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移動農機の樹脂製カバー及びその成形方法 - 特開2008−29312 | j-tokkyo
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【発明の名称】 移動農機の樹脂製カバー及びその成形方法
【発明者】 【氏名】野上 明博

【氏名】馬場 馨一

【要約】 【課題】移動農機に装着する射出成形による樹脂製カバーにおいて、他の近接部品との構成上必然的に生じるアンダーカットを簡単な金型構造によって回避した樹脂製カバー及びその成形方法を提供する。

【構成】雄型42と、この雄型42に対して型開き方向に移動する雌型43を用いてアンダーカット部Cを有する移動農機11の樹脂製カバー26を射出成形するにあたり、前記アンダーカット部に対応する雌型43の部位に抜き勾配を有する突起部43aを設け、該突起部43aにより雄型42と雌型43の間に形成されるキャビティDの一部を閉じて、当該樹脂製カバー26のアンダーカットを解消すると共に移動農機11への取付面Sと装着確認用の覗き窓Wを形成できるように構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
雄型(42)と、この雄型(42)に対して型開き方向に移動する雌型(43)を用いて射出成形される移動農機(11)の樹脂製カバー(26)において、前記樹脂製カバー(26)のアンダーカット部(C)に対応する雌型(43)の部位に抜き勾配を有する突起部(43a)を設け、該突起部(43a)により雄型(42)と雌型(43)の間に形成されるキャビティ(D)の一部を閉じて、当該樹脂製カバー(26)のアンダーカットを解消すると共に移動農機(11)への取付面(S)を形成したことを特徴とする移動農機の樹脂製カバー。
【請求項2】
前記突起部(43a)により樹脂製カバー(26)の装着確認用の覗き窓(W)を形成した請求項1に記載の移動農機の樹脂製カバー。
【請求項3】
雄型(42)と、この雄型(42)に対して型開き方向に移動する雌型(43)を用いてアンダーカット部(C)を有する移動農機(11)の樹脂製カバー(26)を射出成形するにあたり、前記アンダーカット部に対応する雌型(43)の部位に抜き勾配を有する突起部(43a)を設け、該突起部(43a)により雄型(42)と雌型(43)の間に形成されるキャビティ(D)の一部を閉じて、当該樹脂製カバー(26)のアンダーカットを解消すると共に移動農機(11)への取付面(S)を形成する移動農機の樹脂製カバー成形方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバイン等の移動農機における樹脂製カバー及びその成形方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、移動農機の一例であるコンバインにおいては、操縦席前方の機体右側に操作コラムを立設し、この操作コラムの上部を上面パネルで覆うと共に該上面パネルから機体の操向操作を行う操向レバーを突設している。また、操作コラムの前面と後側は、着脱可能な前面カバーと後カバーによって覆われている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−242663号公報(第3頁、図1、図2、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
また、上述した従来のものでは、上面パネル、前面カバー、及び後カバーによって覆われた操作コラムの内部に油圧バルブユニットやリレーボックス等の制御装置を配置しており、それらの点検整備は、前面カバーを取り外した状態で行っているが、この前面カバーの下部は、ボルトを用いて機体フレームに複数箇所螺設されている。
【0004】
そして、上述した上面パネル、前面カバー、及び後カバーのうち、例えば上面パネルのみを兼用して前面カバーや後カバーを射出成形による樹脂製カバーに設計変更する場合には、近接部品である上面パネルの外形形状の制約を受けて、前面カバーや後カバーの機体フレームとの取付部等において必然的にアンダーカットを生じることがあり、このアンダーカットを簡易な金型構造によって回避できるように構成することが期待されていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決することを目的としたものであって、雄型と、この雄型に対して型開き方向に移動する雌型を用いて射出成形される移動農機の樹脂製カバーにおいて、前記樹脂製カバーのアンダーカット部に対応する雌型の部位に抜き勾配を有する突起部を設け、該突起部により雄型と雌型の間に形成されるキャビティの一部を閉じて、当該樹脂製カバーのアンダーカットを解消すると共に移動農機への取付面を形成したことを第1の特徴としている。
そして、前記突起部により樹脂製カバーの装着確認用の覗き窓を形成したことを第2の特徴としている。
また、雄型と、この雄型に対して型開き方向に移動する雌型を用いてアンダーカット部を有する移動農機の樹脂製カバーを射出成形するにあたり、前記アンダーカット部に対応する雌型の部位に抜き勾配を有する突起部を設け、該突起部により雄型と雌型の間に形成されるキャビティの一部を閉じて、当該樹脂製カバーのアンダーカットを解消すると共に移動農機への取付面を形成することを第3の特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の発明によれば、樹脂製カバーを装着する移動農機の近接部品を兼用する上で、射出成形による樹脂製カバーに必然的に生じるアンダーカットを回避して、同時に樹脂製カバーの移動農機への取付面を形成することができる。
そして、請求項2の発明によれば、樹脂製カバーの装着確認用の覗き窓により、当該樹脂製カバーの取付面の位置決め状態を視認しながら確実に移動農機に装着できるようになり作業時間の短縮化が図れる。
また、請求項3の発明によれば、樹脂製カバーを装着する移動農機の相手側部品を兼用する上で、射出成形による樹脂製カバーに必然的に生じるアンダーカットを簡易な金型構造によって回避できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、移動農機であるコンバイン11の側面図であって、コンバイン11は、左右一対のクローラ走行装置12で機体フレーム13を支持すると共に、機体フレーム13の前方には穀稈を刈取りながら図示しない脱穀部まで搬送する前処理部14を備えている。
【0008】
また、前処理部14の後方には、オペレータが着座する座席15と各種操作具を備える操縦部16を配設すると共に、座席15後部の一側には穀粒タンク17、他側には脱穀部を設けている。そして、脱穀部において脱穀/選別処理した穀粒を穀粒タンク17内に一時的に貯留すると共に、穀粒タンク17内に一時的に貯留された穀粒は、縦搬送パイプ18を経て起伏動作可能な穀粒排出オーガ19の排出口19aから機外に排出できるようになっている。
【0009】
また、座席15前方の床面を形成する搭乗ステップ21の前側には、機体の操向及び前処理部14の昇降操作を行うマルチステアリングレバー22を備えた操縦塔23を立設している。尚、マルチステアリングレバー22は、操縦塔23の上部を覆うメータパネルを兼ねた上面パネル24から突出しており、また操縦塔23の前側は、前照灯25,25(図3参照)を内装したフロントパネル26で覆われている。
【0010】
一方、座席15左側のサイドパネル27には、主変速レバー28、副変速レバー29、
及び作業機・刈取クラッチレバー31等のコンバイン11の操縦に必要な複数の操作レバーやスイッチ類を配置している。
【0011】
そして、座席15下方の機体フレーム13上に図示しないエンジンを搭載すると共に、その前方に上述した搭乗ステップ21が形成されており、この搭乗ステップ21は、図2に示すように、複数の角パイプを格子状に溶接してなる機体フレーム13の右側前端部に設けた方形状(箱状)の運転フレーム32の上部に形成されている。
【0012】
また、運転フレーム32を構成する外側板32aの下部には、搭乗ステップ21よりも一段低い位置に乗降用の補助ステップ33を設けている。この補助ステップ33は、平面視で略コの字状に曲げ形成した帯状プレートからなり、運転フレーム32の外側板32aから突出させた状態で、その両端を当該外側板32aの外面に固設すると共に、作業者が足を乗せる部分(上部)には、滑り防止用の鋸歯状の切欠き33aを設けている。尚、前記外側板32aの中央には、補助ステップ33に臨む方形の大穴Hが設けてあり、この大穴Hによって作業者が搭乗ステップ21へ乗降する際の補助ステップ33への足載せを容易にしている。
【0013】
そして、操縦塔23の前側を覆うフロントパネル26の下部は、図3及び図4に示すように、運転フレーム32の前端部左右両側に突設した位置決めピン34,34を利用して位置決めされると共に、当該フロントパネル26の上部は、その左右両側を、平面視でコの字状に曲げ形成されている壁体35の上部にノブ付ボルト36,36を用いて固定(装着)できるようになっている。
【0014】
更に詳しくは、フロントパネル26の下部には、上述した位置決めピン34,34に対応する的孔26a,26aを左右に設けてあり、この的孔26a,26aにグロメット37(図4参照)を嵌着することによって、当該フロントパネル26の装着ガタを軽減させている。
【0015】
ところで、本発明実施例のフロントパネル26は、熱可塑性樹脂を用いて射出成形される樹脂製カバーであって、例えば操縦塔23の上部を覆う上面パネル24を兼用してフロントパネル26のみを設計変更する場合、この上面パネル24の外形形状の制約を受けて、当該フロントパネル26の運転フレーム32との取付部等に必然的にアンダーカットを生じることがある。
【0016】
つまり、フロントパネル26は、図5(a),(b)に示す側面図と断面図のように、兼用する上面パネル24の下部に臨む上部Aの形状を、当該上面パネル24の下部形状に倣って後下がりに形成しなければならず設計形状が制約されるので、後述するフロントパネル26の射出成形金型41(図6参照)の型開き方向は、この射出成形金型41の全体的なアンダーカットを配慮すると図示B矢印方向に限定される。
【0017】
しかし、上述の如く射出成形金型41の型開き方向を図示B矢印方向にすると、フロントパネル26下部の運転フレーム32との取付部C、即ちフロントパネル26下部の左右両側に設ける位置決め用の的孔26a,26aの形成部にアンダーカットを生じることになる。
【0018】
そこで、上述したアンダーカットの対策として、図6に示すように、雄型42と、この雄型42に対して型開き方向に移動する雌型43を備えるフロントパネル26の射出成形金型41において、アンダーカット部Cに対応する雌型43の部位に抜き勾配を有する突起部43aを設け、該突起部43aにより雄型42と雌型43の間に形成されるキャビティDの一部を閉じて、当該アンダーカットを解消すると共に、図7に示すように、運転フレーム32への取付面Sと装着確認用の覗き窓Wを形成できるように構成している。尚、前記運転フレーム32への取付面Sに直交して位置決め用の的孔26a,26aが形成されている。
【0019】
以上説明したフロントパネル26の射出成形金型41の構造によれば、フロントパネル26を装着するコンバイン11の近接部品(本実施例では、上面パネル24)を兼用する上で、射出成形によるフロントパネル26に必然的に生じるアンダーカットを簡易な金型構造によって回避できるようになると共に、同時にフロントパネル26の運転フレーム32への取付面Sと装着確認用の覗き窓Wを形成することができるので、当該フロントパネル26の取付面S(位置決めピン34,34に対する的孔26a,26a)の位置決め状態を視認しながら、確実に運転フレーム32に装着できるようになり作業時間の短縮化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】機体フレーム上に形成した運転フレームの斜視図。
【図3】フロントパネルの装着方法を示す斜視図。
【図4】フロントパネル下部の位置決め構造を示す側断面図。
【図5】(a),(b)フロントパネルの側面図と側断面図。
【図6】一部を省略した射出成形金型の断面図。
【図7】フロントパネル下部の斜視図。
【符号の説明】
【0021】
11 移動農機
26 樹脂製カバー
42 雄型
43 雌型
43a 突起部
C アンダーカット部
D キャビティ
S 取付面
W 覗き窓
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成18年8月1日(2006.8.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−29312(P2008−29312A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−209411(P2006−209411)