Warning: copy(htaccessbak): failed to open stream: No such file or directory in /home/jtokkyo/public_html/header.php on line 10
フロントモワー型乗用芝刈機 - 特開2008−173043 | j-tokkyo
トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業

【発明の名称】 フロントモワー型乗用芝刈機
【発明者】 【氏名】辻 英和

【氏名】岡元 傑

【氏名】後藤 廉史

【氏名】田邨 和久

【要約】 【課題】駆動輪の前方の草刈部からブロアに至る集草系を短く形成することにより機体構成のコンパクト化を可能とするフロントモワー型乗用芝刈機を提供する。

【解決手段】フロントモワー型乗用芝刈機は、変速伝動部3を介してエンジン動力を受けつつ機体を走行支持する左右の駆動輪4と、この左右の駆動輪4の前方に支持したモワー5と、このモワー5から刈草を集める集草ダクト6および集草ブロア7と、これらの機器を操作するための操縦部8とを備えて構成され、上記変速伝動部3には、左右の駆動輪4,4をそれぞれ伝動支持する左右の伝動支持部11を前方に一体に延設し、この左右の伝動支持部11に操縦部8を架設するとともに、上記変速伝動部3からその後方に走行支持用の後輪13を備えた後部フレーム12を一体に延設し、この後部フレーム12に原動用のエンジン2を装架して構成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変速伝動部(3)を介してエンジン動力を受けつつ機体を走行支持する左右の駆動輪(4,4)と、この左右の駆動輪(4,4)の前方に支持したモワー(5)と、このモワー(5)から刈草を集める集草ダクト(6)および集草ブロア(7)と、これらの機器を操作するための操縦部(8)とを備えるフロントモワー型乗用芝刈機において、
上記変速伝動部(3)には、左右の駆動輪(4,4)をそれぞれ伝動支持する左右の伝動支持部(11)を前方に一体に延設し、この左右の伝動支持部(11)に操縦部(8)を架設するとともに、上記変速伝動部(3)からその後方に走行支持用の後輪(13)を備えた後部フレーム(12)を一体に延設し、この後部フレーム(12)に原動用のエンジン(2)を装架してなることを特徴とするフロントモワー型乗用芝刈機。
【請求項2】
前記操縦部(8)の下方範囲で左右の伝動支持部(11)の間にモワー(5)から接続する集草ダクト(6)およびこの集草ダクト(6)に介設する集草ブロア(7)を支持したことを特徴とする請求項1記載のフロントモワー型乗用芝刈機。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、機体を走行支持する左右の駆動輪の前方にモワーを支持し、集草ダクトおよび集草ブロアと、操縦座席を含む操縦部とを備えるフロントモワー型乗用芝刈機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1または特許文献2の例に示されるように、機体を走行支持する左右の駆動輪の前方にモワーを支持し、集草ダクトおよび集草ブロアと、操縦座席を含む操縦部とを備えるフロントモワー型乗用芝刈機が知られている。
その集草系は、機体前端のモワーと、このモワーから後方に延びる集草ダクトおよびこの集草ダクトに介設する集草ブロアとから構成され、オペレータが操縦座席で操縦部を介して機器操作をすることにより機体前方の植草を刈り取って機体後部配置の貯留部に収容しつつ、草刈り走行することができる。
【特許文献1】USP4,589,249号公報
【特許文献2】EP0840998A2号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記構成のフロントモワー型乗用芝刈機は、集草ダクトが機体前端のモワーから前輪駆動部の後方に配置した送風機までの長い経路で構成されることから、それに伴う集草力確保のための集草系の大型化と合わせ、機体構成の大型化を招き、全体としての軽量化、コンパクト化のネックとなっていた。
【0004】
解決しようとする問題点は、駆動輪の前方の草刈部からブロアに至る集草系を短く形成することにより機体構成のコンパクト化を可能とするフロントモワー型乗用芝刈機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、変速伝動部(3)を介してエンジン動力を受けつつ機体を走行支持する左右の駆動輪(4,4)と、この左右の駆動輪(4,4)の前方に支持したモワー(5)と、このモワー(5)から刈草を集める集草ダクト(6)および集草ブロア(7)と、これらの機器を操作するための操縦部(8)とを備えるフロントモワー型乗用芝刈機において、上記変速伝動部(3)には、左右の駆動輪(4,4)をそれぞれ伝動支持する左右の伝動支持部(11)を前方に一体に延設し、この左右の伝動支持部(11)に操縦部(8)を架設するとともに、上記変速伝動部(3)からその後方に走行支持用の後輪(13)を備えた後部フレーム(12)を一体に延設し、この後部フレーム(12)に原動用のエンジン(2)を装架してなることを特徴とする。
【0006】
上記構成の芝刈機は、左右の駆動輪が変速伝動部からその前方に門型に延びる左右の伝動支持部を介して機体を走行支持し、この左右の伝動支持部により操縦部が支持され、変速伝動部から後方の後部フレームによってエンジン等が支持される。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、前記操縦部の下方範囲で左右の伝動支持部の間にモワーから接続する集草ダクトおよびこの集草ダクトに介設する集草ブロアを支持したことを特徴とする。上記集草ダクトおよび集草ブロアは、前方に開いた左右の伝動支持部の間でフロント配置のモワーと接続して集草系が構成される。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の左右の伝動支持部により操縦部が支持され、後方の後部フレームによってエンジン等が支持されるので、左右の伝動支持部の内側位置にフロント配置のモワーに臨む自由空間を確保することができることから、変速伝動部と集草系との間の取り回し調整を要することなく、左右の伝動支持部を一体とする変速伝動部を中心に走行機体を構成することができる。
【0009】
請求項2の構成により、集草ダクトおよび集草ブロアは、前方に開いた左右の伝動支持部の間でフロント配置のモワーと接続して集草系が構成され、モワーからの直近配置接続による最短経路で集草系が構成されることから、機体構成について最大限のコンパクト化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るフロントモワー型乗用芝刈機の側面図を示す。
フロントモワー型乗用芝刈機1は、エンジン2の動力を受ける変速伝動部3と、この変速伝動部3を介して機体を走行支持する左右の駆動輪4,4と、この左右の駆動輪4,4の前方に支持したモワー5と、このモワー5から刈草を集める集草ダクト6と、この集草ダクト6の中間に介設する集草ブロア7と、これらの機器を操作する操縦部8と、オペレータ用の操縦座席9等を備えて構成される。
【0011】
詳細に説明すると、上記変速伝動部3には、その要部拡大平面図を図2に示すように、左右の駆動輪4,4をそれぞれチェーン等によって伝動支持する左右の伝動支持部11,11を前方に一体に延設し、この左右の伝動支持部11,11から前方にステップフレーム8aを延出して操縦部8を架設する。この操縦部8の下方には、左右の伝動支持部11,11の間の位置にモワー5から延びる集草ダクト6およびこの集草ダクト6に介設する集草ブロア7を支持する。
【0012】
また、上記変速伝動部3の後方には、エンジン2を支持する後部フレーム12,12を一体に延設する。この後部フレーム12,12には、転向輪13,13を設けて機体後部を支持するとともに、操縦座席9の背面位置にフレーム14を立ち上げ、このフレーム14によってエンジン2の上部に不図示の刈草コンテナCを着脱可能に搭載し、この刈草コンテナCに臨んで操縦座席9の片側方から集草ダクト6の排出部6aを立ち上げて構成する。
【0013】
上記構成のフロントモワー型乗用芝刈機1は、左右の駆動輪4,4が変速伝動部3の前方に門型に延びた左右の伝動支持部11,11を介して機体を走行支持し、その左右の伝動支持部11,11により操縦部8が支持され、変速伝動部3から後方の後部フレーム12,12によってエンジン2等が支持される。したがって、左右の伝動支持部11,11の内側にフロント配置のモワー5に臨む自由空間を確保することができることから、変速伝動部3と集草系との間の取り回し調整を要することなく、左右の伝動支持部を一体とする変速伝動部3を中心に走行機体を構成することができる。
【0014】
集草ダクト6および集草ブロア7は、前方に開いた左右の伝動支持部11,11の間でフロント配置のモワー5と接続して集草系を構成する。したがって、モワー5からの直近配置接続による最短経路で集草系が構成されることから、機体構成について最大限度までコンパクト化を図ることができる。
【0015】
次に、動力伝達系について説明する。
動力の伝達系は、図3の要部拡大側面図に示すように、エンジン2の動力を連結軸21によって変速伝動部3の変速入力軸22に受け、変速伝動部3の後面側に設けたHST式の前後進無段変速機構23に上記変速入力軸22からギヤ列23aによって動力を受け、その変速出力をドライブ軸23bで受け、さらに減速された出力を差動機構24を介して左右の伝動支持部11,11に伝達するとともに、上記ドライブ軸23bと一体で、変速伝動部3の後方に延びる後輪駆動軸25に走行動力を出力する。
【0016】
また、変速入力軸22の入力端側にはハット型ハブを有するプーリー31aによるベルト伝動機構31を設ける。その従動プーリー31aを取付けたPTO軸32は、一側方の伝動支持部11に寄せて配置し、その先端側をモワー5と連結する。上記PTO軸32は、変速伝動部3および伝動支持部11にそれぞれ設けた軸受33a,33bによって同PTO軸32を軸支する。この支持構成により、簡易なカバーパイプによる省スペース伝動構成が可能となるので、レイアウトの自由度を確保することができる。
【0017】
上記ベルト伝動機構31は、A矢視図を図4に示すように、入力側のプーリー31aからその直下に位置する前後進無段変速機構23の側方からPTO軸32に伝動し、ベルトの緩み側を外側として後部フレーム12との間にベルトクラッチ31cを構成する。このベルトクラッチ31cを含むベルト伝動機構31は、側面視で前後進無段変速機構23の一部と重なるように構成することにより、伝動系の前後方向の構成寸法を抑えることができる。
【0018】
また、変速入力軸22にクラッチ41を設けるとともに、同変速伝動部3の前面側に集草ブロア7のブロワー軸7aを軸支し、このブロワ軸7aに伝動するギヤ列42を変速入力軸22の先端部に構成する。
【0019】
次に集草系について説明すると、集草ダクト6は、図5(a)の拡大側面図およびそのB矢視図を同図(b)に示すように、上下可動に支持されたモワー5と接続する回動口6bを集草ブロア7の前面部に備える。この回動口6bは、車幅方向配置の支軸6cによって軸支するとともに、トルクスプリング6dを取付けて同回動口6bを上向きに付勢する。このように構成することにより、モワー5を外して移動する際に回動口6bと地面との干渉を避けることができる。
【0020】
集草ブロア7は、分解斜視図付の正面図および平面図を図6、図7にそれぞれ示すように、前記ブロワ軸7aに軸支されるブロワ羽根7bとブロワケース7cとを備え、前記変速入力軸22、クラッチ41、伝動ギヤ列42を経て伝動されるブロア軸7aの回転に伴いブロア羽根7bが回転し起風する構成である。また、ブロワケース7cは、その後壁部を前記変速伝動部3のケースに直接乃至該ケースと一体のスペーサ部材に対して着脱自在にボルト止めされる構成である。ブロワケース7cの前壁部には、ブロワ羽根7b径よりもやや大きい形状の円板7dを着脱自在に設けて、該円板7dには集草ダクト6を嵌合させる庇部を形成した入口板7eを形成している。なお、集草ブロワ7は操縦座席9の下方に配置し、同集草ブロア7から集草ダクト6の排出部6aを操縦座席9の側方に立ち上げるとともに、排出部6aをその外側位置で適宜に着脱自在に固定する。
【0021】
このような集草ブロワ7の支持構造により、集草ブロワ7の取付け作業が容易となる。すなわち、集草ブロワ7は、左右の駆動輪4,4、伝動支持部11,11及び変速伝動部3によって3方を囲まれる一方で、前側のモワー5を取り外すことによって前面側が開放されることから、正面側からブロワケース7cの前壁部の円板7eを外し、さらにはブロワ羽根7をブロワ軸7aから外して詰った異物の除去等のメンテナンスが行える。また、操縦座席9のシート部9aを着脱式とし、集草ブロワ7を側転回動可能に構成することによって、集草系に詰まった刈草の排除やメンテナンスが容易となる上に、サイドディスチャージモワーへの対応が容易となる。
【0022】
次に、上記集草系および伝動系の構成に必要な機体のフレーム構成の詳細について説明する。
機体のフレーム構成は、側面図、平面図、正面図を図10〜図12にそれぞれ示すように、前記左右の伝動支持部11,11の後部上側には夫々側面視L型の台座H,Hを固定する。このL型台座H,Hに断面コ型の中間フレームI,Iを一体的に構成し、L型台座H,Hの前側上向きに後部支持脚フレームA,Aを取付けて前部フレームB,Bの後部側を支持構成する。伝動支持部11,11の前側には前部支持脚フレームD,Dを設け、前部フレームB,Bの前部側を支持構成している。そして、左右の前部フレームB,B間は、前端の連結フレームC、中間部の連結フレームFで連結されて剛体化されている。なお、正面視U字型のフレームG,Kを前記中間フレームI,I間に設けて図外燃料タンクを支持できる構成としている。
【0023】
前記支持フレームIの後端に該フレームIと同形状の後部フレーム12を設け、左右の後部フレーム12,12間には後端に配置された連結フレームL、操舵輪を支持する車軸フレームN、フライホイル下方を保護する第2下部フレームMによって剛体化されている。以上のように構成されたフレーム構成のうち、前部フレームB,B間にはその上方側に操縦部を配置するもので、ステップ板、左右レバー操作部用カバー部材を配設するほか、座席フレームP,Pには座席を固定し、一方下方側には、モワー5、集草ブロワ7等を配置する。中間フレームI,I間には伝動ケース3、HST23を配置する。後部フレーム12,12には前記のようにエンジンを搭載するものである。
【0024】
次に、別の変速伝動部の構成例について説明する。以下において、前記同様の部材はその符号を付すことにより説明を省略する。
変速伝動部51は、図8の要部拡大縦断側面図に示すように、変速入力軸22の動力をギヤ列42によってブロワー軸7aの下方に設けたモワークラッチ52まで伝動し、このモワークラッチ52をモワー5のPTO軸53と連結する。
【0025】
このように、ブロワー軸7aの下流側にPTO軸53を連結する構成とすると、ブロワクラッチの操作のみでブロワー軸7aおよびPTO軸53ともに停止させることができ、単一操作で複数クラッチ操作をおこなうことができ、ブロワ停止状態で刈草を供給して詰まりを生じるといった事態を回避でき、効果的である。なお、PTO軸53を単独で入り切りすることもできるように構成して、モーアは停止してもブロアを駆動して刈草の搬送を円滑に行わせることもできる。
【0026】
上記モワークラッチ52は、図9の油圧回路図に示すように、ギャポンプ61から減圧弁62を介して作動油を受け、この減圧弁62の油圧ブロックから作動油を分流した上で操向系油圧回路63を含む作業機バルブを駆動するように油圧系を構成する。このような油圧系の構成により、アイドリングや高負荷による回転ダウンの際におけるモワークラッチ52の昇圧不足を解消することができる。
【0027】
次に、カバーサイドの構成については、前部はパンチングメタル、後部は板金によって構成する。このようにカバーサイドを構成することにより、エンジン2のヒートバランスを改善しつつ、エンジン2の冷却風の吹き返し防止およびコスト高のパンチングメタルの限定配置によってコストダウンが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係るフロントモワー型乗用芝刈機の側面図である。
【図2】変速伝動部まわりの要部拡大平面図である。
【図3】動力伝達系の要部拡大側面図である。
【図4】図3におけるA4矢視図である。
【図5】集草ダクトの拡大側面図(a)およびそのB矢視図(b)である。
【図6】集草系の要部正面図(a)および要部分解斜視図(b)である。
【図7】図6の集草系の平面図である。
【図8】別構成の変速伝動部の要部拡大縦断側面図である。
【図9】油圧回路図である。
【図10】機体のフレーム構成の側面図である。
【図11】図10のフレーム構成の平面図である。
【図12】図10のフレーム構成の正面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 フロントモワー型乗用芝刈機
2 エンジン
3 変速伝動部
4 駆動輪
5 モワー
6 集草ダクト
6a 排出部
7 集草ブロア
8 操縦部
11 伝動支持部
12 後部フレーム
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成19年1月17日(2007.1.17)
【代理人】 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎

【識別番号】100078260
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 レイ子

【識別番号】100086450
【弁理士】
【氏名又は名称】菊谷 公男


【公開番号】 特開2008−173043(P2008−173043A)
【公開日】 平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願番号】 特願2007−8470(P2007−8470)