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【発明の名称】 ロータリ耕耘装置
【発明者】 【氏名】鉄尾 良一

【要約】 【課題】反転伝動装置のバックラッシュを調整することを可能としたロータリ耕耘装置を提供する。

【解決手段】スプロケット12の回転は、ロータリシャフト20に直接伝達されると共に反転伝動装置10を介してロータリパイプ18に伝達される。第1のベベルギヤ14は、伝動ケース11に対して軸方向に位置決めされた第1のボールベアリング13との間に、第1のシム27を配置することによってピニオンギヤ15との間のバックラッシュを調整し、第2のベベルギヤ16は、伝動ケース11に対して位置決めされたCリング31と第2のボールベアリング22との間に、第2のシム28を配置することによってピニオンギヤ15との間のバックラッシュを調整する。これにより、ロータリシャフト20に軸方向の外力が加わってしまうような場合にも、反転伝動装置10のバックラッシュが狂うことを防止することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝動ケースから側方に突出する第1の耕耘軸と第2の耕耘軸とを備え、前記伝動ケース内の回転部材の回転を前記第1の耕耘軸に直接伝達すると共に反転伝動装置を介して前記第2の耕耘軸に伝達してなるロータリ耕耘装置において、
前記反転伝動装置は、前記伝動ケースに第1の支持手段を介して支持されかつ前記第1の耕耘軸に連結されている第1のベベルギヤと、前記伝動ケースに第2の支持手段を介して支持されかつ前記第2の耕耘軸に連結されている第2のベベルギヤと、前記伝動ケースに支持されかつ前記第1及び第2のベベルギヤに噛合している第3のベベルギヤと、を有し、
前記第1の支持手段が前記伝動ケースに、前記第1のベベルギヤとの間の隙間を調整する第1の隙間調整部材を介在して軸方向の移動を規制して支持され、
前記第2の支持手段が前記伝動ケースに、前記第2のベベルギヤとの間の隙間を調整する第2の隙間調整部材を介在して軸方向の移動を規制して支持され、
前記第1の隙間調整部材及び第2の隙間調整部材により前記反転伝動装置のバックラッシュを調整する、
ことを特徴とするロータリ耕耘装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、伝動ケースから側方に突出する耕耘軸を備えるロータリ耕耘装置に係り、詳しくは、該伝動ケース内の回転部材の回転を第1の耕耘軸に直接伝達すると共に反転伝動装置を介して第2の耕耘軸に該第1の耕耘軸とは逆方向の回転を伝達してなるロータリ耕耘装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロータリ耕耘装置においては、伝動ケースから側方に突出するように配置されたロータリシャフト(第1の耕耘軸)と、該ロータリシャフトの外周側を囲むようにスリーブ状に形成され、該ロータリシャフトに対して相対回転自在に配置されたロータリパイプ(第2の耕耘軸)とを備えており、ロータリシャフトと一体に回転するように連結された駆動ベベルギヤ(第1のベベルギヤ)と、ロータリパイプと一体に連結された従動ベベルギヤ(第2のベベルギヤ)と、駆動及び従動ベベルギヤに噛合するように配置されたピニオンギヤ(第3のベベルギヤ)とにより、該ロータリシャフトの回転を逆方向の回転としてロータリパイプに伝達するように構成されたものが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2003−61401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなロータリ耕耘装置は、図4に示すように、伝動ケース111に対してベアリング(第1の支持手段)113を介して支持されると共に、ロータリシャフト120に対してスプライン係合することにより該ロータリシャフト120と一体回転するように配置されたベベルギヤ114と、該伝動ケース111にベアリング(第2の支持手段)121を介して支持されると共に、ロータリパイプ118に連結されているベベルギヤ116と、該伝動ケース111に支持されると共に、ベベルギヤ114及びベベルギヤ116に噛合しているピニオンギヤ115とを有する反転伝動装置を備えている。
【0005】
該反転伝動装置において、ベベルギヤ114が該ベベルギヤ114と噛合するピニオンギヤ115に対してギヤの噛合い位置調整、即ちバックラッシュ調整を行う場合には、ロータリシャフト120に対して軸方向に位置決めされて配置されたスプロケット112とベアリング113との間にシム127を介在することによって行っている。
【0006】
このため、スプロケット112とベアリング113との間に配置されるシムの厚さ(枚数)によっては、G部分に示すように、伝動ケース111とベアリング113との間に軸方向に隙間が生じる場合がある。このとき、ロータリシャフト120に対して軸方向の外力が加わると、上記隙間の分だけスプロケット112がベアリング113を押圧し、それに伴ってベベルギヤ114も軸方向に移動する。すると、ベベルギヤ114とピニオン115とが近づき、バックラッシュが小さくなることにより異音の発生や異常磨耗を起こす虞があった。また、上記反転伝動装置は、スプロケット112を中心として略々左右対称に構成されているため、上述のようにベベルギヤ114がピニオンギヤ115に近づく場合、反対側に配置されているベベルギヤは、噛合しているピニオンギヤに対して遠ざかるように移動し、ギヤの噛合いが外れてしまう虞もあった。
【0007】
そこで本発明は、反転伝動装置のバックラッシュを調整することを可能とし、以って上記課題を解決したロータリ耕耘装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る本発明は、伝動ケース(11)から側方に突出する第1の耕耘軸(20)と第2の耕耘軸(18)とを備え、前記伝動ケース(11)内の回転部材(12)の回転を前記第1の耕耘軸(20)に直接伝達すると共に反転伝動装置(10)を介して前記第2の耕耘軸(18)に伝達してなるロータリ耕耘装置(6)において、
前記反転伝動装置(10)は、前記伝動ケース(11)に第1の支持手段(13)を介して支持されかつ前記第1の耕耘軸(20)に連結されている第1のベベルギヤ(14)と、前記伝動ケース(11)に第2の支持手段(22)を介して支持されかつ前記第2の耕耘軸(18)に連結されている第2のベベルギヤ(16)と、前記伝動ケース(11)に支持されかつ前記第1及び第2のベベルギヤ(14,16)に噛合している第3のベベルギヤ(15)と、を有し、
前記第1の支持手段(13)が前記伝動ケース(11)に、前記第1のベベルギヤ(14)との間の隙間を調整する第1の隙間調整部材(27)を介在して軸方向の移動を規制して支持され、
前記第2の支持手段(22)が前記伝動ケース(11)に、前記第2のベベルギヤ(16)との間の隙間を調整する第2の隙間調整部材(28)を介在して軸方向の移動を規制して支持され、
前記第1の隙間調整部材(27)及び第2の隙間調整部材(28)により前記反転伝動装置(10)のバックラッシュを調整する、
ことを特徴とするロータリ耕耘装置(6)にある。
【0009】
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る本発明によると、第1の支持手段は、伝動ケースに、第1のベベルギヤとの間の隙間を調整する第1の隙間調整部材を介在して軸方向の移動を規制されて支持され、第2の支持手段は、伝動ケースに、第2のベベルギヤとの間の隙間を調整する第2の隙間調整部材を介在して軸方向の移動を規制されて支持されているので、第1の隙間調整部材によって第1のベベルギヤと第3のベベルギヤとのバックラッシュを調整し、第2の隙間調整部材によって第2のベベルギヤと第3のベベルギヤとのバックラッシュを調整することができ、例えば第1の耕耘軸に軸方向の外力が加わってしまうような場合にもバックラッシュを適正に保持して、バックラッシュが狂うことに起因する異音の発生や異常磨耗及びギヤ外れを防止することができる。これにより、ロータリ耕耘装置の耐久性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明に関する実施の形態を図1ないし図3に沿って説明する。
【0012】
本発明が適用される耕耘機1は、図1に示すように、機体フレームを構成するトランスミッションケース2、機体前方部分に配置されたエンジン3、該トランスミッションケース2の下方側に配置された車輪5、該トランスミッションケース2の上方から後方側に斜め上方に延びるように配置されたハンドル7、該トランスミッションケース2の上部からハンドル7の上方側に沿って延びるように配置された変速レバー42、該トランスミッションケース2の後方下部に配置されたロータリ耕耘装置6、及び該ロータリ耕耘装置6の後方部分にロータリ耕深規制装置8などを備えている。
【0013】
また、エンジン3の出力プーリ(図示せず)からトランスミッションケース2の入力軸(図示せず)に固定された伝達プーリ(図示せず)に亘ってベルトが巻掛けられており、これらベルト及び伝達プーリはケース41にて覆われている。なお、図1に示す耕耘機1においては、通常、操作時にオペレータが向く方向、つまり左方側を前方として説明している。
【0014】
上記トランスミッションケース2は、走行用チェーンケース2a及び耕耘用チェーンケース2b(図2参照)を含めて一体に構成された2つ割りのケースからなり、該走行用チェーンケース2aは、車軸5aに接続され、該耕耘用チェーンケース2bは、上記ロータリ耕耘装置6に接続されている。
【0015】
該ロータリ耕耘装置6は、図2に示すように、伝動ケース11と、該伝動ケース11から突出されたロータリシャフト(第1の耕耘軸)20と、該ロータリシャフト20の外周部を被覆するように配置されたロータリパイプ(第2の耕耘軸)18とを備えて構成されている。また、該ロータリ耕耘装置6には、該ロータリシャフト20の回転に対して該ロータリパイプ18に逆方向の回転を伝達するため、上記伝動ケース11に左右1対の反転伝動装置10,10が設けられている。該反転伝動装置10,10は、それぞれ3個のベベルギヤによって構成されている。なお、上記反転伝動装置10を含むロータリ耕耘装置6は、左右対称となっており、以下一方のみについて説明する。
【0016】
上記伝動ケース11は、第1のボールベアリング(第1の支持手段)13を介して後述する第1のベベルギヤ14を支持するボス部11Aと、ロータリシャフト20に対して所定角度傾斜した軸線を有するスリーブ状に形成されると共に、後述する第2のベベルギヤ16及びピニオンギヤ(第3のベベルギヤ)15を支持する傾斜部11Bとを備えており、さらに該傾斜部11Bは、内傾斜部11aと外傾斜部11bとを有し、ロータリシャフト20を回転自在に支持するように構成されている。また、該伝動ケース11はボルト51及びナット52によって上記耕耘用チェーンケース2bに対して固定されている。
【0017】
上記ロータリシャフト20は、上記伝動ケース11から機体進行方向と略々直交する左右方向に突出するように配置され、上述のように伝動ケース11に対して回転自在に支持されており、中央部分には、スプライン20sが形成された軸状の部材である。また、ロータリシャフト20は、中央部分において、スプライン係合すると共に、Cリング29,29によって軸方向に位置決めされたスプロケット(回転部材)12と相対回転不能に接続されており、該スプロケット12と上記トランスミッションケース2の出力軸(図示せず)上に配置されたスプロケット(図示せず)との間に巻掛けられたチェーン50によって、該ロータリシャフト20にトランスミッションからの回転が伝達されるように構成されている。さらに、該ロータリシャフト20の外側の外周面には、該ロータリシャフト20に嵌合してボス23が配置されており、該ボス23にブラケット48を介して耕耘爪47がボルトによって固定されている。また、ロータリシャフト20のスプライン20sの外側には伝動ケース11との間にオイルシール38が配置されている。
【0018】
上記ロータリパイプ18は、円筒形に形成されたスリーブ軸18aとフランジ部18bとによって構成されており、該ロータリシャフト20の中央側において外周部を囲むように配置され、伝動ケース11に対して回転自在に支持されている。詳しくは、該スリーブ軸18aの内周面において、ボールベアリング21のアウターレースが当接されており、該ボールベアリング21を介して伝動ケース11の外傾斜部11bに対して回転自在に支持されている。
【0019】
また、該スリーブ軸18aの内周面には、ボールベアリング21の外側において、フランジ部18bが複数のボルト25によって固定されている。スリーブ軸18aの内径とフランジ部18bの外径とは、所定隙間を有するように設定されており、ボルト25により固定されていない状態にあっては、フランジ部18bはスリーブ軸18aの内周面にガタガタの状態で遊嵌する、前記フランジ部18bの内周面には、スプライン18sが形成され、後述する第2のベベルギヤ16とスプライン係合している。さらに、該スリーブ軸18aのボールベアリング21が当接された部分よりも中央側の部分において、該スリーブ軸18aの内周面と伝動ケース11の外傾斜部11bの外周面との間をシールするオイルシール35が配置されており、また、フランジ部18bと第2のベベルギヤ16とがスプライン係合している部分よりも外側の部分において、該フランジ部18bの内周面と伝動ケース11の内傾斜部11aの外周面との間をシールするオイルシール36が配置されている。そして、該内傾斜部11aとフランジ部18bの外側端部には、泥土等の侵入を防止するためのカバー37が配置されている。また、該スリーブ軸18aの外周面には、複数のブラケット46が立設され、該ブラケット46には、耕耘爪45がボルトによって固定されている。
【0020】
一方、ボールベアリング21においては、アウターレースが、ロータリパイプ18のスリーブ軸18aに対して、該スリーブ軸18aの内周面に形成された当接部と、上記ボルト25により固定されたフランジ部18bとによってロータリパイプ18の軸方向に位置決めされており、またインナーレースが、伝動ケース11の外傾斜部11bに対して、該外傾斜部11bの外周面に形成された溝部11dに嵌合するCリング33と、同じく外周面に形成された溝部11eに嵌合するCリング32とによってロータリパイプ18の軸方向に位置決めされている。
【0021】
上記反転伝動装置10は、第1のベベルギヤ14とピニオンギヤ15と第2のベベルギヤ16との3個のベベルギヤによって構成されている。該第1のベベルギヤ14は、歯車を有するギヤ部14aと円筒部14bとによって構成されており、該円筒部14bには、内周面にスプライン14sが形成され、ロータリシャフト20の外周面に形成されたスプライン20sとスプライン係合することにより、該ロータリシャフト20に対して一体に回転するように構成されている。また、該第1のベベルギヤ14は、円筒部14bの外周面において、第1のボールベアリング13のインナーレースが当接されており、該第1のボールベアリング13を介して伝動ケース11のボス部11Aに対して回転自在に支持されている。これにより、ロータリシャフト20は、第1のベベルギヤ14及び第1のボールベアリング13を介してボス部11Aに対して回転自在に支持されている。
【0022】
一方、第1のボールベアリング13においては、アウターレースが、ボス部11Aの内周面に形成された当接部11gと該ボス部11Aの内周面に形成された溝部11cに嵌合するCリング26とによって軸方向に位置決めされており、またインナーレースが、スプロケット12と当接することにより中央側への軸方向の移動が規制されている。そして、第1のベベルギヤ14のギヤ部14aと該第1のボールベアリング13のインナーレースとの間に第1のシム(第1の隙間調整部材)27を配置することにより、該第1のシム27の厚さや枚数によって、第1のベベルギヤ14とピニオンギヤ15との噛合い位置、つまりバックラッシュの調整ができるように構成されている。
【0023】
上記第2のベベルギヤ16は、歯車を有するギヤ部16aと円筒部16bとによって構成されており、該円筒部16bの内周面において、第2のボールベアリング(第2の支持手段)22のアウターレースが当接され、該第2のボールベアリング22を介して伝動ケース11の内傾斜部11aに対して回転自在に支持されている。また、該第2のベベルギヤ16は、円筒部16bの外周面にスプライン16sが形成されており、上述したようにロータリパイプ18のフランジ部18bの内周面に形成されたスプライン18sとスプライン係合することにより、該ロータリパイプ18に対して一体に回転するように構成されている。
【0024】
そして、これら第1のベベルギヤ14及び第2のベベルギヤ16のそれぞれと噛合するピニオンギヤ15が、図3に示すように、伝動ケース11に対し固定されたピニオンシャフト15Aに回転自在に支持されており、ロータリシャフト20に伝達された回転が、逆方向の回転となってロータリパイプ18に伝達されるように構成されている。なお、図2中において、ピニオンギヤ15は、紙面手前側に配置されていることになるので、一点鎖線にて示している。また、該ピニオンギヤ15は、実際には、ロータリシャフト20に対して180度隔てた位置、つまり紙面奥側にも配置されており、合わせて直径上に2個配置されている。
【0025】
一方、第2のボールベアリング22は、アウターレースにおいて、第2のベベルギヤ16のギヤ部16aに当接し、インナーレースにおいて、伝動ケース11の内傾斜部11aに対して、該内傾斜部11aの外周面に形成された溝部11fに嵌合するCリング31によって、ロータリパイプ18の軸方向外側への移動が規制されている。そして、伝動ケース11の内傾斜部11aと第2のボールベアリング22のインナーレースとの間に第2のシム(第2の隙間調整部材)28を配置することにより、該第2のシム28の厚さや枚数によって、第2のベベルギヤ16とピニオンギヤ15との噛合い位置、つまりバックラッシュの調整ができるように構成されている。
【0026】
次に、上記ロータリ耕耘装置6の作用について説明する。
【0027】
エンジン3の回転は、ケース41内のベルトを介してトランスミッションケース2内の入力軸に伝達される。そして、オペレータの変速レバー42の操作に基づいて、例えば作業に適した低速回転を車輪5に伝達すると共に、該トランスミッションケース内において、正転の出力回転が出力軸に伝達されると、上述のチェーン50を介してスプロケット12に伝達され、該スプロケット12に伝達された正転回転は、ロータリシャフト20に伝達される。そして、該ロータリシャフト20に伝達された正転回転は、耕耘爪47を所定方向(例えば車輪と同方向)に回転させる。
【0028】
一方、上記スプロケット12の回転は、ロータリシャフト20を介して、反転伝動装置10の第1のベベルギヤ14に伝達され、さらに伝動ケース11に支持されているピニオンギヤ15を介して第2のベベルギヤ16に逆転回転として伝達される。第2のベベルギヤ16に伝達された逆転回転は、スプライン16sを介してロータリパイプ18に伝達される。そして、該ロータリパイプ18に伝達された逆転回転は、耕耘爪45を所定方向とは逆方向(例えば車輪と逆方向)に回転させる。
【0029】
なお、ロータリパイプ18は、傾斜部11Bによって支持されることにより、所定角度傾斜した軸線を有しており、伝動ケース11の中央側の下方部分に耕耘爪45(図2参照)が届くように構成されている。即ち、耕耘機1は、その幅員(ロータリシャフト20の長さ)の間を残すことなく耕耘することができる。
【0030】
このとき、前述したようにロータリシャフト20に対して軸方向の外力が加わる場合においても、伝動ケース11のボス部11Aと第1のボールベアリング13のアウターレースとの間には、上述したような構成により、隙間を生じることがなく、例えばスプロケット12が第1のボールベアリング13を押圧してもボス部11Aによって力を受けることができる。これにより、第1のベベルギヤ14は、ロータリシャフト20に対して外力が加わっても、該第1のベベルギヤ14が押圧されることがなく、バックラッシュが狂うことを防止することができる。
【0031】
また、第2のベベルギヤ16は、Cリング31、第2のベアリング22、及びこれらの間に配置された第2のシム28によって、伝動ケース11の内傾斜部11aに対してロータリパイプ18の軸方向に位置決め(バックラッシュ調整)されているので、ロータリシャフト20に外力が加わっても影響を受けることがなく、バックラッシュが狂うことはない。さらに、ロータリパイプ18に対して該ロータリパイプ18の軸方向に外力が加わった場合にも、フランジ部18bと該第2のベベルギヤ16との間はスプライン係合となっており、バックラッシュが狂うことを防止することができる。
【0032】
また、第1のベベルギヤ14のギヤ部14aと第1のボールベアリング13のインナーレースとの間に第1のシム27を配置し、バックラッシュの調整を可能としたので、スプロケット12と第1のボールベアリング13との組み付けを行う前に、該第1のベベルギヤ14とピニオンギヤ15とのバックラッシュを調整し、確認することを可能としている。
【0033】
以上のように本発明に係るロータリ耕耘装置6によると、第1のボールベアリング13は、伝動ケース11に、第1のベベルギヤ14との間の隙間を調整する第1のシム27を介在して軸方向の移動を規制されて支持され、第2のボールベアリング22は、伝動ケース11に、第2のベベルギヤ16との間の隙間を調整する第2のシム28を介在して軸方向の移動を規制されて支持されているので、第1のシム27によって第1のベベルギヤ14とピニオンギヤ15とのバックラッシュを調整し、第2のシム28によって第2のベベルギヤ16とピニオンギヤ15とのバックラッシュを調整することができ、例えばロータリシャフト20に軸方向の外力が加わってしまうような場合にもバックラッシュを適正に保持して、バックラッシュが狂うことに起因する異音の発生や異常磨耗及びギヤ外れを防止することができる。これにより、ロータリ耕耘装置6の耐久性の向上を図ることができる。
【0034】
なお、本実施の形態においては、第2のシム28をCリング31と第2のボールベアリング22のインナーレースとの間に配置することにより、第2のベベルギヤ16のバックラッシュを調整するように説明したが、該第2のボールベアリング22のアウターレースと第2のベベルギヤ16のギヤ部16aとの間に配置することにより、第2のベベルギヤ16のバックラッシュを調整するようにしても本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る耕耘機を示す側面図。
【図2】ロータリ耕耘装置を示す拡大断面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】従来のロータリ耕耘装置を示す拡大断面図。
【符号の説明】
【0036】
6 ロータリ耕耘装置
10 反転伝動装置
11 伝動ケース
12 回転部材(スプロケット)
13 第1の支持手段(第1のボールベアリング)
14 第1のベベルギヤ
15 第3のベベルギヤ(ピニオンギヤ)
16 第2のベベルギヤ
18 第2の耕耘軸(ロータリパイプ)
20 第1の耕耘軸(ロータリシャフト)
22 第2の支持手段(第2のボールベアリング)
27 第1の隙間調整部材(第1のシム)
28 第2の隙間調整部材(第2のシム)
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成18年12月28日(2006.12.28)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫


【公開番号】 特開2008−161145(P2008−161145A)
【公開日】 平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願番号】 特願2006−356329(P2006−356329)