| 【発明の名称】 |
コンバインの穀粒排出構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 勝秀
【氏名】中 珠喜
【氏名】仲島 鉄弥
【氏名】宮崎 誠
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| 【要約】 |
【課題】コンバインの穀粒排出構造において、オーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に排出する状態、及びオーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態に適切に対応することができるように構成する。
【構成】オーガ8の排出口12からの穀粒の排出を許容する排出許容姿勢A2及びオーガ8の排出口12からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢A1に切換自在な排出切換部材29を、オーガ8の排出口12に備える。オーガ8が排出状態であると排出切換部材29が排出許容姿勢A2となり、オーガ8が排出停止状態であると排出切換部材29が排出阻止姿勢A1となる第1モードと、オーガ8に関係なく排出切換部材29が排出許容姿勢A2となる第2モードとを設定して、第1及び第2モードを選択可能に構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 グレンタンクに貯留された穀粒を排出口から排出可能なオーガを備えて、 前記オーガを駆動してオーガの排出口から穀粒を排出する排出状態、及び前記オーガの駆動を停止して穀粒の排出を停止する排出停止状態に切換自在な駆動切換手段を備え、 前記オーガの排出口からの穀粒の排出を許容する排出許容姿勢及びオーガの排出口からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢に切換自在な排出切換部材を、前記オーガの排出口に備えると共に、 前記駆動切換手段が排出状態であると排出切換部材が排出許容姿勢となり、前記駆動切換手段が排出停止状態であると排出切換部材が排出阻止姿勢となる第1モードと、前記駆動切換手段に関係なく排出切換部材が排出許容姿勢となる第2モードとを設定して、前記第1及び第2モードを選択可能な選択手段を備えてあるコンバインの穀粒排出構造。 【請求項2】 前記オーガを格納する格納部を備えて、 前記第2モードにおいてオーガが格納部に位置していると、前記排出切換部材を排出阻止姿勢とする牽制手段を備えている請求項1に記載のコンバインの穀粒排出構造。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、コンバインにおいてグレンタンクに貯留された穀粒を排出する為の穀粒排出構造に関する。 【背景技術】 【0002】 コンバインでは、例えば特許文献1に開示されているように、グレンタンクに貯留された穀粒を排出口(特許文献1の図1及び図4のa)から排出可能なオーガ(特許文献1の図1及び図4の9)を備えたものがあり、特許文献1ではオーガを駆動及び停止操作自在なクラッチ機構(特許文献1の図1の13)(駆動切換手段に相当)、オーガの排出口を開閉自在なシャッタ(特許文献1の図4の14)(排出切換部材に相当)、シャッタを開閉操作するモータ(特許文献1の図4の18)を備えている。 【0003】 これにより、操作レバー(特許文献1の図4の19)を操作してクラッチ機構を伝動状態に操作すると、オーガ(穀粒の排出)が駆動され、これに伴ってモータによりシャッタが開操作されて、オーガの排出口から穀粒が排出される。次に操作レバーを操作してクラッチ機構を遮断状態に操作すると、オーガ(穀粒の排出)が停止し、これに伴ってモータによりシャッタが閉操作される。このようにオーガ(穀粒の排出)の停止に伴ってシャッタを閉操作することにより、オーガの内部においてオーガの排出口の近くに達した穀粒が排出口からこぼれ出ないようにすることができる。 【0004】 【特許文献1】特開平9−322642号公報(図1及び図4) 【特許文献2】特開平10−290625号公報 【特許文献3】特開平11−155356号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 前述の[背景技術]に記載の状態(特許文献1)は、オーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に排出する状態を想定している。 これに対して、例えば特許文献2,3に開示されているように、オーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態もある。この状態では、トラックの荷台に複数の籾袋を置いておき(特許文献2の図7参照)、オーガの排出口から穀粒を一つずつ籾袋に排出していく作業を行うことが多い。 本発明はコンバインの穀粒排出構造において、オーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に放出する状態、及びオーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態に適切に対応することができるように構成することを目的としている。 【課題を解決するための手段】 【0006】 [I] (構成) 本発明の第1特徴は、コンバインの穀粒排出構造において次のように構成することにある。 グレンタンクに貯留された穀粒を排出口から排出可能なオーガを備える。オーガを駆動してオーガの排出口から穀粒を排出する排出状態、及びオーガの駆動を停止して穀粒の排出を停止する排出停止状態に切換自在な駆動切換手段を備える。オーガの排出口からの穀粒の排出を許容する排出許容姿勢及びオーガの排出口からの穀粒の排出を阻止する排出阻止姿勢に切換自在な排出切換部材を、オーガの排出口に備える。駆動切換手段が排出状態であると排出切換部材が排出許容姿勢となり、駆動切換手段が排出停止状態であると排出切換部材が排出阻止姿勢となる第1モードと、駆動切換手段に関係なく排出切換部材が排出許容姿勢となる第2モードとを設定して、第1及び第2モードを選択可能な選択手段を備える。 【0007】 (作用) オーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に排出する状態では一般に、穀粒を一台のトラックの荷台に排出し始めると、トラックの荷台が満杯になるまでは穀粒の排出を停止することはない。トラックの荷台が満杯になると穀粒の排出を停止して、オーガを移動させることにより(又はトラックを移動させることにより)、穀粒を次のトラックの荷台に排出する。このようにオーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に排出する状態では、穀粒の排出及び停止を繰り返すことは比較的少ない。 この状態において、一台のトラックの荷台が満杯になった後、オーガの排出口を別のトラックの荷台の上方に位置させる場合(コンバインを少し移動させてオーガの排出口を別のトラックの荷台の上方の位置に移動させる場合)(オーガの排出口の下方に別のトラックが移動してくる場合)(オーガを昇降又は旋回させてオーガの排出口を別のトラックの荷台の上方の位置に移動させる場合)、オーガの排出口から穀粒がこぼれ出ると、穀粒が路上に落ちることがあるので、好ましくない。 【0008】 従って、本発明の第1特徴によると、オーガの排出口から穀粒を例えばトラックの荷台に排出する状態では、第1モードを選択すればよい。 この場合に、オーガの排出口に備えられた排出切換部材を排出許容姿勢及び排出阻止姿勢に切り換えるには少し時間を要するので、穀粒を一台のトラックの荷台に排出し始めると、トラックの荷台が満杯になるまでは穀粒の排出を停止することはない状態(穀粒の排出及び停止を繰り返すことが比較的少ない状態)に、第1モードは適している。 駆動切換手段を排出状態(オーガ(穀粒の排出)の駆動状態)とし、排出切換部材を排出許容姿勢として、一台のトラックの荷台が満杯になった後、オーガの排出口を別のトラックの荷台の上方に位置させる場合、第1モードによれば、一台のトラックの荷台が満杯になった後に、駆動切換手段を排出停止状態(オーガ(穀粒の排出)の停止状態)にすると、排出切換部材が排出阻止姿勢となるので、オーガの排出口を別のトラックの荷台の上方に位置させる場合、オーガの排出口から穀粒がこぼれ出るようなことがない。 【0009】 オーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態では一般に、トラックの荷台に複数の籾袋を置いておき(特許文献2の図7参照)、オーガの排出口に穀粒を取り付けて籾袋に穀粒を排出し、籾袋が満杯になると、作業者がオーガの排出口から籾袋を取り外して、オーガの排出口を隣の籾袋の位置に移動させ、隣の籾袋をオーガの排出口に取り付けると言うような作業を繰り返して、オーガの排出口から穀粒を一つずつ籾袋に排出していく作業を行うことが多い。 この状態において、籾袋が満杯になった後、オーガの排出口から籾袋を取り外して隣の籾袋をオーガの排出口に取り付ける場合、作業能率と言う面から隣の籾袋をオーガの排出口に素早く取り付ける必要がある。籾袋が満杯になった後、隣の籾袋にオーガの排出口を取り付ける際にオーガの排出口から穀粒がこぼれ出たとしても、穀粒はトラックの荷台に落ちることになるので、穀粒の回収は容易に行える。 【0010】 従って、本発明の第1特徴によると、オーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態では、第2モードを選択すればよい。 この場合、前述と同様にオーガの排出口に備えられた排出切換部材を排出許容姿勢及び排出阻止姿勢に切り換えるには少し時間を要する。これにより、駆動切換手段を排出状態(オーガ(穀粒の排出)の駆動状態)とし、排出切換部材を排出許容姿勢として、オーガの排出口から穀粒を籾袋に排出し、籾袋が満杯になって、駆動切換手段を排出停止状態(オーガ(穀粒の排出)の停止状態)にすると、排出切換部材は排出許容姿勢のままで残るので、隣の籾袋をオーガの排出口に取り付けた後、駆動切換手段を排出状態(オーガ(穀粒の排出)の駆動状態)とすることにより、オーガの排出口から穀粒を隣の籾袋に排出する状態に素早く移行することができる。 第2モードでは、駆動切換手段を排出停止状態(オーガ(穀粒の排出)の停止状態)にしても、排出切換部材は排出許容姿勢であるので、籾袋が満杯になった後、隣の籾袋をオーガの排出口に取り付ける際にオーガの排出口から穀粒がこぼれ出る可能性はあるが、穀粒はトラックの荷台に落ちることになるので、穀粒の回収は容易に行える。 【0011】 (発明の効果) 本発明の第1特徴によると、コンバインの穀粒排出構造において、作業者が第1及び第2モードを任意に選択することにより、オーガの排出口から穀粒をトラックの荷台に排出する状態、及びオーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態に適切に対応することができるようになって、コンバインの作業性を向上させることができた。 【0012】 [II] (構成) 本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴のコンバインの穀粒排出構造において次のように構成することにある。 オーガを格納する格納部を備える。第2モードにおいてオーガが格納部に位置していると、排出切換部材を排出阻止姿勢とする牽制手段を備える。 【0013】 (作用) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。 コンバインでは一般にオーガを格納する格納部を備えており、オーガを格納部に格納した状態で圃場での移動走行や路上での移動走行を行う(特許文献1の図1の状態参照)。本発明の第2特徴によれば、第2モードが選択されていても、オーガが格納部に位置していると、排出切換部材が排出阻止姿勢となるので、オーガを格納部に格納した状態で圃場での移動走行や路上での移動走行の際に、オーガの排出口から穀粒がこぼれ出るようなことがない。 【0014】 (発明の効果) 本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。 本発明の第2特徴によると、第2モードが選択されていても、オーガを格納部に格納した状態で圃場での移動走行や路上での移動走行の際に、オーガの排出口から穀粒がこぼれ出るようなことがなくなって、コンバインの作業性を向上させることができた。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 [1] 図1及び図2に示すように、右及び左のクローラ式の走行装置1によって支持された機体の前部に、刈取部2及び運転部3が備えられて、機体の後部の左側に脱穀装置4が備えられ、機体の後部の右側にグレンタンク5が備えられて、自脱型式のコンバインが構成されている。 【0016】 図1に示すように、グレンタンク5の穀粒を排出する底スクリュー6がグレンタンク5の底部に備えられ、底スクリュー6からの穀粒を上方に搬送する縦搬送装置7、縦搬送装置7からの穀粒を排出するオーガ8が備えられている。縦搬送装置7は円筒部材7aと、円筒部材7aの内部で回転自在に支持された搬送スクリュー7bとを備えて構成されており、底スクリュー6と縦搬送装置7の搬送スクリュー7bとがベベルギヤ機構(図示せず)を介して連動連結されている。 【0017】 [2] 次にオーガ8について説明する。 図1,2,3に示すように、縦搬送装置7の上部の縦軸芯P1周りに回転自在に支持された基部9、基部9の横軸芯P2周りに上下揺動自在に支持された円筒部材10、円筒部材10の内部で回転自在に支持された搬送スクリュー11、円筒部材10の端部の排出口12等を備えて構成されており、縦搬送装置7の搬送スクリュー7bと搬送スクリュー11とがベベルギヤ機構(図示せず)を介して連動連結されている。 【0018】 図1,2,3に示すように、基部9にリングギヤ9aが固定され、縦搬送装置7の上部に固定されたブラケット7cに電動モータ13(減速機構付き)が固定されて、電動モータ13のピニオンギヤ13aが基部9のリングギヤ9aに咬合している。基部9と円筒部材10とに亘って、油圧シリンダ14が接続されている。これによって、電動モータ13によりオーガ8(基部9、円筒部材10及び搬送スクリュー11)が、縦搬送装置7の縦軸芯P1周りに旋回駆動されるのであり、油圧シリンダ14によりオーガ8(円筒部材10及び搬送スクリュー11)が、基部9の横軸芯P2周りに昇降駆動される。 【0019】 図1及び図7(イ)(ロ)に示すように、運転部3の下部にエンジン15が備えられ、エンジン15の動力がベルト伝動機構16を介して、底スクリュー6の端部に伝達されており、テンションプーリー17(駆動切換手段に相当)の位置を変更操作することによって、ベルト伝動機構16を伝動状態(排出状態に相当)(図7(ロ)参照)、及び遮断状態(排出停止状態に相当)(図7(イ)参照)に操作することができる。機体に電動モータ18及び減速機構19が備えられ、減速機構19の出力軸19aに半円状の駆動部材20が固定されており、テンションプーリー17と駆動部材20とに亘って連係ロッド21が接続されている。 【0020】 図7(イ)に示す状態は、電動モータ18及び減速機構19により、テンションプーリー17がベルト伝動機構16から離間操作されて、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作された状態であり、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が停止している。この場合、駆動部材20の一方の端部がリミットスイッチ22に接触することにより、ベルト伝動機構16が遮断状態であることが検出される。 【0021】 図7(イ)に示す状態から電動モータ18及び減速機構19により駆動部材20を図7(イ)の紙面反時計方向に約180°回転駆動すると、図7(ロ)に示すように、テンションプーリー17がベルト伝動機構16に押圧操作されて、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作されるのであり、エンジン15の動力が底スクリュー6に伝達されて、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が回転駆動される。この場合、駆動部材20の他方の端部がリミットスイッチ23に接触することにより、ベルト伝動機構16が伝動状態であることが検出される。 【0022】 [3] 次にオーガ8の排出口12の付近の構造について説明する。 図4,5,6に示すように、平面視(図6参照)で正方形状のダクト24が円筒部材10の端部に固定されており、オーガ8の排出口12がダクト24の下部に下向きに形成されている。搬送スクリュー11は回転軸11aの外周部に螺旋体11bが固定されて構成され、回転軸11aがダクト24の壁部24aに延出されてベアリング25により回転自在に支持されており、螺旋体11bがオーガ8の排出口12の手前側(図5の紙面右側)で終わっている。 【0023】 図4,5,6に示すように、平面視(図6参照)でL字状のブラケット26がダクト24の壁部24bに固定され、ブラケット26に電動モータ27及び減速機構28が固定されている。平面視(図6参照)で長方形状の平板状の排出切換部材29が備えられ、排出切換部材29の端部に支持軸29aが固定されて、ダクト24の横軸芯P3周りに排出切換部材29(支持軸29a)が揺動自在に支持されており、減速機構28の出力軸28aが排出切換部材29の支持軸29aの端部に連結されている。 【0024】 図4,5,6に示すように、排出切換部材29の中央に穀粒存否センサー30が固定されている。図5に示す状態(後述する排出切換部材29の排出阻止姿勢)において、面状の検出部30aが搬送スクリュー11に向くように設定されており、多数の穀粒が穀粒存否センサー30の検出部30aに接触し圧力を与えることによって、穀粒存否センサー30が穀粒の存在を検出する。 【0025】 図5の実線に示す状態は、電動モータ27及び減速機構28により、排出切換部材29を搬送スクリュー11に接近した排出阻止姿勢A1に操作された状態であり、排出切換部材29及び穀粒存否センサー30の検出部30aが、円筒部材10の内部及び搬送スクリュー11に向いている。排出切換部材29を排出阻止姿勢A1で止めるストッパー31がダクト24に固定されており、排出切換部材29に接触することにより排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作されていることを検出する存否センサー33が、ブラケット26に固定されている。 【0026】 図5の実線に示す状態から、電動モータ27及び減速機構28により排出切換部材29を図5の紙面反時計方向に約180°回転駆動すると、排出切換部材29及び穀粒存否センサー30が排出口12よりも下方に出た排出許容姿勢A2に操作されるのであり、排出切換部材29を排出許容姿勢A2で止めるストッパー32が、ダクト24に固定されている。 【0027】 [4] 次にオーガ8の昇降及び旋回の操作系について説明する。 図2及び図9に示すように、運転部3の左後部に、オーガ8の昇降旋回レバー34、電動モータ18を作動操作する排出スイッチ35、後述する第1及び第2モードを選択するモード選択スイッチ36(選択手段に相当)、目標位置設定ダイヤル37、自動スイッチ38及び停止スイッチ39が備えられており、昇降旋回レバー34、モード選択スイッチ36、目標位置設定ダイヤル37、自動スイッチ38及び停止スイッチ39の信号が制御装置40に入力されている。 【0028】 図2及び図9に示すように、自動スイッチ38は、オーガ8を格納位置B1から目標位置B2に自動的に昇降及び旋回作動させる目標位置移動状態、並びにオーガ8を目標位置B2から格納位置B1に自動的に昇降及び旋回作動させる格納位置移動状態を設定するものである。停止スイッチ39は、前述の目標位置移動状態及び格納位置移動状態においてオーガ8の昇降及び旋回作動を一次停止させるものである。目標位置設定ダイヤル37は前述の目標位置B2を設定するもので、オーガ8の所望の旋回角度を目標位置B2として設定する。運転部3の左横側にオーガ8の受け部材45(格納部に相当)が備えられており、オーガ8を受け部材45に載置している位置が格納位置B1である。 【0029】 図9及び図7(イ)(ロ)に示すように、昇降旋回レバー34は、オーガ8を手動で昇降及び旋回作動させるものであり、上昇位置、下降位置、右旋回位置及び左旋回位置に操作自在に構成されて、中央の中立位置に付勢されている。排出スイッチ35は、電動モータ18及び減速機構19によりベルト伝動機構16を伝動及び遮断状態に操作するものであり、排出位置(ベルト伝動機構16の伝動状態)(図7(ロ)参照)、及び停止位置(ベルト伝動機構16の遮断状態)(図7(イ)参照)に操作自在に構成されている。 【0030】 図3及び図9に示すように、油圧シリンダ14の伸縮位置からオーガ8の上下角度を検出する昇降センサー41、基部9のリングギヤ9aの位置からオーガ8の旋回角度を検出する旋回センサー42が備えられており、昇降センサー41及び旋回センサー42の検出信号が制御装置40に入力されている。リミットスイッチ22,23(図7(イ)(ロ)参照)、穀粒存否センサー30及び存否センサー33(図5参照)の検出信号が制御装置40に入力されている。 これにより、後述する[5][6][7]に記載のように、制御装置40により制御弁43が操作されて油圧シリンダ14が伸縮作動され、電動モータ13が正転及び逆転作動されて、オーガ8が昇降及び旋回作動するのであり、制御装置40により電動モータ18,27が正転及び逆転作動されて、ベルト伝動機構16及び排出切換部材29が操作される。 【0031】 [5] 次に第1モードでの制御の流れについて、図10に基づいて説明する。 図2に示すように、オーガ8の排出口12から穀粒をトラックの荷台44に排出する状態では一般に、穀粒を一台のトラックの荷台44に排出し始めると、トラックの荷台44が満杯になるまでは穀粒の排出を停止することはない。トラックの荷台44が満杯になると穀粒の排出を停止して、オーガ8を移動させることにより(又はトラックを移動させることにより)、穀粒を次のトラックの荷台44に排出する。このようにオーガ8の排出口12から穀粒をトラックの荷台44に排出する状態では、穀粒の排出及び停止を繰り返すことは比較的少ない。このような状態では、モード選択スイッチ36により第1モードを選択する。 【0032】 第1モードを選択すると、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作される(ステップS1)。この状態で、昇降旋回レバー34を操作することにより(ステップS2,S3)、オーガ8を昇降及び旋回作動させることができるのであり(ステップS4)、オーガ8の排出口12を所望の位置に移動させることができる(例えば図2に示すように、トラックの荷台44の上方の位置(目標位置B2))。 【0033】 昇降旋回レバー34を操作せずに、自動スイッチ38を押し操作したとする(ステップS2)。この場合、オーガ8が格納位置B1に位置していると(ステップS5)、オーガ8が上限位置に上昇作動し、次に旋回作動して、目標位置B2(旋回角度)で停止する(ステップS6,S7,S8)(目標位置移動状態)。図2に示すように、目標位置設定ダイヤル37によりトラックの荷台44に向く旋回角度を目標位置B2として設定していると、オーガ8が目標位置B2で停止した後、昇降旋回レバー34を操作することによりオーガ8を下降作動させて、オーガ8の排出口12を所望の位置に位置させる(ステップS3,S4)。 目標位置移動状態(ステップS6,S7,S8)において、停止スイッチ39を押し操作することにより、オーガ8を一時停止させることができるのであり、停止スイッチ39をもう一度押し操作すると、目標位置移動状態が再開される。 【0034】 次に排出スイッチ35を排出位置に操作すると(ステップS12)、排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作され(ステップS13)、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作される(ステップS14)。これにより、エンジン15の動力が底スクリュー6に伝達されて、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が回転駆動され、穀粒がグレンタンク5から排出されて、オーガ8の排出口12から穀粒がトラックの荷台44に排出される。 【0035】 トラックの荷台44が満杯になった場合、排出スイッチ35を停止位置に操作すると(ステップS12)、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作されて(ステップS18)、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が停止し、オーガ8の排出口12からトラックの荷台44への穀粒の排出が停止されるのであり、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作される(ステップS19)。 【0036】 これによって、コンバインを少し移動させてオーガ8の排出口12を別のトラックの荷台44の上方の位置に移動させたり、荷台44が満杯のトラックを移動させて別のトラックをオーガ8の排出口12の下方の位置に移動させたり、コンバインを移動させずに昇降旋回レバー34によりオーガ8を昇降又は旋回させて(ステップS3,S4)、オーガ8の排出口12を別のトラックの荷台44の上方の位置に移動させたりする。 【0037】 この場合、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作されても(ステップS18)、穀粒はオーガ8の排出口12の付近にまだ多数存在しているので、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作されることにより(ステップS19)、オーガ8の排出口12から穀粒がこぼれ出ると言うようなことがない。この後、排出スイッチ35を排出位置に操作すると(ステップS12)、排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作され(ステップS13)、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作されて(ステップS14)、穀粒がグレンタンク5から排出されて、オーガ8の排出口12から穀粒が次のトラックの荷台44に排出される。 【0038】 グレンタンク5の全ての穀粒が排出された状態において、排出スイッチ35を停止位置に操作して(ステップS12)、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作され(ステップS18)、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作された後において(ステップS19)、自動スイッチ38を押し操作すると(ステップS2,S5)、オーガ8が上限位置に上昇作動し、次に旋回作動して、格納位置B1で停止し、下降作動して、受け部材45に載って停止する(ステップS9,S10,S11)(格納位置移動状態)。 【0039】 [6] 前項[5]に記載の第1モードにおいて、排出スイッチ35を排出位置に操作して(ステップS12)、排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作され(ステップS13)、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作された場合(ステップS14)、図5に示すように例えば存否センサー33の故障により、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に位置しているのに、存否センサー33が排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に位置していることを検出することができず、排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作されたと、制御装置40が判断してしまった状態が予想される。 排出切換部材29の支持軸29aや電動モータ27の故障により、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1から排出許容姿勢A2に少しだけ移動して停止し、これによって排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作されたと、存否センサー33が判断してしまった状態が予想される。 【0040】 このように排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に位置した状態において、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作されて(ステップS14)、穀粒がオーガ8の排出口12に達すると、穀粒により排出切換部材29が無理に排出許容姿勢A2に操作されようとして、穀粒の圧力により排出切換部材29やオーガ8の排出口12(ダクト24)が破損するおそれがある。 【0041】 前述のような状態で穀粒がオーガ8の排出口12及び排出切換部材29に達すると、図5に示すように、搬送スクリュー11に向く穀粒存否センサー30の検出部30aに穀粒が接触し圧力を与えるのであり、穀粒存否センサー30によって穀粒の存在が検出される(ステップS15)。穀粒存否センサー30による穀粒の検出に基づいて、ブザー(図示せず)が作動したり警報ランプ(図示せず)が点滅したりして、警報作動が行われるのであり(ステップS16)、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作されて(ステップS17)、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が停止する。 【0042】 [7] 次に第2モードでの制御の流れについて、図11に基づいて説明する。 図8に示すように、オーガ8の排出口12から穀粒を籾袋46に排出する状態では一般に、トラックの荷台44に複数の籾袋46を置いておき、オーガ8の排出口12に穀粒46を取り付けて籾袋46に穀粒を排出し、籾袋46が満杯になると、作業者がオーガ8の排出口12から籾袋46を取り外して、オーガ8の排出口12を隣の籾袋46の位置に移動させ、隣の籾袋46をオーガ8の排出口12に取り付けると言うような作業を繰り返して、オーガ8の排出口12から穀粒を一つずつ籾袋46に排出していく作業を行うことが多い。このような状態では、モード選択スイッチ36により第2モードを選択する。 【0043】 第2モードを選択すると、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作される(ステップS21)。この状態において、昇降旋回レバー34を操作することにより(ステップS22,S23)、オーガ8を昇降及び旋回作動させることができるのであり(ステップS24)、オーガ8の排出口12を所望の位置に移動させることができる(例えば図2に示すように、トラックの荷台44の上方の位置(目標位置B2))。この場合、昇降旋回レバー34を操作すると、直ぐに排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作される(ステップS25)。 【0044】 昇降旋回レバー34を操作せずに、自動スイッチ38を押し操作したとする(ステップS22)。この場合、オーガ8が格納位置B1に位置していると(ステップS26)、オーガ8が上限位置に上昇作動し、次に旋回作動して、目標位置B2(旋回角度)で停止する(ステップS27,S29,S30)(目標位置移動状態)。図2に示すように、目標位置設定ダイヤル37によりトラックの荷台44に向く旋回角度を目標位置B2として設定していると、オーガ8が目標位置B2で停止した後、昇降旋回レバー34を操作することによりオーガ8を下降作動させて、オーガ8の排出口12を所望の位置に位置させる(ステップS23,S24)。この場合に、オーガ8が目標位置B2に向って移動し始めると、直ぐに排出切換部材29が排出許容姿勢A2に操作される(ステップS28)。 目標位置移動状態(ステップS27,S29,S30)において、停止スイッチ39を押し操作することにより、オーガ8を一時停止させることができるのであり、停止スイッチ39をもう一度押し操作すると、目標位置移動状態が再開される。 【0045】 次に図8に示すように、オーガ8の排出口12に穀粒46を取り付けた状態において、排出スイッチ35を排出位置に操作すると(ステップS35)、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作される(ステップS36)。これにより、エンジン15の動力が底スクリュー6に伝達されて、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が回転駆動され、穀粒がグレンタンク5から排出されて、オーガ8の排出口12から穀粒が籾袋46に排出される。 【0046】 この場合、図5の二点鎖線及び図8に示すように、排出許容姿勢A2において、排出切換部材29及び穀粒存否センサー30が排出口12よりも下方に出ており、オーガ8の排出口12に穀粒46を取り付けた状態において、排出切換部材29及び穀粒存否センサー30が籾袋46の中に入り込んだ状態となっている。トラックの荷台44の容積に比べて籾袋46の容積は小さいので、一つの籾袋46は比較的早く満杯になる。 【0047】 オーガ8の排出口12に穀粒46を取り付けた状態において、籾袋46に排出された穀粒が排出切換部材29に達すると、穀粒存否センサー30の検出部30aに穀粒が接触し圧力を与えるのであり、穀粒存否センサー30によって穀粒の存在が検出される(ステップS37)。穀粒存否センサー30による穀粒の検出に基づいて、ブザー(図示せず)が作動したり報知ランプ(図示せず)が点滅したりして、報知作動が行われるのであり(ステップS38)、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作されて(ステップS39)、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が停止する。これにより、籾袋46から穀粒があふれ出るような状態を防止することができるのであり、排出切換部材29は排出許容姿勢A2に残されている。 【0048】 次に作業者がオーガ8の排出口12から籾袋46を取り外し、籾袋46を閉じて、排出スイッチ35を停止位置に操作し(ステップS40)、昇降旋回レバー34を操作してオーガ8を昇降又は旋回させることにより(ステップS23,S24)、オーガ8の排出口12を隣の籾袋46の位置に移動させ、隣の籾袋46をオーガ8の排出口12に取り付ける。 【0049】 この場合、排出切換部材29は排出許容姿勢A2のままで残るのであり、オーガ8の排出口12から穀粒がこぼれ出る可能性はあるが、穀粒はトラックの荷台44に落ちることになるので、穀粒の回収は容易に行える。この後に、排出スイッチ35を排出位置に操作すると(ステップS35)、ベルト伝動機構16が伝動状態に操作され(ステップS36)、穀粒がグレンタンク5から排出されて、オーガ8の排出口12から穀粒が籾袋46に排出される。この後、以上の作業を繰り返して行う。 【0050】 グレンタンク5の全ての籾袋46に排出された状態において、排出スイッチ35を停止位置に操作すると(ステップS35)、ベルト伝動機構16が遮断状態に操作されて(ステップS41)、底スクリュー6、縦搬送装置7の搬送スクリュー7b及び搬送スクリュー11が停止する。この後に、自動スイッチ38を押し操作すると(ステップS22,S26)、オーガ8が上限位置に上昇作動し、次に旋回作動して、格納位置B1で停止し、下降作動して、受け部材45に載って停止するのであり(ステップS31,S32,S33)(格納位置移動状態)、排出切換部材29が排出阻止姿勢A1に操作される(ステップS34)(牽制手段に相当)。 【図面の簡単な説明】 【0051】 【図1】コンバインの全体側面図 【図2】コンバインの全体平面図 【図3】オーガの基部の付近の側面図 【図4】オーガの排出口の付近の側面図 【図5】オーガの排出口の付近の縦断側面図 【図6】オーガの排出口の付近の横断平面図 【図7】ベルト伝動機構及び操作系を示す側面図 【図8】オーガの排出口から穀粒を籾袋に排出する状態を示す側面図 【図9】各部の操作系の連係状態を示す図 【図10】第1モードの制御の流れを示す図 【図11】第2モードの制御の流れを示す図 【符号の説明】 【0052】 5 グレンタンク 8 オーガ 12 排出口 17 駆動切換手段 36 選択手段 45 格納部 A1 排出阻止姿勢 A2 排出許容姿勢
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成18年7月24日(2006.7.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2008−22800(P2008−22800A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−200857(P2006−200857) |
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