トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業

【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】三島 圭介

【氏名】馬場 馨一

【氏名】山崎 達也

【要約】 【課題】フロントパネルに作業灯調節支持手段を介して作業灯を取付け、前処理部の条数幅に応じて作業灯の照射位置を調節可能にしたコンバインを提供する。

【構成】コンバイン1のフロントパネル10には、圃場前方を照らす前照灯15とデバイダの周辺を照らす作業灯16とが取付けられている。作業灯16は、フロントパネル10に固定された作業灯取付部23、取付ブラケット18、及び第1及び第2の取付けボルト17b、17cからなる作業灯調節支持手段を介して、フロントパネル10に回動自在に支持されており、条数の異なる前処理部5の幅に応じてその照射位置を変更することができる。作業灯取付部23には、溝幅の異なる第1の溝30及び第2の溝31が形成されており、第2の取付けボルト17cが、第1の取付けボルト17bを中心にして第2の溝31内を移動することにより、作業灯16の照射位置を変更できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前部をフロントパネルで覆われた運転部を有する本体と、前記本体の前方に支持されかつ前部にデバイダを有する前処理部と、を備え、前記フロントパネルに、前記デバイダ周辺部分を照射する作業灯を取付けてなるコンバインにおいて、
前記作業灯の照射向きが調節可能になるように前記作業灯を支持する作業灯調節支持手段を備えた、
ことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記作業灯調節支持手段は、前記作業灯を取付けるための第1及び第2の取付けボルトと、
前記第1の取付けボルトの直径より僅かに大きい幅を有し、該第1の取付けボルトを嵌挿し得る第1の溝と、
前記第2の取付けボルトの直径より所定量大きい幅を有し、該第2の取付けボルトを幅方向に遊びを在して嵌挿し得る第2の溝と、を備え、
前記第1の溝に固定した前記第1の取付けボルトを中心として前記第2の溝の前記遊びにより前記作業灯の左右方向の移動を許容して、前記作業灯の光軸を左右方向に切換え得るように構成した、
請求項1記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、穀稈の刈取りに使用されるコンバインに係り、詳しくは、日没後などにコンバインの前方を照らす作業灯の取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンバインは、圃場を走行しながら穀稈を刈取り、刈取りした穀稈の脱穀に使用されており、刈取りなどの作業は昼間のみでなく日没後にも行われる場合がある。このため、コンバインには、日没後の充分な明るさを得ることができない圃場面を照らし、刈取り作業や圃場走行を安全にできるよう照明装置が設けられている。照明装置は、走行時にコンバインの前遠方を照射する前照灯と、刈取装置のデバイダの周辺を照射する作業灯とがあり、これらの照明装置はコンバイン本体の前部にあるフロントパネルなどに取付けられている。
【0003】
前照灯は、照射位置を変更することがないため、その光軸を固定してフロントパネルに開口した開口部内に収納されており、さらに、フロントパネル前面から雨水や埃などが入り込まないよう、開口部を透明ガラスなどにより覆われている(特許文献1)。
【0004】
また、デバイダの周辺を照射する作業灯を有するコンバインは、フロントパネルの開口部に前照灯と作業灯とを併設したものや、刈取装置の上部に揺動自在に取付けられて、作業灯の照射位置を変更可能にしたものがある(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第2599876号公報
【特許文献2】実開平6―70518号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載される前照灯は、フロントパネル開口部が透明ガラスにより覆われているため、前照灯のメンテナンスなどがしずらいばかりでなく、照射する位置が固定されているため刈取装置の周辺を照射できず、穀稈を分草するデバイダの周辺を照射する作業灯として用いるには不適当である。また、特許文献2のものは、刈取装置の左右移動に連動して作業灯を左右に移動するものであって、作業灯の構造が複雑になっている。
【0007】
近時、コンバインにあっては、部品を共通化することによりコストダウンが図られており、2,3条用、及び4条用のフロントパネルを共用化して、作業灯の照射方向を簡単に調整できる装置の出現が望まれている。
【0008】
そこで、本発明は、フロントパネルに前処理部の条数に応じて作業灯の照射位置を調節可能にする作業灯調節支持手段を設け、もって上記した課題を解決したコンバインを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、請求項1に係る本発明は、前部をフロントパネル(10)で覆われた運転部(7)を有する本体(1)と、前記本体の前方に支持されかつ前部にデバイダ(12)を有する前処理部(5)と、を備え、前記フロントパネル(10)に、前記デバイダ(12)周辺部分を照射する作業灯(16)を取付けてなるコンバイン(1)において、
前記作業灯(16)の照射向きが調節可能になるように前記作業灯(16)を支持する作業灯調節支持手段(17b、17c、30、31)を備えた、
ことを特徴とするコンバインにある。
【0010】
請求項2に係る本発明は、前記作業灯調節支持手段(17b、17c、30、31)は、前記作業灯(16)を取付けるための第1及び第2の取付けボルト(17b、17c)と、
前記第1の取付けボルト(17b)の直径より僅かに大きい幅を有し、該第1の取付けボルトを嵌挿し得る第1の溝(30)と、
前記第2の取付けボルト(17c)の直径より所定量大きい幅を有し、該第2の取付けボルトを幅方向に遊びを在して嵌挿し得る第2の溝(31)と、を備え、
前記第1の溝(30)に固定した前記第1の取付けボルト(17b)を中心として前記第2の溝(31)の前記遊びにより前記作業灯(16)の左右方向の移動を許容して、前記作業灯(16)の光軸を左右方向に切換え得るように構成した、
請求項1記載のコンバインにある。
【0011】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するものであり、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る本発明によると、運転部の前部を覆うフロントパネルに、作業灯調節支持手段を介してデバイダ周辺部分を照射する作業灯を取付けたので、条数の異なる前処理部を有するコンバインであっても、作業灯調節支持手段により、作業灯の照射向きをデバイダ周辺部分に合わせて調節でき、フロントパネル等の共用化が可能となる。
【0013】
請求項2に係る本発明によると、作業灯調節支持手段は、作業灯を第1及び第2の取付けボルトにより第1の溝及び第2の溝に固定しており、第2の取付けボルトを固定する第2の溝は、第2の取付けボルトの直径より所定量大きい幅を有して第2の取付けボルトを第2の溝の幅方向に移動可能にしているので、第1の溝に固定した第1の取付けボルトを中心として作業灯の光軸を左右方向に切換えれば、条数の異なる前処理部、例えば横幅の小さい2条用の前処理部と、横幅の大きな4条用の前処理部の幅位置に合わせて作業灯の光軸を容易に切換えることができる。また、作業灯は、第1の溝に固定した前記第1の取付けボルトを中心にして、第2の溝の遊びにより前記作業灯の光軸を左右方向の切換えることができるので、簡単な構造、且つ簡単な調節方法により作業灯の光軸を切換えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。コンバイン1は、図1に示すように、圃場や路上を走行できる左右一対のクローラ走行装置2,2を備え、該クローラ走行装置2,2に支持された機体3の前部には、前処理部5が昇降自在に架設されている。前処理部5は、その先端で圃場と近接する位置にデバイダ12が配置していると共に、デバイダ12により分草された穀稈を引起す引起し装置が引起しカバー5aによって覆われており、コンバイン1の走行により前方から流入した穀稈を刈取りコンバイン本体へ向けて搬送している。
【0015】
コンバイン1の左側で前処理部5の後方には、刈取り後の穀稈を導いて脱穀処理をする脱穀機6が搭載されている。脱穀機6では、回転駆動する扱胴の作用により、刈取られた穀稈を穀粒と排藁とに分離し、穀粒は排藁類と選別された後、脱穀機6の反対側に配置されたグレンタンク8に導かれて一時貯留する。本グレンタンク8の下部後面には、貯留した穀粒を遠方にある運搬車などへ搬送するオーガ8aが連結しており、オーガ8aによりグレンタンク8に貯留した穀粒を外部に搬出できる。一方、脱穀機6により分離された排藁は、コンバイン1の最後尾に搭載された排藁処理装置9まで導かれて、細断され或いはそのまま機外に排出される。
【0016】
コンバイン1の前方部で脱穀機6の他側には、コンバイン1を操作する運転部7が配置している。運転部7は、その前方部にコンバイン1を操作するマルチステアリングレバー11、電装品、駐車ブレーキのリンクなどの操作具が配置していると共に、これら操作具の前方はフロントパネル10により覆われている。運転部7に搭乗した作業者は、マルチステアリングレバー11を左右方向に操作することによりコンバイン1を操行操舵できると共に、マルチステアリングレバー11を前後方向に操作して、前処理部5を昇降操作できる。また、コンバイン1では、運転部7の下部に各装置へ動力を供給する不図示のエンジンが搭載されており、エンジンの動力を脱穀機6、前処理部5及びクローラ走行装置2などに伝達することにより刈取り及び脱穀作業が進行する。
【0017】
コンバイン1による刈取り脱穀作業は、圃場の広さや穀稈の量などにより、昼間のみでなく日没後の充分な明るさを得ることができない状況下でも行われる。日没後に刈取り脱穀作業をする場合には、作業者による前方視界を確保するため、照明装置によりコンバイン1の進行方向前方を照らしながら行われる。照明装置は、運転部7のフロントパネル10に装着されて、コンバイン1の走行目標となる前遠方を照射する前照灯15と、穀稈の刈取り目標となるデバイダ12の周辺を照射する作業灯16とがある。
【0018】
照明装置は、その正面視を図2に示すように、コンバイン1の進行方向右側前方(図中の左側)に上段から前照灯15、作業灯16の2つの照明灯がフロントパネル10に組込まれており、前照灯15の光軸は、コンバイン1の前遠方の位置に合わされており、作業灯16の光軸は、コンバイン1の前方側でデバイダ12の周辺に向けて合わされている。これら前照灯15及び作業灯16は、それぞれフロントパネル10に穿孔した取付け開口20、22に嵌合するように配置されている。前照灯15及び作業灯16が取付けられたフロントパネル10をI−I線で破断した断面を図3に示すと共に、フロントパネル10を裏面側から見た図を図4に示す。
【0019】
断面を立体形状に成形されたフロントパネル10には、前照灯15と嵌合して前照灯15のレンズ面15aが露出できる前照灯開口20と、作業灯16と嵌合して作業灯16のレンズ面16aが露出できる作業灯開口22とが開口しており、それぞれの開口20、22に各灯15、16の本体部分が当接するように取付けられている。
【0020】
フロントパネル10の裏面側10aで、前照灯開口20の直上には、前照灯15を取付ける前照灯取付部21が固設されており、また、作業灯開口22の直上には、作業灯16を取付ける作業灯取付部23が固設されている。前照灯取付部21と作業灯取付部23とは略平行に配置されており、取付ブラケット18に取付けた前照灯15及び作業灯16の取付け角度を変更することにより、前照灯15及び作業灯16の光軸を切換えることができる。
【0021】
ここで、前照灯15及び作業灯16を、前照灯取付部21及び作業灯取付部23に取付け支持する取付ブラケット18について説明する。なお、前照灯15及び作業灯16は、いずれも同じ種類の照明灯であり、取付ブラケット18に固定する照明灯の位置を、図5(A)及び図5(C)に示す位置に固定することにより前照灯15として用いることができ、図5(B)に示す位置に固定することにより作業灯16として用いることができる。取付ブラケット18は、照明灯15,16の本体幅と略同一幅で、前照灯取付部21及び作業灯取付部23に固定できる平面部が形成された取付プレート18aと、該取付プレート18aの両端から垂下して、照明灯15,16の取付け位置を切換え可能に支持する側面プレート19、19とが略門字状に形成されたプレート部材である。取付プレート18aには、取付けボルトを挿通できる取付け孔18b,18cが穿孔していると共に、取付け孔18b,18cには、取付けボルトと螺合するプレートナット17d,17eが固定されている。
【0022】
側面プレート19の下部には締結孔が穿孔しており、締結孔を挿通するボルト19cによって、照明灯15,16を取付ブラケット18に固定できる。また、側面プレート19の一側縁には、前照灯縁19aと作業灯縁19bとの2つの縁が形成されており、図5(A)に示すように、照明灯15,16の本体とレンズ面15a,16aとを接合する嵌合環15b,16bを前照灯縁19aに当接することにより、照明灯15,16の光軸を遠方位置に合わせることができ、同じく、図5(B)に示すように、嵌合環15b,16bを作業灯縁19bに当接することにより、照明灯15,16の光軸をデバイダ12の周辺に向けて合わせることができる。締結孔に挿通したボルト19cの中心から、前照灯縁19a及び作業灯縁19bへ向けた垂線の長さは、いずれも等しい長さであり、照明灯15,16を、前照灯縁19a又は作業灯縁19bに当接させてボルト19cを締結することにより、それぞれの光軸を異なる位置で固定できる。
【0023】
ついで、作業灯取付部23について説明を続ける。作業灯取付部23には、図6に破線で示すように、作業灯取付部23の後方縁23aから、コンバイン1の進行方向に向けて2本の溝30,31が形成されている。第1の溝30と第2の溝31とは、取付プレート18aに穿孔した取付け孔18b,18cの間隔と略同じ間隔で互いに平行に形成されている。
【0024】
作業灯16を作業灯取付部23に固定するには、取付ブラケット18の取付け孔18b,18cから挿通した第1及び第2の取付けボルト17b,17cをプレートナット17d,17eに仮装着し、第1及び第2の取付けボルト17b,17cを後方縁23a側から第1の溝30及び第2の溝31に挿入した後、第1及び第2の取付けボルト17b,17cとプレートナット17d,17eとを締結して行われる。第1の溝30及び第2の溝31に挿入された第1及び第2の取付けボルト17b,17cを、それぞれ、第1の溝30の先端に形成した前端30c、及び第2の溝31の先端に形成した前端31cと当接した状態で締結した場合には、作業灯16の光軸を、横幅の広い前処理部5の周辺に合わせて固定できる。
【0025】
この場合に、第1の溝30の溝幅30aは、第1の取付けボルト17bの直径より僅かに大きい幅に形成されており、第2の溝31の溝幅31aは、第2の取付けボルト17cの直径より所定量大きい幅、或いは溝幅30aの幅より大きな幅寸法に形成されて、第2の取付けボルト17cの左右方向の遊びを許容している。第2の溝31の縁は、第1の溝30から見て外側に位置する外縁31b、及び内側に位置する内縁31dとを有しており、外縁31bは、上述した前端30c及び前端31cに第1及び第2の取付けボルト17b,17cを固定した際に、前端31cと共に第2の取付けボルト17cが当接する位置に配置している。一方、内縁31dは、前端30cに固定した第1の取付けボルト17bを中心にして取付プレート18aを回動した際に、第2の取付けボルト17cが当接して、作業灯16の光軸を、横幅の狭い前処理部5の周辺に固定できる位置に配置している。
【0026】
以上のように、第2の溝31は、取付ブラケット18に装着した第2の取付けボルト17cの移動を許容する遊びを有しており、この遊びによって、第1の取付けボルト17bを中心にして、作業灯16を左右に回動することができる。
【0027】
なお、前照灯取付部21は、以上のように構成される作業灯取付部23に対して、前照灯15の光軸を切換える必要がないので、第1及び第2の溝30、31の幅は同じ幅に形成されているか、又は、共に第1及び第2の取付けボルト17b、17cの直径より僅かに大きい幅に形成されている。
【0028】
本実施の形態では、第1の溝30と第2の溝31とを、互いに略平行に形成したが、第2の溝31を、第1の溝30の前端30cを中心とする円弧状に形成して、円弧の始点又は終点に第2の取付けボルト17cを当接させることにより、作業灯16の光軸を切換えることもできる。また、第2の溝31の代わりに、前端30cを中心とする同一円周上に2つの孔を穿孔して、いずれかの孔を選択して作業灯16を固定することにより、作業灯16の光軸を切換えることもできる。さらに、作業灯取付部23に第1の溝30及び第2の溝31を形成する他に、取付ブラケット18側に第1の溝30及び第2の溝31を形成して、作業灯取付部23側に取付け孔18b、18cを形成することもできる。その他、第1及び第2の溝30、31の溝幅30a、31aを共に同じ寸法幅に形成し、溝幅31aに嵌挿する第2の取付けボルト17cの直径を、第2の取付けボルト17cが遊びを有する程に細径として構成することもできる。
【0029】
次に、以上の構成からなる作業灯調節支持手段を備えたコンバインの作用について説明する。コンバイン1に条数の異なる前処理部5を装着した際には、前処理部5の条数に応じて、右側のデバイダ12の周辺を照射できるよう作業灯16の光軸を切換える。作業灯16の光軸を切換えるには、フロントパネル10の裏面側10aから第2の取付けボルト17cの締結位置を変更して行う。
【0030】
初めに、作業灯16を、ボルト19cを介して取付ブラケット18に締結する。この際、嵌合環16bと作業灯縁19bとを合わせることにより光軸の上下位置を固定できる。作業灯16が固定された取付ブラケット18のプレートナット17d,17eに、それぞれ第1及び第2の取付けボルト17b、17cを、作業灯取付部23の厚さ以上の間隔を残した状態で仮装着する。
【0031】
次に、第1及び第2の取付けボルト17b、17cが仮装着された取付ブラケット18を、作業灯取付部23の後方縁23a側から第1の溝30及び第2の溝31に沿わせて、第1及び第2の取付けボルト17b、17cが前端31c及び前端30cと当接する位置まで挿入する。この場合に、作業灯16の照射位置を4条用の横幅の広い前処理部5に合わせるには、前記第1及び第2の取付けボルト17b、17cを、前端31c及び前端30cと当接した位置で締結して、作業灯16の光軸を固定する(図7(B)参照)。
【0032】
一方、作業灯16の照射位置を、2条或いは3条用の横幅の狭い前処理部5に合わせるには、上記に対して第2の取付けボルト17cの締結位置を変更する(図7(A)参照)。締結位置を変更するには、上記と同様に、第1及び第2の取付けボルト17b、17cを前端31c及び前端30cと当接する位置まで挿入した状態で、第1の取付けボルト17bのみを前端31cに位置を合わせて締結する。この際の締結力は、取付ブラケット18が作業灯取付部23に対して回動できる程度の締付け力により締結する。この状態から、第2の取付けボルト17cを、第1の取付けボルト17bを中心にして、第2の溝31内を内縁31dと当接するまで移動させる。第1の取付けボルト17bを中心とする第2の取付けボルト17cの回動により、取付ブラケット18に固定された作業灯16の光軸を、2条或いは3条用の横幅の狭い前処理部5の周辺を照射可能な位置に合わせることができる。この状態で、第2の取付けボルト17cを締結すると共に、第1の取付けボルト17bの締結力を増して完全固定することにより、作業灯16の照射位置が固定される。
【0033】
以上の様に、作業灯取付部23に形成された第1及び第2の溝30、31、取付ブラケット18、及び第1及び第2の取付けボルト17b、17cからなる作業灯調節支持手段により、作業灯16の照射位置を前処理部5の横幅に応じて適宜な位置に切換えることができるので、作業灯16を固定する部材を、異なる条数の前処理部5毎にそろえる必要がなくなる。また、第2の取付けボルト17cを固定する第2の溝31は、第2の取付けボルト17cの直径より所定量大きい幅を有しており、第2の取付けボルト17cが第2の溝31の幅方向に移動できるので、簡易な構造ながら確実に作業灯16の照射位置を切換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】コンバインの全体構成を示す側面図である。
【図2】照明装置が取付けられたフロントパネルの正面図である。
【図3】照明装置が取付けられたフロントパネルを破断して示す断面図である。
【図4】照明装置が取付けられたフロントパネルを裏面側から見た図である。
【図5】照明装置に取付ブラケットを取付けた状態を示す図である。
【図6】取付ブラケットを介して作業灯を取付けた作業灯取付部の平面図である。
【図7】作業灯の光軸を各デバイダ幅に合わせた状態を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
1 コンバイン
5 前処理部
7 運転部
10 フロントパネル
12 デバイダ
16 作業灯
17b 作業灯調節支持手段(第1の取付けボルト)
17c 作業灯調節支持手段(第2の取付けボルト)
30 作業灯調節支持手段(第1の溝)
31 作業灯調節支持手段(第2の溝)
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成18年9月8日(2006.9.8)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫


【公開番号】 特開2008−61595(P2008−61595A)
【公開日】 平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願番号】 特願2006−244101(P2006−244101)