トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業

【発明の名称】 草刈り機
【発明者】 【氏名】鮫島 和夫

【氏名】浅原 将人

【氏名】藤原 修身

【氏名】戸越 義和

【氏名】杉尾 彰仁

【要約】 【課題】草刈り機において、ブロアを備えた場合に、刈刃によって刈り取られた刈り草が、できるだけ失速せずに刈刃ハウジングの排出口から出口ダクト及び壁部を介してブロアに達するように構成する。

【解決手段】刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジング11の排出口11cから出口ダクト31に排出され、出口ダクト31とブロア32とを接続する壁部34に沿って、ブロア32により集草部に搬送される。出口ダクト31の天井部31aにおける壁部34から離れた部分31bから壁部34に向って、斜め上方に向って延出される天井部38aを備え下側が開放された斜め通路38を形成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を内装する刈刃ハウジングの横側部に排出口を備えて、前記刈刃ハウジングの排出口に出口ダクトを接続し、回転駆動されるブロアを前記出口ダクトの上部に備えて、
前記刈刃によって刈り取られた刈り草が、前記刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出され、前記出口ダクトとブロアとを接続する壁部に沿って、ブロアにより集草部に搬送されるように構成すると共に、
前記出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分から壁部に向って、斜め上方に向って延出される天井部を備え下側が開放された斜め通路を形成してある草刈り機。
【請求項2】
前記刈刃によって刈り取られた刈り草が、前記刈刃ハウジングの前壁部に沿って刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出されるように、前記刈刃の回転方向を設定すると共に、
前記出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分を、前記刈刃ハウジングの前壁部側に設定して、前記出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分から壁部に向って、前記斜め通路を延出してある請求項1に記載の草刈り機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を刈刃ハウジングに内装してモーアを構成し、モーアを機体の前部(前輪の前方)や機体の中央部(前輪及び後輪の間)に備えた草刈り機に関する。
【背景技術】
【0002】
草刈り機では例えば特許文献1に開示されているように、刈刃ハウジング(特許文献1の図2,3,4,5のM,15)の横側部に排出口(特許文献1の図6のd)を備えて、刈刃ハウジングの排出口に出口ダクト(特許文献1の図6のdに接続される紙面右側の部分)を接続し、ブロア(特許文献1の図3,4,5,6のB,32)を出口ダクトの上部に備えているものがある(特許文献1の図6参照)。
【0003】
この場合、特許文献1では、出口ダクトとブロア(特許文献1の図5及び図6のB,32)とが、半円状の壁部(特許文献1の図6においてdの紙面右上側の部分と31,32との間の部分)(特許文献1の図5において15とB,32との間の部分)により接続されている。これにより、刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出され壁部に沿って、ブロアにより集草部(特許文献1の図1及び図2の8)に搬送される。
【0004】
【特許文献1】特開2005−58126号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、出口ダクトの水平な天井部に半円状の壁部が垂直に連結された状態(出口ダクトの天井部と壁部とが直交する状態)となっている(特許文献1の図6参照)。これにより、刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出されて出口ダクトの天井部及び壁部に沿って移動する際、出口ダクトの天井部から壁部に移動しようとする刈り草は、出口ダクトの天井部と壁部との接続部分で急角度で上方に向きを変える状態となり、刈り草が失速し易くなるので、刈り草の搬送効率と言う面で改善の余地がある。
【0006】
本発明は、縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を刈刃ハウジングに内装してモーアを構成した草刈り機において、ブロアを備えた場合、刈刃によって刈り取られた刈り草が、できるだけ失速せずに刈刃ハウジングの排出口から出口ダクト及び壁部を介して、ブロアに達するように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、草刈り機において次のように構成することにある。
縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を内装する刈刃ハウジングの横側部に排出口を備え、刈刃ハウジングの排出口に出口ダクトを接続し、回転駆動されるブロアを出口ダクトの上部に備える。刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出され、出口ダクトとブロアとを接続する壁部に沿って、ブロアにより集草部に搬送されるように構成する。出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分から壁部に向って斜め上方に向って延出される天井部を備え下側が開放された斜め通路を形成する。
【0008】
(作用)
本発明の第1特徴によると、例えば図6,10,11に示すように、斜め通路38の天井部38aが側面視で直線状である場合、刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジング11の排出口11cから出口ダクト31に排出されて出口ダクト31の天井部31a及び壁部34に沿って移動する際、出口ダクト31の天井部31a及び壁部34に沿って移動しようとする刈り草は、比較的緩やかな角度で上方に向きを変えながら、出口ダクト31の天井部31aから斜め通路38に沿って移動し、比較的緩やかな角度で上方に向きを変えながら、斜め通路38から壁部34に沿って移動する。
例えば斜め通路の天井部が側面視で下側に凸の円弧状であれば、出口ダクトの天井部及び壁部に沿って移動しようとする刈り草は、出口ダクトの天井部から斜め通路に沿って移動し、比較的緩やかな角度で連続的に上方に向きを変えながら、斜め通路から壁部に沿って移動する。
【0009】
以上のように、本発明の第1特徴によると、刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出されて出口ダクトから壁部に沿って移動する際に、急角度で上方に向きを変えるのではなく、比較的緩やかな角度で上方に向きを変える状態となるので、刈り草が失速し難いものとなる。これにより、刈り草が失速せずにブロアに達して、ブロアにより集草部に効率良く搬送される。
【0010】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を刈刃ハウジングに内装してモーアを構成した草刈り機において、ブロアを備えた場合、刈刃によって刈り取られた刈り草の失速を抑えながら、刈り草が刈刃ハウジングの排出口から出口ダクト及び斜め通路、壁部に沿って移動するように構成することができ、刈り草がブロアにより集草部に効率良く搬送されるようになって、刈り草の搬送効率を高めることができ、草刈り機の集草性能を向上させることができた。
【0011】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の草刈り機において次のように構成することにある。
刈刃によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジングの前壁部に沿って刈刃ハウジングの排出口から出口ダクトに排出されるように、刈刃の回転方向を設定する。出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分を、刈刃ハウジングの前壁部側に設定して、出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分から壁部に向って、斜め通路を延出する。
【0012】
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
縦軸芯周りに回転駆動される刈刃を刈刃ハウジングに内装してモーアを構成した場合、例えば図3,4,5に示すように、刈刃ハウジング11の右横側部に排出口11cを備えると、刈刃の回転方向を紙面時計方向(矢印Y1)に設定して、刈刃12,13,14によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジング11の前壁部11dに沿って刈刃ハウジング11の排出口11cから出口ダクト31に排出されるように構成することが多い。
【0013】
本発明の第2特徴によると、例えば図3,4,5に示すように、出口ダクト31の天井部31aにおける壁部34から離れた部分31bにおいて、刈刃ハウジング11の前壁部11d側の部分31bから斜め通路38を壁部34に向って延出している。これにより、前述のように、刈刃12,13,14によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジング11の前壁部11dに沿って刈刃ハウジング11の排出口11cから出口ダクト31に排出されると(矢印Y3参照)、刈り草が外れること少なく斜め通路38に入り込むようになるのであり、刈り草が失速少なく斜め通路38に入り込むようになる。
【0014】
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、刈刃によって刈り取られた刈り草が外れること少なく斜め通路に入り込むようになり、刈り草が失速少なく斜め通路に入り込むようになり、刈り草がブロアにより集草部に効率良く搬送されるようになって、刈り草の搬送効率を高めることができ、草刈り機の集草性能を向上させることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[1]
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2によって支持された機体の中央下部にモーア3が支持され、機体の後部上部に運転座席4及びロプスフレーム5が備えられおり、機体の後部にエンジン6が支持され、機体の後部の右及び左側部に袋状の集草部7が支持されて、乗用型の草刈り機が構成されている。
【0016】
図1及び図2に示すように、機体の前部に前輪支持フレーム8が支持され、前輪支持フレーム8の右及び左横側部の縦軸芯P1周りに、右及び左の前輪1が自由に向き変更自在に支持されている(キャスター車輪型式)。エンジン6の前側にミッションケース9が支持され、ミッションケース9に右及び左の後輪2が支持されており、右の後輪2を変速操作する右の静油圧式無段変速装置(図示せず)、及び左の後輪2を変速操作する左の静油圧式無段変速装置(図示せず)がミッションケース9に備えられている。エンジン6の動力がミッションケース9に伝達され、右及び左の静油圧式無段変速装置に伝達されて、右及び左の後輪2が駆動される。
【0017】
図1及び図2に示すように、右及び左の静油圧式無段変速装置は、前進の高速側及び後進の高速側、中立停止位置に無段階に変速自在に構成されており、右及び左の静油圧式無段変速装置を独立に操作する右及び左の操作レバー10が備えられている。これにより、右及び左の操作レバー10によって右及び左の静油圧式無段変速装置を独立に操作し、右及び左の後輪2を独立に前進及び後進側に操作することによって、前進及び後進や停止、右及び左旋回、右及び左の信地旋回を行うことができる。
【0018】
[2]
次に、モーア3について説明する。
図1及び図3に示すように、金属製の刈刃ハウジング11の内部に、縦軸芯周りに回転駆動されるブレード状の3枚の刈刃12,13,14が、左右方向に並べて配置されており、刈刃ハウジング11の前部及び後部に障害物乗り越え用の車輪15(アンチスキャルプローラー)が支持されている。図5及び図6に示すように、刈刃ハウジング11の右横側部が大きく開放されて、刈刃ハウジング11の排出口11cが形成されている。図3及び図12に示すように、縦壁状の前バッフル59が刈刃12,13の前側の軌跡に沿うように半円状に形成されて、刈刃ハウジング11の天井部に連結されており、刈刃14の前側において、前バッフル59が刈刃ハウジング11の前壁部11dの内面に沿うように刈刃ハウジング11の天井部に連結されている。縦壁状の後バッフル60が刈刃12,13,14の後側の軌跡に沿うように半円状に形成されて、刈刃ハウジング11の天井部に連結されている。
【0019】
図1及び図3に示すように、刈刃ハウジング11の天井部の4箇所にブラケット11a,11bが固定されており、機体に上下揺動自在に支持された右及び左の前リンク16が刈刃ハウジング11のブラケット11aに揺動自在に接続され、機体に上下揺動自在に支持された右及び左の後リンク17が刈刃ハウジング11のブラケット11bに揺動自在に接続されている。右の前及び後リンク16,17の端部に亘って右の下リンク18が接続されて、左の前及び後リンク16,17の端部に亘って左の下リンク18が接続されており、右及び左の後リンク17に連結された駆動アーム19に油圧シリンダ20が接続されている。これにより、油圧シリンダ20を伸縮作動させることにより、前及び後リンク16,17を介してモーア3を昇降駆動することができる。
【0020】
図3及び図12に示すように、刈刃ハウジング11の天井部の中央上部に伝動ケース21が支持され、刈刃13の駆動軸13aが刈刃ハウジング11の天井部を通って上方に延出されて伝動ケース21に入り込んでおり、刈刃ハウジング11の天井部と伝動ケース21との間の隙間に位置するように、プーリー13bが刈刃13の駆動軸13aに固定されている。エンジン6の動力がミッションケース9の出力軸9aから、伝動軸22を介して伝動ケース21の入力軸21aに伝達されており、伝動ケース21の入力軸21aのベベルギヤ21b、及び刈刃13の駆動軸13aのベベルギヤ13cを介して、刈刃13の駆動軸13aに伝達されている。
【0021】
図3に示すように、刈刃12,14の駆動軸12a,14aが刈刃ハウジング11の天井部を通って上方に延出されて、刈刃12,14の駆動軸12a,14aの上部にプーリー12b,14bが固定されており、刈刃12,13,14のプーリー12b,13b,14bに亘って、1本の伝動ベルト23が巻回されている。刈刃ハウジング11の天井部の縦軸芯P2周りにテンションアーム24が揺動自在に支持され、テンションアーム24にテンションプーリー25が回転自在に支持されて、伝動ベルト23がテンションプーリー25に巻回されており、伝動ベルト23の張り側に付勢するバネ26がテンションアーム24に接続されている。
【0022】
図3に示すように、エンジン6の動力が、ミッションケース9の出力軸9a、伝動軸22、伝動ケース21を介して刈刃13の駆動軸13aに伝達され、伝動ベルト23を介して刈刃12,14の駆動軸12a,14aに伝達されて、刈刃12,13,14が図3の矢印Y1(図3の紙面時計方向)に回転駆動される。これにより、刈刃12,13,14によって刈り取られた刈り草が、刈刃12,13,14の起風作用により、刈刃ハウジング11の前壁部11d及び前バッフル59の内面に集められ、刈刃ハウジング11の前壁部11d(前バッフル59)に沿って刈刃ハウジング11の排出口11cに向って搬送される。
【0023】
図3,12,13に示すように、断面L字状で細長いアングル部材状の吹き出し防止部材27が、刈刃ハウジング11の前壁部11dの内面の略全長に亘ってボルト28により固定されており、刈刃ハウジング11の前壁部11dの下端部と吹き出し防止部材27の下端部とが略同じ高さに位置している。ゴム板製の吹き出し防止部材29が、吹き出し防止部材27に挟み込まれるように刈刃ハウジング11の前壁部11dの内面の略全長に亘って固定されており、刈刃ハウジング11の前壁部11dの下端部及び吹き出し防止部材27の下端部よりも、吹き出し防止部材29が下方に突出している。
【0024】
これにより、図3,12,13に示すように、刈刃12,13,14によって刈り取られた刈り草及び刈刃12,13,14の起風作用による風が、刈刃ハウジング11の前壁部11dの下側から前方に漏れ出ようとしても、吹き出し防止部材27,29によって防止される。この場合、吹き出し防止部材29の複数箇所に上下向きのスリット29aが形成され、ボルト28を吹き出し防止部材29のスリット29aに入り込ませて、吹き出し防止部材29が固定されており、刈刃ハウジング11の前壁部11dに対する吹き出し防止部材29の高さ調節、及び吹き出し防止部材29の交換が容易に行える。
【0025】
図1,2,3に示すように、草刈り機では一般に、機体の左側(刈刃ハウジング11の排出口11cとは反対側)から乗降することが多い。この場合、乗降の際に誤って刈刃12のプーリー12bや伝動ベルト23を踏まないように、刈刃12のプーリー12bや伝動ベルト23の一部を覆うカバー30が、刈刃ハウジング11の天井部に取り付けられている。
【0026】
図14及び図15(イ)(ロ)に示すように、カバー30は合成樹脂製により箱の蓋状に構成されて、カバー30の内面の複数箇所に円筒状の柱部30aが一体的に形成されており、バックル部30bが備えられている。刈刃ハウジング11の天井部に背の低い縦壁部11e,11fが固定されており、刈刃ハウジング11の縦壁部11eに係合用のピン11gか固定されて、刈刃ハウジング11の縦壁部11fに係合部11hが固定されている。これにより、カバー30の開口部30cを刈刃ハウジング11のピン11gに係合させながら、カバー30を刈刃ハウジング11の縦壁部11e,11fの位置に配置し、カバー30のバックル部30bを刈刃ハウジング11の係合部11hに係合させることにより、カバー30を刈刃ハウジング11の天井部に固定する。
【0027】
[3]
次に、刈刃ハウジング11の排出口11cに配置される出口ダクト31及びダクト33について説明する。
図7〜図11に示すように、出口ダクト31及び出口ダクト31から延出される円筒状のダクト33が一体的に形成されている。刈刃ハウジング11の排出口11cに接続されるように(図6及び図7参照)、出口ダクト31は側面視で長方形状に形成され、平面状の天井部31aが形成されており、ダクト33に向うのに従って細く絞られてダクト33に接続されている。
【0028】
図7〜図11に示すように、出口ダクト31の上部とダクト33の上部との間が開放されており、出口ダクト31の天井部31aに平面視で半円状の壁部34が接続されて、壁部34により平面視で半円状の開口部35が形成され、開口部35の外周部に平板状の受け板部39が形成されている。ダクト33の開放部分に正面視で長方形状のフランジ部36が形成され、フランジ部36により正面視で長方形状の開口部37が形成されており、開口部35の後部と開口部37の下部とが接続された状態となっている。
【0029】
図7〜図11に示すように、出口ダクト31の天井部31aにおいて、出口ダクト31の天井部31aにおける壁部34から離れた部分31bから壁部34に向って、斜め上方に向って天井部38aが延出されており、天井部38aの下側が開放されて、斜め通路38が形成されている。斜め通路38の天井部38aは側面視の断面において直線状であり(図6及び図11参照)、正面視の断面において上側に凸の円弧状である(図8参照)。図7に示すように、出口ダクト31が刈刃ハウジング11の排出口11cに接続された状態において、斜め通路38が壁部34から刈刃ハウジング11の前壁部11dに向って延出された状態となっており、出口ダクト31の天井部31aにおける壁部34から離れた部分31bが、刈刃ハウジング11の前壁部11d側に位置した状態となっている。
【0030】
図4,5,6に示すように、平面視でコ字状の支持フレーム40が備えられて、支持フレーム40に出口ダクト31及びダクト33が連結されており、支持フレーム40の前側の端部にボス部40aが固定されている。刈刃ハウジング11の右横側部の前部にブラケット11iが固定され、刈刃ハウジング11の右横側部の後部の車輪15のブラケット15aにボス部41が固定されている。
【0031】
これにより、図4,5,6に示すように、出口ダクト31を刈刃ハウジング11の排出口11cに接続して、支持フレーム40のボス部40aを刈刃ハウジング11のブラケット11iにピン58で連結し、支持フレーム40のボス部40aとは反対側の部分をボス部41にピン58で連結することにより、出口ダクト31及びダクト33を刈刃ハウジング11に連結することができるのであり、ピン58を取り外すことにより出口ダクト31及びダクト33を刈刃ハウジング11から取り外すことができる。出口ダクト31及びダクト33を刈刃ハウジング11に連結した状態において、支持フレーム40が出口ダクト31及びダクト33の保護フレームになるのであり、図2に示すように、ダクト33と集草部7の上部とに亘って可撓性のダクト46が接続される。
【0032】
[4]
次に、ブロア32について説明する。
図4,5,6に示すように、平面視円形状で一部に切欠き部が形成されたブロアケース42、ブロアケース42に回転自在に支持された駆動軸43、駆動軸43に固定された円盤部材44、駆動軸43及び円盤部材44に固定された4枚の羽根部材45等を備えて、ブロア32が構成されている。出口ダクト31及びダクト33に対して、ブロアケース42の下部が受け板部39に連結され、ブロアケース42の切欠き部がフランジ部36に連結されており、円盤部材44及び羽根部材45が開口部35,37に臨んでいる(図8〜図11参照)。
【0033】
図3,4,5に示すように、支持フレーム40に固定されたブラケット47にボス部48が固定され、ボス部48に中継軸49が回転自在に支持に支持されており、中継軸49の上部及び下部にプーリー49a,49bが固定されている。モーア3において、刈刃14の駆動軸14aにおけるプーリー14bの上側部分にプーリー14cが固定され、刈刃14のプーリー14cと中継軸49のプーリー49aとに亘って伝動ベルト50が巻回されており、ブラケット47に揺動自在に支持されたテンションアーム51にテンションプーリー52が回転自在に支持され、テンションアーム51に接続されたバネ53により、テンションプーリー52が伝動ベルト50に押圧されている。
【0034】
図3,4,5に示すように、ブロア32において、駆動軸43の上部にプーリー43aが固定されて、中継軸49のプーリー49bと駆動軸43のプーリー43aとに亘って伝動ベルト54が巻回されている。ブラケット47に揺動自在に支持されたテンションアーム55にテンションプーリー56が回転自在に支持され、テンションアーム55に接続されたバネ57により、テンションプーリー56が伝動ベルト54に押圧されている。
【0035】
これにより、図3及び図4に示すように、刈刃14の駆動軸14aの動力が、刈刃14のプーリー14c、伝動ベルト50、中継軸49のプーリー49a,49b、伝動ベルト54及び駆動軸43のプーリー43aを介して、駆動軸43に伝達されて、円盤部材44及び羽根部材45が矢印Y2(図4の紙面時計方向)に回転駆動される。円盤部材44及び羽根部材45が矢印Y2(図4の紙面時計方向)に回転駆動されることによって、開口部35の下側付近の空気が円盤部材44及び羽根部材45に向って上方に吸引され、円盤部材44及び羽根部材45により開口部37からダクト33に向って風が吹き出されるような状態となる(図5〜図11参照)。
【0036】
以上の構造によって図3及び図4に示すように、刈刃12,13,14が矢印Y1(図3の紙面時計方向)に回転駆動されることにより、刈刃12,13,14によって刈り取られた刈り草が、刈刃ハウジング11の前壁部11d(前バッフル59)に沿って刈刃ハウジング11の排出口11cから出口ダクト31に排出される。出口ダクト31に排出された刈り草において上方の刈り草は、出口ダクト31の天井部31aに沿って移動して、出口ダクト31の天井部31aにおける壁部34から離れた部分31bに達し、外れること少なく斜め通路38(天井部38a)に入り込む(図4の矢印Y3参照)。
【0037】
そして図5〜図11に示すように、上方の刈り草は、比較的緩やかな角度で上方に向きを変えながら、出口ダクト31の天井部31aから斜め通路38(天井部38a)に沿って失速せずに移動し、比較的緩やかな角度で上方に向きを変えながら、斜め通路38(天井部38a)から壁部34に沿って失速せずに移動して、開口部35から円盤部材44及び羽根部材45に吸引されるのであり、円盤部材44及び羽根部材45により開口部37からダクト33に向って吹き出される風と一緒に、上方の刈り草がダクト33,46を通って集草部7に搬送される。
【0038】
図5〜図11に示すように、前述のように出口ダクト31に排出された刈り草において下方の刈り草は、出口ダクト31の下部及びダクト33の下部に沿って移動し、円盤部材44及び羽根部材45により開口部37からダクト33に向って吹き出される刈り草及び風と一緒に、ダクト33,46を通って集草部7に搬送される。
【0039】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の図6及び図11に示す出口ダクト31及びダクト33において、斜め通路38の天井部38aを側面視の断面において直線状に構成するのではなく、側面視の断面において下側に凸の円弧状に構成してもよい。斜め通路38の天井部38aを、正面視の断面において上側に凸の円弧状に構成するのではなく、正面視の断面において長方形状(例えば図8,9,10に示すフランジ36の形状)に構成してもよい。斜め通路38を開口部35に直接につなげるように構成してもよい(斜め通路38の部分において壁部34が殆ど無い状態)。
【0040】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、斜め通路38を、出口ダクト31の天井部31aに部分的に形成するのではなく、開口部35に対して壁部34の全ての部分に斜め通路38を形成してもよい。モーア3に3枚の刈刃12,13,14を備えるのではなく、モーア3に2枚の刈刃を備えるように構成してもよく、前バッフル59を備えなくてもよい。
刈刃ハウジング11の左横側部に排出口11cを形成し、刈刃ハウジング11の左横側部に出口ダクト31及びダクト33、ブロア32を備えるように構成してもよい。このように構成すると、刈刃12,13,14及びブロア32(円盤部材44及び羽根部材45)の回転方向を矢印Y1,Y2とは逆向きに設定する。
本発明は、操縦ハンドルにより前輪1を操向操作する型式の草刈り機(後2輪駆動型式及び4輪駆動型式)や、前輪1の前側にモーア3を支持した草刈り機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】草刈り機の全体側面図
【図2】草刈り機の全体平面図
【図3】モーア及びブロアの全体平面図
【図4】ブロアの付近の横断平面図
【図5】刈刃ハウジングの排出口及びブロアの付近の縦断側面図
【図6】刈刃ハウジングの排出口及びブロア、出口ダクトの付近の縦断側面図
【図7】出口ダクトの横断平面図
【図8】出口ダクトの縦断正面図
【図9】出口ダクト及びダクトの斜め前側から見た斜視図
【図10】出口ダクト及びダクトの斜め前上側から見た斜視図
【図11】出口ダクト及びダクトの側面図
【図12】モーアの中央付近の縦断側面図
【図13】モーアの前壁部及び吹き出し防止部材を示す分解斜視図
【図14】モーアの左側のカバーの付近の平面図
【図15】(イ)カバーをモーアに固定した状態を示す側面図、(ロ)カバーをモーアから取り外した状態を示す側面図
【符号の説明】
【0042】
7 集草部
11 刈刃ハウジング
11c 刈刃ハウジングの排出口
11d 刈刃ハフジングの前壁部
12,13,14 刈刃
31 出口ダクト
31a 出口ダクトの天井部
31b 出口ダクトの天井部における壁部から離れた部分
32 ブロア
34 壁部
38 斜め通路
38a 斜め通路の天井部
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成18年10月13日(2006.10.13)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎


【公開番号】 特開2008−92894(P2008−92894A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−280352(P2006−280352)