸27bに取り付けている。この支持軸27bを支点として上・下2対となる支持アーム9a・9aの中央部を曲折させることにより、支持用シリンダー6のロッドの先端部となる連結部9cに合する。このロッドと支持アーム9aをピンで連結し、これを介してシリンダーロッドダウンによって、開閉起動ローラー3aを開くことにより支柱挿入空間Kが形成される。(図2参照)
【0027】
このようにして、起動部(図2)と船体Fに積まれた(図1)に示す、支柱Taと装置1とを直線上に縦配置して、上記の支柱挿入空間Kに支柱Taを挿入させる。このようにして空間Kを広範囲にとることができるため、支柱Ta直径の大小にかかわらず全種に適応できる。
【0028】


て、支持アーム9aを介し起動ローラー3aで狭持する(図3参照)。この油圧シリンダー6はストローク50mmの小型のものを採用しており、更に支柱Tに対して過圧保護のために保持調節を有している。
【0029】
このように支柱Tを支持した状態で、支柱起こし油圧シリンダー11のロッドと起こしアーム12の下部とを連結して、このシリンダーロッドダウンにより、起こしアーム12と作動アーム17を介して支柱Tを直立にしていく(図5参照)。
【0030】
油圧シリンダー11はブロック13の上部に備えてあり、ブロック13と固定になった取り付け金具19に油圧シリンダー11の下部をピンによって連結している。更にロッドの先端部もアーム12とピン20で連結する。このシリンダーロッドの伸縮のために、アーム12の先端が円弧状を描くことになり、ロッドのこじりを解消するため、油圧シリンダー11の上・下はピンによって自由としている。
【0031】
アーム12と作動アーム17は一体となっており、アーム12とアーム17の(図4中の12aに示す)角度及び各アームの長さや、ロッドストロークの均衡を図り、支柱支持状態(図4)から、支柱直立状態(図5)までの角度を100°に設定している。(図4中のRに示す)
【0032】
一方、フレーム8はブロック16の上面に対して傾斜角度を30°としている(図6中のEに示す)。これは油圧シリンダー11のロッドが伸長したときに、装置1が後方に出過ぎることを避けたものである。この傾斜のため装置1を低重心にすることで、作業者が支柱位置の設定や支柱打ち込みを容易に行うことができる。
【0033】
また、(図2)で示すようにフレーム8は左・右2体となっており、それはブロック16と起動部間とを強化すると共に、更に油圧シリンダー11をその2体の中央に配置することにより、油圧シリンダー11の保護を図ったものである(図1のNに示す)。
【0034】
(図2)に示す、フレーム8と作動アーム17間の接続にはピン25で連結し、また起動部のブレを解消するため、2体となるフレーム8の間にカラー25aを左右にはめ込んでいる。
【0035】
(図6)で示す、レール14に支持されて往復するブロック13の断面は□状となっていて、このブロック13内の上部にローラー18と下部にはローラー18aを配列して、各ローラーの長さはレール14の横幅と同一となっている。ローラー18は固定としてローラー18aはレール14に対しての支持圧調整を有し、調節ボルト24によってレール14とブロック13との転動度合を調節することができる。
【0036】
ブロック13がレール14を通じて作業を開始したときに、作業状況の急変によってブロック13がレール14の先端から飛び出すことがおきるため、そのとき金具10によって停止させる。また金具10はレール14にブロック13を挿着可能とするために、締結としている。
【0037】
(図6)による、船首部に取り付けるベース16とレール14とを接続させる部位15は旋回自在部15との兼用となっており、その連結手段はパイプを使用して、ベース16側を内筒24とし、レール側を外筒23としている。また装置1と船体Fとの要となるために、旋回部15のパイプ(23・24)は強度の部材を採用して中心部をボルト26で締結する。この締め付け度合いにより最適な回転重を調節可能とし、ボルト26の取り付け口としてレール14(21)に穴をあけ下部までを空洞としている(図6の21を破線で示した部分)。
【0038】
また、起動部の(図1)に示す、H1⇔H1間の旋回角度を90°に設定している。これは操作中に、船体の揺れが生じた場合に支柱Tと船体Fとの衝突回避のためである。
【0039】
このように、往復自在と旋回自在との組み合わせによって、前述した起動ローラー2・3a間に保持され直立した支柱Tを、所定位置へ容易に移動させることができる。
【0040】
(図7)の起動ローラー(2・3a)について、ローラー上端部のSの面に対して螺旋角度を45°とし、支柱Tとの接触面である凸28を15mmとして凹29の間隔を20mmとしている。油圧モータMと起動ローラー(2・3a)の駆動軸(27・30)に取り付けるスプロケット4の歯数は同一となっている。
【0041】
(図3)のように、支柱Tを支持しているとき起動ローラー(2・3a)の回転中に支柱Tとチェーン5との摩擦を避けるため、スプロケット4にチェーン5を掛けた状態での直径よりも起動ローラー(2・3a)の直径を30mm大きくしている。
【0042】
また、螺旋角度によって支柱Tに対する推進速度及び荷重値が違ってくるため、油圧モータMに許容圧力の調整機能を備えると共に、螺旋角度及び油圧モータM回転数との均衡を図った技巧としている。
【0043】
特に(図7)で示したような、表面形状での回転方向は、起動ローラー(2・3a)はいずれも右回転とする。またローラー表面のゴム材は長時間使用に対しても亀裂を生じない耐摩耗性を採用している。
【0044】
起動部(図2・図3)の構造について、起動ローラー2とテンションプーリー7aは固定となっており、支持軸27bに取り付けるアーム9aとテンションプーリー7は支持軸27bに対して自由となっている。
【0045】
油圧モータMに起動ローラー2⇔2間と開閉用起動ローラー3aとを接続するときに、テンションプーリー7a⇔7a間と、それに連なるテンションプーリー7の背面通過による蛇行接続となって、一本のチェーン5によって連動させることができる(図2・図3参照)。
【0046】
起動ローラー(2・3a)に支持された支柱Tを往復自在並びに旋回自在によって、所定位置に設定された、支柱Tは油圧モータMの回転によって、回転と推進とを伴いながら海底Gへと捩じり込むことができる。
【0047】
油圧モータM部と、作動アーム17との間に防振ゴム9を備える。このゴムは回復力が強く大きな負荷変動にも耐えうる中過重用を採用して、これの使用によって各部に係る過荷重や衝撃を緩和することができるとともに、支柱Tの打ち込み中に船体Fの揺れが発生しても、支柱Tや装置1に対しての負担を軽減することができる(図8参照)。
【0048】
支柱Tの立設作業において、装置1の動力源を流体機器手段としたが、これに限らずバッテリーを電源とした電動機器も使用可能である。
【0049】
海苔養殖用支柱立設作業においては海上作業であるため、これに対する防錆対策も大きな問題であるためこれに対し、各回転軸には耐蝕性に優れ、軽量で錆に強いオイレスベアリングを採用している。また、限られた足場や不安定な状況のなかでの作業であるために、装置1の小型化並びに軽量化が最も重要である。本装置1は、簡易な構造であるために各部材の軽量化が出来ると共に、労力の軽減及び安全性を高めることができる。これに比例して経済的負担を少なくすることが実現できる。
【0050】
海苔養殖が盛んに行われた終了後には、支柱Tの抜き取り作業が必然となる。この抜き取り作業においても、油圧モータMを逆回転させることによって、支柱Tの抜き取り作業にも使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】船体の船首部に搭載した、海苔養殖用支柱起立装置の平面図である。
【図2】支柱挿入のために、開閉用起動ローラーを開いた状態の起動部の平面図である。
【図3】支柱を挿入して、支持した状態の起動部の平面図である。
【図4】支柱を挿入した状態の、装置の側面図である。
【図5】支柱を直立させた状態の、装置の側面図である。
【図6】往復部及び旋回部を、構成した作動部の側面図である。
【図7】開閉用起動ローラーの単体の側面図である。
【図8】船体が右傾斜した状態の断面図である。
【図9】支柱捩じり込み時の船首部の側面図である。
【符号の説明】
【0052】
F 船体 1 装置
D 船体の補強角材 3a 開閉用起動ローラー
M 油圧モータ 4 スプロケット
K 支柱挿入空間 5 チェーン
T 支柱 6 支柱支持用油圧シリンダー
Ta 船体に積載された支柱 9 防振ゴム
H 海面 9a 支持アーム
G 海底 9c シリンダーロッド連結部
S 開閉用起動ローラーの上面 11 支柱起こし用油圧シリンダー
N 装置に配置した起こし用 12a アーム間の角度
油圧シリンダー 13 ブロック
E 作動フレームとブロック間の 14 レール
角度 16 ベース
R 支柱支持から直立までの角度
H1⇔H1 起動部の旋回角度
【出願人】 【識別番号】307010409
【氏名又は名称】待鳥 幸人
【出願日】 平成19年4月24日(2007.4.24)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−263943(P2008−263943A)
【公開日】 平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願番号】 特願2007−139699(P2007−139699)