| 【発明の名称】 |
防霜ファンを利用した作物に対する送風方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】古田 幹雄
【氏名】土屋 茂樹
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| 【要約】 |
【課題】従来の凍霜害防止方法は、凍霜害防除のための作物周囲に維持すべき設定温度と、作物周辺の温度を基準に、温風機・送風機を適宜コントロールするシステムである。しかし、作物の生育環境と、作物自身が必要とする自然の耐久性等を捉えた方法とは云えず、かえって過保護な生育で、その特性がなくなる問題を含んでいる。また温風機を稼動する故、排気ガスの発生による地球環境の破壊等の問題を抱えている。
【構成】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面、又は幹等の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、この高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、この圃場の気流を検出し、この気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 前記第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、前記高所に設けた防霜ファンより前記圃場の作物に向って送風することを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項2】 請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項3】 請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項4】 高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面、又は幹等の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、この高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、この圃場の気流を検出し、この気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 さらに雨センサを圃場に設置し、この圃場の雨、雪を検出した際に、第三の信号を発信し、 前記第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、前記高所に設けた防霜ファンより前記圃場の作物に向って送風する送風方法と、 この送風方法において、前記第三の信号が、制御部に入力された際に、前記送風を停止することを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項5】 請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項6】 請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。 【請求項7】 請求項1又は請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサが、温度センサとすることを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、茶園、果樹園等の作物を栽培する圃場において、逆転層の暖気を有効利用し、凍霜害防止を図るに際し、凍霜害を受け易い位置及び/又は条件にある葉面、幹及び/又は芽、果実等(以下、葉面とする)の外部及び/又はその内部の温度が低くなった場合に送風し、それ以外は原則として送風を停止する。このような操作により、省資源化の達成と、また新芽時における葉ズレの回避等の如く、最適な生育条件の確保が図れ、かつ品質の向上等が図れる。 【0002】 従って、高低所の温度検出による信号と、気流による信号等の何れか一つの信号を介して(誤作動・故障等で、何れか一つの信号が発生しない場合でも)凍霜害防止を図り、また不要時には送風停止が図れる防霜ファンを利用した作物に対する送風方法に関する。 【背景技術】 【0003】 周知の如く、茶園の防霜方法の一つとして、防霜ファンがある。この防霜ファンの利点は、防霜効果と、管理の容易化、経済性等の面から重宝されている。そして、従来の当業者の勘と、慣行に頼った操作をする経験則から、近時、逆転層が発生することを想定し、葉面の温度、又は地上近辺の温度が、略−6℃〜略1℃で、凍霜害が発生し易い状態では、逆転層が発生し、この逆転層に暖気が生成されるので、この暖気を、防霜ファンを駆動して、送風し(吹き降ろし)凍霜害を防止する(防霜を図る)。しかしながら、経験則に頼ることから、時として誤解及び/又は思わぬ失態で、せっかく育てた作物が被害にあうケースが発生し問題である。そして、また、この経験則では、暖気及び/又は暖気でない空気を不必要に送風することもあり、エネルギーロスとなり、大変無駄であること、また地球環境にも悪影響を与えること、作物に被害を与えること等の問題点があった。 【0004】 以上の経験則の問題を解消することと、確実な防霜効果を図ること、また操作の簡略化等を意図し、機械的、かつスイッチ操作等による効率的な凍霜害防止を図る防霜ファンを利用し、凍霜害防止を図る先行文献として、下記の文献(1)、(2)が挙げられる。以下、その一例を説明する。 【0005】 文献(1)は、実用新案登録第3021646号の「防霜システム」である。この考案は、従来の防霜ファンと燃焼炉(燃焼機能)とを併用する構成であって、例えば、防霜ファンの駆動を、センサを利用して自動制御するとともに、必要時に煙胴より暖気を供給し、この人工的な暖気を葉面に吹き降ろす構成を採用し、圃場全体の温度上昇を介して強霜を防ぐことを意図する。 【0006】 また文献(2)は、特開平7−115855号の「凍霜害防除方法とその装置」である。この発明は、凍霜害防除のための作物周囲に維持すべき設定温度(Tlо)と、温風機より高い位置の外気温(Ta)と、作物周辺の温度(Tl)とを検出し、それぞれの条件下で、作物の生育に適した送風をする構成であって、例えば、条件が、「Tl≦Tlо」の場合は、温風の吹出しを、また条件が、「TaとTlの温度差>3℃」の場合は、温風機の送風機だけを運転して逆転層の空気を送り、さらに条件が、「1℃≦TaとTlの温度差≦3℃」の場合は、送風機の運転と温風機の低燃焼運転との併用運転を、そして、また条件が、「TaとTlの温度差≦1℃」の場合は、送風機の運転と温風機の高燃焼運転との併用運転をする等の各種の条件に対応する送風を図って、防霜効果と、作物の生育及び/又は品質の向上を図ることを意図する。 【0007】 【特許文献1】実用新案登録第3021646号 【特許文献2】特開平7−115855号 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 前記文献(1)は、燃焼炉を稼動して暖気を供給する構成であり、燃費の無駄と、経済性の解消に問題を残すこと等の改良点がある。また燃料の高騰は、作物の価格の上昇を招来し、農業の基盤と、国内農業の衰退を惹起すること、国民の生活基盤が困窮化すること等が考えられるので、この解消も急務である。そして、燃焼炉の稼動は、排気ガスの発生による地球環境破壊と、人類の生存の危機とも考えられることから、これらの解決策が昨今緊急の課題となっている。 【0009】 また文献(2)は、凍霜害防除のための作物周囲に維持すべき設定温度(Tlо)と、作物周辺の温度(Tl)とを基準とした、温風機及び/又は送風機を適宜コントロールするシステムである。しかし、このシステムによる制御では、作物が備え、かつ生育に必要とする自然の耐久性と、必要とする条件設定を、的確かつ十分に捉えた方法でなく、例えば、作物の生育に関して、過保護ともいえる生育条件であること、又は作物の持つ旨味、食感、栄養素等の各種の特性を、十分に発揮できない問題を抱えていると考えられる。 【0010】 そして、温風機を稼動することは、前述文献(1)と同様に、燃料費の高騰と、この高騰に基づく諸問題の解決と、排気ガスの発生による地球環境破壊等の解決策が昨今緊急の課題となっている。 【0011】 そして、この文献(1)、(2)において、単一のセンサによる検知及び/又はスイッチでは、例えば、検知・操作ミス、又は誤動作で、暖気及び/又は暖気でない空気を不必要に送風することもあり、エネルギーロスとなり、大変無駄であること、また地球環境にも悪影響を与えること、作物に被害を与えること等の問題もある。そして、近時の石油の高騰に起因する省エネルギー化と、地球環境破壊等の見地から、更なる効率的な防霜方法と、無駄のない送風方法が要望される処である。 【0012】 上記に鑑み、本発明は、(イ) 少なくとも着霜が発生する際において、燃料を使用しない、自然の暖気を利用した防霜ファンの稼働による地球環境に優しい逆転層の暖気を有効利用する凍霜害防止を提供することを意図する。そして、(ロ) 作物が持つ外気温度に対し、生育に必要とする自然の耐久性を、有効利用することで、この種の作物の真の旨味、食感、栄養素等を確保し、需要者の健康に役立つ有効な作物及び/又はこの需要者が好む作物を提供することを意図する。また(ハ) 単一のセンサによる検出及び/又はスイッチ等(各検出機器)による検出ミス・操作ミス、又は各検出機器の誤動作及び/又は故障時による検出ミスが発生しても、必要時に確実に送風し、確実な防霜を図ること、又は不必要な送風を停止し、葉ズレ防止を図ること、エネルギーロスと、無駄をなくすこと、また地球環境にも悪影響を与えないこと、作物に被害を与えないこと等を意図する。そして、主として、着霜時に、作物の細胞外凍結から細胞内凍結へと進むケースにおいても、細胞外凍結にとどまり、かつ融解がゆっくり行われれば被害発生と、又は枯死の発生と、作物への悪影響等を回避することを意図する。尚、(ニ) 温風機等の燃焼に伴う、騒音等の発生を回避して、最低限での騒音の発生に留めることで、周辺住民の生活に及ぼす騒音問題の解消と、これらのトラブルの解消とを意図する。また(ホ) 配備した多数のセンサが正常に作動しているか否かを検知する手段を設け、異常を検知した場合には、直ちに信号を発信し、早急な対応を可能とすること、又は確実な送風と、その送風停止(送風動作とする)を図ること等を意図する。さらに(へ) 多数及び/又は多機能のセンサを配備し、この各センサより発信される第一の信号〜第三の信号を総合的に判断し、送風を必要とする時に、間違いなく送風し、凍霜害を防止することを意図する。また(ト) 葉面等の防霜後において、逆転層の暖気及び/又は暖気でない空気の送風動作を継続することで、細胞破壊を防止することを意図する。 【課題を解決するための手段】 【0013】 請求項1の発明は、前述の(イ)〜(ホ)の目的を達成するのに最適な逆転層の暖気の送風動作を提供すること、必要により、継続する送風を図って、細胞破壊を防止すること等を意図する。 【0014】 請求項1は、高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、この高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、この圃場の気流を検出し、この気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 前記第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、前記高所に設けた防霜ファンより前記圃場の作物に向って送風することを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0015】 請求項2の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供することを意図する。 【0016】 請求項2は、請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0017】 請求項3の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な信頼できる送風方法を提供することを意図する。 【0018】 請求項3は、請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0019】 請求項4の発明は、前述の(イ)〜(ヘ)の目的を達成するのに最適な逆転層の暖気の送風動作を提供すること、必要により、継続する送風を図って、細胞破壊を防止すること等を意図する。 【0020】 請求項4は、高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、この高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、この圃場の気流を検出し、この気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 さらに雨センサを圃場に設置し、この圃場の雨、雪を検出した際に、第三の信号を発信し、 前記第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、前記高所に設けた防霜ファンより前記圃場の作物に向って送風する送風方法と、 この送風方法において、前記第三の信号が、制御部に入力された際に、前記送風を停止することを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0021】 請求項5の発明は、請求項4の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供することを意図する。 【0022】 請求項5は、請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0023】 請求項6の発明は、請求項4の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供することを意図する。 【0024】 請求項6は、請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、 前記風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0025】 請求項7の発明は、請求項1又は請求項4の目的を達成すること、この目的を達成するのに最適な温度センサを提供することを意図する。 【0026】 請求項7は、請求項1又は請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、前記高低所センサが、温度センサとすることを特徴とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【発明の効果】 【0027】 請求項1の発明は、高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、圃場の気流を検出し、気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、高所に設けた防霜ファンより圃場の作物に向って送風する防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0028】 従って、請求項1は、次のような特徴がある。 【0029】 (イ) 少なくとも着霜が発生する際において、燃料を使用しない、自然の暖気を利用した防霜ファンの稼働による地球環境に優しい逆転層の暖気を有効利用する凍霜害防止を提供できる。 【0030】 そして、(ロ) 作物が持つ外気温度に対し、生育に必要とする自然の耐久性を、有効利用することで、この種の作物の真の旨味、食感、栄養素等を確保し、需要者の健康に役立つ有効な作物及び/又はこの需要者が好む作物を提供できる。 【0031】 また(ハ) 単一のセンサによる検出及び/又はスイッチ等(各検出機器)による検出ミス・操作ミス、又は各検出機器の誤動作及び/又は故障時による検出ミスが発生しても、必要時に確実に送風し、確実な防霜が図れること、又は不必要な送風を停止し、葉ズレ防止が図れること、エネルギーロスと、無駄をなくし得る。また地球環境にも悪影響を与えないこと、作物に被害を与えないこと等の特徴がある。さらに、主として、着霜時に、作物の細胞外凍結から細胞内凍結へと進むケースにおいても、細胞外凍結にとどまり、かつ融解がゆっくり行われれば被害発生と、又は枯死の発生と、作物への悪影響等を回避できることが考えられる。 【0032】 尚、(ニ) 温風機等の燃焼に伴う、騒音等の発生を回避して、最低限での騒音の発生に留めることで、周辺住民の生活に及ぼす騒音問題の解消と、これらのトラブルの解消とが図れる。 【0033】 また(ホ) 配備した多数のセンサが正常に作動しているか否かを検知する手段を設け、異常を検知した場合には、直ちに信号を発信し、早急な対応が可能となること、又は送風動作が図れること等の特徴がある。 【0034】 請求項2の発明は、請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0035】 従って、請求項2は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供できること等の特徴を有する。 【0036】 請求項3の発明は、請求項1に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0037】 従って、請求項3は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な信頼できる送風方法を提供できること等の特徴を有する。 【0038】 請求項4の発明は、高所センサを逆転層に、また低所センサを作物の葉面の最も凍霜害を受け易い位置にそれぞれ設置し、高低所の温度を検出し、高低所において所定の温度差が発生した際に、第一の信号を発信し、 また風速センサを圃場に設置し、圃場の気流を検出し、気流が所定の風速を検出しなかった際に、第二の信号を発信し、 さらに雨センサを圃場に設置し、圃場の雨、雪を検出した際に、第三の信号を発信し、 第一の信号と、第二の信号の何れか一つの信号が、制御部に入力された際に、高所に設けた防霜ファンより圃場の作物に向って送風する送風方法と、 送風方法において、第三の信号が、制御部に入力された際に、送風を停止する防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0039】 従って、請求項4は、請求項1の特徴に加えて、下記の特徴を有する。 【0040】 (へ) 多数及び/又は多機能のセンサを配備し、この各センサより発信される第一の信号〜第三の信号を総合的に判断し、送風を必要とする時に、間違いなく送風し、凍霜害を防止できること等の特徴を有する。 【0041】 また(ト) 葉面等の防霜後において、逆転層の暖気及び/又は暖気でない空気の送風動作を継続することで、細胞破壊を防止できる。 【0042】 請求項5の発明は、請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、高低所センサからの第一の信号が発生する条件を、高低所の温度差が少なくとも2℃〜4℃とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0043】 従って、請求項5は、請求項4の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供できること等の特徴を有する。 【0044】 請求項6の発明は、請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、風速センサからの第二の信号が発生する条件を、風速が少なくとも1〜3m/s以下とする構成とした防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0045】 従って、請求項6は、請求項4の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な制御を図る制御手段を提供できること等の特徴を有する。 【0046】 請求項7の発明は、請求項1又は請求項4に記載の防霜ファンを利用した作物に対する送風方法において、高低所センサが、温度センサとする防霜ファンを利用した作物に対する送風方法である。 【0047】 従って、請求項7は、請求項1又は請求項4の目的を達成できること、この目的を達成するのに最適な温度センサを提供できること等の特徴を有する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0048】 本発明の一実施例を、図面とともに説明する。 【0049】 先ず、本発明の第一の実施例の図面を説明すると、図1は第一の実施例の全体を示した構成図、図2は図1の動きを説明するフローチャート図、図3は図1の建柱式の防霜ファンと、高低所温度センサとの一例を示した側面模式図、図4は図3の防霜ファンと建柱との関係を説明する要部の側面模式図である。 【0050】 また本発明の第二の実施例の図面を説明すると、図5は第二の実施例の全体を示した構成図、図6は図5の動きを説明するフローチャート図、図7は図5の建柱式の防霜ファンと、高低所温度センサとの一例を示した側面模式図、図8−1は第一及び第二の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図、図8−2は第一及び第三の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図、図8−3は第一〜第三の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図である。 【0051】 第一の実施例において、図1〜図3の構成図等に示す如く、本発明は、建柱1に設けた高所温度センサ3(逆転層2)による信号(例えば、逆転層2の温度が、略2℃〜6℃「略を省略する」を検出する)と、凍霜害を受け易い位置で、葉面4と同じ温度が検出でき、風が直接当たらない位置に設けた低所温度センサ5、又はカバー付き等の防風手段を備えた低所温度センサ5(図示せず)による第一の信号(検出温度で、例えば、春先において、茶の葉面4の温度が、−6℃〜1℃を検出する)と、無風(例えば、風が弱く、風速略1〜3m/s以下「略を省略する」)か否か検出する風速センサ6による第二の信号とが、制御部7の入力回路9に入力される。この第一の信号と第二の信号の何れか一つの信号が入力されると、この信号に基づいて、例えば、制御部7に設けたホストコンピュータ70(CPU)において判断された後(条件設定回路10との相乗判断もあり得る)ON、OFFの指令が、このON、OFF指令回路11より発信される。そして、前記制御部7に、手動及び/又は自動式の非常停止回路12を配備し、各種の機器、例えば、高所温度センサ3、低所温度センサ5等が誤動作や、検出できない状態の如く、非常時にホストコンピュータ70に指令を発し、対応処置が可能な構成とし、信頼性と、確実な防霜を図る構造となっている。またタイマ回路13は、高所温度センサ3、低所温度センサ5、風速センサ6の何れか一つの信号が制御部7に入力された際に、タイマ設定を個別にコントロール可能とし、非常時に対応して、前記非常停止回路12の代替として活用する。そして、この制御部7に設けたホストコンピュータ70から防霜ファン15に指令が発せられる。 【0052】 この構成における動作を図2に示したフローチャートで説明すると、(ST−1)のスタートにより、高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5、或いは風速センサ6が作動する(ST−2)。この高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5、風速センサ6は、それぞれ個別に作動する。そして、高所温度センサ3は逆転層2の温度を、また低所温度センサ5は葉面4の温度を検出する。そして、風速センサ6は圃場Aの気流の流れを検出する。この気流の流れがない状態(無風状態)では、比較的、着霜があり得るからである。 【0053】 この高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5(第一の信号)、或いは風速センサ6(第二の信号)からの指令の信号(放射冷却現象が発生し易い状況下での発信)は、(ST−3)の如く、個別に制御部7に入力される。そして、高所温度センサ3と低所温度センサ5で検出した温度は制御部7に入力され、この制御部7にて温度差が判断され、温度差が判断されると第一の信号が発信される。この制御部7に入力された後のコントロールは前述の通りであって、YESの場合には、この制御部7から防霜ファン15に対して指令が発せられる。この防霜ファン15の稼動で、暖気を葉面4に送風し(ST−4)、この送風を続けることで、一連の動作が終了する(ST−7)。この送風の効果は、前述の如く、凍霜害の防止、又は着霜後における急激な葉面4の温度上昇を回避することで、細胞破壊を防止する。尚、制御部7に入力されたコントロールは前述の通りであって、(ST−3)においてNOの場合には、スタート、即ち(ST−1)に戻る。そして、この例では、第一の信号と、第二の信号とが個別に制御部7に入力されるので、この第一の信号及び/又は第二の信号の何れか一つの信号が入力された制御部7から防霜ファン15に対して指令が発せられる。例えば、第一の信号を担う高所温度センサ3と低所温度センサ5との温度差による検出が、不備又は誤作動しても、第二の信号を担う風速センサ6が、無風状態を検出すれば、送風することから、確実な防霜が図れる。また第二の信号を担う風速センサ6が、不備又は誤作動しても、第一の信号を担う高所温度センサ3と低所温度センサ5との温度差が検出されて、第一の信号が発信されると、確実に送風することから、適確な防霜が図れる。即ち、相互に補完し、防霜効果の信頼性の確保と、作物の略完全な保護が図れる構造である。 【0054】 以上の(ST−1)〜(ST−5)を経由して、防霜ファン15により送風が継続される(ST−7)を受け、その運転を継続後、高所温度センサ3は逆転層2の温度の低下を、また低所温度センサ5は葉面4の温度の上昇を検出し、この検出値が制御部7に入力され、この制御部7において温度差がなくなった場合か、又は風速センサ6が圃場Aの気流の流れを検出し、その指令が制御部7に入力されると、(ST−2’)及び(ST−3’)の如く、この制御部7から運転停止の指令が発せられて、防霜ファン15が停止される(ST−4’)。この停止により、全ての動作が終了する(ST−7’)。尚、制御部7に入力されたコントロールは前述の通りであって、NOの場合には、(ST−5’)の如く、スタート、即ち(ST−1)に戻る。 【0055】 以上の流れが、日の出前(葉面4に対する着霜)から、略昼間(葉面4に対する防霜と、融解が終了する)迄における防霜ファン15の送風と、送風停止の流れの一例であり、日没とともに、前記の動作が繰り返される(他の例も同じ)。 【0056】 尚、(ST−6)は、(ST−4)の運転時における防霜ファン15に対して、さらに効果的な条件を付加することを意図したものであり、例えば、図示の一例の如く、送風方向及び/又は俯角調整可能な防霜ファン15の構造、また移動が可能な防霜ファン(図示せず)を採用する特例等が考えられる。従って、圃場Aの地形、気候等の条件、作物の種類、又は当業者の希望等に添える構造となっている。 【0057】 そして、この第一の実施例では、その他の条件設定として、「1」夜間を通して快晴または晴れているか否か、又は上空に雲が無いか否か、「2」夕方の湿度が比較的低いか否か、等による検出条件を付加することでも、より一層、信頼性が向上する。 【0058】 また図3、図4に示した防霜ファン15の俯角調整は、建柱1に被嵌した筒体1501と、この筒体1501に回転可能に設けた本体1502と、この本体1502の回転を司るクランク機構及び/又はモータを内蔵した回転手段1503と、前記本体1502に設けた長孔1502aに挿入した止め具1502bと、この止め具1502bを介して本体1502に俯角調整自在に設けられるモータ1504と、このモータ1504の出力軸1504aに設けたファン1505とで構成されている。従って、この本体1502(ファン1505)の俯角は、長孔1502aと止め具1502bとを介して、このモータ1504の俯角を自由に変更できる。また本体1502(ファン1505)の回転は、前記回転手段1503を介して首振り自在に構成されている。 【0059】 第二の実施例において、図5の構成図に示す如く、本発明は、建柱1に設けた高所温度センサ3(逆転層2)と、凍霜害を受け易い位置で、葉面4と同じ温度が検出でき、風が直接当たらない位置に設けた低所温度センサ5による信号(検出温度)と、風速センサ6による信号(放射冷却現象が発生し易い状況下での発信)と、又は雨センサ20(雨、雪等の流体)による第三の信号(放射冷却現象が発生しない状況下での発信)が、制御部7の入力回路9に入力される。この入力された信号は、例えば、制御部7に設けたホストコンピュータ70(CPU)において判断された後(条件設定回路10との相乗判断もあり得る)ON、OFFの指令が、このON、OFF指令回路11より発信される。そして、前記制御部7に、手動及び/又は自動式の非常停止回路12を配備し、各種の機器、例えば、高所温度センサ3、低所温度センサ5等が誤動作や、検出できない状態の如く、非常時にホストコンピュータ70に指令を発し、対応処置が可能な構成とし、信頼性と、確実な防霜を図る構造となっている。またタイマ回路13は、高所温度センサ3、低所温度センサ5、風速センサ6、雨センサ20の何れか一つの信号が制御部7に入力された際に、タイマ設定を個別にコントロール可能とし、非常時に対応して、前記非常停止回路12の代替として活用する。そして、この制御部7に設けたホストコンピュータ70から防霜ファン15に指令が発せられる。またこの第二の実施例も、前述の第一の実施例に準ずるので、他の構成及び/又は特徴等は前述の例に準ずる。 【0060】 この構成における動作を図6に示したフローチャートで説明すると、(ST−1)のスタートにより、高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5、風速センサ6、雨センサ20の何れかが作動する(ST−2)。この高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5、風速センサ6、雨センサ20は、それぞれ個別に作動する。そして、高所温度センサ3は逆転層2の温度を、また低所温度センサ5は葉面4の温度を検出する。そして、風速センサ6は圃場Aの気流の流れを検出する。この気流の流れがない状態(無風状態)では、比較的、着霜があり得るからである。また雨センサ20については、降雨、降雪等を検出すると、原則として、逆転層2が生成されないので、送風しない。そして、場合により、この雨センサ20が、降雨時等で作動しないとき、又は故障時の場合には、他の高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5、風速センサ6による検出に頼ることで、この雨センサ20の誤作動、故障等に対応する。従って、この第二の実施例では、第一の信号〜第三の信号の検出を利用し、その誤動作、また故障等のあらゆる条件の下で、確実な送風、又は送風停止を図り、所期の目的を達成する。 【0061】 この高所温度センサ3及び/又は低所温度センサ5(第一の信号)、風速センサ6(第二の信号)、雨センサ20(第三の信号)の何れかからの指令の信号は、(ST−3)の如く、個別に制御部7に入力される。この制御部7に入力された後のコントロールは前述の通りであって、YESの場合には、この制御部7から防霜ファン15に対して指令が発せられる。この防霜ファン15の稼動で、暖気を葉面4に送風し(ST−4)、この送風を続けることで、一連の動作が終了する(ST−7)。この送風の効果は、前述の如く、凍霜害の防止、又は着霜後における急激な葉面4の温度上昇を回避することで、細胞破壊を防止する。尚、制御部7に入力されたコントロールは前述の通りであって、(ST−3)においてNOの場合には、スタート、即ち(ST−1)に戻る。そして、この例では、第一の信号、第二の信号、又は第三の信号が個別に制御部7に入力されるので、この第一の信号、第二の信号、又は第三の信号の何れかが入力された制御部7から防霜ファン15に対して指令が発せられるので、この内、第一の信号を担う高所温度センサ3と低所温度センサ5との温度差による検出が、不備又は誤作動しても、第二の信号を担う風速センサ6か、又は第三の信号を担う雨センサ20が、検出すれば、送風することから、確実な防霜が図れる。また第二の信号を担う風速センサ6、又は第三の信号を担う雨センサ20が、不備又は誤作動しても、第一の信号を担う高所温度センサ3と低所温度センサ5との温度差による検出がされれば、送風することから、確実な防霜が図れる。即ち、相互に補完する構造である。 【0062】 以上の(ST−1)〜(ST−5)を経由して、防霜ファン15により送風が継続される(ST−7)を受け、その運転を継続後、高所温度センサ3は逆転層2の温度の低下を、また低所温度センサ5は葉面4の温度の上昇を検出し、この検出値が制御部7に入力され、この制御部7において温度差がなくなった場合か、又は風速センサ6が圃場Aの気流の流れを検出した場合、或いは雨センサ20が雨を検出した場合には、その指令が制御部7に入力されると、(ST−2’)及び(ST−3’)の如く、この制御部7から運転停止の指令が発せられて、防霜ファン15が停止される(ST−4’)。この停止により、全ての動作が終了する(ST−7’)。尚、制御部7に入力されたコントロールは前述の通りであって、NOの場合には、(ST−5’)の如く、スタート、即ち(ST−1)に戻る。 【0063】 以上の流れが、日の出前(葉面4に対する着霜)から、略昼間(葉面4に対する防霜と、融解が終了する)迄における防霜ファン15の送風と、送風停止の流れの一例であり、日没とともに、前記の動作が繰り返される(他の例も同じ)。 【0064】 尚、図8−1は、高所温度センサ3と低所温度センサ5で検出した温度差、風速センサ6と、防霜ファン15との関係を、図8−2は、高所温度センサ3と低所温度センサ5で検出した温度差、雨センサ20と、防霜ファン15との関係を、図8−3は、高所温度センサ3と低所温度センサ5で検出した温度差、風速センサ6、雨センサ20と、防霜ファン15との関係を、それぞれ図示したものであり、信号による送風と、放射冷却の虞等の関係を示した表である。 【図面の簡単な説明】 【0065】 【図1】図1は第一の実施例の全体を示した構成図 【図2】図2は図1の動きを説明するフローチャート図 【図3】図3は図1の建柱式の防霜ファンと、高低所温度センサとの一例を示した側面模式図 【図4】図4は図3の防霜ファンと建柱との関係を説明する要部の側面模式図 【図5】図5は第二の実施例の全体を示した構成図 【図6】図6は図5の建柱式の防霜ファンと、高低所温度センサとの一例を示した側面模式図 【図7】図7は別の防霜ファンと建柱との関係を説明する要部の側面模式図 【図8−1】図8−1は第一及び第二の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図 【図8−2】図8−2は第一及び第三の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図 【図8−3】図8−3は第一〜第三の信号と、防霜ファンの稼動との関係を示した図 【符号の説明】 【0066】 1 建柱 2 逆転層 3 高所温度センサ 4 葉面 5 低所温度センサ 6 風速センサ 7 制御部 70 ホストコンピュータ 9 入力回路 10 条件設定回路 11 ON、OFF指令回路 12 非常停止回路 13 タイマ回路 15 防霜ファン 1501 筒体 1502 本体 1502a 長孔 1502b 止め具 1503 回転手段 1504 モータ 1504a 出力軸 1505 ファン 20 雨センサ A 圃場
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| 【出願人】 |
【識別番号】391008294 【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月18日(2006.8.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083068 【弁理士】 【氏名又は名称】竹中 一宣
【識別番号】100137899 【弁理士】 【氏名又は名称】大矢 広文
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| 【公開番号】 |
特開2008−43273(P2008−43273A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−222982(P2006−222982) |
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