Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
樹木の衰退判定試薬とそれを用いた樹木衰退判定方法 - 特開2008−92851 | j-tokkyo
トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業

【発明の名称】 樹木の衰退判定試薬とそれを用いた樹木衰退判定方法
【発明者】 【氏名】浜口 育弘

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチルアルコール85〜98W%を基材とし、グアヤク脂1〜10W%、イソプロピルアルコール0.1〜1%を混合調整したことを特徴とする樹木の栄養素要求度判定試薬
【請求項2】
請求項1に記載の樹木栄養素要求判定試薬を用いて、樹木の切断断面又は切り裂き断面に塗布又は滴下して樹液と反応呈色させ、青色から藍色の呈色の度合い範囲で当該樹木の栄養素要求度を判定する方法
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
樹木の生長及び維持に不可欠な衰退(栄養素要求度)を、当該樹木の切断面又は切り裂き断面に塗布又は滴下して樹液との反応で呈色させ判定する試薬及び判定する方法。
【背景技術】
【0002】
当節、松枯れ等の社会問題となっている樹木の衰退や枯死が広範囲、地球規模で発生していることは事実である。松枯れに至ってはその正確な原因の特定には至ってなく、松食い虫による被害との断定的な判定であり、そのため防除以外の効果的な対策が講じられているとは言い難い。
【0003】
通常、樹木等の衰退状態を判定するには当該樹木全体の可視観察又は当該樹木の樹皮に擦過傷を付け、皮下組織の状態を観察する方法が多くとられるが科学的根拠に乏しく、的確な衰退度(栄養素要求度)を的確に判定することができない。
【0004】
植物体栄養の測定診断法としては特許第2979478号公報において、生育中の植物体から葉茎の道管部位を採取し圃場の根圏域の土壌との無機成分との溶液に含まれる硝酸態窒素、アンモニア窒素、リン酸、カリウム、マグネシウムなどの栄養成分をLED反射型光度計で数値測定する方法が提起されているが、リアルタイムで診断が出来ると言う利点は持ち合わせているが、その分析判定には専用の場所とLED反射型光度計などの測定器を必要としている。
【0005】
また、特開2004−233188号公報では、植物中の成分を抽出・測定するための方法として塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの抽剤を高分子ゲルである吸水性部材に含侵させ、植物表面に接触させ植物成分を抽出させた後、成分濃度を測定する試験紙を用いて比色方をもちいて判定する方法も提唱されているが、判定各成分に対応する試験紙を用意する必要がありやや専門的な作業を要する。
【0006】
その他特開2004−264245号公報においては植物のリレノン酸(18:3)又はその分解物の量を検出し、植物の生育の制御因子を解明し判定する方法も報告されているが、その手法を用いるには高度な専門知識を必要とするなど、現場で即座に樹木等の盛衰判定を、判定者の実務経験を問わずに遂行することは困難であるなどの問題点が多い。
【0007】
【特許文献1】特許第2979478号公報
【特許文献2】特開2004−233188号公報
【特許文献3】特開2004−264245号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は前記の社会現象や松枯れ等の実態に鑑み、特にゴルフ場に植栽されている松の健全化をはかる観点から、対象とする樹木植物の必須な栄養素の要求度を作業者の経験を問わず、簡便な試薬を用いて樹液と反応させ、その反応によって呈色する度合いで施肥の必要性を判定する試薬およびその判定方法を提起するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明における第1の手段は、樹木の衰退(栄養素要求度)を測定・判定に供する試薬に関するものである。
【0010】
試薬の成分構成は、エチルアルコール85〜98W%を基材とし、グアヤク脂1〜10W%
イソプロピルアルコール0.1〜1%を常温において混合調整したことを特徴とし樹木樹液と反応させて栄養素要求度を判定するものである。
【0011】
本発明における第2の手段は、第1の手段である試薬を用い、判定すべき当該樹木の一部を切断若しくは切り裂きその断面に試薬を塗布又は滴下させて、当該樹木の樹液と反応させ、呈色させた濃淡で当該樹木の衰退(栄養素要求度)を目視で判定する方法に関するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、特定の化学物質を用いることなく安全な既存の成分を新たに混合構成するのみであり、当該樹木の一部の切断面又は切り裂き面へ塗布又は滴下させ、シアン化物溶解樹液との反応が短時間かつ明快な呈色として目視可能に顕在化発色するため、高度な経験を要することなくその呈色の青色から藍色までの濃淡で樹木の衰退(栄養素要求度)を判定することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明における第1の手段は、樹木の衰退(栄養素要求度)を測定・判定に供する試
薬であり、試薬の成分構成は、エチルアルコール85〜98W%を基材とし、グアヤク脂1〜10W%イソプロピルアルコール0.1〜1%を常温において混合調整したことを特徴とし樹木樹液と反応させて栄養素要求度を判定するものである。
【0014】
多くの樹木で起因する夏季高温期の衰弱や急枯れ現象は必須の栄養素欠乏から生じるタンパク質の変性や分解から生じ、タンパク質の分解後の元素結合からシアン化物が産生する課程では樹木の生理における元素の欠乏が起因すると考えられ、そのシアン化物と前記試薬を反応させることでシアン化物が呈色し、その呈色の度合いでタンパク質の崩壊度を簡易的に判定することが出来る。
【0015】
タンパク質の分解物の再結合で自然に出来るシアン化物に反応し、薄い青色から濃い藍色まで呈色し、樹木の衰退度(栄養素要求度)を容易に目視で判定することができる。
【0016】
シアン化物は樹木の呼吸(水素電子伝達系)のシクトロムcオキシターゼのIV補酵素を阻害し、水と二酸化炭素と活性酸素をつくる呼吸連鎖の酵素作用を破壊する毒である。この連鎖では鉄分と銅分の元素が必要である。しかし、この必要元素の二者の供給では回復できなく、銅分の供給は容易に著しい過剰害を葉緑体に短時間で起こし脱水し変色する。鉄分の供給では生理的変化は発生しない。
【0017】
本発明における第2の手段は、第1の手段である試薬を用い、判定すべき当該樹木の一部を切断若しくは切り裂きその断面に試薬を塗布又は滴下させて、当該樹木の樹液と反応させ、呈色させた濃淡で当該樹木の衰退(栄養素要求度)を目視で判定する方法に関するものである。
【0018】
タンパク質の耐熱性を高めシアン化物を産生させない窒素代謝や炭素呼吸連鎖での必要元素の供給の目安となる呈色方法であり、新梢、枝、幹、株、太根、細根のどの部分でも塗布や滴下で容易に判定観察できるのが特徴である。
【0019】
本発明の方法は、春夏秋冬のどに時期でも塗布又は滴下させて反応による呈色度で判定・観察は可能であり、特に好硝酸態窒素を好む樹種が好感度の呈色を示し、好アンモニア態窒素を好む樹種は呈色反応が比較的鈍感であることが判っている。
【実施例1】
【0020】
ゴルフ場の芝と混植された松の衰退(栄養素要求度)を判定するために、松葉に少し黄化現象が認められる松を対象に、その枝部分を切断し、切断面に本発明による試薬を塗布して判定した結果、薄青色の呈色が見られた。その松の枝、針葉を採取し微量要素を従来の化学的手法により測定した結果、モリブデン、亜鉛、鉄、銅の微量要素が松の成長に必要な成分量に不足していることが測定された。
【0021】
当該松に対して硝酸態窒素を主成分とする市販の肥料と微量要素配合肥料約6kgを30日の間隔で3回施肥した結果、施肥前の黄化現象は少し解消されたが、12月後には健全な松と比較しても差のない程には樹勢回復を見るには至らなかった。別に同条件の松に対して硝酸態窒素を主成分とする未発売の肥料1kg(幹周約1mの松木)を30日の間隔で2回施肥した結果では、12月後には施肥前の黄化現象が軽減解消され、健全な松と比較しても差のないほどに樹勢回復を見るに至った。
【実施例2】
【0022】
同じゴルフ場の松の中で、松葉の黄化が相当に進んだ松を対象に、その枝部分を切断し本発明による試薬を塗布して判定を行った結果、藍色に近い色の呈色となった。その松の針葉を採取し、従来の化学的手法により測定した結果、モリブデン、亜鉛、鉄、銅の要素が松の成長に相当量不足していることが測定された。
【0023】
当該松に対して従来の硝酸態窒素を主成分とする市販の肥料と微量要素配合肥料約6kgを30日の間隔で3回施肥した結果、樹勢回復することなく枯死に至った。別に同条件の松に対して硝酸態窒素を主成分とする未発売の肥料1kg(幹周約1mの松木)を30日の間隔で2回施肥した結果では、12月後には施肥前の黄化現象が軽減解消され、健全な松に比較して90%以上の樹勢回復を見るに至った。
【出願人】 【識別番号】306034572
【氏名又は名称】株式会社樹木新理論
【識別番号】503416054
【氏名又は名称】浜口 育弘
【出願日】 平成18年10月11日(2006.10.11)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−92851(P2008−92851A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−277627(P2006−277627)