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【発明の名称】 ロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置
【発明者】 【氏名】小澤 英樹

【氏名】阿部 徹

【要約】 【課題】コンプレッションロッドのロック解除の労力負担を軽減する。

【解決手段】ロータリ作業機の一例である耕耘作業機は、エプロンの上面と本体フレームとの間にコンプレッションロッド30を枢支する。このロッドの後側はエプロン上面のブラケット座に枢支されたブラケット24に嵌装される。ロッドにエプロン跳ね上げロック装置40を設け、このロック装置は、エプロンを跳ね上げるとロッドの係合孔32に挿入されてロッドをロックするロックピン47と、これを支持案内する支持ピン49を有し、ロックピン47を係合孔32に挿入させる方向に付勢する第1ばね53を支持ピン49に設け、ロックピン47を係合孔32から抜脱させる方向に付勢する第2ばね54をロックピン47に設け、第1ばね53で付勢されているロックピン47を係合孔32に挿入可能な状態と、第2ばね54で付勢されているロックピン47を係合孔32から抜脱可能な状態に切り換え自在である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行機体の後部に装着され、本体フレームに回転可能に支持された作業ロータの上方をシールドカバーにより覆い、該シールドカバーの後端部にエプロンの上端部を上下回動自在に枢支すると共に、このエプロンの上面と前記本体フレームとの間にコンプレッションロッドを設けたロータリ作業機において、前記コンプレッションロッドは、その前端部を前記本体フレームに対して上下回動可能に枢支し、後側を前記エプロンの上面に設けられたブラケットに嵌装して前記コンプレッションロッドに巻装したばねの圧力により前記エプロンの作用圧を調整可能とし、前記コンプレッションロッドに対して付勢状態で待機し、前記エプロンを跳ね上げると前記コンプレッションロッドの係合孔に挿入されて該コンプレッションロッドをロックするロックピンを前記ブラケットに設けたロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置であって、
前記ロックピンを前記ブラケットに対し移動自在に支持し、該ロックピンの移動を案内する支持ピンを有し、
前記支持ピンに前記ロックピンを前記コンプレッションロッドの前記係合孔に挿入させる方向に付勢する第1付勢体を設け、
前記ロックピンに該ロックピンを前記係合孔から抜脱させる方向に付勢する第2付勢体を設け、
前記第1付勢体により付勢されているロックピンが前記係合孔に挿入可能な状態と、前記第2付勢体により付勢されているロックピンが前記係合孔から抜脱可能な状態とに切り換え自在であることを特徴とするロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置。
【請求項2】
前記支持ピンと前記ロックピンが異なる軸心線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置。
【請求項3】
前記支持ピンと前記ロックピンが同一軸心線上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置。
【請求項4】
前記ブラケットに前記支持ピンを移動させて前記ロックピンが前記係合孔から抜脱可能な状態に維持してロック解除を可能な状態にするロック解除保持部を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、作業ロータの上方を覆うシールドカバーの後端部に回動自在に取り付けられたエプロンを跳ね上げた状態でロックするエプロン跳ね上げロック装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トラクタ等の走行機体の後部に3点リンク連結機構を介して昇降可能に装着され、本体フレームに回転可能に支持された作業ロータの上方をシールドカバーにより覆い、シールドカバーの後端部にエプロンの上端部を上下回動自在に枢支すると共に、このエプロンの上面と本体フレームとの間にコンプレッションロッドを設けたロータリ作業機が知られている。
【0003】
このようなロータリ作業機に設けられたコンプレッションロッド70は特許文献1に記載されおり、図5(側面図)に示すように、エプロン19の幅方向に所定間隔を有して複数設けられている。コンプレッションロッド70の前端部は本体フレーム3に上下回動可能に枢支され、コンプレッションロッド70の後側はエプロン上面に設けられたブラケット座23に上下回動可能に枢支されたブラケット24に嵌装されて、コンプレッションロッド70に巻装されたばね31の圧力によりエプロン19の作用圧を調整するようにしている。
【0004】
複数のコンプレッションロッド70の少なくとも1つには、コンプレッションロッド70に対してばねにより付勢状態で待機し、エプロン19が上方へ跳ね上げられたときに、コンプレッションロッド70に設けられた係合孔にロックピン71を挿入すると、ブラケット24に対してコンプレッションロッド70をロックすることができる。
【0005】
【特許文献1】特開平11−1号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような従来のコンプレッションロッドのロック状態を解除してエプロンを元の位置に戻す場合には、作業者は一方の手でエプロンを持ち上げながら他方の手でロック装置を解除操作する必要があった。そして、エプロンは重量が重い。このため、このロック装置の解除操作は作業者にとって重労働であった。従って、ロック装置のロック解除にともなう作業者の労力負担が軽いロック装置の提案が望まれていた。
【0007】
本発明は、このような要望に答えるためになされたものであり、ロック状態にされたコンプレッションロッドのロック解除の労力負担を軽減可能なエプロン跳ね上げロック装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような課題を解決するため、本発明は、以下の特徴を有する。特徴の一つは、走行機体の後部に装着され、本体フレームに回転可能に支持された作業ロータ(例えば、実施形態における耕耘ロータ13)の上方をシールドカバーにより覆い、該シールドカバーの後端部にエプロンの上端部を上下回動自在に枢支すると共に、このエプロンの上面と本体フレームとの間にコンプレッションロッドを設けたロータリ作業機(例えば、実施形態における耕耘作業機1)において、コンプレッションロッドは、その前端部を本体フレームに対して上下回動可能に枢支し、後側をエプロンの上面に設けられたブラケットに嵌装してコンプレッションロッドに巻装したばねの圧力によりエプロンの作用圧を調整可能とし、コンプレッションロッドに対して付勢状態で待機し、エプロンを跳ね上げるとコンプレッションロッドの係合孔に挿入されて該コンプレッションロッドをロックするロックピンをブラケットに設けたロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置であって、ロックピンをブラケットに対し移動自在に支持し、該ロックピンの移動を案内する支持ピンを有し、支持ピンにロックピンをコンプレッションロッドの係合孔に挿入させる方向に付勢する第1付勢体(例えば、実施形態における第1ばね53)を設け、ロックピンに該ロックピンを係合孔から抜脱させる方向に付勢する第2付勢体(例えば、実施形態における第2ばね54)を設け、第1付勢体により付勢されているロックピンが係合孔に挿入可能な状態と、第2付勢体により付勢されているロックピンが係合孔から抜脱可能な状態とに切り換え自在であることを特徴とする。
【0009】
この特徴によれば、第1付勢体により付勢されているロックピンが係合孔に挿入可能な状態と、第2付勢体により付勢されているロックピンが係合孔から抜脱可能な状態とに切り換え自在であることにより、ロックピンが係合孔に挿入されてコンプレッションロッドがロックされている状態からロックピンを係合孔から抜脱可能な状態に切り換えると、第2付勢体によってロックピンが係合孔から抜脱される方向にロックピンを付勢するが、ロックピンにはエプロンの荷重が作用して、係合孔とロックピンとの間に作用する摩擦力によってロックピンは抜脱されない。しかしながら、作業者がエプロンを両手で上方へ少し持ち上げると、摩擦力が小さくなってロックピンは第2付勢体の力によって係合孔から抜脱されて、コンプレッションロッドのロック状態を解除することができる。このように、コンプレッションロッドのロック状態を解除するには、ロックピンが係合孔から抜脱可能な状態に切り換えた後に、両手でエプロンを上方へ少し持ち上げればよい。このため、ロック装置を操作しながら片手でエプロンを持ち上げ操作する場合と比較して、コンプレッションロッドのロック解除操作がスムーズであり、作業者の労力の負担を軽くすることができる。
【0010】
また特徴の一つは、支持ピンとロックピンが異なる軸心線上に配置されていることを特徴とする。
この特徴によれば、支持ピンとロックピンとを異なる軸心線上に配置することで、ロックピンの径を十分な強度を有する径に設定することができ、また、付勢体の強さ選択の自由度も高く、寿命の長いロックピンを備えたロック装置を提供することができる。
【0011】
また特徴の一つは、支持ピンとロックピンが同一軸心線上に配置されていることを特徴とする。
この特徴によれば、支持ピンとロックピンを同一軸心線上に配置することで、ロック装置を小型軽量化することができる。
【0012】
また特徴の一つは、ブラケットに支持ピンを移動させてロックピンが係合孔から抜脱可能な状態に維持してロック解除を可能な状態にするロック解除保持部(例えば、実施形態におけるロック解除保持板42)を設けたことを特徴とする。
この特徴によれば、ロックピンが係合孔から抜脱可能な状態に維持してロック解除を可能な状態にするロック解除保持部を設けることで、ロック解除保持部によってロック解除が可能な状態に維持されるので、作業者が両手でエプロンを上方へ持ち上げるための準備を充分に確保することができ、またロック解除操作を分かり易くすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係わるロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置よれば、上記特徴を有することによって、ロック状態にされたコンプレッションロッドのロック解除の労力負担を軽減可能なエプロン跳ね上げロック装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係わるロータリ作業機のエプロン跳ね上げロック装置の実施形態を図1から図4に基づいて説明する。なお、本実施形態は、耕起・砕土用の耕耘作業機を対称として説明する。
【0015】
先ず、耕耘作業機の全体について説明する。耕耘作業機1は、図1(側面図)及び図2(平面図)に示すように、左右方向に延びる本体フレーム3の前部に、走行機体90の後部に設けられた図示しない3点リンク連結機構に連結されるトップマスト5とロアーリンク連結部6が設けられて、耕耘作業機1は走行機体90の後部に昇降可能に装着される。また、本体フレーム3の中央部には走行機体90のPTO軸からユニバーサルジョイント等の動力伝達手段を介して走行機体90からの動力が伝達される入力軸を有したギアボックス9が設けられている。
【0016】
本体フレーム3は、ギアボックス9から幅方向両側に延びる主フレーム4,4'を有し、走行機体90の前進方向に向かって左側の主フレーム4の端部には、チェーン伝動ケース10が垂設され、右側の主フレーム4'の端部には側部フレーム11がチェーン伝動ケース10と対向して垂設されている。左側の主フレーム4及びチェーン伝動ケース10内には伝動機構が設けられ、このチェーン伝動ケース10と側部フレーム11の下端部間に多数の耕耘爪14が取り付けられた耕耘ロータ13が回転自在に取り付けられている。そして、入力軸に伝達された動力は、ギアボックス9を介して主フレーム4及びチェーン伝動ケース10内の伝動機構に伝達されて、耕耘ロータ13を所定方向に回転させる。
【0017】
耕耘ロータ13の上側はシールドカバー16により覆われ、このシールドカバー16の幅方向両端部には側部カバー17が設けられている。シールドカバー16の後端部には、エプロン19の前端部が上下方向に回動可能に枢支されている。エプロン19は後方側へ延びてその先端部が接地して耕土表面を均平にする。エプロン19の上面と主フレーム4,4'との間には、エプロン19の作用圧を調整可能なコンプレッションロッド30が設けられ、コンプレッションロッド30にはエプロン19を跳ね上げるとコンプレッションロッド30をロックするエプロン跳ね上げロック装置40が設けられている。なお、コンプレッションロッド30及びエプロン跳ね上げロック装置40については後述する。
【0018】
シールドカバー16の前端部の幅方向両端部内側には、走行機体90の後輪幅に合わせて、作業時に耕耘ロータ13による作業深さを一定にしながら圃場に接して走行する一対の接地輪21が設けられている。
【0019】
コンプレッションロッド30は、エプロン19の幅方向に所定間隔を有して複数設けられている。コンプレッションロッド30の前端部は主フレーム4,4'に上下回動可能に枢支され、コンプレッションロッド30の後側はエプロン上面に設けられたブラケット座23に上下回動可能に枢支されたブラケット24に嵌装されている。コンプレッションロッド30には、ばね31が巻装されて、このばね31の圧力によりエプロン19の作用圧が調整可能に構成されている。
【0020】
複数のコンプレッションロッド30のそれぞれに、エプロン跳ね上げロック装置40が設けられている。エプロン跳ね上げロック装置40は、図3(a)(断面図)に示すように、コンプレッションロッド30を嵌装するブラケット24の上部に固着されたロック本体部41と、ロック本体部41内に上下方向に移動自在に支持されたロックピン47と、ロックピン47に並設された支持ピン49を有する。ロック本体部41は、ブラケット24の上部から上方へ延びる板状のロック解除保持板42と、ロック解除保持板42に対向して配置されて上部がロック解除保持板側へ延びてロック解除保持板42に接続された図4(a)に示す側板43とを有してなる。
【0021】
ブラケット24の上部には、ロックピン47及び支持ピン49の下部を挿入可能であって上下方向に延びる一対の下部挿入孔25,26が設けられている。ロックピン47が挿通する下部挿入孔25は、コンプレッションロッド30に設けられてロックピン47が挿通可能な図3(c)(断面図)に示す係合孔32と略同一径を有して連通可能である。ロック解除保持板42と側板43との間の上部には上部案内板44が設けられている。この上部案内板44にはロックピン47及び支持ピン49の上端部を挿通可能な一対の上部挿入孔44aが設けられている。
【0022】
支持ピン49は、上下方向に延びるピン本体部49aと、ピン本体部49aの上部から横方向に屈曲して延びる把手部49bとを有してなる。ピン本体部49aの下部には移動案内板50がピン本体部49aに沿って移動可能に挿通されている。移動案内板50はロックピン側へ延び、その先端部にロックピン47が移動可能に挿通されている。移動案内板50よりも下方へ延びる支持本体部49aには移動案内板50の下方への移動を規制する規制ピン51が挿着されている。また移動案内板50と上部案内板44との間の支持本体部49aには第1ばね53が巻装されている。第1ばね53は圧縮ばねであり、第1ばね53の力は移動案内板50を介してロックピン47に伝達されて、ロックピン47を下方に付勢する働きをする。
【0023】
ロックピン47の移動案内板50より下方に延びるロックピン47の下部には移動案内板50の下方への移動を規制する規制ピン48が挿着されている。また移動案内板50と上部案内板44との間のロックピン47には第2ばね54が巻装されている。第2ばね54は圧縮ばねであり、第2ばね54は上方へ移動する移動案内板50によって圧縮されて、ロックピン47を上方に付勢する働きをする。
【0024】
つまり、第1ばね53は、移動案内板50を介してロックピン47をコンプレッションロッド30の係合孔32に挿入させる方向に付勢し、第2ばね54は、移動案内板50を介してロックピン47を係合孔32から抜脱させる方向に付勢する働きをする。
【0025】
ロック解除保持板42の上端部には、支持ピン49の把手部49bを載置して保持する凹部42aが設けられている。
【0026】
次に、エプロン跳ね上げロック装置40によってコンプレッションロッド30を非ロック状態からロック状態にする場合について説明する。なお、コンプレッションロッド30が非ロック状態にあるときは、図3(a)に示すように、支持ピン49は上方へ移動してロック解除保持板42に保持された状態にあり、第1ばね53は移動案内板50を介して上方へ付勢されて圧縮され、第2ばね54も移動案内板50を介して上方へ付勢されて圧縮されている。このため、ロックピン47及び支持ピン49は移動案内板50を介して下方へ移動可能な状態にある。
【0027】
そして、図3(b)(断面図)に示すように、支持ピン49をロック解除保持板42から外してフリーな状態にすると、第1ばね53は伸張して移動案内板50を下方へ付勢する。その結果、規制ピン48を介してロックピン47は下方へ付勢された状態に維持される。そして、図3(c)(断面図)に示すように、作業者が両手でエプロン19を上方へ持ち上げると、コンプレッションロッド30の係合孔32と下部挿入孔25が連通した状態となって、ロックピン47が係合孔32に挿入されて、コンプレッションロッド30をロックすることができる。
【0028】
次に、エプロン跳ね上げロック装置40によってコンプレッションロッド30のロック状態を解除する場合について説明する。コンプレッションロッド30がロック状態にあるときは、前述したように、第2ばね54によってロックピン47が上方へ付勢されている状態にあり、また支持ピン49はフリーな状態にある。そして、この状態から支持ピン49を上方へ引き上げてロック解除保持板42に保持させると、図3(d)(断面図)に示すように、移動案内板50によって第1ばね53が圧縮されると共に、第2ばね54も圧縮される。このため、ロックピン47は係合孔32から抜脱される方向の力が作用する。しかしながら、ロックピン47にはエプロン19の荷重が作用して係合孔32とロックピン47との間に作用する摩擦力によってロックピン47は抜脱されない。
【0029】
そこで、作業者がエプロン19を両手で上方へ少し持ち上げると、図3(e)(断面図)に示すように、摩擦力が小さくなってロックピン47は第2ばね54の力によって係合孔32から抜脱されて、コンプレッションロッド30のロック状態を解除することができる。
【0030】
このように、コンプレッションロッド30のロック状態を解除するには、ロックピン47を係合孔32から抜脱可能な状態に切り換えた後に、両手でエプロン19を上方へ少し持ち上げる。このため、ロック装置を操作しながら片手でエプロン19を持ち上げ操作する場合と比較して、コンプレッションロッド30のロック解除操作はスムーズであり、また作業者の労力負担を軽くすることができる。
【0031】
なお、エプロン跳ね上げロック装置40'は、図4(a)(断面図)に示すように、ロックピン60と支持ピン63を同一軸心線上に配設して構成されたものでもよい。このエプロン跳ね上げロック装置40'は、ロック本体部41に同一軸心線上に配設されたロックピン60と支持ピン63が設けられている。側板43の上部に支持ピン63が上下方向に移動自在に且つ横方向に回動自在に挿通されている。
【0032】
支持ピン63は、内部に下方が開口してロックピン60を装着する装着穴63aを有し、支持ピン63の下端部には移動案内板64が取り付けられている。移動案内板64は中央部にロックピン60を移動可能に挿通する挿通孔64aを有し、移動案内板64の下部には外側へ突出するフランジ部64bが環状に設けられている。
【0033】
このフランジ部64bと側板43の上部との間の支持ピン63に第1ばね53が巻装されている。第1ばね53は、移動案内板64及び装着穴63aの底部を介してロックピン60を下方に付勢する働きをする。
【0034】
ロックピン60は、挿通孔64a内に挿入される小径軸部60aとコンプレッションロッド30の係合孔32に挿入される大径軸部60bとを有してなる。大径軸部60bは小径軸部60aの下端部に取り付けられている。小径軸部60aの上端部には外側に突出する円盤状の頭部60cが設けられている。頭部60cの下部と移動案内板64との間の小径軸部60aには、第2ばね54が巻装されている。この第2ばね54は、頭部60cを介してロックピン60を係合孔32から抜脱させる方向に力を作用させる働きをする。
【0035】
このように構成されたエプロン跳ね上げロック装置40'によってコンプレッションロッド30をロック状態から非ロック状態にする場合について説明する。なお、コンプレッションロッド30がロック状態にあるときは、支持ピン63は下方に移動して第1ばね53は伸張して頭部60cを介してロックピン60を下方へ付勢した状態にある。
【0036】
この状態から、図4(b)(断面図)に示すように、支持ピン63を上方へ引き上げてロック解除保持板42に保持させると、移動案内板64は支持ピン63とともに上方へ移動して第1ばね53を圧縮するとともに、第2ばね54を圧縮する。その結果、ロックピン60は上方へ付勢された状態になって係合孔32から抜脱される方向の力が作用する。しかしながら、ロックピン60にはエプロン19の荷重が作用して係合孔32とロックピン60との間に作用する摩擦力によってロックピン60は抜脱されない。
【0037】
そこで、図4(c)(断面図)に示すように、作業者が両手でエプロン19を上方へ持ち上げると、摩擦力が小さくなってロックピン60は第2ばね54の力によって係合孔32から抜脱されて、コンプレッションロッド30のロック状態を解除することができる。
【0038】
このようにロックピン60と支持ピン63が同一軸心線上に配設したロック装置40'でも、図3に示す前述したロックピン47と支持ピン49が異なる軸心線上に配設したロック装置40と同様の効果、即ち、コンプレッションロッド30のロック解除操作がスムーズであって作業者の労力負担が軽くなるという効果を得ることができる。
【0039】
なお、本実施例では、ロータリ作業機の一例として耕起・砕土用の耕耘作業機1を対象としたが、代掻き用の耕耘作業機を対象としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係わる耕耘作業機の側面図を示す。
【図2】本発明の一実施形態に係わる耕耘作業機の平面図を示す。
【図3】本発明の一実施形態に係わるエプロン跳ね上げロック装置の動作を説明するための断面図を示す。
【図4】本発明の一実施形態に係わる他のエプロン跳ね上げロック装置の動作を説明するための断面図を示す。
【図5】従来のエプロン跳ね上げロック装置を装備した耕耘作業機の側面図を示す。
【符号の説明】
【0041】
1 耕耘作業機(ロータリ作業機)
3 本体フレーム
13 耕耘ロータ(作業ロータ)
16 シールドカバー
19 エプロン
24 ブラケット
30 コンプレッションロッド
31 ばね
32 係合孔
40,40' エプロン跳ね上げロック装置
42 ロック解除保持板(ロック解除保持部)
47,60 ロックピン
49 支持ピン
53 第1ばね(第1付勢体)
54 第2ばね(第2付勢体)
90 走行機体
【出願人】 【識別番号】390010836
【氏名又は名称】小橋工業株式会社
【出願日】 平成19年4月5日(2007.4.5)
【代理人】 【識別番号】110000383
【氏名又は名称】特許業務法人 エビス国際特許事務所


【公開番号】 特開2008−253193(P2008−253193A)
【公開日】 平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願番号】 特願2007−99269(P2007−99269)