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【発明の名称】 植物への炭酸ガスの供給方法および供給装置
【発明者】 【氏名】倉橋 大次郎

【氏名】雨森 克弘

【要約】 【課題】本発明は炭酸ガスを効率よく植物の葉緑素に取り入れられ、炭酸同化作用を起こすとともに、ハウス内の温度上昇を抑え、かつハウス外への炭酸ガスの流出を効率よく阻止することができる植物への炭酸ガスの供給方法および供給装置を得るにある。

【解決手段】給水配管に介装されたインラインミキサーに炭酸ガスと水を供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内あるいはハウス内の植物へ噴霧する炭酸水の噴霧工程とで植物への炭酸ガスの供給方法を構成している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水配管に介装されたインラインミキサーに炭酸ガスと水を供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内へスプレーするスプレー工程と、このスプレー工程後にスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるようにフアンで送るフアン送付工程とからなることを特徴とする植物への炭酸ガスの供給方法。
【請求項2】
炭酸ガス溶解槽内に収納された水内に、炭酸ガス高圧容器からの炭酸ガスをバブリングできるように供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内へスプレーするスプレー工程と、このスプレー工程後にスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるようにフアンで送るフアン送付工程とからなることを特徴とする植物への炭酸ガスの供給方法。
【請求項3】
炭酸ガス溶解槽と、この炭酸ガス溶解槽内へ水を供給する水の供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内でバブリングできるように、該炭酸ガス溶解槽内へ炭酸ガスを供給する炭酸ガスの供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水をハウス内の複数個のノズルよりスプレーさせるスプレー装置と、このスプレー装置でスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるように送るフアンとからなることを特徴とする植物への炭酸ガスの供給装置。
【請求項4】
炭酸ガス溶解槽と、この炭酸ガス溶解槽内へ常時一定の水位となるように水を供給する水の供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内でバブリングできるように、該炭酸ガス溶解槽内へ炭酸ガスを供給する炭酸ガスの供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水のペーハーを測定して、あらかじめ設定されたペーハーとなるように前記炭酸ガスの供給装置での炭酸ガスの供給を制御する制御装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水をハウス内の複数個のノズルよりスプレーさせるスプレー装置と、このスプレー装置でスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるように送るフアンとからなることを特徴とする植物への炭酸ガスの供給装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はハウス栽培の植物への炭酸ガスの供給方法および供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、植物を栽培するハウスでは早朝、炭酸ガス濃度が著しく低下するため、灯油やプロパン等の燃焼ガスから発生する炭酸ガスでハウス内の炭酸ガス濃度を高くし、植物による炭酸同化作用を促進させ、植物の生長を促進させる方法が採られている。
また、燃焼ガスを用いることなく、炭酸ガスの充填された高圧ガス容器から炭酸ガスを導入して、ハウス内に散布する方法も採られている。
【0003】
しかしながら、前者の燃焼ガスを用いる方法は燃料の硫黄分に由来する硫化水素や、不完全燃焼による一酸化炭素等の有害な不純物が混入するため、植物に悪影響をおよぼすという欠点があるとともに、日の出後、ハウス内の温度が日光の熱で急激に上昇するため、天窓を開けて換気をするが、燃焼ガスを用いる場合にはさらに高温となり、換気量を多くしなければならず、せっかく入れた炭酸ガスが有効に利用されないで排出されてしまうという欠点があった。
また、後者の炭酸ガス容器からの炭酸ガスの導入の場合、不純物がほとんど入っておらず、前記欠点を解消することができるが、炭酸ガスの費用が燃焼ガスの費用に比べ、コスト高になるという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、炭酸ガスを効率よく植物の葉緑素に取り入れられ、炭酸同化作用を起こすとともに、ハウス内の温度上昇を抑え、かつハウス外への炭酸ガスの流出を効率よく阻止することができる植物への炭酸ガスの供給方法および供給装置を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は給水配管に介装されたインラインミキサーに炭酸ガスと水を供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内へスプレーするスプレー工程と、このスプレー工程後にスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるようにフアンで送るフアン送付工程とで植物への炭酸ガスの供給方法を構成している。
【0007】
本発明は炭酸ガス溶解槽内に収納された水内に、炭酸ガス高圧容器からの炭酸ガスをバブリングできるように供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内へスプレーするスプレー工程と、このスプレー工程後にスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるようにフアンで送るフアン送付工程とで植物への炭酸ガスの供給方法を構成している。
【0008】
本発明は炭酸ガス溶解槽と、この炭酸ガス溶解槽内へ水を供給する水の供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内でバブリングできるように、該炭酸ガス溶解槽内へ炭酸ガスを供給する炭酸ガスの供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水をハウス内の複数個のノズルよりスプレーさせるスプレー装置と、このスプレー装置でスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるように送るフアンとで植物への炭酸ガスの供給装置を構成している。
【0009】
本発明は炭酸ガス溶解槽と、この炭酸ガス溶解槽内へ常時一定の水位となるように水を供給する水の供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内でバブリングできるように、該炭酸ガス溶解槽内へ炭酸ガスを供給する炭酸ガスの供給装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水のペーハーを測定して、あらかじめ設定されたペーハーとなるように前記炭酸ガスの供給装置での炭酸ガスの供給を制御する制御装置と、前記炭酸ガス溶解槽内の炭酸水をハウス内の複数個のノズルよりスプレーさせるスプレー装置と、このスプレー装置でスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるように送るフアンとで植物の炭酸ガスの供給装置を構成している。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0011】
(1) 給水配管に介装されたインラインミキサーに炭酸ガスと水を供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程と、この炭酸水の製造工程で製造された炭酸水をハウス内へスプレーするスプレー工程と、このスプレー工程後にスプレーされた炭酸水をハウス内の植物の葉面へ付着させるようにフアンで送るフアン送付工程とからなるので、ハウス内の植物にスプレーされた炭酸水をフアンで送付して葉面に付着させことができる。
このため、炭酸ガスが植物の葉面への付着までに、気化するのを半減させることができるとともに、炭酸ガスが植物の葉緑素に有効に取り入れられ炭酸同化作用を促進させて、植物の生長を促進させることができる。
【0012】
(2)前記(1)によって、炭酸水を用いるため、燃焼ガスを用いるものに比べ、安全で低コストで使用することができる。
【0013】
(3)前記(1)によって、炭酸水のスプレーによって、ハウス内の温度上昇を阻止して換気するのを低減し、ハウス外への炭酸ガスの流出を効率よく防止できる。
【0014】
(4)前記(1)によって、植物にスプレーされた炭酸水を付着させることができるので、炭酸水に含まれている炭酸ガスによるうどん粉病等を防ぐ効果、静菌作用、弱酸性により虫の付着や病害虫の発生を効率よく防止することができる。
【0015】
(5)請求項2も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【0016】
(6)請求項3、4も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られるとともに、最適な炭酸水を噴霧することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0018】
図1ないし図3に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はハウス2で栽培される植物3へ炭酸ガスを供給する植物への炭酸ガスの供給方法で、この植物への炭酸ガスの供給方法1は密閉状態の炭酸ガス溶解槽4内に水の供給装置5で水を供給し、該炭酸ガス溶解槽4内に収納された水内に炭酸ガス供給装置6からの炭酸ガスをバブリングできるように供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程7と、この炭酸水の製造工程7で製造された炭酸水をスプレー装置8で、前記ハウス2内の上部からスプレーする炭酸水のスプレー工程9と、このスプレー工程9後にスプレーされた炭酸水をハウス2内の植物の葉面へ付着させるようにフアン19で送るフアン送付工程35とで構成されている。
【0019】
前記水の供給装置5は井戸10内の地下水11をポンプ12および浮き玉フロート弁13を介して、前記炭酸ガス溶解槽4内へ常時一定の水位となるように供給されるように構成されている。
【0020】
前記炭酸ガスの供給装置6は炭酸ガス高圧容器14と、この炭酸ガス高圧容器14内の炭酸ガスを、前記炭酸ガス溶解槽4の下部位置に開放する炭酸ガス供給ホース15と、前記炭酸ガス溶解槽4内の炭酸水のペーハーを測定するペーハー測定器16と、このペーハー測定器16で、例えば6〜5.5のペーハーを測定すると、前記炭酸ガス供給ホース15に介装された電磁開閉弁17を閉じるように制御する炭酸ガス制御装置18とで構成されている。
【0021】
前記スプレー装置8は前記ハウス2内に設けた、該ハウス2内へそれぞれ炭酸水を植物に付着するまで気化しずらいスプレー状にする複数個のスプレーノズル20、20、20、20、20と、この複数個のスプレーノズル20、20、20、20、20へ前記炭酸ガス溶解槽4内の炭酸水を送液ポンプ21を介して供給する炭酸水供給パイプ22とで構成されている。
【0022】
前記フアン19はハウス2内のスプレースプレーノズル20、20、20、20、20でスプレーされた炭酸水を気化しないように植物の葉面に付着するように送付するものである。
【0023】
上記構成の植物への炭酸ガスの供給方法1および供給装置23は、炭酸ガス溶解槽4内へ水の供給装置5で常時一定の水位となるように水が供給されるとともに、炭酸ガス溶解槽4内の炭酸水が一定のペーハーとなるように炭酸ガスの供給装置6で炭酸ガスが供給され、常時一定のペーハーの炭酸水となるように制御されている。
送風ファン19、19、19、19および送液ポンプ21を駆動させると、炭酸水がスプレー状に複数個のスプレーノズル20、20、20、20、20より
ハウス2内へスプレーされ、このハウス2内へスプレーされたスプレー状炭酸水は送風ファン19、19、19、19で植物の葉面に付着するように送付される。
[発明を実施するための異なる形態]
【0024】
次に、図4ないし図11に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0025】
図4および図5に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、炭酸ガス溶解槽4内へ水道水を供給する水の供給装置5Aを用いた炭酸水の製造工程7Aを行なった点で、このような炭酸水の製造工程7Aおよび水の供給装置5Aを用いて構成した植物への炭酸ガスの供給方法1Aおよび供給装置23Aにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0026】
図6ないし図8に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、複数個のノズル20aが形成された楕円形状のスプレーノズル20Aを使用するスプレー装置8Aを用いて、炭酸水のスプレー工程9Aを行なった点で、このような炭酸水のスプレー工程9Aを用いて構成した植物への炭酸ガスの供給方法1B
および供給装置23Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
【0027】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、給水配管24に介装されたインラインミキサー25に炭酸ガスの供給装置6からの炭酸ガスと水の供給装置5Aからの水を供給して炭酸水を製造する炭酸水の製造工程7Bを行なった点で、このような炭酸水の製造工程7Bを用いて構成した植物への炭酸ガスの供給方法1Cおよび供給装置23Cにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
前記インラインミキサー25は図11および図12に示すように上流側が径違いオスソケット26及びオスベント27、下流側が径違いオスソケット26で給水配管24に介装されたミキサータンク28と、このミキサータンク28内に少なくとも流れ方向に3個以上、本実施の形態では5個の混合室29、29、29、29、29となるように仕切る4本の心棒30、30、30、30と間隔保持菅31とで固定された5個の仕切壁32、32、32、32、32と、この5個の仕切壁32、32、32、32、32にそれぞれ形成された前記混合室29、29、29、29、29内への流入、流出孔となる、異なる部位に位置して、該混合室29、29、29、29、29内で渦流を生じさせる、給水配管24の内径寸法よりも小径寸法の透孔33、33、33、33、33と、前記オスベント27に取付けられた炭酸ガスの供給装置6に接続され上流部位の混合室29内に炭酸ガスを供給するノズル34とで構成されている。
【0028】
なお、前記本発明を実施する各形態ではハウス2の上部より炭酸水をスプレーするスプレー装置8、8Aを用いるものについて説明したが、本発明はこれに限らず、ハウスの側面あるいは手作業で植物へスプレーする炭酸水のスプレー装置を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は縮物への炭酸ガスの供給装置を製造する産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態の植物への炭酸ガスの供給装置の概略説明図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態のスプレー装置の説明図。
【図4】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図5】本発明を実施するための第2の形態の植物への炭酸ガスの供給装置の概略説明図。
【図6】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図7】本発明を実施するための第3の形態の植物への炭酸ガスの供給装置の概略説明図。
【図8】本発明を実施するための第3の形態のスプレー装置の説明図。
【図9】本発明を実施するための第4の形態の工程図。
【図10】本発明を実施するための第4の形態の植物への炭酸ガスの供給装置の概略説明図。
【図11】本発明を実施するための第4の形態のインラインミキサーの説明図。
【符号の説明】
【0031】
1、1A、1B、1C:植物への炭酸ガスの供給方法、
2:ハウス、 3:植物、
4:炭酸ガス溶解槽、 5、5A:水の供給装置、
6:炭酸ガスの供給装置、 7、7A、7B:炭酸水の製造工程、
8、8A:スプレー装置、 9、9A:炭酸水のスプレー工程、
10:井戸、 11:地下水、
12:ポンプ、 13:浮き玉フロート弁、
14:炭酸ガス高圧容器、 15:炭酸ガス供給ホース、
16:ペーハー測定器、 17:電磁開閉弁、
18:炭酸ガス制御装置、 19:送風ファン、
20:スプレーノズル、 21:送液ポンプ、
22:炭酸水供給パイプ、
23、23A、23B、23C:植物への炭酸ガスの供給装置、
24:給水配管、 25:インラインミキサー、
26:オスソケット、 27:オスベント、
28:ミキサータンク、 29:混合室、
30:心棒、 31:間隔保持菅、
32:仕切壁、 33:透孔、
34:ノズル、 35:フアン送付工程。
【出願人】 【識別番号】000187149
【氏名又は名称】昭和炭酸株式会社
【識別番号】597019403
【氏名又は名称】雨森 克弘
【出願日】 平成19年2月19日(2007.2.19)
【代理人】 【識別番号】100080838
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 光康


【公開番号】 特開2008−199920(P2008−199920A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−37270(P2007−37270)