| 【発明の名称】 |
脱穀装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山崎 達也
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| 【要約】 |
【課題】扱胴により脱穀された扱降物の選別作業を効率良く行う脱穀装置を提供することを課題とする。
【構成】扱室1の下方に、脱穀後の扱降物を後方に移送して漏下する揺動選別体6を設け、該揺動選別体6に、複数の漏下用のフィン17が一体的に開閉されるフィン群を複数設け、各フィン群を前後に配置し、各フィン群を同期して開閉させる開閉手段を設けた脱穀装置において、開閉手段が少なくとも2つのフィン群を、最閉状態から異なる変化率で同時に開作動させ、同一の最大開度まで開作動させる手段である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱室(1)の下方に、脱穀後の扱降物を後方に移送して漏下する揺動選別体(6)を設け、該揺動選別体(6)に、複数の漏下用のフィン(17)が一体的に開閉されるフィン群を複数設け、各フィン群を前後に配置し、各フィン群を同期して開閉させる開閉手段を設けた脱穀装置において、開閉手段が少なくとも2つのフィン群を、最閉状態から異なる変化率で同時に開作動させ、同一の最大開度まで開作動させる手段からなる脱穀装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は穀稈の脱穀作業を行う脱穀装置に関する。 【背景技術】 【0002】 従来扱室の下方に、脱穀後の扱降物を後方に移送して漏下する揺動選別体を設け、該揺動選別体に、複数の漏下用のフィンが一体的に開閉されるフィン群を複数設け、各フィン群を前後に配置し、各フィン群を同期して開閉させる開閉手段を設けた脱穀装置が公知となっている(例えば特許文献1)。 【特許文献1】特開昭60−153717号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記文献の脱穀装置は、前後のフィン群の各駆動アームを伸縮杆で連結して両フィン群を同期して開閉する。このため両フィン群の開度が不足したり、大きくなり過ぎたりして、扱降物の円滑な漏下ができない場合があるという欠点があった。 【課題を解決するための手段】 【0004】 上記問題を解決するため発明は、扱室1の下方に、脱穀後の扱降物を後方に移送して漏下する揺動選別体6を設け、該揺動選別体6に、複数の漏下用のフィン17が一体的に開閉されるフィン群を複数設け、各フィン群を前後に配置し、各フィン群を同期して開閉させる開閉手段を設けた脱穀装置において、開閉手段が少なくとも2つのフィン群を、最閉状態から異なる変化率で同時に開作動させ、同一の最大開度まで開作動させる手段からなることを特徴としている。 【発明の効果】 【0005】 以上のように構成される本発明の構造によると、複数のフィン群のうち少なくとも2つのフィン群は、開度が最閉状態から異なる変化率で同時に開作動を開始し、且つ同一の最大開度まで開作動するため、揺動選別体の漏下量調整の精度が向上し、扱降物を円滑に漏下することができるという効果がある。 【0006】 このため例えば前方側のフィン群の開閉時の変化率に対して後方側のフィン群の開閉時の変化率を大きくすることによって、漏下部の全域で均等に扱降物を漏下することができる。これによって、選別風による選別効率を向上させることができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 図1は本発明を適用した脱穀装置の側面図である。該脱穀装置には、上方側の扱室1と、下方側の選別室2とが選別網3によって区切られて設けられている。扱室1内には扱胴4が回転駆動自在に設けられている。選別室2には、選別網3を通過して導入される扱降物を揺動選別する揺動選別体6と、選別風を送風する唐箕ファン7と、排塵を機外に排出する排塵ファン8とが設けられている。 【0008】 揺動選別体6には、上記扱降物を後方に移送する移送板9と、該移送板9の後方に配置され、移送された扱降物を漏下する漏下部であるチャフシーブ11とが設けられている。脱穀装置の側方にはフィードチェーン12が設けられている。 【0009】 上記構造により、本脱穀装置は、フィードチェーン12によって扱室1内に供給される穀稈を扱胴4によって脱穀し、脱穀後の脱穀粒とわら屑等の混合物である扱降物を、選別網3を通過させて揺動選別体6に供給し、揺動選別体6において移送板9によって扱降物を順次後方に送り、チャフシーブ11によって漏下する。 【0010】 漏下された扱降物は、唐箕ファン7や排塵ファン8等によって起風される選別風により1番物と2番物とに風選され、1番物を1番収容部13に、2番物を2番収容部14にそれぞれ収容される。1番物は、1番物収容部13内からグレンタンク16に排出される。2番物は、2番物収容部14内から揺動選別体6に還元される。脱穀選別時に発生するワラ屑等は排塵ファン8によって機外に排出される。 【0011】 図2は前述のチャフシーブ11のフィン17部分を示す側面図、図3はフィン17部分の正面図である。上記チャフシーブ11は、前後方向に所定間隔を介して並設される複数のフィン17からなる。 【0012】 前方側の4列のフィン17は、連結板18aによって連結され、一体的に開閉する前フィン群Aを形成している。前方フィン群Aの各フィン17は前駆動アーム19aの上下揺動によって開閉される。中央4列のフィン17は、前フィン群Aと同様に連結板18bによって連結された中央フィン群Bを形成し、中央駆動アーム19bの上下揺動によって一体的に開閉される。後方側4列のフィン17も、前フィン群A及び中央フィン群Bと同様に連結板18cによって連結されて後フィン群Cを形成し、後駆動アーム19cの上下揺動によって一体的に開閉される。 【0013】 前駆動アーム19a,中央駆動アーム19b,後駆動アーム19cの先端には各々にローラ21a,21b,21cが自由回転自在に軸支されている。各ローラ21a,21b,21cの回転面には案内溝22a,22b,22cが形成されている。 【0014】 揺動選別体の枠体側には、駆動プレート23が前後スライド自在に取り付けられている。駆動プレート23は、各ローラ21a,21b,21cの下方に配置されている。駆動プレート23の上端縁には、前駆動アーム19aのローラ21aに摺接する前カム部24aと、中央駆動アーム19bのローラ21bに摺接する中央カム部24bと、後駆動アーム19cのローラ21cに摺接する後カム部24cとが設けられている。 【0015】 前駆動アーム19a、中央駆動アーム19b、後駆動アーム19cは、各アームのローラの案内溝22a,22b,22cが対応するカム部に弾力的に接するようにスプリング26によって付勢されている。 【0016】 駆動プレート23の前方にはギア杆27が一体的に設けられている。該ギア杆27のギア部には、揺動選別体6側に一体的に設けられた駆動モータに取り付けられたギア28が噛合している。駆動モータの回転駆動によってギア杆27を介して駆動プレート23が前後スライド駆動される。 【0017】 駆動プレート23の前後スライドによって、各駆動アーム19a,19b,19cは各々対応するカム部24a,24b,24cに追従して上下揺動し、各々対応するフィン群A,B,Cを開閉させる。駆動プレート23は、下方に突出する直杆29とアーム31とを介してポテンショテータ32に連結されている。駆動プレート23の位置はポテンショメータ32により検出される。 【0018】 各カム部24a,24b,24cは側面視において互いに平行な下段部33a,33b,33cと上段部34a,34b,34cとを前後に備えている。下段部33a,33b,33cと上段部34a,34b,34cとの間には、下段部33a,33b,33cの後端と上段部34a,34b,34cの前端とを連接して傾斜する傾斜部36a,36b,36cを備えている。 【0019】 各ローラ21a,21b,21cが各々対応するカム部の上段部34a,34b,34cと接していると、各駆動アーム19a,19b,19cが持ち上げられた状態となり、各フィン群A,B,Cは開度が0に閉じられた全閉状態となる。 【0020】 各ローラ21a,21b,21cが各々対応するカム部の下段部33a,33b,33cと接していると、各駆動アーム19a,19b,19cは最下方位置に揺動され、各フィン群A,B,Cは同一の最大開度に全開する。 【0021】 各ローラ21a,21b,21cが各々対応するカム部の傾斜部36a,36b,36cと接していると、各駆動アーム19a,19b,19cは傾斜部36a,36b,36cの接触位置に応じた下方位置に揺動された状態となり、各フィン群A,B,Cは各々対応する駆動アーム19a,19b,19cの傾斜角度に応じて、0から全開までの間の開度で開く。 【0022】 各カム部は上端部34a,34b,34cと傾斜部36a,36b,36cとの境界位置に各ローラ21a,21b,21cが同時に接触を開始するように形成されている。各カム部の傾斜部36a,36b,36cは、各々下段部33a,33b,33cまでの傾斜角度が異なるように形成されている。 【0023】 前カム部24aの傾斜部36aの傾斜角度に比較して中央カム部24bの傾斜部36bの傾斜角度が大きく、中央カム部24bの傾斜部36bの傾斜角度に比較して後カム部24cの傾斜部36cの傾斜角度が大きく設定されている。 【0024】 これにより駆動プレート23の移動距離に対する各フィン群A,B,Cの開度の変化量は、前フィン群Aより中央フィン群Bの方が大きく、中央フィン群Bより後フィン群Cの方が大きくなる。従って各フィン群A,B,Cの開度変化率は、後フィン群C、中央フィン群B、前フィン群Aの順に大きくなり、駆動プレート23の移動量に対して順に大きく開く。 【0025】 図2に示されるように各ローラ21a,21b,21cが、各々対応するカム部における上段部34a,34b,34cと傾斜部36a,36b,36cとの境界に位置し、各フィン群A,B,Cが開度0で全開した最閉状態から駆動プレート23を後方(各フィン群A,B,Cを開く方向)にスライドさせると、各ローラ21a,21b,21cは同時に各々対応する傾斜部36a,36b,36cとの接触を開始するため、図4に示されるように、各フィン群A,B,Cのフィン17は同時に開き始める。 【0026】 そして各フィン群A,B,Cは、駆動プレート23の移動量に対して、後フィン群C、中央フィン群B、前フィン群Aの順に大きく開きながら、後フィン群C、中央フィン群B、前フィン群Aの順に早く最大開度に達し、全フィン群Aが最大開度に開いた時点で全てのフィン17が全開となる。 【0027】 チャフシーブ11はチャフシーブ11上の扱降物の厚さが概ね一定となるように、扱降物の量に応じて全体の開度が調整される。このため扱降物の量に対して比例的にチャフシーブ11全体の開度は大きく設定される。本脱穀装置においては、各フィン群A,B,Cが上記のように開閉するため、チャフシーブ11全体の開度調整がより詳細且つ高精度で行われ、且つ扱降物の量にかかわらず、常にチャフシーブ11の全域において漏下を行うことができる。 【0028】 特にチャフシーブ11のうち選別風の風力が弱い前方側フィン17の開度の変化率に対して後方側フィン17の開度の変化率を大きくすることによって、漏下部全域で均等に扱降物を漏下することができる。これによって、選別風による選別効率を向上させることができる。 【0029】 例えば、搬送されてくる扱降物に対して3分の1が前フィン群Aで漏下されるように前フィン群Aの開度を調整した際、前フィン群Aの開度に対して中央フィン群Bの開度が1.5倍、前フィン群Aの開度に対して後フィン群Cの開度が3倍となるように、各フィン群A,B,Cを調整する。 【0030】 この場合、全体の扱降物のうち3分の1が前フィン群Aで漏下される。残りの3分の2の扱降物のうち1分の2、すなわち全体の扱降物のうち3分の1が中央フィン群Bで漏下される。残りの3分の1の扱降物の全てが後フィン群Cで漏下される。 【0031】 このようにして、各フィン群A,B,Cにおいて均等に扱降物を漏下させることができる。また全てのフィン17を最大角度に開き、チャフシーブ11の漏下量を最大とすることができるため、特に扱降物の量が増大した場合でも円滑に選別作業を行うことができる。 【0032】 なお駆動プレート23の形状を変更することにより、図5に示すようにフィン17を全閉状態から開く方向に駆動プレート23をスライドさせると、各フィン群A,B,Cのうち後フィン群Cと中央フィン群Bとが同時に開作動を開始させ、前フィン群Aのみ開作動の開始を遅らせるような設定にすることもできる。この場合、前フィン群Aの開度変化率を中央フィン群Bや後フィン群Cに対して同一とすることや異ならせることができる。 【0033】 前述の実施形態のように全てのフィン群A,B,Cを同時に開作動を開始させて全開まで開くように構成するほか、脱穀状態等に応じて少なくとも2つのフィン群を同時に開作動を開始させ全開まで開くように構成して円滑に漏下作業を行わせることもできる。また本実施形態では、最閉状態で全閉状態としたが、これに限らず、完全に閉じる手前の若干開いた状態を最閉状態としてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0034】 【図1】脱穀装置の側面図である。 【図2】チャフシーブのフィン部分を示す側面図である。 【図3】フィン部分の正面図である。 【図4】駆動プレート移動量に対するフィンの開度を示す特性グラフである。 【図5】駆動プレート移動量に対するフィンの開度を示す特性グラフである。 【符号の説明】 【0035】 1 扱室 6 揺動選別体 17 フィン
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月27日(2006.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100081673 【弁理士】 【氏名又は名称】河野 誠
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| 【公開番号】 |
特開2008−5705(P2008−5705A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−176114(P2006−176114) |
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