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【発明の名称】 草取り器
【発明者】 【氏名】菅野 喜久次

【要約】 【課題】直に土や草に触れずに、ごく小さな草から強固に根差した草まで根元を挟んでより効率的に草を抜き取ることのできる草取り器を提供する。

【構成】先端部にくちばし状挟持部材30を有して他端に把持部20を形成する草取り器1であって、くちばし状挟持部材30を本体2に対して出入り可能に構成するとともに開閉可能に構成し、くちばし状挟持部材30が本体2から突出したときはくちばし状挟持部材20が閉じ、後退したときは開くようにし、常時は本体2内に介在したスプリング5の付勢力によりくちばし状挟持部材30が本体2から突出するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端部にくちばし状挟持部材を有して他端に把持部を形成する草取り器であって、
前記くちばし状挟持部材を草取り器本体に対して出入り可能に構成するとともに開閉可能に構成し、
前記くちばし状挟持部材が草取り器本体から突出したときは該くちばし状挟持部材が閉じ、
前記くちばし状挟持部材が後退したときは開くようにし、
常時は草取り器本体内に介在したスプリングの付勢力により前記くちばし状挟持部材が草取り器本体から突出していることを特徴とする、草取り器。
【請求項2】
請求項1に記載する草取り器において、
くちばし状挟持部材の相対向する内側に鋸歯状のギザギザ歯を設けたことを特徴とする、草取り器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、庭や公園、道等の地面に生えた雑草を除去するための草取り器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、庭や公園、道等の地面に生えた雑草を除去するために、鎌を用いて雑草を刈り取ったり、手でむしり取ったりしていた。
あるいは手動で操作しながら開閉自在のアーム先端部によって雑草の茎をつかみ、そのまま雑草を引き抜く雑草引き抜き器(特許文献1)や、所定の幅に開口した挟み部を雑草の生えている土中に差し込み、土中の茎や根を挟んで引き抜くようにした鋏型草抜き装置(特許文献2)がある。
【特許文献1】特開2000−41401号公報
【発明の開示】
特開2001−346401号公報
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、雑草を刈り取っただけでは根が残るので、短期間で再び雑草が生えてきて刈り取り作業を頻繁に行わなければならず、また手でむしり取ったり、引き抜くのでは手を酷使する上に爪の間に土が入り、汚れを落とすのに苦労する。
また特許文献1に示す雑草引き抜き器は、雑草の茎をつかんで引き抜くものであるため、根が土中に残る場合があり、再び雑草が生えてくる。
さらに特許文献2に示す鋏型草抜き装置は、土中に差し込む操作と茎や根を挟む操作を別々に行うもので、余り効率的ではない。
【0004】
本発明は、上記の問題点を解決しようとしてなされたもので、その目的とするところは、直に土や草に触れずに、ごく小さな草から強固に根差した草まで根元を挟んでより効率的に草を抜き取ることのできる草取り器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような目的を達成するために、本発明の草取り器は、先端部にくちばし状挟持部材を有して他端に把持部を形成する草取り器であって、前記くちばし状挟持部材を草取り器本体に対して出入り可能に構成するとともに開閉可能に構成し、前記くちばし状挟持部材が草取り器本体から突出したときは該くちばし状挟持部材が閉じ、前記くちばし状挟持部材が後退したときは開くようにし、常時は草取り器本体内に介在したスプリングの付勢力により前記くちばし状挟持部材が草取り器本体から突出していることを特徴とするものである。
またくちばし状挟持部材の相対向する内側に鋸歯状のギザギザ歯を設けたことを特徴とするものである。
【0006】
上記の草取り器によれば、くちばし状挟持部材は出入り可能に構成されているので、くちばし状挟持部材を土中に差し込むときの抵抗でくちばし状挟持部材が後退しながら開いて雑草の茎や根を取り込み、そのまま引くことでスプリングの付勢力でくちばし状挟持部材が突出しながら閉じて茎や根を挟んだまま雑草を引き抜くことができる。
スプリングの付勢力を調整することによって、ごく小さな雑草から強固に根差した雑草まで根元を挟んで効率よくかつ確実に引き抜くことができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の草取り器によれば、次のような効果を得ることができる。
<イ>雑草の根に向けて草取り器を土中へ差し込んだり、引いたりするだけの簡単な操作で雑草を引き抜くことができるので、作業性が極めて向上する。
<ロ>雑草の根に向けて草取り器を土中へ差し込んだり、引いたりするだけで雑草を引き抜くことができ、土や草に触れることがないので手を汚さない。
<ハ>くちばし状挟持部材はギザギザ歯となっているので、大きめな雑草もしくは地中深く根を張っているような草でも、ギザギザ歯でしっかりと挟んで効率よくかつ確実に引き抜くことができる。
<ニ>スプリングの付勢力を調整することによって、ごく小さな雑草から強固に根差した雑草まで根元を挟んで効率よくかつ確実に引き抜くことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0009】
<イ>草取り器
草取り器1は、図1に示すように先端部にくちばし状挟持部材30を有して、他端に把持部20を形成したものである。
把持部20は、手で握りやすいように波状の凹凸を形成してある。
くちばし状挟持部材30は本体2の開口部25から突出しており、後述するように開閉可能に構成され、茎や根を挟むことができるようになっている。
くちばし状挟持部材30は、その相対向する内側の所定範囲に鋸歯状のギザギザ歯31を刻んであり、茎や根をしっかりと挟むことができる。
くちばし状挟持部材30は土中へ差し込んだり、茎や根を挟むためにステンレス鋼など錆びない金属で構成するのがよく、また先端32は土中へ差し込みやすいように尖らせるのがよい。
草取り器1の内部には、くちばし状挟持部材30を開閉する開閉機構、及びくちばし状挟持部材30を出入りさせる出入り機構が設けられている。
【0010】
<ロ>内部構造(図2、図3、図4)
本体2の中央長手方向に案内軸21が貫通しており、この案内軸21は図示していないがビスなどにより本体2に固定されている。
案内軸21には、T字形の摺動板4が摺動可能に設けられている。
即ち、T字形の摺動板4の前後端に二股状の受部42が立設しており(図4)、この受部42がそれぞれ案内軸21に係合して摺動板4が案内軸21に沿って前後に摺動可能となっている。
案内軸21の一端にはネジ部22が設けられ、このネジ部22にナット23が螺合している。
5は案内軸21に巻装されたスプリングであり、摺動板4の一方の受部42とナット23との間に介在され、このスプリング5によって摺動板4は前進する方向(くちばし状挟持部材30が突出する方向)に付勢されている。
ナット23をネジ部22にねじ込んだり戻したりすることによって、スプリング5の付勢力を調整することができる(図2,3は、最もねじ込んだ状態を示す)。
43は摺動板4の下側に取り付けられ、本体2から突出している作動軸である。
【0011】
また本体2には、一端にくちばし状挟持部材30を形成した一対のアーム3,3が回動可能に設けられている。
即ち、アーム3の略中間部と摺動板4の拡幅部41にそれぞれ孔34、41aをあけ、この孔34、41aにピン6を挿通してアーム3を摺動板4に取り付けるとともに、アーム3はピン6を支点に回動可能となっている(図2、図4)。
一対のアーム3には、くちばし状挟持部材30とは反対側の一端にローラ33を取り付けてあり、このローラ33は、図2に示すように本体2の内側に形成されたハの字形(把持部20に向けて間隔が狭まるように形成)の一対のガイド溝24にそれぞれ嵌合している。
このためローラ33がガイド溝24に案内されることで、一対のアーム3はピン6を支点にして回動し、くちばし状挟持部材30は開閉することになる。
【0012】
草取り器1は以上のように構成されているので、例えばスプリング5を圧縮して摺動板4が案内軸21に沿って後退するとこれと一緒にアーム3も後退し、ローラ33がガイド溝24に案内されてアーム3はピン6を中心に回動し、先端のくちばし状挟持部材30が開く。
これとは反対にスプリング5の付勢力によって摺動板4が前進するとこれと一緒にアーム3も前進し、ローラ33がガイド溝24に案内されてアーム3はピン6を中心に前記と逆方向へ回動し、先端のくちばし状挟持部材30が閉じる。
したがってアーム3、ピン6、ガイド溝24、ローラ33は、くちばし状挟持部材30の開閉機構を構成し、アーム3、摺動板4、スプリング5、ピン6、ナット23は、くちばし状挟持部材30の出入り機構を構成する。
【0013】
<ハ>雑草の除去作業
図5を参照して、本発明の草取り器1で雑草を除去する作業について説明する。
先ず把持部20を握って、草取り器1を雑草7の根71に向けて矢印のごとく土73へ差し込む(図5(A))。
土73へ差し込むまでは、くちばし状挟持部材30はスプリング5の付勢力で突出しており、ギザギザ歯31は閉じている。
【0014】
次いでくちばし状挟持部材30を土中73に差し込むと、土の抵抗でくちばし状挟持部材30が後退しようとする。
このため、くちばし状挟持部材30と一体のアーム3を介して、摺動板4がスプリング5の付勢力に抗して後退する。
一方、ローラ33がガイド溝24に案内されるので、アーム3がピン6を支点にして回動し、くちばし状挟持部材30が開く。
くちばし状挟持部材30は、土中73に差し込めば差し込むほど開き、ギザギザ歯31の間に茎70や根71を取り込むことができる(図5(B))。
【0015】
その状態で草取り器1を土73の中から引き出せば、くちばし状挟持部材30は土73の抵抗がなくなるので、スプリング5の付勢力で摺動板4、アーム3を介して前進し、ギザギザ歯31を閉じる。
このため、ギザギザ歯31が茎70や根71をしっかりと挟んで、雑草7を根こそぎ引き抜くことができる(図5(C))。
草取り器1を土73の中から引けば引くほどギザギザ歯31の挟む力が強くなり、雑草7を確実に引き抜くことができる。
雑草7を引き抜いたら、本体2から突出している作動軸43を手で前後に動かして、くちばし状挟持部材30を開閉させてギザギザ歯31で挟んでいる雑草7や土73などをふるい落とす。
【0016】
このように本発明の草取り器1によれば、雑草7の根71に向けて土中73へ差し込んだり、引いたりするだけの簡単な操作で雑草7を引き抜くことができるので、作業性が極めて向上するとともに、土73や草7に触れることがないので手を汚さない。
スプリング5の付勢力を調整することによって、ごく小さな雑草から強固に根差した雑草まで根元を挟んで効率よくかつ確実に引き抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】草取り器の斜視図。
【図2】草取り器を断面した平面図。
【図3】草取り器を断面した側面図。
【図4】草取り器の内部の一部を示す分解斜視図。
【図5】草取りの状況を説明する説明図。
【符号の説明】
【0018】
1・・・・草取り器
2・・・・本体
21・・・案内軸
23・・・ナット
24・・・ガイド溝
3・・・・アーム
30・・・くちばし状挟持部材
31・・・ギザギザ歯
33・・・ローラ
4・・・・摺動板
43・・・作動軸
5・・・・スプリング
6・・・・ピン
7・・・・雑草
70・・・茎
71・・・根
73・・・土
【出願人】 【識別番号】501062578
【氏名又は名称】株式会社阿吽
【出願日】 平成18年7月11日(2006.7.11)
【代理人】
【公開番号】 特開2008−17817(P2008−17817A)
【公開日】 平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願番号】 特願2006−214991(P2006−214991)