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【発明の名称】 水田作業機
【発明者】 【氏名】藤井 健次

【要約】 【課題】水田作業機において、アクチュエータにより右及び左のマーカーを作用姿勢及び格納姿勢に操作自在に構成して、オートマーカー機能を備えた場合、アクチュエータに大きな負担が掛からないように構成する。

【構成】対地作業装置5が上昇駆動されると、作用姿勢の右又は左の一方のマーカー19が格納姿勢に操作され、対地作業装置5が下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカー19が作用姿勢に操作されるように、アクチュエータを作動させる制御手段(オートマーカー機能)を備える。対地作業装置5が機体に対する所定低位置よりも上方に位置していると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカー19が作用姿勢に操作されることを阻止し、対地作業装置5が所定低位置に下降駆動されると又は所定低位置を越えて下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカー19が作用姿勢に操作されることを許容する牽制手段を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の後部に対地作業装置を昇降駆動自在に連結して、
田面に接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢及び田面から上方に離れた格納姿勢に変更自在な右及び左のマーカーを備え、前記右及び左のマーカーを作用及び格納姿勢に操作するアクチュエータを備えて、
前記対地作業装置が上昇駆動されると、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、前記対地作業装置が下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されるように、前記アクチュエータを作動させる制御手段を備えると共に、
前記対地作業装置が機体に対する所定低位置よりも上方に位置していると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを阻止し、前記対地作業装置が所定低位置に下降駆動されると又は所定低位置を越えて下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを許容する牽制手段を備えてある水田作業機。
【請求項2】
前記所定低位置が、前記対地作業装置が田面に接地する位置である請求項1に記載の水田作業機。
【請求項3】
前記対地作業装置の下部に備えられた接地体が田面に接地すると、前記対地作業装置が田面に接地する位置に達したと判断するように構成してある請求項2に記載の水田作業機。
【請求項4】
右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、前記格納姿勢の右又は左の一方のマーカーを作用姿勢に操作可能な作用操作手段を備えてある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
【請求項5】
右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、前記作用姿勢の右又は左の他方のマーカーを格納姿勢に操作可能な格納操作手段を備えてある請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載の水田作業機。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機等の水田作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
水田作業機の一例である乗用型田植機では、例えば特許文献1及び2に開示されているように、田面に接地して次の作業行程の指標を形成する右及び左のマーカーを備え、アクチュエータにより右及び左のマーカーを、田面に接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢及び田面から上方に離れた格納姿勢に操作自在に構成して、オートマーカー機能を備えたものがある。
【0003】
この場合、オートマーカー機能とは、例えば右のマーカーが作用姿勢に操作され、左のマーカーが格納姿勢に操作された状態で、苗植付装置(対地作業装置に相当)が上昇駆動されると、右のマーカーが格納姿勢に操作され、次に苗植付装置が下降駆動されると、左のマーカーが自動的に作用姿勢に操作されると言うように、苗植付装置の上昇及び下降駆動が行われる度に、右及び左のマーカーが交互に作用及び格納姿勢に操作される機能のことを言う。
【0004】
【特許文献1】特開2004−187637号公報
【特許文献2】特許第3761193号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
右及び左のマーカー、アクチュエータを備えた水田作業機において、前述のようなオートマーカー機能を備えた場合、例えば対地作業装置が上昇駆動され、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作された状態で、次のような状態が発生することが考えられる。
例えば作業者が誤って対地作業装置が少し下降駆動させてしまい、これに気付いて再び対地作業装置を上昇駆動させたような場合、対地作業装置が少し下降駆動されるのに伴って、格納姿勢の右又は左のマーカーがアクチュータにより作用姿勢に操作されようとした後に再び格納姿勢に操作されるような状態となる。これにより、前述のような状態が繰り返されると、アクチュエータに大きな負担が掛かることになる。
【0006】
本発明は右及び左のマーカーを備えた水田作業機において、アクチュエータにより右及び左のマーカーを、田面に接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢及び田面から上方に離れた格納姿勢に操作自在に構成して、オートマーカー機能を備えた場合、アクチュエータに大きな負担が掛からないように構成することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[I]
(構成)
本発明の第1特徴は、水田作業機において次のように構成することにある。
機体の後部に対地作業装置を昇降駆動自在に連結する。田面に接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢及び田面から上方に離れた格納姿勢に変更自在な右及び左のマーカーを備える。右及び左のマーカーを作用及び格納姿勢に操作するアクチュエータを備える。対地作業装置が上昇駆動されると、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、対地作業装置が下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されるように、アクチュエータを作動させる制御手段を備える。対地作業装置が機体に対する所定低位置よりも上方に位置していると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを阻止し、対地作業装置が所定低位置に下降駆動されると又は所定低位置を越えて下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを許容する牽制手段を備える。
【0008】
(作用)
対地作業装置が上昇駆動されると、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、対地作業装置が下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されるように、アクチュエータを作動させる制御手段(オートマーカー機能)を備えた場合において、本発明の第1特徴によると、対地作業装置が上昇駆動され、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作された状態において、対地作業装置が少し下降駆動されても、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることはなく、対地作業装置が所定低位置に下降駆動されると又は所定低位置を越えて下降駆動されると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることが許容される。
【0009】
これにより、対地作業装置が上昇駆動され、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作された状態において、対地作業装置が少し下降駆動されて再び上昇駆動されると言うような状態が生じても、対地作業装置が所定低位置に下降駆動されなければ又は所定低位置を越えて下降駆動されなければ、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが不必要に作用姿勢に操作されることはなく、アクチュエータに大きな負担が掛かるような状態が少なくなる。
【0010】
(発明の効果)
本発明の第1特徴によると、右及び左のマーカーを備えた水田作業機において、アクチュエータにより右及び左のマーカーを、田面に接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢及び田面から上方に離れた格納姿勢に操作自在に構成して、オートマーカー機能を備えた場合に、アクチュエータに大きな負担が掛かるような状態を少なくすることができて、アクチュエータの耐久性を向上させることができた。
【0011】
[II]
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴において次のように構成することにある。
所定低位置が、対地作業装置が田面に接地する位置である。
【0012】
(作用)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることが許容される所定低位置が、対地作業装置が田面に接地する位置であり、充分に低い位置に設定されている。
これにより、対地作業装置が上昇駆動され、作用姿勢の右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作された状態において、対地作業装置が少し下降駆動されて再び上昇駆動されると言うような状態が生じても、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが不必要に作用姿勢に操作されることがさらに少なくなり、アクチュエータに大きな負担が掛かるような状態がさらに少なくなる。
【0013】
(発明の効果)
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、アクチュエータに大きな負担が掛かるような状態をさらに少なくすることができて、アクチュエータの耐久性を向上させることができた。
【0014】
[III]
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の水田作業機において次のように構成することにある。
対地作業装置の下部に備えられた接地体が田面に接地すると、対地作業装置が田面に接地する位置に達したと判断するように構成する。
【0015】
(作用)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機に使用される対地作業装置では一般に、対地作業装置の下部に接地体を備えていることが多い(対地作業装置の一例である苗植付装置では一般に、苗植付装置の下部に接地フロート(接地体に相当)を備えている)。このような接地体は比較的広い接地面を備えており、接地体が田面に接地した際の接地体の変位等により、接地体が田面に接地したことを比較的容易に検出することができるので、本発明の第3特徴によると、対地作業装置が田面に接地する位置に達したことを、接地体により精度良く検出することができる。
【0016】
(発明の効果)
本発明の第3特徴によると、本発明の第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、対地作業装置が田面に接地する位置に達したことを、接地体により精度良く検出することができるようになって、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを阻止する状態、及び、格納姿勢の右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作されることを許容する状態とを区別する精度を高めることができた。
【0017】
[IV]
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、格納姿勢の右又は左の一方のマーカーを作用姿勢に操作可能な作用操作手段を備える。
【0018】
(作用)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機では、右及び左のマーカーの両方を作用姿勢に操作した状態で作業走行を行うことがある(水田作業機の一例である乗用型田植機では、一つの水田における最初の植付行程において、右及び左のマーカーの両方を作用姿勢に操作することがある)。本発明の第4特徴によると、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、格納姿勢の右又は左の一方のマーカーを作用姿勢に操作することができ、右及び左のマーカーの両方を作用姿勢に操作した状態での作業走行に対応することができる。
【0019】
(発明の効果)
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、右及び左のマーカーの両方を作用姿勢に操作した状態での作業走行に対応することができるようになって、水田作業機の作業性を向上させることができた。
【0020】
[V]
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第1〜第4特徴の水田作業機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、作用姿勢の右又は左の他方のマーカーを格納姿勢に操作可能な格納操作手段を備える。
【0021】
(作用)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
水田作業機では、右及び左のマーカーの両方を格納姿勢に操作した状態で作業走行を行うことがある(水田作業機の一例である乗用型田植機では、一つの水田における最後の植付行程(まわり植え)において、右及び左のマーカーの両方を格納姿勢に操作することがある)。本発明の第5特徴によると、右又は左の一方のマーカーが格納姿勢に操作され、右又は左の他方のマーカーが作用姿勢に操作された状態において、作用姿勢の右又は左の他方のマーカーを格納姿勢に操作することができ、右及び左のマーカーの両方を格納姿勢に操作した状態での作業走行に対応することができる。
【0022】
(発明の効果)
本発明の第5特徴によると、本発明の第1〜第4特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、右及び左のマーカーの両方を格納姿勢に操作した状態での作業走行に対応することができるようになって、水田作業機の作業性を向上させることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[1]
図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体の後部に、リンク機構3が昇降自在に支持されて、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられており、リンク機構3の後部に苗植付装置5(対地作業装置に相当)が支持されて、水田作業機の一例である乗用型田植機が構成されている。
【0024】
図1及び図3に示すように、油圧シリンダ4に作動油を給排操作する制御弁27が備えられており、制御弁27は制御装置23により操作される。油圧シリンダ4を収縮作動させると、リンク機構3が上方に揺動駆動されて苗植付装置5が上昇駆動され、油圧シリンダ4を伸長作動させると、リンク機構3が下方に揺動駆動されて苗植付装置5が下降駆動される。
【0025】
次に、苗植付装置5について説明する。
図1に示すように、苗植付装置5は4個の植付伝動ケース6、植付伝動ケース6の後部の左右に回転駆動自在に支持された回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、複数の接地フロート9(接地体に相当)、苗のせ台11、苗のせ台11に載置された苗を下方に送る縦送り機構39等を備えて、8条植型式に構成されている。これにより、苗のせ台11が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動され、苗のせ台11の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面Tに植え付ける。
【0026】
図1に示すように、運転座席13の後側に、肥料を貯留するホッパー14及び2条単位の4個の繰り出し部15が備えられて、運転座席13の下側にブロア16が備えられている。接地フロート9に作溝器17が備えられて、繰り出し部15と作溝器17とに亘ってホース18が接続されている。これにより、前述のような苗の植え付けに伴って、ホッパー14から肥料が所定量ずつ繰り出し部15によって繰り出され、ブロア16の送風により肥料がホース18を通って作溝器17に供給されるのであり、作溝器17を介して肥料が田面Tに供給される。
【0027】
図1及び図3に示すように、エンジン(図示せず)の動力を苗植付装置5に伝動及び遮断自在な植付クラッチ28、エンジン(図示せず)の動力を繰り出し部15に伝動及び遮断自在な施肥クラッチ29が備えられ、植付及び施肥クラッチ28,29を伝動及び遮断状態に操作する電動モータ30が備えられており、電動モータ30は制御装置23により操作される。
【0028】
図3に示すように、8条植型式の苗植付装置5において、2条単位の回転ケース7及び植付アーム8に動力を伝動及び遮断自在な少数条クラッチ40が4個備えられ、少数条クラッチ40に対応する2条単位の縦送り機構39に動力を伝動及び遮断自在な縦送りクラッチ41が4個備えられており、植付クラッチ28の下手側に少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41が備えられている。電動モータ42によって、右の少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41から順に遮断状態に操作可能に構成され、左の少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41から順に遮断状態に操作可能に構成されており、電動モータ42は制御装置23により操作される。
【0029】
図3に示すように、2条単位の4個の繰り出し部15の各々に動力を伝動及び遮断自在な繰り出しクラッチ43が備えられており、施肥クラッチ29の下手側に繰り出しクラッチ43が備えられている。電動モータ44によって、右の繰り出しクラッチ43から順に遮断状態に操作可能に構成され、左の繰り出しクラッチ43から順に遮断状態に操作可能に構成されており、電動モータ44は制御装置23により操作される。
【0030】
[2]
次に、右及び左のマーカー19について説明する。
図1及び図2に示すように、右及び左のマーカー19が苗植付装置5の右及び左横側部に備えられており、右及び左のマーカー19が田面Tに接地して次の作業行程の指標を形成する作用姿勢(図2の実線参照)、及び田面Tから上方に離れた格納姿勢(図2の二点鎖線参照)に変更自在に構成されている。右及び左のマーカー19は、支柱19a及び支柱19aの先端で回転自在に支持された回転体19bを備えて構成されており、苗植付装置5に固定されたブラケット10の前後軸芯P2周りに、基部19cが揺動自在に支持されている。
【0031】
図2に示すように、苗のせ台11の上部を支持する支持フレーム12に支持板20が固定され、支持板20に電動モータ21(アクチュエータに相当)及び減速機構(図示せず)が固定されて、支持板20に操作アーム24が揺動自在に支持されている。制御装置23により電動モータ21が操作されるのであり、電動モータ21の動力が減速機構により減速されて操作アーム24が180°の範囲で回転駆動される。操作アーム24と右(左)のマーカー19の基部19cとに亘って、充分に強いバネ25が接続されており、右(左)のマーカー19を格納姿勢に付勢するバネ38が支持板20と右(左)のマーカー19の基部19cとに亘って接続されている。
【0032】
図2の実線に示す状態は右(左)のマーカー19が作用姿勢に操作された状態であり、図2の実線に示す状態から電動モータ21及び減速機構により、操作アーム24が紙面反時計方向に約180°回転駆動され、バネ25を介して右(左)のマーカー19が図2の二点鎖線に示す格納姿勢に操作される。図2の二点鎖線に示す状態から電動モータ21及び減速機構により、操作アーム24が紙面時計方向に約180°回転駆動され、バネ25を介して右(左)のマーカー19が図2の実線に示す作用姿勢に操作される。
【0033】
[3]
次に、昇降レバー26及び操作レバー32について説明する。
図1及び図3に示すように、運転座席13の右横側に昇降レバー26が備えられ、昇降レバー26は自動位置、上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成されており、昇降レバー26の操作位置が制御装置23に入力されている。
【0034】
図1及び図3に示すように、前輪1を操向操作する操縦ハンドル33の下側の右横側に操作レバー32が備えられ、操作レバー32が右の横外方に延出されている。操作レバー32は中立位置Nから上方の上昇位置U、下方の下降位置D、後方の右マーカー位置R及び前方の左マーカー位置Lの十字方向に操作自在に構成されて、中立位置Nに付勢されている。操作レバー32が上昇位置U、下降位置D、右及び左マーカー位置R,Lに操作されたことを検出する検出スイッチ34,35,36,37が備えられており、検出スイッチ34〜37の検出信号が制御装置23に入力される。
【0035】
図3に示すように、苗植付装置5の横軸芯P1周りに中央の接地フロート9の後部が上下に揺動自在に支持されて、苗植付装置5に対する中央の接地フロート9の高さを検出するポテンショメータ22が備えられており、ポテンショメータ22の検出値が制御装置23に入力されている。機体の進行に伴って中央の接地フロート9が田面Tに接地追従するのであり、ポテンショメータ22の検出値により苗植付装置5に対する中央の接地フロート9の高さを検出することによって、田面T(中央の接地フロート9)から苗植付装置5までの高さを検出することができる。
【0036】
図3に示すように、苗植付装置5に対する中央の接地フロート9の高さ(田面T(中央の接地フロート9)から苗植付装置5までの高さ)に基づいて、苗植付装置5が田面Tから設定高さに維持されるように(ポテンショメータ22の検出値(ポテンショメータ22と中央の接地フロート9との上下間隔)が設定値に維持されるように)、制御弁27が操作され油圧シリンダ4が伸縮作動されて、苗植付装置5が自動的に昇降駆動される自動昇降制御が、制御装置23に備えられている。
【0037】
[4]
次に、昇降レバー26を自動位置に操作している状態での操作レバー32の操作(上昇位置U及び下降位置D)について、図4及び図5に基づいて説明する。
図3に示すように、制御装置23にオートマーカー機能が備えられており、オートマーカー機能の作動及び停止を行うオートマーカースイッチ46が備えられて、オートマーカースイッチ46の操作位置が制御装置23に入力されている。
【0038】
オートマーカー機能とは、例えば右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態で、苗植付装置5が上昇駆動されると、右のマーカー19が格納姿勢に操作され、次に苗植付装置5が下降駆動されると、左のマーカー19が自動的に作用姿勢に操作されると言うように、苗植付装置5の上昇及び下降駆動が行われる度に、右及び左のマーカー19が交互に作用及び格納姿勢に操作される機能である。
【0039】
操作レバー32を上昇位置Uに操作すると(上昇位置Uに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1)、植付及び施肥クラッチ28,29が遮断状態に操作されて(ステップS2)、自動昇降制御が停止され(ステップS3)、右及び左のマーカー19が格納姿勢に操作されて(ステップS4)、苗植付装置5の上昇駆動が開始されるのであり(ステップS5)、苗植付装置5が上限位置に達したことが上限センサー31によって検出されると(ステップS6)、苗植付装置5が上限位置で停止する(ステップS7)。
この場合、後述する[6]に記載のように、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されていると(ステップS8)、右及び左のマーカー19の設定切換が行われる(ステップS9)(オートマーカー機能)。
【0040】
操作レバー32を下降位置Dに操作すると(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S10)、苗植付装置5の下降駆動が開始されるのであり(ステップS11)、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると、自動昇降制御が作動して(ステップS12,S13)、苗植付装置5が田面Tに接地して停止した状態となる。苗植付装置5が田面Tから上昇している状態で中央の接地フロート9は自重で下限まで下がっているが、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると、中央の接地フロート9が下限から持ち上げられるので、この状態をポテンショメータ22によって検出して、中央の接地フロート9が田面Tに接地したと判断する。
【0041】
中央の接地フロート9が田面Tに接地した場合、後述する[6]に記載のように、右又は左のマーカー19の設定が行われており(ステップS14)、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されていると(ステップS15)、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS16)(オートマーカー機能)。
【0042】
前述のように操作レバー32を下降位置Dに操作した後(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作した後)、操作レバー32を再び下降位置Dに操作すると(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S10)、植付及び施肥クラッチ28,29が伝動状態に操作される(ステップS17)。これにより、苗のせ台11が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動され、苗のせ台11の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面Tに植え付けるのであり、これに伴ってホッパー14から肥料が所定量ずつ繰り出し部15によって繰り出され、ブロア16の送風により肥料がホース18を通って作溝器17に供給され、作溝器17を介して田面Tに供給される。
【0043】
[5]
次に、昇降レバー26を自動位置に操作している状態で、オートマーカースイッチ46がOFF位置に操作されている状態において、操作レバー32の操作(右及び左マーカー位置R,L)について、図4及び図5に基づいて説明する。
オートマーカースイッチ46がOFF位置に操作されている状態において、操作レバー32を右マーカー位置Rに操作すると(右マーカー位置Rに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S18)、苗植付装置5の上下位置に関係なく右のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS19)。
【0044】
オートマーカースイッチ46がOFF位置に操作されている状態において、操作レバー32を左マーカー位置Lに操作すると(左マーカー位置Lに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S22)、苗植付装置5の上下位置に関係なく左のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS23)。
【0045】
[6]
次に、昇降レバー26を自動位置に操作している状態で、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されている状態において、操作レバー32の操作(右及び左マーカー位置R,L)について、図4及び図5に基づいて説明する。
オートマーカースイッチ46がON位置に操作されている状態において、操作レバー32を右マーカー位置Rに操作すると(右マーカー位置Rに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S18)、右のマーカー19の設定が行われ(ステップS20)(オートマーカー機能)、操作レバー32を左マーカー位置Lに操作すると(左マーカー位置Lに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1,S22)、左のマーカー19の設定が行われる(ステップS24)(オートマーカー機能)。
この場合、右又は左のマーカー19の設定とは、オートマーカー機能が開始される際に最初に右又は左のマーカー19のどちら側を作用姿勢に操作するかの設定であり、前述のように作業者が操作レバー32を右又は左マーカー位置R,Lに操作することにより任意に設定する。
【0046】
右又は左のマーカー19の設定を行った際に(ステップS20,S24)、中央の接地フロート9が田面Tに接地していなければ(ステップS21,S25)、右又は左のマーカー19は作用姿勢に操作されず、前項[4]に記載のように、操作レバー32を下降位置Dに操作して(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作して)(ステップS1,S10)、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると(ステップS12)(所定低位置に相当)、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS16)(オートマーカー機能)(牽制手段に相当)。右又は左のマーカー19の設定を行った際に(ステップS20,S24)、中央の接地フロート9が田面Tに接地していると(ステップS21,S25)(所定低位置に相当)、直ぐに右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS19,S23)(オートマーカー機能)(牽制手段に相当)。
【0047】
次に前項[4]に記載のように、操作レバー32を上昇位置Uに操作して(上昇位置Uに操作して中立位置Nに操作して)(ステップS1)、苗植付装置5が上限位置で停止すると(ステップS6,S7)、右及び左のマーカー19の設定切換が行われる(ステップS9)(オートマーカー機能)。具体的には、操作レバー32を上昇位置Uに操作する前において、右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19が格納姿勢に操作されていると、左のマーカー19の設定が行われる。逆に左のマーカー19が作用姿勢に操作されて、右のマーカー19が格納姿勢に操作されていると、右のマーカー19の設定が行われる。
【0048】
この場合、操作レバー32を上昇位置Uに操作して(上昇位置Uに操作して中立位置Nに操作して)(ステップS1)、苗植付装置5が上限位置に達する前に、操作レバー32を下降位置Dに操作して(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作して)、苗植付装置5が田面Tに接地して停止した状態となっても、右及び左のマーカー19の設定切換は行われない。具体的には、例えば右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態において、前述のような状態になると、再び右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19は格納姿勢に残される(オートマーカー機能)。
【0049】
苗植付装置5が上限位置で停止して(ステップS6,S7)、右及び左のマーカー19の設定切換が行われた後(ステップS9)(オートマーカー機能)、前項[4]に記載のように、操作レバー32を下降位置Dに操作して(下降位置Dに操作して中立位置Nに操作して)(ステップS1,S10)、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると(ステップS12)、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS16)(オートマーカー機能)(牽制手段に相当)。
【0050】
以上のように、操作レバー32を上昇及び下降位置U,Dに操作して、苗植付装置5を上限位置及び田面Tに接地する位置に亘って上昇及び下降駆動することによって、オートマーカー機能が作動して、右及び左のマーカー19が交互に作用及び格納姿勢に操作される。
【0051】
[7]
前項[6]に記載のように、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されて、オートマーカー機能が作動している状態において、操作レバー32を操作(右及び左マーカー位置R,L)した場合について、図4及び図5に基づいて説明する。
右のマーカー19が格納姿勢に操作され、左のマーカー19が作用姿勢に操作された状態において、操作レバー32を右マーカー位置Rに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、右マーカー19が作用姿勢に操作されて(ステップS32,S34)(作用操作手段に相当)、右及び左のマーカー19が作用姿勢に操作された状態が得られる。この後、再び操作レバー32を右マーカー位置Rに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、右マーカー19が格納姿勢に操作される(ステップS32,S35)(格納操作手段に相当)。
【0052】
右のマーカー19が格納姿勢に操作され、左のマーカー19が作用姿勢に操作された状態において、操作レバー32を左マーカー位置Lに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、左マーカー19が格納姿勢に操作されて(ステップS33,S37)(格納操作手段に相当)、右及び左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態が得られる。この後、再び操作レバー32を左マーカー位置Lに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、左マーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS33,S36)(作用操作手段に相当)。
【0053】
右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態において、操作レバー32を右マーカー位置Rに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、右マーカー19が格納姿勢に操作されて(ステップS32,S35)(格納操作手段に相当)、右及び左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態が得られる。この後、再び操作レバー32を右マーカー位置Rに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、右マーカー19が作用姿勢に操作される(ステップS32,S34)(作用操作手段に相当)。
【0054】
右のマーカー19が作用姿勢に操作され、左のマーカー19が格納姿勢に操作された状態において、操作レバー32を左マーカー位置Lに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、左マーカー19が作用姿勢に操作されて(ステップS33,S36)(作用操作手段に相当)、右及び左のマーカー19が作用姿勢に操作された状態が得られる。この後、再び操作レバー32を左マーカー位置Lに操作して設定時間の間だけ保持すると(ステップS31)、左マーカー19が格納姿勢に操作される(ステップS33,S37)(格納操作手段に相当)。
ステップS31〜S37の状態は、操作レバー32を上昇位置Uに操作すると(上昇位置Uに操作して中立位置Nに操作すると)(ステップS1)、操作レバー32を右及び左マーカー位置R,Lに操作して設定時間の間だけ保持する直前の元の状態に戻る(リセットされる)。
【0055】
ステップS1〜S37において、オートマーカースイッチ46がOFF位置に操作されると(ステップS38)、右及び左のマーカー19の設定が消去(リセット)されるので(ステップS39)、オートマーカースイッチ46をON位置に操作した後、ステップS1,S18,S20,S22,S24において、右及び左のマーカー19の設定を行う必要がある。この場合、エンジン(図示せず)の停止操作を行っても、右及び左のマーカー19の設定が消去(リセット)されることはなく、この後にエンジンの始動操作を行うことにより、エンジンの停止操作の直前の状態に復帰する。
【0056】
[8]
次に、昇降レバー26を上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作した場合(昇降レバー26を自動位置に操作していない場合)について説明する。
昇降レバー26を自動位置に操作していない場合は、操作レバー32について、操作レバー32の上昇位置Uの機能(図4のステップS2〜S7)、及び下降位置Dの機能(図4のステップS10〜S13,S17)は作動せず、操作レバー32の右及び左マーカー位置R,Lの機能(図4のステップS18〜S25、及び図5のステップS31〜S37)の機能(前項[5][6][7]参照)だけが作動する。操作レバー32の上昇及び下降位置U,Dの機能は、昇降レバー26によって行う。
【0057】
オートマーカー機能を作動させる場合、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されている状態において、操作レバー32を右又は左マーカー位置R,Lに操作することにより(右又は左マーカー位置R,Lに操作して中立位置Nに操作することにより)(ステップS1,S18,S20,S22,S24)、右及び左のマーカー19の設定を行っておく(オートマーカー機能)。右及び左のマーカー19の設定を行った際に、中央の接地フロート9が田面Tに接地していると、直ぐに右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(オートマーカー機能)。
【0058】
オートマーカースイッチ46がON位置に操作されている状態において、昇降レバー26を下降位置に操作すると、自動昇降制御が停止し、電動モータ30により植付及び施肥クラッチ28,29が遮断状態に操作された状態で、油圧シリンダ4により苗植付装置5が下降駆動されるのであり、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると自動昇降制御が作動して、苗植付装置5が田面Tに接地して停止した状態となる。
この場合、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作される(図4のステップS14,S15,S16参照)(オートマーカー機能)。
【0059】
昇降レバー26を植付位置に操作すると、自動昇降制御が作動し、電動モータ30により植付及び施肥クラッチ28,29が伝動状態に操作される。これにより、苗のせ台11が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、回転ケース7が回転駆動され、苗のせ台11の下部から植付アーム8が交互に苗を取り出して田面Tに植え付けるのであり、これに伴ってホッパー14から肥料が所定量ずつ繰り出し部15によって繰り出され、ブロア16の送風により肥料がホース18を通って作溝器17に供給され、作溝器17を介して田面Tに供給される。
【0060】
オートマーカースイッチ46がON位置に操作されている状態において、昇降レバー26を上昇位置に操作すると、自動昇降制御が停止し、電動モータ30により植付及び施肥クラッチ28,29が遮断状態に操作された状態で、油圧シリンダ4により苗植付装置5が上昇駆動される。昇降レバー26を上昇位置に操作した状態で、苗植付装置5が上限位置に達したことが上限センサー31によって検出されると、油圧シリンダ4が自動的に停止する。
この場合、苗植付装置5が上限位置で停止すると、右及び左のマーカー19の設定切換が行われる(図4のステップS8,S9参照)(オートマーカー機能)。
【0061】
昇降レバー26を中立位置に操作すると、自動昇降制御が停止し、電動モータ30により植付及び施肥クラッチ28,29が遮断状態に操作された状態で、油圧シリンダ4が停止する。このように、昇降レバー26を上昇位置、中立位置及び下降位置に操作することにより、苗植付装置5を任意の高さに上昇及び下降駆動して停止させることができる。
【0062】
[9]
図3に示すように、操縦ハンドル33の後側の下側に、4個の押しボタン型式の少数条スイッチ45が左右方向に並べて備えられており、少数条スイッチ45の操作信号が制御装置23に入力されている。
植付及び施肥クラッチ28,29が伝動状態に操作され、全ての少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が伝動状態に操作された状態において、右端から順番に少数条クラッチ45を押し操作すると、右端から順番に少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作される。同様に左端から順番に少数条クラッチ45を押し操作すると、左端から順番に少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作される。
【0063】
前述のように、一部の少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作された状態において、操作レバー32又は昇降レバー26により苗植付装置5が上限位置に上昇駆動され再び下降駆動されて、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると、全ての少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が伝動状態に操作されるのであり、報知ブザー(図示せず)が作動する(又は報知ランプ(図示せず)が点灯する)(全条復帰機能)。
【0064】
図3に示すように、全条施肥停止スイッチ47が備えられており、全条施肥停止スイッチ47の操作信号が制御装置23に入力されている。全条施肥停止スイッチ47を押し操作すると、少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41とは関係なく、電動モータ44により全ての繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作されるのであり、肥料を田面Tに供給せずに苗を田面Tに植え付けることができる。
【0065】
エンジンの停止状態において、エンジンの始動操作を行ってから設定時間(例えば5秒程度)の間に、全条施肥停止スイッチ47を所定回数(例えば3回程度)だけ繰り返して押し操作すると、前述の全条復帰機能の作動が停止する(一部の少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作された状態において、操作レバー32又は昇降レバー26により苗植付装置5が上限位置に上昇駆動され再び下降駆動されて、中央の接地フロート9が田面Tに接地しても、前述の一部の少数条クラッチ40及び縦送りクラッチ41、繰り出しクラッチ43が遮断状態に操作された状態が維持される)。
この後、エンジンの停止操作を行い再び始動操作を行って、前述の設定時間の間に、全条施肥停止スイッチ47を所定回数だけ繰り返して押し操作することを行わなければ、全条復帰機能が作動する状態となる。
【0066】
[発明の実施の第1別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[6]の図4のステップS15,S16及び[8]において、中央の接地フロート9が田面Tに接地すると、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作されるように構成するのではなく、田面Tと上限位置の中間に位置する所定低位置を苗植付装置5が越えて下降駆動されると、設定側の右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作されるように構成してもよい。
この場合、リンク機構3の基部にポテンショメータ(図示せず)を備えて、リンク機構3の上下角度(機体に対する苗植付装置5の高さ)を把握することによって、所定低位置を任意に上下に変更できるように構成してもよい。
【0067】
[発明の実施の第2別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[6]の図4のステップS8,S9及び[8]、[発明の実施の第1別形態]において、苗植付装置5が上限位置で停止すると、右及び左のマーカー19の設定切換が行われるように構成するのではなく、田面Tと上限位置の中間に位置する設定位置を苗植付装置5が越えて上昇駆動されると、右及び左のマーカー19の設定切換が行われるように構成してもよい。
この場合、リンク機構3の基部にポテンショメータ(図示せず)を備えて、リンク機構3の上下角度(機体に対する苗植付装置5の高さ)を把握することによって、設定位置を任意に上下に変更できるように構成してもよい。
【0068】
[発明の実施の第3別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[7]の図5のステップS38,S39及び[8]、[発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、オートマーカースイッチ46がOFF位置に操作され、且つエンジンの停止操作が行われると、右及び左のマーカー19の設定が消去(リセット)されるように構成してもよい。
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[6]の図4のステップS1,S18,S20,S22,S24及び[8]、[発明の実施の第1別形態][発明の実施の第2別形態]において、操作レバー32を右又は左マーカー位置R,Lに操作した後(右又は左マーカー位置R,Lに操作して中立位置Nに操作した後)に、オートマーカースイッチ46がON位置に操作されると、操作レバー32に操作された側の右及び左のマーカー19の設定が行われるように構成してもよい。
【0069】
[発明の実施の第4別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態]の[5]の図4のステップS18,S19,S22,S23及び[8]、[発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第3別形態]において、操作レバー32を右及び左マーカー位置R,Lに操作すると、中央の接地フロート9が田面Tに接地してから(又は田面Tと上限位置の中間に位置する設定位置を苗植付装置5が越えて下降駆動されてから)、右及び左のマーカー19が作用姿勢に操作されるように構成してもよい。
この場合、リンク機構3の基部にポテンショメータ(図示せず)を備えて、リンク機構3の上下角度(機体に対する苗植付装置5の高さ)を把握することによって、設定位置を任意に上下に変更できるように構成してもよい。
【0070】
[発明の実施の第5別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、オートマーカースイッチ46を廃止して、以下のように構成してもよい。
図6に示すように、昇降レバー26を自動位置、上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作自在に構成して、自動位置の外側(上昇位置とは反対側)にオートマーカー位置を設定する。昇降レバー26を自動位置、上昇位置、中立位置、下降位置及び植付位置に操作して、昇降レバー26から手を離してもその位置に保持されるように構成するのに対し、昇降レバー26をオートマーカー位置に操作して手を離すと、昇降レバー26が自動位置に復帰するように構成する。
【0071】
オートマーカー機能の停止状態において、昇降レバー26をオートマーカー位置に操作して設定時間の間だけ保持すると、オートマーカー機能が作動状態となるのであり、この後に前述の[発明を実施するための最良の形態]の[6]の図4のステップS18,S29,S22,S24のように、操作レバー32により右及び左のマーカー19の設定を行う。オートマーカー機能の作動状態において、昇降レバー26をオートマーカー位置に操作して設定時間の間だけ保持すると、オートマーカー機能が停止状態となる。
【0072】
マーカー警報ランプ(図示せず)が備えられており、オートマーカー機能の停止状態において、右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作されると、マーカー警報ランプが点滅し、右及び左のマーカー19の両方が格納姿勢に操作されると、マーカー警報ランプが消灯する。オートマーカー機能の作動状態において、マーカー警報ランプが点灯状態となって、作業者はオートマーカー機能の作動状態であることを認識することができる。
【0073】
[発明の実施の第6別形態]
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]〜[発明の実施の第4別形態]において、オートマーカースイッチ46を廃止して、以下のように構成してもよい。
オートマーカー機能の停止状態において、操作レバー32を右マーカー位置Rに操作して設定時間の間だけ保持すると、オートマーカー機能が作動状態となり、右のマーカー19の設定が行われる。オートマーカー機能の停止状態において、操作レバー32を左マーカー位置Lに操作して設定時間の間だけ保持すると、オートマーカー機能が作動状態となり、左のマーカー19の設定が行われる。オートマーカー機能の作動状態において、操作レバー32を右又は左マーカー位置R,Lに操作して設定時間の間だけ保持すると、オートマーカー機能が停止状態となる。
【0074】
マーカー警報ランプ(図示せず)が備えられており、オートマーカー機能の停止状態において、右又は左のマーカー19が作用姿勢に操作されると、マーカー警報ランプが点滅し、右及び左のマーカー19の両方が格納姿勢に操作されると、マーカー警報ランプが消灯する。オートマーカー機能の作動状態において、マーカー警報ランプが点灯状態となって、作業者はオートマーカー機能の作動状態であることを認識することができる。
【0075】
[発明の実施の第7別形態]
本発明は乗用型田植機ばかりではなく、直播装置(対地作業装置に相当)を昇降駆動自在に備えた乗用型直播機や乗用型管理機等の水田作業機にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】左のマーカー及び電動モータの付近の正面図
【図3】操作レバー、昇降レバー、右及び左のマーカー等との関係を示す図
【図4】制御の流れを前半を示す図
【図5】制御の流れの後半を示す図
【図6】発明の実施の第5別形態における昇降レバーを示す図
【符号の説明】
【0077】
5 対地作業装置
19 マーカー
21 アクチュエータ
T 田面
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成18年9月4日(2006.9.4)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎


【公開番号】 特開2008−54649(P2008−54649A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−239057(P2006−239057)