| 【発明の名称】 |
植栽培土容器ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】槇島 茂郎
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| 【要約】 |
【課題】ビルの壁面や道路の防音壁等の垂直面に対し、灌水装置等の手段を必要とせずに自然雨、陽光、通風が満遍無く行き渡り易く、且つ、培土崩落を防止しつつ植物を維持することができる緑化用のユニットを提供すること。
【構成】設置状態で少なくとも上面及び正面が開口する枠体6と、表面に植栽面5を有し、前記枠体6の空室S内に所定間隔を空けて並設した複数の容器1とからなり、前記枠体6を正面側から見た時、各容器1は植栽面5を傾斜した状態で枠体6に固定されている構成を採用した植栽培土容器ユニット7。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 設置状態で少なくとも上面及び正面が開口する枠体(6)と、 表面に植栽面(5)を有し、前記枠体(6)に取り付けられた容器(1)とからなり、 前記容器(1)は植栽面(5)を傾斜した状態で枠体(6)に固定されていることを特徴とする植栽培土容器ユニット。 【請求項2】 容器(1)は、枠体(6)の空室(S)内に複数個が所定間隔を空けて並設され、 前記枠体(6)を正面側から見た時、各容器(1)は植栽面(5)を傾斜した状態で枠体(6)に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の植栽培土容器ユニット。 【請求項3】 枠体(6)を正面側から見た時、容器(1)の植栽面(5)が見えるように前方又は後方に傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の植栽培土容器ユニット。 【請求項4】 容器(1)の枠体(6)への下端側固定部分が上端側固定部分より枠体の開口した正面側にあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニット。 【請求項5】 容器(1)の全部又は一部が、着脱自在の接続機構により取り外し自在となっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニット。 【請求項6】 枠体(6)は少なくとも正面及び背面が開口し、それぞれの面に沿って複数の容器(1)が並べられたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニット。 【請求項7】 容器(1)の内部又は外部等に収納物の滑り止めとなる崩落防止部材(2)を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニット。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、各種構造物の壁面等に取り付けることにより簡単に緑化ができ、壁面での太陽光線の照り返し防止による温暖化現象の緩和と軽減、緑化植物によるCO2削減や大気浄化、及び景観や環境の向上を図ることができるようにした植栽培土容器ユニットに関する。 【背景技術】 【0002】 地球温暖化の防止、特に都市部におけるコンクリート面の照り返しによる温暖化現象を防止する手段として、ビルの屋上や平面スペース等の太陽が照りつける場所を植物で緑化することが有効であり、また、ビル所有者や土地所有者に一定の緑化を義務づける法整備も進みつつある。 【0003】 このような緑化の要請に対して、ビルの屋上等のスペースに対して簡単に緑化を行うことができるように、植物を植栽した容器を並べて緑化する緑化装置が多数開発されてきている。 【0004】 ところで、緑化装置は殆どが培土に植物を植栽して緑化するため、ビルの屋上等の水平面であれば水平に保った培土の上を植物により緑化できるが、ビルの壁や高速道路の防音壁等の垂直面に対しては、培土を垂直に保持できないので緑化をするのは困難であった。 【0005】 そこで、本願出願人は以前、植物を植栽し得る培土入り植栽容器を着脱自在に保持する保持枠体を多数並べて設けた植栽用ホルダーを用い、枠体は植栽部の仰角が角度自在に同一方向になるよう設けて、これを植栽部を前方に向けて壁面等に立てかけることで壁面全体の緑化を図った緑化用植栽装置を提案した(特許文献1参照)。 【0006】 また、格子状又は金網状の基枠に緑化用棚を多段状に配設し、緑化用棚の上に防水緑化容器を載置固定し、この防水緑化容器内に培土を収納して植物を植栽することで、基枠に沿って縦方向に多段状に緑化するようにした壁面植栽緑化装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。 【特許文献1】特開2003−134927号公報 【特許文献2】特開2004−283119号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ところで、上記した特許文献1や特許文献2での緑化装置のように、多段状となった各段に独立して培土を設けて植栽したものでは、雨水や太陽光や通風などの生育条件のうちで、図15(a)(b)に示すように、雨水の場合を一例として説明すると、垂直に落ちる雨水52の場合、最上段にある容器51には雨水52が全面に当たり培土が水をため込んで植物が水を吸い良く繁茂するが、上段より下の段にある容器51では、雨水52がその上の段にある棚や容器に邪魔をされて入り込まず、仮に風雨により前方から吹き込む雨53があっても、最上段の容器全面に雨水53が当たるのに比べて下段の容器51には雨水53は容器の最前部付近にのみ当たり大量には吹き込まず、下段部の培土は上段部の培土に比べて水の貯水量が低くなり、植物の生育に上段部の容器の植物との差が生じてしまう。 【0008】 上下段の植物の生育に差によって緑化装置の上下で緑化度合いに差が生じたり、下段の植物のみが枯れてしまったりすると、見た目の美観が低下してしまうので、下段の容器51を取り替える必要がある。 【0009】 また、段の間隔を広くすることで、下段の容器51に前方から吹き込む雨水53や前方から差し込む太陽の光をできるだけ取り入れるようにすることも考えられるが、段の間隔を広くすると、見た目の緑化密度が低下し、十分な緑化効果を得られないことになる。 【0010】 これら下段の植物の生育不良や枯れを防止するために、灌水装置を用いて雨水52,53が十分入り込まない下段の容器51にも水を十分行き渡らせることも考えられるが、灌水装置は高価であり、ビル壁面や高速道路の防音壁等、広い面積にわたって灌水装置付きの緑化装置を設置するのはコスト及びメンテナンスの点で実現性が薄いものであった。 【0011】 そこで、この発明の課題は、ビルの壁面、塀、防護柵、歩道橋の欄干、手すり、道路の防音壁や分離帯等の垂直面に対し、灌水装置等の手段を必要とせずに、上部や下部や中部のいずれの位置に置いても、雨水や太陽光や通風が均等に行きわたるようにして、配置位置により植物の生育に差が生じないようにするとともに、しかも安価な緑化用の植栽培土容器ユニットを提供することを主な目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0012】 上記のような目的を解決するため、請求項1の植栽培土容器ユニットは、設置状態で少なくとも上面及び正面が開口する枠体と、表面に植栽面を有し、前記枠体に取り付けられた容器とからなり、前記容器は植栽面を傾斜した状態で枠体に固定されていることを特徴とする。 【0013】 請求項2の植栽培土容器ユニットは、上記請求項1に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、容器は枠体の空室内に複数個が所定間隔を空けて並設され、前記枠体を正面側から見た時、各容器は植栽面を傾斜した状態で枠体に固定されていることを特徴とする。 【0014】 請求項3の植栽培土容器ユニットは、上記請求項1又は2に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、枠体を正面側から見た時、容器の植栽面が見えるように前方又は後方に傾斜していることを特徴とする。 【0015】 請求項4の植栽培土容器ユニットは、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、容器の枠体への下端側固定部分が上端側固定部分より枠体の開口した正面側にあることを特徴とする。 【0016】 請求項5の植栽培土容器ユニットは、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、容器の全部又は一部が、着脱自在の接続機構により取り外し自在となっていることを特徴とする。 【0017】 請求項6の植栽培土容器ユニットは、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、枠体は少なくとも正面及び背面が開口し、それぞれの面に沿って複数の容器が並べられたことを特徴とする。 【0018】 請求項7の植栽培土容器ユニットは、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の植栽培土容器ユニットにおいて、容器の内部又は外部等に収納物の滑り止めとなる崩落防止部材を設けたことを特徴とする。 【発明の効果】 【0019】 本発明の請求項1に記載の発明によれば、枠体の上面と正面側が開口し、表面に植栽面を有する容器が前記枠体に取り付けられ、かつ各容器の植栽面は傾斜しているので、灌水装置なしで容器内の植物の生育に差を生じることなく均等に生育できる。 【0020】 例えば雨水について言えば、枠体上面から吹き込んだ雨水は、各容器の傾斜した上方付近の培土に浸透した後、重力により傾斜に沿って容器下方にある培土まで染み込んでいき、別途高価な灌水装置を必要とせずに自然の雨水だけで容器の上部から下部まで水が十分に行き渡り、低コストでメンテナンスフリーの緑化用の植栽培土容器ユニットとなる。 【0021】 なお、傾斜角は、上記雨水の容器下方への導入と、培土の崩落防止とを考慮しつつ、適宜角度に設定するのが好ましく、約30〜60°の範囲で適宜決定するのが好ましいが、この角度に限定されるものではない。 【0022】 請求項2に記載の発明によれば、容器は枠体の空室内に複数個が所定間隔を空けて並設され、かつ各容器の植栽面は傾斜しているので、上記請求項1の効果である枠体上面から吹き込んだ雨水に、枠体正面の各容器の間隙に吹き込んだ雨水も加わることになり、別途高価な灌水装置を必要とせずに自然の雨水だけで容器の上部から下部まで水が十分に行き渡ると共に、各容器の間隙によって陽光や風を受容できるため、各容器の植物の生育に差を生じることなく均等に生育できる。 【0023】 また、枠体の背面側も開口しておけば、隣り合う容器の間隙に自然に風が通り、容器の傾斜している植栽面の向きを太陽の通り道方向に向けることで、太陽光も入り込み、植物が十分に生育することができる。 【0024】 傾斜する植栽面を人目に付く方向に向けることにより、例えば、高速道路における路側帯側の防音壁の場合、左向きに植栽面を揃えることで(左側通行の場合)、車の進行方向に向いた場合、緑が連続して視野に入ることになる。 【0025】 更に、傾斜する容器群により斜めのストライプ状の模様が発生し、デザイン上のアクセントになると共に、単体のユニットの組み合わせ方法により、全体として種々のデザインを得ることができる。 【0026】 請求項3に記載の発明によれば、上記請求項1又は2の効果に加え、容器の植栽面が正面側を向くように傾斜しているので、枠体を真正面から見た場合に、容器間のスリットの面積が減少し、植栽面が見えることによる緑化面積が大きくなると共に、正面側から吹き込んだ雨水が植栽面に当たりやすく、かつ、正面側から照る日光も当たりやすくなり、植物の生育に更に有効となる。 【0027】 また、上記請求項2に記載の容器の傾斜だけでは、容器内に収納された培土等の重量の全てが容器下端部に向かってかかるので、傾斜角によっては容器内の培土等が一気に崩落を起こすおそれがあるのに対し、請求項2の構成のように、容器を正面側に傾けることで、容器内に収納された培土等の重量は、容器の側辺にも分散してかかることになり、容器内の培土等の崩落防止効果も生じることになる。 【0028】 更に、枠体の背面側も開口しておけば、背面側の斜め上方向から照る太陽光が上下の容器の間隙に平行に入り込み、容器の奥側から表側まで全面に太陽光が当たるという利点もある。 【0029】 請求項4に記載の発明によれば、上記請求項1乃至3のいずれかの効果に加え、上からまっすぐに降りてくる雨水や太陽光や風が当たりにくい容器の下部が外方に出ているので、容器下部の植物まで雨水や太陽光や風がより行き渡りやすくなり、各植栽面の植物の生長に寄与する。 【0030】 請求項5の発明によれば、容器の全部又は一部が枠体に対して着脱自在であるので、容器のみを植物の生育に最適な環境にて十分に成長させてから枠体に組み込んで設置することができ、また、万が一枯れた植物が出た場合、建造物の壁面等に枠体を設置状態のまま該当容器のみを取り外して新たな容器に変えることができるようになる。 【0031】 請求項6に記載の発明によれば、枠体の正面及び背面にそれぞれ容器の列が並んでいるので、両側から緑化した植栽面が見えるようになり、道路の中央分離帯や、歩道橋の欄干等、両側が人目に付く場所の緑化に好適である。 【0032】 また、正面及び背面で容器を互い違いに交差するようにすれば、格子状となるデザイン上の効果が得られると共に、例えば、道路の中央分離帯等に使用すれば、走行中の両側の車から同様の緑化効果が得られる。 【0033】 請求項7に記載の発明によれば、容器の内部又は外部等に設けられた収納物の滑り止めとなる崩落防止部材、例えば外部に設けた帯状等の板や内部底面から上部に突出する突起や内部に固定された網ラス等が、容器を傾けた際に容器の収納物である植栽された植物とその培土の滑り止めとなって培土等を保持するので、容器の各方向への傾斜角度を大きくすることができ、傾斜角度の設定の自由度が向上することになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0034】 図1は、この発明の第1実施形態の植栽培土容器ユニットを示すもので、植物の生育により植栽面5が形成され、一方の辺の長さが他方の辺の長さより長い長尺状となっている容器1を枠体6に取り付けた植栽培土容器ユニット7の完成図を示している。枠体6は、丸、角材又はL字型材を組み付けて矩形状にしたもので、垂直面となる面積の広い長方形の正面及び背面の主面に対し、両主面間の上面、下面、両側面は主面に対して寸法が短くなっている。前記枠体6の空室S内には所定間隔を空けて複数の各容器1が並設してある。 【0035】 容器1は複数個用意され、それぞれが、各容器は枠体6に固定され、その枠体6への取り付け位置により寸法や形状が複数種類用意されている。すなわち、容器1は、両端部が枠体6の上面と下面に固定される容器1aと、上端部が枠体6の上面に、下端部が枠体6の側面に取り付けられる容器1bと、及び、上端部が枠体6の側面に、下端部が枠体6の下面に取り付けられる容器1cとがあり、容器1b、1cは更に寸法が違う数種類のものが用意されている。 【0036】 容器1aの両端部、容器1bの上端部、及び容器1cの下端部は、その上部又は下部を枠体6の上面及び下面に斜め方向に設けられた桟材8に適宜手段にて取り付けられ、容器1bの下端部、及び容器1cの上端部は枠体6の側面に斜め方向に設けられた桟材9に適宜手段にて取り付けられている。 【0037】 全ての容器1a、1b、1cは傾斜した状態で等間隔に並んで枠体6に固定されることで、枠体6を正面から見た時、植物が生育している植栽面5が水平面に対して角度αだけ傾斜した状態となっている。 【0038】 また、枠体6を側面から見た時、各容器1a、1b、1cの植栽面5の法線は垂直線に対して角度βだけ正面側に傾斜しており、更に、各容器1a、1b、1cの長さ方向に沿った軸線は、垂直線に対して角度γだけ傾斜角を有して下方が上方より前方に出ている。 【0039】 角度αにより、雨水は枠体6の上面開口部を通じて各容器1a、1b、1cの上方に当たって培土に染み込んだ後、重力により各容器1a、1b、1cの培土中を浸透してゆき下方まで達するので、容器下方にある培土3まで十分に水分が行き渡り、各容器の上下で植物の生育の差がなくなる。 【0040】 また、角度βにより、各容器1a、1b、1cの植栽面5は正面側を向き、正面から見た時の緑の面積が増加すると共に、正面側から吹き込む雨や正面側から照る太陽光が植栽面5に十分達すると共に、培土の重量が各容器1a、1b、1cの側辺に分散してかかるので培土の崩落防止効果も有し、更には、裏面側斜め上方向から照りつける太陽光が容器1等の間隙を通じて植栽面5の全面を照らすことができ、植物の生育に好影響を与えることになる。 【0041】 更に、角度γにより、雨水が直接当たりにくい各容器1a、1b、1cの下部が正面側にせり出しているので、本来は直上にある隣の容器によって雨水が当たりにくい容器下部の培土に雨水が直接当たりやすくなる。 【0042】 なお、この実施形態の植栽培土容器ユニット7では、角度αを約40°、角度βを約35°、角度γを約5°程度としたが、角度α、β、γの値は特に限定されるものではなく、植栽面5の崩落を防止できる範囲内で、植物の生育や天候等、及び、景観や美観等を考慮し、適宜選択して行うことができる。 【0043】 また、この実施形態の植栽培土容器ユニット7の大きさ及び形態も特に限定されるものではなく、ビルの壁面、塀、防護柵、歩道橋の欄干、手すり、道路の防音壁や分離帯等、使用される場所に応じて適宜な大きさ及び形態にして実施することができる。 【0044】 更に、容器1や枠体6の材質、形状及び構造も、図示のものに限定されることなく、この発明の目的の範囲内で適宜変更して実施することができ、例えば、枠体6はその稜線部を角材又はL字型材を用いて形成しているが、枠体6をパイプ状のものや網状のもので形成したり、平板を組み立てて形成するといったことも可能であり、平板を組み立てて枠体とする場合は、少なくとも緑化状態を見せるための主面の正面側と、雨水が容器に入り込むための上面は開口するようにすれば良い。 【0045】 また、高さが比較的高い壁面等の緑化においては、この植栽培土容器ユニットを上下に積み上げて多段状で使用しても良く、その場合は、重なった下の段のユニットにも上面から雨水が吹き込むように、各ユニットの下面も開口させておくのが好ましい。 【0046】 この実施形態の植栽培土容器ユニット7では枠体6は矩形状であったが、枠体の形状は矩形状には限定されず、例えば、枠体を正面から見た時に側面が角度αと同じ角度で傾斜した平行四辺形となるようにすれば、容器は全て枠体6の上面と下面に対して固定することができ、全て同じ形状と寸法の容器1のみを用いて低コストで実施するといったことも可能である。 【0047】 図2及び図3は、この発明の植栽培土容器ユニットに用いる容器1の具体例を示すものであり、図2(a)に示す第1例は、容器1を傾斜させた時に収納された培土が滑り落ちないようにする崩落防止部材2として内部に金網等からなる網ラス41を折り曲げて挿入固定しておき、その上から培土3を収納している。 【0048】 図2(b)に示す第2例は、金属製からなる容器の底部にプレス等で上方へ押し上げて崩落防止部材2となる突起42を設け、この突起42が容器1に収納される培土の滑り止めの役目を果たしたものであり、合成樹脂等で容器1を作成する場合、一体成形する際に容器1の底面形成と同時に突起42を突設するようにしても良い。 【0049】 なお、この第2例は、金属製底部へのプレスにより突起42を設けると共に、突起42の側部に抜け穴43が開いており、この抜け穴43を通じて培土への外部空気の流通が生じるので、植物への生育に有効となる。 【0050】 また、図中の突起42はその盛り上がり部分が容器1の幅方向に平行となるように設けたが、その向きは特に限定されず、容器1の長さ方向、又は斜め方向等適宜方向に向けて設けることができる。 【0051】 図3(c)に示す第3例は、容器1の上面には、崩落防止部材2として、鋼板又は任意の素材からなり、その両端部が容器側面に接続固定され、かつ容器上面に対して傾斜角を有する帯状等の崩落防止板44が所定の隙間を有して容器1の上面全面にわたって複数設けられている。 【0052】 この崩落防止板44群が、容器1内に収納された培土3を押さえたり、培土表面の小さな小石が下へ流れ落ちるのを堰き止めたりすることにより、培土3の崩落防止の役目を果たしており、培土3に植栽された植物は、崩落防止板44の隙間から外に出ることで緑化効果を生じ、この緑化効果を損なわない範囲内で、崩落防止板44の折り曲げた傾斜角度や設置する場合の間隔及び形態等を任意に設定することができる。 【0053】 また、容器1の上端部には、一点鎖線で示すように、集水板45を設けることで、雨水を容器内に導入するようにしても良く、また、崩落防止板44群は、上下開口した枠体状の蓋46に設けておき、図中二点鎖線で示す底部47に嵌め込んで、蓋46と底部47を一体として容器を構成するようにすれば、先に底部47に培土3を導入しておくことで崩落防止板44が培土3の導入時の邪魔にならない。 【0054】 また、図3(d)の第4例のように、崩落防止部材2として、容器1と同等程度の大きさの網状の布袋48内に培土3を挿入して保形しつつ容器1内に挿入し、培土の滑り止めの役目をするものもある。 【0055】 そして、図2及び図3で例示した容器1に、培土3の中に植物の種を入れるか発芽した植物を植えることにより、図1に示す容器1のように、上面に緑化された植栽面5を形成すると共に、容器1に崩落防止部材2として網ラス41、突起42、崩落防止板44、又は布袋48を用いることで、枠体6に取り付けられて傾斜した容器1内の培土3の滑り止めとなり、培土3の崩落を防止することで植栽面5を保持することができる。 【0056】 なお、崩落防止部材2としては、図2及び図3で示した網ラス41等の他、図示しないが、容器に収納された培土の上からネット状、又は網状の部材を被せて容器に取り付けることで培土3と植栽面5を保持する崩落防止部材とすることもできる。 【0057】 図4は、この発明の第2実施形態の植栽培土容器ユニットを示すもので、植物の生育により植栽面5が形成された容器10を枠体11の正面及び背面両面に沿って交差状に配列した植栽培土容器ユニット12の完成図を示している。枠体11は、角材又はL字型材を組み付けて矩形状にしたもので、図1のものと同様、垂直面となる面積の広い長方形の正面及び背面に対し、両面間の上面、下面、両側面は正面及び背面面に対して寸法が短くなっている。 【0058】 なお、この第2実施形態における各容器10ユニットも、図2及び図3で示した容器1と同様の構成とすることができる。 【0059】 容器10は複数個用意され、各容器の長辺側両端部が枠体11の正面及び背面に沿って等間隔で取り付けられており、その枠体11への取り付け位置により寸法や形状が複数種類用意されている。すなわち、この場所の容器10は、両端部が枠体11の上面と下面に幅方向に設けられた桟材13に固定される容器10aと、上端部が枠体11の上面の桟材13に、下端部が枠体11の側面に幅方向に設けられた桟材14に固定された容器10bと、及び、上端部が枠体11の側面の桟材14に、下端部が枠体11の下面の桟材13に固定された容器10cとがあり、容器10b、10cは更に寸法が違う数種類のものが用意されている。 【0060】 枠体11のそれぞれの主面に沿って設けられた各容器群は、各正面及び背面から見て左下がりの傾斜角度αを有しており、一方正面及び背面から見た場合、容器が交差する状態となっている。 【0061】 なお、この実施形態の植栽培土容器ユニット12では、図1における容器1が有する角度α、β、γのうち、角度βを取らずに0°としたが、正面及び背面両面の容器10に角度βを適宜設定し、両面側から植栽面5が広く見えるようにしても良い。 【0062】 また、この植栽培土容器ユニット12では、両面から容器10の植栽面5が見えるので、両側の主面が人目に付く、例えば、道路の中央分離帯、自動車道路と歩道との境の手すり、横断歩道橋の欄干等に好適に使用することができる。 【0063】 図5は、図1で示す植栽培土容器ユニット7を道路の歩道側手すりに設けた実施形態を示すものであり、図6は、図4で示す植栽培土容器ユニット12を欄干に使用した実施形態を示すものであり、それぞれ支柱15間に適宜手段にて固定するようにしている。 【0064】 図7は、高速道路の路側帯外側に植栽培土容器ユニット7を使用した例を示すもので、透明なポリカーボネイト製の透視部を持った防音壁16の下部に植栽培土容器ユニット7を並べたものである。 【0065】 図8は横断歩道橋17の欄干に植栽培土容器ユニット7を並べて使用した例を示すものであるが、横断歩道橋17の欄干は、歩道を渡る人と横断歩道橋を外から見る人の両方から目につくので、ユニットの両側から見て緑化効果のある図4で示した植栽培土容器ユニット12を使用することもできる。 【0066】 (第1変形例) 図9は、植栽培土容器ユニットの容器を枠体に対して着脱自在とした第1変形例を示すもので、この実施例の植栽培土容器ユニット20は、容器21を枠体に対して着脱自在としたものであり、枠体22の上面、下面、及び側面に設けられた桟材23には、内側に溝24が設けられており、容器21の上端部及び下端部には、この溝24に嵌合するレール25が設けられている。 【0067】 容器21を枠体22に装着する際は、枠体22の正面又は背面側から容器21の上下端部に取り付けられたレール25を桟材23の溝24に嵌めてそのまま溝24に沿って挿入すれば、容器21は枠体22内で所定の位置に納まる。 【0068】 この場合、枠体22に対する桟材23の取付位置、容器21の寸法と種類、及び上下端のレール25の取り付け位置や角度を適宜設定することで、図1で示した容器の取付角度α、β、γを有する植栽培土容器ユニット7と同様な機能を有する植栽培土容器ユニット20となる。 【0069】 (第2変形例) 図10は、植栽培土容器ユニットの容器の一部を枠体に対して着脱自在とした第2変形例を示すもので、この場合の植栽培土容器ユニット26は、枠体27の上面、下面、及び側面に設けられた斜め方向に設けられた桟材28には、容器の一部としての容器支持枠29が固定されている。 【0070】 この容器支持枠29に合致するような形状で、内部に培土と植物を収納した容器上部30を、枠体27上面や一方の側面から容器支持枠29に沿って挿入し、図示しない適宜手段にて容器支持枠29と容器上部30とを固定すれば、図1で示した容器の取付角度α、β、γを有する植栽培土容器ユニット7と同様な機能を有する植栽培土容器ユニット26となる。 【0071】 この実施例の場合、枠体27の上面から容器支持枠29に容器上部30を滑らせながら嵌め込んでいくだけで所定の位置に容器が固定されることになり、枠体27に対する植栽面5の取替が容易になる。 【0072】 なお、容器支持枠29は図示のものに限定されず、両側部にL字型材を上下に渡して、両側のL字型材で容器上部を受けるようにすることもできる。 【0073】 (第3変形例) 図11は、図10で示した第2変形例と同様の枠体と容器支持枠とを組み合わせた第3変形例を示すもので、枠体31の上面、下面、及び側面に設けられた横方向の桟材32に、容器支持枠33が設けられているが、図1で示した容器の設置角度α、β、γのうち、角度βを取らずに、角度α及び角度γのみ設定した実施例である。 【0074】 この実施例の枠体31と容器支持枠33を組み合わせた植栽培土容器ユニットは、例えば高速道路の路側帯の防音壁等で、車の進行方向反対側に植栽面を向けて設置するようにすれば良く、植栽面が正面側をあまり向かなくても良い場所に使用できる。 【0075】 (第4変形例) 図12は、図10、図11で示した変形例2及び3と同様の枠体と容器支持枠とを組み合わせた第4変形例を示すもので、枠体34に直接に容器支持枠35が固定されているが、図1で示した容器の設置角度α、β、γのうち、角度β及び角度γを取らずに、角度αのみ設定した実施例である。 【0076】 この変形例4の枠体34と容器支持枠35を組み合わせた植栽培土容器ユニットも、変形例3のように植栽面が正面側をあまり向かなくても良い高速道路の路側帯の防音壁等に使用することができると共に、表裏対称形であるので、両側が人目に付く中央分離帯や歩道橋の欄干等に使用できる。 【0077】 (第5変形例) 図13(a)、(b)は、枠体に1つの容器が設けられた変形例を示すものであり、この植栽培土容器ユニット36は、枠体37に一つの容器38が設けられており、容器38は崩落防止部材として図3(c)で示した崩落防止板44が設けられて培土3の崩落を防止しつつ正面側に約90°近く傾斜させた状態で枠体37に適宜手段で固定され、正面側から植栽面5が良く見えるようになっている。 【0078】 この植栽培土容器ユニット36では、容器38の枠体37への下端固定部分が上端固定部分より枠体37の開口した正面側にあり、容器38の側面に沿った軸線は、垂直線に対して角度γだけ傾斜角を有して下方が上方より前方に出ているので、この角度γにより、雨水が直接当たりにくい容器38の下部の培土3に上から降る雨水が直接当たりやすくなる。 【0079】 また、この角度γの直角(90°)との差(90°−γ)の角度(図示せず)が容器38の植栽面5が水平状態から立ち上がった角度を示し、図1や図4における容器1又は10の正面から見た設置角度αの作用と同様に、容器38の上方に当たって培土に染み込んだ雨水を重力により培土3中を浸透してゆき下方まで導き、容器38の下方にある培土3にまで十分に水分を行き渡らせて容器38の上下で植物の生育の差をなくす作用も有する。 【0080】 また、側面から見た時、容器38の植栽面の法線は垂直線に対して(90°−γ)の角度(図示せず)だけ正面側に傾斜しており、この角度が図1における容器1の側面から見た設置角度βと認識することもでき、容器38の植栽面5は正面側を向き、正面から見た時の緑の面積が増加すると共に、正面側から吹き込む雨や正面側から照る太陽光が植栽面5に十分達することになる。 【0081】 (第6変形例) 図14は、図13の第5変形例と同様の植栽面5の配置角度であるが、枠体に複数の容器を設けた変形例を示すものであり、この植栽培土容器ユニット39は、枠体40に正面からみて5つの容器38が並設されており、各容器38は図13のものと同様に、崩落防止部材として崩落防止板44が設けられて培土3の崩落を防止しつつ正面側に約90°近く傾斜させた状態で枠体40に適宜手段で固定されている。 【0082】 この植栽培土容器ユニット39の作用・効果は図13の第5変形例と同様であるが、容器38が複数個あるので各容器38が小型化され、着脱機構を介しての取り付け、取り外しが容易になる。 【図面の簡単な説明】 【0083】 【図1】この発明の第1実施形態の植栽培土容器ユニットを示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 【図2】この発明の植栽培土容器ユニットに用いる容器の具体例を示すもので、(a)は第1例の容器の斜視図、(b)は第2例の容器の斜視図である。 【図3】この発明の植栽培土容器ユニットに用いる容器の具体例を示すもので、(c)は第3例の容器の斜視図、(d)は第4例の容器の斜視図である。 【図4】この発明の第2実施形態の植栽培土容器ユニットを示すもので、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図である。 【図5】この発明の植栽培土容器ユニットの第1使用例を示す正面図である。 【図6】この発明の植栽培土容器ユニットの第2使用例を示す正面図である。 【図7】この発明の植栽培土容器ユニットの第3使用例を示す斜視図である。 【図8】この発明の植栽培土容器ユニットの第4使用例を示す斜視図である。 【図9】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例1を示す斜視図である。 【図10】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例2を示す斜視図である。 【図11】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例3を示す斜視図である。 【図12】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例4を示す斜視図である。 【図13】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例5を示すもので、(a)は斜視図、(b)は拡大縦断面図である。 【図14】この発明の植栽培土容器ユニットの変形例6を示す斜視図である。 【図15】従来の壁面用緑化装置を示すもので、(a)、(b)は側面図である。 【符号の説明】 【0084】 1(1a、1b、1c) 容器 2 崩落防止部材 3 培土 5 植栽面 6 枠体 7 植栽培土容器ユニット 10(10、10b、10c) 容器 11 枠体 12 植栽培土容器ユニット 20、26 植栽培土容器ユニット S 空室
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| 【出願人】 |
【識別番号】306043932 【氏名又は名称】槇島 喜久子
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| 【出願日】 |
平成18年8月7日(2006.8.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077470 【弁理士】 【氏名又は名称】玉利 冨二郎
【識別番号】100067116 【弁理士】 【氏名又は名称】立川 登紀雄
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| 【公開番号】 |
特開2008−35787(P2008−35787A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月21日(2008.2.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−214793(P2006−214793) |
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