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【発明の名称】 コンバイン及びコンバインの操縦装置
【発明者】 【氏名】生宗 丈治

【氏名】桐畑 俊紀

【要約】 【課題】エンジン20の排気ガスがオペレータに向けて移動するのを防止できるものでありながら、排気管33に草藁が堆積するのを簡単に防止できるようにしたコンバインを提供するものである。

【解決手段】エンジン20を搭載した走行機体1と、走行機体1を支持する左右の走行クローラ2と、操縦ハンドル11及び運転座席12を有する運転部10と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置3と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置5とを備え、脱穀装置5は、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ232に選別風を供給するための選別ファン241を有してなるコンバインにおいて、選別ファン241の外気吸入側に連通させる外気導入ダクト41を備え、エンジン20の排気管33の上面側に、外気導入ダクト41を介して、選別ファン241の選別風吸入側を連通するように構成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体を支持する左右の走行クローラと、操縦ハンドル及び運転座席を有する運転部と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置とを備え、前記脱穀装置は、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤに選別風を供給するための選別ファンを有してなるコンバインにおいて、
前記選別ファンの外気吸入側に連通させる外気導入ダクトを備え、前記エンジンの排気管の上面側に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記左右の走行クローラの間で、前記走行クローラと略平行に前後方向に前記排気管の入口側を延長させ、前記走行クローラの後端側の近傍で前記排気管の中間を上向きに折り曲げ、前記脱穀装置の上面側に前記排気管の出口側を延長し、前記排気管の中間の折り曲げ部に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記走行機体の後部に旋回可能に設けた排出オーガを備え、前記排気管の出口側を横向きに折り曲げ、前記排出オーガから離れる方向に前記排気管の出口側を延長したことを特徴とする請求項2に記載のコンバインの操縦装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、刈取装置によって圃場の未刈り穀稈を刈取り、刈取った穀稈を脱穀装置によって脱穀するコンバインに係り、より詳しくは、オペレータが搭乗する運転座席から離れた位置にエンジンの排気ガスを排出するための排気管を備えたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体を支持する左右の走行クローラと、操縦ハンドル及び運転座席を有する運転部と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置とを備え、圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取って脱穀し、穀粒を収集するように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この場合、従来のコンバインにおいては、エンジンから上向きに排気管を延長し、コンバイン機体の上方にエンジンの排気ガスを排出するように構成されている。また、穀粒タンクと、排出オーガと、脱穀装置の揺動選別機構から枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤと、二番コンベヤに選別風を供給するための選別ファンとを有する構成(例えば、特許文献2参照)も公知である。
【特許文献1】実公昭61−26130号公報
【特許文献2】特開2002−360048号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記従来技術は、特許文献1に示されるように、コンバイン機体の上方にエンジンの排気ガスを排出する場合、コンバイン機体の低い位置でエンジンの排気ガスを排出するのに比べ、排気管に不要物が侵入する等の心配がなくなるが、運転座席に搭乗するオペレータに向けて、排気管から排出されたエンジンの排気ガスが移動する等の問題がある。また、エンジンからコンバイン機体の後方に排気管を延長し、運転座席から離れた機体後方にエンジンの排気ガスを排出することによって、運転座席のオペレータに向けてエンジンの排気ガスが移動するのを防止できるが、排気管の途中(折り曲げ部等)に草藁が堆積し易くなる等の問題がある。
【0005】
本発明の目的は、エンジンの排気ガスがオペレータに向けて移動するのを防止できるものでありながら、排気管に草藁が堆積するのを簡単に防止できるようにしたコンバインを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明のコンバインは、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体を支持する左右の走行クローラと、操縦ハンドル及び運転座席を有する運転部と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置とを備え、前記脱穀装置は、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤに選別風を供給するための選別ファンを有してなるコンバインにおいて、前記選別ファンの外気吸入側に連通させる外気導入ダクトを備え、前記エンジンの排気管の上面側に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記左右の走行クローラの間で、前記走行クローラと略平行に前後方向に前記排気管の入口側を延長させ、前記走行クローラの後端側の近傍で前記排気管の中間を上向きに折り曲げ、前記脱穀装置の上面側に前記排気管の出口側を延長し、前記排気管の中間の折り曲げ部に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記走行機体の後部に旋回可能に設けた排出オーガを備え、前記排気管の出口側を横向きに折り曲げ、前記排出オーガから離れる方向に前記排気管の出口側を延長したものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体を支持する左右の走行クローラと、操縦ハンドル及び運転座席を有する運転部と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置とを備え、前記脱穀装置は、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤに選別風を供給するための選別ファンを有してなるコンバインにおいて、前記選別ファンの外気吸入側に連通させる外気導入ダクトを備え、前記エンジンの排気管の上面側に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したものであるから、前記走行機体の後方に前記排気管を延長して、エンジンの排気ガスが前記運転座席のオペレータに向けて移動するのを防止できる。また、前記走行クローラが圃場面の草藁を巻上げても、前記二番コンベヤの選別風となる外気と共に前記草藁が前記選別ファンに吸入されるから、前記草藁が排気管の上面側に堆積するのを簡単に防止できるものである。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、前記左右の走行クローラの間で、前記走行クローラと略平行に前後方向に前記排気管の入口側を延長させ、前記走行クローラの後端側の近傍で前記排気管の中間を上向きに折り曲げ、前記脱穀装置の上面側に前記排気管の出口側を延長し、前記排気管の中間の折り曲げ部に、前記外気導入ダクトを介して、前記選別ファンの選別風吸入側を連通するように構成したものであるから、コンバイン機体の低い位置のエンジンからコンバイン機体の後端側の上方に排気管を延長して、前記排気管に不要物が侵入するのを簡単に防止できる。また、前記走行クローラが圃場面の草藁を巻上げても、前記二番コンベヤの選別風となる外気と共に前記草藁が前記選別ファンに吸入されるから、前記排気管の中間の折り曲げ部に前記草藁が堆積するのを簡単に防止できるものである。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、前記走行機体の後部に旋回可能に設けた排出オーガを備え、前記排気管の出口側を横向きに折り曲げ、前記排出オーガから離れる方向に前記排気管の出口側を延長したものであるから、前記排出オーガから離れる方向に前記排気管から排気ガスを排出でき、前記排気ガスによって前記排出オーガが汚れるのを簡単に低減できる。また、前記排出オーガの近傍に形成される縦方向に長尺なスペース(コンバイン機体の下面側と上面側とに貫通した縦方向の空間)を利用して、コンバイン機体の低い位置からコンバイン機体の後端側の上方に前記排気管を簡単に延長できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。図1はコンバインの左側面図、図2はコンバインの平面図、図3はコンバインの右側面図、図4はコンバインの背面図、図5はコンバインの後半部の平面図、図6はコンバインの後半部の右側面図、図7は穀粒タンクを外したコンバインの後半部の右側面図、図8はコンバインの右側半部の背面図、図9は図7の拡大説明図である。図1及び図2を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の進行方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく進行方向に向かって右側を単に右側と称する。
【0013】
本実施形態のコンバインは、左右一対の走行クローラ2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈り取りながら取り込む6条刈り用の刈取装置3が、単動式の昇降用油圧シリンダ4によって刈取回動支点軸4a回りに昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェン6を有する脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク7とが横並び状に搭載されている。本実施形態では、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、穀粒タンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。走行機体1の後部に旋回可能な排出オーガ8が設けられ、穀粒タンク7の内部の穀粒が、排出オーガ8の籾投げ口9からトラックの荷台またはコンテナ等に排出されるように構成されている。刈取装置3の右側方で、穀粒タンク7の前側方には、運転キャビン10が設けられている。
【0014】
運転キャビン10内に操縦ハンドル11及び運転座席12を配置している。なお、図示しないが、運転キャビン10には、オペレータが搭乗するステップと、操縦ハンドルを設けたハンドルコラムと、運転座席12の左側方のレバーコラムに設けた主変速レバー、及び副変速レバー、及び脱穀クラッチレバー、及び刈取クラッチレバーとが、配置されている。運転座席12の下方の走行機体1には、動力源としてのエンジン20が配置されている。
【0015】
図1乃至図4に示されるように、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム21を配置している。トラックフレーム21には、走行クローラ2にエンジン20の動力を伝える駆動スプロケット22と、走行クローラ2のテンションを維持するテンションローラ23と、走行クローラ2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ24と、走行クローラ2の非接地側を保持する中間ローラ25とを設けている。駆動スプロケット22によって走行クローラ2の前側を支持し、テンションローラ23によって走行クローラ2の後側を支持し、トラックローラ24によって走行クローラ2の接地側を支持し、中間ローラ25によって走行クローラ2の非接地側を支持することになる。
【0016】
刈取装置3の刈取回動支点軸4aに連結した刈取フレーム221の下方には、圃場の未刈り穀稈の株元を切断するバリカン式の刈刃装置222が設けられている。刈取フレーム221の前方には、圃場の未刈り穀稈を引起す6条分の穀稈引起装置223が配置されている。穀稈引起装置223とフィードチェン6の前端部(送り始端側)との間には、刈刃装置222によって刈取られた刈取り穀稈を搬送する穀稈搬送装置224が配置されている。なお、穀稈引起装置223の下部前方には、圃場の未刈り穀稈を分草する6条分の分草体225が突設されている。エンジン20にて走行クローラ2を駆動して圃場内を移動しながら、刈取装置3を駆動して圃場の未刈り穀稈を連続的に刈取ることになる。
【0017】
図1乃至図6に示されるように、脱穀装置5には、穀稈脱穀用の扱胴226と、扱胴226の下方に落下する脱粒物を選別する揺動選別盤227及び唐箕ファン228と、扱胴226の後部から取出される脱穀排出物を再処理する処理胴229と、揺動選別盤227の後部の排塵を排出する排塵ファン230とを備えている。なお、扱胴226の回転軸はフィードチェン6による穀稈の搬送方向(換言すると走行機体1の進行方向)に沿って延びている。刈取装置3から穀稈搬送装置224によって搬送された穀稈の株元側はフィードチェン6に受け継がれて挟持搬送される。そして、この穀稈の穂先側が脱穀装置5の扱室内に搬入されて扱胴226にて脱穀されることになる。
【0018】
揺動選別盤227の下方側には、揺動選別盤227にて選別された穀粒(一番物)を取出す一番コンベヤ231と、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ232とが設けられている。本実施形態の両コンベヤ231,232は、走行機体1の進行方向前側から一番コンベヤ231、二番コンベヤ232の順で、側面視において走行クローラ2の後部上方の走行機体1の上面側に横設されている。
【0019】
揺動選別盤227は、扱胴226の下方に張設された受網237から漏下した脱穀物が、フィードパン238及びチャフシーブ239によって搖動選別(比重選別)されるように構成している(図6参照)。揺動選別盤227のグレンシーブ240から落下した穀粒は、その穀粒中の粉塵が唐箕ファン228からの選別風によって除去され、一番コンベヤ231に落下することになる。一番コンベヤ231のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁(実施形態では右側壁)から外向きに突出した終端部には、上下方向に延びる揚穀筒233が連通接続されている。一番コンベヤ231から取出された穀粒は、揚穀筒233を介して穀粒タンク7に搬入され、穀粒タンク7に収集されることになる。なお、穀粒タンク7の後面の傾斜に沿わせて、揚穀筒233の上端側が後方に傾斜する後傾姿勢で、穀粒タンク7の後方に揚穀筒233が立設されている。
【0020】
また、揺動選別盤227は、搖動選別(比重選別)によってチャフシーブ239から枝梗付き穀粒等の二番物を二番コンベヤ232に落下させるように構成している。チャフシーブ239の下方に落下する二番物を風選する選別ファン228を備える。チャフシーブ239から落下した二番物は、その穀粒中の粉塵及び藁屑が選別ファン241からの選別風によって除去され、二番コンベヤ232に落下することになる。二番コンベヤ232のうち脱穀装置5における穀粒タンク7寄りの一側壁から外向きに突出した終端部は、揚穀筒233と交差して前後方向に延びる還元筒236を介して、フィードパン238の上面側に連通接続され、二番物をフィードパン238の上面側に戻して再選別するように構成している(図6参照)。
【0021】
一方、フィードチェン6の後端側(送り終端側)には、排藁チェン234が配置されている。フィードチェン6の後端側から排藁チェン234に受け継がれた排藁(穀粒が脱粒された稈)は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は脱穀装置5の後方側に設けた排藁カッタ235にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方下方に排出されることになる。
【0022】
次に、図3乃至図9を参照しながら、本発明の第1実施形態の6条刈り用コンバインのエンジン20の排気ガスを排出する排気機構30の構造について説明する。図3乃至図5に示す如く、排気機構30は、エンジン20の排気マニホールド(図示省略)に一端側を連結するフロントパイプ31と、フロントパイプ31の他端側に連結する消音器32と、消音器32に一端側を連結するテールパイプ33とを有している。エンジン20の排気ガスは、フロントパイプ31から消音器32を介してテールパイプ33に移動し、テールパイプ33の排気口33aから外部に排出されることになる。
【0023】
エンジン20の左側の下方で左右の走行クローラ2の間に消音器32を配置する。左右の走行クローラの間で、走行クローラ2と略平行に前後方向に排気管としてのテールパイプ33の入口側を延長させる。走行クローラ2の後端側の近傍でテールパイプ33の中間を折り曲げ部33bにて上向きに折り曲げる。脱穀装置5の上面側にテールパイプ33の出口側を延長する。横向き(フィードチェン6を設けた脱穀装置5の左側方向)にテールパイプ33の出口側を折り曲げる。脱穀装置の上面側の収納位置(刈取作業位置)に支持した排出オーガ7から離れる方向にテールパイプ33の出口側を延長する。
【0024】
即ち、テールパイプ33のうち消音器32と折り曲げ部33bとの間の入口側(前半部)は、走行機体1の下面側で前後方向に略水平に延長され、右の走行クローラ2の機内側で走行クローラ2と略平行に延長されている。テールパイプ33のうち消音器32と後端側の排気口33aとの間の出口側(後半部)は、後傾姿勢の揚穀筒233の後面側に沿わせて延長され、揚穀筒233の後方で揚穀筒233と略平行に延長されている。また、テールパイプ33の中間の折り曲げ部33bは、右の走行クローラ2の後端側を支持した右のテンションローラ23の斜め前方に配置されている。
【0025】
一方、揚穀筒233と略平行に延長されたテールパイプ33の出口側(後半部)には、断熱カバー34が被嵌されている。揚穀筒233に断熱カバー34を介してテールパイプ33の出口側を支持している。支持フレームとして揚穀筒233を利用する簡単な構造で、排出オーガ8及び揚穀筒233の設置スペース(穀粒タンク7の後方で走行機体1の下面側から脱穀装置5の上面側に貫通したスペース)を利用して、テールパイプ33の出口側をコンパクトに組付けることができる。
【0026】
なお、テールパイプ33の入口側(前半部)と出口側(後半部)とは、2本のパイプを連結して形成されている。テールパイプ33の入口側パイプ後端(折り曲げ部33b)と、テールパイプ33の出口側パイプ下端との間の隙間から、排気ガスの排出によって発生する負圧吸引力を利用して、テールパイプ33の出口側パイプ内に外気を取込むように構成している。テールパイプ33の出口側パイプの排気温度を低減できることになる。
【0027】
また、テールパイプ33の上端側は脱穀装置5の左側方向(フィードチェン6設置側)に向けて折り曲げられ、脱穀装置5の左側方向に向けてテールパイプ33の上端側の排気口33aが開口されている。したがって、エンジン20の排気ガスは、排出オーガ7から離れる脱穀装置5の左側に向けて排気口33aから排出されることになる。その結果、排気ガス中のすすが排出オーガ7に付着するのを低減でき、排気ガスによって排出オーガ7が汚れるのを防止できる。
【0028】
図7乃至図9に示されるように、脱穀装置5の機筐55の右側面に外気導入口55aを形成している。外気導入口55aは、選別ファン241の空気吸入側面に対向して形成されている。また、選別ファン241の外気吸入側に連通させる外気導入ダクト41を備える。外気導入ダクト41は、前面板41aと、上面板41bと、背面板41cと、右側面板41dとを有する。左側面側及び底面側を開放した略四角形状に外気導入ダクト41を形成している。なお、上面板41bは、2枚以上の複数の板体によって形成されている。揚穀筒233及びテールパイプ33が上面板41bを貫通するように構成している。
【0029】
図7及び図8に示されるように、機筐55の外面に上面板41bの左側端側を当接し、外気導入口55aに向けて外気導入ダクト41の左側面側を開口している。また、走行機体1の上面に前面板41a及び背面板及び右側面板41dの各下端側を当接し、テールパイプ33の中間の折り曲げ部33bに向けて外気導入ダクト41の底面側を開口している。即ち、テールパイプ33の中間の折り曲げ部33bの上面側に、外気導入ダクト41を介して、選別ファン241の外気導入口55aを連通している。したがって、テンションローラ23を設けた右の走行クローラ2の後端側から巻上げられた草藁が、外気導入ダクト41の案内によって選別ファン241に吸入されることになる。
【0030】
上記の構成により、右の走行クローラ2の接地側の上面に載った草藁が、右の走行クローラ2の後端側で巻上げられることによって、折り曲げ部33bの上面側に飛散することになる。しかしながら、右の走行クローラ2の後端側で巻上げられた草藁は、選別ファン241の吸引力と外気導入ダクト41の案内とによって、選別ファン241に吸入されて、揺動選別盤227の後端側から走行機体1の後方に排出される。したがって、走行クローラ2の後端側で巻上げられた草藁が折り曲げ部33bの上面側に飛散しても、その草藁が折り曲げ部33bの上面側に堆積するのを防止できる。
【0031】
次に、図10を参照しながら、本発明の第2実施形態の6条刈り用コンバインのエンジン20の排気ガスを排出する排気機構30の構造について説明する。本発明の第2実施形態は、第1実施形態のテールパイプ33の入口側パイプ後端の折り曲げ部33bと、テールパイプ33の出口側パイプとを省略した構造である。図10に示す如く、テールパイプ33の入口側パイプ後端に、下向き形状の排気口33aを形成している。即ち、エンジン20の排気ガスは、テンションローラ23を設けた右の走行クローラ2の後端側に向けて排出されることになる。
【0032】
その結果、走行クローラ2の後端側で巻上げられた草藁が、下向き形状の排気口33aから排出されたエンジン20の排気ガスによって、圃場面側に飛散される。そのため、テールパイプ33の上面側に前記草藁が殆ど飛散することがない。仮にテールパイプ33の上面側に向けて前記草藁が飛散しても、第1実施形態と同様に、その草藁は、選別ファン241の吸引力と外気導入ダクト41の案内とによって、選別ファン241に吸入されて、揺動選別盤227の後端側から走行機体1の後方に排出される。したがって、走行クローラ2の後端側で巻上げられた草藁がテールパイプ33の上面側に飛散しても、その草藁が折り曲げ部33bの上面側に堆積するのを防止できる。
【0033】
上記の記載及び図7、図8、図9から明らかなように、エンジン20を搭載した走行機体1と、走行機体1を支持する左右の走行クローラ2と、操縦ハンドル11及び運転座席12を有する運転部としての運転キャビン10と、圃場の未刈り穀稈を刈取る刈取装置3と、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置5とを備え、脱穀装置5は、枝梗付き穀粒等の二番物を取出す二番コンベヤ232に選別風を供給するための選別ファン241を有してなるコンバインにおいて、選別ファン241の外気吸入側に連通させる外気導入ダクト41を備え、エンジン20の排気管としてのテールパイプ33の上面側に、外気導入ダクト41を介して、選別ファン241の選別風吸入側を連通するように構成したものであるから、走行機体1の後方にテールパイプ33を延長して、エンジン20の排気ガスが運転座席12のオペレータに向けて移動するのを防止できる。また、走行クローラ2が圃場面の草藁を巻上げても、二番コンベヤ232の選別風となる外気と共に前記草藁が選別ファン241に吸入されるから、前記草藁がテールパイプ33の上面側に堆積するのを簡単に防止できる。
【0034】
上記の記載及び図7、図8、図9から明らかなように、左右の走行クローラ2の間で、走行クローラ2と略平行に前後方向にテールパイプ33の入口側を延長させ、走行クローラ2の後端側の近傍でテールパイプ33の中間を上向きに折り曲げ、脱穀装置5の上面側にテールパイプ33の出口側を延長し、テールパイプ33の中間の折り曲げ部33bに、外気導入ダクト41を介して、選別ファン241の選別風吸入側を連通するように構成したものであるから、コンバイン機体の低い位置のエンジン20からコンバイン機体の後端側の上方にテールパイプ33を延長して、テールパイプ33に不要物が侵入するのを簡単に防止できる。また、走行クローラ2が圃場面の草藁を巻上げても、二番コンベヤ232の選別風となる外気と共に前記草藁が選別ファン241に吸入されるから、テールパイプ33の中間の折り曲げ部33bに前記草藁が堆積するのを簡単に防止できる。
【0035】
上記の記載及び図7、図8、図9から明らかなように、前記走行機体1の後部に旋回可能に設けた排出オーガ8を備え、テールパイプ33の出口側を横向きに折り曲げ、前記排出オーガ8から離れる方向にテールパイプ33の出口側を延長したものであるから、前記排出オーガ8から離れる方向にテールパイプ33から排気ガスを排出でき、前記排気ガスによって前記排出オーガ8が汚れるのを簡単に低減できる。また、前記排出オーガ8の近傍に形成される縦方向に長尺なスペース(コンバイン機体の下面側と上面側とに貫通した縦方向の空間)を利用して、コンバイン機体の低い位置からコンバイン機体の後端側の上方にテールパイプ33を簡単に延長できる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態の6条刈り用コンバインの側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】コンバインの右側面図である。
【図4】コンバインの背面図である。
【図5】コンバインの後半部の平面図である。
【図6】コンバインの後半部の右側面図である。
【図7】穀粒タンクを外したコンバインの後半部の右側面図である。
【図8】コンバインの右側半部の背面図である。
【図9】図7の拡大説明図である。
【図10】本発明の第2実施形態を示すコンバインの後半部の右側面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 走行機体
2 走行クローラ
3 刈取装置
5 脱穀装置
8 排出オーガ
10 運転キャビン(運転部)
11 操縦ハンドル
12 運転座席
33 テールパイプ(排気管)
33b 折り曲げ部
41 外気導入ダクト
232 二番コンベヤ
241 選別ファン
【出願人】 【識別番号】000006781
【氏名又は名称】ヤンマー株式会社
【出願日】 平成19年2月26日(2007.2.26)
【代理人】 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫

【識別番号】100096747
【弁理士】
【氏名又は名称】東野 正

【識別番号】100099966
【弁理士】
【氏名又は名称】西 博幸

【識別番号】100134751
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 隆一


【公開番号】 特開2008−206439(P2008−206439A)
【公開日】 平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願番号】 特願2007−45993(P2007−45993)