| 【発明の名称】 |
生分解性素材、育苗ポット、農業用防草シート及びそれらの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 鐵也
【氏名】太田 万理
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| 【要約】 |
【課題】一般的に不要、邪魔と考えられている自然資源を用いた生分解性素材を提供することである。
【構成】アオサ2と竹繊維3とを混合して成型した生分解性素材を用いて育苗ポット1又は農業用防草シート4を成型したことを特徴とし、その製造方法は、アオサ2を洗浄して乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥されたアオサ2を粉末にする粉末工程と、前記粉末工程によって粉末にされたアオサ粉末を竹繊維3と混合して、育苗ポット1又は農業用防草シート4を成型する成型工程と、を備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アオサと竹繊維とを混合して成型した生分解性素材。 【請求項2】 請求項1記載の生分解性素材を用いて成型した育苗ポット。 【請求項3】 請求項1記載の生分解性素材を用いて成型した農業用防草シート。 【請求項4】 アオサを洗浄して乾燥する乾燥工程と、 前記乾燥工程により乾燥されたアオサを粉末にする粉末工程と、 前記粉末工程によって粉末にされたアオサ粉末を竹繊維と混合して、育苗ポットを成型する成型工程と、を備えた育苗ポットの製造方法。 【請求項5】 アオサを洗浄して乾燥する乾燥工程と、 前記乾燥工程により乾燥されたアオサを粉末にする粉末工程と、 前記粉末工程によって粉末にされたアオサ粉末を竹繊維と混合して、農業用防草シートを成型する成型工程と、を備えた農業用防草シートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、生分解性素材、育苗ポット、農業用防草シート及びそれらの製造方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来一般に、特許文献1に示すように、使用後の廃棄による環境汚染を防止すると共に、廃棄処分に要する手間と労力を大幅に軽減することができる生分解性プラスチックが考えられている。 【0003】 しかしながら、その実施に際して具体的にどのようなものを使用するかまで踏み込んだものはない。 【0004】 また近年、例えば富栄養化された海域に生える海藻としてアオサが問題になっている。アオサは日本の沿岸域に見られる緑藻類であり、干潟が埋め尽くされるほど大量に発生すると腐って異臭を放ったり、漁や養殖の邪魔となり漁業に悪影響を与えてしまう。また、アオサが船舶に付着して海外に運ばれ、海外で繁殖してしまうという問題も懸念されている。 【0005】 一方、林業に目を向けてみると、竹の繁殖が問題になっている。つまり竹は管理しなければすぐに繁殖して広がってしまい、その他の木が枯れてしまったり、民家に入り込み生活環境を害するという問題がある。 【特許文献1】特開2005−23262号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、一般的に不要、邪魔と考えられている自然資源を用いた生分解性素材を提供することをその主たる所期課題とするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 すなわち本発明に係る生分解性素材は、アオサと竹繊維とを混合して成型したものであることを特徴とする。このとき、竹繊維のアオサに対する混合比率(重量比)は、1/5〜5であることが好ましい。 【0008】 このようなものであれば、一般的に不要及び邪魔と考えられているアオサ及び竹を用いた生分解性素材を提供することができる。アオサは硝酸態窒素、リン等を効率よく吸収しながら生長するので、このアオサを利用することにより海の水質浄化を可能とすることができる。また単にアオサのみで生分解性素材を成型すると、強度が小さいという問題があるが、竹繊維を添加して成型しているので、ある程度の強度を有する生分解性素材を成型することができる。さらに、竹繊維を用いているので、殺菌力を有し、雑菌の繁殖を抑制することができる。 【0009】 成型方法としては、圧縮成型法、トランスファ成型法や射出成型法等の高温加圧により成型する方法を用いることができる。 【0010】 上記生分解性素材を用いて育苗ポットを成型することが考えられる。これならば、育苗ポットは分解して土壌に戻るので、ゼロエミッション型農業に用いることができる。また分解して、植物にその成長に必要な硝酸態窒素及びリンを供給することができる。 【0011】 また農業用防草シートを成型することが考えられる。ここで、農業用防草シートとは、土壌を覆い、農作物が植えられる部分に孔を開けて使用するものであり、雑草が生えないようにするシートである。これならば、農業用防草シートは分解して土壌に戻るので、ゼロエミッション型農業に用いることができ、収穫時等にシートを取り除く手間も省くことができる。また分解して、農作物にその成長に必要な硝酸態窒素及びリンを供給することができる。さらに雑草が生えないようにすることができる。 【0012】 さらに本発明に係る育苗ポットを製造する方法は、アオサを洗浄して乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥されたアオサを粉末にする粉末工程と、前記粉末工程によって粉末状に加工されたアオサ粉末を竹繊維と混合して、育苗ポットを成型する成型工程と、を備えていることを特徴とする。 【0013】 同様に本発明に係る農業用防草シートを製造する方法は、アオサを洗浄して乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程により乾燥されたアオサを粉末にする粉末工程と、前記粉末工程によって粉末にされたアオサ粉末を竹繊維と混合して、農業用防草シートを成型する成型工程と、を備えていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0014】 このように本発明によれば、一般的に不要及び邪魔と考えられているアオサ及び竹を用いた生分解性素材を提供することができる。アオサは硝酸態窒素、リン等を効率よく吸収しながら生長するので、このアオサを海から採取して利用することにより海の水質浄化を可能とすることができる。また単にアオサのみで生分解性素材を成型すると、強度が小さいという問題があるが、竹繊維を添加して成型しているので、ある程度の強度を有する生分解性素材を成型することができる。さらに、竹繊維を用いているので、殺菌力を有し、雑菌の繁殖を抑制することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 次に、本発明に係る生分解性素材を用いて成型した育苗ポットの一実施形態について図面を参照して説明する。 【0016】 本実施形態の育苗ポット1は、図1に示すように、農業又は園芸等に用いられるものであり、アオサ2と竹繊維3とから成型されている。育苗ポット1は、土中に埋められて、時間経過とともに微生物の働きによって分解する。そして分解するときに、育苗ポット1はアオサ2に含まれる硝酸態窒素及びリン等及び竹に含まれるカリウムを土壌中に放出する。これによって植物(苗)は、その硝酸態窒素、リン及びカリウム等を効率よく吸収することができ、その生育が促進される。つまり、育苗ポットは分解された後、硝酸態窒素、リン及びカリウム等の栄養を添加する栄養添加剤(肥料)として機能する。 【0017】 次に、本実施形態に係る育苗ポット1の製造方法について図2を参照して説明する。 【0018】 本実施形態に係る製造方法は、海から採取したアオサ2を洗浄してアオサ2の表面に付着した海水(塩)及びその他の不純物を除去して乾燥する乾燥工程と、その乾燥工程により乾燥されたアオサ2を粉末にする粉末工程と、その粉末工程によって粉末にされたアオサ粉末を竹繊維3と混合して、育苗ポット1を圧縮成型する成型工程と、を備えている。ここで竹繊維3のアオサ粉末に対する混合比率(重量比)は1/5〜5である。 【0019】 竹繊維3は、生竹を爆砕処理等によって生成したものであり、爆砕装置により行う。爆砕処理とは、高温高圧の水蒸気下に対象物質(生竹)を一定時間保持した後、圧力を瞬時に解放することにより物質成分(生竹)を分解する手段である。水蒸気圧を一気に解放することによって、竹内部に含まれる水分が急膨張するため、木質の細胞壁が破裂する一方、繊維部分には大きな空孔がなく、また繊維強度が高いため物理的破壊には至らない。従って、竹繊維3を取り出すことができる。 【0020】 圧縮成型する方法としては、育苗ポット1の型枠を備えたプレス機にアオサ粉末と竹繊維3との混合粉末を投入し、200℃位の温度において、所定の加圧力で圧縮成型する。このように圧縮成型された育苗ポット1は所定時間乾燥される。 【0021】 以上のように、本実施形態によれば、一般的に不要及び邪魔と考えられているアオサ2及び竹を用いた育苗ポット1を提供することができる。この育苗ポット1は分解して土壌に戻るので、ゼロエミッション型農業に好適に用いることができる。 【0022】 アオサ2は、富栄養状態にある湖湾に大量発生し、その海水中からリン、硝酸態窒素等の成分を多く吸収するが、このアオサを利用しているので湖湾の水質浄化を可能にすることができる。また、漁や養殖の妨げとなることを防止することができる。また分解して、植物にその成長に必要な硝酸態窒素及びリン等を土壌中に放出するので、植物の生育を促進することができる。 【0023】 また単にアオサ2のみで成型すると強度が小さいという問題があるが、竹繊維3を添加して成型しているので、ある程度の強度を有する育苗ポット1を成型することができる。さらに、竹繊維3はカリウム含量が高いのみならず、殺菌力を有し、雑菌の繁殖を抑制することができる。その上、窒素を固定することができ植物の生育を促進することができる。また、保水性を有するので植物栽培に好適なものとなる。 【0024】 なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。 【0025】 例えば、前記実施形態では生分解性素材を用いて育苗ポット1を成型するものであったが、本発明の効果を顕著にする変形実施形態としては、図3に示すように農業用防草シート4が考えられる。 【0026】 また、成型方法としては、圧縮成型法の他に、トランスファ成型法や射出成型法等を用いることもできる。 【0027】 その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてよいし、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。 【図面の簡単な説明】 【0028】 【図1】本発明の一実施形態に係る育苗ポットの概略図。 【図2】同実施形態における育苗ポットの製造方法。 【図3】本発明の変形実施形態に係る農業用防草シートの概略図。 【符号の説明】 【0029】 1・・・育苗ポット 2・・・アオサ 3・・・竹繊維 4・・・農業用防草シート
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| 【出願人】 |
【識別番号】505125945 【氏名又は名称】学校法人光産業創成大学院大学
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| 【出願日】 |
平成18年7月19日(2006.7.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100121441 【弁理士】 【氏名又は名称】西村 竜平
【識別番号】100113468 【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 明子
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| 【公開番号】 |
特開2008−22739(P2008−22739A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−197071(P2006−197071) |
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