| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】都田 力也
【氏名】神門 孝博
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| 【要約】 |
【課題】茎稈に対する補助搬送装置の搬送作用を適正化し、茎稈の搬送姿勢を良くする。また、異なる仕様のコンバインにおいて、機体や補助搬送装置の共通化を図る。
【構成】前処理部2が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置16を介して、脱穀部3の脱穀フィードチェン13まで搬送するコンバイン1において、脱穀フィードチェン13の始端部内側に、扱深さ調整搬送装置16から脱穀フィードチェン13への茎稈の引継ぎを補助する補助搬送装置26を設けると共に、該補助搬送装置26の上下位置を変更可能にする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前処理部が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側又は搬送終端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置を介して、脱穀部の脱穀フィードチェンまで搬送するコンバインにおいて、 前記脱穀フィードチェンの始端部内側に、扱深さ調整搬送装置から脱穀フィードチェンへの茎稈の引継ぎを補助する補助搬送装置を設けると共に、該補助搬送装置の上下位置を変更可能にしたことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 前記補助搬送装置の終端側上下位置を略同位置として、補助搬送装置の始端側上下位置を変更可能にしたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、前処理部が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側又は搬送終端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置を介して、脱穀部の脱穀フィードチェンまで搬送するコンバインに関し、特に、脱穀フィードチェンの始端部内側に、扱深さ調整搬送装置から脱穀フィードチェンへの茎稈の引継ぎを補助する補助搬送装置を設けたコンバインに関する。 【背景技術】 【0002】 一般に、この種のコンバインでは、前処理部が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側又は搬送終端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置を介して、脱穀部の脱穀フィードチェンまで搬送するが、通常、脱穀フィードチェンの始端部内側には、隙間が空く構成となっているので、この隙間に株元が入り込むと、脱穀フィードチェンに株元を引き継ぐことができずに、茎稈を落下させる可能性がある。 【0003】 そこで、脱穀フィードチェンの始端部内側に、補助搬送装置を備えるコンバインが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなコンバインでは、、扱深さ調整搬送装置から脱穀フィードチェンへの茎稈の引継ぎが補助搬送装置によって補助されるので、茎稈の落下を防止できるだけでなく、補助搬送装置の搬送作用を受けることにより茎稈の搬送姿勢が整えられるという利点がある。 【特許文献1】特開平10−127140号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、扱深さ調整搬送装置から脱穀フィードチェンへ引継がれる茎稈の姿勢は一定ではないため、茎稈の株元が補助搬送装置の搬送作用を受けずに上方を通過してしまったり、逆に、茎稈の株元が補助搬送装置の始端部下方に入り込んでしまうなどの不都合が生じる可能性があった。特に、長稈や短稈を処理する場合においては、扱深さ調整搬送装置による株元挟持位置が大きく変化するので、上記のような不都合が生じやすかった。 【0005】 また、この種のコンバインには、刈取条数などの違いによって様々な仕様があるため、異なる仕様のコンバイン間で可及的に部品を共通化することにより、コストアップを回避している。例えば、5条刈りコンバインと6条刈りコンバインの機体を共通化し、前処理部の変更のみで両仕様に対応することなどが行われているが、前述した補助搬送装置を設けると、機体の共通化が妨げられる可能性がある。すなわち、5条刈り用の前処理部と6条刈り用の前処理部とでは、各部(穂先搬送、引継ぎチェンなど)の位置が微妙に違っているため、5条刈りコンバインと6条刈りコンバインに同じ補助搬送装置を設けると、茎稈の搬送に障害が発生する可能性があった。 【課題を解決するための手段】 【0006】 本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、前処理部が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側又は搬送終端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置を介して、脱穀部の脱穀フィードチェンまで搬送するコンバインにおいて、前記脱穀フィードチェンの始端部内側に、扱深さ調整搬送装置から脱穀フィードチェンへの茎稈の引継ぎを補助する補助搬送装置を設けると共に、該補助搬送装置の上下位置を変更可能にしたことを特徴とする。このようにすると、茎稈の稈長などに応じて補助搬送装置の上下位置を変更することにより、茎稈に対する補助搬送装置の搬送作用を適正化し、茎稈の搬送姿勢を良くすることができる。また、組み合せる前処理部に応じて補助搬送装置の上下位置を変更できるので、異なる仕様のコンバインにおいて、機体や補助搬送装置の共通化が図れる。 また、前記補助搬送装置の終端側上下位置を略同位置として、補助搬送装置の始端側上下位置を変更可能にしたことを特徴とする。このようにすると、脱穀フィードチェンへの引継ぎ高さを変えることなく、扱深さ調整搬送装置からの引継ぎ高さを調整でき、また、上下位置の変更に応じて補助搬送装置の傾斜角も調整することが可能になる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0007】 次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1及び図2において、1はコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈り取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀し、これを選別する脱穀部3と、選別した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排稈を後処理する後処理部5と、オペレータが乗車する操作部6と、クローラ式の走行部7とを備えて構成されている。 【0008】 前処理部2は、茎稈を刈取条数分に分草するデバイダ8と、茎稈を引起す引起装置9と、茎稈の株元を切断する刈刃10と、茎稈の株元側を掻込み搬送するスターホイール11と、茎稈の穂先側を掻込み搬送する掻込み搬送ベルト12と、掻き込まれた左側2条分の茎稈を合流点に向けて搬送する左側搬送部(図示せず)と、掻き込まれた中央2条分の茎稈を合流点に向けて搬送する中央搬送部(図示せず)と、掻き込まれた右側2条分の茎稈を合流点に向けて搬送する右側搬送部(図示せず)と、合流した茎稈を脱穀部3に設けられる脱穀フィードチェン13の始端部に向けて搬送する後側搬送部14とを備えて構成されている。 【0009】 図3〜図5に示すように、後側搬送部14は、穂先搬送装置15と、扱深さ調整搬送装置16と、引継ぎチェン装置17とを備えて構成されている。 穂先搬送装置15は、合流位置から脱穀部3に向けて前低後高状に配置され、合流された茎稈の穂先側を、爪付きチェン15aとガイドレール15bとの間で挟持しながら、後上方に向けて搬送する。 【0010】 扱深さ調整搬送装置16は、合流された茎稈の株元側を、搬送チェン16aと挟持レール16bとの間で挟持しながら、後上方に向けて搬送するものであるが、搬送始端側を支点とする上下揺動により、脱穀部3における茎稈の扱深さ調整を行う。つまり、茎稈の穂先位置を検出し、該穂先位置が一定となるように扱深さ調整搬送装置16の上下揺動位置を制御することにより、脱穀部3における茎稈の扱深さが一定に保たれる。尚、本発明の扱深さ調整搬送装置としては、搬送始端側を支点として上下揺動するものに限らず、搬送終端側を支点として上下揺動するものであっても良い。 【0011】 引継ぎチェン装置17は、扱深さ調整搬送装置16の上方で、かつ、穂先搬送装置15の下方に前低後高状に配置され、茎稈の中間部を、搬送チェン17aと挟持レール17bとの間で挟持しながら、後上方に向けて搬送する。そして、引継ぎチェン装置17の搬送範囲を、扱深さ調整搬送装置16及び脱穀フィードチェン13の搬送範囲にオーバーラップさせることにより、扱深さ調整搬送装置16から脱穀フィードチェン13への茎稈の引継ぎが確実に行われる。 また、本実施形態では、引継ぎチェン装置17の位置を左右方向に調整できるようにしている。このようにすると、引継ぎチェン装置17の左右位置を茎稈の稈長に適合させ、様々な茎稈を良好に搬送することが可能になる。 【0012】 図6に示すように、脱穀部3は、茎稈を扱室(図示せず)に沿って搬送する脱穀フィードチェン13の他に、扱室内に回転駆動自在に内装される扱胴18、脱穀された穀粒を揺動選別する揺動選別体19、選別風を起風する圧風ファン20などを備えて構成されている。脱穀部3(脱穀フィードチェン13を除く)の動力は、車速に連動しない動力であり、変速機構を介さずにエンジン21から伝動される。一方、脱穀フィードチェン13及び前処理部2の動力は、車速に連動する動力であり、車速連動変速を行うギヤケース22を介して、エンジン21から伝動される。 【0013】 脱穀フィードチェン13は、単一の駆動スプロケット23及び複数の従動スプロケット24に懸回され、駆動スプロケット23の駆動回転に応じて周回動作し、挟扼レール25との間で茎稈を挟持搬送するが、扱深さ調整搬送装置16の終端部まで搬送された茎稈の株元が脱穀フィードチェン13の始端部内側に入り込むと、脱穀フィードチェン13に茎稈の株元を引き継ぐことができずに、茎稈を落下させる可能性がある。 【0014】 上記のような問題を解消するために、本発明のコンバイン1では、脱穀フィードチェン13の始端部内側に補助搬送装置26を設けている。このようにすると、扱深さ調整搬送装置16から脱穀フィードチェン13への茎稈の引継ぎが補助搬送装置26によって補助されるので、茎稈の落下を防止できるだけでなく、補助搬送装置26の搬送作用を受けることにより茎稈の搬送姿勢が整えられる。 【0015】 図7及び図8に示すように、本発明のコンバイン1では、脱穀フィードチェン13の始端部内側に補助搬送装置26を設けるにあたり、該補助搬送装置26の上下位置を変更可能にしている。このようにすると、茎稈の稈長などに応じて補助搬送装置26の上下位置を変更することにより、茎稈に対する補助搬送装置26の搬送作用を適正化し、茎稈の搬送姿勢を良くすることができる。 【0016】 例えば、図8に示すように、稈長が短い場合は、補助搬送装置26の上下位置を高くすると、垂れ下がった茎稈の株元を補助搬送装置26が持ち上げるから、株元を脱穀フィードチェーン13へ確実に引き継ぐことができる。(ちなみに、補助搬送装置26がない場合は、垂れ下がった株元が脱穀フィードチェーン13の内側に入り、株元が脱穀フィードチェーン13へ引き継がれずに落下することがある。) 【0017】 一方、稈長が長い場合は、株元を持ち上げなくても、株元が脱穀フィードチェーン13に届き引き継がれるので、補助搬送装置23の上下高さが高いと逆に稈を曲げて搬送を悪くする可能性がある。よって、補助搬送装置26の上下高さを低くすることで、稈姿勢良く搬送することができる。 【0018】 また、本実施形態では、補助搬送装置26の上下位置を変更可能にするにあたり、補助搬送装置26の終端側上下位置を略同位置として、補助搬送装置26の始端側上下位置を変更するようにしている。このようにすると、脱穀フィードチェン13への引継ぎ高さを変えることなく、扱深さ調整搬送装置16からの引継ぎ高さを調整でき、また、上下位置の変更に応じて補助搬送装置26の傾斜角も調整することが可能になる。 【0019】 次に、上記のような上下位置変更を実現する補助搬送装置26の具体的な構成について、図6〜図8を参照して説明する。これらの図に示すように、本実施形態の補助搬送装置26は、補助搬送フレーム27と、その前端部及び後端部に回転自在に設けられる前後一対の従動スプロケット28と、脱穀フィードチェン13の従動スプロケット24と一体的に回転する駆動スプロケット29と、従動スプロケット28及び駆動スプロケット29に懸回される搬送チェン30とを備えて構成されており、脱穀フィードチェン13の従動スプロケット24から取り出した動力により、脱穀フィードチェン13と同期的に搬送動作される。 【0020】 補助搬送フレーム27は、後側従動スプロケット28の軸28aを支点と上下回動自在であり、電動シリンダ31を介して機体固定部で支持されている。つまり、電動シリンダ31を伸縮駆動させると、補助搬送フレーム27を後端側を支点として上下方向に回動し、補助搬送装置26の上下位置が変更される。電動シリンダ31の伸縮駆動は、スイッチで手動操作してもよいし、茎稈の稈長などに応じて自動制御してもよい。例えば、扱深さ調整搬送装置16の上下動に補助搬送装置26が追従するように電動シリンダ31を自動制御することができる。 【0021】 叙述の如く構成された本実施形態によれば、前処理部2が刈り取った茎稈の株元側を、搬送始端側を支点として上下揺動する扱深さ調整搬送装置16を介して、脱穀部3の脱穀フィードチェン13まで搬送するコンバイン1において、脱穀フィードチェン13の始端部内側に、扱深さ調整搬送装置16から脱穀フィードチェン13への茎稈の引継ぎを補助する補助搬送装置26を設けると共に、該補助搬送装置26の上下位置を変更可能にしたので、茎稈の稈長などに応じて補助搬送装置26の上下位置を変更することができ、その結果、茎稈に対する補助搬送装置26の搬送作用を適正化し、茎稈の搬送姿勢を良くすることができる。 【0022】 また、補助搬送装置26の終端側上下位置を略同位置として、補助搬送装置26の始端側上下位置を変更可能にしたので、脱穀フィードチェン13への引継ぎ高さを変えることなく、扱深さ調整搬送装置16からの引継ぎ高さを調整でき、また、上下位置の変更に応じて補助搬送装置26の傾斜角も調整することが可能になる。 【0023】 尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、例えば、前記実施形態では、電動シリンダの伸縮駆動で補助搬送装置の上下位置を変更しているが、補助搬送装置の取付孔を上下に長い長孔とし、該長孔に沿って補助搬送装置の上下取付位置を変更するようにしてもよい。このようにすると、例えば、図9に示すように、5条刈りコンバインと6条刈りコンバインの機体を共通化し、前処理部の変更のみで両仕様に対応するにあたり、5条刈り用の前処理部と6条刈り用の前処理部とにおいて、各部(穂先搬送、引継ぎチェンなど)の位置が微妙に違っていても、組み合せる前処理部に応じて補助搬送装置26の上下位置を簡易的に変更することが可能になる。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】コンバインの全体側面図である。 【図2】コンバインの全体平面図である。 【図3】コンバインの要部正面図である。 【図4】コンバインの要部側面図である。 【図5】コンバインの要部平面図である。 【図6】コンバインの伝動回路図である。 【図7】補助搬送装置の作用を示す引継ぎ部の側面図である。 【図8】補助搬送装置の作用を示す引継ぎ部の断面図である。 【図9】他の実施形態を示す引継ぎ部の側面図である。 【符号の説明】 【0025】 1 コンバイン 2 前処理部 3 脱穀部 13 脱穀フィードチェン 16 扱深さ調整搬送装置 17 引継ぎチェン装置 26 補助搬送装置 27 補助搬送フレーム 28 従動スプロケット 29 駆動スプロケット 30 搬送チェン 31 電動シリンダ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月20日(2006.7.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085394 【弁理士】 【氏名又は名称】廣瀬 哲夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−22752(P2008−22752A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2006−197643(P2006−197643) |
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