| 【発明の名称】 |
脱穀装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】平田 晋
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| 【要約】 |
【課題】排塵処理室の上部に上部排塵口を設けることによって、揺動選別装置における穀粒と藁屑の選別効率を向上させることのできる脱穀装置を実現する。
【構成】扱室Aの処理物の搬送下手側に排塵処理室Dを備え、グレンパン6からチャフシーブ7に移る処理物に向って選別風を供給する回転ファン14を備えてある脱穀装置1において、排塵処理室Dの上部に機外に開放された上部排塵口4を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱室の処理物の搬送下手側に排塵処理室を備え、前記扱室の下方に揺動選別装置を備えて、前記揺動選別装置に、前記扱室から落下供給される処理物を受け止めて搬送しながら選別処理するグレンパンと、前記グレンパンから処理物を受け継いで搬送しながら選別処理するチャフシーブとを備え、前記扱室の搬送上手側下方に、前記グレンパンから前記チャフシーブに移る処理物に向って選別風を供給する回転ファンを備えてある脱穀装置であって、 前記排塵処理室の上部に機外に開放された上部排塵口を備えてある脱穀装置。 【請求項2】 前記上部排塵口に開閉可能な開閉部材を備えてある請求項1記載の脱穀装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、グレンパンからチャフシーブに移る処理物に向って選別風を供給する回転ファンを備えてある脱穀装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来の技術としては、例えば特許文献1に開示されているように、グレンパンからチャフシーブに移る処理物に向って選別風を供給する回転ファンを備えて、処理物に含まれる穀粒と藁屑を選別することができるように構成された脱穀装置が知られている。 【0003】 【特許文献1】特開平11−225561号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 特許文献1に開示されているように、扱室の搬送上手側下方に回転ファンを備えて、グレンパンからチャフシーブに移る処理物に向って選別風を供給すると、この選別風は、扱室の搬送下手側端部の下方を通って、扱室の搬送下手側の排塵処理室の上部に向う。そうすると、処理物に含まれる藁屑は、この選別風によって排塵処理室の上部に向って搬送される。 しかし、従来の脱穀装置では排塵処理室の上部が機外に開放されていなかったため、回転ファンから供給された選別風によって排塵処理室の上部に搬送された藁屑は、排塵処理室の上部で行き場を失って、排塵処理室に設けた機器の上部(例えば、排塵ファンの上方に設けた上側ファンガイドの上部等)に堆積することがあった。特に、回転ファンの風量を強めた場合には、排塵処理室の上部に多くの藁屑が搬送されて、排塵処理室に設けた機器の上部に多くの藁屑が堆積することがあった。 【0005】 排塵処理室に設けた機器の上部に堆積した藁屑が揺動選別装置に落下すると、穀粒と藁屑の選別に悪影響を及ぼし、効率的に穀粒と藁屑の選別を行う妨げになっていた。そのため、藁屑を含む選別風を排塵処理室の上部で行き場を失わせることなく無理なく機外へ導くことができるように構成すれば、排塵処理室の上部に搬送された藁屑を機外に排出することができて、排塵処理室に設けた機器の上部に藁屑が堆積することを防止することができる。そうすると、排塵処理室に設けた機器の上部に堆積した藁屑が揺動選別装置に落下することが少なくなって、揺動選別装置における穀粒と藁屑の選別効率を向上させることができると考えられる。 本発明は、排塵処理室の上部に上部排塵口を設けることによって、揺動選別装置における穀粒と藁屑の選別効率を向上させることのできる脱穀装置を実現することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 [I] (構成) 本発明の第1特徴は、扱室の処理物の搬送下手側に排塵処理室を備え、前記扱室の下方に揺動選別装置を備えて、前記揺動選別装置に、前記扱室から落下供給される処理物を受け止めて搬送しながら選別処理するグレンパンと、前記グレンパンから処理物を受け継いで搬送しながら選別処理するチャフシーブとを備え、前記扱室の搬送上手側下方に、前記グレンパンから前記チャフシーブに移る処理物に向って選別風を供給する回転ファンを備えてある脱穀装置において、次のように構成することにある。 前記排塵処理室の上部に機外に開放された上部排塵口を備える。 【0007】 (作用) 本発明の第1特徴によると、扱室の搬送上手側下方に備えた回転ファンにより、グレンパンからチャフシーブに移る処理物に向って選別風が供給されると、この選別風は、処理物に含まれる藁屑とともに、扱室の搬送下手側端部の下方を通って、扱室の搬送下手側の排塵処理室の上部に向う。この排塵処理室の上部に供給された選別風は、排塵処理室の上部に備えた上部排塵口から藁屑とともに機外へ排出される。すなわち、藁屑を含む選別風を排塵処理室の上部で行き場を失わせることなく、排塵処理室の上部に備えた上部排塵口から無理なく機外へ導くことができて、排塵処理室の上部に搬送された藁屑を機外に排出することができる。 【0008】 (発明の効果) 本発明の第1特徴によると、排塵処理室の上部に搬送された藁屑を機外に排出することができるため、排塵処理室に設けた機器の上部に藁屑が堆積することを防止することができる。そのため、堆積した藁屑が揺動選別装置に落下することが少なくなって、揺動選別装置における穀粒と藁屑の選別効率を向上させることができる。 【0009】 [II] (構成) 本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の脱穀装置において、次のように構成することにある。 前記上部排塵口に開閉可能な開閉部材を備える。 【0010】 (作用) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。 本発明の第2特徴によれば、上部排塵口に開閉可能な開閉部材を備えることにより、この開閉部材によって上部排塵口を開閉することができる。そのため、例えば、回転ファンの風量や処理物の処理量に応じて上部排塵口を開閉することができる。具体的には、回転ファンの風量や処理物の処理量が多く排塵処理室の上部に供給される藁屑の量が多い場合には、上部排塵口を機外に開いて、逆に、回転ファンの風量又は処理物の処理量が少なく排塵処理室の上部に供給される藁屑の量が少ない場合には、上部排塵口を閉じることができる。 【0011】 (発明の効果) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。 本発明の第2特徴によると、回転ファンの風量や処理物の処理量に応じて上部排塵口を開閉できるため、排塵処理室の上部に搬送された藁屑を効率よく上部排塵口から機外に排出することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0012】 図1に、コンバインに搭載された脱穀装置1を示している。なお、この発明を実施するための最良の形態においては、脱穀装置1をコンバインに搭載した例を示すため、図1における左方が処理物の搬送上手側に相当し、図1における右方が処理物の搬送下手側に相当する((図2〜図6においても同様)。以下の説明においては、処理物の搬送上手側を前方と、処理物の搬送下手側を後方と表示する。 【0013】 図1〜図3に示すように、この脱穀装置1は、その上部側前方に扱室A、中間部側に揺動選別装置B、下部側に回収装置C、扱室Aの後方に排塵処理室Dを配設している。脱穀装置1には、刈取処理された穀稈をフィードチェーン2で挟持搬送しながら扱き処理する扱胴3を扱室Aに軸架するとともに、扱き処理された処理物を漏下させる受網5を扱胴3の下方側に配設している。 【0014】 揺動選別装置Bには、受網5から漏下した処理物を受け止めるグレンパン6と、このグレンパン6の後方に順に位置させたチャフシーブ7及びストローラック8と、チャフシーブ7の下方に位置するグレンシーブ9と、扱胴3の後端部下方でチャフシーブ7の上方に位置する第2グレンパン15とを備え、前後揺動駆動されるシーブケース16に架設されている。 【0015】 回収装置Cには、グレンパン6の下方側に位置する唐箕10と、グレンシーブ9の下方に位置しグレンシーブ9からの漏化物(一番物)を回収して横一側に横送りする一番物搬送スクリュ11と、ストローラック8の下方に位置しグレンシーブ9やチャフシーブ7等からの漏化物(二番物)を回収して横一側に横送りする二番物搬送スクリュ12と、一番物搬送スクリュ11と二番物搬送スクリュ12の間に位置し二番物搬送スクリュ12の上方に向って選別風を供給する選別ファン13が配設されている。 【0016】 揺動選別装置Bの前部下方で唐箕10の前方に回転ファン14を備え、上側ファンケース18と下側ファンケース19に案内されてグレンパン6の終端部に向って選別風を供給するように構成されている。 【0017】 排塵処理室Dには、扱胴3の後方に位置する回転胴17を備え、扱胴3の後端部下方の送塵口24から供給される処理物をこの回転胴17によって解し処理し、塵埃から穀粒を取り出すように構成されている。回転胴17の後方には排塵ファン20が配設されており、この排塵ファン20の前方から吸い込んだ藁屑を含む空気を、上側ファンガイド21と下側ファンガイド22に案内されて、機外に排出するように構成されている。 【0018】 排塵ファン20の下方に排塵口23が設けられており、揺動選別装置Bの前部下方に位置する唐箕10から、この排塵口23に向って唐箕風を供給することで、処理物に含まれる穀粒と藁屑を選別することができるように構成されている。 【0019】 排塵ファン20の後方に排藁カッタ30を備え、排藁チェーン31によって後方に搬送されてきた藁を、この排藁カッタ30で細断して機外に排出するように構成されている。 【0020】 図4及び図5に示すように、扱室Aの上部は扱室カバー25で覆われており、排塵処理室Dの上部は排塵処理室カバー26で覆われている。扱室Aの前後には、前側板27及び後側板28を備え、この後側板28によって扱室Aと排塵処理室Dが仕切られている。さらに、扱室カバー25及び排塵処理室カバー26の上方は外装カバー29で覆われている。 【0021】 排塵処理室Dの上部に位置する排塵処理室カバー26に開口部Lを加工することで上部排塵口4が形成されており、排塵処理室カバー26及び外装カバー29の後端部から排藁カッタ30の後方に向って延出した排塵ダクト32を介して、この上部排塵口4が機外に開放されるように構成されている。 【0022】 上部排塵口4には、この上部排塵口4を開閉可能な板状の開閉部材33を備え、開閉部材33の前端部を支点として上下に揺動可能に支持されている。この開閉部材33と排塵処理室カバー26とに亘ってステー34が取り付けられており、開閉部材33側に設けた締付部材35を緩めて調節することで、開閉部材33の開閉度を調節できるように構成されている。このように、開閉部材33の開閉度を調節可能に構成することにより、回転ファン14の風量や処理物の処理量に応じて適切な開閉度に開閉部材33を調節することができる。 【0023】 上部排塵口4の上方に位置する外装カバー29には上部メンテ口36が形成されており、この上部メンテ口36を上側から覆うようにメンテカバー37が取り付けられている。メンテカバー37は、メンテカバー37の前端部を支点として上下に揺動可能に支持されており、メンテカバー37の後部には、メンテカバー37を閉めた状態で固定するためのロック具38が取り付けられている。メンテカバー37のロック具38を解除した上で、メンテカバー37を上方に開いて上部メンテ口36を開放することで、この上部メンテ口36の上方から開閉部材33の開閉度を調節することができるようになっている。 【0024】 図3に示すように、回転ファン14によって、グレンパン6からチャフシーブ7に移る処理物に向って選別風が供給されると、この選別風は、処理物に含まれる藁屑とともに、扱室Aの後方下方に位置する送塵口24付近を通って排塵処理室Dの上部に向う。この排塵処理室Dの上部に供給された選別風は、排塵処理室Dの上部に備えた上部排塵口4から排塵ダクト32を通って藁屑とともに機外へ排出される。そのため、藁屑が排塵処理室Dに設けた上側ファンガイド21の上部等に堆積することを防止することができて、堆積した藁屑が揺動選別装置Bに落下することが少なくなり、揺動選別装置Bにおける穀粒と藁屑の選別効率を向上させることができると考えられる。 【0025】 この脱穀装置1においては、扱胴3の後方に回転胴17を備え、回転胴17の後方に排塵ファン20が配設されている。すなわち、排塵ファン20によって排塵処理室D内の排塵を吸い込む位置に回転胴17を配置しているため、この回転胴17が排塵ファン20で藁屑を吸い込む際の妨げになって、回転胴17の上方に搬送された藁屑が機外に排出され難くなる。そのため、この脱穀装置1のように、排塵ファン20の前方に回転胴17が配置されている場合においては、上述した上部排塵口4から藁屑を機外に排出する構成を採用するとメリットが大きいと考えられる。 【0026】 図6に、この脱穀装置1における揺動選別装置Bの駆動構造の概略を示す。図6に示すように、両端部を偏心させた駆動軸40の中央部に回動自在にシーブケース16が支持されており、この駆動軸40の一端部に伝動機構41を介して割りプーリ42が連結されている。このように、割りプーリ42に巻き掛ける伝動ベルト43のベルト巻回径を電動モータ等のアクチュエータ(図示せず)によって変更可能に構成することにより、揺動選別装置Bの揺動速度を無段変速できるようになっている。 【0027】 従来の揺動選別装置Bにおいては、揺動選別装置Bの揺動速度が一定で、その速度が比較的高めに設定されていた。そのため、例えば、処理物の処理量が少ない場合には、揺動選別装置Bの揺動速度が速すぎてシーブケース16の上で穀粒が跳ねて、穀粒が機外に排出される3番ロスが多くなるといった問題があった。そこで、この脱穀装置1のように割りプーリ42を用いて揺動選別装置Bの揺動速度を変速可能に構成することにより、例えば、処理物の処理量が多い場合には、揺動選別装置Bを早く揺動させて、逆に、処理物の処理量が少ない場合には、揺動選別装置Bを遅く揺動させることができる。すなわち、処理物の処理量に応じて揺動選別装置Bの揺動速度を変更することができる。そのため、例えば、上述した処理物の処理量が少ない場合における3番ロスを少なくすることができると考えられる。 【0028】 [発明の実施の第1別形態] 前述の[発明を実施するための最良の形態]においては、排塵処理室Dの上部に位置する排塵処理室カバー26に開口部Lを加工することで上部排塵口4を形成した例を示したが、開口部Lの寸法や形状は異なる寸法や形状であってもよい。 【0029】 [発明の実施の第2別形態] 前述の[発明を実施するための最良の形態]及び[発明の実施の第1別形態]においては、板状に開閉部材33を構成した例を示したが、開閉部材33の形状等は異なる形状であってもよい。 【0030】 また、開閉部材33の開閉構造として、開閉部材33の前端部を支点として上下に揺動可能に支持する例を示したが、上部排塵口4を開閉可能な構造であれば異なる開閉部材33の開閉構造であってもよく、例えば、開閉部材33をスライドさせることによって上部排塵口4が開閉されるように構成してもよい。 【0031】 [発明の実施の第3別形態] 前述の[発明を実施するための最良の形態]、[発明の実施の第1別形態]及び[発明の実施の第2別形態]においては、コンバインに搭載した脱穀装置1を例に示したが、コンバインに搭載する脱穀装置1に限らず、例えば、刈取部(図示せず)を備えていないハーベスタ(図示せず)に搭載する脱穀装置1においても同様に適用できる。 【図面の簡単な説明】 【0032】 【図1】コンバインの全体左側面図 【図2】コンバインの全体平面図 【図3】脱穀装置の縦断側面図 【図4】排塵処理室の縦断側面図 【図5】開閉部材の構造を示す横断平面図 【図6】揺動選別装置の駆動構造の概略を示す平面図 【符号の説明】 【0033】 1 脱穀装置 4 上部排塵口 6 グレンパン 7 チャフシーブ 14 回転ファン 33 開閉部材 A 扱室 B 揺動選別装置 D 排塵処理室
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成18年8月22日(2006.8.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2008−48620(P2008−48620A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月6日(2008.3.6) |
| 【出願番号】 |
特願2006−225355(P2006−225355) |
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