| 【発明の名称】 |
奇数条植え苗移植機 |
| 【発明者】 |
【氏名】仲 弘和
【氏名】野村 勝
【氏名】福島 寿美
【氏名】根田 満夫
【氏名】神谷 龍雄
【氏名】宮島 正栄
【氏名】高山 守正
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| 【要約】 |
【課題】奇数条植えの苗移植機について軽量化を図る場合に、施肥装置の肥料搬送経路を考慮しながら苗植付部の伝動機構及びフレームを有利な配置とする。
【構成】植付駆動軸67から左右中央の苗植付装置53へ伝動する伝動手段68を機体の左右中心から左右片側に偏位させて配置し、中央の伝動手段68と左右反対側に前記ギヤ装置71を配置し、かつ伝動手段68を収容する複数の植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤ装置71を収容するギヤケース61を設けて、これら植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤケース61を内部に前記植付駆動軸67を収容するフレームで一体構成すると共に、施肥装置5の肥料繰出部81から繰り出された肥料を施肥ホース83から植付深さ調節軸76の後方と苗載台51との間を通るように設けた施肥ガイド84を介して作溝体85に移送する構成とした奇数条植え苗移植機。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右方向に設けた植付駆動軸67の回転動力を、該植付駆動軸67から伝動手段68を介して各条の苗植付装置53へ伝動するとともに、植付駆動軸67と平行な苗載台左右移動用のリードカム軸72へギヤ装置71を介して伝動する奇数条植え苗移植機において、前記植付駆動軸67から左右中央の苗植付装置53へ伝動する伝動手段68を機体の左右中心から左右片側に偏位させて配置し、この中央の伝動手段68と左右反対側に前記ギヤ装置71を配置し、かつ伝動手段68を収容する複数の植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤ装置71を収容するギヤケース61を設けて、これら植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤケース61を内部に前記植付駆動軸67を収容するフレームで一体構成すると共に、施肥装置5の肥料繰出部81から繰り出された肥料を施肥ホース83から植付深さ調節軸76の後方と苗載台51との間を通るように設けた施肥ガイド84を介して作溝体85に移送する構成としたことを特徴とする奇数条植え苗移植機。 【請求項2】 植付駆動軸67を収容したフレームに対して植付駆動軸67を前方斜め下方に偏心させて配置し、フレームと植付深さ調節軸76との間を広く構成し、該フレームと植付深さ調節軸76との間に施肥ガイド84を設けたことを特徴とする請求項1記載の奇数条植え苗移植機。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、奇数条植え苗移植機に関する。 【背景技術】 【0002】 一般的に、田植機等の苗移植機の苗植付部は、走行部から伝達される回転動力を、まず左右方向に設けた植付駆動軸に伝動し、この植付駆動軸からチェーン等の伝動手段を介して後方の苗植付装置へ伝動するとともに、植付駆動軸と平行な苗載台左右移動用のリードカム軸へギヤ装置を介して伝動するようになっている。従来、伝動機構を内蔵する苗植付部フレームは、上記リードカム軸及びギヤ装置を収容する主伝動ケースを左右中央部に配置し、その主伝動ケースの左右両端または左右中央部に苗植付装置への伝動手段を収容する植付伝動ケースを一体に取り付け、さらに植付条数が多い機種の場合には、主伝動ケースの左右両端からフレームパイプを側方に設け、そのフレームパイプの先端部に外側条の苗植付装置へ伝動する植付伝動ケースを取り付けた構成となっていた。 【特許文献1】特開平9−322617号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0003】 上記従来の苗移植機に設けられていた主伝動ケースは大型で重量が重く、苗植付部の軽量化を図るうえで障害となっていた。そこで、リードカム軸をケースの外に設けることで、ケースをコンパクトにして軽量化を図る試みがある。奇数条植えの苗移植機について軽量化を図る場合に、施肥装置の肥料搬送経路を考慮しながら苗植付部の伝動機構及びフレームを有利な配置とすることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0004】 請求項1記載の発明は、左右方向に設けた植付駆動軸67の回転動力を、該植付駆動軸67から伝動手段68を介して各条の苗植付装置53へ伝動するとともに、植付駆動軸67と平行な苗載台左右移動用のリードカム軸72へギヤ装置71を介して伝動する奇数条植え苗移植機において、前記植付駆動軸67から左右中央の苗植付装置53へ伝動する伝動手段68を機体の左右中心から左右片側に偏位させて配置し、この中央の伝動手段68と左右反対側に前記ギヤ装置71を配置し、かつ伝動手段68を収容する複数の植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤ装置71を収容するギヤケース61を設けて、これら植付伝動ケース63L,63R,63C及びギヤケース61を内部に前記植付駆動軸67を収容するフレームで一体構成すると共に、施肥装置5の肥料繰出部81から繰り出された肥料を施肥ホース83から植付深さ調節軸76の後方と苗載台51との間を通るように設けた施肥ガイド84を介して作溝体85に移送する構成とした奇数条植え苗移植機としたものである。 【0005】 従って、リードカム軸及びギヤ装置の両方を従来例のように伝動ケース内に設けた構成ではなく、ギヤ装置71を収容するギヤケース61を設けることにより、全体の軽量化が可能となる。植付駆動軸67から左右中央の苗植付装置53へ伝動する伝動手段68を収容する植付伝動ケース63Cとギヤ装置71を収容するギヤケース61とが互いに左右反対側に配置されているので、左右の重量バランスが良好である。そして、施肥装置5の肥料繰出部81によって繰り出された肥料は、施肥ホース83から植付深さ調節軸76の後方と苗載台51との間を通るように設けた施肥ガイド84まで移送され、施肥ガイド84から作溝体85によって苗植付条の側部に形成される施肥溝内に施肥される。 【0006】 請求項2記載の発明は、植付駆動軸67を収容したフレームに対して植付駆動軸67を前方斜め下方に偏心させて配置し、フレームと植付深さ調節軸76との間を広く構成し、該フレームと植付深さ調節軸76との間に施肥ガイド84を設けた請求項1記載の奇数条植え苗移植機としたものである。 【0007】 従って、請求項1記載の発明の作用に加えて、植付深さ調節軸76の位置を変えることなく、フレームと植付深さ調節軸76との間に施肥ガイド84を通すスペースを確保することができる。また、フレームと植付深さ調節軸76とで構成される枠体の前後幅を広くすることができ、強度向上に有効である。 【発明の効果】 【0008】 上記のように奇数条植え苗移植機を構成したので、リードカム軸及びギヤ装置の両方を従来例のように伝動ケース内に設けた構成ではなく、ギヤ装置71を収容するギヤケース61を設けることにより、軽量化が可能であり、さらに植付駆動軸67から左右中央の苗植付装置53へ伝動する伝動手段68を収容する植付伝動ケース63Cとギヤ装置71を収容するギヤケース61とを互いに左右反対側に配置することで左右の重量バランスが良好になる。また、施肥装置5の肥料繰出部81によって繰り出された肥料は、施肥ホース83から植付深さ調節軸76の後方と苗載台51との間を通るように設けた施肥ガイド84まで移送され、施肥ガイド84から作溝体85によって苗植付条の側部に形成される施肥溝内に施肥することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、図面に表された実施の形態について説明する。 図1及び図2は本発明による奇数条植え苗移植機の一例としての施肥田植機であり、この施肥田植機1は、走行車体2の後方に昇降リンク装置3を介して5条植の苗植付部4が昇降可能に設けられ、さらに、走行車体2の後部上側に施肥装置5の肥料貯蔵部80及び肥料繰出部81が設けられている。また、走行車体2の前部左右両端部には、左右各2段づつ予備苗枠6,…が設けられている。 【0010】 走行車体2は、駆動輪である各左右一対の前輪7,7及び後輪8,8を備えた四輪駆動車両であって、図3に示すように、機体の前部に配設されたミッションケース10の左右側面部から前輪アクスルケース11,11が側方に延設され、その先端部に変向可能に設けた前輪ファイナルケース12,12に前輪7,7が回転自在に支承され、また、ミッションケース10の背面部に左右一対のメインフレーム13,13の前端部が固着され、該メインフレームの後端部から左右側方に延びるリヤフレーム14の先端部に固定して設けた後輪ファイナルケース15,15に後輪8,8が回転自在に支承されている。 【0011】 メインフレーム13,13の前後中央部の上方に搭載されたエンジン20の上側はエンジンカバー21で覆われており、その上に座席22が設置されている。座席22の前方は各種操作機構が内蔵されたボンネット23で、その上方に操向輪である前輪7,7を操向するための操向ハンドル24が設けられている。エンジンカバー21及びボンネット23の下端周囲は、人が歩行可能な水平状のステップ25となっている。 【0012】 エンジン20の回転動力は、無段変速装置として構成された第一ベルト伝動装置30、及び主クラッチ機能を有する第二ベルト伝動装置31によって、ミッションケース20に伝達される。ミッションケース20に入力された回転動力は、該ケース内の主変速装置により変速された後、走行動力と作業動力とに分けられ、走行動力の一部は前輪アクスルケース11,11から前輪ファイナルケース12,12に伝達されて前輪7,7を駆動し、残りは後輪伝動軸32,32を介して後輪ファイナルケース15,15に伝達されて後輪8,8を駆動する。 【0013】 また、作業動力は、ミッションケース20の右側部から後方に取り出され、PTO伝動軸33によって植付クラッチケース34に伝動される。そして、ここで苗植付部用の動力と施肥装置用の動力に分けられ、前者は植付伝動軸35を介して苗植付部4へ伝動され、後者は図示しない施肥駆動機構によって施肥装置5の肥料繰出部81を駆動する。 【0014】 昇降リンク装置3は、リヤフレーム14から上向きに突設したリンク支持フレーム39に側面視で互いに平行な上リンク40及び左右一対の下リンク41,41が回動自在に支持され、これら各リンクの後端部に連結枠42が枢結されている。連結枠42には苗植付部4から前方に突出するローリング軸43が挿入され、苗植付部4がローリング自在に連結されている。下リンク41,41と一体回動するようにスイングアーム44が設けられ、メインフレーム13に基部側が支持された昇降油圧シリンダ45のピストンロッドが上記スイングアーム44に連結されている。昇降油圧シリンダ45を伸縮させると、各リンクが上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。 【0015】 苗植付部4は、伝動機構が内蔵された苗植付部フレーム50に、苗を載せて左右往復動すると共に各条ごとに苗送りベルト51a,…が苗を下方へ搬送して所定の苗取出口51b,…に一株づつ供給する苗載台51、前記苗取出口51b,…に供給される苗を取り出して水田面に植え付ける5組の苗植付装置53,…、整地用のセンターフロート54及びサイドフロート55,55等が組み付けられている。 【0016】 苗植付部フレーム50は、図4及び図5に示すように、左右中心よりも右側に偏位して配置された入力ケース60と、該入力ケースの右横に隣接するギヤケース61と、該ギヤケースから右方に延設された右フレームパイプ62Rと、該右フレームパイプの先端部に取り付けられた右植付伝動ケース63Rと、前記入力ケース60から左方に延設された中央フレームパイプ62Cと、該中央フレームパイプの先端部に取り付けられた中央植付伝動ケース63Cと、該中央植付伝動ケースから左方に延設された左フレームパイプ62Lと、該左フレームパイプの先端部に取り付けられた左植付伝動ケース63Lとで構成されている。そして、左右植付伝動ケース63L,63Rの後端左右両側及び中央植付伝動ケース63Cの後端右側に1組づつ計5組の苗植付装置53,…が設けられている。 【0017】 前記植付伝動軸35により走行車体側から伝達される植付動力は、入力ケース60内の入力軸65に入力され、さらに該入力軸からベベルギヤ装置66を介して、上記各ケース及びフレームパイプ内に回転自在に支承された植付駆動軸67に伝動される。植付駆動軸67は、フレームパイプ62L,62C,62Rに対し、前方斜め少し下方に偏心させた位置に収容されている。そして、各植付伝動ケース63L,63C,63Rに設けられた伝動手段としてのチェーン68,…により、各植付伝動ケースの後端部に回転自在に支承された植付装置軸69,…に伝動される。 【0018】 また、植付駆動軸67から、ギヤケース61内のギヤ装置71により、左右方向にリードカム軸72に伝動される。リードカム軸72は外周面に螺旋状の溝が形成された軸で、この溝にリードメタル73の爪が係合している。リードメタル73が取り付けられている横移動棒74は、軸方向に摺動自在に支持されており、その左右端部が苗載台51に連結されている。リードカム軸72が回転すると、リードメタル73の爪がリードカム軸72の溝に沿って移動することにより、横移動棒74及びこれと一体の苗載台51が左右往復動する。 【0019】 前記ギヤ装置71は、植付駆動軸67の回転を不等速にリードカム軸72に伝達して苗載台51の左右移動速度を調節する不等速伝動部71aと、ギヤ比が異なる複数組(図では2組)のギヤの組み合わせからなり、苗植付装置53が植付ける1株当たりの苗の量を調節するギヤ列式の苗取り量調節部71bとからなっている。 【0020】 図5に示すように、側面視で苗載台51の傾斜とほぼ同じ相対位置関係で、植付駆動軸67とリードカム軸72とが配置されている。さらに詳しくは、リードカム軸72を通り苗載台51と平行な直線Aよりも若干苗載台側に植付駆動軸67が位置している。このように配置することにより、苗載台51と植付駆動軸67との隙間を狭くするとともに、植付伝動ケース63L,63C,63Rの長さを短くすることができ、苗植付部4のコンパクト化及び軽量化が可能となっている。 【0021】 植付駆動軸67の前方斜め少し下方には左右方向の植付深さ調節軸76が回動自在に設けられ、この軸に一体に取り付けたフロート支持アーム77,…の後端部に各フロート54,55,55が枢支されている。植付深さ調節軸76を回動させて苗植付装置53,…に対する各フロートの支持高さを変更することで、苗の植付深さを調節するようになっている。 【0022】 フレームパイプ62L,62C,62Rと植付深さ調節軸76の間には、後述する施肥ガイド84の上部管状部分84aが挿通されている。フレームパイプに対し植付駆動軸67を前方斜め少し下方に偏心させることにより、植付駆動軸67の位置を変えることなく、施肥ガイド84を挿通するに要するスペースを確保することができる。また、苗植付部フレーム50と植付深さ調節軸76とで構成される枠体の前後幅を広くすることができ、強度向上に有効である。 【0023】 施肥装置5は、各条共用の肥料貯蔵部80内の肥料を肥料繰出部81,…によって一定量づつ下方に繰り出し、その繰り出された肥料をブロア82から供給されるエアによって施肥ホース83,…を通って施肥ガイド84,…まで移送し、該施肥ガイドの前側に設けた作溝体85,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。 【図面の簡単な説明】 【0024】 【図1】施肥田植機の側面図である。 【図2】施肥田植機の平面図である。 【図3】走行車両の一部を省略した平面図である。 【図4】苗植付部の一部を省略した平面図である。 【図5】苗植付部の要部の側面図である。 【符号の説明】 【0025】 1 施肥田植機(奇数条植え苗移植機) 2 走行車体 3 昇降リンク装置 4 苗植付部 5 施肥装置 50 苗植付部フレーム 51 苗載台 61 ギヤケース 62L,62C,62R フレーム(フレームパイプ) 63L,63C,63R 植付伝動ケース 67 植付駆動軸 68 チェーン(伝動手段) 71 ギヤ装置 72 リードカム軸 76 植付深さ調節軸 81 肥料繰出部 83 施肥ホース 84 施肥ガイド 85 作溝体
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成19年9月19日(2007.9.19) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−22860(P2008−22860A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月7日(2008.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2007−242360(P2007−242360) |
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