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【発明の名称】 水草育成セット
【発明者】 【氏名】神畑 道子

【要約】 【課題】水草を簡単に育成でき、鑑賞にも用いることができ、しかも植え替えやレイアウトの変更も簡単に行うことができるようにした水草育成セットを提供する。

【構成】水草を育成するのに用いる水草育成セットにおいて、上方が開口され、水を貯留することのできる水槽10と、水槽10上方から水槽10底部に引き抜き可能に嵌め込まれ、複数の保持スペース部21に仕切られたベース20と、ベース20の保持スペース部21内に嵌め込まれて保持され、水草が根を張ることのできる土台40と、上方が密閉され、底面が開口され、炭酸ガス源からの炭酸ガスが供給され、底面開口から水槽内10の水に炭酸ガスを拡散させることのできるガス拡散箱30と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水草を育成するのに用いる水草育成セットにおいて、
上方が開口され、水が貯留することのできる水槽と、
該水槽上方から上記水槽底部に引き抜き可能に嵌め込まれ、複数の保持スペース部に仕切られたベースと、
該ベースの保持スペース部内に嵌め込まれて保持され、水草が根を張ることのできる土台と、
上方が密閉され、底面が開口され、炭酸ガス源からの炭酸ガスが供給され、底面開口から水槽内の水に炭酸ガスを拡散させることのできるガス拡散箱と、
を備えたことを特徴とする水草育成セット。
【請求項2】
上記土台が多孔性軟質素材、織布又は不織布のいずれかを用いて製作されている請求項1記載の水草育成セット。
【請求項3】
上記土台は、多孔性軟質素材を用いて製作され、その上面に切れ目が入れられ、該切れ目に水草の根が挟まれて上記ベースの保持スペース部内に嵌め込まれるようになっている請求項1記載の水草育成セット。
【請求項4】
上記水槽は透明又は半透明な材料で製作されて水草の鑑賞に用いられるようになっている請求項1記載の水草育成セット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は水草育成セットに関し、特に水草を簡単に育成でき、鑑賞にも用いることができ、しかも植え替えやレイアウトの変更も簡単に行うことができるようにした水草育成セットに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、生活空間に潤いをもたせるべく、家庭やオフィスに水槽を設置し、鑑賞魚を飼育し、あるいは鑑賞用の水草を生育することが多くなった。
【0003】
かかる水草は一般的に育成が難しいことから、専門店などにおいて水槽にソイル(焼き土)や大磯(砂利)などを敷いて水草を植え、水槽内を水で満たし、附属の炭酸ガス発生装置から水中に炭酸ガスを供給して水草を育成し、必要に応じて水槽中の水草を取り出して袋に入れ、家庭やオフィスに持ち帰って袋から水草を取り出して移植することが行われていたが、設備が高価であり、家庭やオフィスに備えることは難しい。
【0004】
これに対し、小形の透明容器の底部にソイルや大磯などを敷いて水草を植えて水を満たす一方、リン酸塩と酸素発生錠剤とを添加し、炭酸ガスを発生させて水草の育成を促進するとともに、そのまま鑑賞に用いることができるようにした水草育成セットが提案されている(特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】特開平11−253064号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1記載の水草育成セットでは水草を植え替えたりレイアウトを変更する場合にはソイルや大磯を堀り返して水草を植え直す必要があり、非常に煩わしい。
【0007】
本発明はかかる問題点に鑑み、水草を簡単に育成できるとともに鑑賞にも用いることができ、しかも植え替えやレイアウトの変更も簡単に行うことができるようにした水草育成セットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明に係る水草育成セットは、水草を育成するのに用いる水草育成セットにおいて、上方が開口され、水が貯留することのできる水槽と、該水槽上方から上記水槽底部に引き抜き可能に嵌め込まれ、複数の保持スペースに仕切られたベースと、該ベースの複数の保持スペース内に嵌め込まれ、水草の根が張ることのできる土台と、上方が密閉され、底面が開口され、炭酸ガス源からの炭酸ガスが供給され、底面開口から水槽内の水に炭酸ガスを拡散させることのできるガス拡散箱と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の特徴の1つはベースに複数の保持スペースを区画形成し、保持スペースに水草の土台を嵌め込み、ベースを水槽底部に嵌め込むようにした点にある。
【0010】
これにより、水草を植え替えたりレイアウトを変更する場合に、ベースを水槽から抜き出し、その保持スペースから土台を取り出して水草を交換することによって水草を簡単に植え替えることができ、又取り出した土台を他の保持スペースに移し替ることによってレイアウトを簡単に変更することができる。
【0011】
また、ベースから土台を引き抜き嵌め込めばよく、ソイルや大磯を掘り返す必要がないので、水草の移し替やレイアウトの変更の煩わしさを解消できるとともに、ソイルや大磯が攪拌されないので、水槽内の水の濁りを軽減し抑制できる。
【0012】
さらに、水草は育成中に伸びすぎると、鋏でトリミングを行う必要がある。特許文献1記載の水草育成セットでは水中でトリミングを行う必要があって煩雑であった。これに対し、本発明では水槽からベースを引き出すことによって大気中で水草のトリミングを行うことができる。
【0013】
また、本発明の他の特徴は水槽にガス拡散箱を設け、ガス拡散箱から水槽内の水に炭酸ガスを拡散させるようにした点にある。これにより、水草の成長を促進でき、又炭酸ガス発生剤、炭酸ガスの低圧ガスボンベや簡易な炭酸ガス発生装置を準備すればよく、高価な炭酸ガス発生装置を必要としないので、本発明の水草育成セットを家庭やオフィスに容易に設置でき、家庭やオフィスで水草を簡単に育成できる。
【0014】
水槽は貯水できるものであれば、その材質は特に限定されず、例えばアクリル樹脂やガラスで製作されることができる。水槽は不透明なものでもよいが、透明又は半透明な材料で製作すると、水草の鑑賞用に用いることができる。
【0015】
ベースは複数の保持スペース部に区画形成されることができれば特に材質は限定されず、例えば適切なプラスチック材料で製作されることができる。また、ベースは有底であってもよく、無底であってもよい。但し、ガス拡散箱からの炭酸ガスがベースの底面側から拡散されるのが好ましいことを考慮すると、ベースは無底であるのがよく、又ベースの底部と水槽の底面との間には隙間が形成されるようにベース又は水槽にスペーサを介設するのがよい。
【0016】
また、土台は多孔性軟質素材、例えばスポンジを用いることができるが、他の素材、例えば織布や不織布を用いることもできる。
【0017】
多孔性軟質素材、例えばスポンジを用いる場合、土台の上面に切れ目を入れ、切れ目に水草の根を挟んでベースの保持スペース内に嵌め込むようにするのがよく、水草を確実に保持できるとともに、水草が土台内に根を張りやすくできる。
【0018】
ガス拡散箱は上方が密閉され底面が開口されていれば、炭酸ガス源、例えば低圧ガスボンベからの炭酸ガスが供給され、底面開口から水槽内の水に炭酸ガスを拡散させることができる。ガス拡散箱の材質は特に限定されず、例えばプラスチック材料を用いて製作されることができる。
【0019】
ガス拡散箱はベースと別体に設け、各々を水槽にセットするようにしてもよく、又一体的に製作し、水槽に同時に取付け得るように構成することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図5は本発明に係る水草育成セットの好ましい実施形態を示す。図において、水槽10は透明なアクリル樹脂材料を用いて上面が開口された直方体状に製作され、水槽10内にはベース20が嵌め込まれている。
【0021】
ベース20は適切なプラスチック材料を用い、仕切り板によって複数の保持スペース部21に区画された形態に製作され、ベース20にはガス拡散箱30が設けられている。このガス拡散箱30は蓋31によって密閉できるガス発生槽(低圧ガスボンベ)32とガス溜め槽33とから構成され、ガス発生槽32とガス溜め槽33とはパイプ34によって接続されている。ガス溜め槽33の底面は開口され、炭酸ガスと水槽10内の水とが接触できるようになっている。
【0022】
ベース20の保持スペース部21内には土台40が取外し可能に嵌め込まれ、土台40は多孔性軟質素材、例えばスポンジを用いて直方体形状に製作され、その上面には切れ目41が任意に入れられており、切れ目41内には水草50の根が挟み込まれるようになっている。
【0023】
また、水槽10の底部にはベース20の底部との間に隙間を保持するためのスペーサ部11が設けられている。
【0024】
水草50を育成する場合、土台40の切れ目41を開き、指やピンセットで水草50の根を掴み、開いた切れ目41の間に挟み込み、その土台40をベース20の保持スペース部21内に嵌め込む。同様に、他の保持スペース部21内にも水草50をセットした土台20を嵌め込む。
【0025】
水草50をセットしたベース20を水槽10の上面開口から水槽10内に嵌め込み、ベース20の底部がスペーサ11に当たるまで押し込むと、水槽10の底部に達する。
【0026】
次に、ガス拡散箱30を水槽10内にセットし、ガス拡散箱30の蓋31を開けた状態で水槽10内に水を所定の高さまで注ぐ。また、ガス拡散箱30にも所定の高さまで水を注ぎ、炭酸ガス発生源60を投入する。炭酸ガス発生源60を投入すると直ちに蓋31をしっかりと閉じる。ガス発生槽32内で発生した炭酸ガスはパイプ34を通ってガス溜め槽33内に溜まって行く。
【0027】
ガス拡散箱30内の水に供給された炭酸ガスはベース20と水槽10底面との間の隙間からベース20の土台40を通って上方に拡散し、これによって水草50に炭酸ガスが与えられ、水草50の成長を促進することができる。
【0028】
炭酸ガス発生源60は1日1回投入する。所定の回数、炭酸ガス発生源60を投入した後はガス発生槽32内の水を交換する。
【0029】
水草50を移し替る場合、図5の(c)に示されるように、ベース20を水槽10の底部から上方に引っ張ると、ベース20を水から引き上げることができるので、水草50を土台40ごとベース20から外すと、水草50を土台40から外して移植できる。
【0030】
また、水草50をセットした土台40を他の保持スペース部21に嵌め込むと、水草50のレイアウトを変更することができる。
【0031】
さらに、水草50が伸びすぎた場合、ベースを水から引き上げると、水草50のトリミングを簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明に係る水草育成セットの好ましい実施形態を示す斜視図である。
【図2】上記実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】上記実施形態を示す側面断面図である。
【図4】上記実施形態における土台を示す図である。
【図5】上記実施形態における水草の育成方法を説明するための図である。
【符号の説明】
【0033】
10 水槽
11 スペーサ部
20 ベース
21 保持スペース部
30 ガス拡散箱
31 蓋
32 ガス発生槽
33 ガス溜め槽
34 パイプ
40 土台
41 切れ目
50 水草
60 炭酸ガス源
【出願人】 【識別番号】599024252
【氏名又は名称】神畑養魚株式会社
【出願日】 平成18年9月4日(2006.9.4)
【代理人】 【識別番号】100071434
【弁理士】
【氏名又は名称】手島 孝美


【公開番号】 特開2008−54645(P2008−54645A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−238863(P2006−238863)