| 【発明の名称】 |
電子部品の実装装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】日吉 正宜
【氏名】佐保 秀浩
【氏名】山崎 登
【氏名】遠藤 忠士
|
| 【要約】 |
【課題】微小部品の高さを安価な光電センサを用いて精確に検出することができる電子部品の実装装置を提供することを目的とする。
【解決手段】投光スポットからレーザ光を投光する投光器21と、投光器21と対向して配置され、投光器21から投光されるレーザ光を受光スポットに受光する受光器22と、この受光器の受光感度を調整するセンサ制御部23からなるセンサにおいて、レーザ光の光軸24を狭めるためのオリフィス21aを投光器21に設けるとともに、受光スポットを狭めるためのオリフィス22aを受光器22に設け、さらに受光器22の受光感度を向上させた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電子部品供給部からノズルによりピックアップされた電子部品の高さをセンサにより検出して基板等の実装対象に実装する電子部品の実装装置であって、 前記センサが、投光スポットからレーザ光を投光する投光器と、この投光器と対向して配置されてこの投光器から投光されるレーザ光を受光スポットに受光する受光器と、この受光器の受光感度を調整可能な増幅装置と、を備え、 前記投光スポットから投光されるレーザ光の光軸を狭めるためのオリフィスを前記投光器に設けるとともに前記受光スポットを狭めるためのオリフィスを前記受光器に設け、さらに前記受光器の受光感度を向上させたことを特徴とする電子部品の実装装置。 【請求項2】 テープフィーダのテープをピックアップ位置にピッチ送りし、このテープに格納された電子部品を移載ヘッドに高さ制御可能に備えられたノズルによりピックアップして実装対象に実装する電子部品の実装装置であって、 前記ノズルによりピッアップされた電子部品の高さを検出するセンサと、前記テープ変更前後の電子部品の高さの差を算出する演算手段と、前記テープ変更前後の電子部品の同一性を確認する照合手段と、前記照合手段によりテープ変更前の電子部品との同一性が確認された前記テープ変更後の電子部品を実装する際の前記ノズルの高さ制御量を前記演算手段により算出された高さの差に基づいて補正するノズル高さ制御手段と、を備え、 前記センサが、投光スポットからレーザ光を投光する投光器と、この投光器と対向して配置されてこの投光器から投光されるレーザ光を受光スポットに受光する受光器と、この受光器の受光感度を調整可能な増幅装置と、を備え、 前記投光スポットから投光されるレーザ光の光軸を狭めるためのオリフィスを前記投光器に設けるとともに前記受光スポットを狭めるためのオリフィスを前記受光器に設け、さらに前記受光器の受光感度を向上させたことを特徴とする電子部品の実装装置。 【請求項3】 前記受光器に設けられたオリフィスの径が、検出対象の電子部品のうち最小の電子部品の検出箇所より小さいことを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品の実装装置。 【請求項4】 前記投光器に設けられたオリフィスの径が、前記受光器に設けられたオリフィスの径より大きいことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電子部品の実装装置。 【請求項5】 前記増幅装置には少なくともオペアンプと複数の可変抵抗が備えられており、この可変抵抗の抵抗値を変更することにより前記受光器の受光感度を向上させることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子部品の実装装置。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電子部品供給部からノズルにより電子部品をピックアップして基板等の実装対象に実装する電子部品の実装装置に関するものである。 【背景技術】 【0002】 電子部品供給部からノズルにより電子部品をピックアップして基板等の実装対象に実装する電子部品の実装分野においては、電子部品を基板等の実装対象に正確に実装するため、ノズルによりピックアップされた電子部品の高さを認識し、電子部品の厚さや吸着姿勢等を確認している。これにより、実装の際のノズルの高さ位置を補正したり、電子部品の異常吸着(電子部品が装着面を下方に向けた姿勢で吸着される以外の姿勢で吸着されること)を確認し、電子部品が不完全な状態で基板等に実装される実装不良を未然に防いでいる。 【0003】 この高さを認識する手段としては、光電センサを用いたものが知られている(例えば特許文献1参照)。これは、離間して配置された投光器と受光器の間に、電子部品を吸着しない状態のノズルと、電子部品を吸着した状態のノズルを下降させ、ノズルの先端部と電子部品の下端部が投光器と受光器の間の光線軸を通過して遮光した時点を受光器の受光量の変化によって検知して電子部品の高さを検出するものである。 【特許文献1】特開平11−298196号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 光電センサの投光器と受光器には、それぞれ光の送受を行う投光スポットと受光スポットがあり、そのスポット径は一般に直径1.0〜1.2mm程度である。近年、電子機器の小型軽量化がますます進展しており、これに伴って、電子機器に搭載される電子部品も小型化し、例えば0402チップのような微小部品をノズルに吸着して基板等に正確に実装することが求められている。 【0005】 しかしながら、0402チップのような微小部品は、その縦横厚さ寸法が0.2〜0.4mm程度と従来の光電センサのスポット径と比べて非常に小さい。このため、微小部品に遮光されて減少する受光量の変化は微小なものとなり、この受光量の変化を精確に検知することは困難である。また、微小部品の端部で回折した光が受光されるため、遮光された時点を精確に検知することができないという問題があった。なお、CCDカメラを備えたラインセンサによれば、微小部品も比較的精確に検知することが可能であるが、光電センサに比べ非常に高価でありコスト面での問題がある。 【0006】 そこで、本発明は、微小部品の高さを安価な光電センサにより精確に検出することができる電子部品の実装装置を提供することをも目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0007】 請求項1記載の発明は、電子部品供給部からノズルによりピックアップされた電子部品の高さをセンサにより検出して基板等の実装対象に実装する電子部品の実装装置であって、前記センサが、投光スポットからレーザ光を投光する投光器と、この投光器と対向して配置されてこの投光器から投光されるレーザ光を受光スポットに受光する受光器と、この受光器の受光感度を調整可能な増幅装置と、を備え、前記投光スポットから投光されるレーザ光の光軸を狭めるためのオリフィスを前記投光器に設けるとともに前記受光スポットを狭めるためのオリフィスを前記受光器に設け、さらに前記受光器の受光感度を向上させ た。 【0008】 請求項2記載の発明は、テープフィーダのテープをピックアップ位置にピッチ送りし、このテープに格納された電子部品を移載ヘッドに高さ制御可能に備えられたノズルによりピックアップして実装対象に実装する電子部品の実装装置であって、前記ノズルによりピッアップされた電子部品の高さを検出するセンサと、前記テープ変更前後の電子部品の高さの差を算出する演算手段と、前記テープ変更前後の電子部品の同一性を確認する照合手段と、前記照合手段によりテープ変更前の電子部品との同一性が確認された前記テープ変更後の電子部品を実装する際の前記ノズルの高さ制御量を前記演算手段により算出された高さの差に基づいて補正するノズル高さ制御手段と、を備え、前記センサが、投光スポットからレーザ光を投光する投光器と、この投光器と対向して配置されてこの投光器から投光されるレーザ光を受光スポットに受光する受光器と、この受光器の受光感度を調整可能な増幅装置と、を備え、前記投光スポットから投光されるレーザ光の光軸を狭めるためのオリフィスを前記投光器に設けるとともに前記受光スポットを狭めるためのオリフィスを前記受光器に設け、さらに前記受光器の受光感度を向上させた。 【0009】 請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記受光器に設けられたオリフィスの径が、検出対象の電子部品のうち最小の電子部品の検出箇所より小さい。 【0010】 請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、前記投光器に設けられたオリフィスの径が、前記受光器に設けられたオリフィスの径より大きい。 【0011】 請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、前記増幅装置には少なくともオペアンプと複数の可変抵抗が備えられており、この可変抵抗の抵抗値を変更することにより前記受光器の受光感度を向上させる。 【発明の効果】 【0012】 本発明によれば、レーザ光の回折の影響を低減することができるとともに、遮光による受光量の変化を明確に検知することができるので、微小部品であっても部品高さを精確に検出することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の平面図、図2(a)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の移載ヘッドの平面図、図2(b)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の移載ヘッドの正面図、図3(a)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの構成図、図3(b)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサのオリフィス径と微小部品との関係を示した側面図、(c)は同平面図、図4は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの遮光長と受光量の関係を示すグラフ、図5は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の部品特性検出部の構成図、図6(a)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサと部品特性検出部の配置を示す平面図、図6(b)は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサと部品特性検出部の配置を示す側面図、図7は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の電気的構成図、図8は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の動作を示すフローチャート、図9は本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの増幅装置の電気的構成図、図10は本発明の他の実施の形態における電子部品の実装装置の部品特性検出部の検出子の配置図である。 【0014】 まず、電子部品の実装装置の全体構成について説明する。図1において、基台1上の略中央には搬送ガイド2が配設されている。搬送ガイド2は、実装対象としての基板3を搬 送して所定位置に位置決めする基板位置決め手段となっている。なお、本発明においては、基板3の搬送方向をX方向とし、これに水平面内で直交する方向をY方向とする。 【0015】 搬送ガイド2のY方向における両側方には部品供給部4が配設されており、複数個のテープフィーダ5が着脱自在に並設されている。基台1のX方向における両端部には一対のYテーブル6が配設されている。これらのYテーブル6上にはXテーブル7が架設されており、Yテーブル6の駆動によりY方向に移動する。Xテーブル7の側部には移載ヘッド8が配設されており、Xテーブル7の駆動によりX方向に移動する。Yテーブル6及びXテーブル7は、移載ヘッド8を基台1上でX方向及びY方向に水平移動させる水平移動手段となっている。 【0016】 図2(a)において、移載ヘッド8には複数のノズルユニット10が並設されている(本実施の形態では、4個のノズルユニットをX方向に配列したノズルユニット列をY方向に2列配列している)。図2(b)において、各ノズルユニット10の下端部には部品Pを吸着するノズル11が装着されている。各ノズルユニット10には、ノズル11を昇降させるZ軸駆動部12と、ノズル11を回転させるθ軸駆動部13が備えられている(図7参照)。ノズル11の昇降及び回転動作により、ノズル11に吸着された部品Pの吸着姿勢を補正することができる。 【0017】 図1において、搬送ガイド2と部品供給部4の間にはラインカメラ14等からなる部品認識部が配設されており、ノズル11に吸着されてピックアップされた部品Pを下方から認識する。 【0018】 これにより、テープフィーダ5から供給される部品は、ピックアップ位置においてノズル11に吸着されてピックアップされ、ラインカメラ14により認識された吸着姿勢を補正した後に基板3に実装される。この実装動作を繰り返し行う最中にテープフィーダ5から供給される部品がなくなると、同品種の部品を格納した新たなテープに交換して部品を補充する。テープの交換には、新たなテープを巻回したテープリールごと交換する方法、テープフィーダごと交換する方法、新たなテープを継ぎ合わせる方法(スプライシング)等があり、これらの方法を適宜選択してテープ交換が行われる。 【0019】 図1において、ラインカメラ14の側方には、部品の高さを検出するセンサ20と、部品の電気的特性を検出する部品特性検出部30が一体的に配設されている。 【0020】 次に、センサ20について、図3及び図4を参照して説明する。図3(a)において、センサ20は、離間して対向配置された投光器21及び受光器22と、投光器21及び受光器22と電気的に接続されたセンサ制御部23及び増幅装置25から構成される。投光器21と受光器22の対向する面には、それぞれ投光側オリフィス21aと受光側オリフィス22aが設けられており、投光側オリフィス21aを介して投光器21から水平に投光されるレーザ光が受光側オリフィス22aを介して受光器22により受光される。受光器22に受光されるレーザ光の受光量は電圧として表され、電圧の増減により受光量の増減が検出される。この電圧は増幅装置25で増幅されてセンサ制御部23に出力される。増幅装置25には、オペアンプ26と複数の可変抵抗(本実施の形態では2個の可変抵抗R1、R2を示している)が備えられており、この可変抵抗R1、R2の抵抗値を増減することにより受光器22の受光感度を調整することができる。 【0021】 なお、投光側オリフィス21aと受光側オリフィス22aは、言うまでもなく光軸24上に対向して設けてあるが、説明の便宜上、図3においては、投光側オリフィス21aと受光側オリフィス22aが設けられた面を前面に振った状態を図示している。 【0022】 図4において実線及び破線で示した線図は、センサ20における遮光長と受光量の関係を示したグラフであり、破線は従来技術における遮光長と受光量の関係を示し、実線は本発明における遮光長と受光量の関係を示している。ノズル11に吸着された部品Pが光軸24に向かって下降すると、部品Pが光軸24と交差してレーザ光が遮光される。ノズル11の下降に伴いレーザ光が鉛直方向に遮光される長さすなわち遮光長が大きくなり、受光器22に到達するレーザ光の光量すなわち受光量が減少する。ノズル11の下降により部品Pの下端と受光側オリフィス22aの下端の高さが揃うと、受光器22に到達するレーザ光の光量がゼロとなる完全遮光領域になる(実際には部品Pの端部でレーザ光が回折して僅かに受光されるため受光量はゼロにはならない)。 【0023】 センサ20においては受光量にある閾値βを設定し、受光量が閾値βに到達したときのノズル11の高さと、部品Pを未吸着のノズル11に遮光されて受光量が閾値βに到達したときのノズル11の高さから部品Pの高さを測定する。 【0024】 図3(a)において、センサ制御部23はZ軸エンコーダ15と電気的に接続されている。Z軸エンコーダ15は、ノズル11の昇降を司るZ軸駆動部13の駆動量をエンコーダ値として検出する。受光量が閾値βに到達すると、センサ制御部23からZ軸エンコーダ15にon信号が発せられ、その時点のエンコーダ値を取得する。従って、センサ20においては、ノズル11に遮光されて受光量が閾値βになったときのエンコーダ値とノズル11に吸着された部品Pに遮光されて受光量が閾値βになったときのエンコーダ値を取得し、これらのエンコーダ値の差から部品Pの高さに相当するエンコーダ値を算出し、既知のエンコーダ値と高さの相関から部品Pの高さを算出する。このように、センサ制御部23とZ軸エンコーダ15との間でon/off信号が送信されることにより、部品Pの高さが検知される。 【0025】 図3(b)は、微小部品P1の部品高さと投光側オリフィス21aと受光側オリフィス22aの大きさの関係を示している。微小部品P1は実装装置において取り扱われる部品のうち最小の部品であり、例えば0402チップ部品の場合、縦辺が約0.4mm、横辺が約0.2mm、厚さが約0.2mmと、一般的な投光器及び受光器による投受光スポットの径1mmに比べて小さい。従って、遮光長と受光量の関係が図4に示す線図のような相関にならず、受光量に明確な変化が表れないため、微小部品P1の部品高さを測定することはできない。 【0026】 このような微小部品P1の部品高さを測定するため、図3(b)に示すように、部品の検出箇所より小さい径dの受光側オリフィス22aを受光器22に設けて受光スポットを狭めることにより、遮光長の増加に伴って受光量が減少するようにしている。なお、検出箇所とは、レーザ光を遮光する面である微小部品P1の高さhと部品の幅w、更にはノズルの外径Aを示す。 【0027】 これにより、ノズル11に吸着保持される微小部品P1の位置が少々ずれていても、レーザ光の回折(部品側面の反射光による遮光幅の影響を示す)による受光の影響を少なくし、検出精度を高めることができる。 【0028】 なお、投光器21の投光側オリフィス21aをできるだけ小径にして光軸24を狭めることが望ましいが、あまり小径になると光軸調整が困難になるため、受光側オリフィス22aの径dより若干大きな径Dに形成している。例えば、投光側オリフィス21aの径Dを0.3mm、受光側オリフィス22aの径dを0.1mm程度にすると、回折光の影響を小さく抑えることができるとともに光軸調整の作業性を確保することができる。 【0029】 受光器22に小径の受光側オリフィス22aを設けたことにより、受光量が減少するい わゆる光量不足が生じ、遮光による受光量の変化が明確にならなくなるという不具合が生じる。そのため、受光器22の受光感度を向上させて受光量の変化を明確に検知できるようにしている。受光感度の向上は、増幅装置25に備えられた受光器出力電圧増幅回路である可変抵抗26の抵抗値を変更することにより行われる。受光感度を向上させると、受光器22からセンサ制御部23に出力される電圧が増幅されるので、受光量の微小な変化をより明確に検知できる。 【0030】 なお、微小部品P1の高さを検出する際には、長辺で光軸24を遮光することでより精確な検出を行うことができる。例えば0402チップ部品は、横辺L(0.2mm)で光軸24を遮光するよりも縦辺W(0.4mm)で遮光する方が検出精度が高い。従って、微小部品P1を吸着したノズル11を回転させて向きを変更して検出を行うことが望ましい。 【0031】 図4において実線で示した線図は、受光感度を向上させた場合の遮光長と受光量の関係を示したグラフである。完全遮光状態となる遮光長の直前までは受光量が飽和状態を保ち受光量が減少しないが、これを超えて遮光が進むと受光量が急激に減少する。このため、完全遮光状態となる遮光長近辺における線図の傾きα1は急勾配である。一方、従来の受光感度を向上させていない状態の遮光長と受光量の関係を示す破線図における傾きα2は緩勾配となっている。 【0032】 このため、閾値β近辺においては、同じ遮光長aに対する受光量の変化量が、受光感度を向上させた場合(図中cで表示)のほうが従来(図中bで表示)より大きい。従って、周囲温度等の周辺環境による外乱により受光量に変動が生じた場合、受光感度を向上させていると遮光長の変化量を小さく抑えることができる。これにより、受光量が閾値βに到達した際のノズル11の高さを外乱に極力影響されずに検出することができ、微小部品P1の高さの精確な測定が実現できる。 【0033】 なお、閾値βは任意に設定することができるが、回折による受光の影響を回避するため、回折による受光量(e)の領域を避け、また、受光量が飽和状態(d)から減少し始める部分も周辺環境によりばらつきが生じるので、この領域も避ける。従って、両領域の略中央の実線図の傾きα2が略一定となるcの領域に設定するのが望ましい。上記受光側オリフィス22aの径を0.1mmに設定すると、受光量の飽和状態は0.1mmの略半分程度の遮光長まで維持され、それ以降の遮光長において勾配α1が生じる。 【0034】 次に、部品特性検出部30について、図5参照して説明する。図5において、部品特性検出部30は、3個の検出子31a、31b、31cと、この3個の検出子31a、31b、31cと選択的に電気的接続される電気的特性検出部32から構成されている。 【0035】 検出子31a、31b、31cは銅等の良導電性の薄板を長尺に成形したものであり、検出台33の上面に装着されている。これら3個の検出子31a、31b、31cは、それぞれの長手方向の一方の端部31dを互いに接触しない程度に近接させ、他方の端部31eに向けて漸次離間するように配置されている。 【0036】 図5において、検出子31a、31bの端部31dには微小部品P1が載置されており、その両端に形成された電極P1aがそれぞれ検出子31a、31bに当接している。微小部品P1が例えば0402チップの場合、端部31dの離間距離は0.2mm程度となる。一方、検出子31a、31cの端部31eには部品P2が載置されており、その両端に形成された電極P2aがそれぞれ検出子31a、31cに正確に当接している。部品P2は実装装置で扱う部品のうち最大の部品であり、検出子31a、31cの端部31eは、この最大の部品P2に対応した位置に離間されている。また、部品P3はトランジスタ であり、3個の電極P3aをそれぞれ検出子31a、31b、31cに当接させている。 【0037】 このように配置される検出子31a、31b、31cによれば、実装装置で扱う様々な部品の電極に適宜検出子を当接させることができる。なお、トランジスタを扱わない実装装置であれば検出子は2個でよく、この場合、中央の検出子31bを省くことができる。 【0038】 電気的特性検出部32には、部品の種類に対応した電気的特性を検出する複数の検出部が設けられている。例えば、部品がトランジスタである場合に極性を検出するトランジスタ極性検出部34、部品がダイオードである場合に極性を検出するダイオード極性検出部35、コイル部品である場合にインダクタンスを検出するインダクタンス検出部36、部品がコンデンサである場合に静電容量を検出する静電容量検出部37、抵抗部品である場合に抵抗値を検出する抵抗値検出部38が電気的特性検出部32に設けられている。 【0039】 ダイオード極性検出部35及びインダクタンス検出部36、静電容量検出部37、抵抗値検出部38にはそれぞれ2個の端子35a、36a、37a、38aが備えられている。また、トランジスタ極性検出部34には3個の端子34a、34bが備えられている。検出子31a、31cはケーブル39、40によりそれぞれリレー41、42と電気的に接続されている。リレー41、42は、端子35a、36a、37a、38aと選択的に電気的接続が可能となっており、部品P2の種類に対応した電気的特性を検出できるようになっている。また、検出子31bはケーブル43によりリレー44と電気的に接続されている。リレー44は、端子34b及びケーブル39、39と選択的に電気的接続が可能となっている。リレー44がケーブル40と電気的接続されることにより、部品P1の電気的特性を検出することができる。なお、リレー44をケーブル39と電気的接続させることにより、部品P1の電気的特性を検出子31b、31cによって検出することも可能である。また、リレー44を端子34bと電気的接続させるとともにリレー41、42を端子34aに電気的接続させると、部品P3のトランジスタ極性を検出することができる。 【0040】 なお、図5においては3個の部品P1、P2、P3を検出子31a、31b、31cに載置している状態を図示しているが、実際の電気的特性の検出の際には、検出対象となる1個の部品のみを載置する。 【0041】 上記のセンサ20の投光器21及び受光器22と部品特性検出部30の検出台33は、図6(a)、(b)に示すように一体的に配置することができる。検出台33の両側の上方に投光器21と受光器22をそれぞれ配置することにより、ノズル11に吸着された部品Pを光軸に向けて下降させて部品高さを検出した後、そのまま下降を続けて検出子31a、31b、31c上に部品Pを載置することができる。これにより、部品高さの検出と電気的特性の検出が一連の動作において実行できるようになり、効率的で省スペース性の高い実装装置が実現できる。 【0042】 検出子31a、31b、31c上に載置されて電気的特性の検出が終了した部品Pは次工程に搬出されるので、ノズル11に吸着された状態のままで電気的特性の検出作業が行われることが効率的であるが、通常、ノズル11は鉄材等の導電体で構成されているため、検出の際には一旦吸着を止めてノズル11と部品Pを離間させることが望ましい。 【0043】 センサ20による部品高さの検出と部品特性検出部30による電気的特性値の検出は、テープフィーダ5に当初収納されたテープに格納された部品と、部品切れに伴いその都度交換されるテープに格納された部品について行う。検出された部品高さ及び電気的特性値は、後述するデータ記憶部63に記憶される。 【0044】 次に、電子部品の実装装置の電気的構成について、図7を参照して説明する。制御部50は、搬送ガイド2、テープフィーダ5、Yテーブル6、Xテーブル7、Z軸駆動部12、θ軸駆動部13、ラインカメラ14、センサ20、部品特性検出部30と、バス51により通電されており、NCプログラム54に基づいてこれらの駆動を制御する。NCプログラム54はデータベース部52に予め記憶されており、このデータベース部52には、他に部品ライブラリ53、基板データ55、ノズルデータ56、受光量閾値データ57が記憶されている。 【0045】 データ記憶部63には、センサ20において検出された部品高さデータや電気的特性検出部32において検出された部品の電気的特性値データが記憶される。この部品高さデータはデータ処理部64において演算処理され、この処理結果を基にノズル11の高さ制御量を補正する。すなわち、テープ変更前後における部品高さの差を演算し、テープ交換前後の部品高さに変化がある場合には、ノズルユニット10のZ軸駆動部12の駆動量を調節してノズル11の移動量を補正する。テープ交換後の部品高さの方が大きい場合には、ノズル11の下降移動量を部品高さの差に基づいて減少させ、ノズル11の下端に吸着された部品が基板に強く押圧されて衝撃が加わらないようにする。また、テープ交換後の部品高さの方が小さい場合には、ノズル11の下降移動量を部品高さの差に基づいて増大させ、ノズル11の下端に吸着された部品に加わる押圧力が不足して接合不良等の問題が生じないようにする。 【0046】 データ処理部64は、テープ交換前後の部品の高さの差を算出する演算手段であり、また、交換後の部品を実装する際のノズル11高さ制御量をテープ交換前後の部品の高さの差に基づいて補正するノズル高さ制御手段となっている。これにより、テープ交換前後において部品高さが変化した場合であっても、交換後の部品を適切な圧力で実装することができ、実装精度や実装品質を確保することができる。 【0047】 また、データ処理部64は、データ記憶部63に記憶されたテープ交換前後の部品の電気的特性値を比較・照合し、テープ交換前後の部品の同一性を確認する。なお、部品の品種毎の電気的特性値の許容値が予め部品ライブラリ53に記憶されており、部品の同一性の確認の際にはこの許容値を参照する。このように、テープ交換前後における部品の同一性の確認において、実際に部品の電気的特性を検出して比較・照合することにより、正確な判断が可能になる。部品特性検出部30及びデータ処理部64は、テープ交換前後の部品の電気的特性の比較によりテープ変更前後における部品の同一性を確認する照合手段となっている。 【0048】 操作入力部65は、キーボードやデータドライブ等の入力手段からなり、実装装置の動作を手動にて制御したり、データベース部52に予めデータを入力したりする。表示部66は、液晶パネルやCRT等の表示手段からなり、実装装置の動作等に関する各種の情報等を可視的に表示する。 【0049】 電子部品の実装装置は以上のように構成され、次に電子部品の実装装置の動作について説明する。まず、実装装置の動作をスタートさせると、ノズル11を備えた移載ヘッド8がテープフィーダ5のピックアップ位置の上方に移動する。このとき、テープフィーダ5も駆動を開始しており、部品を格納したテープをピックアップ位置にピッチ送りする。ピックアップ位置においてノズル11が下降し、テープに格納された部品を吸着する(ST1)。部品を吸着したノズル11はラインカメラ14の上方に移動し、ラインカメラ14により部品の吸着の有無や吸着姿勢を認識する(ST2)。部品を吸着していないと認識されたノズル11については実装動作を行わないようにして不良基板の発生を回避する。また、吸着姿勢が正常でない部品については、θ軸駆動部13の駆動により部品を回転させて正常姿勢に補正する。 【0050】 次に、ノズル11に吸着された部品の部品高さを検出する(ST3)。検出された部品高さは、データ記憶部63に記憶されるとともに、次工程における部品特性検出(ST4)の際のノズル11の高さ制御量に反映される。すなわち、ノズル11の吸着面に吸着された部品の電極を検出子に当接させる際に、電極の下面が検出子の上面に過不足のない圧力で当接するように、部品高さを考慮してノズル11の高さ制御量を補正し、ノズル11の下降移動量を調節する(R1)。検出された部品特性はデータ記憶部63に記憶される。 【0051】 部品供給部4において部品切れが発生すると、新たな部品を格納したテープに交換する(ST5)。その後、交換後のテープに格納された部品について、上記ST1〜ST4の動作を行い、テープ交換後の部品の部品高さ及び部品特性を検出する(ST6)。 【0052】 ST6で検出されたテープ交換後の部品の部品高さ及び部品特性と、ST3、ST4で検出されたテープ交換前の部品の部品高さ及び部品特性とを比較して、テープ交換前後における部品を照合する(ST7)。テープ交換前後における部品の同一性が確認されると、交換後のテープに格納された部品を順次基板に実装する(ST8)。このとき、テープ交換前後の部品高さに変化がある場合には、テープ交換後の部品の実装の際に両者の部品高さの差をノズル11の高さ制御量に反映させる。すなわち、ノズル11の吸着面に吸着された部品を基板に実装する際に、部品の装着面が基板の上面に過不足のない圧力で押圧されるように、部品高さを考慮してノズル11の高さ制御量を補正し、ノズル11の下降移動量を調節する(R2)。 【0053】 一方、テープ交換前後における部品の同一性が確認されない場合は実装動作を停止する(ST10)。これにより、適合しない部品を誤って基板に実装して基板不良が発生することを未然に防止する。なお、部品高さ検出動作(ST3)と部品特性検出動作(ST4)は、部品供給部4において部品切れが発生してテープ交換が行われる都度、交換後のテープに格納された部品について一回行う。 【0054】 なお、上記の説明では、ラインカメラ14による部品認識工程(ST2)後に部品高さ検出工程(ST3)及び部品特性検出工程(ST4)を行うとしているが、部品の電極と検出子との位置合わせ精度が不要な部品については、ラインカメラ14による部品認識工程(ST2)を省くことができる。 【0055】 また、テープ交換前後の部品の電気的特性値を照合して部品の同一性を判断するとしたが、部品高さ寸法と電気特性の両方を加味して確認することが最適な実装をする為には望ましい。電子部品は同一メーカの同一電気特性の部品であっても生産ロットの違いで微妙に外形寸法が異なり、この違いはメーカの違いにより更に拡大するからである。 【0056】 また、部品の同一性を確認する照合手段として電気的特性検出部32に設けられる検出部は、上記のトランジスタ極性検出部34、ダイオード極性検出部35、インダクタンス検出部36、静電容量検出部37、抵抗値検出部38に限られるものではなく、実装装置において扱われる部品の品種に対応した電気的特性を検出する検出部を設けることができる。 【0057】 また、部品供給部4にテープフィーダ5を装着したものを例にとり説明を行ったが、本発明における部品供給部はこれに限定されるものではなく、トレイフィーダやバルクフィーダ等の種々の形態のパーツフィーダを使用することが可能である。 【0058】 また、オリフィスは通常は流路を絞るための孔の開いた円板を意味するが、ここでは小 孔の意味で用いており、丸孔、四角孔等形状を問わない。従って、オリフィスの径とは、直径の他に鉛直方向におけるオリフィスの高さを含む概念である。 【0059】 また、図7において受光量閾値データ57はデータベース部52に付属すると示したが、センサ20に付属させて検出部機能を一体化すると効率的な構成となる。 【0060】 また、検出された部品高さと電気的特性値は、テープフィーダ5に備えられた認識票等の情報記憶部に記憶させることもできる。 【0061】 また、図5に示した検出子31a、31cは、一方の端部を離間させた逆ハ字状にしているが、図10に示すように、検出子31aと31bを一直線上に配置することも可能である。 【産業上の利用可能性】 【0062】 本発明の電子部品の実装装置によれば、微小部品の高さを安価な光電センサにより精確に検出することができるという利点があり、電子部品供給部からノズルにより電子部品をピックアップして基板等の実装対象に実装する電子部品の実装分野に有用である。 【図面の簡単な説明】 【0063】 【図1】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の平面図 【図2】(a)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の移載ヘッドの平面図(b)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の移載ヘッドの正面図 【図3】(a)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの構成図(b)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサのオリフィス径と微小部品との関係を示した側面図(c)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサのオリフィス径と微小部品との関係を示した平面図 【図4】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの遮光長と受光量の関係及び従来技術におけるセンサの遮光長と受光量の関係を示すグラフ 【図5】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の部品特性検出部の構成図 【図6】(a)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサと部品特性検出部の配置を示す平面図(b)本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサと部品特性検出部の配置を示す側面図 【図7】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の電気的構成図 【図8】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置の動作を示すフローチャート 【図9】本発明の一実施の形態における電子部品の実装装置のセンサの増幅装置の電気的構成図 【図10】本発明の他の実施の形態における電子部品の実装装置の部品特性検出部の検出子の配置図 【符号の説明】 【0064】 3 基板 5 テープフィーダ 8 移載ヘッド 11 ノズル 12 Z軸駆動部 15 Z軸エンコーダ 20 センサ 21 投光器 21a 投光側オリフィス 22 受光器 22a 受光側オリフィス 23 センサ制御部 24 光軸 25 増幅装置 30 部品特性検出部 31a、31b、31c 検出子 32 電気的特性検出部
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成17年7月8日(2005.7.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄
【識別番号】100109667 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 浩樹
【識別番号】100109151 【弁理士】 【氏名又は名称】永野 大介
|
| 【公開番号】 |
特開2007−19296(P2007−19296A) |
| 【公開日】 |
平成19年1月25日(2007.1.25) |
| 【出願番号】 |
特願2005−199876(P2005−199876) |
|