| 【発明の名称】 |
穀粒搬出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】安田 和男
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| 【要約】 |
【課題】搬出量が少量の場合であっても、大量の場合と同様に搬出することが可能で、かつ、構造の簡素化を図った穀粒搬出装置を提供する。
【構成】穀粒搬出口9に向けて穀粒タンクから穀粒を搬送するスクリュウ式搬出装置8を設けるとともに、穀粒搬出口9に穀粒漏れを防止する開閉蓋12を設ける。トーションスプリング17の付勢力に抗して開閉蓋12を開き姿勢に切り換えるギヤ式開閉手段Aを設ける。開閉手段Aを、グリスを介して搬出装置8に連係し、搬出装置の作動時に開閉蓋12を開き姿勢に切り換えるべく構成してある。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 穀粒搬出口に向けて穀粒タンクから穀粒を搬送する搬出装置を設けるとともに、穀粒搬出口に穀粒漏れを防止する開閉蓋を設けてある穀粒搬出装置であって、 前記開閉蓋を閉塞姿勢に付勢する付勢手段を設けるとともに、前記付勢手段の付勢力に抗して開閉蓋を開き姿勢に切り換える開閉手段を設け、前記開閉手段を粘性連係手段又は摩擦連係手段を介して前記搬出装置に連係し、前記搬出装置の作動時に前記開閉蓋を開き姿勢に切り換えるべく構成してある穀粒搬出装置。 【請求項2】 前記開閉手段として、前記搬出装置に連係する出力回転体と前記開閉蓋に連係する入力回転体とを動力伝達可能な状態で備え、前記搬出装置の出力軸にベアリングを介して出力回転体を取付け、前記ベアリングに前記粘性連係手段を構成するグリスが封入してある請求項1記載の穀粒搬出装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、穀粒搬出口に向けて穀粒タンクから穀粒を搬送する搬出装置を設けるとともに、穀粒搬出口に穀粒漏れを防止する開閉蓋を設けてある穀粒搬出装置穀粒搬出装置に関する。 【背景技術】 【0002】 穀粒搬出口に開閉蓋を設けるに、横送りスクリュウの穀粒搬出口に臨む延長部にスライド自在に開閉蓋を外嵌装着し、開閉蓋を前記延長部に外嵌してコイルバネによって閉じ側に付勢する状態に設けていた(特許文献1参照)。 【0003】 【特許文献1】実開昭63−169845号公報(図1) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 上記した構成のように、バネの付勢力に抗して穀粒を搬出する構成のものにおいては、搬出量が小量の場合には搬出されないことが多く、バネの付勢力を小量の搬出量に対応したものに設定することが難しい面があった。 【0005】 本発明の目的は、搬出量が少量の場合であっても、大量の場合と同様に搬出することが可能で、かつ、構造の簡素化を図った穀粒搬出装置を提供する点にある。 【課題を解決するための手段】 【0006】 〔構成〕 請求項1に係る発明の特徴構成は、前記開閉蓋を閉塞姿勢に付勢する付勢手段を設けるとともに、前記付勢手段の付勢力に抗して開閉蓋を開き姿勢に切り換える開閉手段を設け、前記開閉手段を粘性連係手段又は摩擦連係手段を介して前記搬出装置に連係し、前記搬出装置の作動時に前記開閉蓋を開き姿勢に切り換えるべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。 【0007】 〔作用〕 基本的な構成としては、開閉蓋を閉塞姿勢に付勢する付勢手段を設けている。そして、その付勢手段の付勢力に抗して開閉蓋を開き姿勢に切り換えるのに、開閉蓋を開き状態に切り換える開閉手段を穀粒の搬出装置に連係することとした。このことによって、開閉蓋は搬出装置が作動するとその作動に対応して、粘性連係手段又は摩擦連係手段を介して切換力を受けて開き姿勢に切り換わる。つまり、開閉蓋は搬出穀粒量に関係なく、搬出装置の作動に連動して開き姿勢に切り換わることとなる。尚、粘性連係手段又は摩擦連係手段としては、付勢手段の付勢力に抗するだけの粘性力又は摩擦力を発揮することが必要である。 ただし、搬出装置と開閉手段とは粘性連係手段又は摩擦連係手段によって連係されているので、開閉蓋が開き姿勢に至った状態においても搬出装置での搬出状態が継続されている場合には、粘性連係手段又は摩擦連係手段において滑りを生じて、開閉蓋に無理な開き力を作用させない。 次に搬出装置が停止すると開閉蓋に切換力が伝達されなくなるので、付勢手段の付勢により開閉蓋は閉塞姿勢に切り換わる。 【0008】 〔効果〕 以上のような構成によって、付勢手段によって開閉蓋を閉塞姿勢に戻す構成を踏襲しながら、開閉蓋を開閉切換操作する開閉手段を、穀粒を搬出する搬出装置に連係する構成を採用することによって、搬出量が小量であっても開閉蓋を開き操作することができ、搬出性能の向上を図ることができた。 しかも、開閉蓋を駆動する駆動系内に粘性連係手段又は摩擦連係手段を導入することによって、粘性連係手段又は摩擦連係手段は付勢手段の付勢力に対抗できるだけの粘性力又は摩擦力を発揮できるものであれば、開閉蓋を開き姿勢に切り換えることに支障はなく、その上に、開閉蓋が開き切った状態に至った場合に依然として搬出装置の搬出作動が継続されていても、粘性連係手段又は摩擦連係手段が滑りを生じて、開閉蓋を無理に開き作動させることはない。 【0009】 請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記開閉手段として、前記搬出装置に連係する出力回転体と前記開閉蓋に連係する入力回転体とを動力伝達可能な状態で備え、前記搬出装置の出力軸にベアリングを介して出力回転体を取付け、前記ベアリングに前記粘性連係手段を構成するグリスが封入してある点にあり、その作用効果は次の通りである。 【0010】 〔作用効果〕 つまり、搬出装置と開閉蓋とを連係するに、動力伝達可能な出力回転体と入力回転体とで構成することによって、専用のモータ等を使用する場合に比べて安価に構成できるとともに、出力回転体を支持するベアリングに使用されるグリスの粘度を効果的に設定することによって、搬出装置と出力回転体とを連係する粘性連係力を発揮する。開閉蓋が開き切った状態にあっては、滑り機能を発揮することとなり、開閉蓋に無理な開き力を作用させることなく搬出装置の作動を継続することができることとなり、開閉蓋の開きストロークを任意に設定できるものとなっている。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 コンバインは、図1に示すように、クローラ式走行装置1を備えた走行機体2の前端に刈取前処理部3を配置するとともに、走行機体2の右横側部に脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク4を搭載して構成されている。 【0012】 図1に示すように、穀粒タンク4には排出用の底スクリュウ4Aが設けてあり、穀粒タンク4の後面の下端に底スクリュウ4Aの排出口を設ける。穀粒タンク4の後面には、縦送りスクリュウコンベア5が取り付けてあり、縦送りスクリュウコンベア5を穀粒タンク4の後面の下端に設けたベベルギヤ連結ケース6を介して底スクリュウ4Aの排出口に接続してある。 【0013】 図1に示すように、コンバインにおいては、縦送りスクリュウコンベア5の上端には旋回筒7を設けてあり、旋回筒7の横側面に上下揺動自在に横送りスクリュウコンベア8が取り付けられて、旋回筒7の内部空間を通して縦送りスクリュウコンベア5が持上げ搬送した穀粒を横送りスクリュウコンベア8に受け渡すべく構成してある。 図1に示すように、横送りスクリュウコンベア8の先端部には、横送りスクリュウコンベア8で送られる穀粒を機外に搬出するための穀粒搬出口9が設けられている。 ここに、縦送りスクリュウコンベア5と横送りスクリュウコンベア8とを穀粒搬出装置と称する。 【0014】 図1及び図2に示すように、縦送りスクリュウコンベア5と横送りスクリュウコンベア8には穀粒を搬送する縦送りスクリュウ5A、横送りスクリュウ8Aが設けてある。縦送りスクリュウ5Aは、ベベルギヤ連結ケース6において底スクリュウ4Aとベベルギヤ連動され、横送りスクリュウ8Aは、旋回筒7において縦スクリュウ5Aとベベルギヤ連動されている。 【0015】 底スクリュウ4Aは穀粒タンク4から運転席側に突出した伝動軸に入力プーリ10を設けてあり、エンジンからの動力を受けるように構成してある。運転部には操作レバー(図示せず)があり、エンジン動力を入切するクラッチ機構に対する操作が可能となっている。したがって、操作レバーによって、底スクリュウ4A、縦送りスクリュウ5A、横送りスクリュウ8Aを駆動して、穀粒を穀粒搬出口9より機外に搬出可能である。 【0016】 穀粒搬出口9での構造について説明する。図2に示すように、横送りスクリュウ8Aを搬送ケース8B内に収納するとともに、横送りスクリュウ8Aの先端部を搬送ケース8Bに取り付けたベアリング11で回転自在に支持してある。搬送ケース8Bの先端部には、下向き開口の筒状体8Cが連設されており、筒状体8Cの下端開口部分が穀粒搬出口9を構成する。 【0017】 図2及び図3に示すように、搬送ケース8Bの下端部には、横送りスクリュウ8Aと平行に揺動軸12Aが架設され、その揺動軸12Aに一体揺動する状態で開閉蓋12が取り付けてある。この開閉蓋12が閉じ操作されることによって、穀粒搬出口9より穀粒の搬出が阻止される。 【0018】 開閉蓋12の開閉手段Aについて説明する。図2及び図3に示すように、横送りスクリュウ8Aを搬送ケース8Bより突出させるとともに、横送りスクリュウ8Aの突出軸部8aにベアリング13を外嵌装着し、外嵌装着したベアリング13の更に外側に出力回転体としての出力ギヤ14を取り付け固定してある。 ベアリング13と出力ギヤ14との間にワンウエイクラッチ16を設けて、横送りスクリュウ8Aが搬出方向に回転する場合には出力ギヤ14を回転させ、出力ギヤ14が搬出方向と反対方向に回転する場合にはベアリング13、及び、横送りスクリュウ8Aには動力伝達が行われない。 ベアリング13としては、内外輪の間に多数のボールが介在された玉軸受、又は、コロが介在されたコロ軸受が採用されるが、内外輪の間にはグリースが封入されて、内外輪の相対回転に粘性抵抗を付与すべく構成してある。 【0019】 一方、開閉蓋12を取り付けた揺動軸12Aも横送りスクリュウ軸8Aの突出軸部8aと同様に搬送ケース8Bより突出させて突出軸部12aを構成し、突出軸部12aに入力回転体としての扇型状の入力ギヤ15が取り付けてある。開閉蓋側の入力ギヤ15と横送りスクリュウ側の出力ギヤ14とを咬合状態に取り付けてある。 【0020】 前記したベアリング13に封入されたグリスについては、内外輪の間に介在されるボールの転動を助ける潤滑剤として機能させるのが通常の使用形態であるが、ここでは、敢えて、潤滑性の低い転動に対する抵抗の高いものを使用する。このことによって、突出軸部8aとベアリング13との相対回動を抑制して、後記するように、閉塞姿勢に付勢された開閉蓋12を開き状態に駆動する連係力を発揮させることができる。ここに、グリスを、横送りスクリュウ軸8Aの突出軸部8aからベアリング13を介して取付られている出力ギヤ14に動力伝達する粘性連係手段と称する。 【0021】 一方、開閉蓋12の揺動軸12Aの突出軸部12aには、搬送ケース8Bとの間に架け渡されるトーションスプリング17が設けてあり、このトーションスプリング17の戻り力により開閉蓋12を閉塞姿勢に付勢することができる。このトーションスプリング17を、開閉蓋12を閉塞姿勢に付勢する付勢手段と称する。 【0022】 以上のような構成により、付勢手段の付勢力に抗して開閉蓋12を開き状態に切り換えるのは、穀粒搬出装置を駆動作動させることによって、行うことができる。つまり、横送りスクリューコンベア8を駆動すると、横送りスクリュウ軸8A、突出軸部8a、ベアリング13、グリス(粘性連係手段)、出力ギヤ14、入力ギヤ15、突出軸部12a、揺動軸12Aに駆動力が伝達されて、開閉蓋12が開き作動する。この場合にグリス(粘性連係手段)の連係力は、付勢手段の付勢力を上回るものとする。 【0023】 但し、開閉蓋12が開き切った後に、穀粒搬出装置が搬送状態を維持している状態では、今度はグリス(粘性連係手段)が滑りを生じて、出力ギヤ14は回転しない。 横送りスクリュウ8Aが停止すると、出力ギヤ14が停止する。そうすると、入力ギヤ15に駆動力が伝達されず、付勢手段による戻し力が機能することとなる。つまり、トーションスプリング17の戻し付勢力によって、開閉蓋12と揺動軸12A、及び、入力ギヤ15、出力ギヤ14とが逆方向に回転して、開閉蓋12が閉塞姿勢に切り換わる。 この場合に、出力ギヤ14が逆方向に回転するが、ワンウエイクラッチ16の働きによって、ベアリング13、及び、横送りスクリュウ8Aには動力伝達はされない。 【0024】 ここで、グリスによる粘性抵抗力とトーションバネ17による付勢力との関係について説明する。 横送りスクリュウ8Aが駆動されて開閉蓋12が開き状態に切り換わるには、グリスによる粘性抵抗力がトーションバネ17の付勢力を上回る必要がある。 反対に、トーションバネ17の付勢力で開閉蓋12を戻して閉塞姿勢に切り換えるには、トーションバネ17の付勢力がグリスによる粘性抵抗力を下回っているので、グリスの粘性抵抗力を解除する構造の導入が必要である。 【0025】 そこで、導入されたのが、ワンウエイクラッチ16であり、このワンウエイクラッチ16をベアリング13と出力ギヤ14との間に介在させることによって、グリスによる粘性抵抗力に拘わらずトーションバネ17の付勢力のみで開閉蓋12を閉じ姿勢に戻すことができる。 【0026】 〔別実施形態〕 (1) 摩擦連係手段として次ぎのようなものを提示する。図4に示すように、横送りスクリュウ8Aの突出端部8aに出力回転体14を設けるが、出力回転体14として、突出端部8aに遊嵌される回転基端部14Aと、回転基端部14Aに外嵌されるワンウエイクラッチ14Bと、ワンウエイクラッチ14Bに外嵌されるギヤ部14Cとで構成する。回転基端部14Aに対して圧接する摩擦多板機構18Aを設け、この摩擦多板機構18Aを押し付け保持する保持ディスク18Bを突出端部8aに取り付け固定してある。 以上のような構成によって、摩擦連係手段18を構成する。 (2) 出力回転体14と入力回転体15とを、スプロケットやプーリで構成してもよい。 (3) 開閉蓋12を閉塞姿勢に付勢する手段としてトーションスプリング17を利用したが、コイルスプリングを使用してもよい。 (4) 搬出装置としてスクリュウ式のものを使用したが、空気輸送式のもの、又は、バケットコンベア式のもの等他の形式のものが使用可能である。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】コンバインの全体側面図 【図2】横送りスクリュウコンベアの先端に形成した穀物搬出口に、開閉蓋と開閉手段とを設けた状態を示す縦断側面図 【図3】図2における背面図で、(イ)は開閉蓋を閉塞姿勢にした状態、(ロ)は開閉蓋を開き姿勢に切り換えた状態 【図4】摩擦連係手段を示す縦断側面図 【符号の説明】 【0028】 4 穀粒タンク 5、8 搬出装置 9 穀粒搬出口 12 開閉蓋 13 ベアリング 14 出力回転体(出力ギヤ) 15 入力回転体(入力ギヤ) 17 付勢手段(トーションスプリング) 18 摩擦連係手段 A 開閉手段
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成18年9月4日(2006.9.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2008−54650(P2008−54650A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月13日(2008.3.13) |
| 【出願番号】 |
特願2006−239058(P2006−239058) |
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