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【発明の名称】 水田作業機
【発明者】 【氏名】尼崎 喬士

【要約】 【課題】走行機体の後部に水田作業装置を昇降自在に連結した水田作業機おいて、後輪によって後方に向けて飛散された泥が水田作業装置の各部に付着堆積することを確実に防止する。

【解決手段】走行機体3の後輪2を上方から覆う後輪フェンダ55の後端を下方に延出するとともに、水田作業装置6の昇降に連動して後輪フェンダ55の後端を水田作業装置6の昇降方向と同方向へ上下移動させるよう構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後部に水田作業装置を昇降リンク機構を介して昇降自在に連結した水田作業機において、
前記走行機体の後輪を上方から覆う後輪フェンダの後端を下方に延出するとともに、前記水田作業装置の昇降に連動して前記後輪フェンダの後端を水田作業装置の昇降方向と同方向へ上下移動させるよう構成してあることを特徴とする水田作業機。
【請求項2】
前記後輪フェンダの後端を前記水田作業装置に連結してある請求項1記載の水田作業機。
【請求項3】
前記後輪フェンダを前記昇降リンク機構に連動連結してある請求項1記載の水田作業機。
【請求項4】
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、このフェンダ本体にスライド伸縮可能に装着された後部延長フェンダとで構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の水田作業機。
【請求項5】
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、弾性伸縮自在な後部延長フェンダとで構成してある請求項1〜3のいずれか一項に記載の水田作業機。
【請求項6】
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、このフェンダ本体にローリング自在に連結された後部延長フェンダとで構成してある請求項1〜5のいずれか一項に記載の水田作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の後部に苗植付け装置、水田直播装置、水田除草装置、などの水田作業装置を昇降自在に連結した水田作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
代表的な水田作業機である田植機においては、水田内での走行中に後輪によって後方に飛散された泥が苗植付け装置に付着堆積することが多い。そこで、例えば、特許文献1に示されているように、後輪の直後方に位置する整地フロートの前部上方に泥除けカバーを配備して、整地フロートに泥が付着堆積することを防止し、整地フロートが付着堆積した泥の重量で不当に沈下して田面の泥押しが多くなることを回避するよう構成したものが知られている。
【特許文献1】特開平8−308334号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記構造では後輪の直後方に位置する整地フロートへの泥の付着堆積を防止することはできるが、土質および走行速度によっては泥が泥除けカバーを越えて上方にまで広く飛散して、苗植付け装置における機体前方に臨む各部に付着することがあり、摺動部に泥が付着して磨耗が早められたり、作動抵抗が大きくなって駆動負荷が増大しやすくなるものであった。また、苗植付け装置の細部にまで泥が付着することで、植付け作業後の洗浄に多大な労力と時間を要するものであった。
【0004】
苗植付け装置の各部に泥が付着堆積して苗植付け装置全体の重量が増加すると、苗植付け装置を上昇作動させる際の速度が低下しがちとなり、苗植付け装置の田面に対する高さを検知して自動昇降制御する場合には、上昇制御作動の応答性が低下する。
【0005】
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、後輪によって後方に向けて上下広く飛散された泥が水田作業装置の各部に付着堆積することを防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、走行機体の後部に水田作業装置を昇降リンク機構を介して昇降自在に連結した水田作業機において、
前記走行機体の後輪を上方から覆う後輪フェンダの後端を下方に延出するとともに、前記水田作業装置の昇降に連動して前記後輪フェンダの後端を水田作業装置の昇降方向と同方向へ上下移動させるよう構成してあることを特徴とする。
【0007】
上記構成によると、土質や走行速度等の条件によって泥が大きく上方にまで広く飛散しても、上下に大きい後輪フェンダで泥が受け止められ、水田作業装置の各部への付着が抑制される。後輪フェンダは一般に前倒れ傾斜姿勢となっているので、後輪フェンダの前面に付着した泥は自重で落下しやすく、後輪フェンダに多量の泥が付着堆積することが抑止される。
【0008】
水田における耕盤の凹凸によって走行機体が沈下、持上げ、あるいは、前後に傾斜して水田作業装置が田面に対して上下動すると、自動的あるいは人為的に昇降制御して水田作業装置を田面に対して所定高さに調節することになり、この水田作業装置の昇降に連動して後輪フェンダの後端が同方向に上下移動される。例えば、耕盤の深い水田において水田作業装置が走行機体に対して上昇されても、これに応じて後輪フェンダの後端も上昇され、後輪フェンダの後端が田面に突入して荒らすようなことが回避される。耕盤の浅い水田において水田作業装置が走行機体に対して下降されても、これに応じて後輪フェンダの後端も下降され、後輪フェンダの後端と田面との間隔が大きくなって、後輪からの泥が後輪フェンダの後端を潜って後方に飛散することが防止される。
【0009】
従って、第1の発明によると、後輪によって後方に向けて上下広く飛散された泥が水田作業装置の各部に付着堆積することを防止することができ、摺動部などに泥が付着して磨耗が早められたり、作動抵抗が大きくなって駆動負荷が増大するようなことを未然に回避することができるとともに、水田作業装置の細部にまで泥が付着することがなくなり、作業後の洗浄も容易となる。
走行機体の浮沈や前後傾斜に応じて水田作業装置が昇降されても、後輪フェンダの後端と田面との距離変動を少なくして、後輪フェンダによる良好な泥除け機能を発揮させることができる。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記後輪フェンダの後端を前記水田作業装置に連結してあるものである。
【0011】
上記構成によると、水田作業装置の昇降量と同量だけ後輪フェンダの後端を移動させることができ、上記第1の発明を構造簡単なものとして好適に実施することができる。
【0012】
第3の発明は、上記第1の発明において、
前記後輪フェンダを前記昇降リンク機構に連動連結してあるものである。
【0013】
上記構成によると、水田作業装置の昇降のために昇降リンク機構が作動すると、これに連動して後輪フェンダの後端を移動させることができ、昇降リンク機構の後端に異なった水田作業装置が取り替え連結されても、所望の泥除け機能を好適に発揮させることができる。
【0014】
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか一つの発明において、
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、このフェンダ本体にスライド伸縮可能に装着された後部延長フェンダとで構成してあるものである。
【0015】
上記構成によると、フェンダ本体や後部延長フェンダを弾性変形自在に構成しなくてもよいので、後部延長フェンダに金属材や硬質樹脂などの強度の高いものを使用することができ、耐久性に優れた泥除け構造を構成することができる。
【0016】
第5の発明は、上記第1〜3のいずれか一つの発明において、
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、弾性伸縮自在な後部延長フェンダとで構成してあるものである。
【0017】
上記構成によると、後部延長フェンダにゴムや軟質樹脂材を使用することができて、飛散した泥を反発少なく受け止めることができ、飛び散りの少ない泥除け構造を構成することができる。
【0018】
第6の発明は、上記第1〜5のいずれか一つの発明において、
前記後輪フェンダを、前記走行機体に固定されたフェンダ本体と、このフェンダ本体にローリング自在に連結された後部延長フェンダとで構成してあるものである。
【0019】
上記構成によると、走行機体が左右に傾斜して後部延長フェンダの後端が田面に接しても、後部延長フェンダがローリングすることで、後部延長フェンダの後端における左右端のいずれかが田面に深く突入して荒らすことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1に、本発明に係る水田作業機の一例である田植機が示されている。この田植機は6条植え仕様に構成されたものであって、前輪1および後輪2を備えて四輪駆動式に構成された走行機体3の後部に、油圧シリンダ4で駆動される平行四連リンク構造の昇降リンク機構5が装備され、この昇降リンク機構5の後端下部に水田作業装置としての苗植付け装置6が前後向き支点p周りにローリング自在に連結支持されるとともに、走行機体3の後部に施肥装置7が搭載された構造となっている。
【0021】
図2〜図4に示すように、前記苗植付け装置6は、6条分のマット状苗を載置して一定ストロークで往復横移動される苗のせ台8、この苗のせ台8の下端から1株分づつ苗を切り出して田面Tに植え付けてゆく6組の回転式の植付け機構9、田面Tの植付け箇所を均平化するように左右に並列配備された3個の整地フロート10、次行程の走行基準線を田面Tに形成する左右一対のマーカー11、等が備えられている。
【0022】
左右に並列配備された3つの整地フロート10はそれぞれ後部支点bを中心に上下揺動自在に支持されており、中央の整地フロート10は左右の整地フロート10より前方に延出されて、田面Tに対する苗植付け装置6の高さを検知するセンサフロートSFとして利用されている。このセンサフロートSFの前部と苗植付け装置6の適所に位置固定に配備された図示されていない回転式ポテンショメータとがリンク連係され、センサフロートSFの後部支点b周りの揺動角度が電気的に検知され、この検出値が設定された基準範囲にあるように油圧シリンダ4が作動制御されることで、走行機体3の浮沈や前後傾斜にかかわらず苗植付け装置6を田面Tに対して所定高さに維持して、植付け深さを安定化する自動昇降制御(自動植付け深さ制御)が行われるようになっている。
【0023】
苗植付け装置6における前側下部にはアルミ押出し成型材からなる左右に長い角筒状の植付けフレーム12が装備され、この植付けフレーム12が前記昇降リンク機構5の後端下部にローリング自在に連結支持されている。植付けフレーム12の左右中央付近に、走行機体3からの動力を受けるフィードケース13が連結されるとともに、植付けフレーム12の後面の左右3箇所に植付けケース14が後向き片持ち状に連結され、各植付けケース14の後端部に貫通横架された植付け駆動軸15の左右両端に、植付け機構9が装着されている。
【0024】
植付け機構9には、前記植付け駆動軸15の端部に連結固定されて植付け駆動軸15と一体回転する回転ケース16と、この回転ケース16における両端部の横外側に横軸心回りに自転可能に軸支された爪ケース17とが備えられており、各爪ケース17に植付け爪18と苗押し出し具19が装備されている。
【0025】
回転ケース16が植付け駆動軸15によって前進回転方向(図3において反時計方向)に定速で1回転されるのに連動して、爪ケース17が回転ケース16に内装された不等速ギヤ伝動機構(図示せず)によって逆方向に不等速で1回転自転され、これによって、植付け爪18が、苗のせ台8の下端の苗取出し口と田面Tとに亘る縦長の先端回動軌跡Sを描いて循環移動するようになっている。植付け爪18が苗のせ台8の下端から切り出し保持した苗を田面Tに持ち込む時点で苗押し出し具19が爪先側に突出作動して、保持した苗を植付け爪18から分離して地中に押込むように構成されている。
【0026】
図4に示すように、植付けケース14の上方箇所には、苗のせ台8の下端部を左右スライド自在に受け止め支持する摺動レール21が横架されている。この摺動レール21は、ガイドロッド22を介して苗のせ台8の傾斜方向に変位可能に支持されており、摺動レール21を位置調節して苗のせ台8を、植付け爪18の先端回動軌跡Sに対して苗のせ台傾斜方向に上下移動させることで、植付け爪18による苗取出し量を変更調節することが可能となっている。摺動レール21の位置調節には、支点a周りに揺動操作される苗取出し量調節用の調節レバー23が用いられ、揺動調節した調節レバー23を植付けフレーム12に備えたレバーガイド24のノッチ25に係止することで、摺動レール21を任意の調節位置に固定保持するよう構成されている。
【0027】
植付けケース14の前部下方にはフロート支点軸26が横水平に配備され、このフロート支点軸26から後方に向けて突設された3組のフロート支持アーム27の後端に、整地フロート10が支点b周りにそれぞれ上下揺動可能に連結支持されている。フロート支点軸26と一体に支点c周りに揺動自在なフロート支持アーム27は、フロート支点軸26から前方上方に延出された植付け深さ変更用の調節レバー28によって揺動操作されるようになっており、フロート支持アーム27を上方に移動させることで植付け爪18の先端回動軌跡Sが田面Tに対して下がって植付け深さが深くなり、フロート支持アーム27を下方に移動させることで先端回動軌跡Sが田面Tに対して上がって植付け深さが浅くなる。調節レバー28は前記レバーガイド24のノッチ29に係止して任意の調節位置に固定保持することができる。
【0028】
前記フィードケース13には走行機体3から取り出された作業用動力が伸縮伝動軸30を介して伝達され、このフィードケース13に伝達された動力で苗のせ台8が横送り駆動されるとともに、そのストロークエンドごとに苗のせ台8に備えた苗送りベルト37が一定ピッチづつ送り駆動される。フィードケース13に伝達された動力の一部が横向きの伝動軸31から取出されて、並列された植付けケース14の基端部に伝達されるようになっている。
【0029】
図2に示すように、植付けフレーム14の左右からは支柱32が立設され、その支柱32に亘って架設固定された横フレーム33の左右複数箇所にガイドローラ34が備えられ、これらガイドローラ34が苗のせ台8の上部背面に横架連結された案内フレーム35に係合され、前倒れ姿勢に維持された苗のせ台8の上部が左右移動可能、上下移動可能に受け止め支持されている。
【0030】
前記昇降リンク機構5の後端上方には、ローリング駆動装置40が設けられている。このローリング駆動装置40から左右横外方に導出された操作ワイヤ41と、横フレーム33の左右箇所とに亘って緩衝バネ42が架設され、電動モータ43によって左右の操作ワイヤ41を背反的に出し入れ操作することで、苗植付け装置6の全体が前後向き支点p周りに駆動揺動されるようになっている。ローリング駆動装置40は、苗植付け装置6の左右傾斜を検知する図示されていない傾斜センサに連係されており、走行機体3が耕盤の起伏や凹凸によって左右傾斜して苗植付け装置6が追従傾斜すると、これが傾斜センサで検知されて電動モータ43が作動制御され、苗植付け装置6が左右水平姿勢まで復帰制御されるようになっている。ローリング駆動装置40と苗植付け装置6との間には緩衝バネ42が架設されており、ローリング駆動装置40が作動休止状態でも苗植付け装置6は緩衝バネ42を変形させながら自由ローリング作動することが可能であり、走行機体3が多少の左右傾斜しても苗植付け装置6は田面Tに接地追従する。
【0031】
昇降リンク機構5の後端上部と苗のせ台背部の案内フレーム35の左右箇所に亘って、バランスバネ36が張設されている。苗のせ台8が横移動すると、その移動方向と反対側のバランスバネ36が伸ばされて、バネ張力によるローリング力が苗植付け装置6に付加され、苗のせ台8の横移動による重量バランスの変化で苗植付け装置6が傾斜することが自動的に抑制されるようになっている。
【0032】
前記施肥装置7の主部が、走行機体3の後部に配備された運転座席20と前記苗植付け装置6との間において走行機体3に搭載されており、粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパ46、この肥料ホッパ46内の肥料を送り出す回転式の繰出し機構47、繰り出された肥料を供給ホース48を介して苗植付け装置6の各整地フロート10に備えた作溝器49に風力搬送する電動ブロワ50、電動ブロワ50からの搬送風を2条単位で並列配備された3個の繰出し機構47に分配供給する送風ダクト51、などを備えている。
【0033】
マーカー11は、起伏揺動可能に植付けフレーム12の左右端部に装着されており、横外方に張出した作用姿勢と起立された格納姿勢とに切換え揺動可能に支持されるとともに、電動モータ44の正逆転作動によって前記両姿勢の切換えがなされるように構成されている。
【0034】
運転座席20の左右には後輪2を上方および後方から覆う後輪フェンダ55が配備されている。この後輪フェンダ55は、走行機体3に固定されたフェンダ本体55Aと、これの後端に連結されて後方下方に延出された左右一対の後部延長フェンダ55Bとから構成されている。
【0035】
フェンダ本体55Aが板金材あるいは硬質樹脂材で形成されているのに対して、後部延長フェンダ55Bはゴム製あるいは軟質樹脂製のシ−ト材で屈曲変形可能に形成されており、この後部延長フェンダ55Bの下端部が、苗植付け装置6における前記植付けフレーム12の前面に連結固定されている。後部延長フェンダ55Bは横幅広く、かつ、その下端が田面Tに近接するよう構成され、後輪2から後方に跳ね上げられた泥を幅広く受け止めて苗植付け装置6の前面に付着したり、左右の整地フロート10の上に付着堆積することが防止されるようになっている。
【0036】
このように構成された後部延長フェンダ55Bの下端部は、苗植付け装置6の昇降に連動して上下動するので、耕盤の深い箇所において走行機体3全体が沈下したり、後輪2が耕盤の凹部に落ち込んで走行機体3が後下がり傾斜する、等した場合、苗植付け装置6が所定の植付け深さをもたらす高さにまで自動的に上昇制御されることで、後部延長フェンダ55Bの後端も同量だけ上方移動され、後部延長フェンダ55Bの後端が田面Tに深く突入して荒らすようなことが未然に回避される。逆に、耕盤の浅い箇所において走行機体3全体が持上げられたり、後輪2が耕盤の凸部に乗り上がって走行機体3が後上がり傾斜する、等した場合、苗植付け装置6が所定の植付け深さをもたらす高さにまで自動的に下降制御されることで、後部延長フェンダ55Bの後端も同量だけ下方移動され、後部延長フェンダ55Bの後端と田面Tとの間隔は小さく維持され、後輪2からの泥が後部延長フェンダ55Bの後端を潜って後方に飛散することが未然に回避される。
【0037】
なお、整地フロート10を上下調節して植付け深さを変更すると、後部延長フェンダ55Bの後端と田面Tとの間隔が変化することになるので、植付けフレーム12に対する後部延長フェンダ55Bの連結位置を上下調節可能に構成しておくことが望ましい。
【0038】
〔他の実施例〕
(1)図5に示すように、前記後輪フェンダ55を構成するフェンダ本体55Aの後部を、後輪軸心x近くを中心とする円弧状に延長し、この延長部の上面に円弧状に屈曲された複数本の案内ロッド56をスライド移動可能に左右並列して装着し、この案内ロッド56の後端にシート状あるいは硬質板状の後部延長フェンダ55Bを取り付け、案内ロッド56をスライド移動することで後部延長フェンダ55Bを上下にスライド移動させる構造とすることもできる。この場合、案内ロッド56をバネ57で突出付勢するとともに、案内ロッド56と前記昇降リンク機構5とを操作ワイヤ58で連係し、昇降リンク機構5が上昇作動するのに連動して後部延長フェンダ55Bが引き上げられ、昇降リンク機構5が下降作動するのに連動して後部延長フェンダ55Bが下方に移動されるよう構成することで、耕盤の深さ変動に応じて苗植付け装置5が昇降されても、後部延長フェンダ55Bの後端を整地フロート10に近く位置させて、高い泥除け機能を発揮させることができる。
【0039】
(2)図6に示すように、前記後輪フェンダ55を構成するフェンダ本体55Aの後端に後部延長フェンダ55Bを前後向き支点r周りにローリング可能に取り付けて実施することもできる。これによると、走行機体3が左右に傾斜して後部延長フェンダ55Bの後端の左右端が田面Tに接しても、後部延長フェンダ55Bが前後向き支点r周りにローリングすることで、後部延長フェンダ55Bの後端における左右端のいずれかが田面Tに深く突入して荒らすことを防止することができる。
【0040】
前記後部延長フェンダ55Bを、硬質板状の支持基部55Baと、支持基部55Baの後端に連結された弾性伸縮可能なゴム製の泥除けカバー55Bbとで構成するとともに、支持基部55Baの上面に円弧状に屈曲された複数本の案内ロッド56をスライド移動可能に左右並列して装着し、この案内ロッド56の後端に前記泥除けカバー55Bbの後端を連結し、案内ロッド56をスライド移動することで泥除けカバー55bbを上下に伸縮させる構造とする。案内ロッド56をバネ57で突出付勢するとともに、案内ロッド56と前記昇降リンク機構5とを操作ワイヤ58で連係し、昇降リンク機構5が上昇作動するのに連動して後部延長フェンダ55Bの後端が引き上げられ、昇降リンク機構5が下降作動するのに連動して後部延長フェンダ55Bの後端が下方に移動されるよう構成することで、耕盤の深さ変動に応じて苗植付け装置6が昇降されても、後部延長フェンダ55Bの後端を常に整地フロート10に近く位置させて、高い泥除け機能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】苗植付け装置の前方正面図
【図3】苗植付け装置の側面図
【図4】整地フロートおよび苗のせ台下端部の支持構造を示す側面図
【図5】別実施例の後輪フェンダを示す側面図
【図6】さらに別の実施例の後輪フェンダを示す側面図
【符号の説明】
【0042】
2 後輪
3 走行機体
5 昇降リンク機構
6 水田作業装置(苗植付け装置)
55 後輪フェンダ
55A フェンダ本体
55B 後部延長フェンダ
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成19年2月23日(2007.2.23)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎


【公開番号】 特開2008−206419(P2008−206419A)
【公開日】 平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願番号】 特願2007−43823(P2007−43823)