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【発明の名称】 根菜類収穫機
【発明者】 【氏名】石田 伊佐男

【氏名】小田切 元

【氏名】高木 真吾

【氏名】岩部 孝章

【氏名】稲田 誠生

【要約】 【課題】左右一対の移送ベルトの張力を保持するテンションプーリが搬送通路の両側に対向しているため大径の野菜に対応しにくく、また首揃え装置のベルトが上側への押し上げ力によって外れてしまう。

【解決手段】左右首揃え無端帯4a,4bを巻回域内から搬送通路5側に押圧する複数の押圧部材6を等間隔に備えた左右支持部材7,7とからなる搬送中の根菜類の茎葉部の切断位置を揃える首揃え装置3を配置した根菜類収穫機において、該左右支持部材7,7を夫々の押圧部材6が対向し合わない位置にずらして設けると共に、左右支持部材7,7には搬送通路5側の左右首揃え搬送帯4a,4bの上方に延出させた延出部7aを設けて構成した根菜類収穫機である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体(1)の左右一側に根菜類の茎葉部を挟持して圃場から引き抜き機体後方へと搬送する引抜搬送装置(2)を後上り傾斜姿勢に設け、該引抜搬送装置(2)の後部下方に左駆動回転体(18a)と左従動回転体(19c)との間に無端状に巻き掛けた左首揃え無端帯(4a)と、右駆動回転体(18b)と右従動回転体(19d)との間に無端状に巻き掛けた右首揃え無端帯(4b)と、該左右首揃え無端帯(4a,4b)を巻回域内から搬送通路(5)側に押圧する複数の押圧部材(6)を等間隔に備えた左右支持部材(7,7)とからなる搬送中の根菜類の茎葉部の切断位置を揃える首揃え装置(3)を配置した根菜類収穫機において、該左右支持部材(7,7)を夫々の押圧部材(6)が対向し合わない位置にずらして設けると共に、左右支持部材(7,7)には搬送通路(5)側の左右首揃え搬送帯(4a,4b)の上方に延出させた延出部(7a)を設けたことを特徴とする根菜類収穫機。
【請求項2】
前記左右従動回転体(19c,19d)のいずれか一方を他方よりも機体後方に設けたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、人参などの根菜類を収穫する根菜類収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人参等の根菜類を収穫する機械は、例えば、特開2004−242685号公開特許公報によって出願公開され、公知の技術になっている。該公開特許公報に記載されている根菜類収穫機は、走行車両の左側には、引抜移送装置と、首揃移送装置と、タッピング移送装置と、葉切断装置と、根菜類の残葉を切断処理する残葉切断移送装置を設けた根菜類収穫機が開示されている。
【0003】
そして、この根菜類収穫機は、残葉切断移送装置と引継移送装置と選別移送コンベヤとを平面視でコ字形状に配置して前記残葉切断移送装置の移送終端部の右横側に排出される残葉除去済み根菜類を、引継移送装置と選別移送コンベヤを経て走行車両の右側前部に設けた操縦席の後方に移送し、そこで貯留する構成となっている。
【特許文献1】特開2004−242685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来から根菜類収穫機は、出願人が提示した特許文献1でも解るように、圃場に植えられている根菜類を引き抜いて収穫する引き抜き用の搬送装置と、根菜類の首の位置を揃える首揃え装置とが設けられている。そして、首揃え装置は、茎葉部の上側を引抜搬送装置が挟持状態で搬送している根菜類の茎葉部の下側、首に近い部分を挟持して水平に後方へ搬送しながら首の位置を揃える構成になっている。
【0005】
しかしながら、従来の首揃え装置は、左右一対の移送ベルトの張力を保持するために設けているテンションプーリが、搬送通路を挟んで左右の同じ位置(特許文献1の図9参照)に対向して軸架されている。したがって、上記従来の首揃え装置は、左右の移送ベルトの挟持間隔に融通性がほとんどなく、通常より大径の野菜が混ざって搬送されて来ると、対応できない課題があった。
【0006】
更に、従来の首揃え装置は、上側の引抜搬送装置が茎葉部を挟持して斜め上方に向けて搬送する過程の人参に対して同じ葉の下側部位(首に近い部分)を挟持して後方(略水平方向へ)へ搬送しながら野菜の首の位置を揃えるが、その際に引き上げられる野菜が首揃えのベルトに接触し、ベルトを上方移動させて外してしまうという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、車体(1)の左右一側に根菜類の茎葉部を挟持して圃場から引き抜き機体後方へと搬送する引抜搬送装置(2)を後上り傾斜姿勢に設け、該引抜搬送装置(2)の後部下方に左駆動回転体(18a)と左従動回転体(19c)との間に無端状に巻き掛けた左首揃え無端帯(4a)と、右駆動回転体(18b)と右従動回転体(19d)との間に無端状に巻き掛けた右首揃え無端帯(4b)と、該左右首揃え無端帯(4a,4b)を巻回域内から搬送通路(5)側に押圧する複数の押圧部材(6)を等間隔に備えた左右支持部材(7,7)とからなる搬送中の根菜類の茎葉部の切断位置を揃える首揃え装置(3)を配置した根菜類収穫機において、該左右支持部材(7,7)を夫々の押圧部材(6)が対向し合わない位置にずらして設けると共に、左右支持部材(7,7)には搬送通路(5)側の左右首揃え搬送帯(4a,4b)の上方に延出させた延出部(7a)を設けたことを特徴とする根菜類収穫機とする。
【0008】
前記構成によると、左右支持部材(7,7)を夫々に等間隔に複数設けた押圧部材(6)が対向し合わない位置に配置し、左右首揃え無端帯(4a,4b)を巻回域内から押圧して首揃え装置(3)を構成したことによって、大径の根菜類が搬送されても左右首揃え無端帯(4a,4b)は各押圧部材(6)同士の機体前後方向の間隔部に退避することができるので、首揃え装置(3)に根菜類が詰まることが防止されるとともに、根菜類の径の大小にかかわらず、根菜類の茎葉部の切断位置を安定させることができる。
【0009】
また、左右支持部材(7,7)には搬送通路(5)側の左右首揃え搬送帯(4a,4b)の上方に延出させた延出部(7a)を設けたことによって、根菜類が左右首揃え無端帯(4a,4b)を上方へ押し上げようとしても、前記支持部材(7)の延出部(7a)が左右首揃え無端帯(4a,4b)の上方への移動を規制するので、左右首揃え無端帯(4a,4b)が外れるのを防止することができる。
【0010】
請求項2の発明は、前記左右従動回転体(19c,19d)のいずれか一方を他方よりも機体後方に設けたことを特徴とする請求項1記載の根菜類収穫機とする。
前記構成によると、左右従動回転体(19c,19d)のいずれか一方が他方よりも機体後方に設けられることによって、搬送終端側の押圧部材(6)と左右従動回転体(19c,19d)のいずれか一方との間に左右首揃え無端帯(4a,4b)のいずれか一方が退避する間隔部が構成されるので、大径の根菜類が搬送されても首揃え装置(3)に根菜類が詰まることが防止されるとともに、根菜類の径の大小にかかわらず、根菜類の茎葉部の切断位置を安定させることができる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載した発明は、左右支持部材(7,7)を夫々に等間隔に複数設けた押圧部材(6)が対向し合わない位置に配置し、左右首揃え無端帯(4a,4b)を巻回域内から押圧させることによって、大径の根菜類が首揃え装置(3)に搬送されても、左右首揃え無端帯(4a,4b)は各押圧部材(6)の機体前後方向の間隔部に退避することができるので、首揃え装置(3)に根菜類が詰まることが防止されて作業能率が向上する。
【0012】
また、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定することによって、根部を切断してしまうことが防止されるので、根菜類の商品価値が向上する。
そして、支持部材(7)に延出部(7a)を設けて左右首揃え無端帯(4a,4b)の上方への移動を規制したことによって、左右首揃え無端帯(4a,4b)が外れるのを防止することができるので、根菜類の収穫作業が中断されにくくなるので、作業能率が向上する。
【0013】
請求項2に記載した発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、左右首揃え無端帯(4a,4b)のいずれか一方が押圧部材(6)と左右従動回転体(19c,19d)のいずれか一方との間に構成する間隔部に退避することができるので、首揃え装置(3)に根菜類が詰まることが防止されて作業能率が向上する。
【0014】
また、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定することによって、根部を切断してしまうことが防止されるので、根菜類の商品価値が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、一実施例として人参の収穫作業を行う人参収穫機を説明する。
図2、図3に示すように、車体1の左右一側に操縦座席36を取り付け、該操縦座席36の前方及び左右一側に夫々操作パネル37a,37bを取り付けると共に、作業座席36の下部にエンジン38とミッション39を取り付ける。また、車体1の下方に左右クローラ10L,10Rを前記ミッション39の駆動軸に取り付ける。
【0016】
そして、車体1の左右他側に圃場から人参を引き抜いて機体後方へ挟持搬送する引抜搬送装置2を取り付け、該引抜搬送装置2の機体内側前方に横引起し装置12を取り付け、機体外側前方に縦引起し装置13を取り付けると共に、該縦引起し装置13の前下部に分草体43を取り付ける。さらに、前記横引起し装置12の後方且つ右クローラ10Rの前方にハンドル41を回すことで高さ調節自在なゲージ輪40を取り付けると共に、車体1上に基部を有する人参の周りの土を解して引抜搬送装置2が引き抜きやすくする振動ソイラ42を取り付ける。
【0017】
また、車体1上で且つ引抜搬送装置2の搬送経路下方に人参の根部下端のヒゲ根を切断するヒゲ根切断装置44を取り付けると共に、該ヒゲ根切断装置44の後方に引抜搬送装置2の上下高さを調節するシリンダ45を取り付ける。そして、引抜搬送装置2の後部に人参の茎葉部と根部の切断位置を揃えながら後方へと人参を搬送する首揃え装置3を取り付けると共に、該首揃え装置3の後方に人参の茎葉部を根部から切断する切断装置15を取り付ける。さらに、前記首揃え装置3の搬送始端部よりも後方且つ上方に下段茎葉搬送装置17aを取り付け、該下段茎葉搬送装置17aの上方に上段茎葉搬送装置17bを取り付けて茎葉搬送装置17を構成する。
【0018】
そして、前記切断装置15と茎葉搬送装置17の下方に茎葉部を切断されて落下した人参の根部を受け止めると共に根部に残った残葉を処理しながら機体内側方向に搬送する残葉処理装置46を取り付け、該残葉処理装置46の機体前側に残葉処理装置46から人参を引き継いで機体内側方向へと上方搬送する上方搬送装置47を取り付ける。また、該上方搬送装置47の搬送終端部下方且つ操縦座席36の後方に人参を機体後方に搬送する選別搬送装置48を取り付け、該選別搬送装置48の搬送終端部に人参を回収するコンテナ50を載置するコンテナ置き台49を取り付ける。
【0019】
さらに、操縦座席36よりも機体外側に人参を収容したコンテナを複数載置する機体内側方向に折りたたみ自在なコンテナ貯留台51を取り付け、該コンテナ貯留台51と前記コンテナ置き台49の後部に機体前後方向に折りたたみ自在な予備コンテナ載置台52,52を夫々取り付ける。そして、前記コンテナ貯留台51の外側部から座席フレーム54を機体内側方向に向けてコンテナ貯留台51を跨ぐように取り付け、該座席フレーム54の先端部に選別搬送装置48を搬送される人参を選別する作業者が着座する作業座席55を取り付ける。また、該作業座席55と選別搬送装置48との間で且つ操縦座席36の後方に作業者が立つためのステップ56を取り付けることによって、人参収穫機Aが構成される。
【0020】
このうち引抜搬送装置2は図2,図3に示すように、左右一対の挟持搬送ベルト11,11を無端状に巻き掛けて構成し、その搬送始端部を車体1の前方低位置に設け、側面視(図2参照)で後上り傾斜姿勢に配置して、その搬送終端部を車体1の後部上方にまで延長した構成としている。そして、引起し装置12と縦引起し装置13とは、車体1の前部において、前記引抜搬送装置2の前方左右に配置して設け、引起し装置12が人参の茎葉部を引起しながら、縦引起し装置13が隣接条の人参と分離作用をして、引抜搬送装置2の始端部が人参の茎葉部を挟持し易い状態にする構成としている。
【0021】
そして、前記引抜搬送装置2は、人参の茎葉部を左右の挟持搬送ベルト11,11で挟持すると、そのまま斜め上方に移動しながら圃場面から引き抜いて後部上方に搬送する構成としている。この場合、挟持搬送ベルト11,11は、後端部の駆動プーリ14から入力されて駆動される構成としている。
【0022】
次に、首揃え装置3は、図面に示すように、傾斜状に設けている上記引抜搬送装置2の搬送終端部に近い上方位置で、その下側に搬送始端部を臨ませた左右首揃え無端帯4a,4bを、傾斜状の引抜搬送装置2に対して略水平状態にして後方に延長して構成している。そして、切断装置15は、左右一対の円盤カッターから構成し、首揃え装置3の搬送終端部に接近させて設け、首揃えの終わった人参の茎葉部を首に近い位置で切断する構成としている。
【0023】
そして、排葉ベルト17は、左右首揃え無端帯4a,4bの上方位置から上記切断装置15の上方を経て車体1後方まで左右一対のベルトを延長して設け、切断された茎葉部を挟持搬送して排出する構成としている。
【0024】
そして、前記首揃え装置3は、図1乃至図3に示すように、左右首揃え無端帯4a,4bを機体後部外側に軸架する左右駆動プーリ18,18と機体前部外側に軸架する左右第1従動プーリ19a,19aと機体前部内側に軸架する左右第2従動プーリ19b,19bと機体後部内側に左右いずれか一方を他方よりも機体後方に配置する左右第3従動プーリ19c,19dとの間に巻き掛けて設け、押圧プレート6は図1及び図4に示すように、上記左右首揃え無端帯4a,4bの巻回域内に設ける左右支持プレート7,7に夫々に複数を機体前後方向で等間隔に備え、夫々の押圧プレート6が対向し合わない様に左右支持プレート7,7をずらして配置すると共に、左右首揃え無端帯4a,4bを搬送通路5側に押圧する構成としている。なお、押圧プレート6同士の前後間隔は、左右首揃え無端帯4a,4bが若干搬送通路5から外側に撓む程度でよい。
【0025】
さらに、押圧プレート6同士の前後間隔を圃場における人参の植付間隔より狭く設定することにより、人参が連続して引き抜き搬送されてきても均等な挟持力で首揃えを行うことができるので、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定し、根部を切断してしまうことが防止されるので根菜類の商品価値が向上する。
【0026】
そして、図4に示すように、前記左右支持プレート7,7には搬送通路5側の左右首揃え無端帯4a,4bの上方に延出させた延出部7aを構成する。なお、該延出部7aは上記左右首揃え無端帯4a,4bが夫々機体外側方向に撓んだときでも搬送通路5側には突出せず、搬送の障害にならない程度に張り出した構成としている。
【0027】
上記のように構成した引抜搬送装置2と首揃え装置3とは、車体1の前進に伴って引抜搬送装置2の搬送始端部で茎葉部を挟持した人参を順次上方に搬送し、首揃え装置3の位置に達すると左右首揃え無端帯4a,4bがその始端部で受け継ぎ挟持して水平方向に後方へ搬送を開始する。そのとき、人参は茎葉部の上側が挟持搬送ベルト11,11によって挟持された状態にあり、その下側が左右首揃え無端帯4a,4bに挟持されて搬送されながら上方に引き上げられて、左右首揃え無端帯4a,4bの下側に首の部分が揃えられることになる。
【0028】
このような首揃え作用の過程において、左右首揃え無端帯4a,4bは下面に接触する人参によって上方へと押し上げられて移動するが、左右支持プレート7,7の延出部7aが左右首揃え無端帯4a,4bの上側に位置していることによって、左右首揃え無端帯4a,4bは延出部7aによって上方への移動を規制されるので、根菜類の収穫作業が中断されにくくなり作業能率が向上する。
【0029】
そして、左右首揃え無端帯4a,4bは首揃え作用をしながら搬送するが、搬送通路5において、大径の人参が搬送されても一方側の押圧プレート6に対向する他方側には押圧プレート6がないから、その部分の左右首揃え無端帯4a,4bが押圧プレート6の間隔部に退避することができるので、左右首揃え無端帯4a,4bの挟持幅の融通性が保持され、大きい人参でも円滑に搬送できるものとなっている。
【0030】
以上述べたように、実施例の構成によれば、複数の押圧プレート6を等間隔に備えた左右支持プレート7,7を夫々の押圧プレートが対向し合わない配置とすることによって、左右首揃え無端帯4a,4bに大径の人参が混入して搬送されても左右首揃え無端帯4a,4bが退避できる間隔部が形成されるので、従来装置のように搬送通路を挟んで左右同じ位置に対向させてテンションプーリを軸架した構成と異なり、挟持搬送作用に融通性があるので大径の人参でも円滑に搬送しながら首揃えを行うことができる。
【0031】
また、左右第3従動プーリ19c,19dのうち、左右いずれか一方を他方よりも機体後方に配置したことによって、左右首揃え無端帯4a,4bのいずれか一方が押圧部材6と左右第3駆動回転体19c,19dのいずれか一方との間に構成する間隔部に退避することができるので、首揃え装置3に根菜類が詰まることが防止されて作業能率が向上すると共に、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定することによって、根部を切断してしまうことが防止されるので、根菜類の商品価値が向上する。
【0032】
上記構成により、人参が首揃え装置3で首の部分が揃えられると共に、該首揃え装置3と上部の茎葉搬送装置17とに吊下げられた状態で機体後方へと搬送されることによって、後続する切断装置15が茎葉部を所定位置で切断することができるので、人参の根部が切断されることが防止され、商品価値が向上する利点がある。
【0033】
そして、左右無端帯4a,4bは、押圧プレート6を取り付けた左右支持プレート7,7の延出部7aがその上側に位置する構成であるので、上側の引抜搬送装置2の搬送作用に伴って左右首揃え無端帯4,4を上方へ引き上げる力が働いて外れようとしても、その移動が延出部7aにより阻止されるので、左右駆動プーリ18,18や左右第1〜第3従動プーリ19a,19a、19b,19b、19c,19dから外れるのが未然に防止される。
【0034】
以下、首揃え装置に関する他の実施例について説明する。
図5に示すように、左右第3従動プーリ19c,19dを左右対称に配置すると共に、該左右第3従動プーリ19c,19dのいずれか一方を左右他方よりも小径とする。
【0035】
上記構成によると、大径の人参が首揃え装置3の搬送終端部を通過するとき、左右第3従動プーリ19c,19dのいずれか一方が他方よりも小径であることによって、左右首揃え無端帯4a,4bは、左右第3従動プーリ19c,19dのいずれか一方と押圧プレート6との間の間隔部に退避することができるので、首揃え装置3に根菜類が詰まることが防止されて作業能率が向上すると共に、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定することによって、根部を切断してしまうことが防止されるので根菜類の商品価値が向上する。
【0036】
なお、左右第3従動プーリ19c,19dを共に小径に形成すると、左右首揃え無端帯4a,4bが退避する間隔部を増やすことができ、より首揃え作業を安定させることができる。
【0037】
次に、案内装置6を案内ローラ20に置き換えた実施例を説明する。
図6、図7に示すように、左右支持プレート7,7を左右首揃え無端帯4a,4bの巻回域内に配置して、該左右支持プレート7,7の搬送方向前後に左右案内ローラ20,20を回転自由に軸架した左右取付アーム21,21を、左右取付用長孔22,22に搬送方向に対して横方向に調節自由に取り付けた構成としている。そして、搬送通路5を挟んで左右両側にある左右案内ローラ20,20は、平面視で左右交互に千鳥状に前後にずらして配置している。そして、左右首揃え無端帯4a,4bはそれぞれ左右駆動プーリ18,18と左右第1〜第3従動プーリ19a,19a、19b,19b、19c,19cとの間に巻き掛け、さらに、前記左右案内ローラ20,20によって内側から押圧案内されるように設け、人参の首部分の茎葉部を挟持して搬送する構成としている。
【0038】
そして、左右支持プレート7,7は、前後の両側に左右支持アーム23,23を、左右第2従動プーリ19b,19b側と左右第3従動プーリ19c,19d側とに延長して設け、この左右支持アーム23,23にそれぞれスクレーパ24を設けて構成する。
【0039】
上記構成により、左右案内ローラ20,20を取付け支持した左右取付アーム21を左右支持プレート7,7と別体に構成したことによって、左右案内ローラ20,20を搬送通路に対して出し入れ調節するとスクレーパ24も連動して移動するので、スクレーパ24を調節し直す作業が省略され、作業者の労力が軽減される。
【0040】
次に、左右首揃え無端帯4a,4bの押圧プレート6について、図8に示す別の実施例を説明する。
この案内装置6は、前後に案内ローラ20,20を回転自在に装着するシーソー状の揺動アーム26を複数備え、首揃え無端帯4aもしくは4bを巻回域内から押圧する構成にしている。27は揺動支点軸を示している。
【0041】
上記構成により、大径の人参が搬送されると各揺動アーム26は揺動支点軸27を回動支点にして左右交互に揺動し、前後の案内ローラ20,20が後退と突出とを繰り返しながら首揃え無端帯4aもしくは4bを巻回域内から押圧して首揃え無端帯4aもしくは4bが退避できる空間部を形成することができるので、人参が首揃え装置3に詰まることがなく、人参を円滑に搬送することができると共に、根菜類の径の大小に関らず茎葉部の切断位置が安定することによって、根部を切断してしまうことが防止されるので根菜類の商品価値が向上する。
【0042】
なお図8に示す実施例は、搬送通路5の一方側を上記構成とし、他方側の首揃え無端帯4aもしくは4bの挟持搬送作用域を巻回域内から押圧する押圧プレート28を設ける構成とすると、コストダウンを図りながら上記構成と同様の効果を得ることができる。
【0043】
更に、揺動アーム26を左右支持プレート7,7に取り付けるための取付ボルトを揺動支点軸27とすれば、更にコストダウンを図ることができる。
そして、上記揺動アーム26は、前後二つのアーム長さに差をつけて、一方を長くし他方を短く構成すると、人参搬送時の無端帯4の押圧作用が効果的になる特徴がある。
【0044】
更に、各揺動アーム26は、その揺動範囲を予め設定して揺動限界位置にストッパを設ける構成としても良い。図8では、左右支持プレート7,7に取り付けるスクレーパ24の取付側をストッパ24aとしている。
【0045】
上記構成とすると、案内ローラ20,20は、規定した位置より外側に逃げることがなくなるので、左右首揃え無端帯4a,4bの左右間隔が開き過ぎて人参が落下したり、茎葉部の切断位置が揃わなくなることが防止されるので、人参の搬送が確実に行われて作業能率が向上すると共に、根部を切断してしまうことが防止されるので根菜類の商品価値が向上する。
【0046】
次に、図9、及び図10に基づいて別実施例を説明する。
図9に示すように、肩揃えバー30は引抜搬送装置2の中間部下側に設け、その引抜搬送装置2に対して中間部分まで略平行に配置し,後部の間隔を順次離して肩揃えができる形状に構成している。この場合、肩揃えバー30は、左右一対の案内杆から構成し、人参を挟んで案内するものとしている。
【0047】
そして、首揃え装置3の搬送始端部は前記肩揃えバー30の終端部の上方位置で且つ引抜搬送装置2の下面に接近させて設けている。
そして、サポートベルト31は、図面に示すように、柔軟な弾性部材(スプリング等で支持したローラ)でベルトが支持され、人参の下部を左右から挟持状態に支えながら搬送する構成で、前記肩揃えバー30の中間部下方位置から肩揃え装置3の下方に延長して配置した構成としている。そして、上記サポートベルト31は、その終端部を残葉処理装置46の上方に臨ませて設け、茎葉部がちぎれて落下する人参を回収できる構成としている。
【0048】
そして、サポートベルト31は、後方の前記切断装置15の手前に終端部が位置するように配置し、切断中の人参に当たらないように(切断中の人参に当たると、切断面が斜めになって商品価値が低下する)配慮した構成としている。
【0049】
更に、サポートベルト31は、図8に側面視で示すように、搬送終端部側を順次首揃え装置3側に近づけて、側面視で角度を持たせた配置とし、搬送中の人参を順次上方に押し上げる作用が働く構成としている。したがって、人参は、サポートベルト31によって下部が保持されながら、持ち上げるように搬送されるから、首の揃いが良くなる特徴がある。
【0050】
なお、サポートベルト31は、上下調節ができる構成とし、人参の丈に合わせることができるものとしてもよい。
次に、泥落し装置35は、図9、及び図10に示すように、円筒形の回転ブラシとし、肩揃え用無端帯4,4とサポートベルト31との間に縦軸に軸装し、搬送中の人参に対して作用して、付着している泥を落す構成としている。
【0051】
このように、泥落し装置35は、上側の首揃え無端帯4,4と下側のサポートベルト31とで上下を支持した状態の人参に対して回転ブラシとして泥落し作用が働くから、人参に付着している泥を効果に落すことができる優れた特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】首揃え装置の平面図
【図2】根菜類収穫機の側面図
【図3】根菜類収穫機の平面図
【図4】首揃え無端帯の一部の横断面図
【図5】首揃え装置の別実施例平面図
【図6】首揃え装置の別実施例であって、案内ローラの取付状態の平面図
【図7】図6の側面断面図
【図8】別実施例の首揃え装置で、案内ローラの作用平面図
【図9】別実施例の首揃え装置であって、サポートベルトを有する側面図
【図10】サポートベルトの平面図。
【符号の説明】
【0053】
1 車体
2 引抜搬送装置
3 首揃え装置
4a,4b 左右首揃え無端帯
5 搬送通路
6 案内装置
7 支持部材
7a 延出部
18,18 左右回転駆動体
19c,19d 左右従動回転体
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成19年2月16日(2007.2.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−199912(P2008−199912A)
【公開日】 平成20年9月4日(2008.9.4)
【出願番号】 特願2007−36584(P2007−36584)