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【発明の名称】 植物栽培管理装置とそのシステム、方法、及びプログラム
【発明者】 【氏名】田中 秀穂

【氏名】加藤 賢治

【氏名】出口 光

【氏名】倉川 清志

【氏名】鈴木 富司

【氏名】鈴木 浩之

【要約】 【課題】ユーザが植物の栽培に積極的に関与することができ、しかも継続的に植物の栽培を促すようにしたビジネスに繋がる植物栽培管理装置とそのシステム、方法、及びプログラムを提供する。

【構成】本発明は、サーバ10が、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報をユーザ端末30から受信すると、育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得し、気象情報と栽培種苗情報とを関連付けて記憶する。次いで、サーバ10は、気象情報の取得に応じて育成日数及び気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する。そして、サーバ10は、予測した生育状態に応じて適切なメッセージをユーザ端末30へ送信するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理する装置であって、
気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、
供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する種苗供給情報受付手段、
前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する種苗供給情報記憶手段、
栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する発注情報受付手段、
前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する種苗供給者決定手段、
前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する栽培種苗情報受付手段、
前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する気象情報取得手段、
前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する気象情報管理記憶手段、
前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する植物生育状態予測手段、
前記予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、
前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するメッセージ送信手段、
を少なくとも有することを特徴とする植物栽培管理装置。
【請求項2】
前記生育状態の予測に応じ、当該生育状態予測情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する栽培種苗生育予測情報記憶手段、
前記ユーザが希望する植物とその栽培状況を問合せる栽培問合せ情報を、ユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する栽培問合情報受付手段、
前記栽培問合せ情報の受信に応じて前記栽培種苗生育予測情報記憶手段を参照し、前記ユーザ端末に対して前記植物の開花時期もしくは収穫時期を示す栽培状況情報を送信する栽培状況情報送信手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の植物栽培管理装置。
【請求項3】
前記栽培問合せ情報の受信に応じて、前記植物ごとに栽培状況情報を示す地図を生成する栽培状況地図生成手段をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の植物栽培管理装置。
【請求項4】
前記栽培状況情報を、ユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する栽培状況情報受付手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の植物栽培管理装置。
【請求項5】
前記発注情報をユーザ識別情報と関連付けて記憶する栽培植物情報記憶手段、
前記発注情報の送信に応じ、前記ユーザに対して供給した種苗を示す供給済種苗情報を、農家識別情報と共に前記農家端末から受信する供給済種苗情報受付手段、
前記供給済種苗情報の受信に応じ、前記栽培植物情報記憶手段を参照して発注情報と供給済種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう第一発注確認手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の植物栽培管理装置。
【請求項6】
前記栽培種苗情報の受信に応じ、前記栽培植物情報記憶手段を参照して発注情報と栽培種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう第二発注確認手段、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の植物栽培管理装置。
【請求項7】
前記種苗供給者決定手段は、農家端末から受信する種苗供給情報の更新状況に応じて種苗を供給する園芸農家を決定することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の植物栽培管理装置。
【請求項8】
自動給水システムと、該自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末と、前記ユーザ端末と前記農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続された装置とにより構成され、前記ユーザが前記自動給水システムを利用して栽培を希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理するシステムであって、
前記自動給水システムは、
植生培地より上方に設けられ落差により給水可能な貯水タンク、
予め定める最高灌水水位を検知する第一センサと、灌水が植栽した植物に消費されたときに水位の低下から灌水開始を検知する第二センサと、前記第二センサが灌水開始水位を検知したときに注水弁を開けて前記貯水タンクから給水し、前記第一センサが最高灌水水位を検知したとき前記注水弁を閉じる注水弁機構と、を備えた水位調節装置、
前記水位調節装置を備えた鉢、
前記貯水タンクと前記鉢とを接続する給水パイプ、
を少なくとも有し、
前記ユーザ端末は、
栽培を希望する植物の発注情報を、ユーザ識別情報と共に前記装置に対して送信する発注情報送信手段、
前記発注情報の送信に伴って園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を、前記装置に対して送信する栽培種苗情報送信手段、
前記植物の生育状態に応じて、所定のメッセージを前記装置から受信するメッセージ受付手段、
を少なくとも有し、
前記農家端末は、
供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、農家識別情報と共に前記装置に対して送信する種苗供給情報送信手段、
ユーザが栽培を希望する植物の発注情報を、前記装置から受信する発注情報受付手段、
を少なくとも有し、
前記装置は、
気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、
供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する種苗供給情報受付手段、
前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する種苗供給情報記憶手段、
栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する発注情報受付手段、
前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する種苗供給者決定手段、
前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する栽培種苗情報受付手段、
前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する気象情報取得手段、
前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する気象情報管理記憶手段、
前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する植物生育状態予測手段、
前記予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、
前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するメッセージ送信手段
を少なくとも有することを特徴とする植物栽培管理システム。
【請求項9】
自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続され、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理する方法であって、
気象条件に応じた前記植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、及び
予測した前記植物の生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、を有し、
種苗供給情報受付手段が、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信するステップ、
種苗供給情報記憶手段が、前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶するステップ、
発注情報受付手段が、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信するステップ、
種苗供給者決定手段が、前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信するステップ、
栽培種苗情報受付手段が、前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信するステップ、
気象情報取得手段が、前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得するステップ、
気象情報管理記憶手段が、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶するステップ、
植物生育状態予測手段が、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測するステップ、
メッセージ送信手段が、前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するステップ、
を少なくとも有することを特徴とする植物栽培管理方法。
【請求項10】
自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続され、気象条件に応じた前記植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する第一記憶手段、及び予測した前記植物の生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する第二記憶手段、を予め有し、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを実行させるためにコンピュータを、
供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する手段、
前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する第三記憶手段、
栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する手段、
前記発注情報の受信に応じて前記第三記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する手段、
前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する手段、
前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する手段、
前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する第四記憶手段、
前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該第四記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記第一記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する手段、
前記生育状態の予測に応じて前記第二記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信する手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、植物栽培管理装置と、そのシステム、方法、及びプログラムに係り、詳しくは、植物に対する自動給水システムを利用した植物栽培管理装置と植物栽培管理システム、植物栽培管理方法、及び植物栽培管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
地球の環境維持・向上や、我が国の食物(農産物)の自給率向上を考えた場合、1本でも多くの植物を栽培するのが望ましい。現在、我が国で行なわれている植物の栽培に繋がるビジネスとしては、造園業や農業、園芸店による観賞用植物の販売が主である。
【0003】
ところが、造園業の場合、木の植替え作業が困難であると共に、庭の減少により仕事が先細り傾向にある。また、農業の場合、人件費の安い海外で生産された安価な輸入品に押され、手間ひまが掛かるわりに販売価格が安くて採算が合わないと共に、天候に左右されて収穫量が安定しないことから、年々従事者が減少している。さらに、園芸店では、商品である植物の維持・管理に手間が掛かると共に、人件費がかさむため、やはり仕事が先細り傾向にある。
このように、従来のビジネスには種々の問題があって、なかなか植物の育成向上に繋がらない。
【0004】
また、ビジネスではなく、趣味で植物を栽培することもあるが、植物を栽培するための灌水、保水作業といった日々の煩わしさから、植物を栽培したいといった気持ちがあっても、継続的に植物の栽培を行なう人の数は非常に少なく、思うように増大しない。
【0005】
一方、近年都市部においては、コンクリートで造られた建造物やアスファルトなどが増加し、緑地や水面等が減少したことや、エアコン等の人工的な排熱が増加したことに起因して、地表面での熱吸収が行なわれなくなり、都市に熱が溜まるという、所謂ヒートアイランド現象が確認されている。
【0006】
このヒートアイランド現象を緩和する対策の一つとして、植物の栽培による環境改善が提案されている。特に、厳しい環境にある屋上緑化は、植物本来のCOの固定化及び蒸散作用による気化熱で屋上の気温上昇を抑制することから、全国的に注目を集め、積極的に行われるようになってきている。
したがって、建造物の屋上緑化が広まれば、ヒートアイランド現象が減少して環境改善が進むと共に、我が国の食物の自給率向上にも繋がることになり、非常に望ましい。
【0007】
しかしながら、既存の建造物は必ずしも屋上緑化を考慮に入れて構築されているわけではなく、植物を栽培するための灌水や保水について問題がある。
そこで、日照により乾燥しやすい屋上や屋根部に対する灌水、保水培地に関して幾つか提案がなされている(たとえば、特許文献1又は2参照)。
また、ユーザが植物の栽培に積極的に関与することができる植物の栽培システムも幾つか提案されている(たとえば、特許文献3乃至5参照)。
【0008】
ところが、このように植物を栽培するための灌水、保水培地に関する技術や、ユーザが植物の栽培に積極的に関与することができる植物の栽培技術が提案されていても、多くの人々が継続的に植物の栽培を促すようにした提案は何にもなされていない。
【特許文献1】特許第3421848号公報
【特許文献2】特開2002−281842号公報
【特許文献3】特開2002−73728号公報
【特許文献4】特開2005−261311号公報
【特許文献5】特開2006−101812号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、ユーザが植物の栽培に積極的に関与することができ、しかも継続的に植物の栽培を促すようにしたビジネスに繋がる植物栽培管理装置とそのシステム、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に記載の植物栽培管理装置は、自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続し、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理する装置である。この本装置は、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する種苗供給情報受付手段、前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する種苗供給情報記憶手段、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する発注情報受付手段、前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する種苗供給者決定手段、前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する栽培種苗情報受付手段、前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する気象情報取得手段、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する気象情報管理記憶手段、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する植物生育状態予測手段、前記予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するメッセージ送信手段、を少なくとも有することを特徴とする。
【0011】
ここで、自動給水システムとは、植物を栽培する鉢(プランター)中の水量を自動的にコントロールすることによって、植物に対する空気の供給も自動的にコントロールするようにしたものである。したがって、この自動給水システムにより、植物の栽培(育成)に必要な要素のうちの水及び空気が適切に調整される。
【0012】
また、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態とは、植物の栽培(育成)に必要な標準環境に基づき、日照時間や気温といった気象情報の平均や積算した気象実績から判断して予測した植物の生育状態をいう。すなわち、植物の育成には、日照時間(光)や気温(温度)、水、空気(酸素)が必要である。そこで、前記自動給水システムによって、水と空気が適切に管理されるので、残りの日照時間と気温といった気象情報によって、植物の栽培に必要な環境が満たされているか環境達成率を判断し、植物の生育状態を予測するものである。
【0013】
また、植物には、日照時間に影響を受けるものや受けないもの、気温に影響を受けるものや受けないもの、気温よりも日照時間の変動の方に従って生育するものなど様々有るので、植物の生育状態を予測するための標準となる気象条件も当然植物ごと異なる。したがって、植物の経時的生育予測状態は、種々の気象実績をそのまま用い、標準となる気象条件との比較により環境達成率を判断するようにしても良いが、種々の気象実績に基づき、特定のアルゴリズムをかけて生育率を算出し、標準となる気象条件との比較により環境達成率を判断すると、精度が向上してより望ましい。
【0014】
種苗供給情報や発注情報は、植物の種類とその数量をいい、植物の種類としては、たとえば、植物の種類ごとに固有に定められた識別番号を用いることができる、また、数量としては、たとえば、取引最小単位としての種苗の株又は鉢などの数で表すことができる。なお、発注情報受付手段での発注情報の受付に応じて発注識別情報が発行され、この発注識別情報に基づいて種苗供給情報の管理を行なうことができる。
【0015】
ユーザ情報には、ユーザの氏名や住所など一般的な属性情報の他に、植物を栽培する場所の環境情報が含まれるが、この環境情報とは、「南向き」や「東向き」といった植物を栽培するベランダ等の向きや、「○時から××時まで」といった植物を栽培する場所の日照時間を示すものをいう。そして、この環境情報から植物への日当たり状況を予測することができ、これに実際の気象情報を加味することで、植物を栽培する場所のより細かな環境達成率を判断することができる。
【0016】
栽培種苗情報は、ユーザが種苗を受け取ってその栽培を始めたことを確認できる情報のことであり、たとえば、前記発注情報をユーザ情報と関連付けて管理したり、発注先の園芸農家から発注のあった種苗を提供したことを報告する供給済種苗情報を受信し、この情報をユーザ情報と関連付けて管理したりするようにするのであれば、栽培種苗情報には、少なくともユーザ識別情報が含まれていれば良い。これにより、ユーザ識別情報から、植物を栽培する場所とその環境達成率、栽培する植物の種類等が分かり、植物の生育状態を予測することができる。
【0017】
また、栽培種苗情報はユーザ識別情報だけに限定されないので、植物を栽培する場所に予め設置された自動給水システムに付与された固有の自動給水システム識別情報や、園芸農家から供給された種苗ごとに付与された固有の種苗識別情報、この種苗を植える鉢(プランター)ごとに付与された固有の鉢識別情報なども含めることができる。
したがって、植物を栽培する場所を示す位置情報と自動給水システム識別情報、植物の種類と種苗識別情報、種苗を植える土の成分と鉢識別情報、とをそれぞれ予め関連付けて記憶しておけば、自動給水システム識別情報から植物を栽培する場所を示す位置、種苗識別情報から植物の種類、鉢識別情報から種苗を植える土の成分などがそれぞれ分かることとなり、ユーザ情報に含まれる環境情報や、実際の気象情報を加味することで、植物を栽培する場所の環境達成率を判断し、植物の生育状態を予測することができる。
なお、これらの自動給水システム識別情報や種苗識別情報、鉢識別情報は、それぞれに付与された数字や英文字であっても良いし、バーコードやQRコードのように暗号化されたものであっても良い。
【0018】
送信メッセージ記憶手段が予め記憶するメッセージは、植物の生育状態に合わせてユーザに次に取るべき行動を事前に知らせるものであり、特に限定されるものではない。したがって、たとえば、植物の開花の時期や収穫の時期、植替え、栽培終了などを知らせたり、収穫物の販売や物々交換の依頼を受けたりするなど、種々のメッセージを挙げることができる。
【0019】
また、本発明の請求項2に記載の植物栽培管理装置は、請求項1において、前記生育状態の予測に応じ、当該生育状態予測情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する栽培種苗生育予測情報記憶手段、前記ユーザが希望する植物とその栽培状況を問合せる栽培問合せ情報を、ユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する栽培問合情報受付手段、前記栽培問合せ情報の受信に応じて前記栽培種苗生育予測情報記憶手段を参照し、前記ユーザ端末に対して前記植物の開花時期もしくは収穫時期を示す栽培状況情報を送信する栽培状況情報送信手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0020】
この栽培問合せ情報は、ユーザが生育状態を知りたい植物の種類を特定する情報と、時期(月日)を特定する情報のことである。したがって、植物は自分が栽培している同じものであっても良いし、これから栽培しようと考えている他のものであっても良く、また、植物が開花している状態を観たいとか、収穫物があるのであれば分けてもらいたい、と望むものであっても良い。なお、植物の種類を特定する情報としては、植物識別番号を用いることができる。
【0021】
また、栽培状況情報は、栽培問合せ情報の送信に応じて当該ユーザへ送信(返信)される情報であり、栽培種苗生育予測情報記憶手段に記憶した前記生育状態予測情報と前記栽培種苗情報に基づいて特定される、位置情報及び、開花時期もしくは収穫時期といった栽培予測情報をいう。
【0022】
本発明の請求項3に記載の植物栽培管理装置は、請求項2において、前記栽培問合せ情報の受信に応じて、前記栽培問合せ情報の受信に応じて、前記植物ごとに栽培状況情報を示す地図を生成する栽培状況地図生成手段をさらに備えることを特徴とする。
【0023】
この栽培状況情報を示す地図は、栽培問合せ情報の送信に応じて当該ユーザへ送信(返信)される地図情報であり、当該地図上には、位置を示す印と、植物の種類及び開花時期もしくは収穫時期といった栽培予測情報が示される。
【0024】
本発明の請求項4に記載の植物栽培管理装置は、請求項1乃至3の何れかにおいて、前記栽培状況情報を、ユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する栽培状況情報受付手段をさらに備えることを特徴とする。
【0025】
ここでいう栽培状況情報は、植物の生育状態を予測し、前記栽培種苗生育予測情報記憶手段に記憶した生育状態予測情報と栽培種苗情報に基づいて特定される、位置情報及び、開花時期もしくは収穫時期といった栽培予測情報のことではなく、直接、実際にユーザから取得した植物の生育状態を示す情報をいう。
したがって、ユーザから受け取った栽培状況情報に基づいて、栽培種苗生育予測情報記憶手段に記憶された栽培予測情報を修正することができるものとなる。
【0026】
本発明の請求項5に記載の植物栽培管理装置は、請求項1乃至4の何れかにおいて、前記発注情報をユーザ識別情報と関連付けて記憶する栽培植物情報記憶手段、前記発注情報の送信に応じ、前記ユーザに対して供給した種苗を示す供給済種苗情報を、農家識別情報と共に前記農家端末から受信する供給済種苗情報受付手段、前記供給済種苗情報の受信に応じ、前記栽培植物情報記憶手段を参照して発注情報と供給済種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう第一発注確認手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0027】
この供給済種苗情報は、前記発注情報受付手段での発注情報の受付に応じて発行された発注識別情報や、植物識別番号、供給先のユーザ識別番号を用いることによって管理することができる。
【0028】
本発明の請求項6に記載の植物栽培管理装置は、請求項1乃至5の何れかにおいて、前記栽培種苗情報の受信に応じ、前記栽培植物情報記憶手段を参照して発注情報と栽培種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう第二発注確認手段、をさらに備えることを特徴とする。
【0029】
本発明の請求項7に記載の植物栽培管理装置は、請求項1乃至6の何れかにおいて、前記種苗供給者決定手段は、農家端末から受信する種苗供給情報の更新状況に応じて種苗を供給する園芸農家を決定することを特徴とする。
【0030】
ここでいう更新状況とは、植物の種類やその数量といった種苗供給情報が適切に書き換えられていることをいい、同じ情報を送信するといった見せ掛け上の更新は含まない。そして、更新状況は、時間的に最新の種苗供給情報を優先するものである。
【0031】
本発明の請求項8に記載の植物栽培管理システムは、自動給水システムと、該自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末と、前記ユーザ端末と前記農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続された装置とにより構成され、前記ユーザが前記自動給水システムを利用して栽培を希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理するシステムである。前記自動給水システムは、植生培地より上方に設けられ落差により給水可能な貯水タンク、予め定める最高灌水水位を検知する第一センサと、灌水が植栽した植物に消費されたときに水位の低下から灌水開始を検知する第二センサと、前記第二センサが灌水開始水位を検知したときに注水弁を開けて前記貯水タンクから給水し、前記第一センサが最高灌水水位を検知したとき前記注水弁を閉じる注水弁機構と、を備えた水位調節装置、前記水位調節装置を備えた鉢、前記貯水タンクと前記鉢とを接続する給水パイプ、を少なくとも有することを特徴とする。また、前記ユーザ端末は、栽培を希望する植物の発注情報を、ユーザ識別情報と共に前記装置に対して送信する発注情報送信手段、前記発注情報の送信に伴って園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を、前記装置に対して送信する栽培種苗情報送信手段、前記植物の生育状態に応じて、所定のメッセージを前記装置から受信するメッセージ受付手段、を少なくとも有することを特徴とする。また、前記農家端末は、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、農家識別情報と共に前記装置に対して送信する種苗供給情報送信手段、ユーザが栽培を希望する植物の発注情報を、前記装置から受信する発注情報受付手段、を少なくとも有することを特徴とする。さらに、前記装置は、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する種苗供給情報受付手段、前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する種苗供給情報記憶手段、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する発注情報受付手段、前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する種苗供給者決定手段、前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する栽培種苗情報受付手段、前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する気象情報取得手段、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する気象情報管理記憶手段、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する植物生育状態予測手段、前記予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するメッセージ送信手段、を少なくとも有することを特徴とする。
【0032】
本発明の請求項9に記載の植物栽培管理方法は、自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続され、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを管理する方法である。この方法は、気象条件に応じた前記植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段、及び予測した前記植物の生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段、を有し、種苗供給情報受付手段が、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信するステップ、種苗供給情報記憶手段が、前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶するステップ、発注情報受付手段が、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信するステップ、種苗供給者決定手段が、前記発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信するステップ、栽培種苗情報受付手段が、前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信するステップ、気象情報取得手段が、前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得するステップ、気象情報管理記憶手段が、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶するステップ、植物生育状態予測手段が、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測するステップ、メッセージ送信手段が、前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するステップ、を少なくとも有することを特徴とする。
【0033】
本発明の請求項10に記載の植物栽培管理プログラムは、自動給水システムを設置して植物を栽培するユーザが利用するユーザ端末と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末のそれぞれと通信ネットワークを介して接続され、気象条件に応じた前記植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する第一記憶手段、及び予測した前記植物の生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する第二記憶手段、を予め有し、前記ユーザが希望する植物の受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培を促すことを実行させるためにコンピュータを、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報と共に前記農家端末から受信する手段、前記種苗供給情報と前記農家識別情報との受信に応じて、前記種苗供給情報と前記農家識別情報とを関連付けて記憶する第三記憶手段、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザ識別情報と共に前記ユーザ端末から受信する手段、前記発注情報の受信に応じて前記第三記憶手段を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末に対して発注情報を送信する手段、前記発注情報の送信に応じて、前記園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信する手段、前記栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する手段、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する第四記憶手段、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該第四記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記第一記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する手段、前記生育状態の予測に応じて前記第二記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信する手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、自動給水システムを設置してユーザが植物を栽培することを前提とし、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測情報記憶手段と、栽培種苗情報受付手段の指示により、栽培する種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する気象情報取得手段と、前記気象情報の取得に応じて、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する気象情報管理記憶手段と、前記気象情報と前記栽培種苗情報の記憶に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する植物生育状態予測手段と、前記予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段と、前記生育状態の予測に応じて前記送信メッセージ記憶手段を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、前記ユーザ端末に対して当該メッセージを送信するメッセージ送信手段と、を少なくとも有する。
【0035】
これにより、植物の育成を大きく左右する基本的な作業であって、日々煩わしい灌水、保水作業が、自動給水システムによって自動で適切に行なわれることとなり、植物の育成予測に必要な水の適否を気にすることなく、日照時間や気温といった気象情報に基づいて、その気象条件に応じた植物の経時的生育状態を予測することが可能となる。ゆえに、栽培種苗情報受付手段が、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を前記ユーザ端末から受信すると、気象情報取得手段が、育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得し、気象情報管理記憶手段が、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する。次いで、植物生育状態予測手段は、気象情報管理記憶手段の気象情報の取得に応じて当該気象情報管理記憶手段を参照し、前記育成日数及び前記気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、前記植物生育予測情報記憶手段を参照して前記気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する。そして、メッセージ送信手段が、予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する送信メッセージ記憶手段を参照し、この生育状態の予測に応じて適切なメッセージを送信することとなる。
【0036】
したがって、煩わしい育成作業を伴わず、植物の観賞や、野菜・果物の収穫といった楽しみを提供することができるので、多くのユーザが植物の栽培に積極的に関与することができる。また、今まで活用されていなかった建造物の屋上やベランダ等、あらゆる場所を容易に植物の栽培スペースとすることができるので、ヒートアイランド現象を緩和して地球環境の維持・向上や、栽培する植物によって我が国の食物(農産物)自給率の向上に寄与することができる。しかも、植物の育成状態を適切に予測し、その育成状態に応じて植物の植え替えや、収穫物の販売又は物々交換などの依頼を受ける適切なメッセージをユーザに送信することで、継続的に植物の栽培を促すようにすることができ、植物の育成に繋がる今までに無いビジネスを提供することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る植物栽培管理装置と植物栽培管理システム、植物栽培管理方法、植物栽培管理プログラムの実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る植物栽培管理方法(以下、「本方法」という)を実施するためのシステムの一例を概略的に示す全体構成図である。
【0038】
図1に示すように、本実施形態における植物栽培管理システム(以下、「本システム」という)は、自動給水システム40と、この自動給水システム40を設置して植物を栽培するユーザ(植物栽培者)が利用するユーザ端末30と、前記植物の種苗を供給する園芸農家が利用する農家端末50と、これらユーザ端末30と農家端末50のそれぞれと通信ネットワークNWを介して通信可能に接続された植物栽培管理装置(以下、「本サーバ」という)10と、により構成されている。また、本サーバ10は、気象情報提供装置60とも通信ネットワークNWを介してさらに接続されたものである。
【0039】
また、本サーバ10は、ユーザ端末30、農家端末50、気象情報提供装置60と、インターネット接続を含む有線電話回線、無線電話回線、CATV(cable television)回線、その他の通信回線網などのネットワークNWを介して情報の授受が可能に構成されている。
【0040】
また、本システムの構成において、本サーバ10は、図示しないが、オペレーティングシステムや植物栽培管理プログラム、及び植物栽培管理の各種データを記憶するハードディスクを有し、このハードディスクからプログラムやデータを読み出すハードディスクユニットをも有する。そして、本サーバ10は、ハードディスクから読み出されたプログラム及びデータに基づいて機能する。したがって、本サーバ10では、本発明にかかる植物栽培管理プログラムが動作して、本サーバ10内の各手段により、後述する情報処理を実現している。
【0041】
本システムでは、上記構成により基本的に以下のように実施される。
まず、本サーバ10は、事前に、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する手段と、予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶する手段とを備える。
次に、農家端末50が、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家識別情報(以下、「農家ID」という)と共に本サーバ10へ送信する。この際、農家IDは、園芸農家が本システムを利用するため事前に、名称や住所、連絡先(電話番号、ファクシミリ番号等もしくは電子メールアドレス)、及びパスワードといった農家を特定することが可能な所定の属性情報の登録を済ませることによって、発行・付与されるものである。また、種苗供給情報は、植物の種類と数量からなり、この植物の種類の特定には、植物ごとに予め付与された固有の識別情報(以下、「植物ID」という)を用いることができる。
そして、本サーバ10は、種苗供給情報を農家端末50より受信し、これに応じて園芸農家ごとに農家IDと種苗供給情報とを関連付けて記憶する。
【0042】
次いで、ユーザ端末30が、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報を本サーバ10へ送信する。ユーザ情報は、前記環境情報の他に、氏名や住所、連絡先(電話番号、ファクシミリ番号等もしくは電子メールアドレス)、及びパスワードといった個人を特定することが可能な所定の属性情報である。このユーザ情報の登録を済ませることによって、本サーバ10よりユーザ識別情報(以下、「ユーザID」という)が発行・付与される。
【0043】
そして、ユーザ端末30が、栽培を希望する植物の発注情報を、ユーザIDと共に本サーバ10へ送信する。この発注情報は、種苗供給情報と同様に、植物の種類(植物ID)と数量からなる。
本サーバ10は、発注情報をユーザ端末30より受信し、発注識別情報(以下、「発注ID」という。)を発行・付与して、発注情報とユーザIDとを関連付けて記憶する。
また、本サーバ10は、発注情報の受信に応じて引き続き、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末50に対して発注情報を送信する。
【0044】
農家端末50は、ユーザが栽培を希望する植物の発注情報を、本サーバ10より受信する。その後、園芸農家は、発注情報の受信に応じて種苗をユーザへ供給(配送)する。
ユーザ端末30は、栽培の開始に伴って園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報の入力を受け付け、これを本サーバ10へ送信する。
本サーバ10は、栽培種苗情報をユーザ端末30より受信する。
引き続き本サーバ10は、栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得し、当該気象情報と前記栽培種苗情報とを関連付けて記憶する。
【0045】
また、本サーバ10は、育成日数及び気象情報に基づいて、植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、この気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する。
そして、本サーバ10は、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、これを前記ユーザ端末30に対して送信する。
ユーザ端末30は、本サーバ10より受信した、植物の生育状態に応じた所定のメッセージを出力・表示し、ユーザはこれを閲覧する。
【0046】
次に、本システムの概要と構成について説明する。
図2は、本発明に係る本サーバ10の構成を簡略的に示すブロック図である。
まず、本サーバ10は、図2に示すように、少なくとも種苗供給情報受付部11と、発注情報受付部12と、種苗供給者決定部13と、栽培種苗情報受付部14と、気象情報取得部15と、植物生育状態予測部16と、メッセージ送信部17と、園芸農家情報DB1と、ユーザ情報DB2と、植物生育予測情報記憶部DB3と、種苗供給情報記憶部DB4と、気象情報管理記憶部DB5と、送信メッセージ記憶部DB6と、から基本的に構成されている。
また、本サーバ10は、栽培問合情報受付部18と、栽培状況情報送信部19と、栽培状況地図生成部20と、栽培状況情報受付部21と、供給済種苗情報受付部22と、第一発注確認部23と、第二発注確認部24と、栽培種苗生育予測情報記憶部DB7と、栽培植物情報記憶部DB8と、をさらに有する。
【0047】
また、本サーバ10は、図示しないが、CPU(中央処理装置)とプログラム記憶部、及び操作部、表示部を有する。CPUは、プログラム記憶部に記憶されたプログラムに従い、本サーバ10の各構成要素を統制制御し、プログラム処理を実行する。プログラム記憶部は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等で構成され、本サーバ10が使用する各種プログラムを記憶している。RAMは、各種記憶部に記憶される複数の情報を受け付ける処理などを施す際に、バッファメモリとして機能するようにしても良い。
【0048】
種苗供給情報受付部11は、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、予め園芸農家情報の登録に基づいて付与された農家IDと共に農家端末50から受信する処理を行う。受信した種苗供給情報と農家IDは、種苗供給情報記憶部DB4へ送信する。
【0049】
発注情報受付部12は、栽培を希望する植物の発注情報を、予め植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報の登録に基づいて付与されたユーザIDと共にユーザ端末30から受信する処理を行う。受信した発注情報とユーザIDは、栽培植物情報記憶部DB8へ送信する。
また、発注情報受付部12は、発注情報を受信した旨の連絡を、種苗供給者決定部13へ送信する処理を行う。
【0050】
種苗供給者決定部13は、発注情報受付部12での発注情報の受信に応じて種苗供給情報記憶部DB4を参照し、種苗を供給する園芸農家を決定すると共に、当該農家端末50に対して発注情報を送信する処理を行う。この際、種苗供給者決定部13は、農家端末50から受信する種苗供給情報を記憶する種苗供給情報記憶部DB4の更新状況に応じて、種苗を供給する園芸農家を決定する。
【0051】
栽培種苗情報受付部14は、種苗供給者決定部13での発注情報の送信に応じて、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報をユーザ端末30から受信する処理を行う。
また、栽培種苗情報受付部14は、栽培種苗情報を受信した旨の連絡を、気象情報取得部15へ送信する処理を行う。
さらに、栽培種苗情報受付部14は必要に応じて、栽培種苗情報を受信した旨の連絡を、第二発注確認部24へ送信する処理も行う。
【0052】
気象情報取得部15は、栽培種苗情報受付部14での栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を気象情報提供装置60より取得する処理を行う。
また、気象情報取得部15は、受信した栽培種苗情報と取得した気象情報は、気象情報管理記憶部DB5へ送信する処理を行う。
さらに、気象情報取得部15は、気象情報と栽培種苗情報を象情報管理記憶部DB5へ送信した旨の連絡を、植物生育状態予測部16へ送信する処理を行う。
【0053】
植物生育状態予測部16は、気象情報取得部15での気象情報と栽培種苗情報の気象情報管理記憶部DB5への送信に応じて気象情報管理記憶部DB5を参照し、育成日数及び気象情報に基づいて、植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、植物生育予測情報記憶部DB3を参照して当該気象実績に基づいた植物の生育状態を予測する処理を行う。
また、植物生育状態予測部16は、予測した生育状態情報は、メッセージ送信部17へ送信する処理を行う。
【0054】
メッセージ送信部17は、植物生育状態予測部16での生育状態の予測に応じて送信メッセージ記憶部DB6を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、ユーザ端末30に対して当該メッセージを送信する処理を行う。
【0055】
栽培問合情報受付部18は、ユーザが希望する植物とその栽培状況を問合せる栽培問合せ情報を、ユーザIDと共にユーザ端末30から受信する処理を行う。ここで、栽培問合せ情報としては、たとえば、「5月3日」の「つつじ」といった問合せや、「8月下旬」の「なす」といった問合せを挙げることができる。
また、栽培問合情報受付部18は、栽培問合せ情報を受信した旨の連絡を、栽培状況情報送信部19へ送信する処理を行う。
また、栽培問合情報受付部18は必要に応じて、栽培問合せ情報を受信した旨の連絡を、栽培状況地図生成部20へ送信する処理も行う。
【0056】
栽培状況情報送信部19は、栽培問合情報受付部18での栽培問合せ情報の受信に応じて栽培種苗生育予測情報記憶部DB7を参照し、植物の開花時期もしくは収穫時期を示す栽培状況情報を抽出し、この栽培状況情報をユーザ端末30へ送信する処理を行う。ここで、栽培状況情報としては、たとえば「5月3日」の「つつじ」といった問合せに対しては、「1.○○県××市△△1−2−3」で「開花中」、「2.○○県××市△△2−2−2」で「開花始」・・・といった、栽培問合せ情報に該当する栽培予測情報が示されることを挙げることができる。
また、栽培状況情報送信部19は、栽培状況地図生成部20より栽培状況情報を示す地図情報を受信し、この地図情報をユーザ端末30へ送信する処理を行う。
【0057】
栽培状況地図生成部20は、栽培問合情報受付部18での栽培問合せ情報の受信に応じて栽培種苗生育予測情報記憶部DB7を参照し、植物の開花時期もしくは収穫時期を示す栽培状況情報を抽出し、植物ごとに栽培状況情報を示す地図を生成する処理を行う。
また、栽培状況地図生成部20は、抽出した栽培状況情報に基づいて生成した地図情報を栽培状況情報送信部19へ送信する処理を行う。
【0058】
栽培状況情報受付部21は、ユーザが栽培する植物の生育状態を示す栽培状況情報を、ユーザIDと共にユーザ端末30から受信する処理を行う。
また、栽培状況情報受付部21は、受信した栽培状況情報を植物生育予測情報記憶DB3へ送信する処理を行う。
【0059】
供給済種苗情報受付部22は、種苗供給者決定部13での発注情報の送信に応じて、園芸農家がユーザに対して供給した種苗を示す供給済種苗情報を、農家IDと共に農家端末50から受信する処理を行う。
また、供給済種苗情報受付部22は、受信した供給済種苗情報を、第一発注確認部23へ送信する処理を行う。
【0060】
第一発注確認部23は、供給済種苗情報受付部22からの供給済種苗情報の受信に応じ、栽培植物情報記憶部DB8を参照して発注情報と供給済種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認する処理を行う。
【0061】
第二発注確認部24は、栽培種苗情報受付部14からの栽培種苗情報の受信に応じ、栽培植物情報記憶部DB8を参照して発注情報と栽培種苗情報とを比較し、両者が一致するか否か発注処理の確認する処理を行う。
【0062】
園芸農家情報記憶部DB1は、園芸農家情報を記憶しているデータベースであり、名称や住所、連絡先(電話番号、ファクシミリ番号等もしくは電子メールアドレス)、及びパスワードといった所定の属性情報を記憶している。この園芸農家情報は、本システムを利用するため事前に登録を済ませる。この園芸農家情報の登録によって、農家IDが発行・付与される
このデータベースは、たとえば図3のような形で模式的に示すことが出来る。この園芸農家情報記憶部DB1には、農家ID、名称、住所、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス等の項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。
【0063】
ユーザ情報記憶部DB2は、植物を栽培する場所の環境情報を含むユーザ情報を記憶しているデータベースであり、前記環境情報の他に、氏名や住所、連絡先(電話番号、ファクシミリ番号等もしくは電子メールアドレス)、及びパスワードといった所定の属性情報を記憶している。このユーザ情報は、本システムを利用するため事前に登録を済ませる。このユーザ情報の登録によって、ユーザIDが発行・付与される
このデータベースは、たとえば図4のような形で模式的に示すことが出来る。このユーザ情報記憶部DB2には、ユーザID、氏名、住所(地域)、環境情報、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス等の項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。
【0064】
植物生育予測情報記憶部DB3は、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶しているデータベースである。
この気象条件は、実際の気象実績に基づき、植物ごとに定められた栽培(育成)に必要な環境が満たされているか環境達成率を判断したものであり、本実施形態では、種々の気象実績に基づき、特定のアルゴリズムをかけて算出した生育率を環境達成率として示している。なお、本実施形態のように生育率を算出せず、気象実績をそのまま用い、標準となる気象条件との比較により環境達成率を算出するものでも良い。
また、経時的生育予測状態は、栽培開始日からの植物の生育状態を予測するものであり、生育予測状態は、毎日でも良いし、3日ごとや1週間ごと、といった植物の成長度合いに応じて任意の育成期間ごとに示すことができる。ここで、生育予測状態の項目としては、たとえば、成長期、開花始、開花中、開花終、収穫期、収穫終、終了、植替え、等を挙げることができる。
したがって、同じ植物であっても、環境達成率(生育率)に応じて経時的生育予測状態は異なることになる。
【0065】
このデータベースは、たとえば図5のような形で模式的に示すことが出来る。この植物生育予測情報記憶部DB3には、植物ID、植物ごとに決められた生育率、栽培開始日から毎日に応じた生育予測状態を示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。なお、図5では、生育率を、80%以上、60〜79%、40〜59%、20〜39%、20%未満、といった5つに区分している。
【0066】
この生育率は、たとえば、日照時間や栽培気温といった種々の気象情報から特定される地域ごとの気象実績、及び植物を栽培する場所の環境情報に基づいて算出される。具体的には、気象実績としての日照時間に基づき定めた日照時間生育係数と環境情報としての植物を栽培する場所に基づき定めた栽培環境生育係数とから求めたり、気象実績としての適正気温達成育成日率と前記栽培環境生育係数とから求めたり、前記日照時間生育係数と前記栽培環境生育係数と前記適正気温達成育成日率とから求めたりすることができる。したがって、生育率の算出条件によって、本サーバ10は、日照時間生育係数TBL1、栽培環境生育係数TBL2、適正気温TBL3の何れかを有する。
【0067】
日照時間生育係数TBL1は、一日の日照時間に応じた生育係数を定めて予め記憶しているデータベースである。
このデータベースは、たとえば図6のような形で模式的に示すことが出来る。この日照時間生育係数TBL1には、日照時間と生育係数のそれぞれを示す項目を管理する欄が互いに関連付けて設けられており、日照時間が8hr(時間)以上の場合を生育率1.0、同5hr以上8hr未満の場合を0.8、2hr以上5hr未満の場合を0.6、2hr未満の場合を0.3、にそれぞれ定めて記憶していることを示している。
【0068】
栽培環境生育係数TBL2は、植物を栽培する場所の向き(方角)に応じた生育係数を定めて予め記憶しているデータベースである。この植物を栽培する場所としては、庭やベランダを挙げることができる。
このデータベースは、たとえば図7のような形で模式的に示すことが出来る。この栽培環境生育係数TBL2には、植物を栽培する場所の向きと生育係数のそれぞれを示す項目を管理する欄が互いに関連付けて設けられており、植物を栽培する場所の向きが南である場合を1.0、南東の場合を0.9、同東の場合を0.8、同南西の場合を0.7、同西の場合を0.5、同北東の場合を0.4、同北西の場合を0.3、同北の場合を0.2、にそれぞれ定めて記憶していることを示している。
【0069】
適正気温TBL3は、植物の生育に必要な適正気温を植物ごとに予め記憶しているデータベースである。
このデータベースは、たとえば図8のような形で模式的に示すことが出来る。この適正気温TBL3には、植物IDと生育適正最低気温と生育適正最高気温のそれぞれを示す項目を管理する欄が互いに関連付けて設けられており、植物IDがPL001の植物は、生育適正最低気温が15℃、生育適正最高気温が25℃、同PL002の植物は、生育適正最低気温が10℃、生育適正最高気温が25℃、といったことをそれぞれ定めて記憶していることを示している。
そして、一日の最低気温と最高気温が定められた範囲内であれば適正気温日、最低気温または最高気温の何れか一方が範囲外の場合は植物の生育に悪影響を与えるものとして非適正気温日となり、育成日数に対する適正気温日数の割合から適正気温達成育成日率を算出することができる。
【0070】
以上により生育率は、たとえば1)日照時間生育係数×栽培環境生育係数×100、2)適正気温達成育成日率×栽培環境生育係数×100、3)日照時間生育係数×栽培環境生育係数×適正気温達成育成日率×100、等によってそれぞれ算出することができる。
したがって、たとえば、育成日数が30日、平均日照時間が7hr、植物を栽培する場所の向きが南、適正気温日数が27日、の場合の生育率は、上記1で求めると、0.8×1.0×100=80、上記2で求めると、27/30×1.0×100=90、上記3で求めると、0.8×1.0×27/30×1.0=72、となる。
【0071】
そして、ここで算出した生育率に基づき植物生育予測情報DB3を参照することで、植物ごとの生育状態がそれぞれわかるものとなる。すなわち、生育率が上記1及び2で求められたものであれば、共に生育率80%以上の行と、育成日数が30日の列が交わる箇所に記載された生育予測状態の項目により、また、生育率が上記3で求められたものであれば、生育率60〜79%以上の行と、育成日数が30日の列が交わる箇所に記載された生育予測状態の項目により、植物生育予測状態がそれぞれわかる。
【0072】
種苗供給情報記憶部DB4は、種苗供給情報と農家識別情報との受信に応じて、種苗供給情報と農家識別情報とを関連付けて記憶するデータベースである。
このデータベースは、たとえば図9のような形で模式的に示すことが出来る。この種苗供給情報記憶部DB4は、農家ID、植物ID、数量(株数)、種苗供給情報の更新日を示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。なお、図9では、農家IDがGF001の園芸農家は、植物IDがPL001、PL002、PL005・・といった植物の種苗、同GF002の園芸農家は、植物IDがPL001、PL003、PL008・・といった植物の種苗、をそれぞれ提供することが可能であることを示している。
【0073】
気象情報管理記憶部DB5は、気象情報の取得に応じて、当該気象情報と栽培種苗情報とを関連付けて記憶するデータベースである。
このデータベースは、たとえば図10のような形で模式的に示すことが出来る。この気象情報管理記憶部DB5は、ユーザID、住所から求められる最寄の気象観測地を示す地域情報、ユーザが栽培している植物ID、栽培開始日、栽培日数、日照平均時間、適正気温日数、等を示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。
【0074】
送信メッセージ記憶部DB6は、予測した生育状態に応じて送信するメッセージを予め記憶しているデータベースである。
このデータベースは、たとえば図11のような形で模式的に示すことが出来る。この送信メッセージ記憶部DB6は、植物生育予測情報DB3を参照することで求められた植物の生育状態と、この生育状態に応じて送信するメッセージ情報を示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。なお、図11では、生育状態が成長期の場合、GD0001.txtで示されるメッセージ、同開花始めの場合、GD0002.txtで示されるメッセージ・・・、同植替えの場合、GD0008.txtで示されるメッセージ、・・・をそれぞれ記憶していること示している。なお、このメッセージとしては、たとえば、「まもなく開花です。」や「まもなく収穫できます。」、「次は、○○を栽培したら如何ですか?」、「収穫した××を販売しますか?」、「収穫した××を△△と交換しませんか?」・・・といった任意のメッセージが一つ、もしくは複数示され、生育状態に応じて適宜選択される。
【0075】
栽培種苗生育予測情報記憶部DB7は、生育状態の予測に応じ、当該生育状態予測情報と栽培種苗情報とを関連付けて記憶するデータベースである。
このデータベースは、たとえば図12のような形で模式的に示すことが出来る。この栽培種苗生育予測情報記憶部DB7は、ユーザID、ユーザが栽培している植物ID、植物生育予測情報DB3を参照することで求められた植物の生育状態を示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。なお、生育状態は、ユーザ端末30からの送信による栽培状況情報に置き換えても良い。
【0076】
栽培植物情報記憶部DB8は、発注情報をユーザIDと関連付けて記憶するデータベースである。
このデータベースは、たとえば図13のような形で模式的に示すことが出来る。この栽培植物情報記憶部DB8は、発注ID、ユーザID、ユーザが栽培する植物IDを示す項目を管理する欄がそれぞれ設けられており、互いに関連付けて記憶されることを示している。なお、図13では、発注IDがGO001は、ユーザIDが001のユーザが、植物IDがPL002の植物の栽培を希望して発注したもの、同GO002は、ユーザIDが002のユーザが、植物IDがPL001とPL003の植物の栽培を希望して発注したもの、・・・をそれぞれ記憶していること示している。
【0077】
ユーザ端末30は、発注情報送信部31と、栽培種苗情報送信部32と、メッセージ受付部33と、を少なくとも有している。
このユーザ端末30は、栽培を希望する植物の発注情報や、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報の入力を受け付け、本サーバ10へ送信したり、生育状態に応じて本サーバ10より送信されてくるメッセージ情報を受信したりすることが可能な情報処理装置であり、たとえば、パーソナルコンピュータなどで実現できる。
【0078】
発注情報送信部31は、栽培を希望する植物の発注情報を、ユーザ識別情報と共に前記装置に対して送信する処理を行う。
栽培種苗情報送信部32は、前記発注情報の送信に伴って園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を、前記装置に対して送信する処理を行う。
メッセージ受付部33は、前記植物の生育状態に応じて、所定のメッセージを前記装置から受信する処理を行う。
【0079】
また、自動給水システム40は、たとえば、貯水タンク41と、給水パイプ42と、鉢43と、水位調節装置44と、を少なくとも有しているものを挙げることができる。
貯水タンク41は、植物を育成させる植生培地より上方に設けられ、その落差により植生培地に対して給水可能とする水を貯える容器である。この植生培地の上面には、覆うように吸水・保水材が設けられていると良い。
給水パイプ42は、貯水タンク41に貯えられた水を、植生培地に対して供給する接続路である。
鉢43は、植物を栽培する培地であり、前記給水パイプ42によって前記貯水タンク41と接続され、水位調節装置44を内蔵している。
【0080】
水位調節装置44は、鉢43に供給される水の量を調節するものであり、前記鉢43内に備えられている。この水位調節装置44は、予め定める最高灌水水位を検知する第一センサ45と、灌水が植栽した植物に消費されたときに水位の低下から灌水開始を検知する第二センサ46と、前記第二センサ46が灌水開始水位を検知したときに注水弁を開けて前記貯水タンクから給水し、前記第一センサ45が最高灌水水位を検知したとき前記注水弁を閉じる注水弁機構47と、を備えている。
【0081】
この水位調節装置44は、具体的に、本出願人が発明した特開2002−345342(特願2001−161337)号公報に記載のものを挙げることができる。すなわち、水位調節装置44は、ケースと、第1浮きと、第2浮きとを有し、前記ケースは側面および上面が気密的に閉じ底面が開放しており、注水口および通気孔を有し、側面下部に通気口を有し、前記第1浮きは通気用栓を有して水への浮力および自重により上下運動可能に前記ケースの上部に設けられ、前記ケース内の水位が所定の第1水位を越えたとき前記通気用栓が前記通気孔を開き、前記第1水位以下のとき前記通気用栓が前記通気孔を閉じる構成を有し、前記第2浮きは注水用栓を有して水への浮力および自重により上下運動可能に前記ケースの内部に設けられ、前記ケース内の水位が前記第1水位より高い所定の第2水位を越えたとき前記注水用栓は前記注水口を塞ぎ、前記ケース内が減圧状態のとき前記注水用栓は前記注水口を塞いだ状態を維持し、水位が前記通気口を大気に連通させる状態のとき前記注水用栓が前記注水口を開く構成を有する。また、前記ケースは、側面に前記注水口を有し、上面に前記通気孔を有し、前記第1浮きは前記ケースの上部に上下方向に揺動可能に設けられ、前記第2浮きは前記ケースの内部に上下方向に揺動可能に設けられている。
【0082】
この自動給水システム40の原理は、1)貯水タンクより鉢へ給水、2)土の中の水量が満たされると水位調整装置のバルブが閉じ、貯水タンクからの給水をストップ、3)鉢内の水量が少なくなるにつれて、鉢の土中に空気が充満、4)鉢中の水分が完全になくなると水位調整装置のバルブが開いて、再度貯水タンクより鉢へ給水、するものであり、上記1)〜4)を繰り返す。なお、給水には、水道を使わずに雨水を貯水タンク内に蓄えて使用することができる。
【0083】
農家端末50は、種苗供給情報送信部51と、発注情報受付部52と、を少なくとも有している。
農家端末50は、供給可能な種苗に関する種苗供給情報の入力を受け付け、本サーバ10へ送信したり、本サーバ10より送信されてくるユーザの発注情報を受信したりすることが可能な情報処理装置であり、たとえば、パーソナルコンピュータなどで実現できる。
【0084】
種苗供給情報送信部51は、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、農家識別情報と共に前記装置に対して送信する手段である。
発注情報受付部52は、ユーザが栽培を希望する植物の発注情報を、前記装置から受信する手段である。
【0085】
気象情報提供装置60は、日照時間や気温、降水量、風速、風向などの気象情報を地域ごとに記憶する装置であり、本サーバ10からの要求に応じて気象情報を適宜提供可能なものをいい、たとえば、気象庁が提供する気象統計情報の気象観測(電子閲覧室)を挙げることができる。
なお、気象情報の取得は、1時間ごとでも良いし、1日分をまとめてでも良いし、1週間分をまとめてでも任意で構わない。
【0086】
以上のような構成により、自動給水システムを利用して植物の栽培を希望するユーザと、植物の種苗を供給する園芸農家との受発注の仲介を行なうと共に、当該植物の生育状態を予測管理して継続した植物の栽培をユーザに対して促すことを管理することができる。
【0087】
以上のように構成された本システムにおいて、植物の栽培を管理する例は、たとえば図14に示すように行うことが出来る。図14は、本方法の流れの一例を示すシーケンス図である。
まず、本サーバ10は、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態情報を、植物ごとに植物生育予測情報DB3に予め記憶しておく(a)。
また、本サーバ10は、予測した前記植物の生育状態に応じたメッセージ情報を、送信メッセージDBに予め記憶しておく(b)。
【0088】
また、植物の種苗を提供する園芸農家が本システムを利用し、農家端末50より、園芸農家情報の入力を行い、本サーバ10に対して送信する(c1)。
次いで、本サーバ10は、農家端末50より送信された園芸農家情報を受信し、園芸農家情報DB1に記憶する(c2)。
引き続き本サーバ10は、園芸農家情報の受信に応じて、個々の農園を識別するための固有の識別情報である農家IDを発行し、当該農家端末50に対して送信する(c3)。
農家端末50は、本サーバ10より送信された農家IDを受信する(c4)。
【0089】
さらに、植物を栽培するユーザが本システムを利用し、ユーザ端末30より、植物を栽培する場所の環境条件を含むユーザ情報の入力を行い、本サーバ10に対して送信する(d1)。
次いで、本サーバ10は、ユーザ端末30より送信されたユーザ情報を受信し、ユーザ情報DB2に記憶する(d2)。
引き続き本サーバ10は、ユーザ情報の受信に応じて、個々のユーザを識別するための固有の識別情報であるユーザIDを発行し、当該ユーザ端末30に対して送信する(d3)。
ユーザ端末30は、本サーバ10より送信されたユーザIDを受信する(d4)。
【0090】
そして、園芸農家が農家端末50より、供給可能な種苗に関する種苗供給情報及び農家IDの入力を行い、農家端末50が、種苗供給情報及び農家IDを本サーバ10に対して送信する(10)。この際、種苗供給情報は、事前に種苗供給情報登録要求を本サーバ10へ行い、これに応じて本サーバ10より送信(返信)された種苗供給情報受付用フォームに入力するようにしても良い。
【0091】
次いで、本サーバ10は、農家端末50より送信された種苗供給情報及び農家IDを受信する(20)。
引き続き本サーバ10は、受信した種苗供給情報と農家IDとを関連付けて種苗供給情報DB4に記憶する(30)。
【0092】
また、ユーザがユーザ端末30より、栽培を希望する植物の発注情報とユーザIDの入力を行い、ユーザ端末30が、発注情報とユーザIDを本サーバ10に対して送信する(40)。この際、発注情報は、事前に発注情報登録要求を本サーバ10へ行い、これに応じて本サーバ10より送信(返信)された発注情報受付用フォームに入力し、これを送信(返信)するようにしても良い。
【0093】
次いで、本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された発注情報及びユーザIDを受信する(50)。
引き続き本サーバ10は、発注情報の受信に応じて種苗供給情報DB4を参照し、ユーザに対して種苗を供給する発注先の園芸農家を決定する(60)。
そして、本サーバ10は、決定した園芸農家の農家端末50に対して、発注情報を送信する(70)。
【0094】
農家端末50は、本サーバ10より送信された発注情報を受信する(80)。
園芸農家は、この発注情報に従い、ユーザが希望する植物の種苗を当該ユーザへ供給(配送)する(90)。
ユーザは、園芸農家より発注した植物の種苗を受け取り、自動供給システムを備える植物培地へ植え付け、栽培を開始する(100)。
また、ユーザはユーザ端末30より、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報の入力を行い、ユーザ端末30が栽培種苗情報を本サーバ10に対して送信する(110)。この栽培種苗情報の入力は、たとえば種苗に付与されたバーコードやQRコードのような識別コードをユーザ端末30で読み取るものでも良い。なお、栽培種苗情報の本サーバ10への送信は、園芸農家から供給された種苗を配送する宅配員がユーザへ種苗を手渡す時に、この宅配員が携帯する通信端末を用いて、たとえば種苗に付与されたバーコードやQRコードのような識別コードを読み取るようにしても良い。この場合は、宅配員の通信端末が一時的にユーザ端末30となる。
【0095】
本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された栽培種苗情報を受信する(120)。
引き続き本サーバ10は、種苗ごとに育成日数のカウントを開始し、所定の時期に気象情報提供装置60に問い合わせて、栽培地域ごとの気象情報を気象情報提供装置60より取得する(130)。
また、本サーバ10は、気象情報提供装置60より取得した気象情報と、ユーザ端末30より受信した栽培種苗情報とを関連付けて気象情報管理DB5に記憶する(140)。
さらに、本サーバ10は、気象情報管理DB5を参照し、育成日数及び気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出すると共に、植物生育予測情報DB3を参照して気象実績に基づいて植物の生育状態を予測する(150)。
その後、本サーバ10は、送信メッセージDB6を参照して、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、ユーザ端末30に対して送信する(160)。
【0096】
以上のような流れが、本システムにおいて植物の栽培を管理する例の基本であるが、本システムはこれに限定されない。したがって、本システムにおける他の例は、たとえば図15に示すように行うことが出来る。図15は、本方法の流れの他の例を示すシーケンス図である。なお、ここでは、上述した流れと重複して説明する部分もあるが、基本的に異なる点を中心に説明する。
【0097】
まず、本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された発注情報及びユーザIDを受信する(50)。
次いで、本サーバ10は、発注情報とユーザIDとを関連付けて栽培植物情報DB8に記憶する(51)。
引き続き本サーバ10は、発注情報の受信に応じて種苗供給情報DB4を参照し、ユーザに対して種苗を供給する発注先の園芸農家を決定する(60)。
そして、本サーバ10は、決定した園芸農家の農家端末50に対して、発注情報を送信する(70)。
【0098】
農家端末50は、本サーバ10より送信された発注情報を受信する(80)。
園芸農家は、この発注情報に従い、ユーザが希望する植物の種苗を当該ユーザへ供給(配送)する(90)。
引き続き園芸農家が農家端末50より、供給済種苗情報の入力を行い、本サーバ10に対して送信する(91)。
【0099】
本サーバ10は、農家端末50より送信された供給済種苗情報を受信する(92)。
次いで、本サーバ10は、供給済種苗情報の受信に応じて栽培植物情報DB8を参照し、培植物情報DB8に記憶された発注情報と、農家端末50より受信した供給済種苗情報とを比較して、発注処理が適正に行われたか第一の確認を行なう(93)。これにより、園芸農家が誤った植物の種苗をユーザへ供給していないか、ユーザに対する種苗の供給段階で事前に確認することができる。したがって、万が一、誤った植物の種苗をユーザへ供給したとしても、ユーザ側から苦情が来る前に先手を打って対応策を講じることができる。
一方、ユーザは、園芸農家より発注した植物の種苗を受け取り、自動供給システムを備える植物培地へ植え付け、栽培を開始する(100)。
また、ユーザはユーザ端末30より、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報の入力を行い、ユーザ端末30が栽培種苗情報を本サーバ10に対して送信する(110)。
【0100】
本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された栽培種苗情報を受信する(120)。
引き続き本サーバ10は、栽培種苗情報の受信に応じて栽培植物情報DB8を参照し、培植物情報DB8に記憶された発注情報と、ユーザ端末30より受信した栽培種苗情報とを比較して、発注処理が適正に行われたか第二の確認を行なう(121)。これにより、園芸農家が誤って植物の種苗をユーザへ供給していないか、ユーザの栽培開始段階で事前に確認することができる。したがって、万が一、誤った植物の種苗をユーザへ供給し、ユーザもそれに気付かなかったとしても、種苗の栽培を開始する前に先手を打って対応策を講じることができる。
【0101】
また、本サーバ10は、送信メッセージDB6を参照して、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、ユーザ端末30に対して送信する(160)。
次いで、本サーバ10は、ユーザ端末30から受信した栽培種苗情報と、この栽培種苗情報の受信に応じて定期的に予測される植物の生育状態予測情報とを関連付けて栽培種苗生育予測情報DB7に記憶する(170)。
一方、ユーザはユーザ端末30より、現在の生育状態を示す栽培状況情報の入力を行い、ユーザ端末30が、栽培状況情報を本サーバ10に対して送信する(171)。
本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された栽培状況情報を受信する(172)。
引き続き本サーバ10は、栽培状況情報を栽培種苗生育予測情報DB7に記憶する(173)。これにより、実際の栽培状況と予測した生育状態との差の確認ができると共に、信頼性のある生育状態を示すものとすることができる。
【0102】
また、ユーザはユーザ端末30より、自分以外のユーザが栽培している植物の栽培状況を問合せる栽培問合せ情報の入力を行い、ユーザ端末30が、栽培問合せ情報を本サーバ10に対して送信する(180)。
本サーバ10は、ユーザ端末30より送信された栽培問合せ情報を受信する(181)。
引き続き本サーバ10は、栽培問合せ情報の受信に応じて栽培種苗生育予測情報DB7を参照し、問い合わせのあった植物の栽培状況情報を抽出する(182)。
また、本サーバ10は、栽培状況情報を抽出に応じて、栽培状況情報を示す地図を生成する(183)。
【0103】
そして、本サーバ10は、抽出した栽培状況情報(もしくは栽培状況情報を示す地図情報)を、ユーザ端末30に対して送信する(184)。
ユーザ端末30は、本サーバ10より送信された栽培状況情報(もしくは栽培状況情報を示す地図情報)を受信し、受信した栽培状況情報を出力・表示し、ユーザはこれを閲覧する。これにより、ユーザは自分以外のユーザが栽培している植物の栽培状況を容易に確認することができ、近所だから花を観に行こうかとか、収穫したものを分けてもらおうかとか、自分のところで収穫したものと物々交換してもらおうとすることができる。しかも、栽培状況情報が地図情報として提供されることで、視覚的に見やすい状態で、栽培状況を確認することができる。
【0104】
次に、以上のような構成の本システムにおいて、植物の栽培を促す管理の例での本サーバ10の動作の一例を説明する。図16及び17は、その流れを連続して示すフローチャート図である。なお、本サーバ10は事前に、園芸農家情報を記憶している園芸農家情報記憶部DB1、ユーザ情報を記憶しているユーザ情報記憶部DB2、気象条件に応じた植物の経時的生育予測状態を、植物ごとに予め記憶する植物生育予測状態記憶部DB3、及び予測した植物の生育状態に応じて送信するメッセージ情報を予め記憶する送信メッセージ記憶部DB6、を備えているものとする。
【0105】
図16に示すように、まず、種苗供給情報受付部11が、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、農家IDと共に受信したか否か判断する(S11)。
その結果、種苗供給情報受付部11が、前記種苗供給情報を受信した場合(Y)、種苗供給情報受付部11は、種苗供給情報と農家IDを種苗供給情報記憶部DB4に送信し、種苗供給情報記憶部DB4は、種苗供給情報と農家IDとを関連付けて記憶する(S12)。
一方、種苗供給情報受付部11が、前記種苗供給情報を受信していない場合(N)は、次に、発注情報受付部12が、栽培を希望する植物の発注情報を、ユーザIDと共に受信したか否か判断する(S13)。
【0106】
その結果、発注情報受付部12が、前記発注情報を受信した場合(Y)、発注情報受付部12は、発注情報を受信した旨の情報を種苗供給者決定部13へ送信し、種苗供給者決定部13は、発注情報の受信に応じて前記種苗供給情報記憶部DB4を参照し、当該発注情報に基づいて種苗を供給する発注先の園芸農家を決定する(S14)。
また、発注情報受付部12は、発注情報の受信に応じて、発注情報とユーザIDを栽培植物情報記憶部DB8に送信し、栽培植物情報記憶部DB8は、発注情報とユーザIDとを関連付けて記憶する(S15)。
また、種苗供給者決定部13は、発注先の園芸農家の決定後、当該園芸農家の農家端末50に対して前記発注情報を送信する(S16)。
一方、発注情報受付部12が、前記発注情報を受信していない場合(N)は、次に、供給済種苗情報受付部22が、ユーザに対して供給した種苗を示す供給済種苗情報を、農家IDと共に受信したか否か判断する(S17)。
【0107】
その結果、供給済種苗情報受付部22が、前記供給済種苗情報を受信した場合(Y)、供給済種苗情報受付部22は、供給済種苗情報を受信した旨の情報を第一発注確認部23へ送信し、第一発注確認部23は、供給済種苗情報の受信に応じて前記栽培植物情報記憶部DB8を参照し、発注情報と供給済種苗情報とを比較して、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう(S18)。
一方、供給済種苗情報受付部22が、前記供給済種苗情報を受信していない場合(N)は、次に、栽培種苗情報受付部14が、園芸農家より供給された種苗を示す栽培種苗情報を受信したか否か判断する(S19)。
【0108】
その結果、栽培種苗情報受付部14が、前記栽培種苗情報を受信した場合(Y)、栽培種苗情報受付部14は、栽培種苗情報を受信した旨の情報を第二発注確認部24へ送信し、第二発注確認部24は、栽培種苗情報の受信に応じて前記栽培植物情報記憶部DB8を参照し、発注情報と栽培種苗情報とを比較して、両者が一致するか否か発注処理の確認を行なう(S20)。
また、栽培種苗情報受付部14は、図17に示すように、栽培種苗情報を受信した旨の情報を気象情報取得部15へ送信し、気象情報取得部15は、栽培種苗情報の受信に応じて、種苗ごとに育成日数のカウントを開始すると共に、育成日ごとに該当地域の気象情報を取得する(S21)。
さらに、栽培種苗情報受付部14は、栽培種苗情報を気象情報管理記憶部DB5へ送信する。
【0109】
次に、気象情報取得部15は、取得した気象情報を気象情報管理記憶部DB5へ送信し、気象情報管理記憶部DB5は、栽培種苗情報受付部14から受信した栽培種苗情報と、気象情報取得部15から受信した気象情報とを関連付けて記憶する(S22)。
また、気象情報取得部15は、気象情報を取得した旨の情報を植物生育状態予測部16へ送信し、植物生育状態予測部16は、気象情報の取得に応じて前記気象情報管理記憶部DB5を参照し、育成日数及び気象情報に基づいて植物に与えられた気象実績を抽出し、所定のアルゴリズムをかけて生育率を算出する(S23)。この際、生育率の算出には、たとえば、日照時間生育係数TBL1、栽培環境生育係数TBL2、適正気温TBL3の何れかを組み合わせて用いることができる。
そして、植物生育状態予測部16は、算出した生育率に基づき、植物生育予測情報記憶部DB3を参照して植物の生育状態を予測する(S24)。
【0110】
また、植物生育状態予測部16は、予測した生育状態予測情報を栽培種苗生育予測情報DB7へ送信し、栽培種苗生育予測情報DB7は、栽培種苗情報受付部14から受信した栽培種苗情報と、植物生育状態予測部16から受信した生育状態予測情報とを関連付けて記憶する(S25)。
そして、植物生育状態予測部16は、生育状態を予測した旨の情報をメッセージ送信部17し、メッセージ送信部17は、生育状態の予測に応じて送信メッセージ記憶部DB6を参照し、予測した生育状態に応じたメッセージを選択し、ユーザ端末30に対して当該メッセージを送信する(S26)。
【0111】
一方、栽培種苗情報受付部14が、前記栽培種苗情報を受信していない場合(N)は、次に、栽培状況情報受付部21が、実際の栽培状況を示す栽培状況情報を受信したか否か判断する(S27)。
【0112】
その結果、栽培状況情報受付部21が、前記栽培状況情報を受信した場合(Y)、栽培状況情報受付部21は、受信した栽培状況情報を栽培種苗生育予測情報DB7へ送信し、栽培種苗生育予測情報DB7は、栽培状況情報受付部21から受信した栽培状況情報を記憶する(S28)。
一方、栽培状況情報受付部21が、前記栽培状況情報を受信していない場合(N)は、次に、栽培問合情報受付部18が、ユーザが希望する植物とその栽培状況を問合せる栽培問合せ情報を受信したか否か判断する(S29)。
【0113】
その結果、栽培問合情報受付部18が、前記栽培問合せ情報を受信した場合(Y)、栽培問合情報受付部18は、栽培問合せ情報を受信した旨の情報を栽培状況地図生成部20へ送信し、栽培状況地図生成部20は、栽培問合せ情報の受信に応じて前記栽培種苗生育予測情報DB7を参照し、植物ごとに栽培状況情報を示す地図情報を生成する(S30)。
また、栽培状況地図生成部20は、生成した前記地図情報を栽培状況情報送信部19へ送信する。
そして、栽培状況情報送信部19は、植物の開花時期もしくは収穫時期等を示す栽培状況情報をユーザ端末30に対して送信する(S31)。
そして、本サーバ10での一連の動作は終了(エンド)する。
【0114】
一方、栽培問合情報受付部18が、前記栽培問合せ情報を受信していない場合(N)は、再度、種苗供給情報受付部11が、供給可能な種苗に関する種苗供給情報を、農家IDと共に受信したか否か判断を繰り返す(S11)。
【0115】
このように、自動給水システムを設置してユーザが植物を栽培することを前提とすることで、煩わしい育成作業を伴わずに多くのユーザが植物の栽培に積極的に関与することができ、しかも、植物ごとに経時的生育状態を予測し、予測した生育状態に応じたメッセージをユーザ端末に対して送信することで、継続的に植物の栽培を促すようにすることができる。
したがって、植物の育成に繋がる今までに無いビジネスを提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施の形態に係る植物栽培管理方法を実施するためのシステムの一例を概略的に示す全体構成図である。
【図2】本発明に係る植物栽培管理装置の構成を簡略的に示すブロック図である。
【図3】本発明に係る植物栽培管理装置内の園芸農家情報データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図4】本発明に係る植物栽培管理装置内のユーザ情報データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図5】本発明に係る植物栽培管理装置内の植物生育予測情報データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図6】本発明に係る植物栽培管理装置内の日照時間生育係数テーブルに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図7】本発明に係る植物栽培管理装置内の栽培環境生育係数テーブルに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図8】本発明に係る植物栽培管理装置内の適正気温テーブルに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図9】本発明に係る植物栽培管理装置内の種苗供給情報データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図10】本発明に係る植物栽培管理装置内の気象情報管理データベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図11】本発明に係る植物栽培管理装置内の送信メッセージデータベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図12】本発明に係る植物栽培管理装置内のデータベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図13】本発明に係る植物栽培管理装置内のデータベースに記憶されている情報の例を示す模式図である。
【図14】本発明に係る植物栽培管理方法の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図15】本発明に係る植物栽培管理方法の流れの他の例を示すシーケンス図である。
【図16】本発明に係る植物栽培管理装置における処理の一例を示すフローチャート図である。
【図17】図16に示す植物栽培管理装置における処理の続きを示すフローチャート図である。
【符号の説明】
【0117】
NW ネットワーク
10 植物栽培管理装置(サーバ)
30 ユーザ端末
40 自動給水システム
50 農家端末
60 気象情報提供装置
【出願人】 【識別番号】500549261
【氏名又は名称】株式会社ガーデン二賀地
【識別番号】501091833
【氏名又は名称】メキキ・クリエイツ株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100139239
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 公彦


【公開番号】 特開2008−29307(P2008−29307A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−209292(P2006−209292)