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苗植付装置 - 特開2008−92881 | j-tokkyo
トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業

【発明の名称】 苗植付装置
【発明者】 【氏名】塩崎 孝秀

【氏名】山崎 仁史

【氏名】神谷 寿

【要約】 【課題】苗植付具の小型化が可能であり、同時に圃場にできる苗植付穴を小さくすることができる苗植付装置を提供すること。

【解決手段】苗植付装置は苗植付機1の左右方向に伸びた中心軸24を中心に回転する回転体21の回転方向に3等分する間隔で中心軸24とはずれた位置に回動自在に支持された回動軸25と該回動軸25の先端部に苗植付具26を設け、回転体21の回動軸24から各回動軸25への動力伝達を行うための互いに順次噛合する不等速ギア27,39,40を設け、回転体21の回転に連動して各苗植付具26が前側から下死点を介して後側へ上昇する所定のループ軌跡で作動する中で、各苗植付具26の上昇過程で対応する不等速ギア27,39,40が各苗植付具26の回動軸25に最も速い角速度で動力伝達されるギア比を備えているので苗植付装置の作動速度を遅くしても、圃場にできる苗植付穴の適正化が図れる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体本体(1)の前進行方向左右に長手方向を配置した中心軸(24)を中心に回転する回転体(21)と、該回転体(21)の回転方向に略等間隔に、しかも中心軸(24)とはずれた位置に回動自在に支持された複数の回動軸(25)と、各回動軸(25)の先端部にそれぞれ取り付けた苗植付具(26)とを設け、
各苗植付具(26)には、一時的に苗を保持する苗保持部(47)と、該苗保持部(47)から苗を苗保持部(47)の長手方向に押し出す苗押出体(48)と、回転体(21)の回転に連動して揺動しながら、前記苗押出体(48)を苗保持部(47)の長手方向に押し出す押出アーム(51)を設け、
回転体(21)の回動軸(24)から各苗植付具(26)の回動軸(25)への動力伝達を順次行う複数の不等速ギア(27,39,40)をそれぞれ設け、
該不等速ギア(27,39,40)は、回転体(21)が1回転する回転運動に連動して各苗植付具(26)が機体本体(1)の前進行方向前側から下死点を介して後側へ上昇する所定のループ軌跡で1回転する周期の中で各回動軸(25)の角速度が逐次変化し、各苗植付具(26)の前記ループ軌跡の上昇過程において各回動軸(25)が最も速い角速度で回転するように動力伝達される構成としたことを特徴とする苗植付装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、田植機等の苗移植機に設けられる苗植付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
左右方向の植付駆動軸を回転中心にして回転するロータリケースに左右に2個ずつ、合計4個の苗植付具を備えたロータリ苗植付装置について本出願人は特許出願している。
【特許文献1】特開2003−158904号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1で開示した苗植付装置は1つのロータリケースで2条分の苗の植付が可能であるが、苗植付具の苗挟み爪に保持された苗を上下方向に押し出して圃場に苗を植え付ける苗押出体の上下動方向と苗押出体を上下動させるための押出アームの揺動方向は押出アームを駆動する軸とは直交する方向に配置されており、押出アームを駆動する押出カムも苗押出体と押出アームとは直交する方向に設ける必要があったので、隣接する苗植付具同士の干渉を無くすため、苗植付具の作動軌跡を大きくする必要があった。そのため苗植付装置全体が大きいものとなっていた。
また、苗植付装置の作動速度を遅くすると苗植付具による圃場にできる苗植付穴が大きくなり過ぎで苗の植え付けが適正に行えないことがあった。
そこで本発明の課題は、苗植付具の小型化が可能であり、同時に圃場にできる苗植付穴を小さくするこことができる苗植付装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題に対して本発明は下記の構成とした。
すなわち、機体本体(1)の前進行方向左右に長手方向を配置した中心軸(24)を中心に回転する回転体(21)と、該回転体(21)の回転方向に略等間隔に、しかも中心軸(24)とはずれた位置に回動自在に支持された複数の回動軸(25)と、各回動軸(25)の先端部にそれぞれ取り付けた苗植付具(26)とを設け、各苗植付具(26)には、一時的に苗を保持する苗保持部(47)と、該苗保持部(47)から苗を苗保持部(47)の長手方向に押し出す苗押出体(48)と、回転体(21)の回転に連動して揺動しながら、前記苗押出体(48)を苗保持部(47)の長手方向に押し出す押出アーム(51)を設け、回転体(21)の回動軸(24)から各苗植付具(26)の回動軸(25)への動力伝達を順次行う複数の不等速ギア(27,39,40)をそれぞれ設け、該不等速ギア(27,39,40)は、回転体(21)が1回転する回転運動に連動して各苗植付具(26)が機体本体(1)の前進行方向前側から下死点を介して後側へ上昇する所定のループ軌跡で1回転する周期の中で各回動軸(25)の角速度が逐次変化し、各苗植付具(26)の前記ループ軌跡の上昇過程において各回動軸(25)が最も速い角速度で回転するように動力伝達される構成とした苗植付装置である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、苗保持部(47)から苗を苗保持部(47)の長手方向に押し出す苗押出体(48)が、機体本体(1)の左右方向に揺動する押出アーム(51)により上下方向に作動されるが、押出アーム(51)の長手方向は左右方向になるように配置され、押出アーム(51)の前後方向または上下方向のスペースを小さくでき、周辺部材との干渉を防止でき、押出アーム(51)の長手方向が機体本体(1)の左右方向になるように配置されるので、苗植付具(26)及び苗植付装置(14)の小型化が可能になる。
【0006】
また本発明によれば、各苗植付具(26)の前記上昇過程の軌跡が後側中間部位又は上部位が後側下部位より前側にあることになり、各苗植付具(26)の下部(下死点)でのループ軌跡の前後長さを長くできるので、苗植付装置(14)の作動速度を遅くしても、圃場にできる苗植付穴の適正化が図れ、植え付け後の苗の前倒量が少なくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1及び図2は本発明の苗植付装置を装備した乗用田植機の左側面図と平面図である。この乗用田植機1は、エンジン2を搭載し駆動回転する各左右一対の前輪3,3及び後輪4,4を備えた走行車体5の後方に、昇降リンク装置6を介して6条植の苗植付部7が連結されている。また、走行車体5には操縦座席8、前輪3,3を操向するステアリングハンドル9、予備の苗を載せておく予備苗載台10が設けられている。また操縦座席8にはエンジン動力を変速する変速装置11の変速操作をする変速レバー17が設けられている。
なお、本明細書では田植機1の前進方向を前、後進方向を後、前進方向に対して左右方向をそれぞれ左、右という。
【0008】
苗植付部7は、走行車体5から伝動入力される植付伝動ケース12の上側に前部が上位となるように傾斜した苗載台13を設けるとともに、植付伝動ケース12の植付伝動部,…の後端部に2条ごとで1組の苗植付装置14,…を設けている。フロート15,…を接地させた状態で機体を進行させると、苗載台13が左右に往復移動して台上のマット苗を苗載台下端側の苗取出口16,…に一株づつ順次供給し、それを苗植付装置14,…が分離して取り出し圃場に植付ける。また苗植付部7には機体両側に昇降自在に設けられ、圃場上に下降させて、その先端部で圃場上に機体がUターンして次回の機体走行方向を示す目印となる線引きを予めするためのマーカ18が設けられている。
【0009】
次に苗植付装置14の詳細な説明をする。
苗植付装置14の平面図を図3に、側面図を図4に、内部の伝動機構図を図5に示す。植付伝動部ケース12の後端に固定支持体20が植付伝動部ケース12と一体に設けられ、固定支持体20の内側に回転体(ロータリケース)21が軸受22により回転軸心24aを中心に回動自在に嵌合している。回転体21には、その回転軸(サンギア軸)24を中心とする円周上に互いに120度の位相で3本の最終軸25,25,25が回動自在に設けられ、それぞれの最終軸25の回転体21から突出する左右両端部に苗植付具26,26が一体に取り付けられている。
【0010】
回転体21の内部には、該回転体21と一体回転する駆動ギア30が設けられている。この駆動ギア30を植付伝動部12の後端部に設けた入力ギア31で減速回転させることにより、回転体21が矢印B方向(図4、図7)に回転する。なお、入力ギア31へ伝動するチェーン伝動装置32のスプロケット32aから入力ギア31への伝動部には、動力伝動を切ったとき入力ギア31が所定の位相で停止する停止クラッチ(畦クラッチ)60(図5、図12)が設けられている。停止クラッチ60の構成については後述する。
【0011】
伝動軸12aへの停止クラッチ60の組み付け位置を弾性支持するためのスプリング62を組み付けているが、該伝動軸12aのスプリング62の装着部分の軸径を他の伝動軸12aの軸径より小さくすることで、伝動軸12aのスプリング62の装着部分の軸径と他の軸径との接続部にできる肩(段差部分)に停止クラッチ60の従動体と一体のスプロケット64を止めることができ、スプロケット64の組み付けが容易になると共に、チェーン伝動装置32のスプロケット32aへの動力伝達をするスプロケット64を小型化出来る。
【0012】
図6に苗植付装置の内部の左側面図を、図7に右側面図を示す。
図6には駆動ギア30と入力ギア31との噛み合い状態が表されている。駆動ギア30の歯数は入力ギア31の歯数の3倍であり、駆動ギア30は3箇所(図6における入力ギア31との噛み合い位置を基準として回転中心から0°,120°,240°の位置)が最大径となる不等径ギアであり、入力ギア31は丸印(C)を付けた1箇所(図6における駆動ギア30の噛み合い位置を基準として0°の位置)が最小径となる不等径ギアになっている。したがって、駆動ギア30が0°,120°,240°の位置で入力ギア31と噛み合うときに、駆動ギア30の回転速度が速くなり、駆動ギア30の回転速度は1/3周期で変化する。
【0013】
また、回転体21の内部には、最終軸25,25,25へ伝動するためのギア列が設けられているので、このギア列の連動関係を説明する。
入力ギア31が噛合する駆動ギア30の回転で該駆動ギア30と一体の回転体21が回転し、固定支持体20のケース内面に固定された内歯歯車21a(図7)に噛合する回転ギア35が回転体21の回転に連動して回転体21のサンギア軸24を中心とする円軌道を移動しながら回転する。該回転ギア35は第一偏心ギア36と共に回転体21の両側壁に端部が固定支持された支持軸34に遊嵌され、回転ギア35と第一偏心ギア36が一体回転する。該第一偏心ギア36には第二偏心ギア37が噛合し、該第二偏心ギア37は回転体21の両側壁に端部が回転自在に支持されたサンギア軸24に固定される不等速ギア38と噛合しているので、第二偏心ギア37の回転で不等速ギア38が回転すると、サンギア軸24に固定されているサンギア27を介して、該サンギア27に噛合するカウンタギア39が、該カウンタギア39に噛合する最終ギア40を駆動させる。最終ギア40はサンギア軸24を中心とする円周上に等間隔に3個設けられた最終軸25,25,25にそれぞれ個別に固定支持されている。なお、最終ギア40,40,40も不等速ギア38と同様に非円形ギア(不等径ギア)である。
【0014】
回転体21が回転すると、該回転体21の両側に3個ずつ設けられた苗植付具26が円軌道を移動する。そのとき、回転体21の回転に連動する回転ギア35の作動がギア列を介して最終軸25,25,25へ伝達され、苗植付具26,26,26の姿勢が変化する。これにより、苗植付具26は、後記苗取り爪47の先端が軌跡P(図4、図6)を描くように作動する。
【0015】
機体の移動を加味した圃場への植付け領域での苗取り爪47の先端動軌跡は、図8に示すように単位面積当たりの植付け株数に応じて異なる。単位面積当たりの植付株数が多くなるに従って図8に示す軌跡(a)から(d)へと前記苗取り爪47の先端軌跡が変化する。
【0016】
また、回転体21の回転方向に略等間隔で3個設けられた最終軸25に苗植付具26が設けられるが、回転体21に軸受23を介して支持される各最終軸25は各々軸受22を介して機体へ取り付けられた外側の固定支持部20に回転可能に支持される。また、回転体21を機体に支持し、回転させるための軸受22を、各最終軸25に設け、この複数の軸受22で回転体21を支持するので、該軸受22を小型化でき、そのため回転体21を軽量化できるので回転体21がスムーズに回転し、苗の植付精度の向上が図れる。
【0017】
前記軸受22で直接最終軸25が支持されるので、各最終軸25の位置精度が向上し、苗植付具26の苗載台13から苗取量と圃場への苗植付深さ等の植付精度の向上が図れる。
【0018】
また、最終軸25に軸受22を組み付けた状態での軸受22の外径寸法を軸受22の外側に組み付けた固定支持部20と回転体21との間の密封用のオイルシール28の固定支持部20への組付け内径寸法より小さくした。そのため軸受22を固定支持部20と回転体21との間に組付ける場合に、オイルシール組付け面が軸受22に干渉しないので、オイルシール組付面が傷付かず、傷つき易いオイルシール28の品質が安定する。
【0019】
さらに回転体21内で軸受22の位置がギア30,31の外側にあるので、軸受22の位置が最終軸25と一体回転する前記ギア30,31の左右両側にあることになり、軸受22で回転体21が安定して支持できる。
【0020】
また、植付伝動部ケース12と固定支持部20の合わせ位置X(図4、図6参照)が苗載台13の苗受板55(図4)より機体の後方側にあるので、苗載台13の苗受板55に邪魔されずに植付伝動部ケース12に固定支持部20を組付けでき、組付け性が従来より改善される。
【0021】
また、駆動ギア30と入力ギア31とのギアの噛み合わせ用の合マークC(図6参照、)が固定支持部20ひいては回転体21を植付伝動部ケース12へ組み付ける前には植付伝動部ケース12の後端より機体外側(後ろ側)にあるので、前記合わせマークCを目印に回転体21を植付伝動部ケース12へ容易に組み付けることができる。
【0022】
植付伝動部ケース12に回転体21を組み付けるとき、前記合わせマークCが回転体21に設けた注油栓の穴56で分かるようにすると、さらに植付伝動部ケース12と回転体21との組み付け性が良くなると共に、組み付け後の駆動ギア30と入力ギア31のギアの噛み合わせ位置の確認も容易に行える。
【0023】
さらに、回転体21の内部には、最終軸25に一体回転するように取り付けた制動カム42(図6)と、該制動カム42の外周面に当接し、固定軸43aに遊嵌する二股状の制動アーム43と、該制動アーム43を制動カム42に押し付けるスプリング44及びサンギア軸24に設けられ、スプリング44の内部に係止する突起を有する留め具45とからなる3組の位相ずれ防止機構が設けられている。
【0024】
この位相ずれ防止機構は、苗植付具26が苗取出位置A及び苗植付位置B(植付始め位置B1、植付終わり位置B2)にある時に最終ギア40の回転を制動し、各ギア間のバックラッシュを吸収して、後述する苗取出し及び苗植付けの動作が正確に行われるように作用する。
【0025】
また、サンギア27が苗載台13からの苗の取り時(苗の掻き取り時)にギアのバックラッシュによる最終軸25の作動誤差(ガタ)が生じないようにするために、サンギア27と最終ギア40との間にカウンタギア39を介してスプリング44を設けている。
【0026】
前記作動誤差(ガタ)を殺すためのガタ取り用のスプリング44を取り付ける部材が苗植付具26を駆動させる駆動ギア30の左右の外側にあることは前記ガタ取り用のスプリング44が駆動ギア30に対して最終ギア39と同じ側にあることになり、前記作動誤差(ガタ)の防止精度が従来より向上する。
【0027】
図9に示すように各苗植付具26は、ピン53で係止された苗植付具ケース46a,46bの内部に装着される先端部が鋭利に形成された二股フォーク状の苗取り爪47と、該苗取り爪47の下側で突出・後退作動をする苗押出体48と、該苗押出体48の先端を突出・後退作動させるための押出カム50と、該押出カム50が側面に常時摺接していて、該カム50の回動で上下動をする押出アーム51と該押出アーム51の基部を貫通して、押出アーム51の回動中心軸となるアーム軸52と、押出アーム51を押出カム50に常時押圧する押出スプリング54などから構成されている。
【0028】
また、図9のX−X線断面矢視図である図10に示すように苗植付具ケース46bの回転体21に接する面には押出カム50を挿入するための開口部46b1があり、該開口部46b1内に押出カム50を挿入して、押出アーム51の基部にアーム軸52を挿入した後、アーム軸52を苗植付具ケース46bに固定することで押出カム50の最大径部分が苗植付具ケース46bへ取り付けたアーム軸52に当接するので押出カム50は苗植付具ケース46bから抜け出さず、苗植付具ケース46b内の内部に回動自在に支持される。
【0029】
最終軸25は苗植付具ケース46bの開口部46b1から装着された押出カム50の中心部に設けられる挿入口に遊嵌状態で挿入される。
また、苗植付具26は最終軸25に該軸25の端部の四角軸部を介して一体回動するように支持されているので、最終軸25の回転運動が苗植付具26に伝達され、苗植付具26が最終軸25と一体的に回転運動をする。
【0030】
また、最終軸25の回転運動で苗植付具26のケース46bを介して押出カム50も回転し、押出カム50のカム面に接する押出アーム51が押出カム50の回転で上下方向に回動しながらアーム軸52の回りを揺動する。さらに押出アーム51の長手方向が最終軸25の延長方向と並行位置になるように配置され、苗押出体48及び押出アーム51は、機体の左右方向に伸びる最終軸25の回りを回転する回転体21に支持され、回転体21の回転により所定の周期で上下動することができる。
【0031】
苗押出体48の先端は押出アーム51の挟持部に挟み込まれているので(図9のサークル内にA方向矢視図を示す)、押出アーム51の動きに連動して苗押出体48が苗取り爪47に接するように上下方向に揺動する。
苗取り爪47は苗載台13にある苗を挟持しながら掻き取り、保持しているので、苗押出体48の上下方向への回動運動で苗取り爪47に保持された苗を圃場に向けて押し出すことができる。
【0032】
図11に苗植付具26が停止位置にある状態の苗植付装置の側面図を示す。
回転体21の側面の円周方向に略等間隔で奇数個(本実施例では片面3個、両面6個)の苗植付具26を設けているが、回転体21の片面3個の苗植付具26a〜26cのうちの一つの苗植付具26aが、図11に示すように回転体21の回転軸(サンギア軸)24と略同じ高さに位置する位相で回転体21を停止させる定位置停止クラッチ60を設ける。
【0033】
前記停止クラッチ60は畦クラッチの一機能を表す呼称であるが、畦クラッチ60に付いて簡単に説明する。
苗植付装置14の作動及び停止を隣接する2条づつの単位で切り替える畦クラッチ60が設けられている。この畦クラッチ60の入・切操作は操縦席8の近傍に設けた畦クラッチレバー61で行われ、図12には畦クラッチ60とその作動用のケーブル63の接続部を示す。苗植付部伝動ケース12内に設けられた畦クラッチ60は苗植付装置14の伝動軸12aに固着した駆動側クラッチ体65と該クラッチ体65のクラッチ歯65aと係脱自在のクラッチ歯66aを有する受動側クラッチ体66を備えており、該受動側クラッチ体66はスプリング68とスプロケット69とワッシャ70により常時伝動軸12a側に付勢されており、常時は畦クラッチ60は作動状態(ケーブル63を引いた状態)にある。
【0034】
受動側クラッチ体66の側面にはクラッチピン溝66bが設けられており、該溝66b内にケーブル63の先端に接続された畦クラッチピン72が挿脱自在に設けられている。畦クラッチピン72は伝動ケース12の壁面の穴を貫通するように穴内に設けられ、かつスプリング73で伝動ケース12の壁面から伝動ケース12の内側に突出自在になっている。従ってケーブル63を引くと畦クラッチピン72は受動側クラッチ体66のクラッチピン溝66bから引き抜かれる方向に移動される。畦クラッチピン72は受動側クラッチ体66のクラッチピン溝66b内を所定の引き抜き量で引き抜かれると、スプリング68の付勢力により畦クラッチ60が「入」となる。畦クラッチ60は苗の植え付けを行わない時(畦クラッチ60:「切」)は定位置停止クラッチとなっており、ケーブル63を引くと畦クラッチ60が「入」となる。
【0035】
畦クラッチ60を切にするときは、ケーブル63が弛められるので、圧縮スプリング73の付勢により畦クラッチピン72がクラッチピン溝66bに入り、その状態で受動側クラッチ体66が回転することにより、クラッチピン溝66bの案内により受動側クラッチ体66が圧縮スプリング68の付勢力に抗して徐々に該圧縮スプリング68側に移動し、受動側クラッチ体66の所定の回転位置(クラッチピン溝66bの回転方向端部に畦クラッチピン72が位置する状態)でクラッチ歯65a,66aの係合が初めて外れ、受動側クラッチ体66が定位置で停止し、苗植付具26が所定位置で停止する。
なお、圧縮スプリング68の付勢力で、圧縮スプリング73が縮んで畦クラッチピン72がケーブル63側へ押し戻されることはない。
【0036】
ちなみに、受動側クラッチ体66と一体回転するスプロケット69から苗植付装置14の伝動軸12aへのチェーン74による伝動比は、1対1の同じ速度比となっており、苗植付装置14の作動周期は前記伝動軸12aの1回転の3分の1であるから、受動側クラッチ体66による一箇所の停止位置に対して、苗植付装置14の伝動軸12aは120度位相が異なる3箇所で停止する構成としている。
図11に示すように、前記定位置停止クラッチ60で回転体21を停止させたとき、最下位の苗植付具26bは作動軌跡の最下位とはならず、また、2つの苗植付具26a,26cが地面から外れた高さ位置にあるので、苗取り爪47が接地しないようにできる。また、仮に最下位の苗植付具26bの苗取り爪47が土壌面に接地する場合でも、残り2つの苗植付具26a,26cは接地しないので苗植付具26a〜26cに付着する土の量は比較的少ない。
【0037】
また、回転体21の回転軸(サンギア軸)24と略同じ高さに位置して停止し苗を保持する苗植付具26cの先端も回転中心と略同じ高さで、苗取出位置から苗植付位置までの作動軌跡P上で回転中心の前側で停止しているので、接地しにくく、圃場の泥が付きにくく苗植付具26cに苗がつまりにくくなる。
【0038】
また、苗植付具26aと苗載台13の苗受板55との配置関係に基づき、苗植付具26aを回転軸(サンギア軸)24の下側(斜め後下側)に移動させて苗植付が完了したとき、次の苗植付具26bを苗載台13からの苗取り爪47が苗を掻き取る直前で止める構成とする。
そのため、畦クラッチ60(図12)を「入」にして苗の植付動作を始めるとき、苗植付具26bが停止した位置から苗を取って圃場の苗植付位置まで移動する距離が短くなり、畦際での枕植などの際に畦から苗植付位置までの距離が小さくなり、畦際などでの植付けできない領域が小さくなる。
【0039】
苗植付時には回転体21は図7の矢印B方向に回転するが、苗植付時の苗植付具26の先端(苗取り爪47の先端)の回動軌跡が所望の軌跡になるように、支持軸34から第一偏心ギア36、第二偏心ギア37、不等速ギア38及びサンギア軸24に伝達される動力により二段階の不等速伝動で出力される。これにより、回転体21の小型化を図りながらサンギア27を所望の速度で揺動させることができる。前記所望の回転軌跡により、動軌跡(図8参照)の中で苗の圃場面に入る寸法を小さくすることで、苗植付穴を小さくして、植付けた苗が倒れないようにする。
【0040】
またサンギア27を回転させる不等速ギア38は、サンギア軸24を中心軸として120度内の範囲で揺動するだけであり、回転体21が1回転当たり不等速ギア38が3周期揺動するように、不等速ギア38の歯数が第一偏心ギア36及び第二偏心ギア37の歯数の3の倍数となっている。不等速ギア38が120度の範囲内で揺動した後はサンギア27が元の揺動位置に戻るようになっている。
こうして、回転体21の片面3個の苗植付具26の動軌跡は同じとなり、良好な苗の植付性能が得られる。
【0041】
本実施例によれば、各苗植付具26の前記上昇過程のループ軌跡が機体前進方向の後側中間部又は上部が後側下部位より前側にあることになり(側面視で各苗植付具26の軌跡後側が凹部となり)、各苗植付具26の下部(下死点)でのループ軌跡の前後長さを長くできるので、苗植付装置14の作動速度を遅くしても、圃場にできる苗植付穴の適正化が図れ、植え付け後の苗の前倒量が少なくなる。
【0042】
各苗植付具26の順次噛合する3個の偏芯された不等速ギヤ27,39,40のうちの不等速ギヤ40が苗植込具26(苗取り爪47)の作動軌跡における最下端(下死点)において最大偏芯位置で不等速ギヤ39に噛み合う状態でなく、苗植付具26の上昇過程の時に最大偏芯位置で不等速ギヤ39に噛み合うので、苗植付具26の下部(下死点)での作動軌跡(ループ軌跡)の前後長さを長くでき、苗の前倒量が少ない軌跡を得る事が出来る。
【0043】
また、偏芯された不等速ギヤ27,39,40のうち不等速ギヤ40が苗植付具26の上昇過程の時に最大偏芯位置で不等速ギヤ39に噛み合うので、苗植付具26の先端が素早く上方に戻されることになって、その結果として下死点から上死点までの上昇過程が短くなり、苗移植機1が進行していない場合の苗植込具26(苗取り爪47)の軌跡(以下、これを静止軌跡という)で、苗植込具26(苗取り爪47)の引上げ行程(上昇行程)の作動軌跡の長さが、引下げ行程(下降行程)の作動軌跡の長さの1/2倍以下となるようにしたので、苗植込具26(苗取り爪47)に付着した泥等を、苗分離前に苗植込具26(苗取り爪47)の引上げ行程で振り落とし、泥などの分離性を向上させることができる。
【0044】
また、偏芯された不等速ギヤー27,39,40のうちの不等速ギヤ40が苗植付具26の上昇過程の時に最大偏芯位置で不等速ギヤ39に噛み合い、苗植付具26(苗取り爪47)の引上げ行程(上昇行程)の作動軌跡の長さが、引下げ行程(下降行程)の作動軌跡の長さの1/2倍以下となるようにして、引上げ行程(上昇行程)と引下げ行程(下降行程)との作動軌跡の長さを大きく異ならせたので、回転体21を所望の速度で遅く回転させることができる。
【0045】
例えば、回転体21の回転軸心24aより前側にある苗植込具26(苗取り爪47)が2個になると、その自重により回転体21が所望の等速回転状態から速く回転しようとし、回転体21の回転が不等速になるおそれがあるが、苗植込具26(苗取り爪47)の引上げ行程での苗植込具26(苗取り爪47)前端の軌跡の周長を苗植込具26(苗取り爪47)の引下げ行程での苗植込具26(苗取り爪47)先端部の軌跡の周長の1/2倍以下にしているので、苗植込具26(苗取り爪47)の引上げ行程で回転体21に回転抵抗を与えることができ、上記のように速く回転しようとする回転体21を所望の速度で遅く回転させることができ、回転体21をスムーズに回転させる事ができる。
【0046】
また、苗植込具26(苗取り爪47)の静軌跡で、苗植込具26(苗取り爪47)先端部の軌跡が図6に示す苗植付具26が苗植付始め位置B1から植付終わり位置B2にある間はほぼ前後方向に直線的に軌跡を描くので、苗の前傾量が少ない軌跡となり、回転体21の回転方向に於ける各苗植込具26の間隔を狭くすることができるので、苗植付装置14の小型化が図れ、苗植付具26が苗植付始め位置B1から植付終わり位置B2にある間はほぼ水平状で直線的に軌跡を描くので、苗植付深さの安定化が図れる。
【0047】
苗植込具26(苗取り爪47)先端部の静軌跡の最下部を前後方向に直線状にするにあたって、前記静軌跡における引上げ行程前となる下部分を回転体21の中心軸24より後側まで延ばした。
上記の構成により、苗植込具26(苗取り爪47)先端部の引上げ行程開始点が苗移植機の前進方向の後側になる様にした。
こうして、苗植込具26(苗取り爪47)の植付姿勢の向上と苗植付装置14の小型化が可能となり、また例えば50株のような広い株間で植付作業をする場合での植え付ける苗の前傾量を抑えることができる。
【0048】
また、本実施例の苗移植機1は変速レバー17を備えているが、従来は該変速レバー17のグリップ部に親指で押操作するボタン操作スイッチと上下操作する上下操作スイッチとが有り、操作にとまどいやすく、指に負担が掛かった。
【0049】
しかし、図1のサークル内に示す変速レバー17の先端部分の斜視図に示すように、苗植付装置7を上昇させるための上昇スイッチ17a、苗植付部7を下降させるための下降スイッチ17b及び苗植付クラッチの入切用の植付スイッチ17cからなる3個の押しボタンスイッチを上から順に配列した事により、誤操作が防止でき、苗植付け作業性の向上が図れる。
【0050】
また、図14に示すように、変速レバー117のグリップの側面上側に親指で押し操作して苗植付クラッチの入切を切り替えるための植付スイッチ117aを設け、該グリップの側面下側に親指で上下に操作して苗植付部7の昇降操作をするためのトグルスイッチ式の昇降スイッチ117bを設け、該グリップの後面に親指で押し操作して苗植付部7を任意の高さに下降させるための任意下降スイッチ117cを設けたものにおいて、グリップの前面に人差し指で左右に操作して苗植付位置の指標となるマーカ18の左右切換をするためのマーカ切換スイッチ117dを設けた構成を採用しても良い。この場合にはオペレータが変速レバー117を握ったままでマーカ18の左右の切り換えができる。
【0051】
本実施例の構成では、苗押出体48を先端の挟持部(図9のサークル内にA方向矢視図を示す)で挟み込みながら揺動する押出アーム51を上下方向に回動軸52の回りに揺動させる構成としている。
そのため押出アーム51の長手方向は最終軸25と並行位置になるように配置され、また、押出アーム51は苗植付具ケース46bに両端を支持されたアーム52を揺動中心としてケース46bの回転により所定の周期で上下動する。
【0052】
このように、押出アーム51の長手方向を機体の左右方向へ向けた構成であるため、押出アーム51の前後方向または上下方向のスペースを小さくでき、周辺部材との干渉を防止できる。
【0053】
本実施例の構成により、押出アーム51の長手方向が最終軸25の延長方向と並行位置になるように配置することにより、軌跡を小さくしても苗植付具26が干渉しなくなり、苗植付具26の小型化が可能になり、このため苗植付装置14の小型化が可能となる。
【0054】
また、最終軸25の回転運動で回転体21と一体回転する押出カム50も回転し、押出カム50のカム面に接する押出アーム51が押出カム50の回転で上下方向に揺動しながらアーム軸52の回りに揺動する。さらに押出アーム51が最終軸25と並行配置され、ケース46bに両端を支持されたアーム軸52に押出アーム51の基部が回動自在に支持されており、該アーム軸52を揺動中心として押出アーム51は苗植付具26(ケース46b)の回転により所定の周期で上下動することができる。
【0055】
また、押出アーム51の揺動で苗押出体48が苗取り爪47に接するように上下方向に揺動運動をする。このとき、苗取り爪47は苗載台13にある苗を挟持しながら掻き取り、保持しているので、苗押出体48の上下方向への回動運動で苗取り爪47に保持された苗を圃場に向けて押し出すことができる。
【0056】
また、苗取り爪47が苗植付動作をするとき、押出アーム51の回動軸52を中心とする揺動運動から苗押出体48の上下方向の直線運動に伝達する連結部分に遊び(融通)が必要となるが、苗植付具26の押出アーム51の長手方向を最終軸25の長手方向と並行配置に配置したことにより、前記遊び(融通)が機体の左右幅方向(図9の(イ)方向)となる。しかし、従来技術の苗植付具26は、前記遊び(融通)が機体の前後方向(図9の(イ)に直交する方向)となっている。そのため従来技術の苗植付具26には機体の前後方向に設けた遊び(融通)があるため、苗押出体48が苗植付位置で苗を押し出す作用点が前後にずれやすく、苗取り爪47と前記作用点との間隔が相違して苗に対して前記作用点が前後にずれるため、苗の植付姿勢が前傾になったり、後傾になったりして苗の植付姿勢を乱していた。しかし本実施例では左右方向に遊び(融通)を設けたことにより、前記作用点が左右にずれても苗の植付姿勢に与える影響が少ないため、圃場での苗の植付姿勢が向上する。
【0057】
また、従来技術の苗植付具26では、遊び(融通)が機体の前後方向にあるため縦方向(回転体21の回転半径方向)に広いスペースが必要であったので、苗植付装置全体のサイズが大きくなっていたが、本実施例の苗植付具26では前記遊び(融通)が機体の左右幅方向にあるため、苗植付装置全体のサイズが比較的小さい。
【0058】
押出アーム51を揺動軸52を中心に上下方向に揺動させるために押出アーム51の側面に当接するカム50を回転体21と一体回転するように設けている。押出アーム51の側面にカム50の一部平面が当接する構成で、カム50の回転荷重のみで押出アーム51を揺動させることができるので、カム50の回転時における押出アーム51のカム接点と苗押圧体48の移動方向が同じ平面内であり、そのためカム50のスラスト荷重が無くなり、しかも小さい荷重でカム50をスムーズに回転させることができる。
【0059】
また、最終軸25の回りで回転体21と一体回転するカム50の小径部分の当たり面が押出アーム51に当接することで押出アーム51が揺動して苗押圧体48が押出作動を開始する。このとき押出アーム51へのカム50の当たり面に対して押出アーム51のカム当接面を傾斜させた。こうしてカム50の当たり面に押出アーム51の当たり面が急激に当たることを防止でき、押出アーム51のカム当接面がカム50の当たり面にひっかかり難くなり、苗植付具26の回転がスムーズになる。
【0060】
また図10(図9のX−X線断面矢視図)に示すように、カム50の取付位置を苗の植付位置(苗取り爪47と苗押出体48の軸心方向)より回転体21側に左右位置をずらせて設けている。この構成は、カム50を取り付ける最終軸25の先端を苗取り爪47と苗押出体48の軸心方向より回転体21側に左右位置をずらせて設けることでもある。そのため、苗植付時に泥水がカム50の取付部位までこなくなる。
【0061】
従来の押出アーム51を揺動させるカム50は苗取り爪47と苗押出体48による苗植付位置の近くにあったので、苗植付時に泥水を後ろにある圃場植付け後の苗に引っ掛けることがあり、苗植付姿勢が乱れる場合があった。しかし、本実施例ではカム50を苗取り爪47と苗押出体48から大きく離れた位置に配置するので、泥水がカム50まで来ることがない。また、カム50の周囲となる苗植付具ケース46bの大径部が別の苗植付具26の苗取り爪47と干渉しないようにでき、ひいては苗植付装置全体を小型化できる。
【0062】
また、従来は押出体48を引き上げ開始する位置は、苗植付時の苗取り爪47先端の動軌跡に沿って移動する押出体48の押出し位置より20ミリ高い位置になるように設定していたが、この場合には、しばしば押出体48の引き上げ時に押出体48で植付苗を押して苗の植付姿勢が乱れることがあった。
【0063】
そこで、図4に示すように圃場に苗を植え付けた後、押出体48を引き上げ開始する位置(B2)と圃場に苗を植え付け始める押出体48の押し出し高さ位置(B1)をほぼ同一高さとなるようにし、植付軌跡の下死点(B1)を過ぎた後に押出体48が引き上げ作動するので、苗の植付姿勢が従来より向上した。
【0064】
図13(a)には苗植付具26の図9のY−Y線断面矢視図を示し、図13(b)には図9のY−Y線矢視方向から見た苗植付具26の側面図を示す。
図13(b)に示すように最終軸25に対する苗植付具26のケース46a,46bの取付角度を調節する調節ボルト58を取り付ける。調節ボルト58は苗植付具ケース46bのボス部46b2に伸退自在に取り付けられ、該ボルト58の先端を苗植付具ケース46bに設けられる当接部位46b3に当てる位置を決めて最終軸25に対する苗植付具ケース46a,46bの取付角度が調節できる。これにより、当接部位46b3と調節ボルト58との接触面が最終軸25回りの回転の法線方向に沿う方向に近くなるので、最終軸25に対する苗植付具26の位置(角度)を安定して固定保持できる。
【0065】
矢印B方向に回転体21が回転することで苗植付具26が順次圃場に苗を植え付けるが、 苗載台13からの苗取り爪47による苗分割量を多くするためには、回転体21の回転方向(矢印B方向)の反対方向に苗植付具26を回して回転体21への取付位置を調節ボルト58とナット59で調節する。
【0066】
また、調節ボルト58を図13(b)の点線で示すように押出体48の軸心とほぼ平行な位置に調節ボルト58を回転体21に伸退自在に取り付けることもできるように回転体21の調節ボルト取付部の形状を代えても良い。
【0067】
図9に苗植付具26の断面図を示すように、最終軸25が回転すると、該軸25と一体回転する苗植付具26のケース46bを介して押出カム50が回転し、カム50と押出アーム51とからなるカム機構の働きで押出アーム51が揺動するとき、押出アーム51を押出スプリング54が押圧することで押出アーム51による苗押出体48の付勢が安定に行われる。
【0068】
このように、本実施例の苗植付装置14は、固定支持体20により外側から回転自在に支持された回転体21の左右両側に苗植付具26を設け、1個の回転体21で同時に2条に苗を植付けるとともに、各条毎に3個の苗植付具26により高速植付けが可能な構成になっている。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の苗植付装置は、乗用型田植機に用いることで産業上の利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施例の苗植付装置を装備した乗用田植機の側面図である。
【図2】図1の乗用田植機の平面図である。
【図3】図1の乗用田植機の苗植付装置の平面図である。
【図4】図1の乗用田植機の苗植付装置の側面図である。
【図5】図1の乗用田植機の苗植付装置の伝動機構図である。
【図6】図1の乗用田植機の苗植付装置の内部左側面図である。
【図7】図1の乗用田植機の苗植付装置の内部右側面図である。
【図8】図1の乗用田植機の苗植付具先端の動軌跡を示す図である。
【図9】図1の乗用田植機の苗植付具の内部構造を説明する図である。
【図10】図9のX−X線断面矢視図である。
【図11】図1の乗用田植機の苗植付装置の側面図である。
【図12】図1の乗用田植機の苗植付装置の畦クラッチ部分の側面図である。
【図13】図9のY−Y線断面矢視図(図13(a))と図9のY−Y線矢視方向から見た苗植付具の側面図(図13(b))である。
【図14】本発明の一実施例の乗用田植機の変速レバーのリップ部の側面図(図14(a))と背面図(図14(b))である。
【符号の説明】
【0071】
1 乗用田植機 2 エンジン
3 前輪 4 後輪
5 走行車体 6 昇降リンク装置
7 苗植付部 8 操縦座席
9 ステアリングハンドル 10 予備苗載台
11 変速装置 12 植付伝動ケース
12a 苗植付装置伝動軸 13 苗載台
14 苗植付装置 15 フロート
16 苗取出口 17 変速レバー
17a 上昇スイッチ 17b 下降スイッチ
17c 植付スイッチ 18 マーカ
20 固定支持体 21 回転体(ロータリケース)
21a 内歯歯車 22,23 軸受
24 回転軸(サンギア軸) 24a 回転軸心
25 最終軸 26 苗植付具
27 サンギア 28 オイルシール
30 駆動ギア 31 入力ギア
32 チェーン伝動装置 32a スプロケット
34 支持軸 35 回転ギア
36 第一偏心ギア 37 第二偏心ギア
38 不等速ギア 39 カウンタギア
40 最終ギア 42 制動カム
43 制動アーム 43a 固定軸
44 スプリング 45 留め具
46a,46b 苗植付具ケース 46b1 開口部
46b2 ボス部 46b3 当節部位
47 苗取り爪 48 苗押出体
50 押出カム 51 押出アーム
52 アーム軸 53 ピン
54 押出スプリング 55 苗受板
56 穴 58 ボルト
59 ナット 60 畦クラッチ(停止クラッチ)
61 畦クラッチレバー 62 スプリング
63 ケーブル 64 スプロケット
65 駆動側クラッチ体 66 受動側クラッチ体
65a,66a クラッチ歯 66b クラッチピン溝
68 スプリング 69 スプロケット
70 ワッシャ 72 畦クラッチピン
73 圧縮スプリング 74 チェーン
117 変速レバー 117a 植付スイッチ
117b 昇降スイッチ 117c 任意下降スイッチ
117d マーカ切換スイッチ
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成18年10月13日(2006.10.13)
【代理人】 【識別番号】100096541
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 孝義

【識別番号】100133318
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 向日子


【公開番号】 特開2008−92881(P2008−92881A)
【公開日】 平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願番号】 特願2006−279475(P2006−279475)