| 【発明の名称】 |
農薬の拡散又は飛来低減方法、及び、農薬遮蔽フィルム |
| 【発明者】 |
【氏名】和田 浩之
【氏名】川崎 良昭
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、自圃場で育てている作物に対して散布された農薬が他圃場で育てている作物に拡散するのを低減し或いは阻止すると共に、他圃場で育てている作物に対して散布した農薬が自圃場で育てている作物に飛来するのを低減し或いは阻止する農薬の拡散又は飛来低減方法、
【構成】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法は、自圃場A又は該自圃場Aの近傍部に、上記自圃場Aに対して散布された農薬が他圃場A’に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場A’に対して散布された農薬が自圃場Aに飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルム2を配設することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自圃場又は該自圃場の近傍部に、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムを配設することを特徴とする農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項2】 自圃場の上方に天井フィルムが配設されており、この天井フィルムの縁部に農薬遮蔽フィルムの上端部を着脱自在に貼着して上記天井フィルムから農薬遮蔽フィルムを地面に達するまで垂らすことを特徴とする請求項1に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項3】 自圃場の上方に配設している天井フィルムを支持している支持部材に農薬遮蔽フィルムをその上端部が上記天井フィルムの縁部に重ね合わせられた状態に着脱自在に貼着し、上記農薬遮蔽フィルムを天井フィルムから地面に達するまで垂らすことを特徴とする請求項1に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項4】 幅方向の一半部が非通気部に他半部が通気部に形成された農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させた状態にして自圃場に形成された最外側の畝に非通気部を外側にして被覆させることを特徴とする請求項1に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項5】 農薬遮蔽フィルムは、その非通気部が無孔状の熱可塑性樹脂フィルムから形成され且つ通気部が網状フィルムから形成されていることを特徴とする請求項4に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項6】 畝上に逆U字状の支持部材を上記畝の長さ方向に所定間隔毎に配設する一方、農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させ支持部材に被覆させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項7】 網状フィルムにおける網の目は、この網の目を通じて畝に植えた作物の手入れが可能な大きさに形成されていることを特徴とする請求項5に記載の農薬の拡散又は飛来低減方法。 【請求項8】 自圃場又は該自圃場の近傍部に配設されて、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が上記自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムであって、上記自圃場の上方に配設された天井フィルム又はこの天井フィルムを配設するための支持部材に着脱自在に貼着させるための粘着層が上端部に一体的に設けられていると共に、上記天井フィルムの端縁から地面に達する幅寸法を有していることを特徴とする農薬遮蔽フィルム。 【請求項9】 自圃場に形成された畝上に被覆させて用いられる農薬遮蔽フィルムであって、一半部が非通気部に且つ他半部が通気部に形成されており、上記通気部と上記非通気部との連設部から屈曲可能に構成されていることを特徴とする農薬遮蔽フィルム。 【請求項10】 通気部が無孔状の熱可塑性樹脂フィルムから形成されていると共に、非通気部が網状フィルムから形成されていることを特徴とする請求項9に記載の農薬遮蔽フィルム。 【請求項11】 網状フィルムにおける網の目が、この網の目を通じて畝に植えた作物の手入れが可能な大きさに形成されていることを特徴とする請求項10に記載の農薬遮蔽フィルム。 【請求項12】 通気部と非通気部との連設部の端縁が農薬遮蔽フィルムを屈曲させる際の誘導部に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の農薬遮蔽フィルム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、自圃場に植えた作物に対して散布した農薬が他圃場に拡散するのを低減し若しくは防止し、又は、他圃場に植えた作物に対して散布された農薬が自圃場に飛来するのを低減し若しくは防止するための農薬の拡散又は飛来低減方法、及び、この農薬の拡散又は飛来低減方法に用いられる農薬遮蔽フィルムに関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、畑にて作物を育てるにあたって害虫による作物への被害を予防し或いは発生した害虫の駆除のために農薬が用いられており、農薬の散布を効率的に行うために特許文献1に提案されているような自動農薬散布装置などが用いられている。 【0003】 一方、2006年5月29日から農薬ポジティブリスト制度の施行によって、一定の量を超えて農薬が残留する食品の販売などが原則的に禁止されており、生産者は作物に対する更なる安全性が求められている。 【0004】 しかしながら、国土面積の小さい我が国においては、限られた土地を複数分割し、この分割された土地のそれぞれにて別々の者が各自所望する作物を植えて育てていることが多く、自圃場に植えている作物に対して散布した農薬が他圃場に拡散したり、或いは、他圃場に散布した農薬が自圃場に飛来する虞れがあり、上述の如き自動農薬散布装置を用いている場合には特に、農薬の拡散又は飛来の影響が大であった。 【0005】 【特許文献1】実開平5−48679号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、自圃場で育てている作物に対して散布された農薬が他圃場で育てている作物に拡散するのを低減し或いは阻止すると共に、他圃場で育てている作物に対して散布した農薬が自圃場で育てている作物に飛来するのを低減し或いは阻止して、自圃場、又は、自圃場の周囲に存在する他圃場において散布された農薬が、他の圃場に与える影響を低減し或いは阻止することができる農薬の拡散又は飛来低減方法、及び、この農薬の拡散又は飛来低減方法に用いられる農薬遮蔽フィルムを提供する。 【課題を解決するための手段】 【0007】 本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法は、自圃場又は該自圃場の近傍部に、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムを配設することを特徴とする。 【0008】 そして、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、自圃場の上方に天井フィルムが配設されており、この天井フィルムの縁部に農薬遮蔽フィルムの上端部を着脱自在に貼着して上記天井フィルムから農薬遮蔽フィルムを地面に達するまで垂らすことを特徴とする。 【0009】 又、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、自圃場の上方に配設している天井フィルムを支持している支持部材に農薬遮蔽フィルムをその上端部が上記天井フィルムの縁部に重ね合わせられた状態に着脱自在に貼着し、上記農薬遮蔽フィルムを天井フィルムから地面に達するまで垂らすことを特徴とする。 【0010】 更に、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、幅方向の一半部が非通気部に他半部が通気部に形成された農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させた状態にして自圃場に形成された最外側の畝に非通気部を外側にして被覆させることを特徴とする。 【0011】 そして、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、農薬遮蔽フィルムは、その非通気部が無孔状の熱可塑性樹脂フィルムから形成され且つ通気部が網状フィルムから形成されていることを特徴とする。 【0012】 更に、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、畝上に逆U字状の支持部材を上記畝の長さ方向に所定間隔毎に配設する一方、農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させ支持部材に被覆させることを特徴とする。 【0013】 又、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、網状フィルムにおける網の目は、この網の目を通じて畝に植えた作物の手入れが可能な大きさに形成されていることを特徴とする。 【0014】 そして、本発明の農薬遮蔽フィルムは、自圃場又は該自圃場の近傍部に配設されて、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が上記自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムであって、上記自圃場の上方に配設された天井フィルム又はこの天井フィルムを配設するための支持部材に着脱自在に貼着させるための粘着層が上端部に一体的に設けられていると共に、上記天井フィルムの端縁から地面に達する幅寸法を有していることを特徴とする。 【0015】 又、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、自圃場に形成された畝上に被覆させて用いられる農薬遮蔽フィルムであって、一半部が非通気部に且つ他半部が通気部に形成されており、上記通気部と上記非通気部との連設部から屈曲可能に構成されていることを特徴とする。 【0016】 更に、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、通気部が無孔状の熱可塑性樹脂フィルムから形成されていると共に、非通気部が網状フィルムから形成されていることを特徴とする。 【0017】 又、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、網状フィルムにおける網の目が、この網の目を通じて畝に植えた作物の手入れが可能な大きさに形成されていることを特徴とする。 【0018】 そして、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、通気部と非通気部との連設部の端縁が農薬遮蔽フィルムを屈曲させる際の誘導部に形成されていることを特徴とする。 【発明の効果】 【0019】 本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法は、自圃場又は該自圃場の近傍部に、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムを配設することを特徴とするので、自圃場に散布した農薬が他圃場に拡散し或いは他圃場に散布した農薬が自圃場に飛来するのを低減し或いは防止することができる。 【0020】 そして、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、自圃場の上方に天井フィルムが配設されており、この天井フィルムの縁部に農薬遮蔽フィルムの上端部を着脱自在に貼着して上記天井フィルムから農薬遮蔽フィルムを地面に達するまで垂らしている場合には、農薬遮蔽フィルムの上端部を天井フィルムに着脱自在に貼着させるといった簡単な作業でもって、農薬の拡散又は飛来を効果的に低減し又は防止することができる。 【0021】 更に、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、自圃場の上方に配設している天井フィルムを支持している支持部材に農薬遮蔽フィルムをその上端部が上記天井フィルムの縁部に重ね合わせられた状態に着脱自在に貼着し、上記農薬遮蔽フィルムを天井フィルムから地面に達するまで垂らしている場合には、農薬遮蔽フィルムを安定的に配設し、農薬の拡散又は飛来をより確実に防止することができる。 【0022】 更に、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、幅方向の一半部が非通気部に他半部が通気部に形成された農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させた状態にして自圃場に形成された最外側の畝に非通気部を外側にして被覆させている場合には、農薬の拡散又は飛来を低減し或いは防止しつつ、農薬遮蔽フィルムを被覆した畝に植えた作物に対する水の供給などの手入れを農薬遮蔽フィルムの通気部を通じて行うことができ、自圃場における作物の育成をより円滑に行うことができる。 【0023】 そして、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、農薬遮蔽フィルムは、その非通気部が無孔状の熱可塑性樹脂フィルムから形成され且つ通気部が網状フィルムから形成されている場合には、非通気部によって農薬の拡散又は飛来を確実に低減し或いは防止することができると共に、通気部を通じて農薬遮蔽フィルムで被覆した畝に植えた作物に対する水の供給や風通しを良好に維持することができ、自圃場における作物の育成をより円滑に行うことができる。 【0024】 更に、上記農薬の拡散又は飛来低減方法において、畝上に逆U字状の支持部材を上記畝の長さ方向に所定間隔毎に配設する一方、農薬遮蔽フィルムをその非通気部と通気部との連設部から屈曲させ支持部材に被覆させている場合には、農薬遮蔽フィルムを支持部材に安定的に支持させて、農薬の拡散又は飛来をより確実に低減し或いは防止することができる。 【0025】 そして、本発明の農薬遮蔽フィルムは、自圃場又は該自圃場の近傍部に配設されて、上記自圃場に対して散布された農薬が他圃場に拡散するのを低減させ、或いは、他圃場に対して散布された農薬が上記自圃場に飛来するのを低減させるための農薬遮蔽フィルムであって、上記自圃場の上方に配設された天井フィルム又はこの天井フィルムを配設するための支持部材に着脱自在に貼着させるための粘着層が上端部に一体的に設けられていると共に、上記天井フィルムの端縁から地面に達する幅寸法を有しているので、粘着層を天井フィルム或いはこの天井フィルムを支持している支持部材に着脱自在に貼着させることによって農薬遮蔽フィルムを簡単に且つ確実に配設して農薬の拡散又は飛来を低減し或いは防止することができる。 【0026】 又、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、自圃場に形成された畝上に被覆させて用いられる農薬遮蔽フィルムであって、一半部が非通気部に且つ他半部が通気部に形成されており、上記通気部と上記非通気部との連設部から屈曲可能に構成されている場合には、通気部と非通気部との連設部から屈曲させることによって、通気部により農薬の拡散又は飛来を防止しつつ、非通気部を通じて農薬遮蔽フィルムで被覆している畝に植えた作物に対する水の供給などの手入れを円滑に行うことができ、作物の育成を円滑に行うことができる。 【0027】 そして、上記農薬遮蔽フィルムにおいて、通気部と非通気部との連設部の端縁が農薬遮蔽フィルムを屈曲させる際の誘導部に形成されている場合には、農薬遮蔽フィルムの屈曲部が蛇行したり或いは斜行したりすることなく、通気部と非通気部との連設部の端縁に沿って農薬遮蔽フィルムをその長さ方向に確実に屈曲させて、農薬遮蔽フィルムをその通気部と非通気部とが屈曲部を挟んで完全に分かれた状態に正確に屈曲させることができ、よって、農薬遮蔽フィルムの非通気部によって農薬の拡散又は飛来を低減或いは防止しつつ、通気部を通じて畝に植えた作物の手入れを円滑に行うことができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0028】 本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の一例を図面を参照しつつ説明する。自圃場Aには、図1に示したように、複数の畝B、B・・・が互いに平行に所定間隔毎に形成されている。そして、複数個の門形状(逆U字状)の支持部材1、1・・・が全ての畝Bを幅方向に跨いだ状態にして畝Bの長さ方向に所定間隔毎に配設されている。そして、支持部材1、1・・・における所定高さ位置には、一対の水平桟11、11が全ての支持部材1、1・・・間に亘って架設一体化されている。 【0029】 そして、畝Bの長さ方向の両端に位置する支持部材1a、1b間の全長に亘って可撓性を有する熱可塑性樹脂からなる天井フィルムCが張設され、天井フィルムCの幅方向の両端は水平桟11、11に固定一体化されており、天井フィルムCよりも下方部分は全面的に風通し可能な風通し部分Dに構成されている。 【0030】 しかして、上述の如き自圃場Aの畝Bに植えた作物に対して農薬を散布するにあたって自圃場Aに散布した農薬が自圃場Aの周囲に存在する他圃場A’に飛来するのを低減し或いは防止するために天井フィルムCよりも下方部分の風通し部分Dを図2に示したように農薬遮蔽フィルム2によって全面的に閉塞する。 【0031】 具体的には、農薬遮蔽フィルム2は、図2及び図3に示したように、一定幅を有する長尺状の可撓性の熱可塑性樹脂フィルムから形成されており、上端部には、その全長に亘って長尺状の粘着テープ21がその粘着層21aの下半部を農薬遮蔽フィルム2の上端部に貼着一体化させ且つ粘着テープ21の上半部を農薬遮蔽フィルム2の上端縁から上方に突出、露出させた状態にして貼着一体化され、農薬遮蔽フィルム2の上端にはその全長に亘って粘着層21aが突出した状態に一体的に設けられている。 【0032】 なお、農薬遮蔽フィルム2の上端部に粘着層を設ける要領としては、この他に、図4に示したように、農薬遮蔽フィルム2の上端部に両面テープ22をその一方の粘着層22aを介して貼着一体化することによって、農薬遮蔽フィルム2の上端部に、両面テープ22の他方の粘着層22bを露出させた状態に一体化させてもよく、又、図5に示したように、農薬遮蔽フィルム2の上端部に直接、粘着剤を塗布することによって粘着層23を一体的に設けたものであってもよい。 【0033】 又、農薬遮蔽フィルム2の上端部に一体的に設けた粘着層21a、22b、23上には剥離可能に剥離紙を積層一体化させてあってもよい。 【0034】 図2に示したように、上記のように構成された農薬遮蔽フィルム2、2の上端部をその全長に亘って天井フィルムCの幅方向の端部のそれぞれに重ね合わせ、農薬遮蔽フィルム2の粘着層21aを農薬遮蔽フィルム2の幅方向の端部に着脱自在に貼着一体化させ、農薬遮蔽フィルム2を天井フィルムCの幅方向の端部から下方に垂らして農薬遮蔽フィルム2の下端部2aが地面に着いた状態とする。そして、図6に示したように、農薬遮蔽フィルム2における地面に着いた下端部2a上に農薬遮蔽フィルム2が風などで浮き上がらないように長尺状のパイプPを農薬遮蔽フィルム2の全長に亘って載置する。この状態においては、自圃場Aの畝Bはその全長に亘って両側が農薬遮蔽フィルム2、2によって全面的に閉塞された状態となっている。なお、上記では、農薬遮蔽フィルム2の粘着層21aを天井フィルムCの幅方向の端部に着脱自在に貼着一体化させた場合を説明したが、農薬遮蔽フィルム2の粘着層21aを水平桟11に貼着一体化させてもよく、この場合、天井フィルムCと農薬遮蔽フィルム2との対向端縁間に隙間が生じないようにする必要がある。 【0035】 しかる後、自圃場Aの畝Bに植えた作物に発生した害虫を駆除し、或いは、害虫が発生するのを予防する目的で農薬を散布する。この際、上述のように、自圃場Aの畝Bの両側は農薬遮蔽フィルム2、2によって全面的に閉塞された状態となっているので自圃場Aに散布した農薬が、自圃場Aの周囲にある他圃場A’に飛来するのを低減し或いは防止して、他圃場A’に自圃場Aで散布した農薬の影響が生じるのを概ね抑えることができる。 【0036】 なお、畝Bの長さ方向は全面的に風通り可能な状態となっているが、この部分からの農薬の拡散は比較的、小さく、他圃場A’に与える農薬の拡散の影響は少ない。 【0037】 そして、自圃場Aへの農薬の散布が終了した後、必要に応じて一定時間が経過した後に、農薬遮蔽フィルム2、2の下端部2a、2aを抑えているパイプP、Pを除去した上で、農薬遮蔽フィルム2、2を天井フィルムCから分離、除去する。 【0038】 又、他圃場A’において農薬が散布される場合には、上述と同様の要領で農薬遮蔽フィルム2、2を配設することによって、他圃場A’にて散布された農薬が自圃場Aに飛来するのを低減させ或いは防止することができる。 【0039】 上記では、自圃場Aの畝B上に支持部材1、1・・・を介して天井フィルムCが配設されている場合の農薬の拡散又は飛来低減方法について説明したが、次に、自圃場Aの畝B上に天井フィルムCが配設されていない場合の農薬の拡散又は飛来低減方法の要領について説明する。 【0040】 先ず、図7に示したように、上述と同様に自圃場Aに形成された複数個の畝Bのうちの両端に位置する畝B1、B1上のそれぞれに、複数個の正面逆U字状の支持部材3、3・・・を畝B1、B1を跨いだ状態にして畝B1、B1の長さ方向に所定間隔毎に配設する。なお、支持部材3、3・・・間には、支持部材3の上端及び上下方向の中央位置に連結杆31、32、32が畝B1の両端に位置する支持部材3a、3b間の全長に亘って固着一体化されている。 【0041】 そして、畝の長さ方向の両端の支持部材3a、3b間に亘って農薬遮蔽フィルム4を配設するが、上記農薬遮蔽フィルム4は、図8及び図9に示したように、一半部が無孔状の可撓性を有する熱可塑性樹脂フィルムからなる非通気部41に形成され且つ他半部が上記非通気部41に連設された可撓性熱可塑性樹脂製網状フィルムからなる通気部42に形成されており、非通気部41の幅寸法が通気部42の幅寸法と同一か或いは若干長くなるように形成されている。そして、農薬遮蔽フィルム4の通気部42を構成している網状フィルムの網の目42aの大きさは、この網の目42aに手及び腕を挿入して畝に植えた作物の手入れが可能な程度の大きさに形成されている。 【0042】 そして、上記農薬遮蔽フィルム4は、その非通気部41と通気部42との連設部43が残余部分に比して硬く形成され、連設部43の端縁43aに沿って屈曲可能に形成されており、上記連設部43の端縁43aを誘導部として農薬遮蔽フィルムはその長さ方向の全長に亘って蛇行したり或いは斜行したりすることなく連設部43の端縁43aから該連設部43の端縁43aに沿って屈曲可能に構成されている。なお、農薬遮蔽フィルム4の連設部43の端縁43aは、非通気部41側又は通気部42側の何れであってもよい。 【0043】 なお、農薬遮蔽フィルム4は、図9に示したように、一定幅を有する可撓性を有する熱可塑性樹脂フィルムと、一定幅を有する網状フィルムとを用意し、熱可塑性樹脂フィルムと網状フィルムとをそれらの幅方向の対向端部同士を重ね合わせて熱融着や粘着剤などの汎用の手段を用いて一体化させることによって製造することができる。 【0044】 そして、農薬遮蔽フィルム4をその連設部43の端縁43aから該連設部43の端縁43aに沿って断面逆V字状に屈折させる。しかる後、農薬遮蔽フィルム4をその屈曲部が上端となるように且つ非通気部41及び通気部42における幅方向の端部(農薬遮蔽フィルム4の幅方向の両端部)が地面に着いた状態となるように支持部材3、3・・・上にその両端の支持部材3a、3b間の全長に亘って架設し、畝B1、B1がその全長に亘って農薬遮蔽フィルム4、4によって全面的に被覆された状態とする。この際、農薬遮蔽フィルム4の通気部42が内側に、非通気部41が外側に向いた状態となるようにする。なお、図7に示したように、農薬遮蔽フィルム4の非通気部41の下端部41a上に農薬遮蔽フィルム4の非通気部41が風などで浮き上がらないように長尺状のパイプPを農薬遮蔽フィルム4の全長に亘って載置してもよい。 【0045】 しかる後、自圃場Aの畝B、B・・・に植えた作物に発生した害虫を駆除し、或いは、害虫が発生するのを予防する目的で農薬を散布する。この際、上述のように、自圃場Aの畝B1、B1の両側は農薬遮蔽フィルム4、4の非通気部41、41によって全面的に遮蔽された状態となっているので自圃場Aに散布した農薬が、自圃場Aの周囲にある他圃場A’に飛来するのを低減し或いは防止して、他圃場A’に自圃場Aで散布した農薬の影響が生じるのを概ね抑えることができる。なお、農薬遮蔽フィルム4で被覆された両側の畝B1、B1には、農薬遮蔽フィルム4、4の通気部42、42を通じて農薬が供給されるので問題ない。 【0046】 そして、自圃場Aへの農薬の散布が終了した後、必要に応じて一定時間が経過した後に、農薬遮蔽フィルム4、4を除去してもよいが、農薬遮蔽フィルム4、4を畝B1、B1上に配設した状態を維持してもよい。このような場合、農薬遮蔽フィルム4、4の通気部42、42の網の目42a、42aを通じて畝B1、B1に植えた作物の手入れを行えばよい。 【0047】 上記では、両端の畝B1、B1に農薬遮蔽フィルム4、4を配設して畝の両側を農薬遮蔽フィルム4、4で遮蔽した場合を説明したが、図10に示したように、畝の長さ方向の両端側にも上述と同様の要領で農薬遮蔽フィルム4、4を配設し、自圃場Aの四方を農薬遮蔽フィルム4、4・・・で遮蔽してもよい。 【0048】 又、上記では、農薬遮蔽フィルム4における非通気部41と通気部42との幅を同一寸法に形成した場合を説明したが、図11に示したように、支持部材3、3・・・間に架設した状態において、農薬遮蔽フィルム4の非通気部41の端部41aが地面に着いた状態に、且つ、通気部42の端縁42bが地面から所定高さだけ上方に離間した状態となり、通気部42の端縁42bと地面との間に空間部Eが形成された状態となるように形成しておけば、この空間部Eを通じて畝B1、B1に植えた作物の手入れが容易になるので好ましい。 【0049】 又、他圃場A’において農薬が散布される場合には、上述と同様の要領で農薬遮蔽フィルム4、4を配設することによって、自圃場Aに他圃場A’にて散布された農薬が飛来するのを低減させ或いは防止することができる。 【図面の簡単な説明】 【0050】 【図1】自圃場及び他圃場を示した斜視図である。 【図2】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の要領を示した斜視図である。 【図3】農薬遮蔽フィルムを示した一部縦断面図である。 【図4】農薬遮蔽フィルムの他の一例を示した一部縦断面図である。 【図5】農薬遮蔽フィルムの他の一例を示した一部縦断面図である。 【図6】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の要領を示した斜視図である。 【図7】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の他の一例を示した斜視図である。 【図8】農薬遮蔽フィルムを示した斜視図である。 【図9】農薬遮蔽フィルムを示した縦断面図である。 【図10】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の他の一例を示した平面図である。 【図11】本発明の農薬の拡散又は飛来低減方法の他の一例を示した斜視図である。 【符号の説明】 【0051】 1 支持部材 2 農薬遮蔽フィルム 3 支持部材 4 農薬遮蔽フィルム 21 粘着テープ 21a 粘着層 22b 粘着層 23 粘着層 41 非通気部 42 網状フィルム 42 通気部 43 連設部 A 自圃場 B 畝 B1 畝 C 天井フィルム
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| 【出願人】 |
【識別番号】596111276 【氏名又は名称】積水フイルム株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月29日(2006.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103975 【弁理士】 【氏名又は名称】山本 拓也
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| 【公開番号】 |
特開2008−5780(P2008−5780A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−180286(P2006−180286) |
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